【2004年2月9日〜2月15日】


■原爆の父、運命と交換に書類[040215 Daily Telegraph]

カーン博士は、パキスタン当局に要求されている重要な書類の提出を拒否している。

ムシャラフ大統領を含むパキスタンの軍高官が、カーン博士の核拡散行為に気づいていたことを示す記録と録音テープを、カーンの身を保証するものとして、娘のDinaが国外に持ち出したといわれる。

パキスタンの諜報担当官は、最初カーンは赦免と引き換えに書類を提出することに同意していたが、約束を果たしてないという。政府が彼を裁判にかけた場合、娘は書類の内容を暴露しようとしているようだ。カーン氏は昨日も、イスラマバードの自宅に軟禁されていた。彼は生涯、24時間、監視下に置かれるといわれる。

外務省は、カーンに与えられた赦免は条件付きのものだと述べた。「完全な赦免ではない。彼がテレビで行なった告白に限定した赦免だ」と報道官のMassoud Khanが述べた。赦免はカーンが「政府の調査に協力したこと、今後も協力すること」を根拠に与えられたもので、今後の調査結果によって変わる可能性もあるという。今後も警備上、規制がかけられることを受け入れなければならないと述べた。

諜報部高官によると、科学者はまだ抵抗しているという。「カーンがムシャラフより赦免を受けて以来、政府は書類を取り戻そうとしているが、彼が返すことを約束したにもかかかわらず、まだ受け取ってない」という。高官は、娘が決定的な書類を持ってパキスタンを去ったことを知り、彼と交渉することを決めたという。カーンは、1977年以後すべての軍長官は、彼の行動を知っていたと主張している。これにより、科学者や彼の部下たちを裁判にかけることが困難になる。

先月、ISI長官を含む3人の政府幹部がカーンと話し合い、彼が無条件で謝罪し、赦免を与えられるかわりに、書類を返すことを約束させた。「政府は非常に心配していた。第一に、この書類がどのようなものなのか完全に把握してなかった。そしてカーンが核の秘密の取り引きについて、すべてを知っていたからだ」。「もし娘がこの件に関する極秘情報を暴露したら、国家や核開発計画は、大きな問題に直面する」という。

いっぽう、カーンのために働いていた6人の科学者たちは昨日、パキスタン政府は軍のスキャンダルを隠すために自分たちを利用していると非難した。科学者たちは明日、軍やISIの知らないところで研究所から何かを盗み出すことが不可能であることを示す証拠を提出する、と述べた。

smellFather of the Islamic bomb barters papers for his future
By Massoud Ansari in Karachi and Victoria Schofield


■ビジネスマン逮捕と報道官が認める[040215 Daily Times]

土曜日に名前が浮上したビジネスマンは、核の闇マーケットに関しての取り調べをうけるために、拘束されているという。

軍の報道官Major General Shaukat Sultanが、Aizaz Jafriを拘束していることを認めたが、詳細はコメントしなかった。ムシャラフは以前、11人がカーンの疑惑と関連して取り調べを受けていると発言していた。

hoonBusinessman held, ISPR confirms
ISLAMABAD


■Asif将軍、イランの核を援助することを拒否したとJaved[040214 The News]

軍の前長官Asif Nawaz将軍は1990年初頭に、テヘランの核開発計画を援助することをイランに拒否したという。イランはこれに腹を立て、別の国に援助してもらうことにしたと、Lt-Gen(retd)Javaid Ashraf Qaziが金曜日に、『The News』に明かした。

ベナジール・ブット時代にISI長官を勤めていたQazi将軍によると、当時のイラン首相Mohsin Rezaieが率いる使節団がイラスマバードを頻繁に訪れ、パキスタンの援助を乞うたという。使節団は当時の軍長官Asif Nawaz将軍と話し合ったが、「パキスタンの核開発計画は、売りに出してない。イスラマバードは核を拡散しないことにしている。パキスタンは自分たちで使うためだけに核を持つため、他国はそれを手に入れることはできない」と断わられたという。

インドを含め、全世界が監視していたために、パキスタン政府は核テクノロジーを他国に売ることはできなかったという。個人が私利私欲のために、核を売り渡した可能性はあるとQazi将軍は付け加えた。

個人が核の輸出のために、政府所有の施設を使うことができたかどうか尋ねたところ、ある人物は当時大きな影響力を持っていたために、何でも使うことができたと述べた。その影響力は非常に大きかったために、抵抗できる者は誰もいなかったという。しかし彼らが使ったといわれる施設が、核を他国に輸出ために使われたかどうか調べることは、非常に難しいと述べた。

hoonGen Asif had refused nuclear assistance to Iran, says Javed
By Muhammad Saleh Zaafir、ISLAMABAD


■核拡散問題で、新たな逮捕[040214 Daily Times]

パキスタン当局が、カーンの捜査と関連してあるビジネスマンを逮捕したと、Zahid Hussainが金曜日に『The Times』に書いた。

彼によると、「Aizaz Jafriはカーンの代理として、イスラマバードのホテルやレストラン経営を含む、さまざまなビジネスを扱っていた。彼は科学者と関連して逮捕された7人のパキスタン人の1人で、この他は退役高官や科学者が逮捕されている」。「Jafri氏は20年間、カーンの核のネットワークのブローカーとしても行動していたと思われる。Jafri氏はホテルやレストランを経営し、これらはカーンが所有、あるいは部分的に所有するものである」という。

パキスタン人高官によると、Jafri氏は最近何度もドバイに渡航しており、カーンとの関係やアラブ首長国連邦におけるビジネスとの関係を調べているという。

hoonNew arrest in N-proliferation investigation
ISLAMABAD


■アルカイダ、銃撃戦の後逮捕[040214 Daily Times]

パキスタン当局は金曜日に、アフガニスタンとの国境で3人のアルカイダ容疑者を逮捕、この急襲で3人が負傷したという。

木曜日にジャムルッド部族地帯では、諜報部がアラブ人2人を含む、同じく3人のアルカイダ容疑者を逮捕している。

今回の急襲では、アラブ人1人が自爆しようとして、重傷を負ったという。また2時間に及ぶ銃撃戦が続き、地元警察と協力した2人の兵士も負傷した。

部族民Mohammad Aminの家で犯人は逮捕され、Aminも一緒に逮捕されたという。

hoonThree Al Qaeda suspects held after shootout
PESHAWAR


■兵士殺害で、さらに3人の部族民逮捕[040214 Daily Times]

南ワジリスタンでパキスタン兵士が殺害された現場であるAzam Warsakのバザールは完全に封鎖され、さらに3人の部族民が逮捕された。逮捕されたのは、Yargulkhel族とAdakhe族だという。高官はこの2氏族に、殺人犯を引き渡すよう、要求した。

hoon3 more tribesmen held for killing soldier
By Iqbal Khattak、PESHAWAR


■ドバイの会社、核拡散を否定[040213 New York Times]

ブッシュ大統領は水曜日に、カーン博士の代理人はB. S. A. Tahirで、彼はドバイでSMB Computerという会社を経営し、カーンの核拡散ビジネスを担当していたと発言した。

