【2004年4月05日〜4月11日】


■ビンラディン、UAEの王族一行がいたために攻撃免れる[040411 Daily Times]

ビンラディンは米軍のミサイル攻撃を受けるはずだったが、アラブ首長国連邦の王族が近くにいたために免れたと、『Washington Post』の元記者Steve Collが述べた。

最近アフガニスタンについての本を出版したSteve CollがJohns Hopkins大学で講演し、1999年2月にビンラディンはアラブ首長国連邦の王族が主催した野ガン狩りに参加するために、カンダハルの砂漠地帯を訪れた。米軍が狩りをする王族の一行が設営したキャンプをミサイルで攻撃すれば、アメリカはその「巻き添え」により、政治的な被害を被る恐れがあったために諦めたという。その場にビンラディンがいたことは、120%確実だったようだ。この攻撃は今にも実現するところで、ペルシア湾にいた米軍潜水艦も警告を受けていた。もし実行されていたら、空と海上の両方から攻撃されたという。

Coll氏によると、この時期、サウジとパキスタン政府はアメリカに、タリバンを自分たちにおしつけるのではなく、アメリカ自身が対処するべきだと述べ、そうすればそのうちタリバンは「穏健」になると主張した。(中略)

当時パキスタン政府は、アフガンのムジャヒディンと直接取り引きするべきだと主張していたという。アメリカはアフガニスタンの勝利者たちを捕らえることに、興味がなかった。アフガン戦争の際、ISIは優位な地位にいたために、アフガニスタンの政策に口を挟んでいたという。1992年にワシントンは、これ以上アフガニスタンに介入しないことに決め、それ以降、「無関心」になった。このような空白時代に、タリバンはのし上がってきた。(中略)

Coll氏によると、サウジの諜報長官トゥルキ・アル・ファイサル皇太子は1998年6月にタリバンと交渉し、ビンラディンをサウジに引き渡すよう、説得した。アメリカはこの接触については、知らされなかった。最初、オマール師はサウジに同意。ビンラディンが「イスラム法」の裁判を、いつ、どこで受けるかを正式に発表するのであれば同意すると述べたという。サウジの諜報長官が次にオマール師に合った6月、その場にISIの代表が出席し、オーマル師の態度は変化していたという。彼は敵意を見せ、サウジ高官を退けた。トゥルキ皇太子はオマール師に、「身をもって償うことになるだろう」と言ったという。

ohOsama spared as attack could have killed UAE princes
By Khalid Hasan、WASHINGTON


■核疑惑で拘留されていた3人、釈放さる[040411 The News]

カーン研究所の高官2人とカーン博士と親しいビジネスマンが、土曜日に釈放された。3人は核材料とデザインなどを北朝鮮、リビア、イランに輸出した罪で拘留されていた。証拠不十分のために釈放され、告訴は取り下げられた。

カーン研究所で警備の責任者だったBrig(retd)Iqbal Muhammad Tajwarは1月10日に、同研究所のミサイル部門責任者Naseemudin Ahmadは1月7日に、カーンの友人でビジネスマンのAizaz Jaffaryが1月25日にそれぞれ逮捕された。3人とも土曜日に、釈放された。

カーン研究所に関係した4人が、まだ拘留中である(後略)。

smellThree held in nuclear probe released
By Rana Mubashir、ISLAMABAD


■ビンラディン、港からパキスタンを去る[040411 Daily Times]

ビンラディンはカラチかGwadarから、パキスタンを去った可能性がある。

ある情報源が『Daily Times』に、ビンラディンはデラ・イスマイル・ハーンからカラチにトラックで移動したという。「カラチかGwadar港から、フェリーにのって逃走した可能性がある」という。彼の行く先については現在捜査中とのこと。パキスタンを去ったか、バローチスタンに入った可能性もあると情報源が付け加えた。

この情報源によると、アメリカの諜報部は数ヵ月前にビンラディンは、デラ・イスマイル・ハーンにいたという情報を得たという。背の高い痩せた男が、髭を生やした男2人とともに、トラックでカラチに向かったらしい。

ビンラディンとザワヒリはアフガニスタンから逃走したあと、北ワジリスタンのシャワルで暮らしていたという。シャワルは、デラ・イスマイル・ハーンからそれほど遠くはない。「諜報によると、ビンラディンは2003年6月までシャワルにいたという証拠がある」。「アルジャジーラテレビが以前放映したビンラディンとザワヒリのビデオも、シャワルで録画されたものだ」。

