【2003年07月14日〜07月20日】


■アルカイダ、10万人以上のテロリストを訓練とアメリカ諜報部[030720 Independent]

アメリカの諜報部員によると、アルカイダはアフガニスタンの訓練所で10万人以上のテロリストを訓練したという。

今週発表予定の9.11についての詳細レポートによると、2002年に連合軍がアフガニスタンに入る前、約7万から12万人のテロリストがアフガニスタンで訓練されていたという。このレポートはアメリカ諜報部がUS Senate and House of Representatives intelligence committeesと共同に行なった調査で、今まで発表されていた数字の3倍近い。

調査によると、アルカイダは約70ヵ国以上の国から志願者を募り、爆弾や武器製造、外国語の訓練を受けていたという。2002年以後は多くが逃亡し、世界中に潜入した。調査員の1人、ボブ・グラハム上院議員によると、アルカイダはいまだ欧米にとっては脅威であり、ブッシュ政権はイラク戦争に関心を持つばかりに彼らに対する「興味を失った」という見解を発表。「我々がアルカイダが再結成することを許した」「これらのメンバーが世界に散ったということは、アメリカにもいるということだ。何人かが今日も、アメリカにいる」と述べる。

ロンドンのホワイト・ホールの情報によると、アフガンで訓練された約600人が、現在イギリスに住んでいるという。しかしMI5によると、アフガニスタン市民戦争に嫌気を感じた者が多く、一般市民に戻っているという。

このレポートは、去年の12月に完成されていたが、当時はその一部しか公開されなかった。FBIとCIAはこれ発表することは、国家秘密が流れることにつながるとして、反対していた。

ある高官が「ニューヨーク・タイムズ」に語ったところによると、アフガニスタンの訓練所に関する情報を集める諜報部員がいないという。ほとんどが外国の諜報情報や衛星画像、盗聴に頼らざるを得ない状況で、攻撃について事前に情報を得ることができないという。「訓練所の卒業式など、驚くべき衛星画像はあるのだが、アルカイダがアフガニスタンを去ったときに、どのような計画を持っていたかという証拠は、何も得られてない」。

諜報部の意見により、このレポートの最終報告からは、イギリス、サウジを含む外国政府の9.11以前の行動など、大部分が取り除かれているという。レポートから削除された部分は黒く修正されているために、どの程度が取り除かれたかは一目瞭然という。ビンラディンの行方やその生死のほか、9.11については色々な謎が残る。そのひとつは、ほとんどサウジ国籍だった19人の若者たちが、サウジ政府が感知することなしに、いかに貿易センタービルとペンタゴンの攻撃を計画できたかという謎である。

smellAl-Qa'ida trained over 100,000 terrorists at Afghanistan bases, says US intelligence
By Paul Lashmar


■タリバン攻撃でアメリカ兵16人死亡[030720 Daily Times]

スピンボルダック(Spin Buldak)とウルガザン(Urzagan)付近で2つの事件があり、16人のアメリカ兵が死亡した。

まず金曜日に、タリバンとHizb-e-Islamiの戦闘員たちがウルガザン地区でアメリカのコンポイを攻撃し、12人のアメリカ兵と4人のアフガン兵を殺害した。タリバンの司令官も重傷を負った。

また他の事件で、タリバンはスピンポルダックで4人のアメリカ兵を殺した。攻撃者たちは逃走。

この他に土曜日に、カブールで井戸を掘っていた際に地雷が爆発し、男が1人死亡、1人が負傷した。

アフガニスタン北東部では、金曜日に車輌が地雷を踏み、アメリカ兵が3人負傷。

スピンボルダックのアメリカ空軍基地では金曜日にロケット弾が打ち込まれたが、負傷者はいなかった。それに先立ち金曜日に、カンダハルのアメリカ軍の指令基地があるオマール師が住んでいた家にロケット弾が打ち込まれたが、負傷者はいなかった。ロケット弾はカサーム・プル(Qasam Pul)村から発射され、3人が逮捕されたという。3人ともタリバン信奉者だという。

