【2003年06月23日〜06月29日】


■ムシャラフ、イスラエル承認を考慮[030629 AP]

ムシャラフはイスラエルを承認するよう、パキスタン国民を説得。原理主義者たちは強く反対している。「これは国家が決定する責任がある。熟考しなければならない。メディアは自由に論議してほしい」と日曜日にテレビで発言した。「法王よりせもっとカソリックになるべきか、法王よりももっと信心深くなるべきか、パレスチナ人よりももっとパレスチナ人になるべきなのか?と言い続けている」「これは正しい態度なのか、それとも変えなければならないのか」。

パキスタンはイスラエルと現在国交をもたない。

Maulana Fazl-ur Rahmanは、ムシャラフがイスラエルを承認することちなれば、国を挙げての反対運動を開始すると述べた。RahmanはMutahida Majlis-e-Amal(MMA)の主要なリーダーである。

hoonMusharraf: Consider Recognizing Israel
By SADAQAT JAN


■アメリカ軍、攻撃のあとアフガンの捜査を強化[030629 Daily Times]

アメリカは、アフガニスタン東部のパクティア州におけるアルカイダとタリバン一掃作戦を、先週末に致命的な攻撃をされたあと、さらに強化した。武装した車輌とバイクに乗ったアメリカ軍が、空から援護を受けながらZurmat areaから出発し、逃走車と地元協力者を捜査していると、Afghan Islamic Press(AIP)agencyが報告。

hoonU.S. troops intensify search operation in Afghanistan after attack
ISLAMABAD


■イタリア兵3人とアメリカ兵4人、アフガニスタンで死亡[030629 Daily Times]

パティカ州とパクティア州で、正体不明の武装勢力がアメリカ軍の基地を攻撃。3人のイタリア兵と4人のアメリカ兵を殺害、多くの負傷者を出したと、アフガニスタンからの諜報報告のレポートから得た情報としてNNIが報告した。

最初の攻撃は金曜日にパクティアでおこり、ジープに乗った18人のイタリア兵に向かった発砲。その場で3人が殺され、1人は病院で死亡した。その他5人が負傷。

もう一つの事件はパクティカで起こり、こちらはGardezの近郊で発生。3人が死亡、8人以上が病院に運ばれた。武装グループがコシュト空港をロケット砲で攻撃したが、詳細は不明。

アメリカ軍は、タリバンのコシュト地域Ismaeil KheilのリーダーJalaluddin Haqaniの家を爆撃した。ボディーガードも逮捕し、家宅捜査の結果、40の対戦車砲を押収した。

このほかに、アメリカ兵が車の事故で1人死亡している。

hoonThree Italians, four Americans feared dead in Afghanistan
MIRANSHAH


■アルカイダのNo.2、イランで拘束[030628 The Nations]

イランのテレビAl-Arabiyaによると、ビンラディンの右腕だったAyman al-ZawahiriとアルカイダのスポークスマンSuleiman Abu Ghaith、そしてビンラディンの息子が逮捕されたという。サウジ、クウェート、ヨルダン、イラクのクルド人を含むという。

これは「西欧外務省筋」が発表したととしているが、イラン政府スポークスマンは、アルカイダ容疑者が逮捕されたことは認めているが、名前は明かさなかった。

hoonAl-Qaeda number 2 held in Iran: TV
DUBAI(AFP)


■トランス・アフガン、ガスパイプライン承認[030628 Daily Times]

アフガニスタン、パキスタン、トルクメニスタンは、トランス・アフガンパイプラインのルートを承認したと発表。

トルクメンのアシュハバードでの会合で決議されたことによると、ヘラート、カンダハル、クエッタ、ムルタンを通る1650キロのルートの予定である。

The Asian Development Bankはこのルートとは別にアフガンのシベルガン、カブール、イスラマバード、ラホールのルートを推奨していたが、地形的に難しいために採決されなかった。

アメリカはこのパイプラインを援助、インドもこれに加わることで、印パの緊張が和らぐことが期待されている。

hoonTrans-Afghan gas pipeline route approved
ASHGABAT


■パキスタン特捜グループ、アルカイダを追跡[030628 Daily Times]

連邦政府はSpecial Investigation Group(SIG)を組織し、アメリカと協力してアルカイダを追跡すると発表。

SIGはゆくゆくは諜報部として機能していくが、最初は50人で始めるという。訓練は7月15日からアメリカで開始される。ムシャラフの訪米中に、両政府間でFBIがSIGに個人的指導を行なうことを承認。すでにFBIはイスラマバードのFIAにオフィスを置いている。SIGのメンバーにはFIAから選任されている。

hoonSpecial group to hunt Qaeda in Pakistan
By Maqbool Ahmed


■アメリカ、アフガニスタンの闇のなかで攻撃[030628 Asia Times]

これまでの努力にもかかわらず、アメリカはアフガニスタンのタリバンやアルカイダ一掃作戦に成功してない。アフガニスタンでこれらの抵抗分子は再結成され、事務所も確立したという。しかし、アメリカはまだ闇のなかで戦っている。

『The News』に送られてきたビデオテープによると、オマール氏は10人からなる“反米議会”を作ったという。『Asia Times Online』が入手した情報によると

 ・この抵抗運動はSaiful Muslameen(Sword of Muslims)とよばれる(Asia Tims 5月20日参照)。

 ・オフィスはパキスタン国境近くのアサダバードにあり、パキスタン側のParachinarとMiran Shahに訓練所ができた。他の移動キャンプも必要に応じて作られる。

 ・軍のリーダーはオマール氏。Mullah DadullahとAhktar Usmaniが補助。

 ・地域の司令官は、Hizb-i-Islamiのパシュトゥン族ヘクマチアル、クナール、ジャララバード、カブール、ロガール、ガズニ、コシュト、パクティア、パティカはMaulana Jalaludin Haqqani、ガルデズはMullah Saifullah Mansoorが指揮。

