【2010年3月22日〜3月28日】


■パキスタン軍、国境近くでタリバン22人殺害[100328 AP]

日曜日にパキスタン軍が、軍の基地を攻撃したタリバンに報復し、国境近くにある抵抗勢力の拠点2ヵ所を空爆して22人を殺害した。

戦闘が続いているオラクザイには、南ワジリスタンで作戦が実施されたあと、戦闘員が逃げ込んでいると思われている。

軍関係者のサミウッラー・ハーンによると、抵抗勢力の一団がロケット弾や自動兵器を用いて、基地を攻撃した。治安部隊が報復して攻撃者10人を殺害し、戦闘ヘリコプターが近くのチャプリ・フェローズヘールにあった拠点を空爆し、12人を殺害した。

政府によると、この地域では先週以来、戦闘員100人以上が死亡したという(後略)。

hoonPakistani army kills 22 Taliban near Afghan border
HUSSAIN AFZAL、PARACHINAR

■米ミサイル、4人殺害[100327 AP]

土曜日に米ミサイルが、パキスタンの北西部で4人を殺害した。

(中略)諜報関係者によると、土曜日に北ワジリスタンのフルマーズ村の民家2軒が、ミサイルで攻撃された(中略)。死亡した4人の身元は明らかではない(後略)。

hoonPakistani officials: Suspected US missiles kill 4
ASIF SHAHZAD、ISLAMABAD

■カリ・ザファール生存。油田攻撃を計画[100327 News]

2010年2月24日に北ワジリスタンに対する無人偵察機による攻撃で死亡したと言われていた、TTP司令官でラシュカレ・ジャングヴィ指導者のカリ・ザファールは生きており、パンジャーブ州を始めとするテロ攻撃にいまだに関与していることが判明した。

ラホール知事からCapital City Police Officerに宛てた手紙などから、パンジャーブTTP司令官でテロリストのカリ・ザファールとラナ・アフザルはぴんぴんしており、パンジャーブに対する攻撃を計画していることが判明した。カリ・ザファールは現在イマーム・ラッバーニという偽名を用い、ラナ・アフザルはワリ・マナンという名前を用いているという。この手紙によると、カリ・ザファールとラナ・アフザルが狙っているのは、デーラ・ガズニ・ハーンにあるドーダック油田工場と油田だという。またそこで働く外国人を拉致し、仲間の釈放と取り引きしようとしているという。

また、ラホール責任者が治安関係者や法関係者に宛てた別の手紙には、カリ・ザファールは近々パキスタンの首相の弟と息子を攻撃するために3人のテロリストを任命したと警告した。内務省の情報源によると、諜報組織はこの計画に関する情報を入手したために、直ちに警戒態勢に入ったという。

手紙には諜報組織からの報告として、ミランシャーを拠点とするTTP(カリ・ザファール・グループ)のテロリストのオバイド・ウッラーが、組織の人間3人を首相の弟ムジャタバ・ギラニと息子で国会議員のアブドゥル・カディール・ギラニを狙うために送り出したということが指摘されていた。またこの仕事を実行するために任命した、他のテロリストの名前も挙げられている。さらにテロリストはすでに偵察活動を終了し、実行のタイミングを見計らっているという。

内務省の情報源によると、カリ・ザファールはカラチ出身で、カラチのモデル・コロニーにあるビラール・モスクの元イマームだという。カリ・ザファールは、南ワジリスタンでパキスタン陸軍が作戦を開始する前に、北ワジリスタンTTPに参入したという。

ohQari Zafar alive, plotting attack on DGK oil fields
Ali Raza、LAHORE

■兵士5人と抵抗勢力32人、死亡[100326 AP]

タリバン戦闘員がアフガニスタンとの国境付近の検問所を占拠し、その後の戦闘で兵士5人と抵抗勢力32人が死亡した。

オラクザイで死亡した抵抗勢力の多数がアラブ人とウズベク人だったと、国境警察司令官のタリーク・ハーン少将が述べた(中略)。

ハーンによると、オラクザイの作戦は、ワジリスタンから逃げて来たタリバンを取り締まるためだという(中略)。

軍によると、木曜日の夜、カラヤ地域の検問所が抵抗勢力に占拠され、それを奪回するために戦闘になったという。抵抗勢力32人が死亡した。軍によると、治安関係5人も犠牲となり、その後軍がこの地域を制圧した(後略)。

hoonPakistan: 5 soldiers, 32 alleged militants killed
HUSSAIN AFZAL、PARACHINAR

■空爆で抵抗勢力61人殺害[100325 AP]

