【2003年12月15日〜12月21日】


■パキスタンの原子力科学者、取り調べ後帰宅[031221 Reuters]

国連がパキスタンとイランの原子力開発計画の関係について捜査しているという情報の最中、拘束されていた3人のパキスタン人科学者のうち、1人が帰宅したという。

Yasin Chohanは、「個人的な取り調べ」のあと、帰宅を許されたと外務省スポークスマンMasood Khanが『ロイター』に語った。Chohanは、Mohammad FarooqとSaeedとだけわかっている2人の科学者とともに、パキスタン諜報部に拘束されていた。残りの2人は、まだ取り調べ中である。

これらの男たちは、パキスタンの原子力テクノロジーをイランに教えた可能性があると、一部で報告されている。ウィーンの外交官が先月『ロイター』に、国連のInternational Atomic Energy Agency(IAEA)が核をめぐって、パキスタンとイランを調査していると述べている。

smellPakistan nuclear scientist home after questioning
ISLAMABAD


■イランの核開発、パキスタンと関係あり[031221 Washington Post]

イランの秘密の原子力開発に対する調査から出てきた証拠により、パキスタンが原子力テクノロジーをイランに提供していた事実が明らかになった。

この事実の重要性を受け、2週間前からパキスタンはアメリカ諜報部の立ち会いのもとで、原子力科学者たちを数日間にわたって取り調べることになったという。今のところ科学者たちは罪を問われておらず、パキスタンはイランを始め、第三国に原子力に対する情報を与えてないと、主張し続けている。

イランが国連査察団に11月初旬に提出した書類によると、17年間にわたって、何千という重要な部品を、さまざまな国から調達するのに成功している。イランは直接パキスタンが供給源だったとは述べてないが、パキスタンの個人や会社が、イランに技術的な援助や機材を提供していたものと、疑われている。(中略)

提供された資料やInternational Atomic Energy Agency(IAEA)の捜査官とのインタビューで、イラン高官はヨーロッパ、アジア、北アメリカの会社から、いかにして機密備品を手に入れたかを語ったという。ほとんどの機器が、ドバイを通し、ペルシア湾経由でイランに入ったらしい。大量破壊兵器を作る技術や設備の輸出を見張ろうとするアメリカにとって、これは大きな問題である。イランはさまざまな網目をくぐって、これらの部品を手に入れることに成功している。過去において、中国とロシアも、イランの核開発に協力していたことも明るみに出た。(中略)

イランに対する最大の援助は、ある個人が、ガス遠心分離機として知られるウラニウム生成装置の作り方を教えたことである。この装置は、パキスタンの原子力開発の初期の段階で用いていた装置と、ほとんど同一であることがアメリカの調査でわかった。80年代から90年代にかけて、イランは自国が持つ豊富なウラニウムを、核燃料や核兵器に必要な成分に変えることができるようになったのである。

《驚くべき発見》

なぜアメリカが、イランが核を手に入れることを防げなかったのか。前政府高官によると、アメリカは、見当違いの場所を監視していたという。アメリカはソ連、その後ロシアがイランに原子力を提供していると見ていた。長いことロシアを警戒していたが、これが見当違いだっというのだ。現実に90年代に、イランがロシアから原子力テクノロジーを得ようとしていた計画を暴露したことは事実だ。しかしアメリカは、イランにもっと近い隣国から、これほどのテクノロジーを得ていたことに、打撃を受けている。

イランは核兵器を求めているのではなく、原子力開発を行なっているという。ロシアは、Bushehrの原子力発電所建設に協力し、両国とも、これは国民のための原子力プロジェクトだと主張している。

先月、国際的圧力のもとで、イランはIAEAに国家の原子力設備の査察を受け入れ、書類を提出した。この書類の内容については公にされてはないが、アメリカ高官と外交官は、匿名の条件で、この件について話し合うことに合意した。またオルブライト研究所も、イランの原子力について、新たなレポートの草案を政策している。『ワシントンポスト』は、この草案を手に入れた。

ここでは、イランが核兵器を作ろうとしていたかどうかは明らかにはなってない。しかし原子力設備を隠蔽しようとしていたことは確かだ。(中略)IAEAは2月にNatanzプラントを訪れた時、160の遠心分離機が作動しているのを見た。最初イランは、これを自力で作ったと述べた。しかし、だんだんその話も怪しくなっていった。(中略)結局イランは外国の援助を受けたことを認めた。闇市でこれを購入したために、いまだにそのパーツがどのように流れてきたかはわからないという。しかし、専門家によると、これは何十年も前に、イギリス、オランダ、ドイツ政府が共同開発したUrencoのものであることは確かだという。そしてこのデザインのものは70年代に、パキスタンの原子力科学者、アブドゥル・カディール・ハーンが盗み出したものでもある。

パキスタンはUrencoのデザインを修正して、新たなモデルを作るまでに、数多くの機械を作ったとオルブライト研究所は述べる。イランが手に入れた装置は、パキスタンが作ったものと酷似しているのだ。原子力研究者たちの間では、パキスタンは、いらなくなった遠心分離機をイランに与えたというのが定説になっている。(中略)

イランの原子力の基盤は、イスラム革命以前に、すでにアメリカの会社が供給していた。アメリカの盟友であった元国王が、すでに核兵器を作ろうとしていたことが明るみに出ている。しかしホメイニが、国王がドイツの会社から原子力発電所を作るために取り交わしていた契約を破棄した。しかし85年のイラクとの戦争で、再び研究所を再開した。(中略)