一方、土曜日にカルザイがパキスタンに大使館攻撃の件で謝罪したことに抗議して、辞任を要求する週刊新聞のコピーが数百出まわった。このPayam-e-Mujahid紙は北部同盟により出版されていて、カルザイ大統領を批判。アフガン人に対して不実だと述べた。北部同盟の軍事リーダーで防衛大臣のファヒーム氏は、この記事から自分が距離を置いているように見せるよう、内務省の高官に指示したという。

hoon16 US troops killed in Taliban attack
CHAMAN


■アメリカ議会で反パキスタンの動き[030719 Daily Times]

7月11日に米下院議会に提出された法案により、2005年からアメリカのパキスタンに対する援助は、3つの条件のもとで行なわれることになる。アメリカの大統領は、イスラマバードがこの3つの条件をクリアした上で、はじめて資金が提供されるという。

3つの条件とは、まずパキスタン政府は「パキスタンとパキスタン領カシミールで活動しているすべてのテロリスト訓練所を封鎖したこと、イスラム原理主義者たちが実効国境線(LoC:Line of Control) を越えてインドに侵入することを禁止する方策を取ったこと、そして第三国やテロリストに大量破壊兵器やそのテクノロジーを渡さないこと、の3つである。

これはパキスタンの問題であるため、注目すべき法案である。つまり、パキスタンとパキスタン領カシミールにすでにテロリスト訓練キャンプが存在しするということになる。したがって、これらが閉鎖されたという証拠を求めている。またパキスタンは大量破壊兵器を過去において第三国だけでなく、テロリスト組織にも渡したという仮定が成り立つ。したがって、それを将来やめなければならない。アメリカ肩を並べて戦ってきた国にとって、これは奇妙な行動だ。もし、アメリカがインドにこれらの3つの条件を考慮するよう要請したのだとしたら、それは理不尽なことだ。

現在のところ、この法案は議題として提出されたにすぎないが、多くの問題が生じる。まずは、今回ムシャラフは30億ドルの援助金を受け取ることになっていた。これはすでにイスラマバードはもらえるものと考えていた。しかしこれは正確ではない。貰えるのはまだ先のことである。(中略)つまり、援助金を受けとることができるのは、2005年ごろ、しかも、もし3つの条件を満たしたのなら、ということになる。

中略

イスラマバードは、パキスタンに課された問題を、法案から取り消されるよう、努力しなければならない。そうしなければ、1990年にジョージュ・ブッシュの時代と同じことが起きてしまう。またもしブッシュ大統領が選挙に敗北したら、民主党は再び復活し、パキスタンはまた懺悔を受けなければならなくなる。

後略

hoonEDITORIAL: Anti-Pakistan moves in US Congress


■軍、アフガニスタン国境に沿って警戒[030719 DalyTimes]

カイバル行政区のジャロビ(Jarobi)地区にいるパキスタン正規軍は、アフガニスタンが国境付近で兵力を増強させたために、警戒態勢に入った。

しかし軍は、カイバル行政区あたりでアフガン軍が「特別な行動している」ことは否定。「何もかも日常通りだ」と地元のジャーナリストが語った。「我々の軍は充分で、モフマンド行政区での誤解が繰り返されることはない」という。モーマンド地区でアフガニスタンと国境問題で小競り合いが続いているが、その他の1800キロに及ぶ西の国境地域では緊張はないという。

一方、アフガニスタンでは治安を強化するために、増兵したという報告もある。パキスタン国境のチェックボストにロケット弾が打ち込まれた、という情報も入っている。

アフガニスタンのナンガハール地域の国境地帯にあるモフマンド行政区のヤクービ・カンダオ(Yaqoobi Kandao)のように、ジャロビもこれまで立入禁止地域で、アフガニスタン国境線にある。パキスタン軍は最近モフマンド行政区に軍を派遣したが、2001年12月にジャロビにも軍を派遣した。