木曜日にアフガニスタンとの国境付近でパキスタン軍が空爆を実施し、抵抗勢力61人を殺害した。このうち数十人は、タリバン司令官たちが会合を開いていたといわれる宗教学校で死亡した。

日中、2度にわたってジェット戦闘機がオラクザイのマムザイ地域を攻撃した。宗教学校のほかに、モスクと学校も攻撃されたと、地元政府関係者のサミウッラー・オラクザイが述べた。

諜報関係者2人によると、宗教学校は、非暴力的イスラーム伝動組織のタビギ・ジャマートの拠点だった。タリバン指導者たちが、午後この建物内で会合を開いていたと思われたために、攻撃されたという。宗教学校内外で48人が殺害され、午前中には別の2ヵ所で13人が殺害された。

政府関係者は、61人全員が抵抗勢力だと主張している(後略)。

hoonPakistan: Airstrikes kill 61 suspected militants
HUSSAIN AFZAL、PARACHINAR

■パキスタン北西部の空爆でタリバン30人殺害[100325 AFP]

木曜日にアフガニスタンとの国境地帯にあるタリバンの拠点をパキスタンのジェット戦闘機が空爆し、抵抗勢力30人を殺害したと、軍関係者が述べた。

オラクザイのマモザイ村に対する空爆で抵抗勢力15人が死亡し、クラームでさらに15人が死亡した。「ジェット戦闘機がタリバンの拠点7ヵ所を破壊した」と、ある関係者が述べた。別の関係者によると、「抵抗勢力はすべてTTPの人間だった」という。

水曜日にも同地域で戦闘や戦闘ヘリコプターによる攻撃で、抵抗勢力21人が死亡している(後略)。

hoonAir strikes kill 30 Taliban in NW Pakistan: security forces
PESHAWAR

■パキスタンの攻撃でタリバン21人死亡[100324 AFP]

水曜日にパキスタン軍がタリバンの拠点を攻撃し、銃撃戦と空爆で過激派21人を殺害した。

(中略)パキスタンの準軍隊が水曜日の真夜中直後、オラクザイの中心の町から過激派たちを一掃するための攻撃を開始した。戦闘ヘリコプターも出動した。

「ロワー・オラクザイのアンジャニ地域で、テロリスト21人が死亡したと方向されている」と、軍関係者が述べた(後略)。

hoon21 Taliban killed in Pakistan assault: officials
PESHAWAR

■タリバン系組織、国連と会談予定[100324 AP]

木曜日に、著名なアフガン人軍閥系抵抗勢力組織代表が国連と会い、抵抗勢力たちと和平協定を結ぶ時期にきていることを説得させる予定である。

ヒズビ・イスラミの報道官のムハンマド・ダウード・アベディが木曜日の夜、国連に会ってほしいと要請されたと述べた。先月、タリバン系のこの組織がタリバンと会談したと噂されている。

報道官によると、自分たちはEU代表と話し合う計画もあると述べたが、EU側は、このような計画に関しての情報はないと述べた。

(中略)ヒズビ・イスラミは、外国軍が7月までに撤退することを要求している。オバマ大統領は、条件さえ許せば、来年撤退させることを表明している。しかしオベディは、自分たちが提出した15項目からなる和平協定のうち、このことに関しては柔軟に考えていると述べた。「出発点だ」とアベディが述べた。「始めれば、1年くらいで準備ができる」。

(中略)米大使館報道官のカイトリン・ハイデンは、米政府関係者はヘクマチアルの組織と話し合う計画はないと述べた。アベディは、ヨーロッパの関係者たちが米政府を説得して、話し合いに参加させることを期待しているという。

(中略)タリバンはヒズビ・イスラミの和平の申し出を非難しているが、アベディによると、2つの組織は共通の目標を持つという。「タリバンとヒズビ・イスラミは両方とも、アフガニスタンにいる外国軍の存在が戦争の原因だと思っている。だから原因を取り除けば、タリバンにしろ誰にしろ、戦争を続ける理由がなくなる」(後略)。

hoonTaliban-linked group to meet with UN
AMIR SHAH and DEB RIECHMANN、KABUL

■米ミサイル、パキスタン北西部で6人殺害[100323 AFP]

