【2003年03月03日〜03月09日】


■FBIがいう場所でKSMは逮捕されたか?[030309 The Nation]

KSMが逮捕されたといわれている家に、KSMはいなかったと家の主がいっている。

KSMと一緒に逮捕された家の持ち主、Qadoosは、知能遅れ。母はJamaat-i-ISLAMの婦人部の幹部、父は医者。

家の隣人(退役軍人)もこれを認めている。KSMの逮捕時に撮られた写真の背景のような部屋はその家にはない。

Was Khalid arrested where the FBI said he was?
LONDON


■オサマの捜索展開[030309 Dawn]

KSMが残した記録から、オサマを捜索。

ヘルマンド地区で捜しているのはオサマではなく、Ayman al-Zawahri。オサマは、北西辺境州とワジリスタンからチトラルにかけて捜索されている。

Al-Qaeda hunters target Iran-Afghan-Pakistani border triangle
ISLAMABAD


■ビンラディンの逃亡ルート[030309 Reuters]

ビンラディンは、アメリカが攻撃してくる前に、ヘルマンド地区、ニムローズにいた。

その後、どこかに移動。

それ以前にここで7名のアルカイダを逮捕。誰かは明らかにされてない。

Bin Laden was in region before U.S. attack-Taliban
By Saeed Ali Achakzai
SPIN BOLDAK


■最近のアルカイダの情勢[030308 Times]
最近のアルカイダの情勢
By MICHAEL ELLIOTT

AL-JAZEERA/AP
CNN: Pakistan: bin Laden, Mohammed met in December


■パキスタン軍の“青い目”のムラー[030308 Asia Times]

KSMについてはさまざまな説がある。

2002.9.11に、カラチで殺害されたという説。

このときに捕らえられたが、パキスタンがアメリカに協力しているがごとく、2003.3.1に捕まったかのように仕組まれたという説。そうだとしたら、退役軍人が多くいるピンディで、しかもJamt-e-Islamの家で逮捕されたというのは不自然。それではいったい?

アメリカの支持に従って、いるはずがないとパキスタンが考えていたJamt-e-Islamの家を捜査したら、驚くべきことに、そこにKSMがいたという説。筆者はこの説を支持したいが、何も証拠はない。

これからどうなるか。筆者が何度も繰り返してきた、アルカイダやタリバンの残党たちはパキスタンに逃げこんだという説は正しかったことが証明された。ある報告によると、ビンラディン自身がトラボラで受けたキズの手当てをカラチのマドラッサで受けたという。これらの情報は、これまですべてインドのプロパガンダだと捉えられていたが、これからは受け入れられるだろう。ムシャラフは今までビンラディンが生きていて、パキスタンにいるということを認めなかったが、今では生きていることを認める。パキスタンにいるとは言ってないが。パキスタン政府は、ビンラディンが国内で発見されることを畏れている。

Jamt-e-Islamとアルカイダの関係は? Jamt-e-Islamはパキスタン軍やISIと強いつながりがあり、退職するとJEIに便宜をはかるようになる傾向がある。核科学者たちも然り。

(“青い目”とは、お目にかなった、という意味)

The Pakistani army's blue-eyed mullahs
By B Raman


■KSMと一緒に逮捕された者[030305 CNN]

KSMが逮捕された家でみつかった名前は、ほとんどアメリカが手配中の容疑者の名前と一致した。

KSMと一緒に逮捕されたのは、アルカイダの財政を握っていたMustapha Ahmed al-HawsawiとJamt-e-Islamの Ahmed Abdul Qadoos。

Al Qaeda names match those under U.S. surveillance
WASHINGTON


■アメリカのスパイMusawer Mansoor Ijaz[…… Pakistan Facts com]

パキスタン人の両親をもつアメリカ生まれのビジネスマン、policy adviser。Crescent Investment Management社長。アメリカ寄りのパキスタン人。

父は原子力科学者。パキスタンの核開発にかかわる。アメリカに移住

94年にブット政権をひっくり返す陰謀があることを、ブットとアメリカ両方に流す。その後、アメリカの信用を得る。

97年のスーダンの状況もアメリカに報告。ますます信用を得る。

2000年にはインド・カシミール問題の和平にも関与。

最近よくテレビにでる怪しい人。

Mansoor Ijaz America's Secret Emissary
J. E. Menon


■KSM逮捕のいきさつ[030304 National Review]

"Mukhtar"に続けというオサマの最近の声明後、事態が緊迫。"Mukhtar"はKhalid Shaikh Mohammed ("KSM")のコード。

クエッタで"KSM"の隠れ家に関する密告があり、しばらく監視。急襲した結果、"KSM"は逃亡するが、コンピュータ等が残る。そこから、ピンディの隠れ家を割り出す。ピンディの隠れ家も急襲して逮捕。そこでも多くの情報を残す。エジプト国籍の"Ahmed" Abdul Qadoosその他アラブ人とパキスタン人。