《疑問》

12月の始めに、ハーンのパートナーだった原子力科学者Farooq Mohammedが行方不明になった、という報道が出まわった。政府は、パキスタンの治安関係者が拘束し、取り調べを受けていると発表。欧米の情報筋が、別の2人の科学者も拘束されたと報道した。CIAスポークスマンは、アメリカはこの科学者の取り締まりには関わってないと発表したが、別の高官は、アメリカ政府はこの件に関知しており、尋問に同席を許されていると漏らした。さらに、IAEAとアメリカ政府は、パキスタンの原子力がイランに渡ったという新たな証拠に対して対応するよう、イスラマバードに要求したといわれる。

専門家の中には、科学者の拘束は、パキスタンがIAEAと協調する態度を見せはじめたと肯定的だ。しかし真実を追求するには、まだまだ道は遠いと考える専門家もいる。イランから原子力の歴史や、今後の方針についての答えを得ることは、そうたやすいことではなさそうだ。

garrohNuclear Program in Iran Tied To Pakistan
Complex Network Acquired Technology and Blueprints
By Joby Warrick、VIENNA


■タリバンに接近する新たな戦術[031221 Washington Post]

米軍は、混乱の続く地域で、長期的な市民援助プログラムを続けるために、犯罪を犯していないタリバンを味方につけるという、新たな戦略を始めるという。

パキスタンとの国境付近の南部の州、例えばコーシュト、パクティカでは、アラブ人過激派やアルカイダが繰り返し米軍基地を攻撃している。米軍は彼らをできる限り捕らえ、殺すことを目的とするという。いっぽう北部地域、クナールやヌーリスタンでは、ヘクマチアルの一味がその他のイスラム勢力と共に攻撃をしているという。米軍はここでも掃討作戦を行ない、彼らを孤立させ、撲滅することを目的とする。

南東部、ガズニやザブル、カンダハルでは、タリバンが市民に対して攻撃をするとともに、政治的な影響を拡大しようと画策している。この地域では、カルザイの提案を受け入れ、タリバンをある程度受け入れる政策を取るという。カルザイは繰り返し、良いタリバンと悪いタリバンについて言及してきた。

これまで米軍はタリバンとアルカイダをひとつに考え、できるだけ多く殺すことを目標にしてきた。しかしアフガン政府と国連は何度も話し合いを重ね、新たに着任した米軍総司令官Barnoとも協議し、アルカイダはこれまで通り、容易に殺すことはできない脅威であるいっぽうで、タリバンの再組織化はもっと複雑で、アフガン社会に根ざしたものでもあり、その解決法には慎重になる必要があるという結論に達した。

米軍や文民官が、個人的にタリバンやヘクマチアルの司令官たちと協議をしている、という情報もある。「アフガニスタンで時代の変化を感じる」とBarnoは言う。戦闘に従事するだけでなく、米軍は国を安定させ、安全にするさまざまな努力をするという。

Barnoは15人のアフガン人の子供たちを殺害してしまった件について、これからさらに標的をピンポイント攻撃する技術を磨くとし、できるだけ一般市民の犠牲者を減らすと述べた。しかし標的を逃がすほど、用心深くはならないとも語った。

アフガン人たちの気持ちを獲得するためには、「地方再建計画」として知られる軍の援助プロジェクトを拡大していくという。「これは大きな変化だ」。「ピストルも持たずにパトロールする。2万人のアフガン人警官を訓練する。総合的な活動をするために、軍隊を使う。我々はアメリカの旗を掲げ、タリバンたちに、アメリカはここに居つづけることを知らしめる」。

タリバンをアフガン社会に「迎え入れる」と考え、アメリカが軍の援助プロジェクトを拡大するという決意は、タリバンが活発に活動している地域に行政の手が届くようにしたい、というカルザイの希望と一致するものである。

hoonNew Strategy Calls for Wooing Some in Taliban
By Pamela Constable、KABUL


■タリバン、インド人捕虜と交換に抵抗分子50人の釈放要求[031220 Reuters]

タリバンは、捕虜となっている2人のインド人労働者と引き換えに、逮捕されている50人の戦士の釈放を要求している。タリバン司令官Mullah Rehmatullahが『ロイター』に、さらに要求を追加するとも語った。

ザーブル州政府スポークスマンは、2人のインド人釈放のための交換条件を書いた手紙を受け取ったという。ザーブル高官は、インド人たち自身からも手紙を受けとり、2人とも元気であることが書かれていたという。「釈放を要求する名簿には、重要なタリバンは含まれてないようだ。彼らは、タリバンが強制的に戦うために北部地域に送りこんだ戦士たちで、現在Shiberghanの刑務所にいる」という。

hoonTaliban demands 50 rebels in exchange for Indians
SPIN BOLDAK


■アフガン国境に侵害なしと、外交官たちに[031220 Daily Times]

パキスタンとアフガニスタンの国境は、最近パキスタンが取った措置が功をなし、侵略が少なくなったと、国境警備隊が各国の外交官たちを集めて語った。これらの外交官たちは特別機でクエッタに到着し、ヘリコプターで国境に連れて行かれた。国境警備隊が軍に援助されて、国境を守っているという。最近306個のチェックポストが設営され、柵も設置。夜間は電灯が照らされ、警備が強化されている。車輌も検問所でチェックを受けているとのこと。

この3年間で、アフガン人5000人とパキスタン人614人が不法侵入で逮捕されたという。また52人の外国人と63人のパキスタン人がタリバンと関係があるとして取り調べを受け、26人が逮捕された。

バローチスタン州知事は、欧米はパキスタンが不法侵入を防止しようとしている努力を、不法評価していると訴えた。

hoonNo infiltration across Afghan border, foreign diplomats told
PAK-AFGHAN BORDER:


■アルカイダのテープ、アメリカ人に警告[031219 AP]