もうひとつの勢力がある。Khuddamul Furqan(Servants of the Holy Koran)という組織が結成された。これはISIの前高官の助言に従ってタリバンが抵抗もなしに撤退したあとのことである。Khuddamul Furqanはペシャワルに設立され、タリバンとは別の組織と主張し、オマール氏がビンラディンを匿っていることに反対している。パキスタンのある関係者は、彼らがアフガニスタン政府と接触することに力を貸し、カブール政府に組み込まれるよう計らった。しかし北部同盟はこれ拒否した。その後この組織のリーダーたちはいろいろ画策してきた。今は自分たち独自の抵抗運動のルートを確立している。

パキスタンに援助されて行なったアフガンにおける作戦は、大した結果はもたらさず、単に部族地帯を刺激したにすぎない。これまで100年間、パキスタン軍はこの地域には侵入してなかった。テロネットワークのキーパーソンを逮捕しても、アメリカはビンラディンやオマール氏などの有益な情報を得られてない。カルザイは「オサマは生きていると信じている。もしいるとしたら、アフガニスタンとパキスタンの国境付近近くにいるだろう」と最近のポーランドへの旅で述べた。

『Asia Times Online』はKhalid bin al-Attash、Khalid Shaikh Muhammad al-Balochi、その甥のAmmar al-Balochiについての確実な情報を入手した。

〈Khalid bin al-Attash〉
 4月29日にバロチスタンで逮捕された。al-Attashの逮捕は、アルカイダ逮捕のなかで最大のものと考えられる。彼は、2000年10月のアメリカ戦艦Coleをコールで攻撃した容疑者である。この片足の戦士はパキスタンの諜報部Pakistan's Intelligence Bureau(IB)だけで逮捕した。彼の取締官によるとKhalidはカラチのIBに5日間拘束されていた。頑強な精神の持ち主で、もし彼と5人の仲間を釈放してくれたら、3600万ドル払うと言ったという。

 捜査官の前に出されると、「私は何もしゃべらない。強制することはできない。兄弟よ、アメリカに私を引き渡さないでくれ。それはイスラム教徒にとっては恥ずべきことだ。ここで殺してくれ。私から何も引き出すことはできない」と言ったという。彼がいうとおり、5日間、何も話さなかった。その後FBIとISIの共同捜査官に引き渡された。話すことをまた拒否した。その後ISIだけで彼を「質問」したが、失敗に終わった。最近アフガニスタンに送られ、そこからキューバに送られた。

〈Khalid Shaikh Muhammad al-Balochi〉
 ビンラディンの作戦司令官といわれる。3月2日にピンディで逮捕され、アメリカ高官に引き渡された。数日間強制的に眠ることを禁じられたために、少し自供した(Khalid bin al-Attashとそれでも話さなかった)。しかし9ヵ月前にビンラディンにパキスタンとアフガニスタンの国境地域で会ったということしか話してない。実際に役立つ情報は何も与えてない。

〈Ammar al-Balochi〉
 カラチで4月29日に逮捕された。アラブ人とパキスタン人との関係や、いかにKhalid Shaikh Mohammadが自分をメッセンジャーとして用いたかについて語った。多くの情報を与えたが、それほど重要なものではない。たたし、FBIとISIは彼の自供に基づき、何人かを逮捕することができた。

まず言えることは、アメリカはタリバンやアルカイダの間で何が現実的に起きているのか、まくったく把握してない。これまで何度も家宅捜査や急襲を繰り返しながら、アフガニスタンでは誰かを逮捕するに至ってない。

問題を打破するために、アメリカは最近タリバンに関係して2つの行動をとった。まずは、1996年から2000年の間にタリバン政権から追放されたMullah Ghousなどのタリバンのリーダーを通じて、新しいタリバンのリーダーシップを確立しようとした。これは失敗に終わった。次に「本当」のタリバンとコンタクトをとろうとした。オマール氏以外の、適切なリーダーを立て、国に平和がもたらさせれるようにしたいと考えた。しかし、これも拒否された。

アメリカの間では、アフガニスタンの聖職者に政治の中で大きな地位を与えようとする考えも浮上している。これもまったく“闇雲”な考えと言えそうだ。

rightUS shooting in the dark in Afghanistan
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■パキスタン、ビデオ所有したアルカイダ容疑者拘束[030627 AP]

パキスタン当局が、ペシャワルでエジプト人のアルカイダ容疑者を逮捕した。その所持品から、ビンラディンがサウジにおけるアメリカ関係機関を攻撃するという警告を発したビデオが見つかった.

ビデオは3本あり、そのうち1本に、ビンラディンが映っていた。容疑者Haris bin Asimはこのビデオをカタールのテレビ、アルジャジーラに渡そうとしていたようだが、イスラマバードのアルジャジーラ関係者Ahmed Zaidanは、そのような話は聞いてないという。逮捕は、サウジでリヤド爆破事件に関する重要容疑者が逮捕されたことを知らせるニュースの後に起こった。

パキスタンの内務大臣はこの事実を否定している。しかしもし事実とすれば、今月に入ってアルカイダ容疑者の逮捕は2件目となる。

hoonPakistan Finds Video on al-Qaida Suspect
By RIAZ KHAN


■ムシャラフ・ブッシュ会談後[030627 Asia Times]

ムシャラフがイギリス、アメリカ、フランス、ドイツを訪れる前、国内では3つの重要な出来事があった。

まず、Muttahida Majlis-e-Amal(MMA) の問題である。MMAや他の反対勢力は、いまだにムシャラフが軍長官を辞任するべきだとして譲らないため、ある1個人が10月の選挙の正当性を問う裁判を起こした。大学卒業の資格を持つ者しか選挙に参加できないのが決まりだが、ムシャラフは宗教学校でイスラム学を学んだものは大学卒業と同等の資格を持つという修正を選挙前に行なった。これにより、多くの原理主義者たちが選挙に参加できるようになり、北西辺境州とパロチスタン州で原理政党が圧勝した。

