【2004年3月15日〜3月21日】


■ビンラディンはどこ?[040321 Time]

Camp Blessingにいる男たちは、囮であることを知っている。Operational Detachment Alpha(ODA)936に属する12人のグリーン・ベレーは、アフガニスタンの米軍基地からは遠く離れている。「ここはビンラディンの裏庭だ。我々みたいな者が遠く離れた場所にいることで、彼を捕まえられる」。(中略)

最近米軍特殊部隊が、『TIME』をアフガニスタンのNangalamにあるCamp Blessingに同行した。キャンプの場所は極秘で、アフガニスタン米軍や大使館の地図にも記載されてない。ビンラディンは1ヵ月以上前、Nangalamの6マイルあたりで目撃されている。村人によるとビンラディン家の誰かが、Pesch川出身の地元の女性と結婚したという。

Camp Blessingは、11月に際月されたアメリカのレンジャー部隊の医師Jay Blessingにちなんで命名されたという。3ヵ月前にこの地に着任してから、ODA 936の男たちは地方再建計画に従事し、橋や学校や病院を作った。中立的、友好的な村は恩恵を受けるが、武器を捨てない村は、恩恵を被らない。ここで待機することでビンラディンの情報を得て、すぐに行動できるようにしているのだ。

しかし道はまだ遠い。ある晩、Nangalamの住民たちが家の電気を突然消した。それに続き、米軍キャンプがロケット弾で攻撃された。「誰かが、ロケット弾が発射されることを知っていた」のだ。グニーン・ベレーは毎日ロケット弾を140発発射し、弾薬がたっぷりあることを誇示している。「小さな隊だが、邪魔したければ、怪我するぞ」という印だ。(後略)

hoonWhere's Bin Laden?
By MICHAEL WARE、Nangalam


■アフガン大臣と、50〜100人殺害さる[040321 AP]

地元司令官の兵士たちが、アフガニスタン航空省大臣のMirwais Sadiqをヘラートで殺害。その後銃撃戦となり、100人ほどが派閥間の戦いで死亡した。Mirwais Sadiqはイスマイル・ハーンの息子である。

ヘラートの軍司令官Zaher Naib Zadaが『AP』に電話で語ったところによると、日曜日にSadiqがZadaを解雇しようと彼の家を訪問の際、軍がSadiqを殺害したという。その後ZadaとSadiqの兵士の間で衝突が生じ、機関銃や戦車やロケット弾を用いた戦闘となった。約50人から100人の兵士が死亡したという。Sadiqはカルザイ政権の3番手であり、殺害された2人目の航空省大臣となった。

イスマイル・ハーンはこれとは別に襲撃されたが、負傷しなかったという。いっぽう、カーンは狙われなかったという説もある。

これとは別の説として警察官Fahimは、SadiqはZadaの自宅に、2日前にZadaの兵士が殺害した3人の市民について聞きに行ったと話した。

garrAfghan Minister, 50 to 100 Others Killed
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■戦闘の後、パキスタン軍がアルカイダの投降を要求[040321 New York Times]

パキスタン軍はジルガを開催し、一時停戦を呼びかけたと、ワナのBrig. Mehmood Shahが述べた。長老たちは武装勢力に投降を説得し、捕虜となっている14人の兵士と政府高官の釈放を要求する。

この動きは、地元民たちの怒りが高まったために実行された。今回の戦闘でパキスタン兵17人と武装勢力約15人、その他に一般住民が多数殺害されている。土曜日には車輌が攻撃され、女性と子供を含む12人が死亡した。

しかし軍の戦術の変化は、外国人武装勢力の手ごわい抵抗のためでもあるようだ。Brigadier Shahによると、抵抗は弱まっており、弾薬が不足してきたという通信を傍受したという。「捜索は数日で終わるが、外国人勢力の一掃は1ヵ月ほど続くだろう」。

6週間前、ザワヒリかビンラディンのどちらかが、南ワジタスタンと北ワジリスタンの間のShawal Mountainsに隠れているという情報が入ったと、パキスタン人高官2人が述べた。しかし追跡する前に、パキスタンとアフガニスタンとの間の山の中に、移動してしまったようだ。

代わりにパキスタン軍は、ウズベクイスラム運動の残党であるウズベク人戦士たちに行き当たったようだ。パキスタン高官は今、アフガン高官たちがこれまで言い続けてきたように、2002年の春にアフガニスタンから逃げ出したウズベク人たちが、アラブ人やロシア語を用いる戦士たちとともに、南ワジリスタンの部族地帯に隠れていると言い始めた。

彼らは、ウズベキスタンのイスラム運動の最後の残党である。ウズベク人たちは、タリバンのために戦う、手ごわい戦士たちだ。アフガン諜報部は、これまで国境を越えて来る戦士たちを、彼らのせいにしてきた。また2002年6月には、Azam Warzakでパキスタン軍と衝突し、30人から40人が包囲された農家から逃げ出した。1週間後にパキスタン軍は北ワジリスタンで、ウズベク人が乗った車輌を襲撃している。また2001年11月、アフガニスタン北部のQala Jangi刑務所の外国人戦士の暴動、2002年春のアフガニスタン東部で展開した『アナコンダ作戦』で、注目された。アナコンダのあと、彼らは南ワジリスタンに逃げ込んだといわれる。(後略)

garrAfter Days of Fighting, Pakistani Military Seeks Qaeda Surrender
By CARLOTTA GALL、ISLAMABAD


■武装勢力と和平交渉[040221 AP]

パキスタン軍は日曜日に、25人からなるジルガの使節団が戦場に入ることを許し、数百人のアルカイダ戦士を匿っている部族の長老たちと、和平交渉を開始することにした。しかし武装勢力の引き渡しを、取り下げることはできないという。

日曜日、チェチェン人6名の遺体がラワルピンディに送られ、DNA鑑定が行なわれる予定のようだ。

部族の使節団は月曜日に白旗を掲げ、戦場に入る予定だ。交渉の最中、戦闘は中断するという。使節団は政府の3つの要求を伝える。まず捕虜になっている兵士12人と政府高官2人の釈放、戦闘に加わった部族民の引き渡し、外国人を追い出し、軍が逮捕できるようにする。「容疑者すべてを引き渡さなければならない。そうでなければ、作戦は再開する」と、Brig. Mahmood Shahは述べた。

「敵は弾薬が不足してきたようだ。軽武器だけを使っている」という。また日曜日に非常線を突破しようとしたチェチェン人2人が、殺害された。(後略)

hoonPeace Deal Sought With Pakistan Militants
By AHSANULLAH WAZIR、WANA


■米軍戦闘機、パキスタン領内を爆撃[040321 The News]

金曜日に米軍戦闘機が北ワジリスタンを爆撃し、3人が負傷、学校や家を破壊した。アフガン側にある米軍基地がゲリラに攻撃されたことに対する報復のようだ。

アフガニスタン側の国境すぐ近くにある米軍基地が、タリバン戦士たちに攻撃されたという。目撃者によると、爆撃は北ワジリスタンのLawaraで起きた。攻撃のあとパキスタン側に逃げ込んだタリバン戦士を追跡して、爆弾15発が落とされた。

パキスタン軍関係者が、遺体の一部を回収したというが、詳細はわからない。国境の向こうの古い城跡に駐屯している米軍に対する損害の程度は、わかってない。

ミラン・シャーのパキスタン高官によると、米軍機はパキスタン領内を侵害し、パキスタン領内3キロ地点に爆弾を落下したという。別の情報源によると、パキスタン領内を7キロ侵害した。別の高官は、米軍戦闘ヘリコプターが、Lawaraバザール付近を走行していた車を狙い、3人の部族民が負傷したとを確認した。負傷したのはShahi Khan、Gulbat Khan、Gul Jamal Khanだという。

FATAの警備官責任者Brig(retd)Mehmood Shahは、この攻撃はアフガニスタンとの国境がはっきりしてないために生じた過ちだったと述べた。パキスタンが領空を侵害していることを報告すると、米軍はすぐに空爆を止めたという。

パクティア州のアフガン政府関係者は、3人のタリバン戦士が攻撃されて死亡したという。抵抗勢力は3遺体を放置して、パキスタン側に逃げ込んだと述べた。別のタリバンの情報源も、死亡者があったことを認めたが、米軍やアフガン国軍からも死亡者が出たと主張した。

garrUS warplanes bomb Pak territory
By Behroz Khan、PESHAWAR


■ワナで41人死亡[040321 The News]

土曜日、南ワジリスタンでは、これまでで最大の被害が出た。市民の死亡者は25人にのぼり、兵士12人の遺体がワナにある軍のキャンプに運ばれた。軍高官は、「外国人テロリスト」16人が死亡したと発表した。

Corps Commander Peshawar Lt Gen Safdar Hussainがワナで記者会見し、3人の非パキスタン人がこの日に殺害され、容疑者100人が逮捕されたと述べて、40人ほどの捕虜がトラックに連れ込まれる写真をジャーナリストに見せた。

ワナで150人からなるジルガが開催され、和平交渉に前進した。4時頃から一瞬銃撃戦が止み、住民は安堵したが、再び夜になって大砲や迫撃砲が発射された。それでも、以前と比べると、攻撃は弱まったようだ。

ジルガに集まった部族長たちによると、まず最初に停戦について話し合ったという。両陣営の死傷者の遺体を回収し、負傷者の手当てをするために、ジルガは停戦のための条件を整える必要があるという。ジルガのメンバーは、南ワジリスタン以外の部族地帯から選出され、前国会議員も含まれる。

最大重要人物とされるNek Mohammadの代理人が『The News』に電話で語ったところによると、自分も仲間も降伏する意志がないという。軍が主張しているにもかかわらず、非常線は敷かれていないと述べ、自分たちが軍と戦っているのは、家を攻撃され、無実な市民を殺しているからだという。またビンラディンやザワヒリがいることも否定した。外国人はいるが、それは過去にイスラムのために戦った「ムジャヒディン」だという。戦いで兵士が75人死亡し、12人が捕虜になっているという。そのほかに軍関係の車輌18台を襲い、放火したと述べた。(後略)

garr41 killed in Wana operation
By Rahimullah Yusufzai & Sailab Mahsud、PESHAWAR/WANA


■パキスタン、国境付近で市民13人を殺害[040320 Reuters]

土曜日に南ワジリスタンで車輌が攻撃され、乗っていた市民13人が死亡した。2人の地元の警備官によるとパキスタン軍のヘリコプターが攻撃したというが、部族地帯の警備責任者Brigadier Mehmood Shahは、武装勢力による犯行とと述べた。

garrPakistan attack kills 13 civilians near border
WANA


■米軍戦闘ヘリ、誤ってパキスタンに侵入、3人負傷[040320 Reuters]

米軍の戦闘ヘリコプターが武装勢力を追跡しているうちにパキスタン領内に迷いこみ、攻撃で市民3人が負傷したとパキスタンの警備官が土曜日に述べた。

北ワジリスタンの村人によると、金曜日の夜の攻撃で別の1人も殺害されたというが、地域の警備官はこれを否定した。

村人によると、ヘリコプターはバンを攻撃して3人を負傷させ、2度目の攻撃で1人が殺されたという。現場から、遺体の一部が見つかった。

garrU.S. chopper attacks Pakistan by mistake, wounds
MIRANSHAH


■米爆撃で市民6人死亡[040320 Reuters]

ウルズガン州で米の空爆があり、少なくともアフガン人市民6人が死亡、7人が負傷した。Charcheno地方の村で起きたこの襲撃の死傷者はほとんどが女性と子供だったと、政府高官が述べた。

米軍報道官Lieutenant-Colonel Bryan Hilfertyは、市民の死傷者については聞いてないと述べた。この地域で米兵2人が死亡した事件を追って、タリバンを攻撃していたという。

garrUS bombing kills six civilians -- Afghan officials
KANDAHAR


■SAS、ビンラディン捜索に参加[040320 Daily Telegraph]

イギリスはSAS兵士100人をアフガニスタンに派遣し、アメリカはビンラディンを捕らえるために、さらにエリート隊数百人を派遣するよう、要請した。SASは、バグラム空港に到着し、パキスタンとの国境付近に向かっているという。

防衛省は、米国と英国特殊部隊を強化するために、落下傘部隊か奇襲隊を派遣することを考慮しているという。(後略)

hoonSAS joins hunt for Osama
By Michael Smith and Peter Foster


■パキスタン、100人以上の容疑者を逮捕[040320 AP]

パキスタン軍は5日にわたる攻撃で、100人以上の容疑者を逮捕した。逮捕された者の中には、外国人や彼らを匿っていた地元パキスタン人もいると、作戦の責任者Lt. Gen. Safdar Hussainが述べた。まだ400人から500人がこの地域で戦っているようだ。「彼らは、ここに長い長い間いたようだ。彼らは非常によく訓練された専門的な戦士だ」。「発砲するまで、非常に長く辛抱する」。