ビンラディンの腹心ザワヒリと思われる者のテープが、金曜日にアラブのテレビ『アルジャジーラ』で放映され、テロ組織はアメリカ人を目標に「母国」を攻撃し、世界にある基地から米軍を追い出すと警告した。

いっぽうアメリカ高官は、休暇中に旅行を計画している人々に対して、テロ攻撃がある可能性があるとして、警戒を促した。

『アルジャジーラ』は、この10分のテープを、メールでその日の朝に受け取ったという。テープでは、ウォルフビッツ国防副長官のイラク訪問について触れていたが、サダムの逮捕については触れてなかった。またイラクで米軍と戦っているのは、サダムに忠実な兵士たちではなく、「聖なる戦士たち」だと語った。

これとは別に金曜日に、アメリカ高官はペルシア湾のホルムズ海峡付近で2トンのハシシを積んだ船を拿捕した。船には10数人の人間が乗り、うち3人はアルカイダと関係があるようだ。これはドラック取り引きにアルカイダが関わっていることを証明する、初めての例だという。

garrAlleged al-Qaida Tape Warns Americans
By MAAMOUN YOUSSEF


■アルカイダリーダー、米兵を「臆病者」と呼ぶ[031219 Aljazeela]

アルカイダナンバー2のザワヒリは、米兵を「リーダーたちに忠実ではない」臆病者と呼び、と非難した。

金曜日にアルジャジーラテレビが放映したテープで、ザワヒリは世界中、とくに「アフガニスタン、イラク、パレスチナ、アラビア半島」でアメリカ人たちを追いかけていると語った。テープの信憑性はまだ証明されてないが、11月のラマダンの最中に録音されたと思われ、トラボラ2周年に触れている。「トラボラから2年たち、我々はアメリカ人をどこまでも追っている。アメリカ人は、イラクで弱くなった。兵士たちはリーダーに対して忠実ではないから、臆病者だ」。

「アメリカは、その武器の威力をもってしても、我々の戦士たちに敗北している」。また「アメリカに基地や援助を与えている」アラブ諸国を脅迫し、「審判の日」が来ること語り、アメリカはこの地域から撤退する準備をしていると述べた。

garrAl-Qaida leader calls US soldiers 'cowards'


■ムシャラフにとって暗殺は「予期せぬ収穫」[031219 Asia Times]

日曜日の夜で交通量が少なかったために、ムシャラフを護衛する警備隊にとっては都合がよかったはずだ。しかし何か不備があり、ムシャラフの車が橋を通過した数秒後、550ポンドの爆発物が爆発した。

ムシャラフはこの件を軽くあしらい、自分を殺害したい者の筆頭には、アルカイダや地元共鳴者たちがいると受け流した。爆発事件の直後、政府の報道関係者たちがテレビ局や新聞社を駈けまわり、「暗殺計画」がフセイン逮捕よりも大きなニュースであるかのごとく、宣伝してまわった。そしてそれ以来、Inter-Services Public RelationsやISIは何度もジャーナリストたちを招き、記者会見を行なった。パキスタンが「過激派に狙われた」国であり、「新たな恐ろしい過激派」が活動し始めようとしている、という印象を与えようと、やっきになった。

しかし、誰もがそう考えているわけではない。ある情報源が『Asia Times』に、別の情報を流した。9.11以後、すでにムシャラフの命を狙った暗殺計画は何度も起きているという。99年以後、すでに5度も未遂事件があり、そのうちの3回は、軍内部の陰謀だったというのだ。すべてお粗末な未遂事件に終わり、犯人は捕まった。そのうち、地元のジハード団が計画した1つの事件だけが公表されている。

《警備》

アルカイダによるムシャラフ暗殺計画として、2つの手段が考えられる。自爆テロまたは短距離ミサイルによる作戦だ。ムシャラフの警護は、この2つのシナリオに従って計画されている。飲料水に薬物を混入する手段や、爆発物の設置などに対処する手段は、既に完備されている。

ムシャラフがイスラマバードからラワルピンディの住居へ向かうとき、混雑した都市部を迂回し、使用する道はひとつだ。ムシャラフが通過するときには、警備関係者たちが沿道に派遣され、怪しい人物や車輌をチェックし、人間や車輌はすべて立ち退きを命じられる。特に橋は、最新の機器を用いて、厳格にチェックされる。ザワヒリがムシャラフ打倒を呼びかけた後、この警戒はさらに厳重になった。同時に、ムシャラフはそっくりの車輌を数台用意し、この車輌は順次出発する。ムシャラフがどれに乗るかは、彼自身がそのときの気分で決める。ヘリコプターが、空からも監視する。

これらのことを考慮すると、今回の「暗殺」は、彼と非常に近い関係にあるスタッフが関わっていたとみられる。

《理由》

最近アメリカは、パキスタンに限って言えば、アルカイダはもはや脅威ではないと考えている。その結果、アメリカは優先順位を変え始めた。ムシャラフは相談されるよりも、指図されるようになり、アフガニスタンやインドに対するパキスタンの戦略、また国内でのムシャラフの政策は、無視されるようになった。アメリカは、ISIが部族地帯でタリバンの再組織化を援助していると、強く非難。パキスタンにいるアメリカ外交官がムシャラフと会見し、ワシントンが提供したビデオを見せ、ISIがどこで武装集団を訓練しているか、その正確な場所を指し示した。その結果、アメリカとパキスタンの合同作戦が部族地帯で繰り広げられたが、事前に情報がパキスタンから流れ、大きな成果は得られなかった。

