【2003年07月07日〜07月13日】


■パキスタン、アフガン人のために国境を緩和[030713 Daily Times]

カブールのパキスタン大使館襲撃事件以来封鎖されていたトルハムの国境は、再び開放されたが、人道上の理由で、病気の者や年寄りだけに限られているという。一方、アフガニスタン側では厳しいチェックと尋問を受けているという。ヴィザを持たないものは、パキスタンには入れない。

hoonPakistan relaxes border rules for Afghans
PESHAWAR


■アフガニスタンとパキスタン、国境で交戦[030712 Reuters]

アフガニスタンとパキスタン両軍が、国境のララプール地方のYaqoobi Kandaw villageで交戦、パキスタン軍は退去したという。

アフガニスタンとパキスタン軍は数週間に渡って対立しており、パキスタンは国境を越えたというアフガニスタンの抗議を否定していた。「約45分間交戦があり、砲兵隊を使った」とアフガン国境警備隊員のHaji Abdul Zahir Qadir。その結果、パキスタン軍は3週間前に越境してきた地域から撤退したという。パキスタン軍はまだジャララバード東の一部の地域を占領しているというが、カルザイ大統領から指令がでれば、すぐにでも奪回する準備ができているとQadir氏。

ペシャワルの諜報部は、交戦があったことを認めているが、AK-47ライフルを使ったという。負傷者はない模様。

hoonAfghan, Pakistan forces trade fire on border
JALALABAD


■パキスタン、反撃する[030712 Asia Times]

パキスタン人たちは金曜日を怖れはじめている。クエッタのモスクでの自爆テロも昨日のカラチの爆破テロも金曜日に起きた。どちらの場合も、攻撃のあった場所は重要だ。カブールのパキスタン大使館襲撃事件も重要である。カルザイはすぐに非を認め、謝罪した。

つい最近、パキスタンで起きた事件、カラチのクラウン・プラザにある12階建てのビル爆破事件は、10キロの時限爆弾が使われた。事件が起きたビルはインドのムンバイ(ボンベイ)の地下組織の帝王、同時にパキスタンのISIのボンベイ・コネクションであるDawood Ibrahimが所有していた。Dawood Ibrahimは、インドの最重要指名手配者だ。

一方、クエッタのシーア派ハザラ族に対する攻撃は、宗教過激派の仕業と見られている。しかし、バローチスタンは宗教過激派が活動する場所としては、これまでとうてい考えられない場所だった。

ハザラ族はバローチスタンにとって、重要な民族だ。彼らは経済的に貧しいい。またダリ語やファルシー(ペルシャ語)を用いるために孤立している。クエッタの特定の地域に済み、人口は30万人だ。ハザラ族はパキスタンの他の地域には住んでない。アフガニスタンの北部同盟が支配する地域には多いが、彼らはパキスタンに住むハザラ族とは直接関係がない。

しかし多くの人々は、バローチスタンをパキスタンの弱点とみる。というのは、この地域にさまざまな民族が住んでいるために不安定であり、一度混乱が始まると、それが北西辺境州にも飛び火すると考えられるからだ。この観点からみると、今回のバローチスタンの事件は、パシュトゥン族と非パシュトゥン族との間に対立をもたらそうとしたものといえる。これは70年代の状況と似ている。パキスタンとインドが、自分たちの利益のためにアフガニスタンを利用しようとしていた時期である。

最近の事件は、ラワルピンディのパキスタン軍本部に注意を促し、軍はすぐに反応した。軍幹部と北西辺境州とパローチスタンで優位な地位にいるMuttahida Majlis-e-Amal(MMA)のリーダーとの間で、急遽話し合いが行なわれた。議題は、「アフガニスタンにおける反パキスタン感情にどう対処するか、アフガニスタンにおけるインドの影響の拡大をどうとらえるか」である。

パキスタン諜報部内の情報筋によると、インドの活動が増大していることを憂慮しているという。特にカブール、カンダハル、ジャララバードでは、外交と称して、また非政府組織と称して諜報活動をしていると思われる。パキスタンはこれらのインドの活動は、反パキスタン感情を植えつけ、アフガニスタンとパキスタンとの間の交易を妨害しようとするものだと考えている。

MMAはこれまで、いろいろな面からパキスタン政府と対立してきた。しかし今回は、アフガニスタンにおけるパキスタンの利益を支持するために、反対運動を据え置きすることに同意した。また北西辺境州大臣Akram Durraniは、北西辺境州が協力することも約束したのである。

クエッタの事件は、ムシャラフ大統領のアメリカ訪問の最後の日に起きた。パキスタンは100年以来初めて、アフガニスタン国境のFATA(Federally-Administered Tribal Areas)に軍を派遣し、タリバンやアルカイダを一掃するアメリカを援助した。

今回の事件は、パキスタン全体や国外にも暴力を波及させる怖れがあったが、いくつかカラチの事件以外は、そのほとんどを防ぐことができた。なぜならシーア派組織、Islami Tehreek(活動禁止令が出されたTehrik-i-Feqah-i-Jaferriaの新しい名称)はMMAの一派であり、これが宗教的調和を維持するために一役買ったからだ。

パキスタンは、インドがアフガニスタンの一部の人々を用いて、パキスタンに反抗するよう仕向けていると信じている。またアフガニスタンの代理人を用いて、クエッタの事件を計画したとも思っている。