水曜日の電話インタビューで、SMBグループの経営者Seyed Ibrahim Bukharyは、合法的なコンピューターセールスのみを扱っていると述べた。ブッシュが名指ししたBukhary Sayed Abu Tahirはこのグループの所有権は持たず、経営に関わっていないという。Bukhary氏はタヒール氏の弟である。

SMBグループ同様、核拡散に関係したとされるもうひとつの会社、マレーシアの製造会社Scomi Precision Engineeringも、意図的にカーンのネットワークに関わったのではないと言う。Scomi corporateの役員が木曜日にタヒール氏と契約を交渉したが、タヒール氏はSMB Computerの名前を出さなかったと述べる。「聞いたことがない」と、役員のMeena Kanthaswamyは言う。話によると、タヒール氏はドバイの会社、Gulf Technical Industriesの代表だと述べたらしい。

Gulf Technicalはピーター・グリフィン氏が経営し、株の一部所有している。グリフィン氏は、最初にカーンがパキスタンで核を作ったときに、材料を供給したと述べた。

ドバイの政府記録によると、タヒール氏はドバイに住み、1981年にSMB Computerを立ち上げた。当初49%の株を所有していた。法律により、51%はアラブ首長国連邦が所有する。

マレーシアではバダウィ首相がブッシュの発言を非難し、そのような行動には関わっていないと述べた。しかし、マレーシア当局がタヒール氏を取り調べていることは認めた。

会社が拡大してからSMBグループは、SMB Computerをその一部門として加えた。

smellDubai Company Denies Tie to Nuclear Spread
By RAYMOND BONNER、DUBAI


■MI6、イギリス人容疑者のコンピータを押収[040213 Guardian]

イギリスとフランスの諜報部が、核の組織と関係したと疑われるイギリス人容疑者のコンピータを押収した。コンピュータは去年6月に、フランスにあるピーター・グリフィンの自宅から押収されたという。

昨日『Guardian』は、グリフィン氏と息子のポールが、彼らが経営するドバイの会社がマレーシアからリビアに、核の部品を出荷した可能性があると述べた。彼らはこれを否定し、濡れ衣であると主張している。彼らは昨日、輸出に関しては、すべてイギリス政府と解決済みだと述べた。

ドバイから、ポール・グリフィン氏は、会社Gulf Technical Industries(GTI)は通産省と良い関係にあり、「問題は何もない」と述べた。「ドバイのイギリス大使館と話したが、何の嫌疑もかかってないと言われた。商売にとって、大きな打撃だ。マレーシアを捜査するべきで、我々は関係ない」。

『New York Times』の報告によると、彼の父はロンドンの通産省に調べてもらい、パキスタンへの輸出はすべて公的に承認されたと述べたという。また会社が、リビアに遠心分離機の部品を輸出したことはないと、フランスに住むグリフィン父は述べた。

通産省は、個人の問題を公表することはできないと述べた。報道官によると、イギリスからの輸出は常に監視しているが、海外のイギリスの会社については、規制がないという。しかし海外のイギリス資本の会社に関する法律は、近々変わる予定である。「もし怪しい輸出があれば、徹底的に調べる。2002年に輸出を拒否された例の半分は、弾道ミサイルや大量破壊兵器の材料と関連するものだった」。(後略)

smellMI6 seized computers from British suspect
Richard Norton-Taylor, Owen Bowcott, and Ian Traynor in Zagreb


■アフガンで米兵1人死亡、9人負傷[040213 Reuters]

金曜日に少なくともアフガン兵2人と米兵1人が死亡、15人が負傷した。

ガズニで地雷が爆発し、米兵1人が死亡、9人が負傷した。これとは別にコーシュトでは政府軍のポストで爆発があり、2人のアフガン人が死亡、6人が負傷した。

hoonUS soldier killed, nine wounded in Afghan attack
By Kamal Sadaat、KHOST


■アルカイダ容疑者3人逮捕[040213 Daily Times]

木曜日に準軍隊が、アフガニスタンとの国境近くの部族地帯で3人のアルカイダ容疑者を逮捕した。

外国人が隠れているという情報に基づき、準軍隊がジャムルッドのGoodarで急襲を行なった。逮捕された3人は、アラブ人2人と地元の過激派だったという。アルカイダ工作員だと思われる。カラシニコフや手榴弾、携帯電話や無線のセットなども押収された。

hoonThree Qaeda suspects arrested
PESHAWAR、(AFP)


■パキスタン、ムシャラフ暗殺未遂と関連して2人を逮捕[040213 Reuters]

金曜日、ムシャラフ大統領暗殺未遂事件と関連して、2人のイスラム過激派が逮捕された。

諜報部はこの過激派を、チュニジア人Khalifa bin Hussainとパキスタン人アフリディ(Adnan Afridi)と確認した。2人は部族地帯、ジャムルッドのアフリディの家で逮捕された。この他に、同地域で銃撃戦があり、別の2人の外国人容疑者も逮捕したという。

2番目の急襲は、Khalifaとアフリディの証言に基づいて行なわれたが、この2人はムシャラフの事件と関連があるかどうか、今のところわかってない。2番目に逮捕された容疑者の1人は治安部隊に手榴弾を投げつけ、兵士2人が負傷したという。

諜報部高官によると、アフリディはJaish-e-Mohammadの活動家だという。彼の家から爆発物も押収された。「家から押収された爆発物は、ムシャラフ暗殺未遂に使われたタイプと似ている」と諜報部高官は述べた。「何らかの関係があるのではないかと、疑っている」という。「今のところ、Jaish-e-Mohammadの活動や訓練と関係があることがわかった」。

hoonPakistan arrests two for links to Musharraf attacks
PESHAWAR


■アルカイダ容疑者2人逮捕[040213 AP]

諜報部がアフガニスタン国境近くの部族地帯で、2人のアルカイダ容疑者を逮捕。1人はモロッコ人で、もう1人はパキスタン人だという。

約100人の兵士がジャムルッドのMir Khankhelで行なわれた作戦に参加した。この地域はアフリディ族の住む地域である。モロッコ国籍の容疑者Abdur Rahmanを、地元住民Adnan Khan Afridiが匿っていたと見られる。ジャムルッドでこのような捜索が行なわれたのは、初めてである。

hoon2 al-Qaida Suspects Arrested in Pakistan
PESHAWAR


■アフガニスタン南東部で攻撃[040213 Reuters]

金曜日にコーシュトの政府軍ポストで爆発があり、少なくともアフガン人2人が死亡、6人が負傷した。

この爆発は、コーシュト空港の米軍基地付近に20発のロケット弾が撃ち込まれた数時間後に起きた。

hoonMultiple attacks hit southeastern Afghanistan
By Kamal Sadaat、KHOST


■忘れられた前線[040213 Daily Telegraph]

雪を抱いた尾根でAlpha Companyの男たちが、土塀の家がかたまる集落の上に待機する。ラジオアンテナとM14ライフルだけがのぞいている。そして突然コブラ戦闘ヘリコプターに援護され、1st Battalion 501st Parachute Infantry Regimentが村になだれこんだ。兵士たちは家の中に突入し、ヴェールをかぶった女性たちを一部屋に集め、武器の捜査をする。外では8人の男たちがプラスチックの手錠をかけられ、服を頭にかぶされていた。別の容疑者が聴取を受けている。