ジャロビは山岳地帯で、人はほとんど住んでない。人口の大半はアフリディ系のパシュトゥンである。住民は森林の木を伐採して生計を立てるだけで、地元の経済はまったくないといっていい。パキスタン軍が来たことで、半世紀ぶりに注目され、学校、道や清潔な水など、生活必需品を供給されることを期待している。

hoonArmy takes precautions along Afghan border
By Iqbal Khattak、PESHAWAR


■われわれは負けない、とカルザイ[030719 Daily Times]

カルザイ大統領はパキスタンに、アフガニスタンはパキスタンの侵略行為を許さないと語った。

『The Telegraph』でのインダヴューでカルザイは、パキスタンとの礼儀を踏まえた関係を欲しているが、パキスタンに屈することはないと述べた。アフガニスタンとの国境問題は最近緊迫し、小競り合いが続いている。

パキスタンとは「まず友情、次に交易とビジネス、そしてパキスタンとの礼儀を踏まえた関係を求めている」と語った。そして「パキスタンはアフガニスタンに対して攻撃的な行動を控え、国境付近での過激派の活動はただちに中止しなければならない。我々はただ黙って見るわけではない」と語った。そしてムシャラフに対して個人的には裏切られたと感じていることを明かにした。「友情と理解のある関係をパキスタンと築きたい。しかしアメリカもパキスタンも、パキスタンの現在の態度では、これを実現できると考えるのは妄想だ。我々アフガニスタンは独立した国家であり、主権をもった人民だ。誰かの支配下にはない」。

We won't back down: Karzai
Daily Times Monitor、KABUL


■テロを阻止する努力始まる[030718 The Nations]

政府は金曜日に、国内におけるテロ活動の実態を調べ、取り締まり方法を向上させることにした。クエッタにおける法と秩序について、バローチスタン、シンド、パンジャブ付近の現在の状況について話し合った。

ジャマリ首相は、改革は必至で、9月30日までには完了しなければならないと述べた。情報筋によると、ある高官が首相に、クエッタの攻撃についての証拠から、「13人の警察官見習いを殺害したテロに追随するもの」である可能性が大きいという。

しかし政府は、これらの報告については慎重な態度をとることを決め、情報が漏れることにより、これらの事件の首謀者が逃走を防ぎたいという。またもうひとつの理由としては、バローチスタン警察はこの事件に外国人が絡んでないかを捜査する考えで、政府も、この可能性は捨て切れないとしている。

バローチスタン警察はLashkar-e-Jhangviに属する何人ものメンバーを逮捕している。また自爆テロ犯のうちの2人はLashkar-e-Jhangviのメンバーであることも確認された。

後略

hoonEfforts stepped up to rein in terrorism
From Umar Cheema、ISLAMABAD


■テロリストたちが仲違いするとき[030718 Asia Times]

カラチの中心にあるサヒ・ハサン(Sakhi Hassan)は、さまざまな民族の武装活動家家、ジハード志願者、宗教過激派を育成する場所として知られている。6月22日にこの地域で発砲事件があり、騒然となった。数人が負傷したこの衝突は、バハータ・モスク(Battha Mosque)とその宗教学校付近から発生した。このモスクは、活動禁止令が出されているJaish-I-Mohammedの所有だ。この争いは、アジアにおける最も物議をかもし出す武装組織、Jaishの内部抗争と考えられる。