逆に、アメリカの利益がどうであろうと、パキスタンは強く反撃しようとしている。そしてインドと親しい北部同盟に代表されるアフガニスタン関係者に対して、つまりニムローズ、カンダハル、ザブル、ナガハールなどにいる北部同盟に対して、警告を出した。

rightPakistan fights back
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■カラチの爆発で2人死亡[030711 BBC]

カラチのクラウン・プラザの12階建のビルの外で、強力な爆発があった。警察はセキュリティー・ガードと通行人1人が死亡、4人が負傷したという。

約2キロの時限爆弾が、建物の柱のそばに仕掛けられていたという。カラチ警察のTariq Jamilは、爆発は「テロ行為だ」と述べた。現在のところ、犯行声明は出てない。

カラチでは宗教過激派の反抗が反発しているが、今回の事件は、イスラマバードにいるBBCのポール・アンダーソンによると、犯罪グループの犯行ではないかと見られているという。ある人物に対する警告、あるいは何らかの恨みによる犯行ではないかという。

garrTwo killed in Karachi blast


■インドとパキスタン、バス運行開始[030711 Reuters]

太鼓と踊りを合図に、パキスタンとインドでの間で、両国間の緊張のために延期されていたパス運行が開始した。インドとパキスタンは18ヵ月の間、2国間の道路、鉄道、航路が封鎖されていた。

rightIndia, Pakistan resume bus service in bid for peace
By Tahir Ikram and Penny MacRae、WAGAH


■アフガン反抗分子、組織化された攻撃を計画[030711 Reuters]

タリバン高官を含むアフガンの反抗分子たちが、パキスタン国境付近で会合を開き、政府や外国兵、援助団体に対して組織化した攻撃を行なうことを計画。

ガズニ州知事Haji Assadullahが話したことによると、ヘクマチアルと2人のタリバン司令官Jalaluddin HaqqaniとSaifur Rahmanが、アフガニスタン国境近くのパキスタンの部族地帯で会合をもったという。「彼らは最近会い、合同で攻撃をする計画について話し合ったという情報を得ている」と州知事はロイターに電話で報告した。いつ、どこで会ったかという正確な情報はわからないというが、カブール南西部のワルダックやガズニ州、またパクティア、パクティカ、コシュトなどの南東部で攻撃を計画しているという。

Assadullah州知事によると、政府はこれまでのような日常的な攻撃に対しては対処できるが、それでも反抗分子は小さなヒット・エンド・ラン的な攻撃はできるだろうと述べた。「彼らは大規模な攻撃をする能力はない。それほど脅威ではない」。「しかし、これからそういう小さな攻撃が増えていくのではないかと思う」。

また最近拘束された3人のタリバンによると、彼らはパキスタンで訓練され、援助団体を攻撃してアフガニスタンの再建を妨害しようとしたという。「復興を妨害することが、彼らの主なる目的だ」という。先月国連が発表したことによると、国連はアフガニスタンの3分の1の地域に、治安が悪くて入れないでいる。

またAssadullah州知事は、3人の反抗分子の司令官はアフガニスタン南東部とパキスタンの間を行き来していると述べた。パキスタンはこのような反抗分子がアフガニスタンに入国できないよう、最大の努力をしているという。

hoonAfghan rebels plotting coordinated strikes - governor
By Sayed Salahuddin、KABUL


■パキスタン、アフガンの抗議に憤慨[030711 Asia Times]

アフガニスタンのカルザイ大統領はカブールのパキスタン大使館襲撃事件に対して正式に謝罪したが、アナリストによると、この問題はうまく処理しないと、大きな危機を招く可能性があるという。

パキスタンのラホールに在住する有名な地域研究家のアフマッド・ラシッド氏が『RFE/RL』に語ったことによると、この危機が続くと、両国間の関係は悪化し、タリバンとアルカイダのテロネットワークはこの機に乗じて、有利な行動を起こす可能性があるという。

「もしパキスタンのリーダーたちが現在の危機に対して積極的に行動しなければ、パキスタンの北西辺境州の原理主義政府が、さらにタリバンを支持するようになる危険性がある。もしこうなれば、我々は混乱し、状況はひどくなる」。ラシッド氏は、アメリカがこの地域でテロに対抗する戦争を成功させるためには、両国間が良好な関係を築かなければ致命的であるという。「パキスタン側には、パキスタンにいるタリバン問題に関して、またパキスタン軍がアフガニスタンの部族地帯に侵入したのかしないのかなど、解決すべき問題がたくさんある」。

「アフガニスタン側では、政府内の問題がある。なぜなら、パキスタン大使館襲撃は政府内の分子により周到に計画されたからだ。カルザイ大統領は、これらの人々を罰さなければならない。このようなことが繰り返されないように、警察の治安部隊をコントロールしていることを見せなければならない」。

ラシッド氏は、欧米の外交官の一部の間で、大使館襲撃は北部同盟が防衛省改革計画を遅延するための陰謀ではないか、という説があがっていることも指摘している。

アフガニスタンの代理外務大臣Mohammad Rahim Sherzuyは『RFE/RL』へのインタヴューで、カブールとイスラマバードとの関係はこのような事件で壊れないほど強固だと語った。「パキスタン大使館に侵入した人々はアフガニスタンの敵だ。アフガニスタンとパキスタンの関係を壊そうとしている」。「両国間の関係は強く、このような事件で台なしになることはない。我々は2400キロ以上の国境を共有している。そういう意味でも、さまざまな点から近い関係にある」。