いっぽうパキスタン軍高官が『AP』に語ったところによると、アメリカのヘリコプターが北ワジリスタンのAlawarai Mandiで、ロケット弾を発射したという。車に乗っていた3人が負傷したようだ。アメリカ人たちが特定の標的を追っていたのか、パキスタン領内であることを知って越境してきたのかはわからないという。アフガニスタンの米軍報道官Lt. Col. Bryan Hilfertyは、このような主張を否定した。「あそこでは、米軍や合同軍は活動していない」。これは非常にデリケートな問題である。ムシャラフ大統領は、米兵がパキスタン国内で活動することを許さないと、繰り返し述べてきた。もしアメリカが攻撃かたことが確認されれば、大きな敵意が生まれるだろう。

軍はジャーナリストに、目隠しをされ手を背中でつながれた40人ほどの捕虜が、ワナで軍のトラックに乗せられているのを見せた。また白い毛布でくるまれた容疑者の遺体を見せ、敵が立てこもっている敷地から、チェチェン語、ウズベク語、アラビア語で会話した電話を傍受したと述べた。

Hussainは、敷地には重要人物がいることは確かだろうと述べたが、それがザワヒリかどうかはわからないという。逃げた「可能性はないとはいえないが、抵抗してくる様子を見ると、48時間たった今も、この重要人物はまだ中にいると思う」。金曜日に、化学の本と爆発物を所持したチェチェン人戦士が逮捕された。戦士たちの中には外国人が多数いるが、残りはYargul Khel族だという。「この部族を罰し、見せしめにしたい」。

タリバンの協力者で、殺害されたウズベクのリーダー、ジュマ・ナマンガニの腹心だった、カリ・テヒール・ヤルデシュが率いる80人のウズベクイスラム戦士が、ワジリスタンに潜んでいると言われてきた。ナマンガニは、2001年の終わりに、米軍のアフガニスタン攻撃で殺害された。

smellPakistan Arrests More Than 100 Suspects
By MATTHEW PENNINGTON、WANA


■謎の戦士は、ウズベク人かチェチェン人の可能性[040320 Reuters]

パキスタン軍が包囲したと思いこんだアルカイダ幹部は、チェチェンかウズベクの武装リーダーの可能性があると、あるパキスタン人司令官が述べた。

何十人という戦士たちが殺害され、外国人を含む100人の容疑者が逮捕されたようだ。司令官たちは、抵抗勢力の戦い方から、ビンラディンかザワヒリなどの重要人物を守っている可能性があるという。しかし傍受されたラジオ通信から、ウズベク人かチェチェン人である可能性も出てきたようだ。

「我々が傍受した通信は、チェチェン語かウズベク語のようであるために、チェチェン人かウズベク人の可能性がある」と、Lieutenant-General Safder Hussainが述べた。

以前にある諜報源が、2人のチェチェン人武装戦士、DanyarとQuaran Ataがこの地域にいると述べていた。また有名なウズベク戦士、タヒール・ヤルダシェフも一緒にいる可能性もあるという。

レポーターによると、目隠しをされた30人から40人の逮捕者が、トラックに乗せられて連れて行かれたという。

パキスタンは敵が隠れている敷地に向けて、ヘリコプターで発砲していた。「彼らは非常によく訓練を受けた戦士たちだ。我々の隊が5〜7メートル移動するのを待ち、それから発砲してくる」とHussainは語る。「隊が動くと、彼らは四方八方から攻撃してくる。地元住民が我々の味方なのかどうか、わからない」。「このように目標が定まらないと、まるで影を追っているかのようだ」。また、戦いはじきに終わるだろうが、軍はまだ外国人戦士たちを部族地帯から追い払うという使命が残っているという。「終わりのない作戦だ。重要な作戦だ」。

アメリカ人数十人が、パキスタン軍に技術的援助や諜報情報の収集に力を貸しているというが、米軍の地上兵は作戦に参加してないという。

作戦の開始以来、パキスタン兵は30人死亡した。抵抗勢力の死亡者は明らかではないが、外国人を含む24人だとある高官が述べた。

イスラム原理主義の聖職者たちは攻撃を非難し、今後さらにテロが続くだろうと警告した。デラ・イスマイル・ハーンでは、学生数十人が抗議運動を行なった。「政府はアメリカのためにこのドラマを演じている。その結果、部族民が被害を被った。テロリストはいない。アルカイダもいない」。

smellMystery militant may be Uzbek or Chechen -Pakistan
By Simon Denyer、WANA


■作戦で2人死亡、400人包囲[040320 The News]

南ワジリスタンでの攻撃は軽・重火器を使用して続いていると、軍情報官Shaukat Sultanが金曜日に述べた。

軍隊と準軍隊は50平方キロ四方を封鎖したと述べ、300人から400人の地元テロリストたちが、南ワジリスタン行政区内の7つの地域にいると語った。金曜日にテロリストたちは、2度、車で逃走しようとしたらしい。その際テロリスト2人が死亡した。外国人1人を含む4人が逮捕されたが、残りの9人は逃げたようだ。(中略)

ある高官によると、火曜日の作戦でザワヒリが逃げた可能性も否定できないという。タリバン報道官は、ザワヒリもビンラディンもアフガニスタンの安全な場所にいると主張した。「彼は逃げた可能性がある」と、ある高官がAFPに述べた。このような憶測が出てきたのは、火曜日に、部族民を捜索していた準軍隊が襲われたときに、防弾を施した車輌が外国人を乗せてトップスピードで逃走したのが目撃されているからだ。このランドクルーザーは、部族民の建物がある敷地から急に飛び出し、別の2台の別のランドクルーザーに守られながら走り去った。同時にさまざまな方角から戦士たちが飛び出し、準軍隊に手榴弾を投げつけたり、銃撃を始めた。高官が述べたところによると、50人からなる隊は「完全に蹴散らせれ」たという。乗車していた者が走り去った様子、また戦士たちが突然出現してきた様子から、「もしビンラディンでなければ、ザワヒリ以外ありえない」とこの高官は述べた。

アルカイダ50人ほどが南ワジリスタンから、アフガンの国境の町、Urgun, Gayan and Barmalに逃げ込んだようだ。この地域には、タリバンシンパが多いと、アフガン軍高官が述べた。

smell2 killed, 400 trapped as operation goes on
RAWALPINDI


■パキスタン軍、アルカイダ幹部を捜す[040320 New York Times]

金曜日に、数千人のパキスタン兵が大砲と戦闘ヘリコプターを用いて、300人から600人の抵抗分子を10平方マイルの村に包囲したという。パキスタン軍高官は、ザワヒリがこの中にいるとまだ信じているようだが、抵抗分子を要塞のような敷地から逮捕するためには、まだ数日かかるようだ。

部族地帯の警備責任者Brig. Mehmood Shahは、準軍隊は2つのグループに分かれ、東と西から家宅捜索を開始したという。「あまり進展はなく、抵抗されている。まだ時間がかかるようだ。少なくとも明日か、それ以上かかる」。(中略)

Brigadier Shahによると、戦士たちはウズベク人で、チェチェン人やヘクマチアルを支持するアフガン人、アラブ人やウイグル人もいるという。また戦いが開始される前に、ザワヒリがこの地域で移動している情報を得ていたとも述べた。

ワシントンでは、ザワヒリを包囲したというパキスタンの主張を慎重に受け止め始めたようだ。「誰がいるのかはわからない。誰もいないかもしれない」とラムズフェルドは発言した。(中略)

あるアフガン警備官は南ワジリスタンの問題に関して、ザワヒリは現在戦闘が展開している地点から、5から10マイル離れた安全な場所にいるという情報を得たと、電話インタビーで述べた。ビンラディンも南ワジリスタンにいるが、攻撃されていない場所にいるという。この高官によると、タリバンの協力者であるウズベクのイスラム戦士のリーダー、Qari Tahirとロシア語を用いた司令官が、パキスタン人と戦っているらしい。(後略)

smellSeeking Top Qaeda Figure, Pakistanis Battle Militants
By DAVID ROHDE and CARLOTTA GALL、ISLAMABAD


■パキスタン軍、ゲリラを包囲[040320 Washington Post]

パキスタン軍数千人が、150人から400人の部族戦士とアルカイダとも関係がある外国人イスラムゲリラを包囲をしたと、軍高官が金曜日に発表した。

南ワジリスタンにいる軍司令官によると、その戦いぶりから、部族民たちはアルカイダ幹部を匿っている可能性があるとしたが、金曜日に語った軍高官によると、外国人はチェチェン人やウズベク人、アラブ人だが、ビンラディンとザワヒリがいるかどうかはわからないという。「最近の諜報情報からみると、ビンラディンもザワヒリもあの地域にいないようだ」と、ペシャワルの諜報部高官が述べた。「アルカイダ支持者たちに、大きなメッセージを送っているにすぎない。でもわからない。思いがけないものを、見つけるかもしれない」。

軍報道官Maj. Gen. Shaukat Sultanは、金曜日の作戦での負傷者の数を発表するのを控えたが、ロイターによると、木曜日以来、15人の兵士が殺害されたと発表している。

金曜日の作戦では、敵を攻撃するだけでなく、火曜日に捕虜にされた数十人のパキスタンの準軍隊と2人の政府高官を救い出すことが目的だったようだ。諜報官によると、「チェチェン人は捕虜と交換に、無条件解放と終戦を希望している」ようだが、交渉はあり得ないという。しかしムシャラフが述べるように、降伏した者は米軍には引き渡さないと付け加えた。(中略)

パキスタン軍高官とペシャワルの文民官によると、南ワジリスタンの有力部族民リーダーたちは、1日中警備隊と追い詰められたゲリラとの間の仲介をしていたという。「テロリストたちには、降伏しなければ軍は全力で攻撃する」というメッセージを与えたという。

smellPakistani Forces Besiege Guerrillas
By Kamran Khan and John Lancaster


■アフガン攻撃[040320 Asia Times]

アフガン抵抗分子に対する米軍の計画はまっとうだ。国境地帯で、米軍とパキスタン軍ではさみうちをする。しかし抵抗分子たちは、独自の作戦を『Asia Times』に暴露した。パングラデシュ、パキスタン、アラブ人からなる外国人協力者とともに、古典的なゲリラ戦を展開するのだ。

敵の計画は効果的だった。火曜日に南ワジリスタンで抵抗分子とパキスタン軍が衝突したが、これが最初の攻撃だ。今やパキスタン軍は、アメリカの作戦「山嵐」を支援する前に、地元民と戦わざるをえなくなった。軍は木曜日に南ワジリスタンで、「最大」の作戦を行ない、大砲や戦闘ヘリコプターが出動した。同時に、部族の抵抗分子たちは北ワジリスタンに広がっている。これはすべて、計画の一環のようだ。

『Asia Times』とのインタビューで、アフガン抵抗分子のあるプランナーが、戦略を話した。手書きの地図を広げ、この男は「Shawal」という地域を指し示した。Shawalはデュランドラインのアフガン側である(北ワジリスタン内の国境地域もShawalと呼ばれる)。Shawalは無人地帯だ。地元民かゲリラ以外、立ち入ろうとはしない、深い、危険な迷路のような場所だ。男はこう説明した。「最初の山を越えると、同じような山が見える。その山を越えると、頭がくらくらしてきて、同じ山が永遠と続くような錯覚に陥る」。

アフガン抵抗分子にとって、この場所は最後の隠れ家だ。米軍たちがアフガニスタン側からこの地域に侵入するとしたら、Bermalを通って入ることになり、パキスタン側からだったら、南北ワジリスタンから入ることになる。

この地域を征服した者は、ガズニ、パクティア、パクティカを襲うことができる。そしてここに入ることができるのは、Data KhailとZaka Khail族だ。Data KhailとZaka Khail族には長い歴史があり、一度も捕まったことがない。部族民は勇敢で「たとえ敵であっても、避難を申し出たものは匿う」ほど、忠実である。この2つの部族が、今やタリバンとアルカイダをShawalで匿う。アメリカはこの地域を支配し、部族民の庇護のもとを追い出せば、敵を捕まえることができる。

これに対して敵は、同盟軍と対決するのを防ぐために、彼らとこの難攻不落の地形で対決しようとしており、そのために別の地域で彼らを攻撃し、注意を反らそうとしているのだ。

パキスタン人たちはアメリカの圧力のもとに、すでに南ワジリスタンの戦いに巻き込まれている。ワナにいる情報源によると、パキスタン軍はKaloo Shah、Sheen Warsak、Azam Warsakで戦っている。攻撃されているワジール族たちは、他の部族民たちにも戦いに参加するよう、呼びかけているらしい。