バハータ宗教学校を取り囲んで、Jaish-I-Mohammedの2つの対立するグループが交戦し、この組織が分裂する前の所有財産の所得件を巡って争ったという。

ムシャラフ政権によって活動禁止令が出された後にKhudamul Islamと改称したJaish-I-Mohammedは、ハルカトゥル・ムジャヒディン(Harkatul Mujahadin)から派生した。設立者、マウラナ・マスード・アザール(Maulana Masood Azhar)は、インド航空乗っ取り事件で人質と交換にインドから釈放されたのだが、カラチに着くや否や、ハルカトゥル・ムジャヒディンと思想を分かつことを宣言し、Jaish-I-Mohammedを設立した。この組織はパキスタンのイスラム学者たちによって擁護された。この組織の劇的な出現にはパキスタンのISIも絡んでいるとみられ、ISIがコントロールしやすいように、ジハード組織ネットワークを分裂させたと考えられている。

Jaish-I-Mohammedの資金問題は長い間論争の元だった。組織のチーフとその「台所の番人」が、私腹を肥やすために組織の金を使っていることが取りざたされていた。

Jaish-I-Mohammedとal-Rasheed Trust(これもアメリカのブラックリストにも載っている)は、近い関係にある。Jaish-I-Mohammedが設立されたとき、al-Rasheed Trustは2000万ルピーを献金した。後に何千という人々がJaishに加入し、資金は増え、毎日約100万ルピーずつ増えていったという。

この金の大半は、訓練キャンプ設立や負傷した闘志の治療費に使われた。同時に、Jaishリーダーの生活スタイルは、この時点から急激に贅沢になった。(中略)それでも資金は増え続け、マスードの魅力的なスピーチは続き、Jaishは繁栄した。

他の武装組織と異なり、Jaishはインドの一般市民と活動家の両方に対して、自爆テロを実行するという変わった戦略を採用した。他の武装組織と関わる人々を含めて、これを訝しく思う者が多かった。

9.11は、Jaishにとっての転換期となった。マスードはアフガニスタン攻撃について、無気味な沈黙を守った。一方Jaishのメンバー自身は、政府とがアメリカに協力しないよう、パキスタン内で報復的な攻撃を行なった。そしてマスードの沈黙が、この組織が分裂するきっかけとなった。

Jaishのメンバーは密かにアフガニスタンに行き、タリバンと一緒に戦った。アラブ人過激派たちをパキスタンに連れ帰り、匿った。これらの活動家はJaishと分裂したとは公言してなかったが、独自の組織を作ろうとしていることは、はた目には明らかだった。Jaishを動かしている者と、別の考えの者たちの間に亀裂ができた。

突然、パハワルプール教会(Bahawalpur church)のキリスト教徒殺害を含む、さまざまな事件が起きた。これらの事件に関与した容疑者たちは逮捕されたが、彼らはJaishに関係する者たちに指図されていたと考えられている。同様に、アブ・ズバイダ(Abu Zubaida)を含む何人かの重要なアルカイダ容疑者たちの逮捕も、同じJaishのグループの仕業だった。

Jaishの決定打は、その最高司令官、マウスラナ・ジャバール(Maualana Jabbar)を退け、マスードの兄弟のイブラヒム(Ibrahim)に交代させたことである。これにより、組織内に完全に亀裂が生じ、Khudamul Islamと改称されたこの組織は、公的分裂した。

Jaishの頭脳であるカラチのビノリ・モスク(Binori Mosque)の聖職者たちは組織の援助をやめ、組織の資金の仕組みや戦略などの改革を要求した。Jaishの分裂はアメリカ、インドにとっては、悪いニュースであるに違いない。マウラナ・マスード・アザールは今やどこにでも自由に行くことができ、ジハードを呼びかけることができるからだ。

しかし現実的にいうと、Jaish-I-Mohammedは5万人以上の若者を含む組織で、そのうち1万人が実際に行動していた。現在この組織は、約10のグループに分裂した。それぞれマウラナ・アザールとウマール・ファルーク(Umer Farooq)に指揮された2つのグループがよく知られているが、残りの者は地下に潜り、パキスタン、欧米、インドに対して妥協しない道を選んだ。

