【2012年2月27日〜3月4日】


■カイロ空港で逮捕された男は「アルカイダ司令官ではない」[120229 BBC]

アルカイダ幹部として火曜日にカイロ空港で拘束された男性の身元に関して、疑問が出ている。

ムハンマド・イブラヒム・マッカウィが、パキスタンから到着した際に拘束され、取り締まりを受けている。彼が空港にいた報道陣に語ったところによると、自分はアメリカが指名手配リストに入れている、本名がムハンマド・イフラヒム・マッカウィとされるアルカイダ司令官のサイーフ・アル・アデルではないという。

アデルに会ったことがある元過激派たちが、アメリカの情報は間違っていると語った。

(中略)男性は連行される前に報道陣に、「人々や組織を攻撃したことはない」。「平和的に暮らすためにエジプトに行くことに決めた。自分の無実を確信している」という。マッカウィは1989年以来アルカイダと一切関係がなく、パキスタンのイスラマバードで発行されたビザでエジプトに飛んだという。

カイロの『BBC』特派員によると、マッカウィは数年前にエジプト国内で起きたテロ行為の疑惑が懸けられている可能性もあるが、現在はアルカイダを批判しているという。

また治安関係者もマッカウィの主張を支持し、サイーフ・アル・アデルと同様、1980年代にアフガニスタンに入ってムジャヒディンとともにソ連軍と戦った、元エジプト軍関係者だという。

エグゼテール大学の講師オマル・アショールによると、サイーフ・アル・アデルの本名はムハンマド・サラ・アルディン・ザイダンだといい、両者の出生日と出生場所は異なり、ジハード主義やアルカイダとの関係も異なるという。

アルカイダと関係のある組織の元メンバーだったリビア国籍のナーマン・ベノットマンが語ったところによると、マッタウィとサイフ・アル・アデルの両方に会ったことがあるという。マッカウィは「エジプトの政権が変わって以来、多数の元ジハード主義者たちが釈放されているために、名誉挽回のために帰国した可能性がある」という(後略)。

smellMan arrested at Cairo airport 'not al-Qaeda commander'

■アルカイダ司令官サイーフ・アル・アデル、カイロ空港で拘束[120229 BBC]

アルカイダの幹部司令官サイーフ・アル・アデルがカイロ空港で拘束されたと、エジプトの治安関係者が述べた。パキスタンから首都に到着したところを、拘束されたという。

関係者によると、当局は彼が出頭するつもりであることをつかんでいたが、彼の本名であるムハンマド・イブラヒム・マッカウィが乗客リストに入っていたという。

元エジプト軍大佐は、以前ビンラディンの警備責任者も務めたことがあり、東アフリカで起きた米大使館爆破事件と関係したとして、アメリカに指名手配されていた。

1993年のモガディシュで起きた米兵18人を殺害したソマリア人戦闘員を訓練するとともに、9.11のハイジャック犯の訓練も行なったもいう(中略)。

治安関係者が報道機関に語ったところによると、サイーフ・アル・アデルは水曜日に、パキスタンからドバイ経由でエジプトに到着した際、カイロ国際空港で拘束された。エジプトに戻って出頭する意思があるという計画を、事前に入手していたという。

アフガニスタンかパキスタンから入国することが予測されていたために、アジアから入るすべての航空機が監視され、結局エミグレーツ航空の乗客リストに名前があることがわかった(中略)。

しかし『AP』によると、ムハンマド・イブラヒム・マッカウィと自称する男が空港にいたジャーナリストに、自分はアルカイダ指導者のサイーフ・アル・アデルではないと述べている。

サイーフ・アル・アデルは50代の元特殊部隊司令官で、1980年代にアフガニスタンに入り、ムジャヒディンとともにソ連軍と戦った。政府転覆を狙って、エジプトの過激組織アル・ジハードに軍部門を設立しようとしていたとして、1987年以来エジプト政府から指名手配されていた。

2001年のアフガニスタンのアメリカ侵攻以来、故ビンラディンの息子のサード・ビンラディンとともに、イランに逃走したといわれる。その後イランの革命警備隊により軟禁されているが、イランはこれを認知していない。

サイフ・アル・アデルの名前や彼の偽名が記された手紙や、インターネットの名声が発表されており、彼はまだアルカイダ指導者たちと接触していると思われている。最近の報道のなかには、彼が釈放され、サード・ビンラディンとともにパキスタン北部に向かったとするものもある。

ビンラディンの死後、一時的にアルカイダ指導者に任命されたという報道もある。

ohAl-Qaeda commander Saif al-Adel 'held at Cairo airport'

■パキスタン軍関係者、「ビンラディンの隠れ家を知っていた」[120229 BBC]

パキスタン軍の中堅関係者が、パキスタンにあったビンラディンの隠れ家を知っていた可能性があることが、リークされた資料から明らかになった。

アメリカを拠点とするシンクタンクのストラットフォーが発信したeメールが、ウィキリークに掲載された。

ストラットフォーは記事が掲載される前に、eメールが本物かどうか、正確であるかどうかをコメントしないと述べた。

(中略)このeメールが本物であるとしたら、誰が何を知っていたかということに関して、これまでとは異なる事実が明らかになったといえる。ただし信憑性のある証拠に基づいたものであるかは、曖昧である

ストラットフォー自体がそれ以上情報を流さなかったことから信憑性が疑われ、また事実を確認することができなかった可能性がある。ただし匿名のある情報源のたったひとつのeメールで、すべてを語ることはできない。

ストラットフォーのある幹部が同僚に、「ISIとパキスタン陸軍の中級から上級関係者とある退役陸軍将軍が、ビンラディンと彼の隠れ家に関する情報を持っていた」と語る。さらにメール発信者は、これらの関係者の名前や正確な地位を知らないが、アメリカの諜報組織は知っている可能性がある」という。

メッセージによると、12人の関係者が知っていた可能性があるが、彼らがどのような地位におり、また現役の人間かどうかもわからないという。

ビンラディンが死亡した数週間後にやりとりされたこのメールによると、情報は去年の5月に隠れ家で押収した資料から入手したという。

この情報がパキスタン政府に伝えられたかどうかは明らかではないが、この職員は「自分だったらパキスタン政府は信頼できないから、情報は伝えないだろう」と述べた。

ストラットフォーのコンピュータは12月に、活動家組織アノニマスによってハックされた(後略)。

hoonPakistan army officials 'knew of Bin Laden house'

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2012.