両国間の国境問題も、つい最近持ち上がった。パキスタンの国境警備隊を巻き込んだ問題で、アメリカ兵とともに、アフガニスタンとの曖昧に引かれた国境地帯で、共同作戦を行なっていた。Sherzuyは『RFE/RL』に、パキスタン軍はアフガニスタン領内に侵入したと語り、パキスタンはこれを否定。しかし国境沿いで応戦があったことは両国とも認めている。

カブールのパキスタン大使であるRustam-Shah Mohmandは、「パキスタンは1インチたりともアフガニスタン側に侵入してない。もし彼らがアフガニスタン国境近くに来たとしたら、それはアメリカやアフガニスタン政府の支持のもとで近づいたにすぎない。彼らが我々にテロリストに対して道を封鎖するよう、要請したのだ」と述べた。

Mohmand大使は、パキスタン大使館はアフガニスタンのリーダーが謝罪するまで閉鎖すると述べた。カベールは償いを約束し、治安を強化した。

hoonPakistan smarts over Afghan protest
By Farangis Najibullah、PRAGUE


■アフガニスタンとパキスタン政治家、武器を密輸[030711 Daily Times]

パキスタンとアフガニスタンの政府高官が、バローチスタンで武器の密輸に関わっていると諜報部。この問題は連邦政府に提出されたという。

カルザイ大統領の兄弟であるAhmed Wali Karzaiとカンダハル知事のGul Agha Sherzaiは、国境のチャマンを通って、武器やドラッグをバローチスタンに密輸している。カルザイ大統領は、自分が大統領になったあとも兄弟が密輸に関わっていることに憤慨しているという。この他にも「影響力が大きい部族」が、チャマンとグリスタンを通ってバローチスタンに密輸を行なっている。この人物はKalat stateの大物で、バローチスタンのパシュトゥン民族主義運動に関わっているAhmed Wali KarzaiとGul Agha Sherzaiに近いという。

カンダハルの知事は約200万ドルの不正(Hundi business)をクエッタ在住の人物と行なっているという。その1人は、クエッタのChor Mal Roadで店舗を構えている。

バローチスタンとアフガニスタン国境地域は、カンダハル知事とバローチスタンの州大臣の兄弟を含む地元民たちとの間のトラブルで、緊張しているという報告もある。「武装したアフガン人が国境を侵害し、国境地域で部族同士の対立があった。アメリカ軍も少なくとも2件の出来事に巻き込まれた」という。

smellAfghan, Pakistani politicians smuggling arms
By Hameedullah Abid、ISLAMABAD


■パキスタン、パジョール行政区に暫定軍を配置[030711 Daily Times]

パキスタンはバジョール行政区のSalarzai地区Laytey KandaoとMamoond地区Kagha Kandaoに暫定軍を送り、アフガニスタン国境を固めた。政府高官が『Daily Times』に語ったことによると、Laytey Kandaoはアフガニスタンのクナール州、アスマール地方と隣り合っている。小競り合いが続いているモハマンド行政区に正規軍を配置したのに続いて、この措置がとられた。

今後、バジョール行政区にも正規軍が派遣されることも考えられる。アメリカがクナール州で作戦を行なうためにはパキスタン側の協力は必至であり、ここに暫定軍が派遣されたということは、国境の反対側でアメリカが直接行動していることを示唆する。情報筋によると、イスラマバードはアメリカの圧力により、バジョール行政区からチトラル地方にかけての国境を封鎖し、両国間を人が行き来しないよう、監視するという。アメリカはクナール州にタリバン、アルカイダ、ヘクマチアルのメンバーがいる可能性があるとする。

一方パキスタン側は、バジョール行政区でヘクマチアルの訓練所が再開された様子はないと発表している。アメリカがパキスタンに訓練所を点検するよう圧力をかけたが、「キャンプの古い、崩壊した壁があっただけ」だという。アメリカはここで約400人のアラブ人たちが訓練を受けていると報告していたが、それは過ちであることが判明したと、捜査班が『Daily Times』に語った。

パキスタンは、カブールでの大使館襲撃事件を受けて、アフガニスタン国境のトルハムを封鎖した。そのため、パキスタンに入国するために待機していた数百人のアフガン人たちを、アフガニスタン国境側に締め出したことになる。人々はShmshad地域を通って、非合法的にパキスタンに入国している。

hoonPakistan deploys paramilitary forces in Bajaur Agency
By Iqbal Khattak、PESHAWAR


■アフガニスタン、タリバン高官を逮捕[030710 Reuters]

アフガニスタンは、カンダハールでタリバン高官を逮捕し、大量の爆弾製造のための材料や道具、50丁のマシンガンや小銃を応酬した。逮捕されたのは、前タリバン国防大臣だったMullah Obaidullahの兄弟。逮捕者の名前は明かされてない。

この男から得た情報によると、Mullah Obaidullahは現在クエッタに住んでいるという。

hoonAfghanistan arrests top official of ousted Taliban
By Sayed Salahuddin



■アメリカ・イタリアの作戦、終了[030710 Daily Times]

7月2日から6日にかけてアフガニスタン南西部で展開していたアメリカ軍とイタリア軍合同によるアルカイダとタリバン一掃作戦“Operation Haven Denial”が終了した。