火曜日にアメリカの無人偵察機がミサイルを発射して、アフガニスタンと国境を接するパキスタンの部族地帯で抵抗勢力6人を殺害した。「米偵察機がミサイル2発を発射して、建物の外に駐車していた過激派の車を攻撃した。少なくとも6人が死亡し、3人が負傷した」と、治安関係者が述べた(中略)。

北ワジリスタンのミランシャー郊外でのこの攻撃で、重要人物が死亡したどうかはわからない(後略)。

hoonUS missile strike kills six in NW Pakistan: security officials
MIRANSHAH

■元グアンタナモ囚人、タリバン議会幹部に[100323 Long War Journal]

オマール師が、パキスタンで逮捕された幹部の後釜に、2人の指導者を任命した。1人は2007年にグアンタナモから釈放された人間である。

オマール師が、アブドゥル・カユーム・ザキール師とアフタール・ムハンマド・マンスール師をアブドゥル・ガーニ・バラダール師の後任に任命したと、タリバン工作員のアブ・ザビフッラーが述べた。

(中略)ザキールとマンスールの任命は、3月19日に行なわれたという。ザビフッラーによると、オマール師がバラダールの後任を任命したのは「指導者が逮捕されたにもかかわらず、タリバンは何の問題もなく、いつものような活動を開始したという朗報を送るため」だという。

ザキールとマンスールはタリバン内で大きな評価を得ており、バラダールの逮捕後、最良の後任者と考えられていた。タリバンはバラダールが負っていた責任を分割したようで、ザキールは軍事司令官の役割を、マンスールは兵站学的・事務的な指導者の役割を果たす。

ザキールは元グアンタナモ囚人で、2007年12月に釈放されてアフガニスタンに送られ、後にアフガン政府に釈放された。本名はアブドゥッラー・グラーム・ラスールであるザキールは、その直後タリバンに再び参加して、アフガン南部で作戦を指揮していた。

タリバンはすぐにザキールを歓迎し、ゲルディ・ジンガール地域の軍事シューラの指導者になった。これはヘルマンドとニムローズの作戦を管轄する、地域軍事指令塔である。

(中略)ザキールを新たな指導者の地位に就けたことで、タリバンは和平協定の話し合いに興味を持っていないことが明らかになる。ザキールは過激主義者と考えられており、アルカイダと近い関係にある。そしてバラダール師と違い、ザキールはアフガン政府との話し合いを拒否している。

またザキールが指導者の地位についたことで、彼がパキスタンで逮捕されたという報道が間違っていたことが明らかになった(中略)。

アフタール・ムハンマド・マンスールはタリバン政権時代に、民間航空と輸送大臣だった。ホースト、パクティカ、パクティア州の阿片密輸に関与している。2007年3月に、カンダハルのタリバン影の知事に任命された。

マンスールは「資金や武器などの備品をパキスタンから持ち込む後方兵站学的支援を行ない、負傷者の運搬に協力する重要人物」といわれる。「また湾岸諸国の資金源とも関係している」という。

hoonFormer Gitmo detainee leads top Taliban council
BILL ROGGIO

■アフガン抵抗勢力、和平の話し合いに[100322 BBC]

カルザイ大統領がアフガニスタンの2番目に大きな過激派組織と会ったと、政府関係者が述べた。

カルザイと、元アフガン首相だったグルブディン・ヘクマチアルが率いる組織、ヒズビ・イスラームの代理人との間で直接話し合いが実施されたことが、初めて公言された。

話し合いは2日前に行なわれたが、カルザイは、ヒズビ・イスラームから出された提案に対して、今後対応していくことになる。

(中略)5人からなるカブールのヒズビ・イスラームの代表団は、元アフガン首相だったクトゥブディン・ヘラールに率いられている。ヘラールはヘクマチアルの腹心である。

両陣営はこれまでも接触を続けていたが、今回の話し合いはこれまでで最も高位のメンバーが参加した。

「ヒズビ・イスラームの代表団が和平案を持ってカブールにおり、大統領に会見した」と、『ロイター』通信がカルザイ報道官の話として報道した。

組織の要求の中には、今年の夏までに外国軍が撤退することなどが含まれている。オバマ政権が提示した計画よりも、1年早い。さらに今年中に新たに選挙を行ない、新憲法の導入も要求しいてる。「最大の条件は、カルザイが話し合いに参加し、決断してもらうことだ」と、ヘクマチアルの報道官、ワリ・ウッラーが語った。「占領軍もアフガニスタンから撤退するスケジュールを明確にするべきだ」(後略)。

hoonAfghan insurgents in peace talks

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2010.