同時にムシャラフは、ISIがカシミールで行なっている作戦についての証拠を見せられ、その結果カシミルーで過激派を支援していた軍の一部を、封鎖せざるを得なくなった。

数週間前、ムシャラフはISIとタリバンとの関係を証明する、さらに詳細な証拠を見せつけられ、再び部族地帯で作戦を行なうよう、要求された。この作戦に対してMMAは怒りを証明し、木曜日に「ムシャラフを排除せよ」とデモ行進を行ない、カシミールに対するムシャラフの措置、部族地帯への軍の介入、大統領と軍の長官を兼任していることに対して、強く抗議した。その他に、

心臓発作で死去する1週間前、MMA会長のMaulana Shah Ahmed Nooraniがアメリカの副大使と会見した。Nooraniは、MMAは国際的な活動をするつもりはなく、パキスタン国内での活動は民主主義の結果だと述べた。アメリカの外交官たちは、パキスタンはもっと民主主義的になるべきだと、表明した。

アメリカの諜報部は、アルカイダを捜索するために、パキスタンで自由に行動する権利を与えられていた。しかし今は直積政治家と掛け合うようになり、先週、FBIとパキスタンの諜報部が合同でパキスタンの核開発研究所の要人を取り調べた。彼らは第三国に核に関するものを売った容疑で、取り調べられたようだ。

最近ムシャラフは、ドイツ・イタリア・フランス・イギリス・アメリカによる諜報「カルテ」を受け取った。これはアフガニスタンにおける各国の戦略を、タリバンの攻撃から保護することを目的に作られたものである。この結果、これらの国の外交官たちがクエッタを訪れ、そこで調査を行なったたことは明白である。イスラマバードは、これをスパイ行為と見ている。

『Asia Times』の情報源は、これらの事実を考慮すると、アメリカがパキスタンの政策に介入しているために過激派が活発になっている、というメッセージをワシントンに送るには、ちょうどいい時期だという。ムシャラフは「すんでのところで」暗殺を免れたが、次回はそう幸運ではないかもしれない。

smellAssassination 'windfall' for Musharraf
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■アフガニスタン政府、インド人労働者の釈放をタリバンと交渉中[031219 Daily Times]

アフガン政府は、今月初めに誘拐された2人のインド人労働者の釈放を、現在タリバンと交渉していると、木曜日に内務大臣のAli Ahmad Jalaliが述べた。

Ali Ahmad Jalaliは、誰が2人を拘束しているかつかんでいると述べ、命には別状がない、と発表した。「彼らがどこにいて、誰が彼らを拘束しているか、わかっている。彼らの釈放のために、数人の者と交渉している」という。「2人は元気で、命に別状はない。脅迫は受けてない。できる限り早く釈放されるよう、交渉している」。

hoonIndian workers' release: Afghan government negotiating with Taliban
KABUL


■イスマイル・ハーン、ロヤジルガに招かれなかったことを抗議[031218 Paktrubune]

ヘラート知事で、有名な軍閥のイスマイル・ハーンは、自分がロヤジルガに招かれなかったことについて、アフガン政府を非難した。

hoonIsmail criticized Afghan Govt for not inviting him to Loya Jirga's
meetingKABUL


■フランス人ジャーナリスト、パキスタンで裁判[031218 BBC]

パキスタンのFederal Investigation AgencyのMohammad Malikは、ビザ無しでクエッタを訪れた罪で逮捕された2人のフランス人ジャーナリストは、裁判にかけられるという。2人を保釈を求めており、フランス政府は、国外追放を望んでいるという。

いっぽう、「国境無き記者団」は、2人のフランス人とクエッタに同行したパキスタン人のフリーランス・ジャーナリストKhawar Mehdi Rizviが、火曜日から行方不明になっていることを憂慮している。

smellFrench journalists face Pakistan trial


■アフガン議会、行き詰まる[031218 Reuters]

502人のロヤジルガ代表のうち150人が、憲法草案の決議に入る前に、まずアフガニスタンの政権の「スタイル」をまず決めるべきだと抗議した。「ジルガは行き詰まっている。もう2日間も、カルザイが作った草案について話合うことを拒否している」。抗議は、北部同盟のラバニ前大統領やドスタム将軍が中心になって行なっているという。

hoonKey Afghan assembly said on the verge of deadlock
By Sayed Salahuddin、KABUL


■誰が誰を盗聴?[031218 Daily Times]

イスラマバードのイギリス大使館が盗聴されていたという情報が先日出まわったが、大使館の事務所ではなく、パキスタンを訪れていたイギリス高官が泊まっていたホテルの部屋が盗聴されていたことがわかった。

今年の7月、重要なビジネスでパキスタンを訪れたイギリス人高官が、宿泊していた部屋に戻ると、部屋が荒らされていたという。その時点は、部屋と電話が盗聴されているのに気づき、すぐに大使館に連絡。大使館はパキスタン外務省に抗議したという。

smellWho is bugging who?
By Khalid Hasan、WASHINGTON


■部族民、2人の容疑者を引き渡す[031218 Daily Times]

2つの部族民が、アルカイダを匿った容疑者2人を南ワジリスタン行政区に引き渡したと、政府高官が『Daily Times』に語った。

Shudyakai枝族のSohailと、Khojalkhel枝族の80歳の容疑者Samal Khanが、行政側に引き渡された。

hoonTribes hand over two wanted men
WANA


■逮捕されたフランス人ジャーナリスト、質問を受ける[031218 Daily Times]

今月のはじめ、カルザイとムシャラフの間で生じた言葉による戦いの原因となった写真をアフガン関係者に提供した疑いで、パキスタン諜報部は2人のフランス人ジャーナリストを取り調べていると、関係筋が『Daily Times』に語った。

