【2003年08月25日〜08月31日】


■パキスタン軍高官、過激派との繋がりを取り調べ中[030831 Reuters]

パキスタン軍は日曜日に、イスラム過激派との関係があるとして、3人ないし4人の中佐クラス以下の軍高官を取り調べ中であると発表した。

軍スポークスマンのMajor General Shaukat Sultanが『ロイター』に、「上位の高官はいない。これはすべてパキスタン軍が扱っている事件である」と述べ、詳細は避けた。

また、日曜日の『Daily Times』による、さらに12人の軍関係者が逮捕されたという記事は、まったく根拠がないと否定した。

smellPakistan army officers probed for extremist links
ISLAMABAD


■12人の兵士、捜査中[030831 Daily Times]

『Daily Times』は土曜日に、12人のパキスタン軍高官と下士官が過激派と関係しているとして、パキスタンのField Investigative Unit(FIU) から尋問を受けていることをつかんだ。

情報筋によると、パキスタン軍少佐とその3人の部下が、アフガニスタンのザーブル州で拘束されたという。この地域は反米感情の強い地域で、タリバンやヘクマチアルの一派が活動している。これらの高官たちはFBIに引き渡され、パキスタンのジャコババードにあるシャッバース空軍基地に移送された。パキスタンはFBIに容疑者の引き渡しを要求しており、FBIはこれに同意している。

数時間後、FIUはこの軍高官から得た情報に基づき捜索を開始して、さらに12人の軍高官と下士官を逮捕し、現在捜査中である。情報筋によると、16人全員は現在FIUのもとに拘留されており、FBIには引き渡されないという。

garr12 more soldiers under investigation
By Hameedullah Abid、ISLAMABAD


■Inter Services Public Relationsが兵士拘留を認める[030831 Daily Times]

パキスタン軍は土曜日に、3人ないし4人の軍高官が過激派と関係を持った疑いで捜査中であることを認めた。

Inter Services Public Relations(ISPR) のDirector General Major General Shaukat Sultanが『Daily Times』に、「これは軍の規則を破るものである」と述べ、「拘束されている者の中には軍の高官は含まれていない。FBIはこの件には関与してない」と語った。またこの件はパキスタン軍が取り扱っており、特別な事件ではないという。「規律上の侵害があれば、軍の規則で適切な処理をする」と述べた。

smellISPR clarifies detention report
ISLAMABAD


■米軍の兵士3人負傷[030831 Reuters]

米軍兵士3人が日曜日にパクティア州のShkinで負傷し、抵抗分子4人が死亡したという。

バグラム空港からはA-10 “Thunderbolt II”ジェット機2機が支援に向かったが、攻撃はしなかったという。戦いは90分続いた。抵抗分子の正体は明らかになってないが、この数週間の間に、パキスタン側から何百というタリバン残党とその支持者たちがパクティア州に流れている。

hoonThree soldiers from U.S.-led Afghan force wounded
KABUL


■タリバン抵抗し、戦闘は続く[030831 Reuters]

ザーブルでの戦いは7日目を迎え、タリバンは執拗に抵抗している。米軍とアフガン軍は歩兵隊、ジェット戦闘機、ヘリコプター戦闘機に援助され、戦いを続けている。州諜報部のKhalil Hotakによると、土曜日にタリバンが14人殺されたという。

タリバンはKohi Sero地域を陣地としており、米軍が激しく空爆を繰り返し、地上からも砲兵射撃行なっている。「今日、戦いはますます激しくなった」とHotakが『ロイター』に語った。「爆撃も銃撃戦も激しくなっているが、タリバンはまだ抵抗している」という。

ザーブルの知事Hafizullahは、Chinaranで包囲されていたタリバンは投降したというが、タリバン高官はこれを否定。タリバンによってザーブルの「知事」に任命されたMullah Abdul Jabarが日曜日に『ロイター』に衛星電話で、彼の軍の守備は万全であり、敵には大きな打撃を加えたと語った。また木曜日には米軍のヘリコプターを追撃し、5人の米兵が死亡したという。Hafizullahはこれ否定した。

hoonTaliban offer strong resistance, fighting goes on
By Sayed Salahuddin and Saeed Ali Achakzai、KABUL/SPIN BOLDAK


■パキスタン軍、イラク人アルカイダを拘束[030831 Reuters]

パキスタン軍のFazal Bariが『ロイター』に、2日前にチャマンからパキスタンに入国しようとしたイラク国籍のJasim Ibn-e-Hatimを逮捕した、と語った。

またアフガニスタンの戦闘で逮捕されたタリバン傭兵たちは、パキスタンのマドラッサで聖職者やタリバンのリーダーたちにアフガニスタンで戦うように説得された、と『ロイター』に語った。

hoonPakistani forces detain Iraqi al Qaeda suspect
CHAMAN


■バローチスタンでタリバン18人逮捕[030831 The Nation]

パキスタンの治安当局はバローチスタンのチャマンで急襲を行ない、18人のタリバン武装家を逮捕した。また膨大な量の武器と無線などを押収したという。

「逮捕されたのはタリバンに属する人々で、最近の国境での攻撃に関り、新たな作戦を展開しようと計画していた」と政府高官が述べた。

アフガン高官が金曜日に発表したところによると、木曜日にタリバンがスピンボルダックのチェックポストを攻撃し、アフガン兵3人を殺害した。カルザイ大統領が土曜日に、金曜日にもスピンボルダックのチェックポストが攻撃されたと語った。この時には負傷者はいなかった。

このほかに『The Nation』の独自の捜査によると、アメリカとアフガン軍はクナール州付近でもタリバン、アルカイダ、ヘクマチアルの捜索をしている。捜索は6日前から行なわれ、モーマンド行政区やパジョール行政区と隣接する部族地帯で展開している。アフガン軍オフィサーQudratullahによると、この作戦の最中に40人の容疑者が殺されたという。タリバン運動の重要人物、8人も逮捕された。

一方反抗分子は、米軍とアフガン軍に対して人的、物質的損害を与えたと主張。また別の情報筋によると、3人のアフガン兵と米兵1人が殺害され、負傷者が多数出たという。

hoon18 'Taliban' arrested in Balochistan
CHAMAN(AFP)


■チャマンで26人のタリバン逮捕[030831 Daily Times]

警察の合同捜査が行なわれ、チャマンで26人のタリバン容疑者を逮捕したと国境警備隊のColonel Basitが述べた。この他に手榴弾、ピストルや弾薬などの武器が押収された。

Colonel Basitによると、2日前にスピンボルダックで2人のタリバン容疑者が逮捕され、自白によりチャマンで仲間が集結しているという情報を得た。逮捕された2人は、アフガニスタンで攻撃をしようとしていたと述べた。

情報筋によると、容疑者が逮捕されたのは、マドラッサの近くだったという。金曜日に国境をはさんで緊迫した状況が生じたために、合同捜査が始まったという。またこの小競り合いが始まる前に、カンダハル知事のYousaf Pashtunがヘリコプターで国境付近を訪れ、アフガンとパキスタン高官たちと会合をもった。

Colonel Basitによると、国境を捜査する努力が続いており、サーチライトと隠しカメラが導入され、監視しているという。

hoonChaman raid nets 26 suspected Taliban
By Azizullah Khan、QUETTA


■何十人ものタリバン、アフガニスタンで殺害される[030830 AP]

米軍は土曜日に、アフガニスタン南部での月曜日から水曜日にかけて行なわれた爆撃と地上戦で、33人ものタリバンを殺害したと発表した。またザーブル州の諜報部のHotakは、木曜日から金曜日の間に35人が死亡と発表。

これとは別に、金曜日にパキスタン軍は国境の町、チャマンで、26人のタリバン容疑者を逮捕したという。膨大な量の武器も押収したと、国境警備隊のCol. Abdul Basitが発表した。

hoonDozens of Taliban Killed in Afghanistan
By NOOR KHAN


■ムシャラフの軍、隊を乱す[030830 Asia Times]

1947年の建国以来、パキスタンの政治は軍と深く関わってきた。現状も同じである。ムシャラフは99年に無血クーデターを起こし、権力の座についた。しかしながら、政治における軍の役割は、9.11以後大きく変わった。

軍の情報筋が『Asia Times』に語ったことによると、最近、軍幹部が何人か逮捕されたという。これらの逮捕は、極秘にされている。情報筋によると、逮捕された幹部たちは国際的イスラム武装集団たちと関りがあったと、FBIに指摘されたという。FBIはイスラマバードで、あるいはその他のFBIが希望する場所で、これらの容疑者たちを尋問する自由があるらしい。『Asia Times』の調査で、逮捕者のうち2人を特定した。Assistant Adjutant-GeneralでQuartermaster-General, Lieutenant-Colonel Khalid Abbassi(在Kohat)と某Major Attaの2人である。

彼らの家族も同僚も、この2人が現在どこにいるか知らないという。軍幹部にこのことを尋ねたところ、「この件には関わらないほうがいい」と忠告された。さらに調査すると、Abbassiは非常に尊敬されていて、信心深いことがわかった。毎日のように、コラーンの教えを部下に説いていたという。ジアー・ウル・ハク大統領も同じことをしていた。

[軍の方向転換]