この地下に潜った戦士たちが、本当の脅威だ。彼らは各地に散り、タリバンの失脚とパキスタンにおけるアルカイダの逮捕に対する復讐に燃えている。

rightWhen terrorists fall out
By Syed Saleem Shahzad


■チラスの国連関係のオフィス、爆破される[030718 The Natins]

チラスで、国連から資金援助を受けている事務所が、原理主義活動家によって爆発された。ビルと車輌が破壊されたが、死傷者はいない模様。

犯行は、北部開発プロジェクトで女性を採用することに反対しているグループによるものと見られる。このプロジェクトは、国連の開発プログラムと、ローマに事務所があるInternational Fund for Agriculture Development(IFAD)との共同プロジェクトである。

「地元の宗教活動家たちは、このプロジェクトが北部地域の部族地帯で始まった当初から反対し続けてきた」と地元警察官。去年、タンギールとダレル谷に建てられたオフィスも放火されたという。警察はチェック・ポストを設立して安全を確保しようとしていると、プロジェクトの責任者が語った。

hoonUN-funded Chilas office attacked
GILGIT(AFP)


■アフガン経由タジキスタンへの道路を検討中[030718 The Nations]

パキスタンは中央アジアとの商業を活性化されるために、タジキスタンを結ぶ道路建設を計画。パキスタン北部のイシュコマンからアフガニスタンのワハン回廊を通過する約35キロの道路建設を計画していると、北部地域の開発計画部のアマン・ウラー・ニナジが述べた。この計画のためには3国間で話し合いが必要だが、まだ、カブールとは話し合ってないという。

hoonPakistan seeks road access to Tajikistan via Afghanistan
GILGIT(AFP)


■クウェート、イランがアルカイダ・メンバーの引き渡しを申し出[030717 Reuters]

クエートの内務大臣が木曜日に発表されたコメントで、クエート政府は、アルカイダの主要メンバーの1人を送還したいとするイランの申し出を拒否したと述べた。

イランはアルカイダのスポークスマン、スレイマン・エブ・ガースを拘束していることを否定しているが、今回の内務大臣の発言により、彼がイラン国内にいることをイラン政府が認めたことを示唆する。

「イランはアブ・ガイスを送還したがったが、我々は彼をクエート国民とは思ってない。彼はもう国籍をもたない」と、内務大臣はサウジの新聞に語った。

アブ・ガイスがイランにいることは確かかと尋ねたところ、「我々の情報では、彼はイランにいる。しかし我々は彼の引き渡しを拒否した」。イランは、アブ・ガイスを拘束していることは否定している。

hoonKuwait says Iran offered to hand over Qaeda member
DUBAI


■アルカイダのスポークスマン、「イランにいる」[030717 BBC]

クエートは、アルカイダのスポークスマンのアブ・ガイスがイランにいると認めた。

しかし内務大臣のシェイク・ナワーフ・アルサバーがサウジ紙に語ったところによるとに、アブ・ガイスはすでにクエート国籍を剥奪されているために、イランからの引き渡しを打診を拒否したという。

イランは6月に、アルカイダのメンバーを拘束していると発表していた。当時、このアブ・ガースのほかに、ビンラディンの息子とセキュリティー責任者のサイーフ・アル・アデルも保護されていると言われ、非難されていた。テヘランはこれを否定。しかし、何人かは国境を越えて入り込んできているかもしれないとも、認めていた。2月には約500人のアルカイダを逮捕し、それぞれの国籍に基づいて送還したと述べた。

BBCのフランク・ガードナーによると、アブ・ガースがいつ逮捕されたかは不明。これまでいくつものビデオやオーディオ・テープに登場していた。

hoonAl-Qaeda spokesman 'in Iran'


■カルザイ、憲法制定議会を布告[030717 AP]