フランスの雑誌記者とカメラマンのJoel Marck EpstienとPaul Jean Guillopeauは、正式なビザを得ないまま、クエッタに入ったという。「彼らはイスラマバードとカラチに入るビザしか持ってなかった」にもかかわらず、2人はバローチスタンに入っただけでなく、アフガニスタンにも数回入り、クエッタではヴィデオや写真をとったという。

smellArrested French journalists being quizzed
By Maqbool Ahmed、KARACHI


■アフガン議会混乱[031217 AP]

水曜日、アフガニスタンのロヤジルガは、混乱に陥った。

ファラ州出身の女性代表、Malalai Joyaが、ラバニ前大統領や保守的イスラム主義者のAbdul Rasul Sayyafなどを非難した。「なぜあなたがたは、アフガン人たちに災難をもたらしたこのような犯罪者たちを、再び代表者として選んでいるのだろうか? 彼らは、世界裁判にかけられるべきだと思う」と述べた。2人は、ジルガでの選挙で代表として選出されている。いっぽう、ドスタム将軍などの北部同盟の要人はカルザイに代表者として指名されている。80年代にソ連と戦った司令官の多くは、人権団体に暴力や汚職で訴えられている。ソ連撤退後は内戦状態になり、お互い同士で戦ったきた。

Joyaの非難はマイクが切られるまで続いたが、その後原理主義者やその支持者たちが彼女を共産主義者と非難し、退場を要求。「神は偉大なり」と叫び始めた。議長のSibghatullah Mujaddediは「ジルガを妨害し、失礼な発言をした」として、Joyaの退場を命令した。警備員が彼女を退場させようとしたが、Joyaはこれに抵抗。ラバニが寛大になるように呼びかけ、会場に留まることを許された。

この出来事は、女性代表者たちが、自分たちが男性代表から一人前の扱いを受けてない、と不平を表明した翌日に発生した。女性代表者100人のうち、リーダー的役割を果たす地位に選ばれた者は1人もいない。抗議の後、1人が4人目の副議長に選出された。

水曜日にラバニの支持者たちは、政府が大統領制を受け入れるよう強制していることを、非難した。ほとんどが、強力な首相を置くことを望んでいる。この件に関して、退場を表明した代表も数人おり、残りの者は、まず最初に新政権の組織体制を決めるべきだとする署名を集めた。バーミアン出身の代表が、「代表者何人もが、ジルガが首相についての決議をしないまま続くのなら、退場すると立ち上がって抗議した」と、『AP』に語った。この話し合いは、メディアには公開されなかった。500人のうち、200人が首相を選出するかどうか、まず決めるべきだという署名を集めたという。

しかしカルザイは、「ジルガから退場することはないと思う」「ジルガは続行する。そこで決めることは、代表者たちが決めることだ」と述べた。ラバニは理をわきまえた男だといい、「彼が、自分の仲間がそんなことをするのを、許さないだろう」とも語った。

当日夜、ドイツの平和維持軍兵士が、武装した男に銃で撃たれたが、防弾チョッキを着ていたために怪我はなかった。男は逃げ去ったという。

garrsmellAfghan Council Session Erupts in Chaos
By PAUL HAVEN、KABUL


■アフガン大統領、取り引きはしてないと述べる[031217 Reuters]

カルザイ大統領は、「強い大統領制」を認めさせるために、ロヤジルガに集まった代表者たちと取り引きはしてないと述べた。

ロヤジルガ4日目に入り、「強い大統領制」に対して、代表者たちは強く反対を示した。反対派の多くは、前大統領ラバニを中心とした前ムジャヒディンたちで、憲法草案の決議を行なう前に、どのような形の政権を望むかを最初に決議するべきだと主張している。またカルザイが、新政権の中の重要なポストを約束することで、反対派を買収していると非難した。

しかしカルザイは、これを否定。「ロヤジルガは民主的な雰囲気の中で行なわれている」と『ロイター』に語った。

hoonAfghan president says not meddling in grand assembly
By Sayed Salahuddin、KABUL


■車に搭載された機器、ムシャラフを救う[031217 AP]

ムシャラフ大統領の乗った車に搭載されていた爆発物防止機器が、大統領の命を救った可能性があると、諜報部関係者が述べた。車が橋を通過したときに、爆発物の爆発をわずかに遅らせる装置が働いた作動したと思われる。「橋を渡りきるだけの時間の余裕ができた」という。

hoonDevice on Limo May Have Saved Musharraf
By MUNIR AHMAD、ISLAMABAD


■アルカイダ容疑者、ラワルピンディで捕まる[031217 The Nation]

月曜日と火曜日の間に、Peshawar RoadとSehamで2件の急襲があり、10人のアルカイダ容疑者が逮捕された。「パキスタンの秘密組織と外国人部隊との共同捜索で、アルカイダ関係者が逮捕された」とある高官が述べた。

この高官によると、ジープに乗ったElite Forceに援護され、2件が急襲されたという。1件目はSehamのSt-3で行なわれ、4人が逮捕され、自動武器などが押収されたという。2件目はPeshawar RoadのLane-4、ST-1で、6人が逮捕されたという。逮捕者のうち、4人はアフガン人で、残りの者の国籍は今のところは不明。

どちらの急襲も、Westridge警察管轄内の地域で行なわれたが、警察は、この件について何も知らされてなかったようだ。Khalid Shaikh Mohammadもこの地域で逮捕されている。アフガン軍閥のJalaluddin Haqqaniも、Peshawar RoadのLane-4に住んでいたことがある。警察の幹部は、この件について黙秘を続けている。しかしある情報筋によると、逮捕者のうち3人は違法な活動に関係していたといい、12月14日のラワルピンディの爆発事件とは関係ない、という。

smellal-Qaeda suspects held in Pindi raids >From Raja Assad Hameed、RAWALPINDI


■米軍戦闘機が警戒する中、アフガンの道路開通する[031216 Reuters]