パキスタン軍は、主にISIは、タリバンを応援した。その結果、パキスタン上層部はタリバン高官やアルカイダと繋がりがある。前ISI大佐、Lieutenant-General(retired)Mehmood Ahmedがオマール師と近かったことは、有名だ。Mehmood Ahmedは現在Fauji Fertilizers Companyの取締役で、彼の下には前軍高官がいる。ワシントンでは、タリバンに勇退するよう説得するためにアフガニスタンに送られたパキスタン軍高官使節団が、実際には米軍の攻撃からいかに武器を守るかを伝授したという話は、公然の秘密となっている。アフガニスタンからタリバンが一気に撤退したことで、そしてワシントンから圧力をかけられ、ムシャラフは米軍の盟友にならざるをえなかった。その結果、2つのことが起きた。軍・治安組織をがっかりさせたこと、そして、アメリカ諜報部がパキスタンの内政に介入する道を開いた。そして、さらに軍・治安組織を混乱させたのである。

当初FBIは、ISIの事務所に小さな組織を作ることを許され、ISIはこの組織に付随したものとされた。しかしFBIは自分たちのターゲットを決めることができ、FBIの監視下でISI高官に特別な仕事を任命した。後にFBIはパキスタン国中に個々のオフィサーを持つチームを持つようになり、世界でもっとも優れた盗聴設備を用いて、パキスタンのテレコミュニケーション・システムに自由にアクセスするようになった。

これはFBIが、パキスタン軍が持つ情報を自由にできることを意味する。これによりアメリカは、ISIがヘクマチアルの指揮するHezb-I-Islamiの地元司令官たちと再び結託しようという試みても、それを即座につぶしてきた。

[祈りを要求]

ジアー・ウル・ハク大統領の時代、70年代と80年初頭、彼は部下たちに1日5回祈るよう徹底させていた。それをした者は、昇進した。したがって、軍やISIのトップはみな宗教熱心だった。もし高官がJamiat-i-Talaba(Jamaat-i-Islami青年部)出身であれば、なおさら好ましかった。Lieutenant-General Hameed GulやBrigadier Imtiazは、こうして生まれた。彼らは宗教政党の名の下で政治運動を展開し、ベナジール・ブット首相の率いるPakistan People's Partyのような世俗政党を妨害するために、さまざまな工作を行なった。8月17日の飛行機事故でジアー大統領がいなくなった後も、人々はジアーの遺産には気をつかった。リベラル派であるムシャラフ自身、ジアー大統領を称えた。

しかし、時代は変わった。ムシャラフが大統領になると、彼は宗教熱心な者を重要な職につけていった。しかし今、彼はこれをやめようとしている。新しい、もっと柔軟な顔を持つ者――おそらくアメリカにとって好ましい顔を持つ者――と交代させ始めたのだ。

これには、当然反動があった。ムシャラフに対して、3つの暗殺未遂事件があった。しかし、彼の決心は変わらない。宗教熱心な幹部を除外する方針は、ますます顕著になってきた。Jamaat-i-Islamiがムシャラフを軍の長から退けようとしているのも、これと無関係ではない。Jamaat-i-Islamiと軍の深い結びつきを考えると、Jamaat-i-Islamiの動きは軍が2つに割れているサインと受け取れる。

加えて、ムシャラフがイラクに1万人を派兵しようとしていることは、さらに状況を悪化させている。軍の内部には、派兵に強く反対している者が多い。最終的に軍が派兵された時点で、ムシャラフは最も危険な時を迎えることになる。復讐を誓った制服を着た者たちを、強力な敵に回すことになるのだ。

garrohMusharraf's army breaking ranks
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■アフガニスタンで激しい戦闘が続く[030830 AP]

アフガン兵たちがタリバンが隠れている山を越えて、戦士数名殺害したという。ザーブルの南部では米軍の戦闘機が爆撃を再開し、米軍とアフガン軍は激しい抵抗にあったと州諜報部のKhalil Hotakが『AP』に語った。「我々の軍は山頂におり、タリバンの隠れ家を急襲している」といい、米軍の爆撃もChinaran山地付近で行なわれているという。

約200人のアフガン兵がカンダハルから補給され、全部で700人となり、米兵も60から70人いる。Hotakによると、8人のタリバンが金曜日に捕虜となり、数ははっきりしないが、多くの戦死者が出た。アフガンと米軍の間には死者はいない。

Hotakは木曜日と金曜日に全部で35人のタリバンが死亡したというが、米軍はコメントを避けた。しかし特殊部隊の兵士1人が事故死し、2週間以内に2人の米兵死亡者を出した。

hoonFierce Fighting Continues in Afghanistan
By NOOR KHAN、QALAT


■タリバン包囲される[030830 Reuters]

ザーブルでの戦いは6日目を迎え、アフガン軍と米軍がタリバン戦士たちを包囲した。州諜報部のKhalil Hotakによると、金曜日の戦闘で反抗軍のうち12人が死亡、8人が捕虜になった。敵はTangi LarzabとChinaranの間で包囲されているという。

hoonTaliban surrounded as Afghan fighting goes on
KABUL


■新しいテロの連鎖[030829 Washington Times]

イラクで戦うパキスタン兵はもはやイスラム教徒ではなく「シャリア法に従って厳しい罰を受けるだろう」と、MMAがファトア(イスラム令)を出した。

ブッシュ大統領はムシャラフ大統領に、できれば1万5000兵、少なくとも3000兵をイラクに派遣してほしいと要求したが、ムシャラフはイスラム国家としてイラクに派兵する最初の国になるのは、政治的な自殺だと考えた。国連の決議が出てから考える、ということにした。

「米兵が苦戦しているところでをやっつけよう」というのが、パキスタンの過激派のスローガンとなっている。パキスタンの前ISI大佐でMMAの「軍事アドヴァイザー」のGen.Hamid Gulは、「イスラム国家は団結し、アメリカに対決しなければならない。テロへの戦争は、イスラムへの戦争だ。神はイラク、アフガニスタンにいるアメリカを滅ぼすだろう」と演説した。

ジハード組織は再びアメリカの侵略行為に対抗するために、リクルートを始めた。そしてムシャラフは、パキスタンに集結している過激派たちを擁護している。過激派の行動を制限しようとすると、必ず妨害される。最近の例では、バローチスタン州でMMAが開催した反米デモを、前警察司令官が取り締まろうとしたときだ。ムシャラフは彼を更迭し、ISIがMMAと話し合った。Gen. Baluchはイスラマバードに飛び、ムシャラフに事情を聞くと、ムシャラフは「ISIによって決められた」新しい規則に従うように言った。

新しい知事Awais Ghaniは、前Labor and Religious Affairsの連邦大臣で、ISIの手下である。彼はMMAが何をしようとも、黙認する。パキスタンの穏健派は、ムシャラフが宗教過激派に譲歩していることに、大きなショックを受けている。バローチスタンの宗教過激派は、Gen. Gulとその前ISI同僚たちのもとで、州を取り仕切っている。

バローチスタン州の中心であるクエッタは、タリバンの巣である。地元の人々は、彼らをモハジール(入植者)と呼ぶ。彼らはパキスタンのIDを持ち、自由に商売ができ、自由に暮らす。MMAはISIからさまざまな便宜を受け、「イスラムを冒頭するアメリカ」に立ち向かうタリバンと協力する。

イスラマバードとクエッタにいる筆者のインフォーマントたちは、アメリカのエージェントはバローチ、パシュトゥーン、タリバンの区別をつけることができないという。そしてほとんどの人々が、ビンラディンとオマール師はISIとその仲間に匿われ、バローチスタンに潜んでいると信じる。

Gen. Hamid Gulのエージェントは、パキスタン、アフガニスタン、イラクに恐ろしい連鎖を生み出している。Hamid Gulを知っている人々は、いずれこの連鎖にイランとスーダン、サウジを取り込もうとしているという。パキスタンの核施設は、原理主義者たちの信念である。この政治的な建物から、アメリカの諜報部が信じるように、パキスタンの核のノウハウが北朝鮮だけでなく(ミサイルテクノロジーと交換に)、イランにも伝授されたのは確かだ。

CIAはイラン、サウジ、シリアが、イラクで米軍に対抗しているスンナ派反体制分子を援助している、と見る。CIAは、サウジ政府はこれには関わってないという結論に達したが、ビンラディン支持者やワッハーブ派の聖職者たちがゲリラ戦士を集めている、と考える。最近サウジでは、反政府感情が高まっている。6月のリヤド爆破事件以来、サウジ政府はやっと宗教過激派の力が思いのほか大きいことに気づいた。今後決してジハードという言葉を用いてはならないと聖職者たちに指示が出され、約1000人の聖職者たちが謹慎させられた。したがって、イラクに出かけてアメリカに対する「聖戦」を実行しようという志願者は、あり余るほどいる。

garrohNew terror nexus
By Arnaud de Borchgrave


■アフガニスタンで米兵1人死亡[030829 AP]

ザーブルのタリバンとの戦いで、米特殊部隊の兵士1人が死亡したと米軍。

hoonU.S. Soldier Dies in Fall in Afghanistan
KABUL


■アフガニスタンで激しい戦い[030829 AP]

ザーブル州で戦いが始まって4日目、これまでで最大の戦闘が続いた。Dai Chupan地方のChinaran山地とLarzab山地にいるタリバンに、米兵の戦闘機が爆撃したと州諜報部のKhalil Hotakが『AP』に語った。爆撃は午前4時に終了し、500人の地元アフガン兵がタリバンと戦った。タリバンは深い谷間の渓谷や川に沿って陣地を築いたという。この爆撃で何人のタリバンが殺されたかははっきりしないが、多くて35人の死者が出た模様。