北西辺境州知事は、2003年8月に、シャワルで武器の所有を禁止した。ビンラディンは谷を出て、2003年中ごろにはアフガニスタンとの国境で目撃されているらしい。

smellOsama fled Pakistan through port
LAHORE


■親政府側の部族、脅迫さる[040411 The News]

南ワジリスタンの親政府寄りのマフスード族長老たちが、アリカイダとタリバンに対抗しようとしたら深刻な結果を招くだろうと脅迫する、匿名の手紙を受け取った。

アメリカのテロとの戦争で政府と協力することは、「非イスラム的だ」と主張。政府のために志願兵による部隊を組織している長老たちをののしる内容が、記載されていた。

いっぽう、南ワジリスタンのマフスード族の居住地域に住む髭を生やした若者たちが、政府のチェックポストで強硬手段に出ているという。若者たちはマフスード族で、Karama、Shinkai、Ladha、Makeen、Kaniguramにあるチェックポストを、強硬に突破したという。

また土曜日には、Zalikhel族がアザム・ワルサックに向かい、抵抗勢力の司令官たちと接触を試みた。Zalikhelの長老たちは政府側に、容疑者の引き渡し期限を1日延長するよう申し出た。容疑者Nek Mohammadは、投降を拒否しているという。またZalikheの長老たちは、ワナに到着した全部族のジルガに出席した。

南ワジリスタン行政は土曜日に、ワナ付近のZearay Noorキャンプで実施された軍の作戦で殺害された12人の家族に、それぞれ50万ルピーの保証金を支払った。7人の地元民と5人のアフガン難民が死亡した。さらに負傷した5人には、20万ルピーが支払われた。彼らには、すでに5万ルピーが支払われている。

《AFP追記》

土曜日に、Ghanikhel、Darkhel、Jaykhel族がlashkarを組織し、日曜日から南ワジリスタンで捜索を行なうという。これに先立ち、政府はBakakhel、Janikhel、Kabulkhelとも、外国人テロリストと戦うよう、取り引きを行なった。

hoonPro-govt tribal elders threatened
By Sailab Mahsud、WANA


■ワジール3枝族、テロリスと捜索のために軍隊を組織[040411 Daily Times]

Yargulkhel、Ghanikhel、Dharikhelの3枝族を含むワジール族が、南ワジリスタンで政府に協力するために部族の軍隊を組織することになった。

また行政側は土曜日に、2月27日に軍によって殺害された地元民に保証金を支払った。死亡した者の家族には50万ルピー(150万円)、負傷した者には20万ルピーを支払った。

hoon3 Wazir sub-tribes form lashkars to hunt terrorists
By Rasool Wazir、WANA


■アフガン諜報部高官、誘拐さる[040411 The Nation]

タリバンが、ウルズガン州の地元政府幹部を誘拐した。「諜報部責任者Haji Ahmadullahが2人のボディーガードとともに、州都のTarin Kowtから車で移動中にタリパン誘拐された」と治安担当員が『AFP』に語った。3人は木曜日に誘拐され、山奥のShah Wali Kot地域に連れて行かれたといわれる。

Mullah Abdul Razaqを含む、タリバン工作員の仕業である可能性があるという。

garrAfghan intelligence chief kidnapped
KABUL(AFP)


■北部の町から無法者撤退[040410 Reuters]

ドスタム将軍は、Faryab州に侵攻した軍を撤退させたと、国防大臣が日曜日に述べた。

「アフガン国軍が町を平定し、マイマナ周辺に軍を移動させている」と、国防省報道官のZahir Azimyが記者会見で語った。「ドスタムの軍隊は州都マイマナを去り、その周辺からも撤退し始めている」という。政府は数百人の軍隊をマイマナに派遣するとともに、新たに組織された警察から警察官数百人も、派遣予定である。

金曜日にドスタム将軍は『ロイター』に、国軍が派遣されることに関して、自分は事前に知らされなかったと不満を訴え、カルザイに国防大臣と内務大臣を更迭しなければ、政府は転覆する危険があると述べた。また木曜日の夜、米軍の飛行機が自分の家の上を低空飛行したと訴え、自分を脅かしても無駄だと述べた。