米軍戦闘機が警戒する中、カルザイ大統領がカブールとカンダハル間の道路開通を記念する式典が行なわれた。

道路建設中、作業員がタリバンに襲われ、9人が死亡、16人が負傷した。また作業員3人が誘拐されたが、うち2人のインド人は、まだ解放されてない。現在釈放に向けて、交渉中のこと。2人は元気だという。

hoonUS gunships circle as Karzai opens key Afghan road
By David Brunnstrom、KILOMETRE 43, KABUL-KANDAHAR ROAD


■「専門家」が爆弾を作った[031216 AP]

ムシャラフ大統領暗殺未遂事件で使われた爆弾は、非常に洗練されたタイプのもので、550ポンドの爆薬が橋の下に仕掛けられていた。

情報大臣Sheikh Rashid Ahmedが『AP』に語ったところによると、「これはかなりの専門家の仕事だ。このような爆弾は、今までパキスタンで用いられたことはない」という。

garr'Experts' Forged Bomb for Pakistan Leader


■アフガンのリーダーに勝算あり[031216 Reuters]

カルザイ大統領は、強い大統領制を勝ち取るための戦いに、王手をかけたようだ。日曜日にロヤジルガが開始された時点では、新憲法がうたう強い大統領制に反対する者が多かったが、火曜日になって、アフガンリーダーとその支持者たちに勝算が出てきたようだ。

北部同盟は議会制を支持し、大統領の権力を抑えるために、首相を置くことを希望していた。しかし、新政府に新たな役割を約束することで、カルザイは反対を封じ込めたようだ。何人かの北部同盟の代表者たちが、カルザイの味方についたという。

しかし北部同盟のAbdul Hafeez Mansoorは、カルザイが反対派を買収していると非難した。また北部同盟の前大統領、ラバニも、ロヤジルガをボイコットすると表明した。

火曜日の朝、カブールにロケット弾3発が打ち込まれたが、被害はなかった。

hoonAfghan leader seen winning bid for strong president
By Sayed Salahuddin、KABUL


■ムシャラフ暗殺未遂に、アルカイダの影[031216 Reuters]

諜報関係者が『ロイター』に語ったところによると、はっきりした証拠はまだないが、ムシャラフ暗殺未遂は、アルカイダか、これまでもムシャラフ暗殺を試みてきたHarkat-ul-Mujahideen al-Almiの仕業ではないかという。「爆発物の使い方から、彼らの仕業ではないかと思う。非常に訓練を受けた者の仕業に見える」とある諜報部高官が述べた。

情報大臣Sheikh Rashid Ahmedによると、橋の下に5つの爆発物が仕掛けられて、いかにも「専門家の仕事」だという。(後略)

hoonPakistan sees al Qaeda hand in Musharraf murder bid
By Simon Denyer、ISLAMABAD


■アフガン軍閥、いかにしてアメリカから逃げたか、語る[031216 Reuters]

ヘクマチアルは、サダムが逮捕される前に発表されたビデオで、彼がいかにしてアメリカ人たちの逮捕を4回も免れたかを語った。

「衛星電話やその他の通信手段を使ったとしても、アメリカはあなたを捕まえることはできない」とヘクマチアルは言う。「私の例を見て見なさい。この2年間、私はアメリカ軍から500ヤードも離れてない場所にいたこともある。アメリカのヘリコプターが私の頭の上を飛び、我々はカラシニコフでそれを攻撃することさえできた。しかし、彼らは我々の隠れ家を見つけ出すことはできなかったのだ」。

さらにアメリカ兵が付近の家を捜索している間に、山を登って逃げたことがあるとも述べた。「我々が見張っている前で、隣の家を捜索していた。彼らの声が聞こえた。その後、我々は再び山から降りて、家に戻った」。

またヘクマチアルが自分の部下たちが、攻撃されるとは思わずに、3晩にわたって頭上をヘリコプターが飛び回っているのを見ていたかを語った。「地上軍が、我々の隠れ家にそう簡単には来ることができないのはわかっていたし、逃げることができるのも知っていた。ロケット弾は、私からたった70から80メートル先に打ち込まれた。しかし我々はみな生き残った。

ohAfghan warlord tells how he evaded US capture
By Simon Denyer、ISLAMABAD


■ビンラディンとオマールは、生きて捕まることはないとパキスタン人聖職者[031216 Reuters]

タリバンと関係が深いパキスタンの聖職者が、サダムと違って、ビンラディンとオマール師は生きて捕まることは決してないと警告した。「彼らを逮捕することなどできない」とMufti Nizamuddin Shamzaiが『ロイター』に語った。「サダムは自分の命のことだけを心配していた。しかしオマール師やビンラディンは、イデオロギーを信じる者たちだ」という。カラチで、1万5000人の学生が勉強するマドラッサを運営するこの聖職者は、この2人の男たちが行なうゲリラ活動は、終わることはないという。「欧米人たちが彼らを逮捕したとしても、タリバンとアルカイダの活動は、終わることがない。彼らは個人支配のために戦っているのではない。彼らの運動は続くだろう」。

Shamzaiは、これからアフガニスタンにいるアメリカに対する攻撃は、ますます盛んになると予言する。「アメリカ人たちが空から攻撃する限り、敗北することはない。しかし一度地上戦になれば、大変になる。今はまだ被害が少ないように見えるだろう。しかしじきに、もっと多くなる」。

hoonBin Laden, Omar won't be taken alive-Pakistan cleric
By Mike Collett-White、KARACHI


■サダム見つかってもビンラディンはまだ[031215 Reuters]