「Khalim Gulを知ってるか? 知らない? 嘘ついてるな。おまえの従兄弟だというじゃないか」とLt Stephen Tegge。「クソッ、てパシュトゥ語で何というんだ?」と通訳に尋ねる。捕虜を捕まえて帰る間、木々や洞窟に隠された武器庫をアメリカが爆発させる。この夜明けの急襲の目的は、アメリカにとっての最大重要人物Jalalludin Haqqaniを捕らえることだった。ビンラディンに出くわす可能性だってある。「通常パトロールで、ビンラディンを捕まえることだってできる。サダムだってそうだった」。

Capt Gibbsは朝の作戦を振り返る。「地元のワルを逮捕した。武器も押収した。ロケット弾、ライフル、地雷」。(中略)

アメリカ兵は地元のやり方に、なかなか馴染めない。501stの任務はHaqqaniを捜索することだが、山々の中でゲリラを追跡することは生易しいことではない。Haqqaniはキツネだ。諜報情報によると、ザルダン地方を、ブルカを被った女性に扮して動きまわっているという。対ソ連戦で戦ったこの有名な司令官は、今はアルカイダと協力して同盟軍に攻撃をかけているといわれる。有益な諜報情報にはなかなかありつけない。「あそこにいることはわかっている。人々が恐れていることが感じられる」とCapt Gibbs。「もっと探偵として動かなければならない。それに慣れてきた。戦うだけではだめだ」。

しかしアメリカ人たちは、なかなか敵を見つけ出すことができない。囚人から情報をを得ることが先決だ。しかし通訳が乏しいという。村人から得る情報もある。「タリバンはビラをまき散らし、協力しないように呼びかける。時には村の背後からロケット弾を撃ち込んでくる。アメリカ人たちが我々の家を捜索する」とある村人は言う。ある住民は、親同盟軍の兵士だった息子は、Haqqaniの手下によって殺されたという。アメリカ人に協力したためらしい。年老いた父親は、彼がアメリカ人を助けていたことを漏らさないよう、約束してほしいと述べる。そして谷の向こうの家を指差し「あの家の男と話してごらん。彼はアルカイダだ」と述べた。

「村人は我々よりも、敵をもっと恐れている」とCapt Ned Marshは言う。ある通訳が語る。「我々の国の人間は、みな個人的な敵を持つ。敵に復讐したければ、敵に武器をしかける」。

アフガン国軍は、アメリカ軍よりもワルをかぎ出すのが上手だ。「我々が見落とすサインを見逃さない」とCapt Marshは述べる。兵士たちが村の中に入ると、通訳は見落としてしまいそうな印を指差す。ゲリラの目には、意味があるのだ。木にまきついたカセットのテープ、煙、鏡の反射などが、タリバンのサインだ。グレート・ゲーム時代の名残だ。この不思議な土地に馴染んでいない者にとって、過去の余韻がまだ残る。ある大佐は、キプリングの小説や1898年にこの国境地帯でイギリスが行なった作戦について、チャーチルが『Daily Telegraph』に送った編纂記事を現在読んでいると語った。

戦略も当時と変わってない。2週間前ウルズガンに派遣された小隊は、古いパシュトゥンの戦法と同じように、パトロールが渓谷を通過したとき、上から襲撃された。今度はアメリカが、キプリングの警告に耳を傾ける番だ。幸いにも、アメリカは騎兵隊よりも早く動く手段を持つし、防御方法も知っている。アメリカは25台の武装した車で動き、50口径のマシンガン、Mk IV擲弾発射機を装備する。

アフガニスタンにいる目的も、古い時代の余韻がある。「我々は、旗から最も離れたところにいる。この地域に政府の影響が届くよう、安定をもたらすために活動している。そして歩兵隊として、敵を逮捕し、殺すためにいる」。長い戦いになりそうだ。しかし、兵士たちはまだ運がいい。この地域に来た外国兵は、これまでひどく苦しんだ。1842年に、エルフィンストーンが指揮した44th Footは、1人残らず殺害された。4500名の兵と1万2000名の非戦闘従軍者のうち、たった1人だけ生き延びたほか、全員、アフガン人に殺された。1979年から1989年の間に、ロシア人1万5000人が死亡した。今のところアメリカ人は、100人死亡したにすぎない。

小さな戦争だ。断片的な戦争だ。発砲する機会さえほとんどない。敵にほとんど会わないため、いらいらさせられる。しかし3週間前は、ちょっと幸運だった。パトロール隊は、4人の武装したタリバン暗殺部隊を見つけた。地元の警備高官を殺害してきたところだった。「カルザイ政権を不安定にするための作戦のひとつだったようで、ドラッグと関係があった」と、暗殺者たちを発見したSgt Don Thomasは述べる。「止まれと命令すると逃げ出し、肩ごしに発砲してきた。首からコーランを書き留めた紙を下げ、最後の最後まで戦った。1人は死に際にも手榴弾を投げようとした」という。この死亡した4人のタリバンは後に、コーシュトとガルデズの峠で活動するHaqqaniの組織と関係があることがわかった。

これまでは、冬の間はパトロールを中止していたが、今回、パトロールを続けることにした成果があったという。501stは10月にコーシュトに配置されてから、ほとんど渓谷や涸れ谷の中を動いている。「我々は徹底的に諜報情報を集めようとしているが、私はメスではなく、カナヅチだ」とCol Glenn。「敵は歩兵隊に出くわすことを、最も恐れている」。

アメリカ軍は、山の上にも小隊を送る。雪を抱いた8000フィートのZadran渓谷で、Humveeのそばで露営するのは、アラスカの隊だ。彼らは華氏マイナス60度で行動するのに慣れている。アフガニスタンの夜は寒いが、日中は砂でいっぱいだ。山がそびえ、埃と岩の国である。

「敵はチェックボイントを設置し、春に先立ち、武器を隠している。我々のコンボイでRPGをし、道に爆発物をしかけ、攻撃をかけてくる。地元民にも嫌がらせをして、我々に協力しないよう、呼びかける」。理論上、アメリカは単独ではない。国境の向こう側にはパキスタン兵がいる。しかし、パキスタンの仲間に対しては軽蔑的だ。攻撃が終わると、いつの間にか敵はパキスタンの方に逃げていくという。「誰もが買収される。国境の向こうに行きたい。パキスタンはやるべきことをしているという。しかし、していない」。

コンボイは、一見侵略軍のように見える。アメリカ人はそのように扱われている。しかし兵士たちの多くは楽観的だ。「アフガン人たちは30年間戦争をしてきた。今やっと平和に暮らしたがっている。タリバンは何らかの秩序をもたらした。今は力の空白状態を埋めなければならない」とCapt Marsh。そしてビンラディンは? 噂では、11月の大統領選挙前に逮捕されるという。

garrUS brings the Great Game up to date with helicopters in the Afghan
hillsIsambard Wilkinson


■ワナで8人逮捕、600店舗が閉鎖[040213 Daily Times]