「戦いは非常に激しく、タリバンは大きな打撃を受けた。35人の遺体を確認した」とHotak。「タリバンが陣地を変えると情報が入る。その情報を今度は司令官に伝える」という。タリバンの最大の陣地はHazar Buz山脈付近で、戦闘地から約4マイルの位置にある。戦いは金曜日の朝も続いているとのこと。

アフガン高官は、2人の有名な司令官、Mullah DadullahとMullah Shafiqが指揮をとっていると述べる。またHotakは、 ザーブル出身のタリバン、Mullah Abdul Qaharも参加しているという。

hoonFierce Fighting Reported in Afghanistan
By NOOR KHAN、QALAT


■タリバン、アフガン兵3人を殺害、同盟軍兵士1人負傷[030829 Reuters]

スピンボルダック警察のMullah Abdul Mananが『ロイター』に語ったことによると、木曜日にスピンボルダックの西部と南西部のチェックポストが攻撃され、3人のアフガン兵が死亡、司令官1人が誘拐されたという。タリバン4人も負傷したが、全員パキスタンに向かって逃げたとのこと。

タリバン司令官、Mullah Abdul Samadが『ロイター』に衛星電話で語ったことによると、政府軍15人がこの攻撃で死亡したという。またアフガン軍の車輌も大破し、司令官を誘拐したと述べた。

これとは別に、ザーブルのタリバンとの戦いで、米主導軍の兵士1人が負傷した。米軍スポークスマンによると、金曜日に米主導軍はザーブル州のDai Chopan地方で攻撃された。米軍はアパッチ・ヘリコプターで応戦し、反乱軍は逃げたという。また兵士1人が肩を撃たれ、ドイツに送られたとも。

アフガン側の司令官はこの戦闘で110人のタリバンが殺されたというが、米軍によると14人が確認されたとのことで、最初に発表された数字と変わってない。

hoonTaliban kill 3 Afghans, coalition soldier wounded
SPIN BOLDAK


■アメリカ、デュランドライン問題に巻き込まれる[030828 Dawn]

アメリカは、アフガニスタンとパキスタンとの間で100年間論争が続いている国境問題に巻き込まれても、それに対処する方法はなく、また解決する意志もないと述べた。

現在のデュランドラインは、1893年にアフガン国王Abdur Rahman Khanとイギリス占領軍のSir Henry Mortimer Durandとの間で設定されたが、当初期限は100年ということで、93年には無効になった。アフガニスタンはアメリカにこの国境を明確にしたいと申し出、アフガン政府の一部では、すでに新しい地図を作り、ペシャワルやクエッタをアフガニスタン領内に入れている。

この問題はこれまで国境での小競り合いなど、さまざまな問題を引き起こしている。これを解決するためにアフガニスタン、パキスタン、アメリカからなる3ヵ国の調査委員会を設立し、話し合いが行なわれた。4回めの会合が9月に開かれる予定だが、アメリカは両国間の国境問題にかかわるつもりはないと明言したという。「我々ができることは、小さなボーダーポストの問題を解決することぐらいで、歴史を書き換えるつもりはない」とアメリカ高官が『Dawn』に語った。

これまでの調査委員の会談で、小競り合いを防ぐために両国間にホットラインを築いた。このホットラインは米軍と直結している。しかしアフガニスタンはさらに大きな要求をしており、デュランドラインの見直しをするようパキスタンに圧力をかけてほしいと、アメリカに公式に依頼したという。

しかしイスラマバードは、デュランドラインはすでに解決済みであるという態度をとり、再びこれを検討するつもりはないという。パキスタン高官はアメリカに、これはインドが北部同盟をそそのかしているに違いないと、訴えた。

smellAmerica feels entangled in Durand Line dispute
WASHINGTON


■弁護士、カナダの安全問題の訴訟を攻撃[030828 Reuters]

カナダ政府がビンラディンのアルカイダ・ネットワークと関係があるとして19人を捜査している件について、弁護士がぬれぎぬだと非難した。Royal Canadian Mounted Police(RCMP) 自体も、この申し立てからは手を引きはじめている。

RCMPのGiuliano Zaccardelliが報道陣に、カナダの治安に対する脅威はないと語った。「この取り調べと関連して、カナダにはテロの脅威はがあるという証拠はないとはっきり言いたい。現在捜査中である」と述べた。

一方カナダの入国管理所は、これらの容疑者(パキスタン人とインド人)はアルカイダとの関連がある可能性があるために、彼らをを拘束し、捜査するべきだと主張する。聞き取り捜査の後、2人保釈、12人は拘束、残りは現在捜査中である。

容疑者の1人、Mohammedは、通常6ヵ月で取れるパイロットのライセンスを3年かけて取得し、訓練中、何度もトロント付近のPickering核施設上空を飛行していたという。しかしPickering付近の飛行は一般的なコースであり、まったくのぬれぎぬだと弁護士は主張した。


hoonLawyers attack case in Canadian security probe
By Amran Abocar


■米軍のジェット機、タリバンの隠れ家を爆撃[030828 AP]

米軍のジェット戦闘機とヘリコプターが、木曜日にタリバンの山あいの隠れ家を爆撃した。軍隊がタリバンをザブール州から追い払おうとしていたときに、Chinaran山脈からゲリラたちが重機関銃で攻撃してきたと、アフガン司令官Haji Granaiが衛星電話で『AP』に知らせた。

州諜報部のKhalil Hotakによると、戦闘は4時間続き、タリバンゲリラたちは渓谷を有利に使いながら攻撃してきたという。5人のタリバンの遺体が窪地で見つかり、アフガン兵は4人負傷したという。米軍爆撃機が2機とヘリコプター2機が用いられた。

Khalil Hotakは、軍は村で家宅捜査もしているという。反乱軍はMullah Arifに指揮され、彼はオマール師から直接指令を受けているというが、証拠はない。

カンダハルの軍責任者のスポークスマンには、有名な司令官Mullah Dadullahとコシュトの前知事Mullah Shafiqが指令を出しているとする。

2日前に逮捕された戦士は、タリバンとヘクマチアルによってリクルートされ、それぞれのグループから650ドルもらったという。

この他バグラム空港の米軍スポークスマンが、水曜日にパクティア州のShkinで反乱軍が同盟軍を襲ったと語った。ゲリラたちは小武器とロケット砲を発射し、同盟軍が応戦し空軍が援助に来たたところで、パキスタン側に逃げたという。

一方国連のLakhdar Brahimi特使は、防衛省を改革し、軍閥を非武装化することが何よりも大事だと述べた。国連は非武装化を7月から開始する予定だったが、防衛省の改革が遅れているために、いまだに始まってない。

hoonU.S. Jets Bomb Suspected Taliban Hideouts
By NOOR KHAN


■タリバン、40人死亡[030828 Reuters]

米軍主導のタリバン一掃作戦は4日目を迎えた。パキスタンのAfghan Islamic Press(AIP) によると、アフガン人大佐Qudratullahは、ザーブルのDai Chopan地方のTangi Chinaranで、40人のタリバンの遺体を見たという。アフガン高官によると、すでに最初の3日間でタリバンは70人の犠牲者を出したといい、タリバン全体では約1000人が近くいたという。

ザーブル知事のHafizullahが『ロイター』に語ったことによると、昼までに4人のタリバンが殺されたという。オマール師がそのなかにいたかどうかについては、「わからない、自分の目では見てない」と語った。タリバン高官は、オマール師はいないと述べた。

hoonUp to 40 more Taliban killed in fighting - report
KABUL


■アフガン憲法と選挙、延期[030828 Reuters]

アフガニスタン政府は憲法の採用を2ヵ月遅らせ、12月の終わりまで延期することにした。また来年6月に行なわれる選挙も遅れる可能性があるという。「人々は信頼回復のための方策を望んでいる。少なくとも、非武装化が始まらなければならない」と憲法設立委員会のFarooq Wardak。

hoonAfghan constitution postponed, elections may be too
By Mike Collett-White


■タリバン、オマール師は戦場にはいない[030828 Reuters]

タリバン司令官のMullah Abdul Samadは『ロイター』と衛星電話で話し、オマール師はザーブルにはいないと述べた。「彼は別の場所にいる」というだけで、詳細は語らなかった。

水曜日に、パキスタンにあるAfghan Islamic Pressがザーブルにいるアフガン司令官の話しとして、オマール師がザーブルの山岳地帯にいるかもしれないと語っていた。この司令官によると、ザーブルのDai Chopan地域には1000人以上の武装したタリバンがいるという。

hoonTaliban deny Mullah Omar at scene of fighting
SPIN BOLDAK


■ムンバイ爆破事件――ターゲットはインド経済[030828 Asia Times]

月曜日にムンバイで2つの連続爆破事件があり、48人が死亡、100人以上が負傷した。(中略)

ムンバイは93年以来、ジハード団の標的になってきた。ムンバイはインドではない。しかし外国はインドをムンバイというプリズムを通して見る。ムンバイの治安が良ければ、インド全体の治安がいいと思いがちである。ムンバイはインドにとって戦略的にも重要だ。核開発の中心でもある。

ムンバイの経済に打撃を与えることが、92年以来、パキスタンのISIにとって、もっとも重要な課題だった。90年代初期に、ISIはパンジャーブ州のシーク教徒のテログループにMumbai Flying Clubに加入し、練習機に乗って石油施設を攻撃するよう要請した。しかしシーク教徒たちは、これに興味を示さなかった。