カルザイ大統領は、今年制定される憲法のために、500人からなるロヤ・ジルガを組織することを発表した。

この会議には64人の女性が含まれる。450人のメンバーが選挙で選出され、残りの50人は指名される予定。選挙の日にちはまだ決まってない。

今のところ、シャリア法を採用したい保守的なイスラム主義者と、自由主義を支持したい世俗主義の間で対立が続いている。

カルザイの計画によると、ロヤ・ジルガの344人は15,000人の地方代表者から選出されるという。これはカルザイを現政権につけた、2002年のロヤ・ジルガのメンバーでもある。この他42人はパキスタンやイランからの難民代表であり、64人の女性が32地域の女性代表から選出される。

hoonKarzai Decrees Council for Constitution
By AMIR SHAH


■モスク襲撃犯の2人、身元確認[030717 The Nations]

モスクで自爆テロを行なった犯人のうちの2人の身元が確認された。犯人ヌール・アーマッドとモハマッド・カーンは2人ともバローチスタン州のマストゥーンジ地方出身とのこと。アーマッドはカシミールでインドと戦っていた組織、al-Badrに属していたという。

この2人がLashkar-e-Jhangvi(LJ)とつながりがあったかどうか、現在捜査中とのこと。

hoon2 mosque attackers identified
ISLAMABAD(AFP)


■3国会談で国境問題を議論[030716 The Nations]

パキスタン、アフガニスタン、アメリカの3国がカブールで会談を行ない、デュランド・ラインで高まっている国境問題について話し合った。

会談では、最近アフガニスタンとパキスタン国境付近で発生している小競り合いを議題にあげ、3国からなる検討委員会を発足させて、詳しく検証することになったという。

また3国は、最近のアルカイダとタリバン残党一掃作戦の最近の成果を検討し、治安状況について分析を行なった。

外交関係者が『The Nations』に語った内容によると、アフガニスタンとパキスタンの間に認識の違いがあるために、今回のカブールでの会談にアメリカが参加したことは、特別な意味をもつという。アフガニスタンとパキスタン両国の認識の違いにより、カブールにおけるパキスタン大使館襲撃事件も発生している。

現在のアフガニスタンの状況を考えると、国境問題で小競り合いが続くことは好ましくないとアメリカは考え、今回の会議を開くことにしたという。この緊張は早く解決しないと、両国間の不和を望んでいる反抗分子に好機を与えることになる。これを防ぐために、両国は政府高官レベルによる話し合いを頻繁にもつ必要があるとした。

hoonTripartite body to review border tension
From Shaiq Hussain、ISLAMABAD


■武装集団、クエッタの殺人を「声明発表」[030715 BBC]

スンナ派武装集団のLashkar-e-Jhangviがクエッタで20人のシーア派イスラム教徒を殺害した、と述べたビデオと手紙が、BBCに届けられた。Lashkar-e-Jhangvは、活動禁止令が出されているパキスタンの武装集団。

手紙には、パキスタンの少数派であるシーア派に対する政府の処遇への抗議として、攻撃を行なったと書かれていた。内務大臣ファイサル・シャー・ハヤットは、この件に関して捜査中と述べた。

BBCに渡されたビデオには、Lashkar-e-Jhangviのメンバーであると主張する3人の男が映っており、そのうちの最年少の1人が、自分は17歳の自爆テロリストだと述べ、約10分におよぶ反シーア派批判を行なっている。この3人は、警察がモスクで殺害を行なった犯人と発表した3人と、容貌が一致する。彼らの死亡後の顔写真が新聞で発表されていた。

モスク襲撃後の日付が記された手紙には、警察見習い12人殺害を含む一連の攻撃は、Lashkar-e-Jhangviが実行したと書かれている。

手紙によると、すべての攻撃はムシャラフ政権、アメリカ、イランに対する抗議だという。モスク襲撃自爆テロリストの命は、予言者ムハンマッドとその妻のために捧げられたと述べられていた。

garrMilitants 'claim' Quetta killings
By Paul Anderson、Islamabad


■ドイツ、援助活動の中止を否定[030715 Daily Times]