そして南ワジリスタンの戦闘地域は、他の場所にも飛び火した。北ワジリスタンにいるパキスタン軍が、まず攻撃されたようだ。この地域は、Shawal地域の近くだ。ということは、パキスタン軍は新たな問題に直面したことになる。ビンラディンの捜索として始まったこの戦争は、パキスタン部族民との戦いに発展してしまった。

アフガニスタンでは、米軍は地元タリバンによってヒット・エンド・ラン攻撃にさらされるだろう。軍が家宅捜査を行なう容疑者を捜す間、Shawalへの攻撃は遅延する。敵の計画は、功を奏しているようだ。数週間後、その結果が明らかになる。

ohsmellAfghan offensive: Grand plans hit rugged reality
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■アルカイダ400人追い詰められる[040320 The Nation]

(前略)ワナでの作戦が続く中、政府は金曜日にShawalの山岳地帯に兵を派遣した。木曜日に、Shawal山地のDabar Miami基地にある軍の基地が攻撃され、2人が死亡した。容疑者と軍の間で、約30分間戦闘が続いた。

山に隠れている容疑者を追い出すために、政府はさらに軍や準軍隊を派遣。Shawal山地の北面を確保し、新たな作戦が土曜日に開始されるようだ。行政側はすでに北ワジリスタンでジルガを開催し、協力を呼びかけたという。

南北ワジリスタンに接するShawal山地は、1年前、政府の管轄内に入った。以前この地域は、部族地帯における侵入できない地域のひとつだった。

hoon400 Al-Qaeda men cornered
From Shaiq Hussain、ISLAMABAD


■ワナでテロリスト38人死亡、8人逮捕[040320 Daily Times]

(前略)軍の情報官Major General Shaukat Sultanは、南ワジリスタンにビンラディンがいる可能性はないが、ザワヒリがいる可能性はあると記者会見で述べた。「ザワヒリがいるという物質的情報を得ている」という。

Sultanは、作戦の際に死亡、あるいは逮捕された戦士たちには、アラブ人やチェチェン人が混ざっていたと述べた。遺体から、武器や携帯電話が押収されたようだ。さらに軍を投入することもできると述べ、降伏の意志があるなら、まだ受け入れるとも述べた。

金曜日に、アルカイダ戦士や地元支持者たちは、強く抵抗しているという。Sheen Warsakの民家を、戦闘ヘリコプターが攻撃したようだ。村の住民は逃げ出しているらしい。ある高官によると、3月16日以来行方不明になっている準軍隊兵士や行政官2人が捕虜になっている可能性があるために、Kalooshaの要塞のような家を攻撃できないでいるという。

ワナにいるFATAの治安官、Brig(r)Mehmood Shahによると、相手の攻撃は弱まっているらしい。武器が尽きたのか、近づいてきたときに急襲をかけようとしているかだと述べた。また北ワジスタンでも、新たな攻撃を始める可能性があるという。北ワジリスタンでは、軍の兵士が木曜日に2人死亡している。ある部族民ジャーナリストによると、軍の車輌が顔を隠した15人の男を連れ去るのを目撃したという。

hoon38 terrorists killed in Wana, 8 arrested


■ザワヒリはどこに?[040320 The News]

ザワヒリは、南ワジリスタンのAzam Warsakに追い詰められているだろうか。それとも軍の思い違いだろうか。

政府情報官は、ムシャラフはザワヒリの名前の名前を挙げていないと言っているにもかかわらず、国際メディアはザワヒリが追い詰められていると一斉に報道している。

政府は今後、もしザワヒリがここで発見されなかった場合に備えなければならない。あるいはザワヒリが逃げた場合、また軍の思い違いに対する非難を受けざるを得ない。アメリカはパキスタン軍の無力さを楯に、FATAに入り込むことを政府に要求するかもしれない。

ザワヒリやビンラディンが南ワジリスタンにいたことは、当然考えられる。しかし彼らに注目が集まった時点で、逃げ出すことは当然だ。もしまだいるとしたら、他に行く場所がなかったということだ。

軍は、単に抵抗分子が激しく闘っているという事実だけで、アルカイダ幹部がここにいると信じているわけではないだろう。軍情報官は、逮捕した戦士から得た情報で行動しているわけではないと主張するが、アメリカとパキスタン軍は、ザワヒリが南ワジリスタンにいるという証拠を持っていると考えられる。アルカイダ戦士たちを知っている者たちにとっては、Azam Warsakの村に隠れていた、想像以上の戦士の戦いぶりは予期できることだ。彼らは決して降伏しない。死ぬまで戦う。ザワヒリがいようといまいと、強く抵抗する。

ビンラディンとザワヒリは、一緒に行動していると信じられていた。もし2人が別々にいて、ザワヒリだけが南ワジリスタンにいるとしたら、説明が必要だ。まず、2人は別々に行動することに決めたということ。あるいはビンラディンは死亡したために、ザワヒリは1人になったと考えられる。

さらに抵抗するウズベク、チェチェン、パシュトゥン族に比べ、アラブ人が少ないことも挙げられる。ビンラディンとザワヒリと共に行動する者たちは、アラブ人だ。2人のために、死ぬまで戦うだろう。ウズベクやチェチェン、パシュトゥンは、ホームレスなアラブ人を助けることはあっても、アルカイダとの関係は希薄だ。

ウズベクのイスラム主義者たちは、アフガニスタンとパキスタンの国境地帯に隠れるといわれるイスラム運動の指導者、タヒール・ユルデッシュを守ろうとしているだろう。チェチェン人は、やはり国境の部族地帯に隠れているといわれるDaniarを守るだろう。そしてパキスタン部族民にとっては、南ワジリスタンのお尋ね者、Nek Mohammad、Sharif Khan、Nur Islam、Maulvi Abbas、Maulvi Azizを匿うことに必死になるだろう。南ワジリスタンに隠れている重要人物は、タヒール・ユルデッシュ、Daniar司令官、そして5人の容疑者である可能性はある。

smellWhere is Dr Ayman al-Zawahri?
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■パキスタン軍、武装団を包囲[040319 Reuters]

金曜日にパキスタン軍は、300人から400人の外国人武装団を、アフガニスタンとの国境付近に包囲して戦っていると述べた。

軍はアルカイダ戦士たちを大砲で攻撃し、ヘリコプターも上空から攻撃に加わった。戦士たちの中には、ザワヒリもいる可能性がある。「彼らは包囲され、哨兵線を突破しようとしている」と、軍の情報官Major-General Shaukat Sultanが述べた。ザワヒリが逃走した可能性を否定し、「逃走した可能性はない」と語った。

政府高官によると、木曜日以来、兵士15人が死亡。「強い対抗があるが、Shin Warsakでは、家宅捜索が始まった」という。「彼らに近づいている。攻撃が少なくなった。武器が尽きてきたのか、近づいたところを襲おうとしているからだ」と、Brigadier Mehmood Shahが述べた。Shahは、兵士15人が死亡したことは否定した。

アフガニスタンのタリバン政権高官は金曜日に、ザワヒリとビンラディンが戦闘地にいる可能性は少ないという。「私の知る限り、ザワヒリはあそこにはいない」と、タリバン前防衛大臣Mullah Obaidullah Akhundが『ロイター』に電話で語った。別のタリバン情報官は、このような作戦を実施したパキスタン軍に攻撃を警告した事実を否定した。情報官のAbdul Latif Hakimiは、「そのようなことは言ってない」と、アルジャジーラテレビが、覆面をした同じ名前の男が声明を発表したあとに語った。

garrPakistan army pounds encircled militants
By Hafiz Wazir、WANA


■パキスタン軍、アルカイダ捜査を強化[040319 AP]

金曜日、土塀で囲まれた要塞に、約400人の部族民と外国人兵士を追い詰め、数千人のパキスタン軍がザワヒリを捜索している。

市民、数百人が戦闘地から逃げ出した。中には負傷していた者もいるが、武装組織については何も知らないと述べ、軍の攻撃に憤慨を表わした。内務相Faisal Saleh Hayyatは、48時間以内に、攻撃にけりをつけると述べた。

パキスタン軍はアメリカの諜報部工作員十数人と協力していると、軍情報官Gen. Shaukat Sultanが述べた。アメリカの衛星偵察機などの偵察機が、上空を飛んでいた。アフガン国境の向こうでは、米軍とアフガン軍が国境を封鎖し、パキスタン側から逃げてきたテロリストの中級幹部を逮捕しているという。

300人から400人の外国人とパキスタン部族民たちが、Kaloosha、Azam Warsak、Shin Warsakなどの村で、軍と対戦している。Sultanによると、重要人物が戦士たちの中にいるようだが、その人物が誰なのかはわからず、ザワヒリかどうかもわからないという。パキスタン軍はShin Warsakを中心に、数千人の兵士が20平方マイルを包囲しているらしい。「誰も逃げることができないことは確実だ」。2人の死亡した戦士の写真を見せ、1人はチェチェン人で、もう1人はアラブ人だという。金曜日には武装兵士2人が殺害され、8人が逮捕されたらしい。逮捕された者のうち5人は外国人だという。

Sultanは、武装組織が女性や子供を人間の盾にして建物にこもっていることを非難。しかし、地元民が戦士たちに「共感している」ことは認めた。Karikotでは、長老たちがジルガを開催し、軍がこれまでの協定を破ったことを非難した。

タリバン情報官Abdul Samadが『AP』に、ザワヒリとビンラディンはアフガニスタン側に隠れていると、電話をかけてきた。「ムスリム世界よ、彼らのことを心配するな。2人の客人は大丈夫だ」と語った。

garrPakistani Troops Step Up al-Qaida Hunt
By RIAZ KHAN、KARIKOT


■容疑者、パキスタンとの国境付近で逮捕[040319 AP]

米軍とアフガン国軍はパキスタンとの国境付近で、「中級幹部」のテロリストリーダーを捕まえたと、アフガン政府情報官が金曜日に伝えた。

カルザイ政権の情報官Jawed Ludinが語ったところによると、逮捕された者たちが、パキスタンから逃げてきたかどうかはわからないという。米軍情報官Lt. Col. Bryan Hilfertyは、最近このような逮捕があったかどうかは知らないと述べた。

アフガン国軍は金曜日にアメリカ軍を援護して、西の国境を強化しているという。米軍は、パキスタンが戦闘を繰り広げている地点から15マイルのパクティア州のShkinに、基地を設営。米軍特殊部隊とCIAなどのTask Force 121もここに待機しているようだ。

アフガン側では水曜日に軍ヘリコプターが出動し、金曜日になると、Shkinからの道路にはほとんど通行がないという。「パキスタン人は国境を封鎖したようだ」とオルグン州の市長Mohammed Ghausが述べた。

hoonSuspects Arrested Near Pakistan Border
By ELLEN KNICKMEYER、KABUL


■部族民、「最大」作戦を待つ[040319 Asia Times]

(前略)南ワジリスタンは非常に緊張した状態で、Azam Warsakから国境までの地域では、村人たちは安全な場所に避難した。Kaloo ShahとChugantai村には、今は誰もいない。部族民は約250人の人質をとったとみられているが、何人かは釈放された。Khasa Darの若者たちも、今後の作戦には協力しないという条件で釈放されたようだ。しかし、まだ人質は多数残っている。

パキスタン当局による火曜日の作戦は非常にお粗末で唐突だったために、今後は全面戦争を避けられないだろう。これまでパキスタン当局は、部族民たちにムチと飴で接していた。しかし今回、部族民たちは全く無視された。その結果、Naik Mohammed、Sharif、Islam Maulvi Abbasを含む、部族民戦士や部族の長老たちは、すべて山に避難してしまった。

ガズニ、アルゴン、シャキン、パクティアを含むアフガニスタンの問題地域は、すべて南ワジリスタンの反対側だ。はじめはアフガン抵抗戦士が、今はパキスタン部族民戦士たちがここに避難している。

ワナにいる情報源によると、部族民が攻撃したあとのパキスタン軍を見ると、今後は空爆をしなければ、部族民たちをコントロールすることはできないという。しかしそれをすることに対して、パキスタン軍は混乱するだろう。兵士の30%は北西辺境州出身だ。

パキスタン軍が直面する問題を考えると、無政府状態になったこの地域は、国境の両側の過激派の手に落ちる。南ワジリスタンには5万人のアフガン難民がいる。アフガン抵抗分子か、そうでないかを見分けることは難しい。

いっぽう現在の状態は、この地域におけるアメリカのネットワークを台なしにしたといえる。南ワジリスタンにも、反タリバン勢力がいる。アメリカはこれらの部族民を手なずけ、タリバンやアルカイダに対するスパイに仕立てた。しかし今回の作戦で、これらの反タリバン勢力は打撃を受けた。パキスタン行政の指図で組織された部族の軍隊lashkarは、火曜日の戦いで包囲されてしまった。600人のlashkarは人質となり、武器を捨て、今後政府に協力しないと誓わされ、釈放された。文化的にみて、この状況は部族社会の価値観を明らかにする。一度謝罪したら、その者は死ぬまでその誓いを守らなければならない。