次にISIはムンバイ(ボンベイ)出身のマフィア、Dawood Ibrahimに接近した。当時彼は、アラブ首長国連邦で巨大組織を持っていた。DawoodはAyodhyaのモスクをめぐる事件で怒りを持つムンバイの若いイスラム教徒たちを集め、パキスタンで訓練し、93年にムンバイで一連の爆弾事件を起こさせた。200人以上が死亡した。爆弾はパキスタンから調達されたと思われ、アメリカ製の時限装置が使われた。この事件の後、Dawoodとその一味はパキスタンのカラチに逃げ、そこで今でも匿われている。これは、パキスタンのメディアも認める事実だ。Dawoodはこれまで、パキスタンの核やミサイル・テクノロジーを海外から調達するために、一役買ってきた。したがってパキスタンは、彼にさまざまな便宜を図ってきた。インドが何度も彼を引き渡すよう要請しても、彼はパキスタンにいないと、イスラマバードは言い続けてきた。この爆破事件に関連した容疑者の逮捕により、ムンバイのジハード団の活動は低下したが、ISIによって訓練されたテロリストたちはいまだに活動しているという噂が絶えない。(中略)

93年の爆破事件をきっかけに、マフィアのリーダー(多くはイスラム教徒)とジハード団たちの間につながりができた。99年にビンラディンの国際イスラム戦線(IIF)の創始メンバーであるパキスタンのHarkat-ul-Mujahideen(HUM)たちが、インド空港ハイジャック事件をムンバイで計画した。99年以来カシミールでジハードを起こしているパキスタンのもうひとつのテロ組織Lashkar-e-Toiba(LET)も、ムンバイに拠点を持ち、インドの青年層イスラム教徒たちに共感を与えている。(中略)

LETはパキスタンの汎イスラム組織で、パキスタンに本部があり、サウジにも重要な拠点がある。最近逮捕されたLETのメンバーは、みなサウジの組織と関係をもっていた。LETは最近アルカイダとIIFとの間の掛け橋として動いているが、サウジはサウジ国内にいるLETを野放しにしている。今回の事件を見ても、ムンバイのLETを一掃できないでいることは明らかだ。(後略)

garrMumbai blasts: Target - the Indian economy
By B Raman


■オマール師、ザーブルにいる?[030827 Dawn]

ザーブルの軍司令官のGeneral GarniがAfghan Islamic Press(AIP)とのインタビューで、「オマール師はザーブルのDaichopanの山岳地帯に、800人のタリバンと共に隠れているかもしれない」と語った。

ohOmar may be hiding in Zabul
AFP


■テロが復活してくる兆し[030827 Washington Times]

アメリカ政府は、イラクの政権崩壊はアフガニスタンに影響を与えないと主張。ブッシュ大統領はムシャラフ大統領の「テロに対する戦争」を賞賛。パキスタンとアメリカ軍は、パキスタン・アフガン国境でタリバンやアルカイダを一掃するために協力しているという。しかし、これはどこか間違っている。イラク人が、解放者である米軍を賞賛で迎えてくれるという幸せな妄想と同じようだ。アフガニスタンはイラクと同様、予想とはまったく異なった状況に陥ってきた。

アフガニスタンのニュースは、イラクの暗いニュースの影に隠れてしまう。しかしアフガニスタンにいるアメリカの敵は、活発になってきた。タリバンとアルカイダは、パキスタンの荒涼とした山の中で匿われている。チャマンとカンダハルではタリバン戦士たちはゆうゆうと動き回る。アフガニスタンにいるジャーナリストたちは、タリバンが持つ衛星電話の番号を知っていて交信する。オマール師は、チャマンにいる部下たちに司令を出す。

タリバンは、ますます大胆になってきた。200人のタリバンが地方の警察本部を襲撃し、警察官8人を殺害、本部を爆破して山の中の“聖地”に消えていった。8月13日以来、アメリカの特殊部隊を含めて100人以上が殺された。アメリカ兵は68人の死亡者を出している。アメリカのヘリコプターや戦闘機は、ほとんど毎日出動している。

2001年10月7日に開始された“Operation Enduring Freedom”以後、タリバンたちはイラク崩壊と同じくらい早く一掃された。それ以来、タリバンは時間をかけて再組織化し、武器を集め、返り咲いた。ヘクマチアルは、タリバンのために補給線を確保。パキスタンについて詳しい情報筋によると、ヘクマチアルとオマール師、ビンラディンの3人は7月初めに会い、米軍と治安維持部隊に対するジハードについて話し合ったという。パキスタンはタリバンとかかわっていないというが、それは希望であり、事実ではない。

今年の夏、“Operation Warrior Sweep”がアフガニスタン南東部で行なわれた。空から爆撃し、タリバン高官のMullah Obeidullahが捕まった。前タリバン防衛大臣の兄弟だ。彼はクルアーンの他に、1200個の工業雷管と50丁の自動兵器を所持していた。

「タリバン・ムジャヒディン」とサインがされたポスターが国境の町に貼られ、住民に米軍やアフガン軍に協力しないように呼びかけた。あるポスターには25人の「密告者」の名前を挙げ、「時が来たら処刑される」と書かれていた。また、自分たちに協力しない聖職者を処刑している。4人のUlema Shuraまたは 「聖職者議会」のメンバーが最近殺された。そのうちの1人は、バイクに乗った犯人に銃撃された。これはカブールで発見された、アルカイダ訓練所のビデオに出てくる戦術だ。

パキスタンは7万兵を国境地域に派遣しているという。しかしタリバンは国境を行き来する。彼らの「消え方」はあまりにも巧みであるために、米兵は誤って国境の向こうで待機していたパキスタン兵2人を射殺してしまった。パキスタン紙にはさっそく、アンチ・アメリカの記事が大きく掲載された。

タリバンは再びアフガニスタン南西部に根づきつつある。村人たちは国際ニュース・エージェンシーに米軍の不当逮捕や暴行を訴える。一方タリバンも村人に暴行を加えるともいう。「タリバンは我々を殴り、アメリカに対するジハードは宗教義務だという。一緒に戦い、タリバンをスパイしてはならないという」。

前タリバン政権の知事が特派員に衛星電話で「今や誰も、アフガニスタンでは安全ではない。タリバンは、アメリカとその奴隷に対して宗教義務を達成している」と語った。

パキスタンのバローチスタンと北西辺境州は、原理主義政党MMAに支配されている。親タリバンの立場をとり、ISIとの関係は公然の秘密だ。

アフガニスタンのアメリカ軍司令官Gen. Frank "Buster" Hagenbeckは、タリバンはクエッタのマドラッサで戦士たちをリクルートしていると述べる。アフガンのケシ栽培は、10億ドルの儲けがある。軍閥、麻薬王、タリバン高官、ISIはすべてこれに群がる。アメリカに抵抗する資金は充分だ。

30ヵ国からなる5000人の治安支援部隊は、カブールだけでなく、1万人の米兵を助けて地方にも行かざるを得ない時期が到来しつつある。

garrhoonTerror's comeback trail
By Arnaud de Borchgrave


■タリバン・アルカイダを匿ってないとパキスタン人[030827 AP]

パキスタンの北西辺境州のGhalanai村の住人たちは、自分たちがタリバンやアルカイダを匿っていると思われていることを承知している。しかしパキスタン人兵士がいるところでは、これを認めようとはしない。65歳のHidayatullah Khanは「人類にとっての敵を匿ったりはしない」という。

パキスタンはアフガニスタン国境から約3マイルの距離にあるDag Killi村に軍隊を派遣し、道路や公共施設を建設している。Dag Killi村の住人も同じような意見だ。村の長老Malik Toorは言う。「ここにはいさせない」。彼の隣にパキスタン兵が隣にいたので、彼らの真意はわからない。

しかしDag Killiのある農民は言う。「タリバンは我々の兄弟だ。でも評判が悪くなってしまった」。タリバンが自分たちの村に住んでもかまわない。「面倒を起こさなければ」と語った。

hoonPakistanis Deny Hiding Taliban, al-Qaida
By SADAQAT JAN、GHALANAI


■ベルリン、治安支援部隊の増員の準備[030827 Reuters]

ドイツはカブール市外にも治安支援部隊を送り出す準備ができていると、水曜日にシュレーダー首相が述べた。シュレーダー首相によると、クンドゥーズ地域にも治安支援部隊を派遣する計画で、来週、国会で決議される予定。

アフガン政府と国連は繰り返し、カブール以外にも治安支援部隊を派遣するよう要請してきたが、各国はこれまで軍閥間の闘争やタリバンゲリラの攻撃が頻発している無法地帯への派遣を見合わせてきた。

ドイツが軍隊を派遣するためには、国会での決議が必要である。シュレーダー首相によると、反対意見が多いため、国連の決議がないと、国会で可決するのが難しくなる可能性があると述べた。国連は12月に決議をする予定であるが、シュレーダー首相はそれまで待ってはいられないという。

ohBerlin ready to send more peacekeepers to Afghanistan
BERLIN


■アメリカとアフガン軍、峠を奪回[030827 AP]

米軍とアフガン軍は水曜日に12人の反乱軍兵士を殺害し、アフガニスタン南東部の峠を奪回したという。

タリバンたちはまだザーブル州の岩山に隠れていると思われるが、何人かはウルズガン州に逃げたようだ。約12人のタリバンが殺されたというが、遺体が回収されたかどうか、はっきりしない。月曜日と火曜日に、米軍はMoray峠があるDai Chupan地方をジェット機で爆撃した。ゲリラたちは迫撃砲と重機関銃で峠を守備した。

hoonU.S., Afghan Forces Retake Mountain Pass
By AMIR SHAH、KABUL


■いかにしてタリバンは軍隊を作るか[030827 Asia Times]

