【2003年05月05日〜05月11日】


■カルザイがタリバンを解放したことに住民たちが抗議[030511 Reuters]

カルザイが先月、「手が血で汚れてないタリバン」に恩赦を与えたことに対して、数百人の民衆が抗議。恩赦を与えられたタリバンのなかには、前外務大臣のMullah Mohammad Ghauも含まれていた。

これは23年間対立が続いたアフガニスタンを統一するための処置とカルザイは述べたが、北部同盟を支持したためにタリバンが政権をとった後に虐待を受けたカブール北部のShomali Plain areaの住民たちが、抗議した。抗議をした人たちは「恩赦が、アフガニスタンの統一を妨げる」と主張。カルザイ自身は、タリバンと同じパシュトゥン族である。

hoonHundreds of Afghans protest Karzai's Taliban offer
KABUL


■パキスタンがパスポート偽装グループを摘発[030511 AP]

盗難にあったパキスタン人のパスポートをアルカイダ容疑者に売ろうとしていた一団を、ペシャワールで逮捕。警察はパスポート100冊を押収したという。パスポートはスワートの政府機関から盗まれた。

garrPakistan Busts Illegal Passports Ring
By RIAZ KHAN


■南アジアの平和に楽観的とアーミテージ[030510 Reuters]

アーミテージがインドを訪れ、ヴァジパイと会談。印パ関係について楽観的ではあるが、まだ道は遠いと述べる。

hoonArmitage says optimistic for peace in South Asia
By Sanjeev Miglani


■アメリカのコンポイがアフガニスタンで攻撃される[030510 AP]

金曜日に、Khostの南にあるLalmiで、アメリカのコンボイが攻撃され、アフガン兵1人が死亡、アメリカ兵が負傷した。その後、連合軍とアフガン兵たちが武装集団を付近の家屋に追い込み、朝になってから、ヘリコプターとジェット機で家を爆撃。敷地内に爆発物が積まれた車が止まっており、建物を含むすべてが破壊された。家の中に何人いたかは不明。

hoonU.S.-Led Convoy Attacked in Afghanistan
By AMIR SHAH


■インドがパキスタンの核廃棄提案を拒否[030509 Asian Pulse]

パキスタンが南アジアの核を廃棄するという提案に対して、インドは拒否。「パキスタンは南アジアにおける核廃棄を提案したが、これを受け入れることはできない。インドの核計画はパキスタンだけが問題にしているのではない。彼らの計画はインドだけを焦点にあてているが。我々の関心はパキスタンだけではない。他の近隣諸国のことにも関心がある」。

hoonIndia Rejects Pak Proposal for De-Nuclearisation of South Asia


■アメリカはアフガニスタンを忘れないとアーミテージ[030509 Reuters]

アーミテージが金曜日にカブールを訪問。アメリカはアフガンでの責任を忘れないと発言。またラムズフェルドが、来年夏までにアメリカ軍を撤退すると発言したことに対しては、アフガンが安定するまで、アメリカは撤退しないとも。

アーミテージによると「ブッシュが、ラムズフェルドに続いて、私にアフガニスタンを訪問し、イラクに専念しているにもかかわらずに、アフガンにおける責任をわすれていないということを劇的に明かにするように要請した」と発言。

国連のLakhdar Brahimiが、international peacekeepersの数をカブール外で増員したいという提案は支持しなかった。

またカブールの博物館を再建するために、$100,000寄付した。

hoonArmitage says US will not forget Afghanistan
By Simon Denyer


■パキスタンの原理主義者たちが取り締まりを要求[030509 AP]

パキスタン北西辺境州の議会で原理主義者たちが、学校でコラーンを読むことを強制、女医だけが女性の患者を診察すべきだと発言。イスラムのシャリアに基づいた法律を作ろうとしている。伝統を維持し、イスラムの教えに基づき、女性のパルダの習慣を取り戻そうとするものであると、立法者のZakirullah Khan。この地域では、すでに音楽をバスの中で流すことを禁止、女性のポスターなども撤去。音楽カセットの売買も禁止されている。

hoonPakistan Hard-Liners Call for Crackdown
By RIAZ KHAN


■アルカイダは「アメリカを攻撃するために再建、用意万端」[030509 Guardian]