今回の声明は、国防副大臣Mohibullah将軍とドスタム将軍が、ドスタムの生まれ故郷のShiberghanで話し合ったあとに、発表された。

1ヵ月間のうち2回も、ドスタムのような軍閥が起こす問題を鎮圧化するために、カルザイは出来たてのアフガン国軍を派遣せざるをえなかった。米軍がタリバンやアルカイダを捜索するいっぽうで、これらの不穏な動きがワシントンを悩ませる。今回は米軍機が、国軍のマイマナに派遣を助けた。

hoonAfghans say renegade withdraws from northern city
By Yousuf Azimy、KABUL


■北ワジリスタンで作戦開始の警告[040410 Dawn]

政府は金曜日に、北ワジリスタンに隠れている外国人容疑者の引き渡しに、15日間の期限を設けた。行政官Shahzada Khanが北ワジリスタンの4つの部族Zanikhel、Bakakhel、Darukhel、Kabulkhelのジルガをミランシャーで開催した。部族の長老たちからは、書面で同意を得たという。

hoonWarning of operation in North Waziristan
ISLAMABAD


■政府、傭兵を捕らえるよう、3部族と取り引き[040410 The News]

政府は北ワジリスタンのシャワルに住む3つの部族民たち、Bakakhel、Janikhel、Kabulkhelに、「外国人テロリスト」に対してパキスタン軍と協力するよう、同意を求めた。「部族の長老たちは、『外国人テロリスト』を捜索するために部族の軍隊Lashkarを組織して作戦を行なうことに、書面で同意した。パキスタン軍のキャンプを襲撃した容疑者の引き渡しも、約束した」とある行政高官が金曜日にミランシャーから、『The News』に電話で語った。

政府はジルガを開催して、4月8日までに襲撃者たちを引き渡すよう要求し、これに失敗したら強硬措置に出ると警告していた。最終期限は木曜日に切れている。

hoonGovt inks deal with 3 tribes to nab mercenaries
By Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR


■パキスタン、死亡したアルカイダ容疑者の14歳の息子を釈放[040410 AP]

パキスタンは、死亡したアルカイダ財務官の14歳の息子を釈放した。去年軍が実施した作戦で死亡した、エジプト生まれのカナダ人Ahmad Said al-Kadrの14歳の息子が、カナダに向かっているという。

al-Kadrの息子のKarim Kadrは作戦の際に負傷し、イスラマバードで治療を受けていた。退院したあと、カナダに発ったという。自分の意志で帰るのか、送還されるのかは不明。少年がいつ釈放されたかも、明らかにされてない 。

hoonPakistan releases 14-year-old son of slain alleged al-Qaida financier


■ドスタム、Faryabに侵攻しつづける[040410 Daily Times]

アフガン政府は金曜日に、北部の州を占拠した武装兵力に撤退を要請した。しかし使節団として派遣された副国防相のMohibullah将軍がドスタム将軍と話し合ったにもかかわらず、ドスタムはさらにFaryabに侵攻を続けた。

ドスタム将軍は水曜日に、Faryabの周囲の州から侵攻を始めた。州都のMaimanaを木曜日に占拠し、州知事と地方軍隊司令官のMohammad Hashim Habibiは逃走した。木曜日に政府側は軍を派遣したが、すでに町は占拠されていた。

カルザイはドスタムの兵士たちに州から撤退するように要求したが、今のところこの要求は無視されている。「交渉が続いている。衝突は避けられるだろう」と、国防省報道官Zahir Azimy将軍が語った。「平和的に解決したい」。

Azimyによると、ドスタムの故郷であるShiberghanで交渉が続いているという。しかしパキスタンの通信社『Afghan Islamic Press』は、逃走したHabibi司令官の話として、ドスタムは木曜日の夜と金曜日にさらにFaryabに侵攻した、と報道した。Habibiが前日撤退したBelcharagh地域を金曜の朝に占拠し、州の東部にも侵攻しているという。「ドスタムの勢力は金曜日にBelcheraghを占拠し、我々の軍は撤退した。現在はGurzawanで戦いが勃発している」。

アフガン政府は軍閥が占拠した北部の州から武装兵力の撤退を求め、地元の行政は任務に就くように要求したが、知事はそのつもりはなく、逃走する準備をしているという。

hoonDostum continues to advance forces in Faryab
KABUL


■ジルガ、行政と部族民と話し合い再開[040410 The Nation]