アフガニスタンとの国境にあるチャマンには、密輸品があふれている。そして国境に沿って、小さな村がいくつも点在する。エディ基金のチャマン支部で働くAkramによると、いくつあるかわからないほど、たくさん村があるという。人々は商売にたけているが、村ではムラーたちを中心にした、伝統的な生活を送る。

Akramはいう。「チャマンは完全にムラー中心の社会だ。ここでは献金も犠牲も一般市民ではなく、チャマンにいる軍が提供する。そしてこれらの献金すべてがイスラム宗教学校(マドラッサ)に収められる」。

宗教学校はベッドや食事を与え、日常生活に必要な物すべてを提供してくれる。生徒たちは小遣いをもらうことさえある。だから当然、人気が出る。タリバンが出現する前は、これほどの宗教学校は多くなく、資金も潤ってなかった。ムラーたちは2日に1回、各家から献金を集めて廻っていたようだ。「しかしタリバンが出現してから、全く変わった。タリバンはこの地域の経済を変え、人々は彼らの宗教イデオロギーに共感した。その結果イスラム神学者協会(Jamiat-i-Ulema-i-Islam:タリバン運動を援助したパキスタン組織)のもとに、献金が浴びるように集まり、それを資金に宗教学校のネットワークができた。今では1つの村に2つの宗教学校があることもある。チャマン全体では200校ほどあり、それぞれに少なくとも生徒が50人いる」。「これがタリバンのアフガニスタンでの抵抗運動の原動力となり、彼らはタリバンのためだけに戦うようになった」と匿名を希望するある医者が言う。

Jamiat-i-Ulema-i-Islamのクエッタの責任者で、国会議員でもあるMaulana Noor Mohammedは言う。「そうです。タリバンのリーダーはみんなあそこで教育を受けました。そこから北西辺境州のアコーラ・ハタックに行き、さらに高度な宗教教育を受けたのです」。

80年代、タリバン運動の初期時代、このような国境地帯の宗教学校はそれほど盛んではなかった。カラチのBinori TownやJamia Farooqia、ラホールのJamia Ashrafia、ペシャワルやアコーラ・ハタック、クエッタが重要な拠点で、ここからタリバン運動が大きくなっていった。9.11以後、当然これらの宗教学校は監視され、これらの学校の生徒が国境を越えるのは難しくなった。しかし今、チャマンの宗教学校は活発だ。地理的な好都合な位置にあり、パキスタン政府の力もアフガニスタン政府の力も及ばないこのチャマンの学校は、これからもタリバンたちを助けていくことになるだろう。

hoonHow the Taliban builds its army
By Syed Saleem Shahzad、CHAMAN


■パキスタン人、アメリカでテロ容疑をかけられ有罪[030827 Daily Times]

北ヴァージニア州でジハード・ネットワークに関係した容疑で控訴された12人のうち、パキスタン人Khawaja Mahmood Hasanを含む3人が有罪となった。

その内の1人、Yong Ki Kwon(韓国国籍:27) はLashkar-e-Taibaが運営するパキスタンのテロ訓練所で訓練を受けたという。彼を含む他の10人は数種類の武器を所持し、ヴァージニア近郊で軍事訓練行なっていたと告白した。これらの容疑者がアメリカ国内でテロを計画していたかどうか、証拠はない。

hoonPakistani pleads guilty to terror charges in US
By Khalid Hasan、WASHINGTON


■MMA、ヒズバ法案を延期[030827 Daily Times]

MMA政府は、8月から始まる北西辺境州議会でHisbah法案を提出する計画はないと、州の法務大臣Malik Zafar述べた。Hisbah法案は現法体系に並び立つものだという州知事の反対を受け、州政府は法案を知事の承認を得るために戻したという。

「我々は知事が提起こしてきた問題のひとつひとつに答えた。州政府は彼とは異なった意見をもつ」と大臣が述べた。

hoonMMA delays introduction of Hisbah Bill
PESHAWAR


■反対派、Hisbah法案を「ムラーの軍法」と主張[030827 Daily Times]

火曜日に、論争中のHisbah法案が再び論議され、反対派はこれを「ムラーの軍法」と非難。賛成派は公正な司法と擁護した。

政治家たちの多くは、Hisbah法案は、社会全体をタリバン化して憲法に反対する、現司法に並び立つものという意見だった。一方法案を提案したMMAは、人々に正義をもたらすものであり、タリバン流を強制するわけではないと主張。

(後略)

hoonOpposition calls Hisbah“martial law of mullas”
By Zakir Hassnain、PESHAWAR


■ジハード計画で3人有罪[030826 Washington Post]

銃所有の容疑と、海外のイスラム教徒のために武器を持って戦う訓練を北ヴァージニア州でしていたとして告訴された地元のジハード・ネットワークの3人が、有罪になった。

その1人、Yong Ki Kwon(27) はLashkar-e-Taibaが運営するパキスタンのテロ訓練所で訓練を受けたという。この他Khwaja Mahmood Hasan(27)とDonald T. Surratt(30)の告白は、司法省にとっては大きな勝利で、対テロ戦争の大きな一歩だという。3人は「ジハード」を支持する陰謀に関わっていたというが、アメリカでテロを実行しようとしていたかどうかは、証拠がない。残りの8人は容疑を認めておらず、11月に裁判が開かれる予定である。

Khwaja Mahmood Hasanの弁護士によると、彼は「イスラム聖職者によって説得された」「Lashkar-i-Taibaのキャンプに行ったのは大きな間違いで」「非常に後悔している。これまでテロに参加したことはない」と述べた。この聖職者とは、北ヴァージニア州の有名なAli Al-Timimiだといわれる。2001年の9月中旬に、逮捕された者のうち7人に、「カシミール、チェチェン、アフガニスタン、インドネシアでのジハードに参加する時が到来した」。そして「Lashkar-i-Taibaに参加することで、ジハードに加われる」。「それは正しい道であり」「アメリカ軍はジハードの目標だ」と述べたという。Timimiは、ジハードを勧めたことを否定している。

逮捕された12人のうち、9人はアメリカ国籍である。Hasanを含む3人はサウジで逮捕された。Hasanは、パキスタンのLashkar-i-Taibaのキャンプにいたことを認めている。

3人目のDonald T. Surrattは、前アメリカ海兵隊のインストラクターだという。自分の軍隊経験を生かして、共謀者たちが「カシミールやチェチェンでムジャヒディンになり、殉教者になる準備を」をしていたという。

garr3 Plead Guilty in Jihad Conspiracy
By Jerry Markon


■犯行分子の影、パキスタンから国境を越えて広がる[030826 Times Online]

アフガニスタンNGOセキュリティー・オフィスのイギリス人senior co-ordinatorのNick Downieが言う。アフガニスタンの状況は「この2ヵ月でますますひどくなり、拍車がかかっている」。「オマール師と『10人議会』は来年実施される選挙を妨害する作戦を始めた。いつでも、好きなときに国境を越えて突撃し、兵站学とマンパワー、お金を持っている」と、Police Service of Northern Irelandのオフィサーが言う。彼は休暇を利用してカンダハルのAnsoを運営している。「攻撃は専門的なロー・レベル・ゲリラ戦だ」。Downieは「小さなチーム、小さな組織で動き、威嚇攻撃を行なう。時には小隊を組み、時には大人数で政府のチェックポイントを狙う。バイクで殺しにやってきたり、車輌に乗って数人で押し掛ける。カブールの南部から南へ、ワルダック州からカンダハルにかけて、人々は大きく動いていく」という。

政府中枢にいるアフガン高官は、治安の悪さに抗議する。「軍閥たちがタリバンの土壌を築いた。タリバンの出現を許した同じ犯罪者たち、盗賊、暴力団たちが再び国に戻ってきて、彼らの無能、腐敗が再びタリバンを生み出している。彼らは社会の退廃させる菌だ」。彼によると、ザーブルとウルズガンには500〜600人、カンダハルとヒルマンドには300人、パクティアとガズニには200人のタリバンがいるという。「特にザーブルは、タリバンの土地になった」。「パキスタンのISIの大佐がザーブルの北部にいて、タリバンのムラーと一緒にアフガニスタンの外国人や地元政府にジハードをするよう、説いているという情報をつかんでいる」という。

彼の主張は、カブールの欧米外交官の言葉によって、さらに信憑性を持つ。「タリバンは、ザーブルの僻地や南部地域に集合しているようだ。彼らの故郷であるカンダハル周辺とその南部で活動している。アフガニスタンは決して崩壊はしない。しかし南部の状況は非常に悪くなっている」。アフガン政府はパキスタンのISIがタリバンの攻撃を支持していると非難するが、地元の腐敗、軍閥や武装団が地元民に嫌がらせをし、問題をさらに悪化させていることも認めている。3月に赤十字の職員が殺された事件以後、タリバンの作戦は米軍を攻撃するのではなく、援助団体や地元政府を標的にするようになった。

カンダハル州のMaulawi Councilの会長、Maulawi Abdullah Faiazは「私自身、今年になって3回も狙われた」という。彼は9ヵ月前に、アフガン政府やアフガニスタンにいる外国人を攻撃することは、イスラム法に反するという布告を出した。「2ヵ月前には、私のモスクに爆弾が仕掛けられ、28人が亡くなった。夕方の礼拝の時だった」。彼の仲間の2人のムラーも、それぞれバイクに乗ったヒットマンに射撃され、殺された。ガズニでも、アフガン赤十字の高官2人がバイクに乗った犯人に殺された。EU高官によると、先月だけでアフガン人警察官30人がヒット・エンド・ランで殺害されている。UN(国連)やNGOは、カブールとカンダハル間の道路の使用を禁止した。カンダハルのNGOは22から12以下になった。