ロンドンにベースを置くアラブ誌、al-Majallaによると、アルカイダは再構築され、アメリカに対する攻撃の準備をしているという。

al-Majallaのなかで、アルカイダのスポークスマンがアルカイダが機能しなくなったという事実を否定、新しいメンバーが顔なじみの古いメンバーと交替したと発言。このインタヴューは2ヵ月前、ドバイにいる当雑誌の特派員Mahmoud Khalilとアルカイダのスポークスマンと名乗るThabet bin Qaisとの間で、e-mailで行われた。Khalil氏は、以前のアルカイダのスポークスマンAbdel Rahman al-Rashedとも交信があった。bin Qaisはその役目を前任者から引き継いだという。Khalil氏は、最初bin Qais氏が本物かどうか疑っていたが、bin Qais氏は、以前Khalil氏とal-Rashed氏の間で取り交わした話の内容を知っていたという。

アメリカ人たちはまだ残っている古いメンバーからの情報しかもっていない。アルカイダの新しい形態を把握するまでは、まだ当分かかるだろうという。

bin Qais氏によると、アメリカに対する攻撃はもうじき行われる。ほとんどが新しいメンバーであるため、Khalid Shaikh Mohammadなどは、この新しいアルカイダの組織についてはほとんど知らない。ジハードにおける自爆行為は続くであろう、とも。

雑誌によるとbin Qais氏は、アメリカが、カラチのアメリカ総領事館を攻撃しようとしていること、また湾岸におけるアメリカの戦艦を飛行機で攻撃しようとしているという情報を流したことに対して発言。「アメリカはしたいことをすればいい。しかし、我々は計画を変更した。カラチは我々の目標ではない」と述べたという。

このインタヴューが雑誌のメインの記事ではなく、サウジからアメリカ軍が撤退するというペンタゴンの決議に焦点があてられている。

bin Qais氏は、アルカイダのサウジ王族暗殺計画を暴露したというサウジ政府の声明の後に出現。サウジはリヤドで武器と爆発物を押収。19人のテロリスト容疑者が警察との交戦の後、逃亡した。その攻撃目標は防衛大臣の Sultan王子と内務大臣のNayef王子だったという。Nayef王子によると、このグループは17人のサウジ人、クウェートとカナダ国籍をもったイラク生まれの人間とイエメン人。全員アフガニスタンで訓練されていたという。

アメリカはアルカイダは崩壊に近いと述べていた。しかし新しいメンバーがすでに集まっているという情報もある。火曜日にFBIのPasquale D'Amurが、アルカイダは「傷つき崩壊している」が、「アメリカにとってまだ脅威として」残っていると発言。

garrohAl-Qaida 'restructured and ready for spectacular attacks on US' Owen Bowcott and Julian Borger in Washington


■タリバンが再編成、資金も充分[030508 Christian Science Monitor]

タリバンは再編成され、アフガニスタンで再び攻撃を開始。階級制に基づいた新しいリーダーの下で、アフガニスタンで、またパキスタンの北西辺境州のパシュトゥン族が住む部族地帯から攻撃している。

軍隊のトップが、Mullah Beradar。UrozganのDeh Rawoodから指揮。タリバンの最高司令官のMullah Omarの故郷である。Nimroz ProvinceからHelmandそしてKandahar, Zabul,その北から Urozganまでが、Beradarの下にいる3人、Akhtar Usmani(カンダハルの元司令官)Mullah Abdur Razzaq(タリバンの内務大臣)Mullah Dadullah(クンドゥーズの軍隊の司令官)に指揮されている。赤十字の職員は、Mullah Dadullahの指示に従って殺害されたという。

Paktia, Paktika, Khost,と Ghazni provincesはMullah Saifur Rehmanが管轄。アメリカ軍がアナコンダ作戦を行ったときの司令官だった。

Nangrahar、Laghman、Konar provincesでは、Mullah Kabir(タリバンの前副首相)がHizb-i Islamiの党員たちと活動。Mullah KabirはISIとつながりがあるといわれる。

Kabul - Parwan、Kapisa、Kabul、Wardakと Logarで、Anwar Panghazがゲリラ活動を展開。最近はこの地域での活動は少し静まってきたという。

パキスタンにおいては、タリバンたちはアフガン−パキスタン国境のふたつの地域を支配している原理主義の指導者たちと、行動をともにしているという。パキスタン北西辺境州ではQari Akhtarが、そしてSpin Boldakに近いTor Gharの山奥では Mullah Mohammad Ibrahimが指揮している。

