【2011年7月11日〜7月17日】


■イリアス・カシミリ生存と情報源[110716 Dawn]

情報源によると、南ワジリスタンでアメリカの偵察機に殺害されたといわれるムハンマド・イリアス・カシミリはまだ生存していると述べた。

情報源によると、アメリカとパキスタンの治安関係者は、ハラカトゥル・ジハード・イスラミ司令官の死亡は確認していないという。まだパキスタンとアフガニスタンの国境付近で、活動をしていると述べた(後略)。

hoonIlyas Kashmiri still alive, claim sources
ISLAMABAD

■ワクチン計画に関与した医師の家族、姿を消す[110714 Dawn]

CIAが偽ワクチン計画をアボタバードで実施したと報道されたあと、シャキール・アフリディの家族は姿を消したと、情報源が述べた。

ハヤタバードの自宅の2階を、ノーシェラに住む家族に貸していたが、この住民によると、医師の家族は火曜日から姿を消したという。

アフリディの家族はメディアのインタビューを受けることを拒否し、彼の兄弟の1人であるジャミル・アフリディの携帯電話は切られているという。アフリディ医師自身も、5月23日から行方不明になっている。最後に目撃されたのは、ジャムルッドから自宅へ帰る途中だった。

カイバル行政区のバラ管区、マリークディンヘール氏族に属するアフリディ医師は、2009年4月にカイバル行政区政府医師に任命された。しかし数ヵ月後、汚職の疑いが懸けられ、更迭となった。2011年4月13日に、ペシャワル最高裁判所に控訴している。

情報源によると、アフリディは政府の医師になる前には、バラに個人経営の保健センター、アル・ヌール外科病院を経営していた。彼らによると、バラの患者たちは地元の過激派ラシュカリ・イスラームの「司令官」であるマンガル・バーに、アフリディに関する不平を申し立てていた。不必要な手術を行ない、法外な治療穂を要求したという。彼は単なる医師で、外科医ではなかった疑いがかけられている。

後にラシュカリ・イスラームの活動家たちが彼をバラで拉致し、「悪行に対する罰金」として250万ルピーを受け取ると、バラから追放したという。アフリディはその後ペシャワルのハヤタバードに移った。

この件に関してFATAの健康管理責任者に問うたところ、アフリディはカイバルバフトゥンハワに異動になったとしか述べなかった。

(中略)アフリディ医師の友人によると、アフリディ医師と彼の家族は政府に逮捕されたと述べた。しかし別の情報源は、逮捕の事実は明らかではないと述べた。

smellFamily of doctor involved in drive goes into hiding
Landi Kotal、Ibrahim Shinwari

■ワジリスタンの無人偵察機攻撃で30人殺害[110712 BBC]

パキスタンの北西部の部族地帯で、24時間のうちに3回にわたる無人偵察機による攻撃があり、少なくとも30人が死亡した。

南北ワジリスタンの境にあった家屋がミサイルで攻撃され、少なくとも13人が死亡した。これに先立ち南ワジリスタンでも攻撃があり、10人が死亡した。

月曜日の夜には、北ワジリスタンのゴルウッィク地域で車輛が標的となり、7人が死亡した(後略)。

hoonDrone attacks in Waziristan 'kill 30'

■CIA、ビンラディン襲撃で重要な役割を果たしたアナリストを保護[110712 Washington Post]

ビンラディンの居場所をつきとめることに貢献したCIAアナリストが、アルカイダの新たな標的になる可能性を示す情報が浮上したと、米関係者が月曜日に述べた。

CIAは、これまで極秘作戦や海外に出るときに限って職員の身元確保を行なうが、今回の動きは例外的である。

米政府関係者によると、ビンラディンを殺害したアメリカの襲撃に対して復讐を計画している可能性があるという情報をもとに、アルカイダが行動を開始した。「最近の諜報情報から、アルカイダがCIAの対テロ作戦に関与した対テロ関係者を探し出そうとしていることがわかった」と、述べた。

アナリストの身元や、ホワイトハウスに集まってビンラディン襲撃を見つめる、今や有名な写真からこのアナリストを特定しようとする動きが、オンラインで広まっている。CIAはこの写真に映った無名の人間の身元に関してコメントしていない。インターネットやブログに登場するさまざまな憶測に関しても、何も語っていない。

CIA報道官のジョージ・リトルは、「アルカイダや他の過激派たちが、テロリストの脅威と立ち向かう愛国心のある米国人に関する情報を入手しうるような報告を、メディアはするべきではない」と語った。

いくつかの組織は、アナリストの名前を公表しないでほしいというCIAの要求に従っている。例えば『AP』は、彼の真ん中の名前であるジョンとだけ記載し、アルカイダ指導者追跡のために「彼ほど重要だった人間はいない」と書いている。