そして、1人になった。「フセインがいなくなったから、ビンラディンだけだ」とアフガニスタンのアメリカ大使Zalmay Khalilzadは言う。アメリカの唯一のそして最大の弱点は、ビンラディンとザワヒリを捕らえられないでいることだ。ビンラディンを捕まえることはフセインよりももっと難しいと、米軍や諜報アナリストは口をそろえる。

「フセインとは違って、ビンラディンは殺人者とは思われてない。またサダムは裏切り者に囲まれていたが、ビンラディンの周りには裏切り者はほとんどいない」とワシントンのCarnegie EndowmentのHusain Haqqaniは述べる。「地元民の支持を受け、水の中で自由に泳ぐ魚のようだ」。だから、彼がなかなか捕まらない。

「10年以上、アフガンとパキスタンの国境で生活しているビンラディンには、支持者がたくさんいる。アメリカ人たちは、これらの人間に何もしてこなかった。ビンラディンは彼らの英雄であり、彼を保護するだろう」と、著作、『Inside al-Qaida: Global Network of Terror』があるGunaratnaは述べる。「ビンラディンを引き渡す者は、ムスリムにとっては裏切り者だ。むしろ、殉死を選ぶだろう」とキャンベラのAustralian National Universityの対テロ専門家Clive Williamsは述べる。

さらにビンラディンは、非常に過酷な条件の土地にいる。アフガニスタン側には軍閥や地方司令官がいるし、パキスタン側にはイデオロギーの上で、共感者がたくさんいる。また、殉教したものは、死後報われると考えるイスラムのイデオロギーがある。サダムの世俗政権とはこの点でも異なる。また、サダムはゲリラ戦士ではなかった。「サダムの逮捕は、諜報情報による。偶然、誰かがアメリカにビンラディンについての諜報を与えるようなことは、ないに等しいだろう」と、タリバンについての著作があるAhmed Rashidは言う。「この地域全体が、アメリカ人にもパキスタン政府にも敵意を持つ。アフガン人にとったら名誉が重要だ。カネは紙切れに等しい」とGunaratna。

ISI内には、ビンラディンに共感する者もいるといわれる。いっぽうパキスタンは、すでに部族地帯で捜索を開始している気配もあるようだ。しかし、国境は非常に長い。パキスタンはアメリカと協力する準備もあるらしい。しかしワシントンは、ビンラディンの捜索にそれほど重きを置いてない、とアナリストは言う。「アフガニスタンは忘れられた戦争だ。しかし忘れてはならない。アメリカはもっと資金や人間を動員する必要がある。絶対条件だ」とHaqqaniは言う。

hoonSaddam found, but bin Laden at large
By Jane Macartney


■ビンラディンのほうが、手ごわい[031215 Los Angels Times]

ビンラディンは、広大で法が適応されない山岳地帯奥深くに隠れ、フセインよりももっと影が多く、もっと忠実なネットワークを持っているようだ。アメリカ高官によると、ビンラディンが隠れると見られる地域の者はイラク人ほど、アメリカがばらまいたカネに興味を示さないという。フセイン支持者たちは、最近フセインの敗北したことを感じていたというが、ビンラディンの株はまだ上がっており、彼を守るためには死ぬまで戦うだろうと見られている。「北西辺境州で、我々には牽引力がない。カネも効果がない」と対テロ高官が言う。

ビンラディンに対する捜査は、フセインに対するものとは違う。イラクはここのところアメリカ軍にコントロールされ、アメリカが諜報活動をすることを許していた。フセインが隠れているとされたティクリートは平地で、アメリカは容易に動き回れた。しかしビンラディンとザワヒリは、パキスタンとアフガニスタンの国境にある高い山々の中、洞窟にいる。地形的に、アメリカの捜査を不利にする。ビンラディンを匿っている部族民たちの協力があったとしても、捜索は不可能に近い。広大な地域であるために、高度な衛星偵察機のテクノロジーさえも、ほとんど頼りにならないという。さらにパキスタンとアフガニスタンは主権国家であり、アメリカが捜索するためには、彼らとともに働くことを要求される。アメリカは、イスラマバード政府内にいるアルカイダシンパに情報が漏れることを嫌い、パキスタンと諜報情報を分かち合うことを恐れる。

フセインは、賞金のために裏切られることを承知していたために、必死で逃げていた。しかしビンラディンは辺鄙な隠れ家で、守られていることを知っている。そこで、いまだにアルカイダを組織し、ムスリムにアメリカと戦うよう、司令を出している。最近のビデオでも、ビンラディンはゆったりして、安心しきっている様子が映し出されている。アメリカはここのところフセインの親戚や腹心の部下たちを見張り、そこからフセインの居場所を突き止めたという。しかしビンラディンの場合、彼の支持者たちは巧みに姿をくらまし続けている。

smellBin Laden Proves the Hardier Prey
By Josh Meyer、WASHINGTON


■ムシャラフ暗殺未遂、テロとの戦争の弱点を暴露[031215 Reuters]

パキスタンでもアフガニスタンでも、欧米は未来に対して確実な土台を築くことより、個人に、つまり信頼できる大統領に頼り過ぎる、とアナリストはいう。ムシャラフもカルザイも、この2年間、過激派たちの標的になってきた。もし明日どちらかが暗殺されたら、政治的空白が生じることは確実だ。

「要が外されたら、秩序は崩壊する。その影響は計り知れない」と、前国会議員のShafqat Mahmoodは述べる。日曜日の暗殺未遂の背景はまだ明らかになってないが、アルカイダが疑われている。ザワヒリは以前、ムシャラフを打倒することを呼びかけるテープを発表しているからだ。「ムシャラフ後の計画は今のところまだない」「アメリカはすべての希望をムシャラフにかけている。パキスタンと同盟しているのではなく、ムシャラフと同盟している」と、ワシントンのCarnegie EndowmentのHusain Haqqaniは言う。

