【2010年7月12日〜7月18日】


■アルカイダ、カシミールを狙う[100713 Asia Times]

ここ数年間沈静化していたパキスタンが支援する代理戦争が、再びインド領カシミールで活性化してきた。

北ワジリスタンからこれを見守っているアルカイダにとって、長い間待っていた好機が訪れた。パキスタンの「インド撲滅」作戦を自分たちの目的のために利用し、インドを戦場に巻き込もうとしている(中略)。アメリカの圧力により2002年以来沈静化していたカシミールの戦いが、再び動き出した。

ここ4週間の間、地元のカシミールのムスリムと警察や準軍隊の間の抗争で、15人以上が死亡した。抗争のほとんどがスリナガルで起きている。先週、軍が初めてスリナガルに送られた。

情報源によると、バフト・ザミーン・ハーンが率いるアルバドルとラシュカレ・タイバが、これに関与して、パキスタン側からインドに戦闘員を送り込んでいる。

これは、2度目のカシミール・インティファーダと言える。1989年の最初のインティファーダでは南アジアが混乱し、1999年にはインドとパキスタンの戦争が勃発しそうになった。

ある欧米外交筋が語ったところによると、「両者の紛争は、水を巡って起きた。直接的にはパキスタンの水問題が原因で、すべてパキスタン国内の手際の悪さが問題であり、パキスタンで報道されているようにインドがこれに関与しているわけではない。しかしジハード組織がこれを利用して、インドをここで押さえておかなければ、パキスタン全土が砂漠と化すると吹聴している」。

問題は、インド領カシミールからパキスタンに流れてくるニールム川にある(中略)。

今回の問題は、これまで続いてきたカシミール問題にとっては小さな出来事だが、アルカイダはこれを見守り、インドを征服しようとしている(中略)。アルカイダは、2月13日にインドのプーネのドイツパン屋を爆発させ、17人を殺害、60人を負傷させた事件に対して犯行声明を発表しようとした。しかし11時間後にこれを取りやめ、ラシュカレ・タイバ・アル・アラミという仮の組織が犯行声明を出した。後にその後殺害されたアルカイダ指導者のムスタファ・アブ・アル・ヤジドがビデオメッセージを発表し、イリアス・カシミーリが率いる313師団が実行したと発表した。313師団は、アルカイダがインドで作戦を行なうための組織である。プーネ攻撃の数日後、カシミーリが『エイジア・タイムズ』にメールをよこし、今後インドをさらに攻撃すると警告した。

アルカイダの情報源によると、アルカイダはカシミールが不安定なことを利用して、カシミールをパキスタンの工作員たちの手から奪おうとしている。情報源によると、次の目標はニューデリーだという。「アルカイダはこれらの攻撃に対して犯行声明を出す。ザワヒリが近々メッセージを発表する予定だ」。

ハラカトゥル・ジハード・アル・イスラミHuJIが、兵站面を支援をする。アルカイダ系のHuJIは、バングラデシュでイスラーム政権を樹立するために作られたが、その野望は南アジア全体に広がった。

インド国内では、まずはウッタル・プラデシュがアルカイダの標的となる。ここではStudents Islamic Movement of India(SIMI)と協力し合うだろう。SIMIは1970年代後半に創設された(中略)。

アルカイダの目的は、インド国内で大きなテロ攻撃を行なうのではなく、カシミールの戦いなどを含む、地域的な抵抗運動を活性化することである。最終的には、アメリカがこの地域に実現しようとする平和の樹立を妨害し、インドとパキスタンの関係を悪化させようとしている。

garrAl-Qaeda aims to cash in on Kashmir
Syed Saleem Shahzad、ISLAMABAD

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2010.