クエッタの政治アナリストによると、タリバンはかつて以上にパキスタンやISIから資金援助を受けている。インド政府はパキスタンの最大の敵であると同時に、アフガニスタンの新政権の最大の援助国である。インドは国境近くのカンダハル、ジャララバートに領事館を再開して、パキスタンを刺激している。

パキスタンにいるタリバンによると、かれらはパキスタンの主要な宗教団体 Jamaat-i Islamiと Jamiat Ulema-i Islamから直接支援されているという。「ムシャラフがアメリカのせいで我々を裏切った以前よりもくつろいでいる。我々の同志(ムラー)は力をもっているため、我々も力をもっているということだ」とクエッタのタリバン、Mir Jan。

カブールの前タリバン最高裁判所の裁判長Salamは、現在タリバンを支援しているのは、ロシア、イラン、パキスタンだと述べる。ロシアはアメリカに対して不満をもつ。イラン、パキスタン、そして中国さえも同意見だという。ロシアは金と武器を反政府勢力に与えているという。イランとパキスタンも同様。

パキスタンを含め、タリバンやアルカイダを支持しているとは、誰も公言しない。これまでも、パキスタンはムジャヒディンを支援していたとは公言しない。Professor Rubinは、ロシアとイランのタリバン支援に対しては懐疑的である。「ロシアの場合、タリバンはチェチェンやウズベクでの動きを支援しているといわれるため、タリバン支援は考えにくい。イランの場合、タリバンと戦った事実がある。しかしイランの外国政策を考えると、タリバンを支援してもおかしくない。パキスタンの場合はもっと複雑だ。10月に親タリバンをうたう議員を1人選任したからだ」。「パキスタンは、タリバンを支持するために、地方政府がそれぞれの外交政策をすることを許している。そのほうが、連邦政府にとっては都合かいいのだ。」

タリバンの前財務副大臣、Engineer Hamidullahによると、タリバンはこれまで以上に資金を得ているという。当時はオサマから資金を得ていた。今は、hawalaと呼ばれる闇銀行が主たる資金源である。パキスタンは、ISIを通して、現金を手渡しているという。またアラブの資金提供者、またロシア、イラン、パキスタンの諜報部員からも金が流れてくる。

前タリバンの裁判長Salamがいうには、できることなら、外国に頼らず、アフガン人自身がリーダーを選んでほしい、自分の問題を自分で解決してほしい、という。しかし、アメリカがアフガニスタンにいる限り、平和について論じることはできないとも。しかし、本当のロヤ・ジルガが行なわれ、指名された者が適任者であれば、自分は自分の頭と足と心をもって、国のために尽くしたいと述べた。

ohTaliban appears to be regrouped and well-funded
By Scott Baldauf and Owais Tohid
KABUL


■国連が南アフガンの地雷撤去を中止[030508 AP]

ここのところ立て続けに続いている、地雷撤去への妨害のために、国連は南アフガンでのこの活動を中止。

月曜日にZabul provinceで待ち伏せしていた武装集団が地雷撤去の車列を止め、中を捜査。その集団に外国人がいないことがわかると、救急車の中にいたアフガン人2人を射殺した。土曜日にも、他のグループが襲われ、22日にもロケット弾が発射された。

garrU.N. Stops Mine Clearing in Afghanistan
By TODD PITMAN


■警察はテロリストの逮捕を黙秘[030508 Daily Times]

警察は、何人ものアルカイダ党員を既に逮捕しているが、それを隠しており、都合がいいときに「逮捕した」としている。先日逮捕されたTawfiq bin Attashも、Khalid Shaikh Mohammadと同様に、既に予め逮捕されていた。去年逮捕されたAbu Zubaydahも同様である。Jamaat-e-Islami secretary generalのSyed Munawwar Hasantによれば、Tawfiq bin Attashは、アーミテージがパキスタンを訪問する前に、「逮捕」されたことが重要だったという。

ダニエル・パール記者殺害犯も同様である。Fazal Karim, Ataur Rehman(alias Naeem Bokhari) と Faisal Bhattiはアルカイダと関係があるとみなされ、もう1年近く拘留されているが、警察はいまだにこの3人を正式に告訴してない。Lashkar-e-JhangviのWahab Balochと Qari Asadも、逮捕が公になる数ヵ月も前に拘留されていた。9.11以後、警察はアルカイダ関係の容疑者、また活動禁止を宣言された政治グループの党員などを、逮捕を公にする前にできるだけ長く拘留しようとしている。

smellgarrPolice quiet on arrested terror suspects
By Hasan Mansoor


■ISIの責任者がアメリカの国会議員と会談[030508 Daily Times]