ドイツ大使館は、北西辺境州に対して資金援助を中止するという新聞の報告を否定した。

ドイツ政府は北西辺境州に対して援助協力は続けるという。しかし、一つのプロジェクトだけは、中止したという。「ペシャワルのメーラ・ガールにある“Women Crisis Centre”のプロジェクトは、MMAとドイツ側との見解の不一致により、中止せざるをえなかった。したがって、その資金は北西辺境州では支払われない」とのこと。

hoonGermany denies suspending aid to NWFP
By Zakir Hassnain、PESHAWAR


■テロ容疑者、パキスタンから出国[030715 The Nations]

アルカイダのAdil Al-Jazeeriは、目隠しと手錠をされて、アメリカ機でペシャワルを発った。おそらくアフガニスタンのバグラム空軍基地に向かうと思われる。Adil Al-Jazeeriはアルジェリア人で、チュニジア人のAbu Naseemと一緒に、先月、ペシャワルで逮捕された逮捕された。FBIのリストには載っていないが、アルカイダの重要なメンバーと考えられている。

hoonTerror suspect flown out of Pakistan


■アフガニスタンの不毛な土地、タリバンにとっては肥沃な土壌[030714 Christian Science Monitor]

トゥール・ジャン(偽名)はザブル州の百姓だ。彼はスパイでもある。アメリカ軍の動向を、タリバンたちに流すのだ。「アメリカと面と向かって戦うことはできないから、前線にいるタリバンを援助しているんだ」という。

ザブル州の村人は、タリバンを支援したり、匿ったりしている。この地域は外国の援助団体やアメリカ軍たちにとっては、好ましくない土地となった。この地域のパシュトゥン人は、カルザイ大統領自身がパシュトゥンであるにもかかわらず、カブールが自分たちの政府だという意識は持たない。アメリカ軍の度重なる奇襲や家宅捜査により、ますますアメリカに対する敵意も増大した。またこの地域の再建の気配もまったくない。

不平の積もった村人は、「タリバンにとったらケシ栽培のようなものだ。信頼性のある通貨で、アメリカに対する武器となる」と、ザブルのある教育を受けた男が言った。

今日でも、老人は髭を伸ばし、黒いターバンを巻く。女性はブルカをかぶり、街中で音楽が聞こえることはない。ほとんどがタリバンのリーダー、オマール師と同じ部族に属する。

「私はムジャヒディンたちを村に匿う。アメリカが作戦を開始すれば、子供たちを使って、武器を調達する」とジャンはいう。「白人たちは我々の家の中を捜査する。パシュトゥン人の家に入ることは我々と女性にとっての冒涜だ」と彼は怒りを込めていう。

「アメリカ軍がタリバンとアルカイダについて尋ねに村に来たとき、ひどく不愉快だった。なんとか平静を保ち、タリバンについても出まかせの情報を提供してやった。彼らと握手して、ハロー、と言ってやったよ」。

先週、ザブルでタリバンの一団との間で激しい銃撃戦があり、11人のタリバンが死んだ。5人は生けどりにされた。捕まったタリバンは、現在ザブル知事の敷地内にあるコンテナに閉じ込められている。アブドゥル・ナシールは捕まったタリバンの1人だ。彼はタリバンのために数ヵ月間戦った。洞窟で寝たり、村に匿ってもらったりした。各グループはは8人から10人で構成され、攻撃をするときには、40人から50人が集まる。「アメリカのチェック・ポストにロケット弾を打ち込んでやる。彼らのアフガン奴隷たちを狙い、我々の土地を浄化するんだ」という。手錠をかけられ、足かせをはめられているにもかかわらず、彼の信念は変わらない。「白人を殺してやる。我々の土地を占領している」という。