非アメリカ人高官たちは、アメリカが反乱を軽視し、アメリカの外交に沿って、アフガン軍閥を援助するアメリカの政策を非難する。「アメリカ、パキスタン、イランはみんなアフガン・パイに指を突っ込みながらも、誰もパイを焼きたくないのだ」とforeign security高官が言う。「アメリカ人たちは決して『アフガニスタンがごたごたしている』とは言いたくない。彼らは、イラクとアフガニスタンが同時にアメリカを悩ましているとは、思われたくないのだ。またアメリカは、アフガン政府が軍閥を退けることも望んでない。米軍にとって彼らは大事な盟友だからだ」。82nd Airborne DivisionのColonel Patrick Donahueは、6ヵ月間の任期を終えた月曜日、タリバンが重要な問題になっていることを否定した。

garrShadow of rebel killers spreads across border from Pakistan
Anthony Loyd


■国会、シャリア法導入を延期[030826 Dawn]

Minister of State for Parliamentary AffairsのRaza Hayat Hirajが国会に、「Shariat Act 1991」がすでに存在するために、新しい法案、「Shariat Bill 2003」の施行は当面延期すると述べた。Shariat Bill 2003の施行はデリケートな問題で、まだ検討を要するという。

hoonNA defers presentation of Shariat bill by members
ISLAMABAD


■米軍とアフガン軍、反乱軍と戦う[030826 AP]

米軍とアフガン軍は火曜日にザーブル州で、昨日に引き続いてタリバンと戦った。タリバン戦士たちの間に死者がいるかどうかは不明と、州諜報部のKhalil Hotak。タリバンは迫撃砲と重機関銃で応戦していると、Dai Chupan警察のJuma Khanが述べた。

Khalil Hotakによると、タリバンはアルカイダやヘクマチアルの兵士たちと一緒に行動しているという。彼は証拠を明らかにしなかったが、月曜日の爆撃を逃れたパキスタンと中東の戦士たちが加わっているという。

米軍は月曜日に14人のタリバンを殺害したと発表。(中略)

カンダハルの政府スポークスマンKhalid Pashtunによると、月曜日の作戦で2人のタリバンが逮捕されたという。捕虜たちによると、Dai Chupanのタリバン戦士たちはMullah KaharとMullah Abdul Hakimに指揮されている。

州諜報部のKhalil Hotakによると、今回破壊されたキャンプは、8部屋ある建物、テントが4つ、洞窟だという。

garrU.S., Afghan Forces Battle Insurgents
By AMIR SHAH


■米軍とアフガン軍、再びタリバンを捜査[030826 Reuters]

米軍とアフガン軍は火曜日に、ザーブルの村や洞窟を捜索し、タリバンを追跡した。Dai Chopan警察のJuma Khanは「今日は散発的な銃撃戦がある」と述べた。彼によると、ほとんどのタリバンは隣接する地域に逃げ込んだという。

これとは別に、月曜日に米軍とアフガン軍はザーブル州のQalatから5人数人のタリバン戦士を追跡し、ロケット弾で攻撃してきたために、殺害したという。

タリバンがザーブル州知事に“任命”したMullah Abdul Jabarによると、4人のタリバンが月曜日に殺されたという。月曜夜に『ロイター』に衛星電話で話したところによると、25人の敵と米特殊部隊の兵士を殺害したと述べた。一方米軍側は、特殊部隊には死傷者はないと発表。

Abdul Jabarは、タリバンはまだDai Chopanを支配しているという。約1000人のタリバンが戦いに臨み、10人からなるタリバン・リーダー会議のメンバーであるMullah Abdul Razzaq Nafeesが指揮しているという。Mullah Dadullahも参加しているとも。Jabarは「私がザーブルの本当の知事だ。なぜなら、オマール師がアフガニスタンの本当の支配者だからだ」と述べた。

garrU.S., Afghan forces hunt Taliban after clashes
By Sayed Salahuddin and Saeed Ali Achakzai、KABUL/SPIN BOLDAK


■タリバン、安定を脅かす[030826 Reuters]

タリバンとその仲間たちは、アフガニスタンの一部を再び混乱させ、米軍や中央政府を脅かしている。援助や再建はアフガンの中央部、南部、南東部で滞り、国際社会が再びアフガニスタンを見放してしまったような印象を与えている。「人々をがっかりしさせてしまうこと、それがタリバンの狙いだ。人々が、もう中央政府に協力しなくなってしまうからだ」と、アフガン南部の渉外部を担当するKhalid Pashtunは言う。地元の有力者たちの存在も、混乱を招く大きな要因となっている。

パシュトゥンを含め、南部のアフガン人たちはタリバンに反対している。しかしこれも外国勢が自分たちを見放したと感じたら、どうなるかわからない。アメリカはイラクに13万6000人派兵しているが、アフガニスタンには1万人しかいないという非難もある。

タリバンは今年から作戦を変え、これまでは外国人部隊を攻撃していたが、最近では援助団体やアフガン兵たちに目標を変えた。国連が決めているアフガンの「危険地帯」は、国中に広がった。カンダハルの赤十字の活動は、10人から2人になってしまった。「現在タリバンは山岳地方にいるが、じきに広がってくる。そうしたら、やっかいなことになる」とカンダハルの治安関係者はいう。月曜日には空爆も用い、これまでで最大のタリバン一掃作戦が行なわれて、14人を殺害した。このような状態では、どうやって来年予定されている選挙を実施するのだろうと、誰もが不安だ。

NATOはカブール外にも5000人からなる治安支援部隊を拡張するよう迫られているが、そのためにはさらに1000人は必要だという。政府はそれを容認しないだろう。60人〜70人からなる、米主導の民兵も起動しはじめたが、まだ実験的な段階でその力はとうてい非力だ。

カルザイ大統領は道路の再建に力を注ぎ、僻地と中央を結ぼうとしている。アメリカの資金で、カブールとカンダハル間の補修工事が現在進行中だ。『ニューヨーク・タイムズ』は、アフガニスタンに対する米国の援助はこれまでの2倍の金額、18億ドルになる可能性もあるという。次期大統領選挙のために、アフガン成功物語を用意しようというのだ。しかし、これでも不充分だとアナリストたちは言う。欧米社会は、アフガニスタンの長引くゲリラ戦に引き込まれたくない。しかし欧米社会がアフガンをさらに援助し、危険をも冒す覚悟がない限り、まさに欧米が危惧していることが現実になるだろうと、アフガン人たちは主張する。

rightANALYSIS-Afghan Taliban a growing menace to stability
By Mike Collett-White、KANDAHAR


■アフガン国境にカメラ設置[030826 Daily Times]

国境警備隊は、パキスタン・アフガン国境にカメラを設置して国境を越える人々を監視し始めた、と情報筋が『Daily Times』に述べた。まだ実験中とのことだが、監視カメラはチャマンのDosti Gate付近に設置される予定。

ohCameras installed on Afghan border
By Azizullah Khan、QUETTA


■アフガニスタン抵抗勢力の顔[030826 Asia Times]

最近の米軍とアフガン政府に対する攻撃の数を見ると、タリバンが復讐のために戻ってきたことがうかがえる。一見タリバンは孤立しているように見えるが、アフガニスタンとパキスタンのなかに、外国軍に対する抵抗運動を支援するグループがあることは明白だ。

以前は米軍基地やコンボイが狙われていたが、今はアフガンの行政機関も狙われるようになった。地元のアフガン人たちを脅かして彼らの抵抗をなくし、米軍主導の軍隊を険しい岩山におびき出そうという作戦だ。この作戦はすでにザーブルやヒルマンド、ウルズガンなど、パキスタン・アフガン国境沿いで成功している。この地域では、米主導アフガン政府の行政陣は完全に及び腰である。しかしアフガン政府は、まだ挑戦的だ。

外務省の事務次官Khalid Khanが『Asia Times』に電話で話したことによると、例えばカルザイの弟の家の爆破事件などはタリバンの「デマ」だという。「爆弾事件は最近起こってない。カンダハルのカルザイの弟の家が襲われたことなど、でっちあげだ。タリバンはもう何もできない。終わってしまった。また、ヘクマチアルがカンダハルにいるというのも嘘だ。彼の側近たちはイランにいると思う」と述べた。

公式見解はともかく、毎日のようにアフガン軍とタリバンの間で戦いが起きている。パキスタン最大のNGO、エディ基金のチャマン支部のワーカーによると「1ヵ月に3〜4回カンダハルを訪れるが、アフガン政府はゲリラ活動のことを非常に心配しており、タリバンとヘクマチアルのせいにしている」という。

パキスタン・アフガン国境の町チャマンは、非常に複雑な場所に位置する。パキスタンのバローチスタン州にあるが、カンダハルからは100キロも離れてない。町の中心は店舗や青空マーケットで、密輸品を売っている(パキスタンのカラチ港、イランのアッバス港から、そしてロシアを経由してヨーロッパからも密輸品が流れる)。住民は、周辺の村に住む。

地元民はパシュトゥン族を分断する「人工的」国境を無視しているため、アフガニスタンとパキスタン両方に住んでいる。ある家など、中庭はアフガニスタンにあり、居住部分はパキスタンにある。電気もパキスタン側からアフガニスタン側に供給される。地元民は自分たちを「アフガン」と呼び、国籍は無視している。皆パシュトゥン族のNoor Zai氏族とAchakzai氏族の出自である。

いい例がある。Hafiz Hamdullahはバローチスタン州大臣であるが、アフガン出身だと主張する。パキスタンで宗教教育を受け、Fazalur Rahman率いるイスラム神学者協会(Jamiat-i-Ulema-i-Islam)のメンバーになった。一方、Mullah Abdul Razzakはパキスタン側に住むが、タリバンの台頭し始めたころタリバン運動に参加し、タリバン政権の防衛大臣になった。このような地理的条件がタリバンに都合よく利用される。アフガン政府もパキスタン政府も、密輸品や電気はともかく、人々の流れを国境で止めることができないのだ。数ヵ月前、両政府がビザを発行して人々の流れを止めようとしたが、お笑い沙汰になったのは当然だ。

タリバンはほとんど援助を受けてないことになっている。それなら次のことはどう説明できるのか。

 ・2001年の米侵攻以後、何千というタリバンが殺され、何千もが逮捕されたといわれる。それなら、どうやって彼らは再結成できたのか?