25機を導入して、800人のアメリカ兵と500人のイタリア兵で行なわれたこの作戦は、「自分たちがここにいる」ということを見せつけるものだったという。250台の車輌と400人が捜査されたが、拘束された者は誰もいなかった。

hoonUS-Italian operation ends in Afghanistan
AFP、BAGRAM AIRBASE


■クエッタ事件、前進[030710 Daily Times]

先週のクエッタでの自爆テロ事件で拘束された30人の中から、5人に容疑者を絞り込んで捜査していると警察当局。5人は活動停止を宣告されているLashkar-e-Jhangvi(LJ)のメンバーだという。LJのメンバーが外国人に利用されている可能性もあるようだ。LJのネットワークは解体されたはずだが、活動家が再び結集している様子だとも。

hoonHeadway made in Quetta mosque attack investigation
KARACHI


■軍閥から戦いを取り除こうすとるアフガニスタンの計画[030709 Asia Times]

ドスタム将軍とその敵、ムハマッド・アタ司令官との戦いは、10人以上の死者を出している。それでいてこの2人の強力な軍閥の長は、北部アフガニスタンで現在戦っているような武装グループを非武装化しようという、中央政府の計画に賛同しているというのだ。

ドスタム将軍はウズベク人で、Junbesh-i-Milli-yi-Islami(National Islamic Movement) のリーダー。カルザイ政権の軍アドヴァイザーでもある。アタ司令官はタジーク人で、Jamiyat-i-Islami(Islamic Society) のリーダーだ。両者はこまでもマザリシャリフでずっと敵対してきた。それぞれ何人もの武装グループを傘下に置いている。中央政府はまさにこのような武装グループを非武装化しようとしているのだ。

ドスタムのスポークスマンFaizullah Zakiは、ドスタムはいつでも非武装すると言っている、と述べた。しかし他のすべてのグループが非武装化しなければ、自分もしないという。アタもいつでも武器を捨てるという。そのかわり、政府が仕事を回し、国のために戦ったムジャヒディンが武器を捨てるかわりに、収入の道を確保することが条件だとしている。

アタの補佐官Yunoos Zalmaiは、政府は武装した戦士たちに武器を捨てさせ、別の道を歩む理由を与えなければいけないという。「何でこれまで武器を捨てなかったか? 誰に我々の武器を与えるたらいいのか? 武器を捨てることは、別の特別な理由が必要だ」とZalmaiは述べる。「我々は自分たちの国の軍隊を作る必要がある。新しい軍隊には7万人が必要だ。しかし20万人も武装した人間がいる。誰が軍に入り、他の者はどうなる? 最終的に、我々の責任ではない。政府が考えるべきことだ。我々は一地域を守っているにすぎない。政府が前進するのを待っているだけだ」。

副国防相のZadranは、非武装化した前ムジャヒディンには仕事を与え、職業訓練や特別な融資をするという。この計画には日本政府からの5000万ドルも使われるが、東京と国連は今月になって、国防省が組織改革をするまで、お金は払わないと言っている。

ファヒーム国防大臣は、自分の周りをパンシール渓谷のタジク人で固めていることを非難されている。Zadranはファヒームは改革に同意、「改革の準備はできている。事実、もう始めた」という。カルザイ大統領のスポークスマンは、国防省は近々8つの新人事を発表すると述べた。

hoonAfghan plan to take the war out of warlords
By Farangis Najibullah、PRAGUE


■パキスタンの裏庭における殺人と陰謀 [030709 Asia Times]

モスクで53人のシーア派を殺害、また別の11人のシーア派の警察官見習いを殺害したのは、タリバンとアルカイダの仕業である。タリバンとアルカイダはパキスタンの部族地帯に隠れ、シーア派であるハザラ族をこの地から一掃しようとしている。なぜならアメリカの諜報部が、シーア派であるハザラ族から、パキスタン北西辺境州とバローチスタンにいると思われる、オサマビンラディンとその一派の居所や情報を聞き出そうとしているからだ。

10月の選挙以来、北西辺境州は親ビンラディン派のMuttahida Majlis-e-Amal(MMA)が支配している。バローチスタンでは、パシュトゥン族が多い地域では善戦したが、バローチ族の居住地ではそれほどでもなかった。バローチスタンの自治や独立をうたうバローチ民族主義政党と親ムシャラフ派(Qaide Azam - PML-QA)のほうが勝った。その結果、バローチスタンではMMAは嫌われ、MMAはPML-QAと連立しなければならなかった。

タリバンが政権から去った2001年10月以前の時期、タリバンはアルカイダとパキスタンのSipah-e-Sahaba Pakistan(SSP) の武装組織であるLashkar-e-Jhangvi(LEJ)の力を借りて、アフガニスタンにいるハザラ族に対して大規模な虐殺を行なった。タリバンは、ハザラ族が北部同盟やイラン諜報部に協力していると疑っていたのだ。しかし当時は、パキスタン側の北西辺境州やバローチスタンのハザラ族に対しての攻撃はなかった。

タリバンとアルカイダは、北西辺境州とバローチスタンの原理主義者たちの力を借りてこの2つの地域に避難していたために、アメリカの諜報部は両地域の捜査を強化し始めた。3月のKhalid Shaikh Mohammadの逮捕以来、さらに重点が置かれはじめた。