ナシールの相棒のアブドゥル・ワリは、まだ新米で、タリバンの長老の話を聞いてから、ゲリラになったという。「私は百姓だった。ほんの数日前に4人のタリバンがやってきて、イスラムの名のもとで訓話を聞いてから、ゲリラになった」という。「ジハードのために彼らと出発する前に、タリバンは家族に116ドルくれた」という。

2ヵ月前、約200人のタリバンがチョパン地方で捕まった。アメリカが空爆を始めたからだ。アメリカがその地域の取り締まりを始めると、村人たちはタリバンのためにスローガンを叫び、アフガニスタンでイスラム革命を行なうことを誓った。

外国の援助団体は、ザブルに行くのを怖れている。ザブルはパキスタンと、タリバンの前本部であったカンダハルとオマール師の故郷ウルズガンの中間にある。日が暮れると、村は反乱軍の隠れ家となり、主要な町カラットにいるアフガン正規軍は、知事の家の周りだけを守ることになる。

「毎日、死のゲームをしているようだ」とザブルの知事で、前ムジャヒディン司令官だったアブドゥル・ハミッド・トルヒ。「彼らは我々を殺そうとし、我々は彼らを殺そうとする」。トルヒは資金がないために、兵隊たちに賃金が払えなくなってきた。「カルザイ政府はほとんど何も払ってくれない」。

トルヒの兵士の1人、サルダール・ハーンは「タリバンに対する戦いは、ロシアと戦ったような観念的な戦いではない。なら、なんでタダで戦わなければいけないんだ」。

アフガニスタンの治安部隊の高官は、国境地域でパキスタンがタリバンを訓練し、資金を流していることを非難する。しかしイスラマバードはこれを否定している。「パキスタンで訓練され、資金を渡され、アフガニスタンに戦うために戻ってくる」という。「我々が彼らを追い払うと、またパキスタンで補給されてやってくる。どうにもならない」。

ザブルの百姓はスパイを終えて、モスクに祈りにいく。そこで仲間に会う。「アメリカをここから追い出すまでは、決してぼやぼやしてはいないぞ」。

hoonAfghan province proves fertile for Taliban
KALAT, ZABUL


■14人のアフガンとアメリカ兵、2つの攻撃で死亡[030714 Daily Times]

日曜日、Mandi SaarとKhushal地域で、カンダルに戻ろうとしていた奇襲隊をタリバンがが攻撃し、14人のアフガンとアメリカ兵が殺害されたという。アフガン関係者は、この件についてのコメントを避けた。

一方、アフガンは国境近くのスピンボルダック付近で、約300のロケット砲や数十の対砲地雷、20丁のAK-47ライフル、数種類の爆発物を押収したという。これらの武器は、Hafiz Rahimという名の司令官に指導されたタリバン・グループから押収された。これらは反抗分子の訓練所に集められていたといい、見張りについていたタリバンは逃げた。押収の際、1時間にわたり交戦があり、パトロール隊長を含む2人の警察官が負傷。

このほかに、土曜日にはバグラム空軍基地ではロケット弾が打ち込まれたが、被害はなかった。ジャララバードの国連の難民センターでも爆発があったが、これも負傷者はいなかった。

garr14 Afghan and US soldiers killed in two attacks
CHAMAN


■ドイツ、北西辺境州の援助を中止[030714 The Nations]

ドイツ政府は、北西辺境州政府がシャリーア法を採用したことによる状況の変化のために、同州で実施していたすべての援助活動を停止することに決定。この決定は、ドイツ政府が北西辺境州の女性のために建設していたシェルター・ホームに対して規制がかけられたからだという。

北西辺境州政府が、このシェルター・ホーム建設を中止するよう要請してきたという。またパキスタンでは、万が一外国人が相手側と何か問題が生じたときに、パキスタンにいる外国人を法的に保護する法律がないために、その調停の認知と受け入れ態勢が整ってない。

hoonGermany stops aid to NWFP
ISLAMABAD(APP)


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.