ISIの責任者、Lt General Ehsanul Haq, Director Generalが、火曜日アメリカの chairman and vice chairman of the Select Intelligence Committeeと会談。Ms Condoleeza Riceとも会見する予定。CIAの George Tenetそして月曜日にはRichard Armitageとも会見した。

hoonsmellISI chief meets US Congressmen
WASHINGTON


■アルカイダがアメリカで9.11規模の攻撃を計画[030508 Daily Times]

サウジの報道によると、アルカイダはアメリカで9.11と同じ規模の攻撃を計画しているという。これは新しい計画で、古いアルカイダのメンバーはこのことを知らない。アルカイダはその党員が死んだり逮捕されたとしても、その欠員を補充するメンバーがいくらでもいるという。

garrAl Qaeda preparing new attack in US on 9/11 scale
AFP


■アーミテージ、印パ関係を多少楽観的に捉える[030508 Reuters]

アーミテージは、パキスタンのリーダーと会談後、力づけられたと発言。「対話が生まれようとしている」と述べる。「今、おそらく長い道のりが今始まったようだ、まだ慎重にならなければいけないが、うまくいきそうだ」と述べる。

hoonArmitage cautiously optimistic on India-Pakistan
ISLAMABAD


■アーミテージがムシャラフと会談[030508 Reuters]

アーミテージが木曜日にムシャラフと会談。アメリカを発つ前に、印パ関係の改善に努力はするものの、仲介役にはならないと強調。しかし今回の和平への兆しは、アナリストたちによると、イラク戦争以後のアメリカの圧力の影響があるとする。しかし、水曜日以来、カシミールでは25人の人々が殺された。

アーミテージは、パキスタンの過激派がインド側のカシミールに侵入しなこと、タリバンを支援しないことを要求するだろうと思われる。

アフガンにとってインドは盟友である一方で、パキスタンは古くからの敵である。アーミテージは、印パ関係が改善することで、アフガンでのアメリカ主導の軍隊とカルザイ政権が直面している問題が、少しは解決できると考える。

hoonArmitage meets Musharraf in South Asia peace bid
By David Brunnstrom


■アルカイダの容疑で拘束されたオーストラリア人を国外追放[030508 Reuters]

今年の1月に、アルカイダのとの関係があるとして4ヵ月間拘束されていたオーストラリア人Jack Thomasが、国外追放になる。オーストラリアのスポークスマンによると、パキスタンはJack Thomasを控訴するつもりはないので、国外追放になったとのこと。オーストラリアで控訴されるかどうかは不明。

この他、David Hicksと Mamdouh Habibがそれぞれアルカイダとの関係があるとして、オーストラリアとパキスタンで抑留。現在キューバの収容所にいる。またアルカイダで訓練されたというイギリス生まれのイスラム改宗者、Jack Rocheは、オーストラリアのイスラエル機関を爆破しようとして逮捕されている。

smellPakistan to deport Australian held over al Qaeda
CANBERRA


■パキスタンはアメリカの外交を期待[030507 BBC]

アーミテージは、印パ関係の調停者として行動するだろうか。アーミテージはこれを否定しているが、パキスタンのメディアはその背後の意図を探っている。

アーミテージは、印パ関係改善を「促進」させる役割を担っていると考えられることを、望んでいる節がある。アメリカを出発する前に、ISIのLieutenant General Ehsanullah Khaと会談、ロンドンに立ち寄った際にはヴァジバイのnational security adviser, Brajesh Mishraと会談。このふたつの会見は、今回の印パ訪問よりもある意味で重要と思える。

ジャマリが印パ関係の改善のために働いてはいるが、官僚たちは、アーミテージは大統領から関係改善の保証を引き出そうとするだろうと見ている。アーミテージは印パ関係の「促進者」としての役割を担っていると自負している。

hoonPakistan hopes for US diplomacy
Zaffar Abbas


■パキスタンがクエートの慈善団体の資産を凍結[030507 AP]

パキスタンが、アルカイダと関係があると見られるクエートの慈善団体、Lajnah al-Dawah al-Islamiaの銀行口座を凍結。この団体は、Khalid Shaikh Mohammadの兄、Abu Hafsによって運営されているという。

hoonPakistan Freezes Kuwaiti Charity's Assets
By JANULLAH HASHIMZADA


■アーミテージ、パキスタン訪問予定[030507 Reuters]