Khalid Shaikh Mohammadはラワルピンディで、Jamaat-e-Islami(JEI)の女性部門リーダーの家で逮捕され、FBIに引き渡された。Khalid Shaikh Mohammadは、昨年の9月までRamzi Binalshibhとカラチで活動していたらしい。去年の9月、パキスタンの関係者がアメリカの指導のもとでRamzi Binalshibhをカラチで逮捕したときに、Khalid Shaikh Mohammadはクエッタに逃げ、そこでJEIに匿われた。今年はじめに、アメリカ諜報部はクエッタにあるハザラ族コミュニティの一員から、Khalid Shaikh Mohammadがクエッタにいるという情報を得ていたという。

アメリカ諜報部の指導のもとに、パキスタンの関係者はKhalid Shaikh Mohammadを捜しはじめた。Khalid Shaikh Mohammadはラワルピンディに逃げ、そこでまたJEIの家に隠れた、そして最終的にそこで逮捕されたのである。Khalid Shaikh MohammadがFBIに引き渡されると、アメリカの諜報部はパキスタンと協力してビンラディンとその息子たち、またその他のアルカイダメンバーの行方をバローチスタンで捜査しはじめた。その多くがイランに逃げ、一部はイランで逮捕されたともいわれる。ビンラディンの息子やザワヒリが逮捕されたという説もあるが、どれも確かではない。

Khalid Shaikh MohammadとRamzi Binalshibh、さらにアメリカ・コール船爆破容疑者であるWaleed bin Attash、その他2名のアルカイダメンバーが逮捕されたことにより、アルカイダはバローチスタンのシーア派ハザラ族とギルギットのカシミール・コミュニティがアメリカ諜報部に情報を提供している、と思い込むようになった。

シーア派のハザラは、アルカイダやタリバンに対して上記の理由で恨みを持っていたが、カシミールのシーア派社会も、1988年にギルギットで起きた弾圧に対して恨みをもっていた。これはパキスタン軍がビンラディンやスンナ派の協力を得て、数百人のシーア派を殺害した事件である。

2月22日にクリケット・ワールドカップをテレビで観戦していたシーア派に対して、テロリストが銃を乱射した。死亡した9人のうち8人がシーア派で、ギルギット在住のカシミール人だった(訳注:筆者は、この事件の死者は9人だったが、その後の一連の暴動で数百人が殺されたとしている)。以前筆者はこの事件に触れ、「パキスタンのシーア派がアメリカのアフガニスタン攻撃反対運動に加わらなかったのは、アフガニスタンのシーア派(ハザラ)虐殺を許してなかったからだ」と書いた。イラク攻撃にも反対しなかった。「LEJ(Lashkar-e-Jhangvi)に属するスンニ過激派は、シーア派はアメリカに協力していると考えている。ギルギットのシーア派社会に属する何人かが現在カラチに住んでいて、アメリカに協力しているのだ」。

過去において、スンナ派過激派のSipah-e-Sahaba Pakistan(SSP)はパキスタンをスンニ国家(スンナ派の国)とすることを主張、シーア派はムスリムではないとして、大虐殺を行なった。その結果、世論に押され、ムシャラフはLEJとSipah Mohammadをテロ組織とし、2001年8月14日に活動を禁止した。それでも虐殺が続くと、SSPとTEJもテロ組織として2002年1月15日に活動を停止させた。

しかし禁止命令にもかかわらず、LEJはHarkat-ul-Mujahideen(Al Alami-International)、 Jaish-e-Mohammad(JEM)そしてLashkar-e-Toiba(LET)とともに、ダニエル・パール記者を誘拐・殺害し、フランス人技師に対するテロ、イスラマバードの教会に対するテロ、カラコルムハイウェイでのヨーロッパ人観光客に対するテロなどを実行している。

ムシャラフは欧米の圧力により、これらの組織に対処せざるをえなくなった。彼はカシミールのテロとは関係のないLEJやHUM(al-Alami)に対しては厳しく取り締まったが、ISIが活用しているJEMとLETには甘かった。

LEJの取り締まりにより、当面はパキスタンのシーア派攻撃はなくなった。しかし昨年10月の総選挙以降、また状況が変わった。SSPのリーダーMaulana Azam Tariqに対する控訴を取り下げたのだ。国会に立てるように取り計らい、そして彼は選挙に勝った。当選してからは、Maulana Azam Tariqはパキスタン中を旅して回り、賛同者を集めている。そしてムシャラフはベナズィール・ブットのPakistan People's Party Parliamentarians(PPPP)やナワーズ・シャリフのPML(N)の活動は厳しく取り締まっているにもかかわらずに、Maulana Azam Tariqの活動には目をつむっている。

昨年10月以降、バローチスタンは混乱している。上記の反ハザラ運動やアルカイダ問題とは別に、バローチ民族主義派は、自分たちの領土内で採れる石油や天然ガスに対してイスラマバード政府が適切な使用料を払っていないこと、また中国資本のプロジェクトで勧められているGwadar港建設とカラチに続く高速道路建設に、多数のパンジャブ人を採用して居住させていることを問題にしている。

カラチ港に頼っているだけのパキスタンにとって、Gwadar港は重要だ。カラチ港はインドの射程距離にもある。インドに対抗するために、2001年12月に中国がこのプロジェクトに協力することを約束、4〜5年で完成する予定でいる。この計画を実現し、バローチ民族主義派のサボタージュを防ぐために、ムシャラフはパンジャブ人を多く送り込んだ。バローチ社会は反イスラマバードの立場をさっそくとった。これまで何度も、バローチスタンからのガスパイプラインの破壊行為を実行している。