ムシャラフとカルザイに頼ることは、両国の民主主義に悪影響を与え、欧米に打撃を与えることになる。治安は、民主主義的政府がもたらすものだ。ムシャラフもカルザイもテロとの戦争の同盟者と見られているが、国が混乱と過激主義に陥ってないのは、2人が歯止めをかけているからにすぎない。ムシャラフは99年に、軍事クーデターで権力の座についた。カルザイはタリバン政権崩壊後に平和的な話し合いのもと、権力の座につき、その後ロヤジルガで正式に大統領になったが、今彼は、大統領がすべての権限を持つとする憲法草案が認可されない限り、大統領には立候補しないと脅迫している。

まだ確実に機能してないアフガニスタンの状況を考えれば、欧米はカルザイを支持せざるを得ないとMahmoodは言う。「しかしパキスタンは、機能した国家だ。欧米は選択肢があるはずで、民主主義を支持するべきだ」。イスラム過激派がいつか国会を支配し、パキスタンの核兵器に手を出すという恐れは、全く見当違いだという。パキスタンでは「原理主義に反対する人口は多い」。またパキスタン軍とワシントンとの戦略的同盟は、ムシャラフがいなくなったとしても、終わりにはならないはずだ。インドが足元にある限り、軍は有力な友人を望んでいる。「アメリカと同盟を結び続けなければならないと、軍高官たちは誰もが考えている。パキスタンはアメリカに背くことはできないし、背くつもりもない」とMahmoodは言う。

hoonMusharraf murder bid shows flaw in war on terror
By Simon Denyer、ISLAMABAD


■標的を大きく外す[031222 Time 031222]

敵の交信を傍受しているアメリカ軍は、南東部から、一時期タリバン司令官だったMullah Wazirの電波を捉えた。Wazirの電話に電源が入ると、すぐに米軍はA-10をガズニ州に送り、空爆を開始した。

しかし12月6日、Wazirはとっくにその場にはいなかった。彼は衛星電話を置いたまま家を出て、アフガン治安部高官によると、地元の人間が電源を入れたという。Wazirの家の外では、9人の子供たちがビー玉遊びをしていた。10時半、村人たちは35回の爆発音を聞いたという。子供たちの無残な姿が残った。

その数時間前、隣のパクティア州でアメリカ軍は同じような失敗をし、子供たち6人と大人2人を殺害した。この空爆は、Mullah Jalaniという聖職者を標的にしたものだったという。彼はムジャヒディンの訓練所を経営し、物置に武器を貯蔵していたと米軍は主張する。しかしなぜ彼が標的になったのか、疑問が残る。ちょうど2日前、彼は親アメリカの立場をとるガルデズ知事と歓談をしているのを、目撃されている。ガルデズの特殊部隊チームは、Jalaniには干渉しないことにしていた。彼は旅人からカネを巻き上げることはあったが、テロリストではない。後に、治安部高官たちは、Jalaniを狙えという命令を受けて、びっくりしたという。

空爆で家の壁が崩壊し、8人の犠牲者が下敷きになった。米軍スポークスマンは、二次的爆発によって犠牲者が出たと述べるが、村人が『Time』に語ったところによると、容疑者の家から50ヤード離れた別の人の家が狙われたのだという。Jalaniはブルカを被り、米軍の目の前で逃げたという目撃者もある。(後略) (掲載は12/15)

garrWay Off The Mark
By MASSIMO CALABRESI/WASHINGTON AND TIM MCGIRK/KABUL


■釈放されたタリバン、復讐を図る[031215 AFP]

ギュンタナモ米軍基地に拘束され、7月に釈放されたタリバン司令官が、アフガニスタンで再びアメリカに対して攻撃を行なっているという。

パキスタンとアフガニスタンの情報筋が雑誌『Time』に語ったところによると、Mullah Shehzadaはキューバから釈放された16人のアフガン人の1人で、10月に起きたカンダハル刑務所から41人が脱獄事件を実行した首謀犯だという。

2001年に逮捕される以前は、Mullah Fazal Mazloom司令官の補佐官として働き、アフガニスタンに戻ると、南部で再びタバンを指揮するようになった。「一度タリバンになった者は、一生タリバンだ。今、彼は復讐している」と、タリバンスポークスマンHamid Aghaが述べた。ペンタゴンはこの件について、コメントを避けた。Shehzadaは、まだアメリカに拘束されているMazloomとともに、2001年11月にクンドゥーズで、アメリカに投降したという。

カンダハル刑務所にいた際には、身元証明書がなかったために、偽名を使用。タリバンに属してないにもかかわらず、パシュトゥン族だったために、北部同盟に捕まったと主張していた。

ohFreed Taliban 'seeking revenge'
Agence France-Presse(AFP)


■タリバンになった者は一生戦士[031215 Daily Times]

ギュンタナモ米軍基地に拘束され、7月に釈放されたタリバン司令官が、アフガニスタンで再びアメリカに対して攻撃を行なっているという。

パキスタンとアフガニスタンの情報筋が雑誌『Time』に語ったところによると、Mullah Shehzadaはキューバから釈放された16人のアフガン人の1人で、10月に起きたカンダハル刑務所から41人が脱獄した事件の首謀犯だという。「一度タリバンになったものは、一生タリバンだ。今彼は復讐している」と、タリバンスポークスマンHamid Aghaが述べた。

ohOnce a Taliban always a fighter
NEW YORK(AFP)


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003.