【2010年10月11日〜10月17日】


■バラダール師、釈放か?[101016 Daily Times]

『Daily Times』は、ガニ・バラダール師がタリバン首脳陣との間を取り持つために「釈放」されたことをつかんだ(中略)。

『Daily Times』は、あるアラブ人特使がアフガン問題を解決するために、パキスタンとアメリカの指導者の間を取り持つためのお膳立てをしていたことを報告している。

あるタリバン指導者は、バラダール師に関する報道を否定も肯定もしなかったが、「バラダール師はそもそも逮捕されていない」と述べた(後略)。

hoonMullah Baradar released?
Ali K Chishti

■カリ・フセイン、米無人偵察機で死亡[101016 Nation]

金曜日に北ワジリスタンノマチ・ヘール村にある過激派の隠れ家がアメリカの無人偵察機により攻撃され、過激派3人が死亡した。

民放テレビによると、TTP幹部のカリ・フセイン・マフスードが死亡したという。諜報組織の情報源も、彼が死亡したことを確認した。

報告によると、アメリカのスパイ機がマチ・ヘール村にミサイル2発を撃ち込んだ(中略)。

無人偵察機の標的は車輛だったか別のものだったかは明らかではないが、同じ地域で民家が攻撃された。その結果5人の過激派のうち3人が即死した。

hoonTTP's Qari Hussain killed in US drone hit
PESHAWAR

■TTP幹部カリ・フセイン、「殺害される」[101016 Dawn]

自爆「訓練専門家」といわれるカリ・フセイン・マフスードが、10月4日に北ワジリスタンのミールアリで実施されたアメリカの無人偵察機で死亡したと報告された。

しかしTTPはカリ・フセインの死亡を否定し、戦闘員の意気をくじくためのキャンペーンだと主張した。

「カリ・フセインは生きていて元気だ。近々メディアに連絡してくるだろう」と、彼の部下の1人が述べた。「異教徒やその仲間が、タリバンに打撃を与えるために虚偽の情報を流している」という。

10月4日の無人偵察機の攻撃に関しては、2つの異なる情報がある。

1つによれば、死亡したのはカリ・フセインと彼の護衛2人である。カリが家の中で寝ていたところを攻撃されて重傷を負い、ミランシャーの病院で片足を切断したあと死亡した。

別の情報によれば、カリ・フセインは攻撃で即死した。

hoonTTP’s top gun Qari Hussain‘killed’
PESHAWAR

■NATO、タリバンのために「安全確保」[101015 BBC]

ペトラウス将軍によると、NATOは少なくともタリバン司令官1人に、アフガン政府と話し合うためにカブールへ行くための安全を保証したと述べた。

(中略)木曜日にタリバンが、カルザイが抵抗勢力と極秘に話し合いを行なっていると主張しているが、これは真実ではないと述べた。

カルザイは今月になって、抵抗勢力と話し合うために70人からなる平和委員会を設置したと述べていた(後略)。

hoonNato's 'safe passage' for Taliban

■パキスタン、タリバン司令官を釈放[101015 Asia Times]

パキスタンがアフガニスタンのタリバン最高司令官であるアブドゥル・ガニ・バラダール師を釈放した。バラダール師は、パキスタン軍を通じてワジントンと話し合いを行なう役を果たす予定である。

バラダールが釈放されたことを、パキスタンの対テロ関係者幹部が認めた。アメリカもこのことを知っているというが、アメリカの反応に関しては語らなかった。

木曜日にタリバン指導者幹部も、パラダールが「仲間の元に無事に帰った」ことを確認した。これはタリバン指導者のオマール師のもとに戻ったことを暗示する。これまでバラダール師は、オマールの代理として、サウジ・アラビアの仲介でワシントンと和平に関して話し合っている。

米関係者によと、バラダールは偶然逮捕されたという(中略)。「バラダールが逮捕されたとき、パキスタンの陸軍参謀長もISI長官もブリッセルにいた。我々はカラチに重要人物がいることをつかみ、パキスタンと合同作戦を行なって作戦が成功した。当時我々もパキスタン人も、逮捕したのがバラダールだということを知らなかった」という。

(中略)逮捕後アメリカはアフガン政府に彼を引き渡させようとしたが、元ISI関係者で今年殺害されたハリッド・ハジャワがこれを阻止し、バラダールはイスラマバードで軟禁されていた。

(中略)バラダールの釈放と時を同じくして、米統合参謀長のマイク・ミュレン提督が、パキスタンが北ワジリスタンで軍事作戦を実施することを約束したと述べた(中略)。

ミュレンは、タリバンとの戦争と和解は同時進行すると述べた。この声明を出す直前、キアニ将軍が北ワジリスタンを視察し、駐屯している軍関係者と会った。

妥協策として、パキスタンはハッカーニとハーフィズ・グル・バハドゥールの組織が拠点としているミールアリとダンデ・ダルパ・ヘールに対して、限定的な攻撃を行なう可能性がある。

パキスタンは南ワジリスタンでも同じような作戦を実施したが、モーラビ・ナジールは見逃している。ナジールは、アフガニスタンのパクティアでタリバン組織を動かしている。軍は、パキスタンと敵対しているマフスード族の拠点である、マキーンとラッダだけを攻撃した。