パキスタン軍やジャマリ首相は、バローチスタンの状況を解決するために何度も会議を重ねてきた。州政府を排除し、軍が支配するという案も出た。ジャマリ首相は、自身がバローチ出身だが、バローチ人たちからは信用されていない。ムシャラフはLieutenant-General Abdul Qadirをバローチスタンの知事に認定した。しかし今のところ、効果的とは言えない。ムシャラフが今後、軍支配というオプションを使ってもおかしくないだろう。

パキスタンの非パンジャブ地域を管理・統括するために、パキスタン軍は非パンジャブ地域にパンジャブ人を配置してきた。Zia ul-Haq前大統領はシンドや北部地域、パキスタン領カシミールにもパンジャブ人を入植させた。ムシャラフもバローチスタンに多数のパンジャブ人を入植させ始めた。バローチスタンの混乱を解決するものと、期待されている。

garrrightMurder and machination in Pakistan's backyard
By B Raman


■FBIが行方不明のエンジニアを誘拐と、Jamaatが声明[030709 Daily Times]

Jamaat-e-Islami(JI) のリーダーが、この1ヵ月行方不明になっているカシミールのエンジニアは、FBIによって誘拐されていると述べた。

エンジニアのAhsan Azizは、最後にアザド・カシミールのミルプールのモスクで目撃されたが、その後行方不明になっていた。JIのリーダーは、FBIがパキスタンの内政に干渉することは残念だ、これからはモスクでさえ、FBIから安全ではなくなるという声明を発表。アザド・カシミールでFBIが行動していることは憂慮すべき事実である。これは人権に対する侵害だと述べた。また政府に対してFBIがパキスタンで行動することを拒否し、Mr Azizを救出するよう要請した。

hoonFBI kidnapped missing engineer, says Jamaat
LAHORE


■パキスタン・アフガニスタン外交、緊張[030709 Daily Times]

アフガニスタンのリーダーは外交の危機を迎えている。パキスタンはカブールにある大使館を閉鎖した。アフガニスタン国境を侵害したとして怒った暴徒の襲撃にあったのだ。

中略

政治に詳しい者たちの間では、今回のパキスタン大使館の事件は、カルザイが国防省の改革をしようとしていることと関係があるという見方をする者がいる。現在国防省は、北部同盟が主流となっている。政府が国防省を改革できないことにより、アフガン武将たちや10万人の武装グループをを非武装化しようとする、2億ドルの計画が遅延している。この計画は国連と日本が支援金を支出し、7月1日に始まるはずだった。カブールの外交官たちは、北部同盟が今回のカブールでの襲撃事件を計画し、政府を混乱させて国防省の改革を遅らす口実を作っているのではないかとみる。

この改革の中心は、ファヒーム国防大臣に忠実な人々を排除し、他の民族を配置にしようとするものである。またこれにより、アメリカによって訓練された新しいアフガン正規軍高官に職を与えることでもある。

ファヒーム氏は、北部同盟の影響力を減少させることに反発している。アフガンのリーダー、国連や援助団体の要請にもかかわらず、アメリカはファヒーム氏に対しては強い態度をとらない。タリバン一掃に、彼がもっとも関わったからである。国防省改革が遅延していることで、ボン会議の決議は退行、アフガニスタン改革は成功していると主張するブッシュ政権にとっても痛手となっている。

アフガニスタン・パキスタンの緊張は、武装集団の非武装化計画やパキスタンとの国境沿いの平定にも影響を与えている。またアメリカ中央司令部を難しい立場に追いやり、タリバンのアフガニスタン流入に対するパキスタンとアフガニスタンの協力もぎくしゃくさせている。

hoonPak-Afghan diplomatic tension on the rise
By Ahmed Rashid


■シャンドゥールのポログラウンドを爆破する計画防ぐ[030709 Daily Times]

火曜日に、シャンドゥール峠で行なわれているポロの祭典の閉会式会場で、爆発物が仕掛けられているのが発見された。外国人の来賓席とパキスタンの政府主要メンバーが座る予定席の下に、6つの時限爆弾が仕掛けられていたという。

警察によると、爆発物処理班が警備にあたっていたところ、イギリスの王族とアメリカ大使用のVIP席に、6つのロシア製の時限爆弾が仕掛けられていた。

爆発物は取り除かれ、安全が確保されたために、祭典は変更なしに行なわれるという。

garrPlan to blow up Shandoor ground foiled
SHANDOOR


■カブールとの不必要な緊張[030709 Daily Times]

アフガニスタンのカルザイ大統領はパキスタンに対して、これまでで最も怒りのこもった発言をした。ムシャラフ大統領が、カブール政府はアフガニスタン全体を取り仕切ってなく、アフガニスタンすべての民族の代表とは言えない、という発言に立腹したのだ。

ムシャラフの発言そのままの状態であるアフガニスタンの状況を考えると、カルダイ氏の反応は過剰すぎるし、最近生まれた新たな問題とも関係があると思われる。つまり、パキスタン・アフガニスタン国境の緊張は、パキスタン側からタリバンが侵入してくるという点である。先週、モフマンド州でパキスタンの暫定軍とアフガン民兵との間に小競り合いがあり、パキスタン兵が1人死亡した。アフガン側はパキスタンが国境を越えたと主張するが、パキスタンは国境の安全を確保しているために集結しているだけだという。