パキスタンでは、この異議申し立て起こしたのはISIで、MMAのリーダーたちに、もしムシャラフに反対し続けるのなら、国会を解散させなくても政党を排除することができるという脅迫ではないかと考える向きがある。さらに、政府の代理人代表がこの選挙の改正は違法であるとしたために、ISIの陰謀であるという疑いが濃くなっている。裁判は6月30日に判決を出す予定でいる。

ある情報筋によると、ムシャラフがこの代理人を出したのは、MMAに自分を抵抗しないよう警告し、またブッシュに対しては、自分は原理主義者たちをコントロールしていて、議会から締め出すことができるということをアピールするものだったという。

2つめの出来事は、パキスタン領内のカシミール (POK)のSudan族に属すカシミールの高官、General Mohammed Azizに関することである。彼はJamaat-e-Islami(JEI) のQazi Hussain Ahmedと近い関係にある。2001年10月のアメリカのアフガニスタン爆撃開始と時期を同じくして、ムシャラフは当時lieutenant-generalだったAzizを、ラホールの司令官の地位から更迭した。実質的にはJoint Chiefs of Staff Committeeの会長として昇格させ、将軍にもしたが、現実的には全く権力がなくなった。噂では、アメリカがAzizがJEIや他の原理主義政党との関係を心配したために、ムシャラフがこのような行動をとったといわれる。

Azizはこれまでずっと目立った行動をしてなかったが、最近また動きはじめた。POKの代表のMajor General(retd)Mohd Anwar KhanとともにPOKと北西辺境州を旅し、軍高官や部族地帯の村人たちに演説をしてまわった。彼のスピーチはインドやヒンドゥーイズムに対して否定的で、ムシャラフをも否定していた。このことから、MMAがムシャラフに対する抵抗をやめないように操っているのは彼なのではないか、という憶測が出まわっている。もしムシャラフが先手を打っていなかったら、今ごろAzizが軍の長官になっていたとも考えられる。

3番目の出来事は、パキスタンの核兵器と北朝鮮との関係である。中距離・長距離ミサイルとの交換で、ウラニウムを北朝鮮に渡した問題である。アメリカは、パキスタンの科学者がイランのウラニウム工場にも一役買ったと考えている。ムシャラフは数年来イランについての諜報情報をアメリカと共有してきたにもかかわらず、そして今後もアメリカを援助し続けるつもりでいるようだが、彼の政府と化学者たちの中には、イランを援助し、テヘランにアメリカ軍の行動やパキスタンにおける諜報部の動きを流し、核に関する専門的な情報を共有していることは明らかだ。パキスタンがイランのNatanz enrichment工場建設を援助していることは、サウジも注目している。サウジはリビアとともに、過去においてパキスタンの軍の核計画に資金を援助していた。

ムシャラフがアメリカに発つ前、彼の財務大臣のShaukat Azizがラホールの核開発研究センターを訪れた。この研究所は、パキスタンが北朝鮮を助けたために、アメリカによって閉鎖するよう申し渡されていた。過去において、パキスタンの核やミサイルはすべて軍が管理して、市民のリーダーは訪れることができなかった。ブットもシャリフ大統領も訪れたことはない。そういう背景があるため、Shaukat Azizの訪問は大きなセンセーションとなった。訪問の目的は? なぜMir Zafarullah Khan Jamali首相が行かなかったのか? Shaukat Azizアメリカの不安を静めるために訪れたのか? Jamali首相は定期的な視察としてなんとか問題を静めようとしたが、そうはいかなかった。

パキスタンのメディアによると、Shaukat Azizはムシャラフ政権に財務大臣として招かれる以前は、湾岸とアメリカのシティ・バンクで働いた。彼はアメリカ市民で、アメリカとサウジ両方に支援されているという。10月の選挙の後、ムシャラフはShaukat Azizは財務大臣の地位に留まり、連邦議会のメンバーとして選任するよう計らったという。多くのパキスタン人、そして特に原理主義政党たちは、アメリカがShaukat Azizを使って、核やミサイルを監視していると考える。

驚くことに、ムシャラフに伴ってアメリカに行かなかった人々について話題にならない。外務大臣のKhurshid Mahmud Kasuriは同行しなかった。去年2月にムシャラフが訪米したときも、当時外務大臣だったAbdul Sattarを同行しなかった。これはイランでの活動を監視しようとしていたCIAにISIが協力しなかったため、といわれている。Sattarはその数ヵ月後、健康上の理由で辞任した。今回Kasuriを同行しなかったのは、ムシャラフがインドのテレビで行なった会見に不満を示していたためといわれる。Kasuriはその会見により、インドとの対話がうまくいかなくなりそうだと感じている。しかしムシャラフの動向に詳しい情報筋によると、Kasuriを除外したのは、タイ国におけるAsian Cooperation Dialogue groupでの会合に出席させたかったからだという。これはムシャラフの訪米と同時期に開催されることになっていた。インドとパキスタンは共にこのグループに入っている。

またJamali governmentに属するメンバーも訪米に同行してない。唯一Shaukat Azizが同行した。もう1人、内閣で地位をもっているが、内閣のメンバーではないSharifuddin Pirzadaが同行した。彼は外交政策や国家治安のアドヴァイザーである。

パキスタンの政治界では、Pirzadaは悪の天才と考えられている。彼はハク大統領のアドヴァイザーでもあった。ムシャラフが大統領になると、まず最初にしたことの一つはPirzadaを自分のアドヴァイザーにすることだった。彼は必要に迫られていたとして、ムシャラフが権力を取ることを裁判所に承認させ、ムシャラフの国民投票に対する疑惑を却下させ、憲法を改正する権利を与えた。PirzadaはShaukat Azizよりもさらにサウジ王家と非常に近い関係にある。そして過去において、サウジがパキスタンの核開発計画に資金援助するよう説得したこともある。

AzizとPirzadaの2人がムシャラフの訪米に同行したことにより、ムシャラフはアメリカがパキスタンの核計画や北朝鮮との関係を疑っていること、親イラン要員がパキスタン内にいることを疑っていることを予見していて、もし何か尋ねられたら、彼らの助けを借りたかったからと考えられる。