このアナリストが大学で陸上選手だったことや、写真の隅に映っていたことから憶測される彼の役割の重要性が、『Cryptome.org』のようなブログで話題になった。

今回の新たな方針に関してCIAのベテランたちは、これまで長い間「身元の明らかな」関係者、つまり本名を名乗り、自分がCIAの職員であることを公表しているアナリストたちの身の安全を保護する新たな動きだと述べた。

このアナリストは、これまでのように新たな名前を与えられたり、架空の経歴を作ったり、これまで公表されていたデーターベースから自分の情報を削除するのではないという。

CIAは一時的に海外にでるアナリストや関係者に、「一時的な経歴」を与える。このような職員は偽名を使用するが、外国の諜報組織に調べられた場合、すぐに身元が明らかになってしまうような偽造書類が与えられる(後略)。

hoonCIA moves to protect key analyst in bin Laden raid
Greg Miller

■CIA、ビンラディンの家族のDNAを入手するために、偽のワクチン計画を実行[110711 Guardian]

CIAはアボタバードで偽のワクチンプログラムを行ない、ビンラディンの家族からDNAを採取しようとしていたことがわかった。

ビンラディン殺害準備として、CIAはパキスタン人医師を雇い、アボタバードでワクチン接種計画を立てた。貧困地域でもこの「プロジェクト」を開始して、計画が本物のように見せかけたと、パキスタンや米政府関係者、地元の住民が語った。

医師のシャキール・アフリディは、米諜報員に協力したために、ISIに逮捕されている。

パキスタンとアメリカの関係は、ビンラディン殺害後ぎくしゃくしているが、医師の逮捕でさらに緊張が高まった。アメリカは医師の身の安全を心配しており、彼のために介入したと思われる。

ワクチン計画は、米諜報官がアブ・アマフッド・アル・クウェイティという、ビンラディンの世話人を突き止めたあとに計画された(中略)。

ビンラディンの子供から採集したDNAは、2010年にボストンで死亡した彼の妹のサンプルと比較することができ、家族が現場にいる証拠となる。

したがって工作員たちが、カイバルを管轄していた保健担当者のアフリディと接触した。医師はB型肝炎の無料のワクチンを提供するための資金があるとして、3月にアボタバードを訪れた。アボタバードの保健所の介入を防ぐために、地元政府の保健所の下級関係者に多大な額を支払い、ビンラディンとの関係を伏せたまま計画に参加させた。この地域の保健所関係者たちは、子供たちの一部にポリオ点滴薬を処方するためにビンラディンの館に入った、数少ない人間である。

アフリディは、イスラマバード郊外を拠点とする製薬会社のアムソンのワクチンが描かれたワクチン計画のポスターを、アボタバード周辺に貼り出した。

3月に保健所の職員がナワ・シェールというアボタバードの貧困地域で、ワクチン計画を実施した。B型肝炎のワクチンは普通3回に分けて投与し、2回目は最初のワクチンの2ヵ月後に行なわれる。しかし4月に、ナワ・シェールで2回目のワクチンを行なう代わりに、医師はアボタバードに戻り、看護婦たちをビンラディンが住むビラール町に移動させた。

医師がどのようにワクチン摂取からDNAを採取できるとみたか、明らかではない。訓練を受けた看護婦が、薬を打ってから針についた血液を採取できたかもしれない。

「すべてが違法だった」と、あるパキスタン人関係者が述べた。「ビラール町は裕福層の居住地だ。無料ワクチンをする場所に選ぶだろうか。そしてカイバルの医師が、アボタバードで何をしているのか」。

ムフタル・ビビ、別名バフトと呼ばれる看護婦が、ワクチン摂取のためにビンラディンの館に入る許可を得た。いくつかの情報源によると、外で待っていた医師が彼女に、電気器具が入ったハンドバッグを持って入るように指示した。何の器具だか明らかではなく、それを残して帰ったかどうかもわからない。CIAはビンラディンのDNA採取に成功したかも明らかではなく、成功しなかったと語る情報源もある。

ワクチン・プログラムの本当の目的について知らなかったムフタル・ビビは、このプログラムに関してコメントしていない。

パキスタンの諜報局は、ビンラディン殺害に関して調査する過程で、医師の行動に気づいた。イスラマバードは、アフリディの逮捕に関して公的にコメントすることを拒否したが、ある関係者は「外国のスパイ局のために働く人間を逮捕するのは、当たり前ではないか」と答えた。

ISIは、CIAに協力した容疑で数人を逮捕したが、この医師はまだ拘束中の人間の1人である(後略)。

ohCIA organised fake vaccination drive to get Osama bin Laden's family DNA
Saeed Shah、Abbottabad

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2011.