南ワジリスタン行政府は木曜日に、兵士殺害に対するYargulkhel族への措置として8人の部族民を逮捕し、600店舗を閉鎖した。行政側は兵士が殺されたAzam Warsakのバザールにある店舗400を閉鎖し、Yargulkhel族所有の店舗220が閉鎖されたという。

hoonEight arrested, 600 shops closed in WanaPESHAWAR


■パキスタン、アフガン抵抗分子、パキスタンで組織化の可能性[040212 AP]

パキスタンは木曜日に、アルカイダとタリバン容疑者がパキスタンからアフガニスタンに越境して活動している可能性があると、初めて認めた。

「すべてがパキスタン側から起きているわけではないが、パキスタンから何かが起きていることは確かだ」とムシャラフ大統領が述べた。「パキスタン側から起きていることは、止めなければならない。それをしようとしている」。

欧米高官によると、パキスタンは今まで支持していたタリバンを取り締まることに、以前よりは積極的だという。

パキスタンの外務大臣Khursheed Mehmood Kasuriは木曜日に、パキスタンはアメリカと協力してビンラディンの逮捕に努めていると述べた。「ビンラディンは、アフガニスタンとパキスタンの国境付近に隠れていると思われる。我々とアメリカは完全に協力体制にある」。

アメリカ軍は、春になったらビンラディンを捕らえる作戦の一環として、アフガニスタンのイスラム抵抗分子に対して行動すると発表した。パキスタンは、アメリカがアフガニスタンからパキスタンに入って作戦を行なうと報じられたことに関して、アメリカがパキスタン本土に軍を越境させることは許さないと述べている。

hoonPakistan Says Afghan Rebels May Be Using Its Soil
ISLAMABAD


■核組織のイギリス人容疑者[040212 Guardian]

中東を根拠地に活動しているイギリス人ビジネスマンが、リビア、イラン、北朝鮮に核兵器を作る部品を供給した容疑で浮上した。

昨日グリフィン氏(Paul Griffin)は取材に答え、彼の会社が、東アジアから禁止されている部品を出荷したことを否定。「ぬれぎぬだ」と言う。

昨日ブッシュ大統領は、闇マーケットの中心にいたカーンを初めて非難した。カーンの組織にいた人物や会社の名前は――グリフィン氏を始め、少しずつ浮上してきている。アメリカはドバイで仕事をするスリランカ人ビジネスマン、タヒール氏(BSA Tahir)を、核拡散ネットワークの中心人物だと見る。

ブッシュはタヒール氏をカーンの代理と名指し、ドバイの会社、SMB computersを経営していたという。「タヒール氏はコンピューター会社を隠れ蓑に、カーンのネットワークの活動をしていた。またコンピューター会社を使って出荷を請け負い、さまざまな相手に遠心分離機の部品を売っていた」。

CIA長官のテネットは先週、マレーシアの会社Scomi Precision Engineeringが、去年リビアに出荷された遠心分離機の14の部品を製造したと述べた。去年10月に、この部品を積載していたコンテナ船、ドイツ所有の 「BBC China」が地中海に入った際、部品は押収された。船はイタリアに強制入港させられ、調べられた。

Scomiは石油かガス製品を積載していると思ったと主張し、発注したのはイギリス人が経営するドバイの会社、Gulf Technical Industries(GTI) だという。GTIは2000年に設立され、グリフィン氏と父のピーターが経営する。ドバイでは、「ポンプ、エンジン、バルブやその他の部品」を扱う会社として登録され、中東のウェブサイトには、鉄鋼を扱う会社として名を連ねる。

「容疑は真実ではない」とグリフィン氏はドバイで『Guardian』に語った。「我々は工学生産品を扱う。Scomiのことは、火曜日の7時15分に電話をもらって、初めて知った」。「マレーシアから350万ドル相当の部品を買ったのか、聞かれた」。「まったく嘘だ。でたらめだ。何が起きたのか、自分でも調べている最中だ。マレーシア領事館に行き、事の成り行きを調べている。マレーシアから買った物は何もない」。「もし精密機器を買うとしたら、欧州に注文する。そのほうが確実だ。精密機器を買ってたら、気づくはずだ。スーパーマーケットで買うようなものではない」。

グリフィン氏は南ウェールズ出身で、GTIが彼の会社からコンピュータを買った際、タヒール氏と会ったという。GTIにコンピュータ・ヴィールスの始末をするよう頼まれたとも述べる。カーン博士を知っているかどうか尋ねたところ、「18年前」パキスタンで行なわれた結婚式で偶然会ったという。「友達の結婚式に行ったら、彼が地元の名士として来ていた。彼に紹介された」。「それ以来、ドバイで会ったことはない。彼がどこに住んでいるかも知らない。彼とコンタクトをとる機会もなかった」。「我々がこの密輸と関係があったら、イギリスやアメリカの諜報部が私とコンタクトをとってくるだろう。イギリス大使館は、私がここにいることを知っている。これまで政府関係者は、私に接触してきてない。何か怪しいことをしてたなら、すぐに目をつけられただろう」。

ドイツの会社、「BBC China」を所有していたBBC Chartering and Logisticの積み荷の記録を見れば、自分が遠心分離機の注文と関係がなかったことがわかるだろうとも述べる。「書類を送ると約束している。我々について聞いたことがないと言っている。まったく謎だ。タヒールに最後に会ったのは8ヵ月前だ。積み荷の容疑は全くでたらめだ」。グルフィン氏は1986年以来ドバイに住み、父のピーターは引退してパリに現在住んでいるという。GTIはまだ石油の商売をしていた。GTIの事務所はアブダビに登録されている。昨日、事務所に行ったら、ペンキの臭いがしており、貸し店舗にする準備をしているようだった。会社は移転したという。

マレーシア当局は、タヒール氏の行方はわからないと述べる。彼はマレーシアの首相、Abdullah Badawiの息子が管理するScomi Precision Engineeringに、遠心分離機のパーツを注文したといわれる。ブッシュによると、マレーシア人の妻を持つタヒール氏は、「マレーシアにいて、当局が彼の行動を調査している」らしい。クアラランプールの欧米の外交筋によると、タヒール氏の取り調べを強化したいのに、マレーシア警察はすでにScomiをシロと見ているため、勢いを失っているらしい。マレーシア警察の報道官は、「まだ捜査は続いている」という。

マレーシア警察長Mohd Bakri Omarは日曜日に、今のところScomiが不法行為をしていた事実はないと述べた。Scomiは、石油がガス産業のための部品を作っていると信じていたと主張する。工場長は「簡単に作ることができるものだった。石油やガス産業で使われる、何千もの部品のひとつだった。これまで、もっと難しい部品を作ったことがある」と先週述べた。「精密機器ではなく、一般部品を作っていた」。核兵器の部品を「作っていることなど、知らなかった」という。

IAEA国際原子力機構は、核輸出ネットワークの中心はドバイだという。アメリカはBBC Chinaの拿捕をアメリカの諜報情報の勝利と絶賛し、ガダフィに、大量破壊兵器を手放すことを説得させるのに役立ったと主張。しかし別の情報源によると、リビアがCIAに話したあと、船を拿捕されたという。