さらに、パキスタンのクエッタで、2回のテロがあり、50人以上のハザラ族が犠牲になった事件がおこった。これらのテロリストたちはアフガニスタンから「送られた」という。もうひとつの意見はインドの秘密諜報部RAWの仕業だという説だ。インドは最近カンダハル、ジャララバード、ヘラートに領事館を設置した。カルザイ政府内のある分子が、この新たな対立を企てているという疑いももたれている。さらに、Lashkar-e-Jhangviなどに属するパキスタンの宗教過激派がアフガニスタンに保護され、カブール政府がパキスタンに送り込んでいるという「極秘」のレポートさえ流出してきた。カルザイが正規軍の訓練にRAWを使っているという情報もある。ともかく、ジャマリ「首相にどのような「極秘情報」が流れたかはともかく、ジャマリ氏がこの事件は「外国人の仕業」としたことにより、両国間に溝ができてしまった。これは残念なことだ。

タリバン後のパキスタン・アフガニスタン関係は慎重にならなければならない。離反する可能性が常につきまとい、これは避ける必要がある。カルザイの現在が「良い状態」といえないように、パキスタンの過去も「良い状態」ではなかった。もしパキスタンが、カブールが国全体をコントロールしてないと考えるのなら、パキスタンもまたその広大な部族地帯をコントロールできていない。我々の諜報部も、過去において国境では成功していない。パキスタン人のなかには、タリバンは神がアフガニスタンに与えた贈り物と考える者もいるかもしれない。しかし世界はそうは信じない。北部同盟はパキスタンを呪っているが、北部同盟はタリバンによって痛めつけられ、パキスタンはタリバンを支持していたことを忘れてはならない。事実、当時のアフガニスタン内戦はパキスタンに多くの被害を与え、パキスタンは国際社会に悪いイメージを与えてしまった。これを修復するには時間がかかる。そしてタリバンの残党はパキスタンで自由に活動していると、世界は信じていることも真実だ。また世界はMMAがタリバンを支持していると見ている。

パキスタンはもっと自制しなければならない。クエッタのテロリストはアフガニスタンから送られてきたと発表するるのは、時期尚早だった。まだ証拠はない。「外国人の仕業」は論理的ではない。なぜカブールはクエッタのハザラを殺さなければならないのか? ハザラ族自身は、タリバンとそのパキスタンの「友人」の仕業だと言っている。Tehreek-e-IslamiのAllama Sajid NaqviはRAWの仕業と言っているが、シーア派組織Tehreek-e-Nifaz-e-Fiqha-e-Jaafariya PakistanのAgha Syed Hamid Ali Shah Musaviは、改称したすべての過激グループは、いまだに組織のなかで自由に活動していると警告している。またインドはパキスタンにも大使館をもち、ある国に大使館をもつからといって、それが諜報活動をしていると言い切ることはできないとも述べた。イスラマバードがうかつだったのは、前回キリスト教徒がパハワルプールで襲撃されたとき、これもRAWのせいにした。しかしかこれは過ちであることが後で発覚し、Jaish-e Muhammadの仕業であることが判明した。

イスラマバードはアフガン戦争のときに何が起きたかを熟知しており、9.11以後、タリバンにとっては悲惨の最後となった。従って最近のカブールでの緊張は、パキスタンが「不用意に」アメリカと動いた結果とする意見を重視してはならない。「悪さ」はイスラマバードの過去の政策から生まれたのだ。アフガニスタン国境での小競り合いは平定しなければならず、クエッタの事件はもっと綿密な捜査を行ない、厳粛に罰さなければならない。

rightEditorial: Unnecessary tensions with Kabul


■アフガン大統領、パキスタンに謝罪[030708 AP]

暴徒がカブールのパキスタン大使館を襲撃した件で、カルザイ大統領はパキスタンに謝罪した。「この行為をした者はパキスタンの敵だけではなく、アフガニスタンの敵でもあり、我々の友情の敵である」。アフガニスタン政府はパキスタンに対して償うと述べた。

カブール警察は、夜に1人が逮捕された発表。パキスタン大使は、カブール政府が暴動を扇動し、パキスタンが国境を侵害したと述べた最近のカルザイの演説を非難した。「我々はアフガニスタン政府に、この襲撃を無視しただけでなくショーとして利用した、と抗議した」という。

パキスタン外交官によると、この襲撃は周到に計画されていたようだ。数百の暴徒が2台のトラックに便乗してやってきて、襲撃を始めた。アフガニスタンの警備員は暴徒が到着すると逃げ出し、何人かは彼らを誘導していたという。約30分後に警察が到着して、暴徒は逃げた。

両国は、パキスタンと敵対している北部同盟がカブールに入って以来、ぎくしゃくしている。アフガニスタン政府は、パキスタンがタリバンを充分取り締まらず、パキスタン側から国境を越えて攻撃してくると疑っている。両国間の間では今でも国境で小競り合いが続いている。

これらの緊張があっても、アフガニスタン人たちはパキスタン大使館にヴィザを取得するために毎日のように集まる。パキスタン大使館は、アフガニスタン市民に正規ヴィザを発給する数少ない国のひとつである。

hoonAfghan President Apologizes to Pakistan
By TODD PITMAN、KABUL


■パキスタン、暴動の後、大使館を閉鎖[030708 Reuters]