火曜日の混乱のあと、親タリバン派は部族地帯を支配するだろう。親米派は今や消えた。他の部族地帯も、南ワジリスタンと同様に反抗的な態度をとり、部族地帯にいるパキスタン軍に対抗しようとするだなう。

smellPakistani tribes await 'full force' offensive
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■パキスタン、アルカイダのNo.2に近づいた可能性[040318 AP]

パキスタン軍は、ビンラディンの腹心、ザワヒリを追い詰めた可能性があると、パキスタン高官3人が木曜日に発表した。

数百人の兵士と準軍隊が、要塞のような土塀で囲まれた家を襲撃。大砲を撃ち込み、戦闘ヘリコプターが攻撃した。何十人もが殺害されたという。高官が『AP』に語ったところによると、諜報情報により、ザワヒリが包囲された可能性があるという。ビンラディンがザワヒリとともにいるかどうかは、わからない。

「諜報情報や、部族地帯にいる工作員が集めた情報によると、ザワヒリが隠れている可能性がある。彼を逮捕するために、最大の努力をしている」という。諜報部高官と、ムシャラフ政権の政治家が、2人ともこれを認めた。

諜報部高官によると、木曜日に逮捕された18人の容疑者からも、情報を得ているという。ザワヒリは負傷したという情報もあるようだ。(中略)

アメリカ高官は、パキスタン軍の行動によって、武装集団が米軍が自由に行動できるアフガニスタン側に逃げ込むかどうか、注目しているという。

garrsmellPakistanis May Be Near al-Qaida's No. 2
By PAUL HAVEN、ISLAMABAD


■「ザワヒリ、包囲される」[040318 CNN]

パキスタン軍は金曜日の日の出とともに、アフガニスタンとの国境付近でアルカイダの「最重要人物」を守っていると思われるアルカイダを、空から攻撃する予定である。

諜報情報によると、包囲された人物はアルカイダのナンバー2のザワヒリだという。200人以上のよく訓練され、武器をもったアルカイダ戦士たちが、ザワヒリが逮捕されるのを防ごうとしているらしい。

政府筋によると、2日前に逮捕された18人のアルカイダ工作員が、ザワヒリが隠れている場所を告白したという。ムシャラフ大統領が『CNN』に語ったところによると、パキスタン陸軍と空軍がこの地域に「襲いかかった」。包囲されたと思われるアルカイダの名前については、語らなかった。

政府筋によると、軍は日の出とともに空爆を予定しており、ザワヒリの逃走を防ごうとするようだ。暗闇を利用して国境を越える可能性もあるが、軍が周囲を封鎖しているために、難しいだろうという。アメリカ高官は、ビンラディンはザワヒリとそう遠くはない所にいる可能性があると述べる。

アメリカ高官は、パキスタンに情報は与えているが、作戦を行なっているのはパキスタンだという。ホワイトハウスの宣伝部Dan Bartlettは、アメリカが軍事作戦に加わっているかどうかは、コメントできないと述べた。

ムシャラフは『CNN』に、アルカイダの「最重要人物」が包囲された可能性があると述べた。軍は2日前に、激しい抵抗を受け、テロリスト幹部が隠れている可能性を感じたという。「我々が大砲を発射したにもかかわらず、外に出てこない」。ザワヒリがいるのかと尋ねると「そのことについては語らない。何かいうと、『ザワヒリがいる』というような、ヘッドラインになる」と答えた。(後略)

garrsmellPakistani sources: Al-Zawahiri surrounded
ISLAMABAD


■米兵2人と武装集団5人、死亡[040318 Reuters]

アフガニスタン中央部の衝突で、米兵2人と少なくともイスラム過激派5人が死亡した。米軍とアフガン兵がウルズガン州で村をパトロール中に襲撃されたという。

hoonTwo US soldiers, five militants die in Afghan clash
KABUL


■パキスタン、新たなアルカイダ捜索を開始[040318 AP]

パキスタン軍と準軍隊が、大砲やへリコプター戦闘機を使用してアルカイダとタリバンに対する新たな作戦を開始した。

新たな作戦は、南ワジリスタンのAzam Warsak、Shin Warsak、Kalooshaで実施されていると、Brig. Mahmood Shahが述べた。Shahによると、戦闘は木曜日に開始されたが、両陣営に死傷者がいるかどうかはまだわからない。

これとは別の部族地帯、北ワジタスタンでは、何者かが木曜日の未明にパキスタン軍のチェックポストにロケット弾と銃を撃ち込んだ。兵士2人が死亡し、数人が負傷したと、諜報部高官が述べた。

さらに北ワジリスタンのミラン・シャーでは、武装兵が軍のトラックに手榴弾を投げ込み、兵士が数名が負傷したらしい。軍情報官のMaj. Gen. Shaukat Sultanは、これらの攻撃について何も情報がないと語った。

木曜日の早朝、ヘリコプター十数機が、ワナの上空を旋回した。これに先立ち、兵士を運ぶ軍のトラックがワナを通過し、作戦が開始されると、追撃砲の音が聞こえてきた。内務相情報官Abdur Rauf Chaudhryは、作戦に参加するために新たな軍が派遣されたと述べた。また火曜日の作戦以来、準軍隊兵士「数人」が行方不明であることも認めた。

garrPakistan Begins New Hunt for al-Qaida


■パキスタン軍、新たな作戦を開始[040318 Reuters]

パキスタン軍は、アフガニスタンとの国境で新たな作戦を開始した。これより以前、軍のヘリコプターが上空を旋回し、当局がラウドスピーカーを使用して村人たちに、避難するように呼びかけた。

「朝7時に、住民に避難するよう呼びかけ、その3時間後に作戦を開始した」と、この地域の文民高官Mehmood Shahが述べた。「準軍隊が軍と戦闘ヘリコプターに援護され、作戦に参加している。敵が重火器を使用しているため、我々も使用している」という。

戦闘が行なわれている現場付近の住民は、政府側が大砲を発射しているのが聞こえ、煙が上がっていると述べた。武装団も散発的に応戦しているようだ。Kaloosha村の周囲は、包囲された。

軍情報官Major-General Shaukat Sultanは、今回の作戦を「重要作戦」と呼び、軍と準軍隊が参加していると説明した。戦闘は、パウエル国務長官がパキスタンを訪問したのと同時に開始された。

パウエルは、「ブッシュ大統領とアメリカ国民は、我々がテロから安全になるためにパキスタンが払ってくれた犠牲に対して、感謝している」と述べた。

garrPakistani troops launch fresh assault on militants
By Hafiz Wazir、WANA


■ムシャラフ、ビンラディンで悩まされる[040318 BBC]

ビンラディンとオマール師の逮捕は、ブッシュ政権にとっては必至だ。ワシントンの高官はこう述べ、イスラマバードのアメリカ高官も同意見だ。したがってムシャラフは、アメリカから多大な圧力を受けている。しかし部族地帯での政策は、ムシャラフにとって政治的にも軍事的にも、非常に危険だ。

3月中旬と2月の下旬に、準軍隊が南ワジリスタンで作戦を実施した。今やFATAでは、数十人のアメリカ人諜報部員が、パキスタン軍とともに行動している。イスラマバードは、これを否定している。

アフガニスタンの米軍によると、パキスタンと協力して武装団をパキスタンから追い出し、アフガニスタン側で捕まえようとしている。しかし「言うが易し」である。地元は緊迫し、反政府感情はますます高まっている。このような緊張感があるときに、政府は作戦を展開することに臆病になっている。

軍は、野党から非難を受けている。また軍は、もしアメリカがビンラディンを逮捕することに協力したら、ブッシュ政権に対するパキスタンの有用性がなくなることを恐れる。イスラム政党から抗議を受け、アルカイダやそのシンパから復讐されることも恐れる。

さらに問題がある。スンナ派とシーア派の対立も顕著になった。このような中で、FATAの失敗は致命的だ。北西辺境州政府とバローチスタン政府はタリバンのシンパで、軍の行動に憤慨している。また、もし米軍がアフガニスタンからパキスタンに越境してきたら、問題はさらに深刻になる。アメリカ高官によると、武装集団を追跡するために、米軍は軍をパキスタンに越境させることを許可したという。政府は繰り返し否定するが、国境地帯は米軍がFATAに侵入してくるという噂でいっぱいだ。しかしこの可能性は少ない。

政府は、外国人がFATAに入ることを禁じる。したがって、援助運動家やジャーナリストが、その目で状況を確かめることができない。したがって噂が広まり、政府の言うことは一元的だと見られている。規制がかけられているのは、米軍がすでにいるからだと、人々は信じる。これも、可能性が少ない。

ビンラディンの逮捕の如何に関わらず、パキスタンの平和と安定に大きな影響があることには変わりない。

hoonMusharraf's Bin Laden headache
By Ahmed Rashid, Lahore


■米軍とアフガン軍、パキスタンの国境で「重要」作戦開始[040318 The News]

米兵100人とアフガン兵が、パキスタンとの国境付近でタリバンに対する「重要な作戦」を実施する準備をしているという。パクティア州のアフガン国軍司令官Zakim Khanによると、300人の新卒兵を含む900人のアフガン国軍が、作戦に参加するという。軍はウルグン付近のLwaraにある基地に駐留している。また最近米軍はパクティア州の国境付近で、活発に活動しているようだ。「パトロールや兵が増えている」という。

米軍はハワイから海兵隊と歩兵隊を呼び寄せているために、バグラムの空軍基地を拡大していると外交筋がAFPに伝えた。

hoonUS, Afghan forces to conduct "major" offensive near Pakistan border
KHOST


■アフガニスタン南部に新しいタリバン司令官[040318 Daily Times]

アフガニスタン南部で米軍とアフガンで軍と戦う責任者として、前司令官ダドゥッラー師が任命されたと、タリバン報道官が述べた。

報道官Sabir Mominは、「オマール師により、ダドゥッラー師が司令官となった」と、電話でスピンボルダックからチャマンにいるレポーターに語った。ダドゥッラーは、タリバンの10人会議で指名されたという。

オマール師自身はこの会議に出席しなかったが、これを承諾したらしい。ダドゥッラーは、12月にマルーフ(Marouf)地方の空爆で14人の仲間とともに死亡した、ハーフィズ・アブドゥル・ラヒーム(Hafiz Abdul Rahim)を継ぐことになる。

hoonNew Taliban chief for southern Afghanistan
CHAMAN


■ワジリスタンの衝突、死者の数が増す[040318 The News]

軍と文民高官は、国境警備隊員15人が死亡したと述べた。さらにパキスタン軍兵士1人も死亡。これで政府側の死亡者は16人になった。19人の国境警備隊員が、いまだ行方不明である。捕虜になったと伝えられている。政府はこれについてはコメントしてない。ある情報によると、武装団たちが水曜日に、Kaloshahからピックアップに乗って移動したと伝えた。行政府の職員2人とkhassadarsの4人も、行方不明である。捕虜と遺体の交換をめぐる、政府と武装勢力との間の交渉については、確認された情報はない。

政府は24人の「外国人テロリスト」を殺害したと発表しているが、2人の遺体だけを回収したと述べる。残りの22人についての詳細はなく、武装兵士がそれだけ殺害されたのか、真偽はわからない。部族民によると、2人のチェチェン人を含む6人が殺害されたという。チェチェン人のほかは、地元民だった。死亡した「チェチェン人」は、爆発物を腰に巻きつけていた。爆発物が爆発して死亡したという。

政府は16人を逮捕した。Kharoti族のアフガン人とラホール出身の男が逮捕された者の中にいたという。(中略)武装団たちは戦術にたけていたという。2台のバイクに乗った戦士4人が、兵士が乗ったトラックに手榴弾を投げ込み、銃撃して逃げていったという。国境警備隊はワナに帰る途中、Zha Ghundai丘で襲撃された。

いっぽうAzam Warsakの村の住民たちは、安全な場所に避難しはじめた。パキスタン軍が戦闘機を送り、爆撃を始めることを恐れている。

南ワジリスタンのMahsud族が居住するTiarza地区にある、国境警備隊基地にロケット弾が撃ち込まれた。これまでMahsud族の居住地域は安全だったので、状況が心配される。住民によると、ロケット弾15発が基地に撃ち込まれたが、ほとんど命中しなかったようだ。

《APP追記》

Faisal Saleh Hayat内務相は、今回のワナでの作戦には、パキスタン軍兵士は死亡してないと発表した。作戦は準軍隊と国境警備隊が行ない、死亡したのもこれらの隊員だったという。

garrWaziristan clashes death toll rises
By Rahimullah Yusufzai & Sailab Mahsud、PESHAWAR/WANA


■ワナの状況緊迫[040318 The Nation]