 ・なぜこれほど貧しい国の人々が、これほど長い間戦い続けることができるのか?

 ・どこからゲリラはやってきて、どこに帰っていくのか?


これらの答えを見つけるこめに、『Asia Times』はパキスタン側チャマン近くのKili Jalaluddinに住み、主にこの町を根拠地としている前述のMullah Razzakを追ってみた。しかしMullah Razzakはいなかった。そのかわりに、ジャーナリストがカラチからタリバン取材にやってきたことを聞いて、他のタリバンが名乗り出た。

Azmatullahは20代、感じのいい男でゲリラには見えない。彼はMullah Razzakの従兄弟で彼の補佐官である。

 ・Asia Times……タリバンはどうやって再結成されたのか。タリバンはISIに援助されているといわれるが、それはどうだろうか。

 ・Azmatullah……タリバンは完全に活動していて、あらゆる所にいる。これは事実だ。ザーブル、ヒルマンド、ウルグザンでは、タリバン時代に動いていたものが全部稼働している。これらの土地の人々は全員がタリバンだ。そこからいくらでも新しいチームが生まれる。

 ・Asia Times……それならなぜタリバンはそれらの地域を攻撃しているのか?

 ・Azmatullah……(紙を見せて)これは我々がアフガニスタン中に配ったビラだ。米主導のアフガン政府を支持しないように説得した。これは効果がある。ザーブルやヒルマンドを我々は捕っただろう? 行政官たちは戦わずに逃げてしまった。カンダハルから補強部隊が派遣され、空軍が爆撃を開始して、初めて戦いになった。

 ・Asia Times……それがあなたの主張だ。チャマンで、カンダハル出身の人々に聞いたが、彼らは長いことタリバンを見てないと言っているが?

 ・Azmatullah……カンダハルに行ってテレビ・ラジオ省大臣に会ってごらん。彼は今病院にいる。名前はSaadatだ。なぜ殴られたか知ってるか? 英語放送の映画を放送したのさ。そのためにアフガン軍司令官のMohammed Naeemが、彼が決してもうしないと約束するまで、犬のように叩いたんだ。それで質問だ。アフガン軍にいたのは誰だ? タリバンか、それとも非タリバンか? 同様にカンダハルにいたカルザイを誰が殺そうとしたのか? カンダハル軍か、それとも違うのか? アフガン人たちは外国の占領を認めない。そんなものを強制させられたり、耐えたりしない。作戦の問題だ。我々はアフガン軍のなかに我々の一員を置きはじめているのだ。

 ・Asia Times……でもどうやって、こんな貧しい人々が戦えるのか?

 ・Azmatullah……誰が貧しい? kilisの村に行ってみな。みんな冷蔵庫やワゴンや車やトラックを持っている。

 ・Asia Times……タリバンの資金はどこから来る?

 ・Azmatullah……そりゃ、米ドルさ。アメリカがくれるのさ。アメリカは部族長や地方行政官や慈善計画のためにドルをばらまくじゃないか。それがどこに行くと思っているのかい? 全部とは言わないけど、ほとんどがタリバンのポケットに入るに決まってるじゃないか。そうやって、戦いの資金が増えるんだ。

 ・Asia Times……あなたがたは戦ったあと、消えていく。どこへ行くんだ? ザーブルやヒルマンドの政府本部へ行ったけど、国境とはかなり離れているじゃないか。

 ・Azmatullah……我々は、我々の陣地にいるんだ。空から降ってくるわけではない。家から出て、攻撃するに決まっているじゃないか。追われれば家に逃げ帰って「タリバンなんて知らない」というのさ。この土地はよそ者なんていない。だから我々は守られているんだ。

 ・Asia Times……南部を指揮しているのは誰か?

 ・Azmatullah……Mullah Akhtar Usmani、Mullah Ubaidullah、Mullah Abdul Raufの3人。

 ・Asia Times……それぞれ何人戦士を持っているのか?

 ・Azmatullah……そんな風にするのではない。南部、ウルズガン、カンダハル、ヒルマンド、ザーブルでは、ヒルマンドを基地としている。約2000人の戦士がいる。司令官が攻撃を計画すると、これらの戦士たちがそれぞれの場所に散らばっていく。戦いが終わると、またそれぞれの場所に散っていくんだ。

 ・Asia Times……アラブ人たちは一緒にいるのか?

 ・Azmatullah……ほんの少し。ほとんどはタリバンが撤退したときに殺された。残っている者は20年以上アフガニスタンに住んでいた者だけだ。彼らは言葉を知っている。言葉を知らないものは新しい政権によって殺された。パシュトゥ語を知っているものは、地元民のふりをして生き残った。そのほとんどは今一緒に行動しているが、わずかだ。

 ・Asia Times……ビンラディンはどこにいる? 彼はパシュトゥを話せるのか?

 ・Azmatullah……わかるけど、話せない。誰も彼かどこにいるのか知らない。

 ・Asia Times……死んでいると思うが。

 ・Azmatullah……そんなことは絶対にない。彼の手紙が届く。ただ、どこにいるか知らないだけだ。

 ・Asia Times……タリバンはなぜ米兵をアフガニスタンで殺せない?

 ・Azmatullah……彼らは事実を隠している。毎日米兵に死傷者がいる。

 ・Asia Times……なんでそんなことがあり得る? あなた方はAK-47やロケット砲で攻撃するだけじゃないか。そんなものはもう時代遅れの武器だ。

 ・Azmatullah……×××がある(パシュトゥ語で言うので意味不明だが、射程距離50キロのミサイルか?)。車のバッテリーのような普通のバッテリーで操作するんだ。例えば10人のグループになって2人が銃を持つ。2人がバッテリーを持ち、残りがミサイルを2つ持つ。1度の攻撃は10分から15分で終わる。目標から数キロの山まで行って発射させる。そしたら逃げるんだ。

 ・Asia Times……ヘクマチアルはどうしてる?

 ・Azmatullah……タリバン高官と会ったあと、ヘクマチアルは全面協力を約束した。彼はプロフェッサーだ(西欧の教育を受けたという意味)。彼の部下もプロフェッサーだ。だからアメリカに対してうまい攻撃をやる。こうやって我々の抵抗運動はうまくいっているんだよ。

 ・Asia Times……あんたはなぜタリバンのために戦い、いくらもらってる?

 ・Azmatullah……友よ、この服以外、何ももらってないよ。私はアラーのために戦う。我々はみんな同じ信念のもとにある。国境の両側とも、タリバンの味方だ。だからアフガン軍が私を追っかけると、こっち側に来る。ここで人々は家に泊めてくれ、食事をくれ、面倒をみてくれるんだ。

ohsmellThe face of Afghanistan's resistance
By Syed Saleem Shahzad、CHAMAN/SPIN BOLDAK


■ジハード団、アフガニスタンで外国人と戦うことを誓う[030826 Daily Times]

「イスラムのためのジハード団」と名乗るグループが、「我々は攻撃的な外国軍が撤退するまで戦う」と誓ったメッセージをAfghan Islamic Press(AIP)に送りつけた。イスラムのための自爆攻撃者を意味する“Fedayeen Islam”と署名され、パシュトゥ語で書かれていた。

AIPによると、ビラはこのグループのアフガニスタン東部支部によって発行されたという。ビラはカルザイ大統領とファヒーム防衛大臣を批判し、外国軍をアフガニスタンで「客人」のように扱っていることを非難した。

garrSuicide group vows to fight“foreigners”in Afghanistan
ISLAMABAD、AFP


■アフガン爆撃でタリバン14人死亡[030825 AP]

月曜日に米軍の戦闘機がタリバンが隠れる山間部を攻撃し、14人を殺害した。

ペンタゴンの発表によると、今回の作戦“Operation Warrior Sweep”はアフガン州政府軍と米軍の特殊部隊で構成され、A-10戦闘機とF-16爆撃機、AV-8Bハリアー戦闘攻撃機(垂直離着陸機)を用いたという。

バグラム空軍基地の米軍スポークスマンCol. Rodney Davisによると、14人のタリバン戦士を殺害したという。ザーブル州警察のJuma Khanは死亡者を16人と述べているが、州知事スポークスンは50人と発表。その数は特定できない。同盟軍側には死傷者はいない。アフガン高官は、ザーブル州南東部のDai Chupan地方にあったタリバンの基地は壊滅させたという。