金曜日に部族の長老たちはジルガを開催し、Zalikhel Ahmadzai Wazirに外国人抵抗勢力とその協力者を引き渡すことを再確認した。「何事もうまく運んでいる」と、北ワジリスタンのMateen Shah議員が述べた。問題は数日のうちに解決するだろうという。

辺境地域全体の長老がジルガを開催し、副行政官のRehmat Ullah WazirとZalikhel Ahmadzai Wazirの長老と話し合った。Rehmat Ullah Wazirは再び容疑者たちの引き渡しを要求するとともに、Zalikhel Ahmadzai Wazirの枝族Etmankhelが家宅捜索をしていることに関しては、満足を示した。

いっぽう長老たちは、彼らに対して課された制裁を解くように、申し入れた。数ヵ月もの間、店舗を閉鎖され、部族民が多数拘束されていること、車を取りあげられたことなどを訴えた。

Etmankhelはワナの村の各地で家宅捜査を続け、Sheikh PazeedとKakakhel氏族は容疑者の捜索を続けた。

hoonJirga resumes talks with admin, tribals
From Allah Noor Wazir、WANA


■アフガニスタン・決断の時[040410 Asia Times]

南ワジリスタンの作戦の失敗のあと、パキスタンとアメリカは「不可能な作戦」を実行するしかない、という結論に達した。国境の「シャワル」基地をとらえることだ。

米軍は、国境の両側で抵抗勢力を挟み撃ちにしようとしていた。しかしこれは効果的ではなかった。そして治安組織が『Asia Times』に語ったとこすによると、パキスタンとアメリカは近々シャワル地域を確保するために、作戦を開始するという。(中略)

シャワル地域は数百年間人々を匿ってきたと、イスラム協会(Jamaat-i-Islami)のリーダー、Syed Murad Ali Shah上院議員が述べる。「アフガニスタンとインダス側沿いにムハンマドの子孫が多いことには、歴史的な理由がある。カバラでフセインが暗殺されたあと、そして預言者の家族とUmayyads(フセインの暗殺者たち)との衝突のあと、ムハンマドの家族は現在のイラクに逃げた。また現在、まさにパキスタン人たちが外国人戦士たちをとらえようとして戦っているこの地域にも、逃げてきたのだ。アラブ軍は、この地域に入ることはできなかった。そしてその後、アフガンの部族民たちは、自分たちの保護下にいるこれらの「外国人」たちはどこにも行かないと、Abu Mosa Ashariと取り引きした。外国人は地元の者たちと結婚し、インダス川に沿って拡散していった」という。

いま米軍司令官たちは、シャワルの自然の要塞を占拠することができると信じる。シャワルは深い森に被われ、人々を跡形なく飲み込む。シャワルの作戦は、大統領で陸軍参謀長のムシャラフ、陸軍副参謀長Mohammed Yusuf将軍、米中央司令司令官Abi Zaid将軍を含む米軍幹部たちと、話し合われているようだ。

現在標的となっているシャワルはアフガニスタン側であるが、計画の争点は、敵を追う米軍がパキスタン側に侵入せずには作戦の達成はあり得ない、という点にある。シャワルの森の中で、軍が作戦を行なうことは不可能に近い。従って、米軍は森の中に姿をくらまし、衛星探査機のテクノロジーとヘリコプターを用いて敵の逮捕を試みる。ムシャラフが認めたように、外国人戦士たちは、通信システムを防御する機器をほとんど持たない。

『Asia Times』の情報源によると、パキスタン軍は前回の作戦の損害に、大きな打撃を受けている。公的には50人の兵士が死亡したということになっているが、独自の情報源や目撃者によると、正規軍と準軍隊の死亡者の合計は、800人に達する可能性もあるという。今回さらに多くの犠牲者が出ることが予測される。すでに軍隊はパキスタン側のシャワルの周囲に配備された。地元民たちは、これを歓迎してない。もし米軍が近くに出現したら、さらに憤慨するだろう。

ohsmellAfghanistan: Crossing the Rubicon
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■軍隊、アフガンの町に秩序をもたらす[040409 BBC]

アフガン軍はドスタム将軍の手に落ちたといわれたFaryab州に、再び秩序をもたらした。約200人の国軍が州都Maymanaをパトロールし始め、政府の使節団が将軍と話し合った。今回の衝突は、州知事のEnayat Anayatullahがドスタム将軍から政府側に寝返ったために、勃発したようだ。

しかし『BBC』のインタビューで、ドスタム将軍は自分が原因ではないと述べた。地元民が、知事と軍司令官ashim Habibiに対して、暴動を起こしたのだと説明した。