(前略)情報によると、今回のワナの作戦の失敗は、親政府側の部族軍隊Lashkarを、作戦の中心に加えなかったことだという。当局は情報が漏れることをふせぐために、Lashkarの長老を参加させていなかった。また行政側は、外国人や地元協力者については認識していたが、その数と武装勢力の力が予想以上に大きかったという。

これらの容疑者や協力者は、タリバンが1997年から98年にかけて採用していた作戦をとり、国境警備隊を襲撃した。激しい銃撃戦となった。今後地元住民の援助なしには、行政側が目的を達成することは不可能のようだ。

パキスタンの独立以来、国境警備隊にとって今回の打撃は最大のものとなった。ある情報源によると、行政側は、部族の長老たちがペシャワルから戻るのを待たずに、作戦を開始したという。Ahmadzai Wazir族の主な長老たちは、全員ムシャラフの招待を受けて、ペシャワルにいたのだ。ジルガは7人の容疑者たちの引き渡しを火曜日に設定していた。期日を過ぎたら、Lashkarが水曜日から作戦を開始することになっていた。長老たちが無視されたことに憤り、部族民たちは当局に協力することを放棄したのだ。

行政側や国境警備隊、また「山嵐」作戦がパキスタン側に侵入することを恐れて、Sheen Warsak、Kalushah、Landijogの住民たちは村を離れた。今のところ当局は部族民と個々に話し合っている。今後の衝突を避けるために、ジルガを開催する必要がある。

garrSituation in Wana tense
PESHAWAR/WANA


■南ワジリスタンに、無気味な静けさ[040318 Asia Times]

南ワジリスタンの住民たちは家を去り、アメリカが爆撃し始めるのではないかと脅えている。アフガン側から、米軍機が上空に飛来しているからだ。地上には焼けただれた軍の車輌が放置されている。戦いが終わり、無気味な静けさが漂っていると、ワナの住民Zafarが報告する。

しかしこの静けさは、次の嵐の前兆にすぎない。南ワジリスタンの衝突で、軍が大きな打撃を受けた。部族民たちとイスラム戦士たちに、軍は辱められた。情報源によると、北西辺境州警察、地元行政府のスタッフ、Khasa Dar forceのメンバーを含む250人を、地元民は人質にとったらしい。戦闘で殺害された兵士10人のほかに、軍兵士と確認された者を含む10人以上の遺体が、ワナのキャンプに運び込まれた。殺害された捕虜だという。

現在Zarian NoorからAzam Warsakの地域は、部族民とイスラム戦士たちがコントロールしている。Azam Warsak付近に米軍機が飛んでいるのが聞こえるといい、アフガン側の国境付近に動きがあると伝えられる。確実な情報はないが、米軍が国境からパキスタン領内に入る準備をしていることは、多いに予想される。したがって、数百人の部族民とイスラム戦士が、万が一米軍が入ってきたときに備えて、自爆テロを行なう準備をしている。NFPTにおける情報源によると、バジョール、北ワジリスタン、モーマンドでも、部族民が一致団結しているようだ。

南ワジリスタンでは葬式が、軍のキャンプで行なわれている。部族民たちは再び線を引き、線を越えた者は殺すと警告する。両陣営とも戦いの準備をしている。現在は静かだが、パキスタン軍が攻撃したら、部族地帯はさらに火がつくだろう。

数日前に北西辺境州を訪れたムシャラフは、部族地帯での作戦が失敗したら、パキスタンはアメリカから大きな影響を受けざるをえないと警告していた。しかし火曜日の戦いの結果、パキスタン軍には面子を保つオプションはない。戦いに参加しなかったと主張するだけだ。パキスタン軍が部族地帯に配備され、作戦を行なっているという明らかな事実があるにもかかわらず、組織としてのパキスタン軍は、いまだに作戦にはかかわってないと主張しているのだ。

ISI広報部のMajor General Shaukat Sultanは『Asia Times』のインタビューで、パキスタン軍が火曜日の作戦に関わったことを否定した。「南ワジリスタンの作戦には、パキスタン軍は関わっていない。火曜日の作戦は、準軍隊である国境警備隊が行なったことだ。作戦について話すべき人物は、FATAの責任者だ」。

パキスタン軍がこの作戦と反乱に関知しないと主張する態度は、軍が状況をコントロールできずにいることの証拠だ。同時に軍は、死傷者が生じた隊と市民との衝突に、責任を持ちたくないのだ。しかも、パキスタンの国土において、別の国のための戦争を戦っているのだ。この状況は、今後の成り行き、そして誰がパキスタン軍を支配しているかを暗示する。アメリカだ。

garrgarrDeathly silence descends on South Waziristan
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■いかに米国がパキスタンに火をつけたか[040318 Asia Times]

アメリカのムシャラフに対する圧力により、パキスタンで激しい戦いが広がった。パキスタンは今、自国民と戦っている。作戦はパウエル国務長官のパキスタン訪問に合わせて開始されたが、パウエルは状況がますますコントロールできなくなっているというニュースを持って帰国さぜるをえない。

部族民とパキスタン軍との衝突は、火曜日に起きた。少なくとも10人の軍関係者と24人の「容疑者」が死亡。容疑者のほとんどは、武装団を匿ったとされている。

ワナの重要な地位にいる部族民によると、パキスタン当局は、なんとか部族民との戦いを防ぐよう、努力していたという。戦闘がはじまる数日前に行政側は、政府軍の存在に反対する部族リーダーたちに罰金を課した。これに対して部族民は抵抗したが、行政側は慎重に行動した。部族民たちに密かに金を渡し、儀式的にこの金を罰金として払うように助言したのだ。このドラマは、アメリカに対して面子を保つためのものだった。パキスタンがテロに対して努力しているというアピールだ。しかしアメリカは、パキスタンに対して容赦なかった。仕方なく、ムシャラフは北西辺境州を訪れ、ジルガに出席。部族のリーダーたちに協力するよう呼びかけた。

ある情報源によると、タリバンはアフガンの都市部を攻撃しようとしている。これはパキスタンのジハード志願者たちにとっては、とっておきのニュースだ。ジハード団たちはカシミールでの行動を抑止されて以来、新たな戦場を探しもとめている。彼らは最近、軍幹部から、カシミールの「ゲームは終わった」ために、店を畳むことを言い渡されていた。したがってジハード志願者たちは、アフガニスタンに移動し始めたのだ。

カラチの信頼のおける情報源によると、戦士たちが南北ワジリスタンに赴き、アフガン抵抗分子とパキスタン軍との戦いに参加しようとしているという。ラホールやクエッタ、パンジャーブの田舎からも、続々と人々が集結している。

火曜日の戦いまでは、7つの部族地帯のリーダーたちはパキスタン当局に、部族地帯から兵を撤退させなければ抵抗すると警告していた。この警告にかかわらず、パキスタン軍とともにワナにいるアメリカ高官が圧力をかけ、デリケートな状況に火をつけた。今月初め、パキスタン兵がワナで11人を射殺していた。現況を予告する事件だった。パキスタン当局だけでこの問題を扱っていたなら、状況はまた別だったにちがいない。

たとえば、部族民は南ワジリスタンで今後、軍が新たな作戦を開始することを拒否し、線を引いた。パキスタン兵がこの線を越えたら、狙われる。これに対処するために南ワジリスタンの行政官はすべての部族民を招き、緊張緩和の話し合いを持とうとした。しかしその場に出席したアメリカ人高官の指示で、部族リーダーたちが逮捕されたのだ。これで、対話への道が閉ざされてしまった。

今回の状況を興味深く見守っている者たちがいる。 ・軍内部の反ムシャラフ陣営。彼らは今回の事件で、自分たちの戦いではないにもかかわらず、パキスタン兵が不当に使われたと感じている。 ・パキスタンでの作戦を指揮しようとしていた、米軍主導の同盟軍。部族民まで「テロリスト」となってしまったために、米軍はパキスタンの「テロネットワーク」を取り締まるためにパキスタン内に入り込む、最大の好機を迎えた。 ・パキスタンのジハード団たちはアフガン抵抗分子とともに戦いたがっている。以前は国境地帯の監視が強化されていたために、アフガニスタン入国が難しかった。パキスタン側で衝突が起きている今、戦士たちは戦場に入り込むだろう。パキスタン国内の安定を脅かす最大の要員は、パキスタン軍内部にある。ムシャラフとアメリカに強い反発を感じる者たちだ。Jamaat-i-Islamiなどの政党とともに、ムシャラフを降板させる動きを開始するだろう。

garrgarrHow the US set Pakistan aflame
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■無人偵察機、2000年にビンラディンを発見[040317 CNN]

アメリカ高官によると、CIAの無人偵察機が2000年に写したと思われるビンラディンの映像は、「機密書類」であり、誰がこれをメディアに流したか、捜査するという。『NBC News』が火曜日にこのビデオを放映、『CNN』も放映した。

2000年の秋、非武装・無人偵察機がアフガニスタンのTarnak Farmで、白い服を着た背の高い男を映した。諜報部幹部によると、このテープは本物で、映っている白い服の男はビンラディンだという。

この農業施設は、アルカイダの幹部が会合をもつ場所で、アルカイダ工作員の訓練所でもあるという。このテープの人間がビンラディンであるという可能性があったために、このあと無人偵察機は“Hellfire”ミサイルを搭載し、リモートコントロールで発射できるようになったという。

2000年当時のテクノロジーだと、巡航ミサイルか爆弾でTarnak Farmを攻撃するには、7時間かかったようだ。1998年にクリントンがビンラディンがいると思われたアフガニスタン東部の訓練所を巡航ミサイルで攻撃させたが、ミサイルが目的地に到着したときには、ビンラディンはすでに移動したあとだった。この爆撃で、21人のパキスタン人が死亡している。

hoonDrone may have spotted bin Laden in 2000
From David Ensor


■補強部隊、ワナに[040317 Dawn]

武装勢力がスカウトの施設にロケット弾を発射した後、政府は正規軍と準軍隊を直ちに南ワジリスタンに送ることを決定した。パキスタン軍と国境警備隊は、Zari Noorに隊を派遣する。

ヘリコプターや重武器も移送し、新たな攻撃に備えるという。すでに計画は準備され、近々作戦を開始するようだ。準軍隊はこの地域を熟知しているために先導するが、軍が今回は援護にまわるという。(中略)

行方不明者はいまだに見つかってないが、当局は、人質の交換を拒否したという。「武装組織との交渉はない。交渉は拒否した」と、政府高官が語った。

高官によると、外国人武装団が火曜日の夜、Mehsud族の居住地域にロケット弾を撃ち込んだという。地元民が、彼らの土地を通行することを妨げたからだと伝えた。ピックアップに乗った武装団たちは、Tiarzai地域にあるMehsud族の土地を通ってShawalの山に逃げ込もうとしたが、武装した部族民たちに追い返されたらしい。ロケット弾は学校とスカウトの建物付近に着弾したが、被害は少ないようだ。

hoonReinforcement sent to Wana for decisive action
By Ismail Khan、PESHAWAR


■同盟軍、山嵐作戦で容疑者70人逮捕[040317 Paktribune]

アフガニスタン南部と東部で展開している「山嵐」作戦で、容疑者が逮捕された。

地元のアフガン高官とガルデズの情報源によると、Jamiat Islami支持者で元司令官のGeneral Ziauddinとその兄弟2人、別の司令官Shrin Aaaqaが逮捕されたという。Uragon、Sarubi、Ziru、Piyanでも、容疑者数名が逮捕されたようだ。

hoonCoalition forces arrest 70 suspects in mountain storm operation
KABUL


■パキスタンの国境地帯、静かながら緊張が続く[040317 Reuters]

水曜日、黒くやけただれた車輌が放置され、まだ燃えているものもあった。Watchadanaに放置された車輌には、黒こげの死体も残されていた。住民によると、夜間もいくつかの爆発音が聞こえたというが、新たな戦闘はないようだ。

パキスタン軍による今回の作戦は、パウエル国務長官がパキスタンを訪問する1日前に実行された。火曜日に、少なくとも8人の兵士と24人の抵抗分子が殺されたといわれる。地元紙は、準軍隊兵士の死亡者を14人としている。警備担当の交換によると、さらに18人が行方不明で、誘拐された恐れがある「行方不明者は死亡したのか、負傷したのか、誘拐されたのかわからない」という。また別の交換は、地元当局に武装団が交渉してきて、行方不明者と仲間の交換を申し出たという。

garrPakistan border area quiet but tense after clashes
By Hafiz Wazir、WANA


■南ワジリスタンで32人死亡[040317 The News]

南ワジリスタンの戦闘で、少なくとも8人の国境警備隊員が死亡、15人が負傷した。政府はこの戦いで24人の「外国人テロリスト」が殺されたと発表したが、国境警備隊は2人の遺体しか回収できてない。2人はチェチェン人だという。残りの外国人の身元はまだ判明してない。

これらの数字が正確だとすると、火曜日の衝突で、全部で32人が死亡したことになる。しかし確実な発表はなく、負傷者は増えるもようである。(中略)