ブッシュとムシャラフの会見後の声明発表では、このことには触れられなかった。しかし核やミサイルテクノロジー、「テロに対する戦争」への協力、真の民主主義が2人の間で持ち上がった3つの話題だったといわれる。

パキスタンでは、宗教政党や他の野党は、ムシャラフのブッシュとの会見を否定している。また30億の援助を受け取ったことに対しても、ハク大統領時代に、アメリカの援助はピーナツだといって拒否したことを引き合いに出し、非難している。

パキスタンのメディアによると、Shaukat Azizはこれらの援助には何の条件もないと言ったという。アメリカはF-16を受け渡すことを拒否したにもかかわらず、この援助金は軍資金に使われ、現在パキスタンが所有しているF-16をグレードアップする資金として使うこともできる。

またブッシュはムシャラフのテロへの戦争に対して賛辞は送っているが、去年ムシャラフが訪米したときにはダニエル・パール記者誘拐殺人が起きていた。今回の訪米では、ビンラディンが生存している可能性があることを認め、アルカイダの残党がFederally-Administered Tribal Areas(FATA) から攻撃をしかけていることも認めた。彼によると、かつてパキスタン軍もイギリス軍も100年来、この地域に足を踏み入れたことがない。そして史上始めて、今回この地域にアルカイダを一掃するために軍が侵入したと語った。しかしFATAでは重要と思われる逮捕はひとつもなかったこと、逮捕はほとんど町でおこなわれたという事実を指摘した者は誰もいない。Abu Zubaidahはファイサラバードで、Ramzi BinalshibとWalid bin Atashはカラチで。Khalid Shaikh Mohammadはピンディで、ムシャラフの家の目と鼻の先だ。テロリストたちはパキスタンの中心にいて、これまでイギリス軍もパキスタン軍も足を踏み入れたことのないような僻地にはいない。ビンラディンでさえ、カラチの病院で治療を受けていたという情報がある。そこから北西辺境州に移ったといわれる。

またブッシュはマドラッサを現代化し、パキスタンの教育システムを向上させたことに対して賛辞を送ったが、これはどういうことだ? 確かに去年ムシャラフはマドラッサを登録し、外国人学生を受け入れるときには政府から許可を得るような制度を作った。原理主義者が反対すると、これは必至のことではないとし、登録したものは財政的支援が受けられると改正した。しかし8000校のマドラッサのうち、1000校が登録しているだけだ。今年は去年よりも数倍マドラッサに入学する学生が増えている。外国、とくにイラクから入学生が増えた。教育システムの現代化とブッシュは言っているが、いったいこれは何のことか?

ohBefore and after the Musharraf-Bush meeting
By B Raman


■サウジ爆破事件のキーパーソン逮捕[030627 AP]

先月のリヤド爆破事件にかかわったアルカイダ・メンバー、Ali Abd al-Rahman al-Faqasi al-Ghamdiを逮捕。ワシントンは、al-Ghamdiがアルカイダの重要人物であるため、今後サウジにおけるアルカイダ・グループに打撃を与えることができるとのべた。

al-Ghamdiは、2001年にビンラディンとともにアメリカと戦ったが、トラボラが攻撃される前に国を脱出。またKhalid Shaikh Mohammadと一緒に動いていたこともある。

hoonKey Suspect in Saudi Bombings Arrested
By FAIZA SALEH AMBAH


■アフガン攻撃で米軍1人とアフガン兵士2人死亡[030626 Reuters]

パキスタンティア州のGardezで昨晩、特別任務についていた米兵士1人が死亡、2人が負傷した。それ以前に、米軍基地に近いところで車輌が襲撃され、2人のアフガン兵が死亡、1人じ負傷した。

「タリバンはロケット弾やマシンガンを用いた。タリバンはアフガニスタン東部と南部で再結成している」。これらの攻撃は、オマールが外国人に対する抵抗運動のために10人からなる議会を開いたと発表してから、ますます頻繁に起こるようになった。

hoonOne U.S., two local soldiers die in Afghan attacks
SPIN BOLDAK


■聖職者とアルカイダとの間に関係ありとアメリカの報告[030626 Reuters]

ロンドンのイスラム原理主義の聖職者が、9.11以前にアルカイダのトップと接触していたことが、アメリカ政府が発行した報告で明らかになった。

ロンドンのモスクで説教をすることを禁じられたAbu Hamza al-Masriは、ビンラディンを尊敬はしているが、アルカイダのネットワークとは関係がないと主張していた。

hoonU.S. documents link Muslim cleric to al Qaeda
By Reed Stevenson、SEATTLE


■ムシャラフのためのアメリカ援助の重要性[030626 Daily Times]

人々はムシャラフの訪米で、両国間の親密さを期待していた。しかし、パキスタンがテロ一掃のために行なった援助の見返りとして、アメリカからは大したものを得られなかったというのが多くの人々が感じたことだ。アメリカは5年間で30億ドルの援助を得た。しかしF-16の受け渡しを拒否したことは、みんなをいらだたせている。

PML-Nは既に“Camp David Accord”を、アラファトが大統領の座から退いたときの状況と似ているとして拒絶している。ラホールでは、パキスタンはブッシュのためにそっけなく変わったと主張。宗教政党は、パキスタンは60億ドルもらえるだろうと思ってCamp Davidに行ったのに、半分しかくれなかった、アメリカからまた「裏切られた」と発表。本当だったら200億ドルもらって当然と主張する。PPPPもまたこの会見を拒絶し、インドを強力にするだけだと述べた。

しかし真実は、30億もらうことで、パキスタンはアメリカを援助する最大の国となることだ。アメリカの援助を受けているのはこのほかにイスラエルとエジプトである。80年代にレーガン大統領がハク大統領に与えた、アフガン戦争における対ソ連支援金は32億ドル相当だった。毎年6億ドルの支援があり、これは現在と同じである。指摘しておくが、ハク大統領の時代はパキスタンの歴史において最もひどい時代で、国境を開くことで、外国からテロリストたちを招くことになった。

