【2011年7月18日〜7月24日】


■TTP「諜報グループ」のメンバー、逮捕[110724 Dawn]

情報源によると、TTPの「諜報グループ」の幹部が、イスラマバード郊外で実施された取り締まりで逮捕された。男の部下も逮捕されたという。

午前3時頃、ドック・カシミリアン村で、約50人からなる奇襲部隊やその他の治安関係者が取り締まりを実施した。治安組織が、移動追跡システムにより、TTPの幹部メンバーQZRを探し当てた。パラチナールとクラム行政区の住民たちが集まった結婚披露宴の参加者の一員としてイスラマバードを訪れ、村に滞在していた。

村は包囲され、奇襲部隊や他の関係者が屋根の上に配置された。QZRの家を含めた多数の家が、家宅捜索を受けた。村人も取り調べられたが、ある幼児がQZRの居場所を教えた。治安組織がQZRと部下のOHが滞在していた場所を襲撃し、就寝中のところを逮捕した。

(中略)情報源によると、QZRはイスラマバードとその周辺に組織を作ろうとしていたTTPの「諜報グループ」の幹部だという。TTPの司令官やその参加のグループと、直接関係を持っていた。QZRはバイクの整備士で、TTPのメンバーになるために部族地帯から出てきたという。

hoonMember of TTP's'intelligence group'caught
Munawer Azeem、ISLAMABAD

■カシミリの大逃走(再び)[110722 Asia Times]

もしパキスタンで出回っているメディア報道が真実だとしたら、評判どおり、パキスタンにおけるアルカイダ軍事戦略家のイリアス・カシミリ司令官は再び死をまぬがれたようだ。

先週『CNN』が、ワシントンを拠点とするアメリカの諜報関係者の話として、パキスタンとアフガニスタンの国境地帯で6月3日に実施されたアメリカの無人偵察機の攻撃で、カシミリが死亡したことは確実だと発表した。米諜報関係者は、カシミリが南ワジリスタンのワナにあるゴワハ村の建物が崩壊してカシミリが死亡したことは「99%」確実だという。

米諜報関係者は、なぜカシミリが死亡したことを確信しているか、その理由は明らかにしなかった。しかし、パキスタンの『ドーン』紙は6月15日に、カシミリはまだ生存し、国境付近で活動していると主張した。

国際メディアは6週間も前からカシミリが死亡したと報道しているが、これまでテロ組織の重要人物が死亡すれば常に声明を発表してきたにもかかわらず、アルカイダはまだ声明を発表していない。

唯一、カシミーリが率いるハラカトゥル・ジハードゥル・イスラミ(HuJI)の313部隊の6月4日の声明で彼の殉教が発表されたが、これはこれまで登場したことがない、組織の報道官だというアブ・ハンザラ・カシールの声明である。(中略)しかし、インターネットに掲載されたカシミリの遺体の写真が偽物であったために、この報道官も偽物であることが判明した。(中略)この報道官は、HuJIの名前の綴りも誤っている。名前はアラビア語で綴られるが、アブ・ハンザ・カシールは2度も誤って綴っている。

(中略)さらに6月5日に、3日のワジリスタンにおける無人偵察機の攻撃で死亡した人々の埋葬準備をする、ビデオクリップがインターネットに発表された。しかし犠牲者の顔は映っていない。リンゴ園で撮影されたこの50秒のビデオには、白い布で包まれた8人の遺体が移されている。

果樹園は空き地の反対側に位置し、その間には未舗装の小道が走る。小道の近くのリンゴの樹の下には、遺体が置かれている。攻撃があった際に過激派たちが座っていたと思われるリンゴの樹の下には、バイクが2台停まっている。9人の遺体のうち8人は草の上に置かれているが、9人目は特別に扱われ、縄編みベッドに置かれていた。重要人物、もしかしたらカシミリのものではないかという印象を与えていた。

しかし先週、パキスタンの外務省が、ハラカトゥル・ジハードゥル・イスラミから、手書きの手紙を受け取った。デリーのパキスタン大使館がインド政府と情報交換をするのをやめなければ、何らかの措置を考えるという警告である。