BBC Chinaを所有するドイツ北部のリールの船会社BBC Chartering and Logistic GmbHは、次のように述べる。「ドバイからリビアに向けて出港する、定期コンテナ便だった。秘密警察やドイツ経済省が来てびっくりした。この話には関わっていない」。会社取締役Rolf Brieseは、「単純な話ではない。経済省に申し出を起こした、これ以上情報は提供しないことにしている」という。捜査筋によると、船会社の容疑は晴れ、BBC Chinaは通常通り運行している。

IAEAは、BBC Chinaの積み荷を調査することをアメリカに拒否されたが、査察団たちは12月にリビアを訪れたとき、同じような部品を発見している。ウィーンの外交官によると、部品にはカーン研究所のステッカーが貼られていたという。IAEAのエルバルデイが核商売を「スーパーマーケット」と読んだ所以だ。

ohohBriton key suspect in nuclear ring
Owen Bowcott, Ian Traynor in Zagreb, John Aglionby in Jakarta and Suzanne Goldenberg in Washington


■核拡散の物語[040212 New York Times]

アメリカの諜報部がカーンのネットワークをとらえたのは、8月だった。遠心分離機の部品を積み込んだ5つの巨大なコンテナが、マレーシアを出発、マラッカ海峡に向かった。

CIAは、Scomi Precision Engineeringの工場に潜入していた。ここでTinnerで通っている核ネットワーク工作員の1人が、ウランを濃縮するために必要な部品製造を監督していた。スパイ衛星がドバイに向かった積み荷を追跡し、そこで「中古機械」というラベルが張られ、ドイツ人所有の船「BBC China」に積み替えられたのがわかっている。そこからスエズを通り、リビアに向かったところで、ワシントンが命令を出し、船が拿捕された。この拿捕で、少なくともイラン、北朝鮮、リビアの3ヵ国に爆弾製造のための設計図や部品を輸出するネットワークの存在が、明るみに出た。この闇ネットワークの全貌はまだわからない。パキスタン軍や政府が関わっていたかどうかも、不明のままだ。しかし最近わかってきたことは、パキスタンの英雄カーン博士が核の闇マーケットの中で少しずつ成長していき、やがて最大の、しかも洗練された輸出業者になっていったという事実だ。

「驚くべきことだ」と諜報情報に詳しいアメリカ高官が述べる。「初めは断片的市場で手柄をたて、その後、進歩的な核兵器備蓄を展開していった。さらに方向転換して流れを変え、爆弾の設計図を含むキット全体を、世界最悪の政府にいかにして売るかを考え出していったのだ」。

さまざまな話を統合するとカーンは、合法と非合法の狭間で商売をする科学者、技術者、ビジネスマンを相手に、時には地下で、しかしほとんどの場合、白昼堂々と取り引きをしていたのだ。

1980年代半ば、カーンはパキスタンの核開発計画で必要な部品の2倍の数を注文し、残った部品を第三国、おそらくイランに売ることから商売を始めた。後に顧客がもう1ヵ国増えた。北朝鮮だ。そして最後にリビアが加わった。リビアには遠心分離機から濃縮ウラン、稚拙な兵器のデザインまでを売った。査察団は、イスラマバードのドライクリーニングの袋に、武器の設計図が包まれているのを発見している。

ブッシュの昨日の演説によると、ネットワークは生ウランさえも売ったという。またドバイのビジネスマン、タヒール(Bukhari Sayed Abu Tahir)がカーンの「ネットワークの会計係でマネーロンディング係」で、彼がリビアからの注文を受けていたという。

もう1人のカーンの相棒はイギリス人技術者Peter Griffinで、彼は20年間、パキスタンに物資を供給していたとインタビューで語った。カーンが核兵器を作っていた時期のことである。「パキスタンに送れるものは、何でもパキスタンに送った」という。しかし、彼が売ったものはすべて合法だという。グリフィン氏は、リビアへの注文を受けたドバイの会社のパートナーも勤める。しかし彼は、積み荷については知らないと述べる。

何年もの間、カーンの行動がパキスタン、アメリカなどの国々の諜報部員や政府高官の間で噂になっていた。しかしムシャラフは、BBC Chinaがリビアに向かう途中で拿捕され、ネットワークの証拠が明るみに出るまで、行動を起こそうとはしなかった。先週カーンは公に告白し、ムシャラフはこれを受け入れ、許した。

カーンの変化は、10年前に起きた。「カーンは自由に行動できた」とムシャラフの補佐官は述べる。「彼はどこへ行くにも自由で、何をしてもよかった。好きな値段で、何でも買うことができた」。

《捜査はオランダから始まる》

インドが1974年に原子力実験をしたときから、カーンは歩み始めた。「草や葉っぱを食べ、お腹が減ったとしても、自分たちの核を手に入れる」と当時の首相、Zulfiqar Ali Bhuttoが発言した。

(中略)カーンはオランダで遠心分離機の設計図を盗み出し、1976年にパキスタンに戻った。この設計図と自分の知識を用いて、カーン研究所で濃縮ウランを作る計画を立てた。遠心分離機の部品や材料を提供する、約100の会社が掲載されたオランダのリストが頼りだ。「自分たちの設備を買うよう、文字どおり乞うてきた」と、2001年にカーンは自慢している。「長い間欧州に滞在し、さまざまな国を熟知していること、それぞれの製造会社について知識があることが財産だった」と研究所の25周年記念号の雑誌に書いている。ドイツ、オランダ、フランスの仲介者たちがパキスタンに群がった。カーンは企業買収をおこない、世界中で買い物をした。

「材料の点からアフリカは重要だった。ハイテク機器に関しては欧州だ。ドバイは積み荷や支払をする場所として重要だった」とパキスタン人高官が述べる。「ネットワークの恩恵を受けたのは、我々が最初ではない。しかしパキスタンの核取得のための努力が、この市場を拡大した。あそこにバイヤーがいることは、誰でも知っていた。お金がたんまりあり、究極の武器を得るために必死だった」。

はじめからこの商売は公然の秘密だった。ワシントンはドイツに、パキスタンの核開発計画に向けて輸出されていることが明かであるにもかかわらず、軍事・民生の両方に利用可能な高度先端技術を輸出していると、そのあいまいな輸出コントロールシステムをたび重ねて警告してきた。ドイツの技術雑誌の編集長Mark Hibbsは、こう述べる。しかしこれらの警告は無視された。

オランダの会社のMr. Veermanは、カーンが武器製造のために遠心分離機を製造していることが明らかになったあとも、カーンと一緒に仕事をした。カーンは1970年の終わりに、科学者に遠心分離機に関する訓練を受けさせるために、オランダに派遣してさえいた。

その後、テクノロジーの流れは変わった。「これらの接触や人脈はのちに、特定の人物によってテクノロジーをパキスタンの外に出すために用いられた」とパキスタン軍高官は言う。「カーンもその1人だ」。

グリフィン氏は、パキスタンに送ったすべての部品はイギリスの通産省の承認を得ており、合法だという。イギリス政府は6月に、フランスにある彼の自宅からコンピューターを押収したという。このため、「Gulf Technical Industriesと私が、リビアと商売をしているという誤った疑い」を懸けられたという。「それは真実ではない」。