後略

hoonEditorial: Significant US package for Musharraf's Pakistan


■武装宗教家、アルカイダと関係があるとFBI[030625 Daily Telegraph]

FBIによると、ロンドンのイスラム聖職者、Abu Hamzaがビンラディンと密接なつながりがあるという。『Daily Telegraph』が入手した資料によると、Finsbury Park Mosqueのイマーム、Abu Hamzaはビンラディンの片腕、Abu Zubeidahと個人的に接触。アフガンのテロキャンプに、“leadership training”のために人員をリクルートしていた。

アフガニスタンで両手と目を失ったこの聖職者は、タリバンの外務大臣とも関係をもち、ラッフトップ・コンピュータを送ったという。

イギリスの治安部は90年代からAbu Hamzaを監視しているが、彼に対して何も行動を起こしてない。今でも金曜日には説教をしている。

以下省略

hoonMilitant cleric had links with al-Qa'eda chiefs, says FBI report
By Sean O'Neill


■ムシャラフ、アメリカのF-16機の受け渡しをまだ期待[030625 Reuters]

ムシャラフ大統領は、ブッシュ大統領から確約はされなかったが、まだF-16戦闘機の受け渡しを期待していると、CNNのインタヴューで語った。パキスタンはアメリカが90年代に、F-16を28機受け渡すことを拒否したことをまだ根に持っている。アメリカはパキスタンの核開発疑惑のために、受け渡しを拒否していた。戦闘機の代金はすでに支払い済だが、支払いに8年もかかっている。

ムシャラフはブッシュに、核を保有するインドが存在する南アジアの力関係を憂慮していることを説明したという。「したがって、一歩一歩努力すれば、F-16も獲得できるだろう」。

アメリカからは、30億ドルの援助をもらうことになっているが、この半額は防衛のための設備や装備のために使われる。

カシミール問題については、両国の協調と平和はアメリカがいかに関わるかによると述べた。ワシントンはパキスタンとカシミールが話し合いの場をもつよう、国際的に貢献してきた。アメリカ高官によると、ブッシュはキャンプデーヴィッドでさらに援助することを申し出たが、アメリカがいかなる役割を持つかは、両国が決めることだとしたという。

hoonMusharraf still hopes to get F-16s from U.S.
ISLAMABAD


■アフガン大統領、タリバン“議会”を無視[030625 Reuters]

カルザイ大統領は、前タリバン政権がアフガニスタンから外国人部隊を一掃するために形成された“議会”は無意味と無視。「取るに足らないこと」と述べた。「彼らは一掃された。アフガニスタンにとって、もはや危険な存在ではない。もちろん、テロ行為は続けている。我々を痛めつけたいのだ」。

またカルザイ大統領は、パキスタン軍がもしアフガニスタン国境を越えているのなら、すぐ引き返すよう要求した。パキスタン軍は侵入は国境を越えてないと否定している。

hoonAfghan president shrugs off Taliban war council
By Sayed Salahuddin、KABUL


■アフガン国境で3人死亡[030625 Daily Times]

パキスタン軍のKhuda Khel tribeとの衝突で、3人の部族民とパキスタン兵士1人が死亡した。この山岳地帯を支配したことによって、軍は国境を封鎖し、同じような場所にチェックポストを設置することに成功した。抵抗していた部族民たちは逃走したという。

今回のこの作戦は、デュランド・ライン問題が再燃することを防止するために、パキスタンとアフガニスタン国境にチェックポストを設定しようとするものだったと情報筋。さらに、アフガニスタンにおけるインドの影響が増大していることが、もうひとつの要因だという。「パキスタンはパシュトゥニスタン運動が、近々国境の両サイドで起こるのを防ごうとしている」とある情報筋。

一方、アフガニスタン側でのアメリカ軍の作戦も効果的だったという。これにより、アフガニスタンからパキスタンに反政府軍が逃走することを防げるだろうと、アメリカ軍スポークスマンが語った。

hoon3 killed in attack on Afghan border
By Mohammad Imran


■イスラム原理主義者、アフガニスタン国境の軍支配に慎重[030625 The Nations]

イスラム原理主義政党は、北西辺境州の部族地帯で軍が作戦を行なっていることを非難。「この作戦は、部族民たちと、彼らの特権侵害しないという約束に違反しているために危険だ」と、イスラム同盟Muttahida Majlis-e-Amal(MMA)のリーダーであるHafiz Hussain Ahmedが警告した。

月曜日にベシャワルで行なわれた会議の議題となり「アメリカ軍に主導された作戦に対する抵抗は、部族地帯全体に及ぶ怖れがある。これはインドとの東の国境での国の活動に支障をもたらす」。「我々はモーマンド地区の8つの峠のうち7つを抑えた」と、Interior SecretaryのTasneem NooraniがAFPに語った。Nooraniによると、反抗している部族民たちと、現在ジルガ(議会)で話し合い、問題を解決している最中だという。「モーマンド地区の人々の大多数は、この展開を歓迎している。というのは、この孤立した地域を開放することで、仕事が増えることになるからだ」。

hoonIslamists wary as Pakistani troops control border area with Afghanistan
ISLAMABAD(AFP)


■モーマンド行政区の抵抗鎮圧される[030625 The Nation]

パキスタンとアフガニスタン国境の交通の便が悪いモーマンド地区で発生した、武装したKhogakhel部族との衝突は鎮圧されたとlaw-enforcement agencies。軍はこの地域に最近設置されたチェックポストを支配していると述べた。「月曜日と火曜日の間に、抵抗する部族民たちを一掃することに成功した」。

モーマンド地区の国境警備隊によると、モーマンド地区のAnargeeとTarengi Kandaw地域のすべての新しいチェックポストを支配しているという。

Khogakhel部族は土曜日に、パキスタン軍と国境警備隊がAnargeeとTarengi Kandawのチェックポストに近づくのを阻止していた。3日日にわたる衝突で、両方に死傷者が出た。高官によると、抵抗しているのは部族民ではなく、アフガンの武装団に属する人々で、その無線を録音したという。

