【2003年04月07日〜04月13日】
■反アメリカのテロ、アフガンで頻発[030411 Asia Times]
●イラク攻撃と時を同じくして、アフガニスタンでもアメリカの大きな作戦が始まった。これは偶然ではない。アメリカがアフガニスタンにいまだに駐留していること、そして反アメリカに対するテロへの戦争が終わってないことを示そうとしている。
●アルカイダ・タリバン・ヘクマチアルが結束しているという噂が流れ、3月20日以来、これまで大きな作戦がカンダハル近辺で2回あったが、洞窟などから予想以上の大量の、また洗練された兵器が発見され、抵抗分子はよく組織されていた。
●パシュトゥンたちは、現在の状況に不満をもっている。そこにタリバンやヘクマチアルが誘いをかけて、不満な人々を組織化しようとしている。
●カルザイが形の上では実権を握っているとはえ、実際に実権を握っているのは北部同盟のFahimである。最近Fahimは、16人のタジーク人官僚を、他の民族の官僚と入れ換えたにもかかわらず、パシュトゥンたちは満足してない。タリバン政権崩壊以来、カルザイ政権がパシュトゥンたちを、世界の人権擁護者たちから守ることができないでいるため政府に不信感をもっている。またパシュトゥンが少数派の北部では、反タリバンたちから虐待を受けている。
●もうひとつの不満は、アメリカのやり方だ。空からの無慈悲な攻撃により、多くの市民が殺された。またパシュトゥンの習慣に対する配慮の無視が怒りをかっている。
●この怒りが、みせしめとして行われた赤十字職員の殺害にも現われている。その結果、NGOや赤十字は、特に南での活動を一時停止した。北ではドスタムとGeneral Atta Mohammedとの闘争のせいで、ここでも活動を停止。アフガニスタン全域で、活動が難しくなっている。
●アメリカの役割は何か? まず、空からの攻撃をやめ、パシュトゥンの習慣に理解を示すこと。次に、アルカイダ駆逐作戦のために、親カルザイのアフガン武将に経済的、物質的援助を停止すること。次に 市民にもっと安全な環境を提供することなど。最後に、パキスタンにアフガンの内政に干渉するのをやめさせることが重要だ。パキスタンはアルカイダの要員をかくまっているし、90パーセントの攻撃はパキスタンから来ている。いまだにISIがタリバンを援助していると信じられている。
●アメリカがアフガニスタンに留まることは必要だ。留まることによって、アフガン市民は、世界がアフガニスタンを忘れてないということを認識し、反政府分子を抑止している。従って、問題は、アメリカ軍の存在ではなく、アフガン自体の性格だ。アメリカが撤退したら、一気に混乱がおこるだろう。アフガンの不満を取り除くこと、それが一番大事だ。
Central Asia
The forgotten first stop in the 'war on terror'
By Mark Sedra
(Posted with permission from Foreign Policy in Focus)
■パキスタンが恐れていること[030411 Asia Times]
●アメリカのイラク攻撃理由のひとつは自国をテロから守るため。
●ムシャラフは自分の役割を認識していて、アメリカと協力して、アルカイダ駆逐に協力。この関係が続くかぎりは、アメリカはカシミールに対するパキスタンのテロ行為に対しては黙っていることを知っている。
●しかし、ペンタゴンには、パウエル主導のこの政策を快く思わないRumsfeld をはじめ、 Richard Perleや Paul Wolfowitzなど、イスラエル寄りの官僚がいる。イラク戦争のあとには、これらのテロリスト駆逐派の親イスラエルの力は益々大きくなっていくだろう。例えばDaniel Pipesが、最近ノミネートされた。ムシャラフはこのことにも、気づいている。パキスタン政府も、原理主義指導者たちも、いつかアメリカが、パキスタンの核開発や中国、北朝鮮との関係を、反アメリカとしてとらえる日がくることを畏れている。最近、核開発研究所、Khan Research Laboratories 制裁に対するパキスタンの反応をみれば一目瞭然だ。これまでも、パキスタンは何度もアメリカに制裁を与えられてきたが、そのときには、軽く受け流していた。しかし、今回は、神経質になっている。インドは、これらのテロリスト駆逐派アメリカ人と手を組むことを、有益と考えている。
Alarm bells for India, Pakistan
By B Raman
■パキスタンと北朝鮮の核疑惑[030408 Asia Times]
●アメリカがラホールの核研究所を2年間閉鎖させるが、パキスタン政府に対してはペナルティはなし。
●パキスタンと北朝鮮の核の関係。
●1971年のZulfikar Ali Bhuttoの時代に遡る。当時まだ国交は開いてなかったが、急遽調印して、その直後に印パ戦争がはじまる。
●80年代には、北朝鮮からカラチをとおしてリビヤとイランに核兵器を輸出。このとき、ハクはダブルゲームを行ない、一方で、カラチを使うことでイランを援助するとともに、CIAとイラクと組んで、イランに住むスンニも援助。リビアでも北朝鮮の核のメンテナンスを指導。またパキスタンはISIをとおして西ドイツからも指導を受ける。
●ブット時代にさらに両国の関係は核を通して緊密化。
South Asia
US sees no evil in Pakistan's N Korea missile link
By B Raman
■オサマの新しいテープ[030408 Guardian]
●パキスタン辺境州からアフガニスタンに抜けたアルジェリア人よりAPが入手。
●いつ録音されたかは不明だが、イラク戦争について触れている。
●アメリカ寄りのパキスタン、アフガニスタン、バーレーン、クウェイト、サウジアラビア各政府にたいして自爆テロを行なうことを呼びかける。
Latest 'Bin Laden' tape urges suicide attacks
Staff and agencies
■オサマから新しい声明[030408 BBC]
●パキスタン、アフガニスタン、バーレーン、クエート、サウジ政府に自爆テロを行なうように指示。
Bin Laden tape' urges attacks
■女性アルカイダの党員を育成[030407 NBC]
●FBIが始めて女性のアルカイダ党員を捜している。アメリカ在住のパキスタン国籍の神経学者。
Al-Qaida training women terrorists?
NBC, MSNBC AND NEWS SERVICES
■タリバン再び結束[030407 AP]
●タリバン再び結束しはじめている。結局、まったく同じことの繰り返しになってきた。
By KATHY GANNON
Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.