奇想天外な話で長文なので、原文を参照。著者Mansoor Ijazに自身も奇想天外な経歴。彼の経歴も原文参照。

What the arrest of KSM means for the war on terror
By Mansoor Ijaz


■Khalid Shaikh Mohammad逮捕に関する謎[030304 Asia Times ]

Khalid Shaikh Mohammad 逮捕に関する謎は深まるぱかり。

ダニエル・パール事件でも、ISIは、彼の遺体がみつかる前に、すでに事件は解決したと述べ、Sheikh Omarとその一味を犯人にした。しかしSheikh Omar裁判の最中も、 Lashkar-e-Jhangvi や Harkat-ul-Mujahideenのテロリストとの繋がりがでてきた。そして驚くことに、彼らは自分たちがダニエル・パールを殺害したと証言する。そしてかれらを通して、遺体は発見された。にもかかわらず、その後またSheikh Omarにもどり、彼に死刑の判決が下った。

3月1日にISIとアメリカの諜報部員が、ISIや退役軍人が多く住むピンディの高級住宅地でKhalid Shaikh Mohammadら3人を逮捕。KSMは Diego Garciaの米軍基地に送られたということだった。しかし後にパキスタンで尋問されていると発表。そして次のようなことが推察された。

アメリカがKSMをDiego Garciaに連れて行ってから、別人であることが判明。すみやかにISIに引渡し、事後処理をすることを要求。

2002年9月11日のカラチでの逮捕で、誤ってKSMを殺害。アメリカに秘密で遺体を埋める。

Sheikh Omarの弁護士は、ダニエル・パール誘拐を指揮したという。この件で裁判にかける前にアメリカに渡すことは不当。
(以下省略)

Khalid capture: Truths and half truths
By B Raman


■KSM逮捕のタイミングをめぐって[030304 CCR]

アメリカにとって絶好のタイミング……トルコが米軍を拒否、アラブがイラク攻撃に反対、フランスの反対、反戦運動の拡大、ローマ法王の反対、イラクがミサイルを破壊。SKM逮捕の日、オブザーバー誌が、アメリカがイラク攻撃賛成を実現させるために、国連代表をスパイしていたというスクープ。SKMのニュースのため、アメリカでは2日後まで報道されなかった。 Zacarias Moussaoui. Mohammedの裁判もうまくいってなかった。

パキスタンにとっても絶好のタイミング……ラシードによると北朝鮮に核を提供、カシミール問題、イラク攻撃に反対のかくれみのになる。アルカイダ、タリバンが再集結していることに対して、何かしなければならない。

なぜJamaat-e-Islamiの家で逮捕されたか? 反米の政党にたいするいやがらせ?

KSMは80年代からISI と強いつながりがあった。ブット暗殺、ブット政権転覆に活躍。アルカイダとパキスタン原理主義との間のかけはしとして活躍。ISIとテロリストグループとは強いつながりがあった。KSMが逮捕されたのは、ムシャラフの家のすぐ近くで、退役軍人がたくさん住み、軍のヘッドクォーターもISIのヘッドクォーターもある。そんなところにKSMが隠れているのは不自然。KSMがISIとテロリスト、カシミールとの関係を知りすぎている。

アメリカのterror alert発令の陰謀。

KSM逮捕後活発になった、ビンラディン逮捕をめぐるニュースの疑惑。

アメリカもパキスタンもKSMを隠れ蓑にしている。ISIの9.11との関係、アメリカもそれをカバーしている。ISIのテロリストやカシミールとの関係を暴露できるKSMが、CCRISIによって逮捕され、アメリカに引き渡されたというのは、不自然すぎる。

Is there more to the capture of Khalid Shaikh Mohammed than meets the eye?
by Paul Thompson


■KSMの逮捕は重要だが飛躍ではない[030303 Reuters]

Khalid Sheikh Mohammed逮捕の影響。イスラム教徒の憎しみが広がるだけ。

もしKSMが話せば、膨大な情報とともに、恐怖を与えるだろう。そうしたら、テロリストたちが勝ったことになる。アルカイダは、一人いなくなれば、また一人が加わるだけだ。アルカイダをやっつけることはできない。支持されないようにするしか、方法はない。イラクへの戦争も、ただ、イスラム教徒をおこらせるだけだ。もしビンラディンがブッシュに助言を与えるとすれば、「イラクを攻撃しろ」だ。

Al Qaeda arrest significant but no breakthrough
By Jane Macartney,
Asian Diplomatic Correspondent, SINGAPORE


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.