一方、Khogakhel族の長老Haji Mangalは、自分たちの地域はパキスタンでもアフガニスタンでもなく、この地域に侵入するものは、まず部族民の許可を得なければならないと述べた。彼はジャララバードの報道陣に、自分たちの領土の独立を守ると主張。

軍高官と国境警備隊のInspector Generalが、ヘリコプターで状況を視察した。

hoonResistance in Mohmand Agency quelled
PESHAWAR


■ムシャラフ、ブッシュのための小さな秘密[030624 Asia Times]

9.11以後、パキスタンは国外、国内のいくつかの政策を変更し、さらにアフガニスタンにおけるタリバン政権の追放を支持した。これらの動きに反対する者もいたが、今のところ、なんとかやりすごしている。しかし、ここでパキスタンはもう一度試練の時を迎えた。まずパキスタンの核計画、カシミールとの紛争と中東政策、そしてイスラエルを認識するかどうか、という問題である。アフガニスタンの治安に関する問題も、大きな関心事だ。

パキスタン国内の問題においては、アメリカは北西辺境州で起こっていることに関心がある。北西辺境州ではシャリア法が採用され、軍の動きからも目が離せない。表面上、ムシャラフはなんとかこれをコントロールしている。しかし問題は深い。

軍の内部には、“Langar Gazette”(Langarはウルドゥ語で宴会という意味)として知られる現象がある。中級、あるいは中級の上クラスのオフィサーとその家族は、何かがあるたびに集まり、宴をもつのが習慣だ。しかし本当の「肉」はここで交換されるゴシップやおしゃべりで、これを諜報部が常に監視して、軍のトップであるムシャラフに報告される。ムシャラフがアメリカに発つ前に行なわれた宴会では、悲観的な話がたくさん出た。オフィサーたちは、国の政策が変わるのではないかと考えているようだ。特にカシミール問題と核計画について憂慮している。

信頼のおけるある情報筋によると、ムシャラフはJamaat-i-Islamiの長で国会におけるMuttahida Maijlis-i-Amal(MMA)のリーダ、Qazi Hussain Ahmedにこっそり会ったという。MMAはもしイスラエルを認めるようなことがあったら、国をとおして、大きな反対運動を起こすことを宣言しているのだ。ムシャラフは自分がアメリカに行っている間、問題を起こさないようQazi Hussain Ahmedに頼んだ。彼の頼みは受け入れられたが、Qazi Hussain Ahmedはキャンプ・デーヴィッドでのムシャラフの言動には注意を払い、もし何かあったら帰国後、何らかの行動をおこすと言ったという。

ムシャラフの政治力を過小評価してはならない。しかし彼のキャラクターは、多くの人々にとって謎であり、欧米のリーダーたちは彼の「テロへの戦争」に対する支持の重要性を認めてはいるが、「ムシャラフはいったい何を企てているか」という疑問がどうしても浮かんできてしまう。

ムシャラフの背景は少しわかっている。彼の先駆者と比べて、ムシャラフは他の誰よりも頭がいい。99年にパキスタンがインドを急襲したとき、彼はその計画の発案者だった。99年の春、パキスタンは停戦ラインを越えてインド側の領土を占領した。しかし夏の始めに激しい交戦があり、当時の首相ナワズ・シャリフがクリントンと話し合った結果、再び後退した。シャリフ首相を失墜させたクーデターで、ムシャラフは彼の信奉者によって国のリーダーに選ばれた。他の権力者がそうだったように、自分の力で権力の座についたのではない。シャリフは10月12日にムシャラフを失墜させようと企てたが、軍は素早く動き、ムシャラフを大統領にしたのだ。

しかし3年後、状況は全く変わった。ムシャラフは今や彼の司令官たちよりも数歩先にいて、完全に彼らをコントロールしている。軍の人事を交代させ、自分のチームを作った。このメンバーはみな若いため、誰もムシャラフに抵抗しない。とはいえ、軍に不満があるわけではない。

これは70年代に権力の座についた、前大統領で独裁者だったジアル・ハクとは対照的である。彼は軍のトップを交代させて、パキスタンの軍隊の歴史においてもユニークなチームを作った。このチームの中には夢想家の故Akhtar Abdul Rehmanもいた。彼はアフガニスタンにInternational Islamic Frontを作るアイディアを出し、これに対してアメリカも同意。アメリカは中央アジアにおける前ソ連連邦に対抗するために、これを支援した。

このほかに、国際的な評価を得ていた軍プランナーや戦略家も含まれていた。しかしムシャラフはこのようなチームは持たない。またそのようなチームを作ろうともしてない。彼が唯一輝き、1人で方向を決定する。このことが、一部の人々を不安にさせているのだ。国の裁断者として、彼の人格はますます重要になる。そして彼がもつリベラルな顔の裏に、少なくとも過去においては原理主義運動を支持し、9.11以前のタリバンのリーダーだったオマールに近かったことは誰でも知っている。

ムシャラフは、今後のアフガニスタンで展開するドラマの重要な要素になる。アフガニスタンでは治安が急速に悪くなりつつあり、外国人、とくにアメリカ兵に対して、ゲリラ戦が活発になっている。

金曜日に『Asia Times Online』が予想したように、大きな軍事作戦“Operation Unified Resolve”が今アフガニスタンの東の国境沿いで展開している。パキスタンからアフガニスタン領内に、ゲリラたちが侵入できないようにしているのだ。そしてパキスタンも、全軍がパキスタン側の国境で強力な動きを見せている。これは代未聞のことだ。

パキスタンの歩兵の強力を得て、アメリカはHizb-i-Islamiの司令官、Gulbuddin Hekmatyarがパキスタンから人員の補充、訓練、武器やお金などの援助を得ていることが明らかになったと、情報筋が『Asia Times Online』に語った。まさにムシャラフがブッシュに会う準備をしている間にこれらのことが明かになったが、いったいムシャラフはこのHizb-i-Islamiのリンクを知っていたのだろうかと、人々は考えはじめている。もし知っていたとしたなら、彼はいったい何を企てているのだろう?