2000年6月、捜査によるとグリフィン氏はドバイにGulf Technical Industriesという会社を設立した。1年後、マレーシアの複合企業と契約し、洗練された部品を作ることにした。製造メーカー、Scomi Group Berhadは2001年12月にGulf Technicalと契約し、部品を供給することにしたという。数ヵ月前、グリフィン氏とタヒール氏は会社の幹部と会い、仕事について話し合ったとScomiの報道官Rohaida Ali Badaruddinは言う。その後ScomiはScomi Precision Engineeringを立ち上げ、40人を雇い、高価な機械を購入して仕事を始めた。

カーン自身が機械や部品の設計図を書いたと、ムシャラフの補佐官は述べる。彼の手下2人を、マレーシアの企業に送ることも提案したらしい。Scomi Precisionは最初2002年12月に、最近では2003年8月にGulf Technical宛に積み荷を送った。ほとんどがP-2といわれる遠心分離機の部品だった。Scomi Precisionの仕事はすべて、ドバイから派遣されたタヒール氏という技術者の監視下にあったという。Scomiによると、積み荷は「14の部品の半完成品だった」という。会社の幹部は、その部品が何に使われるか知らなかったと述べる。

しかしブッシュ政権高官は、会社の者が何を作っているかを知らないとは考えられない、と反論する。アメリカと欧州の武器専門家も、リビアに向かった船には、何千という遠心分離機の部品が積まれていたと言う。「彼らの目的は遠大だった。これだけの量を注文したのだ」。

グリフィン氏は、マレーシアに行ったことは認め、彼とタヒール氏がScomiの幹部と会ったことも認めた。しかしそこで話し合ったのはタンクローリーの輸出のことで、取り引きは成立しなかったという。グリフィン氏は、もしタヒール氏がScomi幹部と会い続け、商売を取り付けたとしても、それを認めることはなかっただろうと語る。しかしScomi幹部は、この会見はScomiの洗練された部品との契約だったと主張する。マレーシアの高官によると、タヒール氏は現在マレーシアで取り調べを受けている。彼の弟Sayed Ibrahim Bukhariは電話で、タヒール氏はSMB Computersの経営権は持ってないと述べた。

アメリカの専門家によると、リビアは少なくとも1万個の機械を作ろうとしていたという。このような機械を使えば、毎年核兵器10個を作るに十分な濃縮ウランを作り出せる。しかし洗練された遠心分離機は、結局リビアに届かなかった。全てBBC Chinaから押収された。

捜査官がリビアに行くと、カーンのネットワークが核兵器の設計図も供給していたことがわかった。この闇マーケットがいかに危険で大きくなっていたのかを知り、捜査官は驚いた。そして他に誰が売買に参加していたのか、明らかになってない。「まだ全貌はわからない」と国際原子力機構総裁Mohamed ElBaradeiは述べる。

ohA Tale of Nuclear Proliferation: How Pakistani Built His Network
By WILLIAM J. BROAD, DAVID E. SANGER and RAYMOND BONNER


■ムシャラフ、いまだ森から出ず[040212 Asia Times]

パキスタンは核拡散疑惑をカーン博士になすりつけることで、なんとか難を免れた。しかし、問題は解決したわけではない。(中略)

カーンは、パキスタンの国家的英雄だ。カーンがスケープゴートになったことに対して、立腹した者は多い。まずカラチで大きなストライキが組織された。メディアは、ムシャラフに対する非難を掲げた。以前ビンラディンの自伝を書いたHamid Mirは、MMAが組織したこのストを、ムシャラフに対する「警告」と表現した。明言はしなかったが、彼はこのストが軍内部の要求で計画されたことを暗示している。

ここに、ムシャラフの問題がある。ムシャラフは警察長官などの高官の支持を受けているが(彼が任命したのだから当然)、軍幹部の中には、彼がアメリカを受け入れていることを許さない者が多い。

アメリカの諜報組織がパキスタン国内で自由に活動していること、パキスタンがアメリカに核の秘密を提供していることなど、アメリカがパキスタンに与えている影響で、かれらの不満はさらにつのっている。これらのことは公表されているわけではないが、イギリスやアメリカでは、パキスタンの核が過激派に渡らないことの証拠として、報道されている。パキスタンでは、これはムシャラフがさらにアメリカに屈した証拠と解釈される。そして軍はさらに二極化する。反米と親米である。

ムシャラフの暗殺未遂事件後――最初の事件は、ムシャラフの自作自演だと多くのものが確信しているが――パキスタンの諜報組織はジハード組織の分派の調査を開始した。少なくとも15の支部組織が確認された。これらすべてが暗殺未遂事件と関係しているわけではないが、どれも似たような傾向があるという。

取り調べの最中、パンジャブ南部のBahawalpurで、あるJamilが逮捕された。聴取の結果、組織がいかにして生き延び、武器を供給したかがわかった。そして捜査線上にRawalakotのあるSaeedの名前が浮上し、逮捕された。

この男は、Joint Staff Committeeの会長General Aziz Khanの妹の息子であることがわかった。彼はお飾りの職についているにすぎないが、軍幹部である。General Aziz KhanとSaeedとの間に、何らかの関係があったかどうかわからない。しかし軍諜報部はこの事実を重視している。

smellMusharraf not out of the woods just yet
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■パキスタン軍兵士、南ワジリスタンで殺害される[040212 Paktribune]

バイクに乗った2人の武装した男が、軍兵士を銃殺した。

平服を着て、Warsakのバザールで買い物をしていたHaji Badshah Khan Khattakが、何者かに殺害された。ワナの行政官Rehmatullah Wazirは、容疑者4人が逮捕されたと述べた。

いっぽう軍高官は、兵士は流れ弾に当たって死亡したと発表した。

smellPak Military man killed in South Wazirastan
SOUTH WAZIRASTAN


■ワナ、 流れ弾で兵士死亡[040212 Daily Times]

南ワジリスタンで水曜日、軍の兵士が流れ弾に当たり、死亡した。

軍報道官Shaukat Sultanは、兵士Haji Badshahは流れ弾で死亡したと発表したが、行政側はAdakhel族の仕業と述べた。兵士は制服を着ていなかったという。

行政側はAzam Warsakバザールで、Haji Badshahを殺害した容疑者として4人を逮捕し、Adakhel族が経営する店を閉鎖した。

兵士殺害の背後には、何人かの容疑者がいる可能性があるともいわれる。「この兵士はよくバザールに来ていたので、アルカイダが彼の行動を見張っていた可能性がある」とある高官が述べた。

ある部族民によると、アルカイダは自分たちに有利になるように、軍が部族民に対して行動を仕掛けてくることを望んでいるという。

いっぽう、ワナの行政官Rehmatullah Wazirは、Ahmedzai族が容疑者を引き渡さないでいることを非難し、あと2日猶予を与えると述べた。情報源によると、FATAの議員や地元聖職者の要請で、ワナでの作戦開始は引き伸ばされているという。

smell"Stray bullet" kills soldier in Wana
By Iqbal Khattak、PESHAWAR


■北ワジリスタンの軍、容疑者を捜索する予定[040212 Daily Times]