現在、副知事がMaymanaをコントロールし、アフガン国軍がこれに協力しているという。金曜日には、新たな衝突は生じてないようが、親ドスタム派がデモを行なった。今後約750人のアフガン政府が、州に到着予定だという。

hoonTroops bring order to Afghan city


■アフガン国軍、軍閥の乗っ取った町を鎮圧[040409 AP]

アフガン国軍は金曜日に、ドスタム将軍が乗っ取ったMaymanaを鎮圧した。金曜日には、新たな衝突は起こってないようだ。(中略)約150人の米軍によって訓練されたアフガン国軍が、町に入った。さらに600人以上が、引き続き派遣される予定である。「空港を確保してから、町に入った。人々に歓迎されたようだ」。(中略)

政府高官によると、ドスタム将軍が「巨大」な軍を、隣りの州からFaryab州に送ったという。しかしドスタム将軍側は、州の軍隊と地元住民が、カブールが派遣した悪評の高い知事に対して、暴動を起こしたのだと述べた。(中略)

Faryab州知事Enayatullah Enayatと地元の軍隊の司令官Hashim Khanは、木曜日にMaymanaを逃げ出したが、カルザイは知事に任務を遂行するよう命令した。カルザイの報道官Ludinによると、Enayatはトルクメニスタンの国境近くに隠れ、足を骨折しているという。

衛星電話で『AP』に接触してきたEnayatは、敵に自宅を放火、略奪され、命をねらわれていると述べた。戦うことなしに、ドスタムはMaymanaを手放すことはないと憶測する。「彼は、私を追い出したがっている。私は今、不利な立場にいる」。Maymanaに帰るかどうかは、述べなかった。

カブールにいるドスタム将軍の代理人Akbar Boyは、EnayatとHashimは2度と戻ることはできないと述べた。「もしカルザイが彼らを戻したいのなら、暴動が起きる」という。

hoonAfghan army troops restore calm to northern city after militia takeover


■投降しないと部族司令官[040409 The Nation]

政府が設定した最終期限より2日前に、南ワジリスタンの最重要容疑者が、武器を捨てることもFATAへの軍介入も認めない、と述べた。

イスラム過激派の司令官Nek Mohammadが『The News』に、彼とその配下たちはFATAにおける兵士の動きに抵抗すると述べた。ある場所から電話で接触してきたMohammadは、もし新たな作戦が南ワジリスタンが開始されたなら、7つの部族地帯全部にいる軍と戦うよう、支持者たちを仕向けるという。

パキスタン政府の恩赦の申し出に対しては、イスラマバードを信頼する者は誰もいない、と述べた。またパキスタン軍が行動しない限り、パシュトゥン族はFATAで暮らす外国人たちが平和に暮らすことを保証するとも語った。「パシュトゥンとパキスタン軍は、それぞれの問題に介入するべきではない。共存して平和的に解決するべきだ。部族地帯の自治を、保証するべきだ」。

hoonNo surrender, says tribal commander
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■アルカイダを匿うパキスタン人、投降を拒否[040409 Reuters]

外国人テロリストを匿ったとされているパキスタンの最重要容疑者が、政府に投降するつもりはない述べたと、金曜日に地元新聞が報道した。

部族の長老たちが金曜日にワナに集まり、今後の対策を話し合った。しかし部族の司令官Nek Mohammadからのコメントからすると、さらに戦闘が続く可能性があるようだ。「まだこの地域にいる。ほかにどこに行けというのか?」と、『The News』に、ある場所から接触してきて語った。また、ユルダシェフの居場所は知らないと述べた。

南ワジリスタンのアザム・ワルサックと、北ワジリスタンのシャワルにいる軍隊の動きから、この地域で新たな作戦が開始されるのではないかと見られている。FATAの治安責任者のMahmood Shahは、「作戦の計画については予告しない」という。「シャワルは、南ワジリスタンにつながる地域だ。だからこの地域全体に、軍隊を配備している」。

hoonPakistani sheltering al Qaeda says won't surrender
ISLAMABAD


■パキスタンに立場を変更させるために飴とムチの政策を採用[040409 Dawn]