アーミテージは、パキスタンとインドの話し合いを後押しし、さらにアフガニスタンを安定させるために、南アジアを訪問する。パキスタンとインドの和解は歓迎するが、ワシントンは仲介役は演じないと発言。パキスタンにはカシミールにイスラム過激派を送り込まないよう、アフガニスタン政府を脅かすタリバンを後押ししないよう要求する予定。

パキスタンのジャマリ首相はヴァジバイをイスラマバードに招待。パキスタンはインドも応じるなら、核を廃棄することを提案。インドもこれに応じた。2国間を自由に行き来できるようにするとも。しかし、インドの高官が、「パキスタンは態度は不適切」と言ったことにより、この楽観的な雰囲気は阻止された。

アーミテージは核の廃棄を歓迎したものの、急ぎすぎてはいけないとも発言。パキスタンは否定しているが、パキスタンはカルザイ率いるアフガニスタンでの、インドの影響力を懸念。カルザイ政権はインドを同盟国とみなし、逆にパキスタンを敵と見なしている。

アーミテージが今回の印パ関係修復にアメリカは関わっていないと発言しているが、分析家によるとこれはアメリカの圧力と誘導によるものだという。前パキスタン外務大臣のTanvir Ahmed Khanは、アメリカの経済援助を期待していると発言。

hoonArmitage due in Pakistan on key South Asia mission
By David Brunnstrom(with reporting by Zeeshan Haider)


■アフガン平和活動に対する攻撃[030506 Reuters]

アフガンの国連代表、Lakhdar Brahimiによると、international security forceはカブールにしか配置されていないので、アフガニスタン将来の安全性に、大きな影を落としているという。アフガニスタンは、タリバンが一掃された後無秩序の状態が続き、毎日のように、中央政府に敵意をもつグループからの攻撃があるという。国際平和活動家の数をさらに増やすように、要請している。

hoonDeadly attacks threaten Afghan peace process - UNLeslie Adler


■インド−パキスタンの対立がアフガニスタンを不安定に[030506 Reuters]

カシミール問題で印パに新しい動きがある一方で、アフガンでは危険な力関係が生じている。インドはロシア、イランとともに、これまで長い間パキスタンに支援されたタリバンに対抗して、北部同盟を援助。さらに2001年以後は新しい政権と強く結びついてきた。これはパキスタンにとっては歓迎すべからぬ状況であり、パキスタンがタリバンの残党たちを今現在援助する、大きな理由にもなっている。

現在のアフガン政府を実際に牛耳っているのは北部同盟、すなわち、親インド派であると、パキスタンのイスラム指導者、Maulana Fazlur Rehmanは述べる。インドはアフガンと経済的な絆を強化しただけでなく、パキスタン国境付近まで、防衛と軍隊に影響を及ぼしはじめている。

アフガンとインドは2月に、関税をなくし、イランとアフガンをとおり、パキスタンを迂回して中央アジアとの交易をはじめることに同意、調停をかわした。しかし、パキスタンにとって最も危険なことは、インドがジャララバードとカンダハルに領事館を開いたことだ。

アフガンの高官たちによると、何百というタリバン戦士たちがISIに支持され、パキスタンから流入しているという。これは驚くべきことではない。90年代にパキスタンがパシュドゥンであるタリバンを応援したのは、対インドということでアフガンでの地盤を築くとともに、パキスタンにいるパシュトゥンたちをなだめるためだ。2001年以後、パキスタンはタリバンを放棄したが、パキスタンは敵の支援を受けた、北部同盟のタジクたちを、快く思うはずがない。パキスタンにとったら、最悪のシナリオだ。

この18ヵ月間、アメリカからロシア、ウズベクからイランまでが、それぞれ自分たちに都合のいい武将たちを支援してきた。これは危険なゲームだ。

アメリカの圧力や印パ関係が改善すれば、アフガンに安定が望めるかもしれないと考える人もいる。しかしアフガン政府内にもっとパシュトゥンの代表が入らない限り、安定はしないだろう。パキスタンが介入をしすぎていると人々は思うだろうが、タジークが政府を支配している限り、介入は終わらないだろう、とある外交官。

rightIndia-Pakistan rivalry unsettles Afghanistan
By Simon Denyer


■テロリズムの本パキスタンで発禁[030506 AP]