地元高官によると、北ワジリスタンのジルガで、この地域に隠れている外国人過激派を逮捕するために、軍を組織するという。

ミランシャーで何百人ものUsmanzai族がジルガを開催し、軍を組織することを決定した。「アルカイダを逮捕し、政府に引き渡すことを誓った」と北ワジリスタン高官Sherzada Khanが述べた。外国人を匿った人々の家を取り壊し、500万ルピーの罰金を課することにもしたという。

hoonNorth Waziristan militia will hunt wanted men
MIRANSHAH


■逮捕された科学者たち核拡散と関係と政府[040212 The Nation]

水曜日に法務長官Makhdoom Ali Khanが、逮捕されたカーン研究所の6人の科学者に関して、ラホール最高裁判所が要求していた人身保護法請願書に対する返答を、書面で提出した。

これによると、Farooq Mohammed、Nazir Ahmed博士、Retired Major Islamul Haq、Brig(Retd)Sajawal Khan、Brig(Retd)Mohammed Iqbal Tajwar、Nasimud Din博士は、核開発計画に関するスケッチや設計図、論文を、他国に渡した容疑がかかっているという。この行為は法に反するだけでなく、国家の安全にかかわることだと返答した。また警備上一般レベルには明かせない、その他の容疑もあると付け加えた。

hoonArrested scientists involved in proliferation, govt tells LHC
From Raja Assad Hameed、RAWALPINDI


■イランと北朝鮮、核非難のなすりつけ合い[040211 Asia Times]

イランは、カーン博士がテヘランに個人の利益のために核を輸出したという告白に対して、事実ではないと否定した。イランの外務省スポークスマンHamid Reza Asefiが月曜日に、カーン博士について「メディアが取りあげていることは、事実ではない」と述べた。スポークスマンは、テヘランが核のノウハウを仲介者から得たことは認めたが、カーンの闇マーケット場から入手したとは述べてない。

北朝鮮も、カーンが核兵器のテクノロジーを売ったことを否定した。外務省スポークスマンは、アメリカが広めている「偽ったプロパガンダ」だと非難した。(中略)

《パキスタンの問題はまだ未解決》

パキスタンにとって、核拡散は犯罪ではない。しかしカーンは、国の財産を盗んだことになる。それでも、ムシャラフは彼を罰しなかった。カーンの告白を信じる外国人は、ほとんどいない。アメリカをはじめ、核拡散を食い止めようとしている者たちはもちろん不満だが、パキスタンが「テロとの戦争」に協力している以上、圧力はかけにくい。

話の中には、真実の部分もある。カーンの采配には制限はなかった。彼はどこに行くのも自由で、いくらでも資金を使うことができた。カーン研究所の警備はカーンの支配下にあり、彼を管理する者は誰もいなかったのだ。

しかし2つの疑問点がある。カーンもムシャラフも、北朝鮮については言及してない。核の設備はピョンヤンに売られたのか? そうだとしたら、いつ? そして2つ目の疑問は、どうしてパキスタン軍は知らなかったのだろう?

軍はすべてを把握している。また諜報組織は1つではない。軍は自身の2つの諜報組織を持ち、さらにいくつかの政府組織をコントロールする。パキスタンでは3つの諜報組織が関知しないところで、ものごとが動くことはない。それなのに、なぜ軍は核テクノロジーの輸出を知らなかったのか。

パキスタン人にとっては、誰が責任をとるかということが最大の関心事だ。外国人もパキスタン人も、カーンが軍の長官、とくにベーグ将軍の協力を得たと確信している。しかし、ムシャラフはアメリカの大切な同士だ。ワシントンは、今のところはカーンの話を受け入れている。しかし、だからといってカーンが逃げ延びたわけではない。ムシャラフは、まだ残りの科学者や警備担当者を釈放してない。これはさらに大きな話の序章にすぎないのかもしれい。

パキスタン人たちは、アフガンの状況が好転してムシャラフが用なしになったら、この件に関してアメリカが変貌すると見ている。ホワイトハウスは態度を強化するだろう。そうすれば、他機関もこれに同調する。パキスタンを支配する軍も、危険に陥るかもしれない。

カーンの告白のあと、パキスタンでは国家的な規模でストライキが行なわれた。このストライキの成功は、人々がショックを受けたからで、ストを計画した者たち――宗教政党が人気を得ていたからではない。ムシャラフ自身がカーンを英雄と称え、国に対する貢献を賞賛した。国政においては、この事件は親核爆弾を掲げる政党にとっては、大きな打撃だ。

しかしカーンのカリスマ性は、時間がたてば薄れていくだろう。反核爆弾を掲げる少数政党は、インドとパキスタンが核を持つかぎり、今後も核の漏洩が行なわれるだろうと心配する。

hoonIran, North Korea join nuclear blame game


■巡礼パキスタン人、791人行方不明[040211 The News]

ハッジに出かけた791人のパキスタンが行方不明になっており、行方不明者捜査班が捜査を開始したという。

132人のパキスタン人が事故や病気で死亡したことが報告されている。いっぽう、1万1771人が帰国した。

oh791 Pakistani pilgrims missing
ISLAMABAD


■イスラム過激派、アメリカ潜入[040210 Washington Times]

アメリカや外国人高官によると、パキスタンやカシミールの訓練所でイスラム過激派が訓練を受けており、何百人もの過激派をアメリカの「スリーパー・セル」に送り込もうとしているという。

諜報部によると、すでに何十人ものイスラム過激派がヨーロッパ経由で、アメリカのムスリム社会に送り込まれたという。

先週、ある外国諜報部幹部が『Washngton Times』に、この訓練所のネットワークは、「アメリカにとって大きな脅威であり、無視することはできない」と述べた。約400人のテロリストがパキスタンとカシミールの訓練所で訓練を受けたり、現在受けているという。パキスタン西部やパキスタン領カシミールにあるこれらの訓練所は、アルカイダやサウジを含む、さまざまなテロネットワークの資金で運営されているらしい。

アメリカのパキスタン大使Ashraf Jehangir Qaziはインタビューで、テロ訓練所がパキスタン国内にあることを否定した。「我々は、パキスタン国内にテロ訓練所があることを認めたことはない。今もないし、これからもない」という。「我々が否定してきたにもかかわらず、訓練所があるという容疑がかけられている。パキスタンやカシミールにテロ訓練所があると信じる理由は、全くない」。

FBIによると、40の州に、アルカイダのスリーパー・セルがあるといわれ、アメリカ国内で攻撃を開始する命令を持ち、資金を集めているという。これらの組織はムスリム・コミュニティーを根拠地として、共鳴者から資金を集めているらしい。

12月にインド政府は、9.11以後閉鎖されたパキスタンとカシミールの訓練所が再び開始されたと述べた。インド政府によると、インド軍は訓練所の証拠写真や関連する証拠をアメリカ高官に渡したという。アメリカ当局も訓練所の衛星写真や交信記録などがあると述べ、パキスタン領カシミールやパキスタン内部の60から70のキヤンプの記録があるという。ワシントンのインド大使館は、この件に関してコメントを避けた。