FATAの行政官が『The News』に語ったところによると、国境警備隊が早朝5時にKaloshahに派遣され、2人の容疑者Nek MohammadとNur Islamの家を攻撃したという。2人が「外国人テロリスト」を匿っている可能性がある、という情報が入ったらしい。「家の中から発砲してきたために、国境警備隊が応戦した。数時間交戦した」という。

部族民によると、アルカイダを匿ったとされるNek MohammadとNur Islamは殺害されておらず、逮捕もされてない。国境警備隊が攻撃した家に2人が隠れていたかどうかは、不明である。2人は、5人のお尋ね者容疑者のうちの2人で、彼らが属すZalikhel枝族のYargulkhelとKarmandkhel氏族は、すでに政府から多大な圧力をかけられている。Zalikhelsは罰金を課され、商売は封鎖され、政府機関で働いていた者は解雇された。

Azam Warsak村の住民たちによると、国境警備隊はKaloshahの外で、武装した部族民に包囲され、涸れ沢に避難しているという。また民兵19人が、壊れた軍の車輌とともに、包囲され、殺されたり負傷し、数人が人質として捕らえられたようである。何人かの民兵は同情的な部族民に助けられ、逮捕を免れたようだ。

国境警備隊高官は、武装団が隠れ家から発砲すると、自分たちとともにKaloshahに同行した部族の長老や政府高官が逃げだしたと、訴えた。また火曜日の作戦の最中、部族の軍隊lashkarが参加しなかったことも、問題となった。行政側は、早朝に600人ものlashkarを動かすことは不可能と、反論した。

大砲や追撃砲、ロケット弾を用いた攻撃は夕方の5時まで続いた。後に、国境警備隊員たちはワナに撤退した。

garr32 killed in South Waziristan clashes
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■ワナの戦い[040317 The Nation]

国境警備隊8人、外国人と部族民24人を含む、少なくとも32人が、ワナ近くのAzam Warsakで生じた行政側と武装部族民との戦いで死亡、20人以上が負傷した。軍は12人を逮捕した。

外国人は中央アジア出身とみられる。別の情報によると、死亡者は50人から60人に登るという。現場は非常に緊張しており、武装軍が国境地帯に配備された。

情報によると、武装した部族民が国境警備隊と部族警察Khasadars Forceの車列を攻撃し、軍の車輌15台が破壊され、死亡者と負傷者が生じたという。ジルガと600人からなる部族軍隊Lashkarに確認することなしに、政府上層部が国境警察とKhasadars Forceに、容疑者を捕らえるように指示を出したという。これを受けて月曜日深夜、約700人の国境警備隊と部族警察Khasadars Forceが、南ワジリスタンとアフガニスタンのパクティアを結ぶ国境の町、Azam Warsakの村に集結した。

Kaloshahで、軍は容疑者の1人、Noor Islamの家を包囲した。当局はNoorはSharifとNek Mohammadとともに、ここに隠れていたとみている。家にいた者たちが逃げ出そうとして、銃撃戦となったようだ。

最初、両陣営とも4人ずつ殺され、通りがかった14歳の少年が巻きぞえとなり、死亡したという。その後、国境警備隊とKhasadars Forcesは、Chagharandi、Landidog、Dab Kotなどで、憤慨した部族民により車列を包囲され、ロケット弾や追撃砲で攻撃された。部族民によると、50から60人の民兵が殺害されたり負傷したりし、車輌15台を破壊されたという。政府高官はこの攻撃があったことは認めたが、死亡者は32人で12人が逮捕されたと発表した。

この攻撃のあと、政府はすでにワナで待機していた軍を呼び寄せた。軍は状況を鎮圧しようとしているが、Kaloshahではまだ衝突が続いている。

軍を各地に配置するとともに、行政側はZiaraで部族の長老とジルガを開催し、包囲されたFrontier Corps and Khasadars Forceを、安全な場所に移すための話し合いをしているようだ。交渉は続いているが、長老たちはAhmadzai Wazir族のZalikhel氏族に属する容疑者たちに、圧力をかけられないでいる。

日中続いた衝突で、ペシャワルとワナ当局は32人が死亡、そのうち政府側は8人が死亡、24人が負傷したと発表した。部族民と外国人の遺体は、ワナに移された。(後略)

garrWana's biggest battle >From Shamim Shahid and Allah Noor Wazir、PESHAWAR


■アメリカの敵、襲いかかる[040316 Asia Times]

アメリカがパキスタンとの国境でタリバンとアルカイダを捕らえようとしているいっぽうで、抵抗分子は単に鳴りを潜めているのではない。ある信頼のおける情報源によると、国際イスラム戦線は、アメリカをアフガニスタンから追い出すための計画を開始したという。

《アフガン、パキスタン戦線》

パキスタンはしぱらく前に、米軍がアフガンゲリラに対して作戦を開始し、それに伴いゲリラたちはパキスタンの山奥に逃げ込むだろうと聞かされていた。しかし、これはほんの一部だ。情報源によると、2週間前、カラチからさまざまな訓練を受けたジハード団が、南北ワジリスタンに向けて出発したという。これらのジハード志願者たちは、カシミールでインドに対する自爆テロを行なうために訓練を受けた者たちだ。今や彼らの目標は、パキスタン軍と米軍だ。

パキスタンは南ワジリスタン、バジョール、モーマンドを中心に、7万兵を派遣している。アフガン抵抗分子は、特殊な作戦を採用している。抵抗分子はまだ組織だったパターンを見せてないが、指令はすべてオマール師から下されているようだ。現代的な方法で指令が伝わるのではなく、Mullah ObaidullahやMullah Brutherを通して伝達される。この2人のタリバン幹部は6ヵ月ごとに、さまざまな司令官と会合を開き、そこで作戦やターゲットを言い渡される。彼らの戦法も、単純なものだ。しかしアフガン抵抗分子は、確実に米軍に打撃を与えるはずだ。

いっぽうパキスタン当局は、ワナで新たな作戦を開始した。しかし驚くべきことに、部族民たちは行政側の命令に従わず、パキスタン軍の撤退を要求している。軍が新たな作戦を開始したら、戦争は避けられないとも警告した。したがって作戦は中断してしまい,パキスタンはアメリカ当局に対して面子を保つのに必死だ。

2年前に米軍が「テロとの戦争」を開始して以来、アフガニスタンには失望しかない。(中略)アフガニスタンで問題が生じてないところ、カブール、パンシール、マザリシャリーフなどは、軍閥が支配している。現在アフガン中央政府とアメリカに耳を貸さない強力な軍閥が、少なくとも30人はいる。時間とともに、アフガニスタンにおけるアメリカの悩みは増えてきている。したがって、アメリカの目標はビンラディンを捕まえ、「穏健派タリバン」に手綱を渡し、アフガニスタンを去り、面子を保つことになる。

今週予定されているパウエルのアフガニスタンとパキスタン訪問で、アメリカの作戦は最終的に決定されると思われる。パウエルの今回の使命は、これ以上ブッシュ政権が深みにはまる前に、アメリカを救い出すことだ。

いっぽうパキスタンとアメリカの諜報部との会見で、部族地帯におけるパキスタンの以前の失敗が検討されたという。失敗は、作戦の計画にかかわっていたパキスタン高官が、情報をリークしたことにある。アメリカは、パキスタンにますます大きな圧力をかけている。

《グローバルな攻撃計画》

国際イスラム戦線は、数週間後にアフガン抵抗分子がアフガンの主要都市で攻撃を始めたときに、動き出すようだ。さらにテロ攻撃を行ない、アメリカやパキスタンを困らせるだろう。

現在の戦争??アメリカ対国際イスラム戦線??は、これまで歴史に出てきたことがない。(中略)急進的なムスリム組織では、ビンラディンの計画を支持、追随するところが増えた。ビンラディンと直接関わっていようがいまいが、関係ない。(中略)このような展開の中で、ビンラディンは表に出現しそうもない。情報源によると国際イスラム戦線は、さまざまな場所で、ごく希に接触してくる数人の人間から指示を受け、作戦を実施する。ここ数ヵ月のうちに、大きな事件が起きることは間違いない。

garrUS's foes set to pounce
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■ワナで38人死亡、武装団、捕虜の交換を要求[040316 Dawn]

火曜日に発生したワナでの軍と武装組織との衝突で、14人の準軍隊兵士と武装団24人が死亡、負傷者は数十人発生したと、政府の情報源が述べた。

少なくとも18人の準軍隊兵士が行方不明になっており、殺されたのかどうか、はっきりしない。地元行政側のtehsildars2人も行方不明となっている。「行政側は行方不明者を捜索しているが、死亡しているのか、負傷しているのか、捕まったのか、手がかりがない」という。

戦いは、これまでの部族地帯での戦いでも最も激しく、銃撃戦となって、追撃砲やロケット弾が発射された。高官や目撃者によると、400人から500人に及ぶ、よく訓練された武装団が、Frontier Corps's South Waziristan ScoutsとTall Scouts 700人の兵士たちと戦った。

ワナに電話をかけてきた政府高官によると、「まるで訓練を受けた専門家のように戦っていた。あちこちに飛び移り、態勢を変えながら銃撃したり、手榴弾を投げたり、ロケット弾を発射し、我々を不意打ちした」という。

軍は最初、死亡者を7人(兵士4人と武装容疑者3人)としていたが、その後の数を発表することを拒んだ。軍の情報官Maj-Gen Shaukat Sultanは、「声明は発表しない。部族地帯の行政側が取り仕切っているために、そちらの方から発表されるだろう」と述べた。夜遅くに発表された声明によると、兵士8人が死亡、15人が負傷し、24人の外国人と地元民が殺害されたと付け加えられた。「2人の外国人の遺体が回収された」という。

しかしワナの高官によると、死亡した24人のうち、19人が外国人だったという。「明らかな風貌をしている。地元民とは違う。チェチェン人か中央アジア出身のようだ」とある高官が述べた。

ムシャラフ大統領は月曜日に開催されたジルガで、外国人武装団に対する作戦が失敗したら、深刻な影響が出ると警告していた。ムシャラフは、南ワジリスタンには500人から600人の外国人が隠れていると述べていた。

高官によると準軍隊兵士数百人が、アルカイダと、Nek Muhammad、Haji Sharifとその弟Noor Islamをはじめとする地元協力者を逮捕するために、ワナ西部のKalooshaに集結した。夜、容疑者たちがZari Noorにある軍の基地にロケット弾と追撃砲を発射し、兵士4人を殺害、7人を負傷させた。「目的地は5時頃に包囲され、6時半に作戦を開始した」という。

銃撃戦は、ピックアップが非常線を突破し、逃走したのをきっかけに始まったようだ。「後に続いた光景は信じられないものだった。数百人がいつのまにかどこかから集まり、激しい抵抗を始めた」という。何十人という外国人武装団が、地元の協力者たちの銃撃に援護されて逃げたようだ。ある政府高官とワナの目撃者によると、戦いは非常に白熱し、武装した部族民と武装団たちがリンゴ園の中にいた準軍隊を取りまき、四方八方から銃撃したという。またワナの準軍隊司令官Col Khalid Usmanも、襲撃されたらしい。

Kalooshaで準軍隊は最大の打撃を受け、死亡者、負傷者が多数発生した。ある情報によると、Kalooshaで11人の兵士が死亡したという。武装集団は目を見張るような攻撃をかけてきて、さまざまな場所で準軍隊を襲った。チェチェン人と思われる死亡した外国人武装兵は、手榴弾を手に持ち、対人地雷を7発体に巻きつけていたという。

南ワジリスタンに向かっていた準軍隊の車列が、ワナ付近のDabkotで襲撃された。この攻撃で兵士2人が死亡、12人が負傷した。高官と目撃者によると、状況は絶望的になり、国境警備隊たちはパキスタン正規軍の援護を要請しなければならなかったという。すぐさま軍の兵士400人が、待機していたワナから派遣され、準軍隊を援護した。未確認情報によると、Zha Ghondai付近で軍の車列が襲撃され、軍兵士1人が死亡、2人が負傷したという。軍は攻撃をかけてきた家を爆撃し、6人を逮捕した。

地元のモスクのラウドスピーカーから、聖職者たちが冷静になるように呼びかけ、地元長老や聖職者たちがジルガを開催し、和平を話し合った。しかしジルガも銃撃戦に巻き込まれ、Zha Ghondaiの大きなモスクに移動した。

道はすべて閉鎖され、女性や子供たちは安全な場所に避難したという。目撃者によると、武装団たちは準軍隊のトラックや車輌に銃撃し、奪ったらしい。

ペシャワルの高官によると、夕方以後、軍の大部分は撤退し、行方不明者を捜す小隊が残っているだけだという。またワナ当局に容疑者が接触してきて、捕虜になった兵士と仲間を交換するよう要求してきたらしい。ワナの住民は、「非常に緊迫している。明日何が起きるかわからない」と電話で述べた。

oh14 paramilitary troops among 38 killed in Wana: Militants seek
exchange of captives By Ismail Khan、PESHAWAR