(中略)ウルドゥー語のこの手紙はパキスタン外務省のサルマーン・バシールの自宅に、一般の手紙として届けられた。もしこれが本当にHuJIが送ったものであるなら、カシミリはまだ生きている可能性がある。

(中略)メディアが報道しているように、カシミリはパキスタン陸軍の特殊部隊員に属していたはなく、そもそも陸軍にいたこともない。彼は30年前にアフガンジハードに参加したことで、ゲリラ戦法や爆発物の扱いを身につけた(後略)。

smellKashmiri's great escape(reprise)
Amir Mir、ISLAMABAD

■タリバン、オマール死亡説の噂を否定[110720 Pajhwok]

タリバン報道官が、オマール師死亡説の噂を強く否定した。

水曜日の朝、いくつかのメディアが、タリバン報道官のザビブッラー・ムジャーヒッドとカリ・ユースフ・アフマディの電話番号とeメールアドレスで、オマール師が死亡したというメッセージを受け取った。メッセージのひとつは、「アフガニスタンイスラーム首長国首脳部は、そのアミールが死亡したことを発表する。神のご加護があるように」となっていた。

しかし1時間後にタリバンの報道官の2人が、メッセージが偽物であると主張した。タリバン報道官のカリ・ユースフ・アフマディが、アフガンとアメリカの諜報組織が自分たちの携帯電話番号やeメールアカウント、ウェブサイトをハッキングし、オマール師が死亡したという偽情報を流したという。アメリカとアフガンの諜報組織はタリバンに打撃を与えたがっており、自分たちの失敗を隠し、注意を反らせようとしているという。またテレコミュニケーション機関は諜報組織の味方をしていると、非難した。

もう1人の報道官であるザビブッラー・ムジャーヒッドは、オマール師は生存しており、アフガニスタンでの戦いを続けていると述べた。

『Pajhwok』は、パシュトウ語、英語、アラビア語で、オマール師が死亡したという詳しい声明を受け取っている。この声明によると、オマール師は7月15日(金)に、心臓病で死亡したという。この情報源によると、タリバン首脳部は新たなタリバン指導者として、グル・アガを任命したという。またオマール師の誕生から教育歴や、ソ連とジハードを行なったこと、タリバン運動の設立、そして死に至るまでの詳細が述べられている。

5月にも、オマール師が死亡したという噂が流れた。このときは、クエッタからワジリスタンに行く途中で殺害されたとされたが、後に否定された。

smellTaliban deny rumours about Omar's death
KABUL

■タリバン、オマール死亡説を否定、電話がハッキングされると主張[110720 Reuters]

タリバン報道官2人が、自分たちの携帯電話がハッキングされ、オマール師が死亡したという偽りのテキスト・メッセージが流れたが、彼はまだ生存していると述べた。

「これはアメリカの諜報組織の仕業だ。電話ネットワーク・プロバイダーに復讐する」と、ザビブッラー・ムジャーヒッドが述べた。

メッセージはムジャーヒッドと別の報道官であるムハンマド・カリ・ユースフが、以前使用していた電話番号から送られてきた。「精神的指導者であるムハンマド・オマール・ムジャーヒッドが死亡した。アッラーのご加護あれ」というメッセージが送られた。

ohTaliban say Mullah Omar death report false, phone hacked
KABUL

■スーフィー・ムハンマド、殺人と反逆で起訴[110719 AFP]

月曜日に裁判所が、スワート谷でタリバンと和平協定を結んだ際に仲介役を果たした原理主義宗教指導者を、反逆罪と殺人罪で起訴した。

ファズルッラー師の義父であるスーフィー・ムハンマドは、2年前に逮捕されている。「今日裁判所がスーフィー・ムハンマドと23人の追随者たちを、殺人罪と反逆罪で起訴した」と、マジード・アディル・マジードが語った。「彼と彼の追随者は警察署を攻撃して、準軍隊兵士9人と警察官2人を含む11人を殺害したり、政府の建物を攻撃し、これは反逆罪に当てはまる」。

ムハンマドは、裁判所を認めていないために、自分を弁護することを拒否している。このためにマジードは、裁判所の判決を彼に伝えた(後略)。

hoonSufi Mohammad charged with murder, treason
PESHAWAR

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2011.