ohMusharraf's little secret for Bush
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■ブッシュ、援助を約束[030624 Reuters]

ブッシュ大統領はパキスタンがテロへの戦争に支援したことの報酬として、5年間で30億ドルを援助することを約束。経済協力も拡大することを約束した。

ブッシュとムシャラフ大統領は、パキスタン兵をイラクに派遣することも話し合う。ムシャラフは、1万名の兵をまだ派遣できるが、派遣にかかる経費を援助してもらう必要があると述べた。

F-16の受け渡しは拒否。南アジアの安定のために、武器を供給することはできないと述べた。

hoonBush rewards Pakistani president with aid pledge
By Steve Holland、CAMP DAVID


■タリバン、反米リーダー議会を召集[030624 Reuters]

アフガニスタンの前タリバン政権のリーダーであるオマール氏が、10人のリーダーからなる反米“議会”を召集した。

パキスタン紙『The News』はタリバンのスポークスマンの話として、オマール氏がアフガニスタンの隠れ家から新しい組織を設立したことをオーディオ・テープで発表したと報道した。テープのなかでオマール氏はタリバンに対して、アメリカや操り人形のカルザイ政権を追放するために犠牲をを払うことを呼びかけたという。

同紙によると、Rahbari Shuraまたは議会のほとんどはタリバンの軍司令官にって構成され、そのほとんどが南西部出身だという。前国防大臣のMullah Obaidullah、軍司令官の片足のMullah DadullahやAkhtar Mohammad Usmaniが含まれている。2001年にタリバン政権の地方知事だったMullah Abdul Raufがロイターに語ったことによると、タリバンの長老たちがアフガニスタン南部に集まり、月曜日まで、5日にわたって話し合いを行なったという。「このShura(話し合い)は占領勢力に対してジハード(聖戦)を促進し、タリバン運動を強化させるために行なわれた」。

タリバンの諜報部員のMullah Abdul Samadは、この議会はすでに動きだしたと述べた。「新しい軍組織の下で、アメリカとその同盟軍に対して、ジハードが行なわれる」と述べたが、詳細は避けた。

土曜日に、アメリカはパキスタンと共同して、国境を越えて侵入してくるタリバンとアルカイダを一掃するために、南東部で空襲を行なった。アフガン高官は、オマール氏やウスマニ氏のようなタリバンのリーダーたちはパキスタンに避難していると、パキスタンに対処するよう呼びかけている。

hoonTaliban names anti-U.S. leadership council
SPIN BOLDAK


■パキスタン、有名な武装家を逮捕したと発表[030624 Reuters]

パキスタン警察は月曜日に、アメリカ人新聞記者、ダニエル・パール誘拐殺人事件や、欧米を対象とした爆発テロと関係している有名なイスラム過激派と4人の共犯者を逮捕したと発表。

逮捕されたのは、武装グループLashkar-e-JhangviのShahab-uddin、別名Imran。「彼はパキスタンの最も重要な5人の指名手配者のうちの1人」とムルタンの警察長官のIftikhar Ahmad Chaudhry。「彼はシーア派や警察官殺人事件で指名手配されていた」。

警察によると、Lashkar-e-Jhangviはタリバン政権と密接な繋がりがあり、共に闘っていたという。またアフガニスタンのビンラディンのネットワークとも関係をもっているという。警察は2002年に発生したカラチの欧米人たちを対象にしたテロ攻撃、ダニエル・パール記者誘拐殺人や11人のフランス人技師を含む14人が殺された爆弾テロ事件と関連があるとしている。また2001年10月に起きた、17人のキリスト教徒を殺害した事件にも関わったという。

今年の初め、アメリカはLashkar-e-Jhangviをテロ組織と認定した。今回のこのニュースは、火曜日にムシャラフ大統領がブッシュ大統領と会見する直前に発表された。今月初めにパキスタンの裁判所は、Lashkar-e-Jhangviから派生したグループのリーダーのAbdul Hayee、別名Asadullahに死刑を宣告。彼は数年間逃亡していたが、この5月に逮捕された。

hoonPakistan says arrests notorious militant
MULTAN


■カタールの男性、アルカイダ戦闘員と名指しされる[030623AP]

ブッシュ大統領は、アメリカに拘束されているカタール生まれの男性を、アルカイダ工作員がテロを企てるためにアメリカに住めるよう援助していた戦闘員と認定した。これにより容疑者Ali Saleh Kahlah al-Marriは、弁護士をつけるなど、アメリカの通常の裁判に認められた権利を剥奪され、軍事裁判にかけられることになる。Al-Marriの弁護士Mark Bermanは、政府はAl-Marriが他のテロ容疑者たちのように協力することを拒み、有罪を認めなかったために、このような措置をとったという。

Peoria Illに住んでいたAl-Marriは、2001年12月以来、拘束されていた。最初は目撃者として検挙されていたが、後にFBIに嘘の供述をしたことと偽造クレジット・カード所持で告発された。Al-Marriは1000以上のクレジット・カードをコンピュータにファイルしていたとされ、ビンラディンを守ることを忠誠した文章、9.11の写真、武器や危険化学物質について追跡したファイル、イスラム過激派のインターネット・サイトのリストを持っていた。

Al-Marriは9.11以来、戦闘員として3人目の逮捕者であり、唯一、アメリカ国籍を持たない。他の戦闘員はYaser Esam Hamdiで、彼はアフガニスタンで逮捕されたが、後にルイジアナ生まれで、アメリカ国籍をもつことが判明した。もう1人はJose Padillaで、アメリカで“dirty bomb”を爆破させる計画を立てていたとして逮捕された。

hoonQatar Man Named al-Qaida Enemy Combatant
By CURT ANDERSON


■パキスタン兵、アフガン国境の戦闘で死亡[030623 Daily Times]