■パキスタン、アルカイダ支持者を捜索[040316 AP]

パキスタンの準軍隊数百人が部族地帯で、アルカイダとタリバン容疑者を匿った部族民の捜索を開始し、銃撃戦のため両陣営とも負傷者が出たという。

軍は、南ワジリスタンの村Kalooshaで捜索を始めたようだ。ペシャワルの行政官Mehmood Shahは、早朝5時に作戦が開始し、準軍隊700人が参加していると述べた。諜報部高官によると、両陣営とも負傷者がでて、軍は追撃砲を撃っているらしい。

Kalooshaの住民Qasim Khanによると、準軍隊が城塞のような家に向かって発砲しているという。家は、アルカイダを匿ったとみさられる7人のYargul氏族の部族民のうちの1人のものだという。「家から出てはならないといわれた」と、部族民が電話で『AP』に語った。

準軍隊は、ワナからKalooshaに向かう道を封鎖した。ワナのモスクで聖職者がラウドスピーカーで、Kalooshaに直行して、戦いを中止するために仲介するように人々に呼びかけた。「Kalooshaへ行き、一般住民が殺されないよう、停戦を呼びかけなければならない」と、Pir SultanモスクのBazid Khanが述べた。

garrPakistan Hunts Suspected al-Qaida Helpers
By AHSANULLAH WAZIR、WANA


■アフガニスタン、戦いの犬、雄叫びをあげる[040316 Asia Times]

米軍が「山嵐」を開始した。これまでの作戦と違い、今度の作戦はヘクマチアルやカシミール・ハーン、Ustad Fareedなどの重要人物を逮捕し、諜報情報を得ようとしている。

「山嵐」の焦点はこれまでの作戦よりも広く、ナンガハル(ジャララバードを含む)、クナール渓谷とヌーリスタン、コースト、ガルデズ、カンダハル、ガズニ、オルズガン、クンドゥズ、ロガール(カブール郊外を含む)で展開する。Hezb-i-Islamiはヌーリスタンとクナール渓谷に拠点を築いたと思われ、ヘクマチアルはクンドゥズやカブールなどの活動を牛耳っているようだ。

いっぽうある情報源によると、この最新の作戦はパキスタンの部族地帯、パキスタン軍が駐留している南ワジリスタン、バジョール行政区、モーマンド行政区にも、広がっているようだという。

《政治的要員》

米軍が、逮捕しようとしている司令官たちが属する部族や氏族を取り調べているにもかかわらず、アフガニスタンの状況は停滞。重要人物の逮捕ができずにいる。いっぽう時間とともに、ゲリラの行動はますます活発になった。

同盟軍のこれまでの失敗は、アフガン政権との関係にあるという。アフガン政権は以前のジハード司令官たちで構成され、Hezb-i-Islamiの高官や重要人物で成り立つ。しかし「山嵐」の前、カブール政権は今回作戦を行なう9つの州で、警備官や州知事の変更があった。

いっぽうアメリカはパキスタンに、アメリカに協力しなければ容赦しないと警告した。パウエルは3月17日に、パキスタンの科学者とリビアや北朝鮮との関りを話し合うことを目的に、パキスタンを訪れる。アメリカはパキスタンの濃縮ウラン生産を中止させ、パキスタン軍の軍縮を提案してくると思われる。そしてこのあと、制裁が課されるようだ。

今週、アメリカの国防省副長官ウルフヴィッツは、ムシャラフがカーンを許したことを認めた代わりに、何らかの恩恵を求めていることを公的に認めた。「そのほうが効果的だと思う」と、Far Eastern Economic Review news magazineに語った。

パウエルのパキスタン訪問が決まるや否や、ムシャラフはリヤドに急行し、皇太子アブドゥッラーと会見。サウジの石油を代金後払いで確保し、今後パキスタンを訪れるだろう嵐に備えようとした。(中略)しかしサウジは冷たくあしらい、後払いでは提供しないと言っている。

したがってサウジの協力なしに、パキスタンは自分で問題を解決しなければならない。いっぽうでインドとの関係を改善し、争いを解決しようとしているが、西の国境には、7万兵を派兵した。さらにパキスタンは、アフガニスタンにいる親パキスタン勢力に、反パキスタン勢力に対して武器を降ろさせるよう、アメリカに圧力をかけられている。この数ヵ月、パキスタンはこの件に関しても協力しており、アメリカとともに、アフガニスタンにいる親パキスタン勢力に、対抗している。それでも、アメリカはタリバンの亡霊たちに、対処できないでいる。パキスタンも同じだ。事実は、アフガニスタンの抵抗分子に関して、もはやパキスタンはコントロールできなくなっているということだ。抵抗分子は、独自の勢力になった。もはや誰の援助も必要としない。

2年前にタリバンがカブールを撤退したとき、彼らはアフガンのパシュトゥン地帯の最大の勢力だった。2ヵ月におよんだアメリカの攻撃で、タリバン自身が撤退を決めるまで、ほとんど変化はなかった。タリバンはこのパシュトゥン地帯でいまだに人気があり、田舎や郊外では、今や再び支配しはじめた。この事実は、国際紙も報道している。

『Asia Times』は以前、米軍の春の攻撃は4月がクライマックスになると述べた。いっぽうある情報源によると、アルカイダも4月にアメリカを攻撃すると述べている。この時期アフガンゲリラたちは、米軍からアフガンの主要な町を奪回しようとするだろう。

これらの観点からみると、マドリードの電車爆破事件は、今後の問題を浮き彫りにする。スペインには、欧州よりもアルカイダ秘密支部が多い。そうだとしたら、スペイン内部の支部はすでに閉鎖されたはずだ。ということは、彼らはアメリカの同盟国に対して、計画を進めていることになる。

ある情報源によると、カブールやジャララバードで米軍に対する報復は考えられるが、それ以上に、米軍が抵抗分子の多いヌーリスタンの山々で山嵐作戦を行なえば、米軍の死傷者は避けられないという。

《未遂事件》

カラチのカブール領事館爆破は、未遂におわった。これはアルカイダや自爆組織が行なったのではなく、地下傭兵の犯行と思われる。銃で脅かして車を盗み、過酸化水素を積んで領事館の横に止めた。しかし爆発物は領事館を破壊するほどの威力はなかったという。単なる脅しだったようだ。

garrAfghanistan: Dogs of war in full cry
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■「オサマ、アフガニスタンであわや逮捕」[040316 Daily Times]

ビンラディンは、これまで何回もアフガニスタンで逮捕されそうになっており、マドリードの電車攻撃と何らかの関係を持っていた可能性があると、フランスの国防省高官が月曜日に述べた。

General Henri Bentegeatによると、フランス軍200兵が、米軍とともにアフガニスタンで行動しているという。「もう少しでビンラディンを捕らえることができそうだったことが、何度もあった。あるときには、ほとんど捕らえそうになっていたにもかかわらず、逃げてしまった」と、Europe 1ラジオで語った。アフガニスタンの地形のために、テロリストたちを捕まえることができずにいるという。(後略)

"Osama nearly caught in Afghanistan"
PARIS


■反テロ努力、アフガンの田舎で効力[040315 Washington Post]

6ヵ月前、パキスタンの国境に近いこの地域は、イスラム過激派の支配下に入りつつあった。今、米軍は「山嵐」と名づけた新たな作戦を、ここで展開しようとしている。パキスタン軍も、パキスタン側の部族地帯で、軍を配備している。

今のところ、パクティアにはそれほど大きな変化はない。中心の町オルグンは、パキスタンの部族民や米軍特殊部隊の基地を訪れる者たちであふれている。住民によると、今後の展開で、パキスタンとの関係は悪化するだろうという。「パキスタン人たちは今、我々を憎んでいる。我々の政府も憎んでいる。アメリカ人に協力する殺人者だという」とNawab Khanは言う。無職の彼は「米軍の仕事をしたい。でも雇ってくれなかったら、アルカイダになるか」と笑う。(中略)

「我々の問題は、全部パキスタンから来る。タリバンは我々を心配させるほど、組織されていない。ゲリラ活動をするだけだ。しかしパキスタン側ではムラーたちが牛耳っており、アルカイダを訓練していることは、誰でも知っている」。

以前、イスラム過激派たちはパクティアに隠れ、地元高官や外国の援助団体を追い出した。パクティアの22州のうち、12がタリバンの支配下になったと国連が報告している。当時、州知事のMuhammad Ali Jalaliはカルザイ政権に忠実を宣誓しながら、地元のタリバンリーダーとも関係を持ちつづけ、「二股」をかけていた。しかしカルザイはJalaliを更迭し、Mangalを任につけた。このほかにも、中央政府が管轄できるように、州の要職に人事異動があったという。

ここのところ、テロリストの攻撃が頻発している。パクティアは、アフガニスタンのもっとも忘れられた、伝統に縛られた地域で、舗装路や電気、飲料水、女子校もなく、医者もほとんどいないない。(中略)またパシュトゥン族が多く、保守的だ。(中略)

パクティアのパキスタンとの関係はここのところ、緊張している。オルグンの住民は戦争難民としてパキスタン側に何年も住み、今でも家族や親戚は、国境の両側に住む。オルグンと南ワジリスタンの間では、交通や通商、労働者の行き来も盛んだ。しかし今、不信感と恐れという、新たな国境がで生じ始めた。ワジール族たちは、パキスタン軍の侵入と、パクティアがタリバンからアメリカの砦にかわりつつあることを憤慨している。これまで簡単に国境を越えることができたオルグンの住民は、今は怪しい、親アメリカの異教徒と見られているという。

「パキスタンの舌は国連のようなことを言うが、心はアルカイダとともにある」と、最近この地域の州警察長になったZaher Dadが言う。パクティアの住民は以前はソ連と対決し、後にタリバンに共鳴した。しかし今は変わった。「イスラムのための戦争など、ないことに気づいた。金と力に対する戦いにすぎない」。

hoonAnti-Terror Efforts Put Vise on Afghan Region
Border Offensive Has Paktika Residents on Edge By Pamela Constable、ORGUN


■ビンラディン捜索で結束[040315 Washington Times]

米軍の秘密特殊部隊、Task Force 121が今、ビンラディンを捕らえようとしている。「感知攻撃罠を強化する」と国防省高官が語った。「諜報組織と、銃撃や捕獲をする者がそろった。すべての情報が1ヵ所に集まる」。

ペンタゴンは詳細を語らないが、国防省高官とのインタビューを通して、情報を得ることができた。

Task Force 121はアメリカの作戦「山嵐」のために、イラクからアフガニスタンに移動した。パキスタンの部族地帯に隠れるといわれるビンラディンの居場所が判明したら、直ちにTask Force 121はパキスタン国内に入り、テロリストたちを殺害、または捕らえる。

Task Force 121は4つの部分からなる ・Grey Fox:これは北ヴァージニアのFort Belvoirを基地とした援護組織だ。スパイ行為や、交信を盗聴する。電子通信を盗聴する「サーチライト」にアクセスできるハードウェアを持ち、光ファイバー・ケーブルを接続できる。Grey Foxは、バルティモアとワシントン国際空港に、航空機艦隊をもつ。必要であればメンバーは、偽アイデンティティを用いて「非公用」で各国に入ることができる。主に国際的ドラッグ密輸を扱うが、今回はラムズフェルドの要求に従い、アルカイダを殺害、または捕獲する「行動する諜報組織」となった。(中略) ・JSOC:これは800人からなるNavy SEALのArmy Delta Forceで、対テロ専門家である。9.11以後、JSOCは活発に行動している。JSOCはアフガニスタンでビンラディンやオマール師などを捜索したTask Force 11で、その後これがイラクでTask Force 121となった。アフガニスタンで行動するときには、再び名前を変えると考えられる。JSOCとGrey Foxは、特殊作戦の「暗部」を担う。「明部」を担い、公に活動するのはグリーン・ベレーと民政高官だ。 ・CIA Special Activities Division:Task Force 121を援助するCIA準軍隊で、戦士たちに直接諜報情報を与える。 ・The 160th Special Operations Aviation Regiment:ブラック・ホーク、チアヌーク、AH-6 “Little Bird”ヘリコプターがDelta ForceとSEAを運ぶ。

これまでもCIAと軍は協力しており、今回のTask Force 121が最初の共同作戦ではない。(中略)これまでの"link-analysis"の捜索で、ターゲットと接触をする人間の名前が明らかになった。これらの者たち、友人、家族などを捜索し、聴取したことにより、ビンラディンが訪れた場所、帰っていく場所などが判明したという。