パキスタンは火曜日、デモ隊が国境を侵害したことに抗議してパキスタン大使館に乱入し、備品を壊してパキスタンの国旗に火をつけたために、大使館を閉鎖した。負傷者はいなかったが、パキスタンはアフガニスタン政府に抗議して謝罪を求めた。

約2000人のデモ隊がカブールの町に繰り出し、2日にわたりパキスタンに抗議した。デモ隊の一部が大使館に乱入した模様。パキスタンは国境を侵害したことを否定。パキスタン大使のRustam Shah Mohmandは、このことをムシャラフ大統領に報告したという。

2000人のデモ隊は「我々はパキスタンが国境を侵害したことを抗議する」という反パキスタンのスローガンを掲げた。「彼らはタリバンを作り出した。今度は介入してきた。アフガニスタン政府を覆そうとしている」と抗議。

日曜日にカルザイは、パキスタンにアフガニスタンの政治に口をはさまないよう抗議した。これを受けて、月曜日にパキスタンを批判する小さな抗議集会が開かれた。カルザイの抗議は、ムシャラフが最近外国を訪問したときに、アメリカに支持されたカルザイ政府に疑問を投げかけ、アフガニスタン全土の民族を代表するものではないのではないか、と述べたことに答えたものである。

アフガニスタンとパキスタンはその国境線について、しばしば論争を起こしてきた。しかしカルザイのコメントはこれまでのうちで、もっとも強いものだ。Mohmand大使は、先のムシャラフの発言として引用されている部分は文脈から離れていて、誤解されやすいものだと述べた。

garrPakistan closes Afghan embassy after raid
By Sayed Salahuddin


■カブールのパキスタン大使館、暴徒が襲撃[030708 AP]

パキスタンは、暴徒がカブールにあるパキスタン大使館の窓を壊すなどの行為に出たために、大使館を閉鎖した。外交官たちは地下に避難したという。Rustam Shah Mohmand大使は、アフガン政府が謝罪するまで、大使館を閉鎖すると述べた。イスラマバードでは、外務省がアフガニスタン大使館に正式に抗議したという。

Mohmand大使は、アフガニスタン政府は学生たちが大使館を襲撃することを知っていたにもかかわらず、何も対処しなかったと訴えた。最近カルザイ大統領が、パキスタンがアフガニスタン国境内に侵入していることを避難する演説を行なった結果だという。カブール警察は、反パキスタンのデモが行なわれていたことは知っていたが、抗議は秩序を保っていたと語った。「我々のせいではない。知らせを受けて、100人の警察官を送った」という。パキスタン大使館によると、約500人の暴徒が大使館に集まり、石などで襲撃したという。

パキスタンとアフガニスタンは両国とも、国境付近で小競り合いが起こっていること認めているが、詳細は不明である。パキスタン外務省スポークスマンは、パキスタンは国境を越えてないと主張。またペシャワルの北西にあるKudakhel Kandao村で、アフガンの部族と銃撃戦があったと述べた。

アフガニスタン大統領のスポークスマンは、ナンガハール州のパキスタンとの国境沿いで、数日間にわたり、小競り合いが続いていると述べ、両国軍や武装部族集団を巻き込んだという。カルザイは国境東部を視察しに政府高官を派遣した。

パキスタンは国境付近に軍を派遣し、その地域で活動したりアフガニスタンに攻撃をかけているている不穏分子を一掃しようとしていると述べた。

両国間の関係は、北部同盟がインドと強い関係をもつようになってから、怪しくなった。

garrMob Raids Pakistani Embassy in Kabul
By TODD PITMAN、KABUL


■シャンドゥール峠でポロトーナメント始まる[030708 The Nations]

世界最高の高度で行なわれるギルギット対チトラルのポロトーナメントが、シャンドゥール峠で月曜から始まった。この3日におよぶ祭典は、高度3700メートルのヒンズークシュ山脈のなかで行なわれる。

シャンドゥール峠は、天国と地獄に分かれる境界線と言われる。試合はフリー・スタイルで、審判もなく、現代のポロのルールとは異なる。地元によると、この試合はイギリス統治時代、イギリス軍高官がこの地を訪れ、月があまりにも地球に近く感じたため、満月の光の中でポロをすることを夢みたのが始まりだという。

rightHigh altitude Polo tournament starts in Shandur
GILGIT(AFP)


■カブールで反パキスタンデモ[030707 BBC]

カブールで、パキスタン軍がアフガン領内に入ったことに抗議してデモが行なわれた。約100人が集まり、ムシャラフ政権に対して抗議の声を張り上げた。

アフガン政府関係者国境が侵害されたかどうか、捜査中。パキスタンはこれを否定している。

hoonAnti-Pakistan demo in Kabul


■アフガン兵とパキスタン兵衝突[030707 The Nations]

ナンガハール州のYakoubi地方で、Afghan Brigade militiaとパキスタン軍が衝突したとAFPに連絡があった。約4時間応戦が続いたという。

ここのところ、毎日のように小競り合いが続いているが、アフガニスタン側はパキスタンが約40キロ国境を越えてアフガニスタン側に侵入していると訴えている。小競り合いがあったYakoubi地方は、アフガニスタン領土内数キロのところにあるという。パキスタン側はこの事実を否定。

hoonAfghans in clash with Pak troops
JALALABAD(AFP)


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.