一方、タリバンのスポークスマンMohammed Hanifが衛星電話で『AP』に語ったところによると、殺されたのは住民だけで、タリバンは全員逃げたという。「政府軍はタリバンを殺し逮捕したかったが、成功しなかった」と述べ、タリバン兵はAmir Khan Haqqaniに指揮されていると語った。

タリバンのリーダー、オマール氏がこの地域に軍事司令官たちを配置しているといわれる。アフガン大統領のスポークスマンによると、ゲリラたちははカルザイ政権を圧迫するために攻撃しているという。敵は「自分たちが攻撃しやすい地域」を攻撃し、国外のテロ組織――パキスタン――と関係を持っていると非難。

今回の作戦とは別に、アフガン軍と米軍はヘリコプター戦闘機とジェット機を用い、この数日間で約100人のタリバン容疑者を逮捕したと、州警察のスポークスマンKhan Sayedが述べた。

garr14 Insurgents Killed in Afghan Bombing
By MATTHEW PENNINGTON、KABUL


■アフガン、タリバン最大50人殺害[030825 Reuters]

月曜日に、ザーブルで米軍とアフガン軍が空軍を用いて、最大50人のタリバン戦士を殺害したとザーブル州知事のスポークマンHamdullah Watandoost。「約40から50人の遺体を確認した」という。ザーブルのDai Chopan地方のDoziで戦いは起こり、タリバンの基地は壊滅したという。

バグラム空軍基地の米軍からの声明では、F-16戦闘機とA-10戦闘機が出動し、アフガン軍と特殊部隊を援助したという。タリバン側は、14人死亡、戦闘はカンダハル州で起きたと発表。ザーブルは、カンダハル州と接していることから、この声明は上記の戦いのことを述べていると思われる。

Dai Chopan警察のJuman Khanによると、600人のタリバンがいるとされるこの地域上空に、戦闘機が飛び交ったという。地上部隊は450人のアフガン兵と24人の米兵からなり、40人が逮捕された。無実の者も多いと思われる。「残りのタリバンは逃げた。暗くなる前に爆撃は止んだ。おそらくタリバンは完全に敗北し、我々は彼らの基地を捕らえたと思う」。

今回の戦いは、タリバン崩壊後、最大のものといえる。このタリバン戦士たちの中には、 悪名高い司令官Mullah Dadullahがいると思われるが、その生死については不明。

garrUp to 50 Taliban killed in Afghan fighting
By Sayed Salahuddin、KABUL


■アフガンとアメリカ、タリバン狩りで80人逮捕[030825 AP]

ヘリコプターを使い、約600人の米兵中心の軍隊がパクティア州のウルグン地方を中心にタリバンゲリラを捜索。一件ずつ家を家宅捜査し、4日間で80人以上を逮捕したとパクティア州警察のスポークスマン、Khan Sayedが述べた。

また月曜日に、ドスタム将軍のスポークスマンが、強力な軍閥たちから約100丁の武器を集め、非武装化を始めたという。

日曜日には、ドスタム将軍とそのライバル、アタ・モハマッドがバルフ州のSholgara地方に赴き、非武装化を始めたという。ドスタム将軍側によると、合わせて約200丁の武器を(かなり少量)集め、このほかに200丁の武器が個人所有として登録されたと述べた。一方アタのほうは、アタの方だけで300丁の武器が集まったという。

hoonAfghan, U.S. Arrest 80 in Taliban Hunt
By AMIR SHAH


■アフガンと同盟軍、タリバンを追跡[030825 Reuters]

月曜日に米軍と空からの援助を受けて、政府軍はアフガニスタン南部の山岳地帯に逃げたタリバンを捜索した。

ザーブル州のDai Chopan地域に隠れている約600人からなるタリバンのなかには、有名なタリバン司令官のMullah Dadullahがいると思われる。捜索隊は約450人の政府軍と24人のアメリカ兵からなり、同盟軍のジェット機も援助しているという。「ジェット機は飛んでいるが、タリバンが見えないので爆弾は落としてない。タリバンたちは山や洞窟に隠れている」とDai Chopanの警察官、Juman Khanが『ロイター』に語った。

土曜日以来、タリバンからは仕掛けてきていない。Juman Khanによると、タリバンたちはアフガニスタン南部のさまざまな場所から集結してきていて、600人ほどがいるという。

garrAfghans and coalition hunt big Taliban force
By Sayed Salahuddin、KABUL


■ジハード団、Gillaniに新しい組織を作るよう呼びかける[030825 Daily Times]

インド・カシミールのUnited Jihad Council(UJC)と他のジハード組織は、Syed Ali Gillani(インド・カシミール)に新しい組織を作り、Jamaat-e-Islami(JI) とAll Parties Hurriyat Conference(APHC)が運営するインド領カシミールの組織と対抗するべきだと決定した。このことから、Hizbul Mujahideen(HM) とJIの間に亀裂が生じたと情報筋が『Daily Times』に述べた。

APHCの元会長でJIの元リーダーでもあるSyed Ali Gillaniはこの申し入れを受け入れ、Ghulamullah Safi、Ghulam Nabi NosheriとHMの最高司令官Syed Salahuddinに、他のジハード団、特にアザドカシミールやパキスタンの支持に不満をもつJIのメンバーに呼びかけるよう指示した。

Syed Ali Gillaniはパキスタンのジハード団リーダーたちとも接触しているという。Al Badar Mujahideen(パキスタン)の 長のameer Bakht ZaminとJamiatul Ansaar(パキスタン) の長のMaulana Fazlur Rehman Khalilは、両方とも支持を約束したという。Mr Gillaniは唯一インド領カシミールでジハードを支持している政治的リーダーだという。彼は「Ameer-e-Jihad(ジハードの王」の異名をもつ。17のジハード組織からなるUnited Jihad Council(UJC)はみなMr Gillaniを支持している。

JIの長Ghulam Mohammad BhatはMr GillaniをJIの政治部門の責任者から更迭していた。公には健康上の理由からということだったが、彼のジハード擁護主義のせいだという。Mr Bhatはインドの刑務所から釈放後、HMから距離を置き、カシミールでの紛争を終決させたいと考えるようになったが、Mr Gillaniはこれに反対していた。

中略

情報筋によると、HMはインド領カシミール組織に対するパキスタンのJIは親インドの立場をとるために、その支持に不満だという。またHMの事務所をJIの事務所から離し、HMと関係を持つことを拒否したことに憤慨しているという。JIはHMの分派Majeed Darを支持しているのではないかとみる。HMのスポークスマンは、HMがJIの武力部門であることを否定し、独立したジハード団であると述べた。「JIとはイデオロギーが同じ」だけという。

smellJihadis call for Gillani to form new party
By Amir Rana、LAHORE


■パキスタン・アフガン国境小競り合いの裏にドラッグ・マフィア[030825 Daily Times]

ペシャワル大学のPakistan Study CentreのFazlur Rahim Marwat教授によると、パキスタンとアフガニスタンの国境で起きている小競り合いは麻薬密輸のマフィアが引き起こしていて、この地域で活動できなくなることを恐れているのだという。両国間の国境での衝突は大きな問題ではなく、いつものことだと述べた。

hoonDrug mafia behind Pakistan-Afghan border tensions
By Ghafar Ali、PESHAWAR


■クエッタのテロ、宗教過激派と関係[030825 Daily Times]

政府情報筋が、警察が7月4日に51人を殺害したクエッタのテロと関係のあったとされる2人を特定したと「Daily Times」に語った。

この情報筋によると、宗教過激派Tehrik Khudamul Islam(Jabbar group)の元メンバーMufti Sagheerと、元Lashkar-e-Jhangvi(LJ) のOsama Zaidを含む5人がテロを計画。そのうち3人はその際に死亡、前述の2人が逃走したという。

BBCは、おそらく7月4日の前に録画されたと思われる犯行声明を取得したが、声明で、彼らがJamiat Ulema-e-Islam(JUI)のために犯行を行なうと述べていた。犯人たちはJUIの旗で顔を隠していた。BBCの放送の直後、JUI(F)のリーダーMaulana Fazlur Rehmanはテロリストは自分たちとは関係はなく、JUIの旗を使ったのは、人々を欺くためだと発表。3人はSipah-e-Sahaba(SSP)活動家で、政府がMaulana Azam Tariq(SSPリーダー)に免じて釈放した者たちと述べた。

情報筋は、「外国人の仕業」という筋もいまだ捨て切れてていといい、テロ組織やインドの諜報部RAWとの関係も追っているという。容疑者、Mufti SagheerとOsama Zaidは、テロ当日クエッタで目撃されており、テロの数日前にはアフガニスタンで目撃されている。

SagheerはアフガニスタンのLashkar-e-Jhangvi(LJ) のテロ訓練所の管理人だという。アフガニスタンにあったAl-Badarのテロキャンプで軍事訓練を受け、後にHarkatal Jihadul Islami(HJI)のメンバーになった。HJIが分裂したときに、Harkatul Mujahideen(HM)に移り、後にJaish-e-Muhammad(JM)に入会。彼は2003年4月、宗教殺人罪でMaulana Masood Azharによって追放された14人のリーダーの1人である。SagheerはSipah-e-Sahaba(SSP)と関係もあり、 カラチの慈善団体Al Rasheed Trustにも属していた。

情報筋によると、Tehrik Khudamul Islam(TKI)とLJは、一連のキリスト教徒に対する襲撃を一緒に行なっているという。TKIの司令官Abdul Jabbarはクエッタの事件の1ヵ月前に逮捕され、警察当局に今回の容疑者2人について語ったという。

garrQuetta terror suspects linked to sectarianism
By Amir Rana、LAHORE


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.