アメリカ国家治安アドバイザーのコンドレッツァ ・ライスは木曜日に、パキスタンのタリバン援助を放棄させるために、アメリカは飴とムチを用いて圧力をかけたと述べた。

ライスは、9.11以前にも、パキスタンが十分協力しなかったために、アフガニスタンからアルカイダを一掃できなかったことに気づいていたという。そしてイスラマバードの協力なしには、テロネットワークを一掃することは不可能だと認識したようだ。

「パキスタンに、タリバンを援助しないように説得した」という。単独行動では対テロ作戦は成功しないと感じたために、南アジアの政策を変更した。この新たな政策は、パキスタン、インドの両国と、よい関係を築くことだった。「インドに対する政策を変更し、大陸の安定を保持しようとした」と述べる。

「アルカイダはタリバンの客であり、パトロンでもある。そして、パキスタンはタリバンを支持していた。この関係により、アルカイダは強力に保護された。我々はこの関係を壊す必要があった。とても難しいことだった」という。ブッシュが大統領の地位に就いてすぐに、パキスタンにタリバンと縁を切るように説得し、個人的な強いメッセージをムシャラフに送ったという。

ブッシュはムシャラフに、自分の権限を用いてタリバンにビンラディンを追放し、アルカイダの訓練所を閉鎖するように要求したという。パウエル国務省長官もパキスタンに、タリバンを放棄するよう要請した。「2001年6月、私の事務所でパキスタンの外務大臣と会い、強硬なメッセージを送った。しかし、気のない反応が帰ってきた」とライスは語る。「アメリカのアルカイダに対する政策は、対アフガニスタン政策がうまくいかなかったからであり、対アフガニスタン政策がうまくいかなかったのは、対パキスタン政策がうまくいかなかったからだ。アメリカの対テロ政策は、局地的戦略と外交に関わるということに、気づいた」。

その最大の政策のひとつは、アフガニスタンの専門家Zalmay Khalilzadを採用することだったという。彼は1980年代に外交官幹部として、アフガン・ムジャヒディンと関わっていた。現在は、カブールにおけるアメリカ大使である。またパシュトゥン族を、タリバンとアルカイダとの戦いに巻き込むことが重要と考えた。北部同盟と強い絆を築く代わりに、国家の社会的、政治的中心である南部の重要性を強調したという。アメリカの政策は、テロリストがアフガニスタンにおける基地と訓練所を失ったという事実から評価できるとし、パキスタンとサウジは今、あらゆる力を用いてテロリストの追跡にあたっていると述べた。

hoonCarrot, stick policy forced Pakistan to change stand: September 11
testimony WASHINGTON


■パキスタン、西部の掃討作戦に圧力かかる[040409 Reuters]

銃、アヘン、武装戦士、中世の掟、密輸。パキスタンのアフガンとの国境の荒れ果てた山々は、地球上の最も危険な場所だ。しかしアルカイダの捜索が進むとともに、この半自治地域に21世紀の法廷を押しつけようと、圧力がかかりはじめている。先月南ワジリスタンで、大がかりな作戦が行なわれた(中略)。「今回の作戦に欠如していたのは、この地域の将来の位置づけに対する、政策の欠如だった」と、アーマッド・ラシッド氏は語る。(中略)

ムシャラフ大統領はテレビ番組に出演し、部族地帯の人々の生活を向上させること、この敬虔なムスリムたちを主流に引き込むことが、最優先事項だと述べた。しかし彼らの自治に終わらせるかどうかに関しては、触れなかった。ワシントンからは5400万ドルの援助金が、部族地帯のために提供されるという。(中略)

「我々が軍を部族地帯に送り込んだとき、目的はアルカイダの捜索ではなかった。彼らを、パキスタンに組み込むためだった」とムシャラフは語る。これにより、政府はある程度、部族の抵抗を和らげることができた。「以前は、道路建設は政府を持ち込むことと受け取られ、反対が強かった」と、ペシャワルの新聞編集者Rahimullah Yusufzaiは語る。「今は、軍であろうと知事、大臣であろうと、誰かが来れば、必ず女子校や道路建設など、なんでも欲しがる」。

《危険》

しかし、この地域を完全に支配することは難しい。ジルガによって守られる法を排除すれば、パシュトゥンの分離主義を再び引き起こしかねない。アメリカとパキスタンが、アルカイダ掃討作戦に部族民の協力を一番必要としている時期に、これは避けたい。(中略)ほとんどの部族民たちは、「ジルガはパキスタンの法律よりもよい、と考えている」とYusufzai。