アメリカの牧師によって書かれた、9.11テロ事件に関して聖書の解釈を試みた本、"Terrorism, Jihad and the Bible,"が、原理主義が強い北西辺境州で発禁となった。作者はキリスト原理主義者で、religious broadcasterでもあるJohn MacArthur。本は、故意的にまた悪意をもって、パキスタンの国民の感情をさかなでするという。

garrBook on Terrorism Banned in PakistanPeshawar


■アフガンの首都で初めての反アメリカデモ[030506 Reuters]

カブールで、300人の反アメリカ、反イギリスのデモがあった。2001年のタリバン崩壊後、始めて。日に日に脅かされる日常生活の安全性、戦後の再建の遅延、アメリカに後押しされたカルザイ政権からの給料の遅延などを訴えた。またアフガニスタンからアメリカ主導の連合軍の撤退、アメリカの「侵略」と戦うことを主張するものも一部いた。

このデモは、アフガンの著名な哲学者、Sediq Afghanが中心となった"Scientific Centre"が主催。

hoonFirst anti-American protest held in Afghan capitalKABUL


■カシミールはCIAの地図で紛争中[030506 The Nations]

外務省のスポークマンAziz Ahmad Khanは、今朝CIAのウェプサイトを見たところ、印パ国境は以前と同じように紛争中になっていたと発言。

hoonKashmir disputed in CIA map


■ISIの代表がアメリカで会見[030506 Daily Times]

ISIの責任者、Lt Gen Ehsanul Haqが今日ワシントンを訪問、CIAのGeorge TenetとFBIのDirector Robert S. Muellerと会談。パキスタン-アフガン国境でのタリバンの存在を一掃し、さらにパキスタンやアザト・カシミールから、インド側のカシミールにジハード戦士たちが入出するのをふせぐことに焦点をあてる。アメリカの要求は強く、戦士たちを根絶し、訓練施設を一掃する。アメリカの間では、ISIの一部の人間が、タリバンやジハード戦士たちの逮捕に協力的出ないことに対し、懐疑心をもっている。

hoonISI chief to meet top US officials
By Khalid Hasan


■パキスタンはLoCを国境として認めない[030505 Daily Times]

Minister for Information and BroadcastingのSheikh Rashid Ahmedは、印パのLine of Control(LoC)を認めないと発言。

hoonPakistan does not accept LoC as permanent border(APP)


■アフガン法草案、外国投資を誘う[030505 Reuters]

Dechert LLPの法律家Mariam Nawabi8人がアフガン政府と会談し、経済の立て直しを図る予定。カルザイは、国の立て直しのために、4年間で20億万ドル必要と述べる。

hoonDraft Afghan laws aim to lure foreign investment
Arindam Nag
NEW YORK


■アルカイダ再生か[030505 The Christian Science Monitor]

アメリカは主な活動家たちを逮捕してはいるが、イラク戦争は新しい兵たちを生み出す可能性がある。アメリカがイラクに注目している間、アルカイダは息をひそめ、攻撃するタイミングを見はからっている。

今のところ、テロ攻撃は30%減少しているという。しかし、アルカイダは故意に息をひそめているだけだ。諜報部やテロの専門家によると、アルカイダは、大きな攻撃は2年以上の間をあけ、4年以上を準備期間に費やしているという。ヨーロッパの諜報部のレポートによれば、3月に逮捕されたKhalid Shaikh Mohammadに関連して、「作戦の後継者、そして作戦の責任者が誰なのか、いまだ特定できてない」と述べる。しかし、Khalid Shaikh Mohammadはこれまで数多くの攻撃を計画し、その秘密のグループが、さまざまな国で、攻撃を開始するための合図を待っているにちがいないという。

また、アルカイダの人員はいくらでもいるという。「アルカイダは打撃を受けただろうか? もちろん」とあるアメリカの諜報部員。しかし、その穴は開いたままだとは断言できない、ともいう。

ヨーロッパの諜報部員によると、現在アルカイダはパキスタン、南西アジア、東アフリカと強いつながりをもつ。また、サウジアラビアは、アルカイダにとっては財政源的に重要であり、さらにサウジとイエメンは人材と隠れ場所を提供しているという。アメリカは、アルカイダの資金源125万ドルを凍結したが、いまだチャリティーやさまざまな送金システムを通じて、金が流れているようだ。

hoongarrAl Qaeda may be rebuilding
By Faye Bowers


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.