アメリカ・アフガン軍とパキスタン軍との挟み撃ちでアルカイダを捕らえようとしているアフガニスタン国境で、1人のパキスタン兵が死亡、もう1人が負傷した。

モーマンド地区の行政官のSahib Zada Anisは、攻撃しているのはKhoda Khel tribeだという。「抵抗しているのは、アフガン部族民で、アフガン側から入ってきて、攻撃しては逃げていく。アフガニスタン政府はこの抵抗に関わってはなく、我々はこの抵抗を伝統的なジルガで解決しようとしている。我々はこの交戦について、アフガン政府と交渉していている」。

パキスタン軍は、この地域で部族民がパキスタン側に繰り返し攻撃してきたことを認めた。軍もこれを認めた。パキスタン側には外国兵はいなく、パキスタン軍は国境を侵害してないという。

hoonPakistani soldier dies in battles along Afghan border
MOHMAND


■国連、最大800人のアルカイダがいると予想[030623 Reuters]

国連は来週、ビンラディンのアルカイダ戦闘員ネットワークには800人のメンバーがいて、経済的な打撃や旅行者たちへの攻撃を準備をしている、とするレポートの発表を準備をしているという。

『International Observatory on TerrorismのRoland Jacquard』が発表したことによると、ビンラディンはアメリカがタリバン政権を追放する前に、すでにアフガニスタンから「第3世代アルカイダ」を送り出していたという。ワシントンポストの報告によると、アルカイダのメンバーに対する国連の措置は何一つ功を奏してなく、容疑者の逮捕や武器が国境を越えるのを防げないでいる。9.11以前に、ビンラディンはアメリカへの攻撃実行の許可を出し、約800人の戦闘員を送り出したという。「彼らは情報戦や準軍隊的訓練を受けた連中で、数ヵ国中に散らばり、そこで自分たちで指令を出せる」。

Jacquardは、諜報部がこれらのアルカイダを追跡するのはますます困難になっていて、非常に危険だという。彼らは次の攻撃目標に経済的打撃を与えることができたり、観光客が集まる所を狙おうとしているらしい。

タイ国は、放射性セシウムを所持した戦闘員を最近逮捕した。「もしこれを他の爆発物と混合させたら、アメリカが怖れている非常に有名な“dirty bombs”になる」という。

ohU.N. report sees 800 Qaeda members at large-expert
PARIS


■テキサス攻撃? アメリカのアルカイダを追う[030630 News Week]

FBIとCIAの高官は、アルカイダがアメリカ本土を攻撃できるという、新しい情報を入手しているという。

先週ブルックリン橋攻撃を計画したとして逮捕されたFarisは、アルカイダに物質的援助を行なったとして、起訴された。しかし一方でFBIもCIAも、まだまだ警戒している。アルカイダは依然としてアメリカ本土を攻撃するつもりでいる。以前『ニューズウィーク』は、アルカイダ容疑者たちが7月4日頃、テキサス近辺で何らかの攻撃を仕掛けてくるという情報を、ネットの掲示板でのチャットで見つけたという情報を、アメリカ諜報部から得た。容疑者は“Sakr”とだけわかっていて、攻撃は時間をかけて、入念に計画されているらしい。テロリストは単に“the sheik”(おそらくビンラディンか)からのゴーサインを待っているという。具体的な攻撃目標は明らかにされてなかったが、情報筋によると、石油パイプラインが目標ではないかと思われる(アルカイダはアメリカのエネルギー部門を攻撃して、経済に打撃を与えようとしている)。

諜報部はさまざまな脅迫を受けるが、ほとんどに信憑性がない。しかしなぜ今回Sakrの警告に耳を傾けたのか? 『ニューズウィーク』がHomeland Securityの記録から得た情報によると、6月16日のカサブランカの自爆テロの2日前、「モロッコ」から「良いニュース」がくるだろうと、予言したという。Sakrがどこにいるのかは、わからない。彼はインターネット上で、スーダンのアルカイダのキャンプにいると述べている。これはまだ確認されてない。しかし、彼の情報によると、何人かのテロリストが、我々アメリカ人の中にまぎれていると、考えざるを得ない。

FBIはどうやって彼らを探し出しているのか? Iyman Farisの事件から、FBIの手口わかる。Farisは4月17日に、アルカイダを支持したことで秘密裏に起訴され、逆にFBIのエージェントとなった。最近まで刑務所にはいなかった。そのかわり、FBIはこの容疑者をホテルと隠れ家の間を行き来させながら、友達や活動家などに電話するのを横で聞いていた。FBIは『ニューズウィーク』に、そこから得た情報に満足していると語った。しかし、Farisがいかに危険人物であったかも、明らかだ。彼は単なるおとりで、もっと大物が本当の攻撃計画を練っているのではという疑いも、まだ捨て切れてない。

ohA Texas Attack? Chasing Al Qaeda in America
By Daniel Klaidman and Mark Hosenball


■逮捕されたアルカイダはFBIのスパイ[030623 Daily Telegraph]

先週ブルックリン橋を攻撃する計画を立てたことで逮捕されたアメリカ人のアルカイダは、数ヵ月間FBIの二重スパイだったことが昨日わかった。アメリカ当局は、先週までこのことを内密にしていた。

司法省が雑誌『Time』に語ったところによると、Farisは3月1日にKhalid Shaikh Mohammadが逮捕された2週間後に、秘密裏に拘束されたという。ヴァージニアの隠れ家に隔離され、Farisは携帯電話とe-mailでアルカイダ幹部と交信。「彼は我々の目の前で電話をかけていた。大きな勝利だった」と、ブッシュの行政官が語った。

Farisはアルカイダに物質的援助をしたことで起訴されたあと、8月に刑が宣告される。20年の刑に処することになる。

ohCaptured al-Qa'eda man was FBI spy
By David Rennie in Washington


■2人のタリバン・リーダー拘束[Daily Times 030623]

日曜日に、Zhobで行なわれたタリバン一掃作戦で、5人のタリバンメンバーを拘束。また地雷や手榴弾、ロケット発射砲、SMGライフル、ミサイル、何千発もの弾薬なども押収された。これらはヘクマチアルに届けるものだったという。

逮捕されたタリバンのなかに、2人の前タリバン政権のリーダーが含まれていたという。

garr2 key Taliban leaders held
QUETTA


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.