対テロリズムの歴史に詳しいあるアメリカ高官によると、パキスタン内の訓練所のほとんどはHarakat ul-Ansarが運営しているという。このグループの幹部はビンラディンと同盟を結び、欧米を攻撃することを呼びかけるファトワに調印している。またLashkar-e-Taibaも訓練所を運営しているが、去年はバージニアでLashkar-e-Taibaのメンバー11人が(内9人がアメリカ国籍)逮捕された。

smellIslamic extremists invade U.S., join sleeper cells
By Jerry Seper


■リビアの原爆、新たにパキスタンとの関係を暴露[040209 New York Times]

カーン博士がリビアに与えた核兵器の設計図は、パキスタンのテスト済みの新しいものではなく、彼自身の比較的粗悪なタイプだったことがわかった。

設計図の分析により、カーンの設計図がそれほどの脅威ではなかったことがわかったために、欧米の捜査陣は活気づいている。「カーンの設計図以外の設計図が世界に出回っていたら、ひどいことになっていた」とアメリカの武器専門家が言う。

しかしカーンのネットワークは、今まで判明した国以外にも武器の設計図を供給していたのではないかと疑われる。またカーンが10年以上前に、イラクにも核兵器を供給しようとしていたことも判明した。

パキスタンの高官は、カーンがウラン濃縮機を不正輸出しようとしたことに焦点を当てており、リビアに輸出された核弾頭の設計図については触れてない。驚くべきことに、リビアで発見された設計図は、イスラマバードのドライクリーニングのビニール袋にくるまれていたという。「リビア人は、ボーナスにもらったと言っている」とある高官が述べた。(中略)

設計図がカーンのものだと知ったアメリカの武器専門家は、ホッとはしたものの、喜んではなかった。「粗悪な爆弾も、核だ」という。「被害は大きい」。

カーンは治金学者で、遠心分離機の専門家だ。彼の技術により、パキスタンは核兵器を確保した。しかし別のパキスタン人科学者たちは、濃縮ウランを核弾頭に利用する技術を持ち、大きな成功を収めたという。軍需産業を展開するために、パキスタンは「2つの兵器開発計画、優れた計画と、悪い計画――カーンが悪い計画を担当――を並行させた」という。カーンの作る武器は、大きさ、力、効果の点で、劣っていた。核開発に関する国家的組織、The Pakistan Atomic Energy Commissionが、出来の良い計画を進めていた。

パキスタンの原爆は、中国が1960年代に実験した設計図を元にしていると欧米の専門家は述べる。パキスタンの原爆は爆弾を点火するために、比較的進歩した方法を用いる。(中略)それでも、カーンの設計図は「オーソドックスな、古い概念のもの」と欧州の武器専門家は説明する。

リビアのエピソードによると、1990年、湾岸戦争勃発時に、カーンの代理人と名乗る仲介者がイラクに核兵器を作るための援助を申し出たという。この事実は1990年中庸、国連の査察団が「カーンが核兵器の設計図をくれる準備がある」とメモされたイラクの書類が明るみに出た。「この申し出の動機は、彼と仲介者が利益を得ること」とある。しかし当時、パキスタンはこれを強く否定してカーンの取り調べを許さなかったために、そのままになった。

今、過去の否定は覆された。イラクの書類とリビアの展開を見ると、カーンのネットワークは10年以上、リビアやイラクだけでなく、イラン、シリア、北朝鮮のために動いていた可能性が出てきたという。今後は、これらの観点が調査されるだろう。

ohLibya's A-Bomb Blueprints Reveal New Tie to Pakistani
By WILLIAM J. BROAD


■軍閥たちの犯罪[040209 International Herald Tribune]

ブッシュ政権がフセインや人道主義に反する犯罪者を糾弾するいっぽうで、アフガニスタンの軍閥たちは、いまだに罰されずにいる。

カルザイは、地方の司令官たちをコントロールしようと苦労しているにもかかわらず、アメリカは軍閥を守ろうとしている。北部アフガニスタンの墓地は、大量虐殺の犠牲者であふれている。これはドスタムとアタを始めとする軍閥たちの仕業だ。アフガニスタン北部の軍閥の間で一般的な、刑罰を与える文化によって、彼らは権力の座を保持し続ける。

人権の調査員として、我々はマザリシャリフの共同墓地を訪れた。犠牲者は、層になって葬られている。97年に北部同盟はタリバンを何千人と虐殺した。98年、逆にタリバンはマザリシャリフを征服し、報復として何千人も殺した。そして2年後、アメリカと北部同盟がタリバンを一掃する。約8000人から1万人のタリバンとアルカイダがクンドゥーズで、ドスタムとアタが率いる北部同盟軍に降伏したといわれる。何人かはギュンタナモに連行されたが、残りはアフガンの刑務所に入れられた。何百人、あるいは何千人もが釈放されたともいわれるが、正確な数字はわからない。

彼らはどこにいるのか? 2002年1月、約3000人がマザリシャリフ西部のShebarghan刑務所にいるのを確認した。この刑務所はドスタムの支配下にあった。しかしこの荒廃した刑務所にひしめく囚人を入れても、その他の者の行方はわからない。刑務所をあとに、砂漠の中を数マイル行くと、人間の腐敗臭が漂い、ブルドーザーや白骨が散らばっているのを発見した。

数ヵ月後、国連の賛助で人権団体専門家が15の遺体を発掘し、3遺体が検死を受けた。死因は窒息死だった。後に、Shebarghanに連行されたコンテナの中で、何百人もの囚人が窒息死したと目撃者が述べた。人権団体は、この墓地を捜査するよう強く要請したが、米国防省と国務省は、この墓地に囲いをしただけだった。この共同墓地のことが知れ渡ると、国連は捜査に乗り出すことに同意した。そしてホワイトハウスのスポークスマンDan Bartlettは、「後日、捜査をする」と発表した。

降伏の際にアメリカ特殊部隊は立ち会い、ドスタムとアタの本部にいたにもかかわらず、囚人たちを乗せたトラックに追随せず、密閉したコンテナも見なかったと言う。ドスタム自身は、捕虜となった囚人、約200人が死亡したことを認めている。

何千人とは言わないまでも、少なくとも何百人もが埋葬されている共同墓地は、まだ捜査と保護が必要だ。目撃者のうち何人かは殺されたり、失踪したりしている。国連の前人権高等弁務官、亡くなったSergio Viera de Melloや、カルザイやアフガニスタンの国連代表Lakhdar Brahimiは、みなこの墓地の警備の必要性を主張する。しかしアメリカは捜査をすることを拒否している。捜査が行なわれていないことで、軍閥たちは現在の地位を保持し続け、過去の犯罪を問われずにすむだろう。さらに今後も司法や法律を、平気で犯すことになる。

アフガニスタンは、過去の犯罪を罰するほど、国は再建されてないと言う者もいる。しかし過去の犯罪を罰しない限り、復讐の文化は一掃されることはなく、平和は訪れないとも言える。責任ある者が見逃されれば、アフガニスタンの傷は癒えない。アメリカ政府が、都合がいい相手に対して無頓着な態度を取り、見て見ぬふりを続ければ、アフガニスタンに民主主義を根づかせるという彼らの目標を達成することはできない。

rightWarlords' crimes: Secrets of an Afghan grave
By John Heffernan and Jennifer Leaning(IHT)、WASHINGTON


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004.