アフガニスタンの米軍高官たちは、ビンラディンを今年中に捕らえる自信を見せている。(後略)

hoonAgencies unite to find bin Laden
By Rowan Scarborough


■パキスタン、米領事館で爆弾を処理[040315 AP]

パキスタン警察は月曜日に、カラチの米領事館の外に仕掛けられていた巨大な爆弾を、爆発する約5分前に取り除いた。

領事館の監視カメラがとらえた映像によると、パキスタンの民族衣装を着た男が朝の7時15分に、領事館の横に車を駐車。警備員に質問を受けている間、彼の後ろから来た車に飛び乗って逃走した。

車の中から、警察は200ガロンの液体爆発物、可燃性肥料、硝酸アンモニウム、タイマーなどが見つかった。爆弾は安全な場所に移され、取り外された。

警察の捜査官Qazi Chandが『AP』に語ったところによると、「爆発するまで、4分半しかなかった」という。また別の捜査官Fayyaz Leghariによると、このような液体爆弾が用いられたことは、今までほとんどなかったようだ。「これまでテロリストたちは、固体爆弾を用いてきた」という。

爆弾を積んだ車は、日曜日の夜カラチで、17歳の学生から奪われたらしい。

garrPakistan Defuses Bomb at U.S. Consulate
By AFZAL NADEEM、KARACHI


■リビア人容疑者、ムシャラフ殺害を計画[040315 Reuters]

アルカイダのメンバーと思われるリビア人が、最近のムシャラフ暗殺未遂事件を計画したと、ムシャラフが月曜日に述べた。

情報官のMajor-General Shaukat Sultanがムシャラフの発言として、「暗殺計画には数人が関わっていたが、そのうちの1人はリビア人で、アルカイダと関係があるようだ」と述べた。

ムシャラフはペシャワルで、部族の長老たちを前に演説した。リビア人はまだ逮捕されてないが、彼を攻撃したり、パキスタン国内における他の事件に関わった武装組織のネットワークは、摘発されたという。「私に対する攻撃や、パキスタン国内におけるすべての爆発事件に関わったほとんど全ての者たちは、逮捕された」とムシャラフ。「ネットワーク全体が逮捕された」。

hoonLibyan suspected in bid to kill Musharraf
PESHAWAR


■ムシャラフ、アルカイダが自分を殺そうとしたと述べる[040315 AP]

ムシャラフ大統領は月曜日に、アルカイダのリビア人メンバーが、自分を暗殺しようとした2つの事件の背後にいると述べた。

「私を殺そうとした自爆テロを計画したのは、リビア人だ」。「彼はイスラム過激派、イスラム戦士をリクルートしたパキスタン人に、150万から200万ルピーを提供していた」という。ムシャラフは、政府はこの攻撃の背後関係をさらに追求することを約束した。容疑者は、テレビで放映されるという。「彼らのインタビューを、お見せする」。

ムシャラフは、部族地帯に500人から600人の「さまざまな国籍の」外国人が住んでいることを認め、降伏しなければ、追い出すことを誓った。「アルカイダだろうと、誰であろうと、外国人が部族地帯に留まり、問題を起こすことを許さない」。「彼らが部族地帯で訓練を受けたり、爆発物を貯蔵して、ムスリムの兄弟を殺しに、アフガニスタンに行くことを許さない」。「我々はこれをやめさせる」と述べた。

hoonMusharraf Says al-Qaida Tried to Kill Him
PESHAWAR


■米軍、洞窟捜索で戦士を殺害、逮捕[040315 Reuters]

アフガニスタン南部で、イスラム過激派が隠れる洞窟を捜索し、3人を殺害、13人を逮捕したと米軍が月曜日に発表した。

米軍情報官のLieutenant-Colonel Bryan Hilfertyが、米軍と特殊部隊が土曜日にヘリコプターを用いた急襲を計画し、ザーブル州のカラート南西部の洞窟を攻撃したという。「米軍の特殊部隊も参加した。何人かを殺した。ライフルとマシンガンで、直接攻撃した」という。

この攻撃で3人の戦士が殺され、5人が逮捕された。さらに翌日、同じ敷地内で8人が逮捕されたという。

Hilfertyは、逮捕された者の身元を明らかにしなかったが、土曜日にアフガン軍事高官が、3人のタリバン司令官がザーブルで逮捕されたと発表した。タリバン前州知事、Mullah Abdul Razzaqを捜索していたという。逮捕されたのはMullah Naimatullah、Mullah Saleh Mohammad、Mullah Baluchの3人だと述べた。

hoonU.S. kills, detains militants in Afghan cave raid
By David Brunnstrom、KABUL


■パキスタンのアメリカ領事館付近で、爆弾発見[040315 AP]

月曜日に爆発物専門家が、カラチのアメリカ領事館の隣に駐車していたバンから爆発物を応酬。巨大な被害を免れたという。パウエル国務将官のパキスタン訪問の2日前に、この爆発物がみつかった。(中略)

バンの中にあった大きな青い水槽に爆発物がしかけられていた。安全な場所に移動させてから、爆発物処理班が、時限装置をはずしたという。

領事館のAndrew Steinfeldによると、爆発物は領事官員が仕事を開始する前の、朝の7時から8時の間に発見されたという。「早朝、トラックの中に爆弾があるのが見つかった。警察が爆弾を取り除き、現在パキスタン当局が捜査をしている」という。

捜査官Fayyaz Leghariによると、日曜日に2人の武装した男が、17歳の学生Tariq Muneebを銃で撃って負傷させ、彼からスズキのバンを盗んだという。この学生が、この男たちについての情報を提供しているという。車から去った男は18歳から20歳前後で、車が壊れたので車を止めたと警備員に語り、すぐ傍らに止まった車に飛び乗って逃げたという。

hoonBomb Found Near U.S. Consulate in Pakistan
By AFZAL NADEEM、KARACHI


■怪しいテロ組織、諜報組織を悩ます[040315 Daily Times]

パキスタンの諜報組織は、新たなテロ組織が結成され、北部の女子校の攻撃に関わっているようだという情報を得たという。

「この組織は新しく、まったく様子がわからない」。諜報組織はこのグルーブの調査をしているが、リーダーや資金源がいまだにわからないという。このグループについての情報は、6ヵ月前から出てきたらしい。

北部地域の女子校の放火について調べていたら、諜報組織は、このグループが「別の種類」のテロリズムと関係があることがわかったという。この組織は電話をとおして連絡を取り合い、メッセージや命令は、多くの経路をたどって伝達されている。「したがって、このグループのリーダーが誰なのか、いまだにつかめてない」という。

このグループは、パキスタン内の自爆テロにかかわっているともいわれる。クエッタのアシュラの殺人にも、関係がある可能性があるようだ。Faisal Saleh Hayat内相も、クエッタの事件は新たなタイプの自爆テロだと語っている。

garrMystery terrorist group stumps intelligence agencies
By Mohammad Imran、ISLAMABAD


■容疑者、降伏を拒否[040315 The News]

部族のlashkarが、アルカイダを匿った容疑者を説得できないと語った日、容疑者のうちの最も重要人物は、政府に降伏する意図はないと語った。

「私と他のお尋ね者の部族民は、政府が公正な裁判を行なうはずがないので、降伏しない。政府はすでに我々の家を取り壊したために、もう我々を十分罰したことになる」とNek Mohammadが電話で『The News』に語った。

Nek Mohammadは、Ahmadzai Wazir族のZalikhel枝族に属し、その中のYargulkhel氏族の一員である。彼は、反国家的な行動はしてないと主張する。「母国に反するようなことは何もしてないし、パキスタンに打撃を与えようなどと、思ってもいない。私や私の仲間に対する容疑は、すべて根拠がなく、でたらめだ」と強調した。

Nek MohammadはHaji Sharif、Maulvi Abbas、Nur Islam、Maulvi Azizとともに、政府の最重要人物リストの中に入っている。全員がZalikhels族で、彼らの属す枝族は南ワジリスタン行政から大きな圧力をかけられ、この5人を降伏させるためにlashkarを組織させられた。

lashkarは土曜日に最終的に組織されたが、翌日すでに、この5人の逮捕はそう簡単ではないことが判明した。lashkarは10人からなる使節団を派遣し、降伏を説得しようとしたが、失敗。ワナで行政官Rahmatullah Wazirと会い、容疑者の引き渡し期限を、さらに延長することにした。政府は部族民側に、好意的ではない。最終期限は、月曜日の朝に切れる。政府は引き渡しに失敗したら、軍事行動にでると主張している。

Zalikhelの長老によると、Nek Mohammadとその仲間たちは、どこにいるかわからないという。5人は地下に潜ったか、アフガニスタン側に入ったと語る。

しかしNek Mohammadは、電話をかけるために隠れ家から出てきて、自分たちの言い分を語った。「我々は、長老や部族出身の国会議員を通して、政府と交渉したかった。公正な裁判を求めたが、無条件で降伏するよう、申し渡された。私や仲間が、アルカイダやタリバンを匿ったという証拠はどこにある? 我々が匿ったという外国人の名前を、何で発表しないのか?」

行政側の態度を非難するかのように、Nek Mohammadは次のような話を語った。「ザワヒリの息子の逮捕について、聞いているだろう。パキスタン軍はこのあいだの南ワジリスタンの作戦で、他の無実な住民とともに、Abdullah Khanの息子である、あるAshraf Khanを逮捕した。Ashrafは精神病で、彼は自分がザワヒリの息子、Khalid al-Zawahiriだと取り調べ官に語ったのだ。ザワヒリの息子が逮捕されたという話が、こうしてすぐに広まっていった」。

Nek MohammadはZalikhelの枝族が組織したlashkarを追い返し、政府の意志で組織されたlashkarは、成功することはないと述べた。「我々の部族民はみな我々を支持している。親政府の立場の者が組織するlashkarは、支持しない」と主張。また政府は自分たちの家をすでに取り壊し、自分たちを罰していると述べた。「政府は南ワジリスタンで14軒の家を取り壊した。我々の家族はホームレスだ。これ以上、さらに我々を罰しようというのだろうか」。

ワナに居住するAhmadzai Wazir族の別の枝族たちは、すでに60人以上の容疑者を行政側に引き渡している。お尋ね者のリストは全部で123人に登るが、政府はNek Mohammadを含む、もっとも危険人物を逮捕したがっている。彼らを捕まえれば、南ワジスタンに隠れるアルカイダやタリバンの居場所がわかると考えているようだ。

パキスタン軍は、南ワジリスタンで作戦を開始した2年前以来、すでに16人を失っている。

hoonWanted tribesmen refuse to surrender
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■部族民、容疑者を捜索[040315 Daily Times]

土曜日に南ワジリスタンで10人からなる使節団を組織し、アルカイダを匿ったとされる7人の容疑者に、降伏を説得しようとしたが、失敗に終わった。

使節団は日曜日のジルガで、容疑者たちを捜し出すことができなかったと述べた。ジルガはさらに期限を2日延期したが、再び失敗したら、部族の軍lashkarは、容疑者の家を取り壊すという。

容疑者たちは、アフガニスタンに逃れたか地下に潜ったと考えるものが多い。

いっぽう南ワジリスタン行政区出身の国会議員、Maulana MirajudinとMaulana Abdul Malikは日曜日に、この問題を話し合うためにワナに到着した。

日曜日に、数千人の部族民が北ワジリスタンのミランシャーに集まり、この地域にはアルカイダはいないと訴え、軍か部族地帯で捜索を行なっていることを訴えた。「部族民はパキスタン政府に忠実であり、テロに反対している」と、北ワジリスタンの平和会議に出席したMaulana Samaruddinが述べた。地元のamiat Ulema-e-Islamがこの会議を主催したという。

パキスタン軍は部族民の家の取り壊しをやめるべきだと、Maulana Samaruddinは述べ、アルカイダは我々の土地にはいないと主張。軍を退去させ、作戦は地元民に任せるべきだと言い、部族民は「国の安定を望み、辺境を守る準備ができている」と述べた。また外国軍が入ることを拒否すると、警告した。

部族のリーダーShahzad Khanは、部族民のlashkarが土曜日に容疑者の家を捜索したが、誰もいなかったと述べた。「おそらく山に隠れたか、アフガニスタンに入国したと思う」といい、部族民は政府と協力しており、明日、今後の対策を話し合うと語った。

パキスタン軍は日曜日に、軍はいつでも攻撃を開始できると述べた。「準軍隊、または正規軍はいつでも容疑者を攻撃できる」と軍の情報官Maj Gen Shaukat Sultanが述べた。行政側は部族民に圧力をさらに強化し、Ahmedzai族に大きな罰金を課した。

Maj Gen Sultanは部族の長老たちを弁護し、引き渡しを延期しているわけではないと述べた。「容疑者は政府に降伏するべきだ」と語り、政府は恩赦をする準備があると付け加えた。

hoonSuspects lead tribals a merry chase
By Rasool Wazir、WANA


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004.