したがって、タリバンと背後で話し合いが行なわれているこの重要な時期だが、軍事作戦は避けられないようだ。この話し合いは、パキスタンとサウジ、アラブ首長国が仲介し、タリバンとアメリカを和解させようとするものである。

バラダールが偶然逮捕され、彼を丁重に扱い、さらにアフガニスタンに引き渡すことを拒否し、そして今になって極秘に釈放したパキスタンであるが、パキスタン軍の手に切り札があり、今後はパキスタンの思いのままであることが明らかになった。

hoonPakistan frees Taliban commander
Syed Saleem Shahzad、ISLAMABAD

■部族地帯に対する米ミサイル攻撃で、3人死亡[101015 AP]

アメリカの無人偵察機が金曜日に部族地帯で走行していた車輛2台をミサイルで攻撃し、3人が死亡した。また過激派が軍の検問所を攻撃し、パキスタン兵5人を殺害した。

ミサイル攻撃は、北ワジリスタンのミールアリ近くのマチ・ヘール村で起きた。死亡した3人の身元はまだ明らかではないが、村はアフガン人タリバンと地元のパキスタン人抵抗勢力の組織の人間が住んでいることで知られているという。

(中略)金曜日の早朝南ワジリスタンでは、抵抗勢力がパキスタン軍の検問所を銃撃し、パキスタン人兵士5人が死亡した。サラゴーラ村で起きた今回の襲撃で、兵士1人がまだ行方不明になっている。

また銃を持った男たちが早朝NATO軍に物資を運んで帰ってきたトラックを攻撃して、2人を殺害した。トラックに対する攻撃は、カイバル地区のジャムルッド近くで起きた(後略)。

hoonUS missile attack kills 3 in Pakistan tribal area
RASOOL DAWAR、MIR ALI

■NATO軍ヘリ、バローチスタンに上空侵犯[101013 Dawn]

NATO軍ヘリコプターが火曜日の朝にパキスタンを上空侵犯し、チャマンの近くに入った。

「NATO軍ヘリ2機が国内を200ヤード上空侵犯し、数分後に戻った」と関係者が述べた。

hoonNato copters violate airspace in Balochistan
QUETTA

■米無人偵察機、11人殺害[101013 AP]

アメリカの無人偵察機がパキスタン北西部の家屋と車輛2台にミサイル4発を撃ち込み、外国人3人を含む過激派11人を殺害したと、諜報関係者が述べた。

1時間たらずの間に、北ワジリスタンのダッタ・ヘールが数回攻撃された。最初の攻撃は朝の9時頃起きて、ラタカ村の家屋が標的となり、過激派4人が殺害された。その数分後、近くの車輛が別の無人偵察機に攻撃され、外国人2人が殺害された。2台目の車が15分後に攻撃され、外国人1人を含む3人の過激派が死亡したという。最後の攻撃は、最初の攻撃で破壊された家屋から遺体を運び出そうとしていた過激派が標的となり、2人が殺害されたという。

今月になってアメリカは、パキスタンの部族地帯で、4回ミサイル攻撃を行なっている。水曜日の攻撃で死亡した人間のはっきりした身元は確認されていないが、現場はハーフィズ・グル・バハドゥールの支配下にある。

また水曜日にはパキスタン北西部で、反タリバン系の部族民長老3人が過激派に殺害された。また火曜日の夜にもモーマンドのバザイ地域で銃撃戦があり、部族民長老2人が負傷した(後略)。

hoonSuspected US missiles strikes kill 11 in Pakistan
ISHTIAQ MAHSUD、DERA ISMAIL KHAN

■タリバン、米ヘリ攻撃、アフガン人通訳死亡[101012 AFP]

火曜日にアフガニスタン東部で、タリバン抵抗勢力がアメリカのヘリコプターにロケット弾を発射し、アフガン人通訳が死亡、兵士8人が負傷した。

(中略)クナール州にいる『AFP』特派員によると、ヘリコプター3機がマラワール地区のガシュ地域上空を飛行していたところ、ロケット弾の音が聞こえ、その後ヘリコプター2機が飛び去り、銃撃戦の音が聞こえたという。

「クナールにいたISAFのヘリコプターにロケット推進手榴弾が命中し、8人が負傷し、1人が死亡した」と、軍が発表した。米CH-47チヌークには、当時25人が乗っていた。

ヘリコプターは軍の前哨基地に着陸したところで、離陸しようとしたところを攻撃されたという。「爆発が生じ、アフガン人通訳が死亡して、ISAF軍関係者7人とアフガン人国境警察隊員1人が負傷した」(後略)。

hoonTaliban attack on US chopper kills Afghan interpreter
Jennie Matthew、KABUL

■カルザイ大統領、タリバンとの「接触」を認める[101011 BBC]

カルザイ大統領が、抵抗運動を終結させるためにタリバンと「非公式の接触」があったことを認めた。

『CNN』とのインタビューで、このような接触は「しばらく続いている」と述べた(後略)。

hoonPresident Karzai confirms Taliban 'contacts'

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2010.