最終的にパキスタンは、ワシントンがアフガニスタンで実施しているのと同じことを、採用するかもしれない。つまり国際援助を求め、パシュトゥン族の部族民たちを金でなだめる方法だ。しかし金が入り、道路が建設されたとしても、抵抗運動の歴史を閉じることはできない。外国人戦士たちは部族民たちと結婚し、共同体に溶けこみ、「聖戦士」と尊敬される。

「国境で戦うことを奨励する歴史がある」とYusufzai。「習慣を変えるには、時間を有する」。

hoonPakistan under pressure to tame its wild west
Jason Szep、ISLAMABAD


■アメリカ、国連軍参加でイラク派兵をパキスタン他11カ国に要求[040409 The Nation]

アメリカは、国連がイラクに戻ることを決定したら、国連を守るためにパキスタンをはじめとする国々にイラクへ派兵をせよと呼びかけたと、『Washington Post』が報道した。アメリカの要請を受けた国は、パキスタンの他にはフランス、インドなどである。

hoonUS asks Pakistan, 11 others to join UN force in Iraq
WASHINGTON


■パキスタン軍、部族地帯で対テロ作戦開始準備[040409 AP]

パキスタン軍は部族民に、アルカイダテロリストたちを4月20日までに引き渡すよう、要求している。しかし最終期限を設けることにより、テロリストたちは作戦に先立ち逃走してしまう可能性がある。前回の南ワジリスタンの作戦のときが、そうだった。

今回パキスタン軍は北ワジリスタンに目標を移し、シャワルの森林地帯に集結している。「シャワルで作戦を実施する可能性がある」と、部族地帯の治安責任者、Brig. Mahmood Shahが述べた。シャワルにいた武装勢力は、すでに40キロ南に逃げた可能性があるという。「数百ではなく、数千の軍隊がいる」という。これまでの諜報情報によると、抵抗勢力は以前シャワルに隠れていたといい、また北ワジリスタンのShakaiとHamrang、さらに南ワジリスタンのMakinで活動していたという。(後略)

hoonPakistani troops ready to launch fresh anti-terror offensive in
tribal region


■アフガン軍閥、町を制圧[0404708 AP]

強力な軍閥が、アフガニスタンの州都Maymanaを制圧し、州知事は逃走したという。ドスタム将軍の軍がMaymanaに侵攻したと、内務相Ali Ahmad Jalaliが述べた。ドスタム将軍が「町をコントロールした」し、「強力」な軍は、ほとんど抵抗を受けなかったという。

しかし政府は、空港に逃亡したという州知事Enayatullah Enayatを援護し、再び町を奪回すると約束した。Enayatは「仕事を続け、我々は彼を守るために警察官を派遣する」という。(後略)さらに750人の兵士が派遣される予定である。

hoonAfghan Warlord's Troops Overrun City
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■政府、ワナに空港建設着手[040408 The Nation]

テロとの戦争のために、政府は非常事態に備えてワナに空港を建設することを決定した。空港建設のための土地は、すでに準備されたという。

政府筋は、政府は5月8日から建設を始める予定だという。フォッカー機や軍輸送機が離着陸できるようにするという。

hoonGovt starts work on Wana airport
From Allah Noor Wazir、WANA


■米主導アフガン軍、アルカイダ掃討作戦で国境に集結[040408 AFP]

パキスタンと米主導アフガン軍は、アルカイダとタリバン掃討作戦のために、国境の両側に集結しているという。

新たな作戦は、北ワジリスタンで開始される予定のようだ。「そこで作戦が実施されるかもしれない。その目的のために集まった」と、Brigadier Mahmood Shahが『AFP』に語った。軍隊が南ワジリスタンから、北ワジリスタンのシャワル地域に移動した。

先月の作戦で、300人ほどの戦士たちがシャワル地域に逃げこんだといわれる。「過激派や、外国人抵抗勢力が北ワジリスタンに逃げ込んだ可能性がある。そのために軍を移動した」とある高官が述べる。また別の諜報部高官によると、約400人がシャワルの東に位置するDandakhelに集結したという。シャワル地域には、気性が荒く独立心の強い部族、Walai族が住む。アルカイダの幹部たちは、過去においてこの地域に隠れていたといわれている。

米主導のアフガン軍は、アフガニスタン南東部に、パキスタンから逃走してくる容疑者たちを逮捕するために配置されている。「ChamkanaiからShkinにかけての国境に沿って、合同軍とアフガン国軍が配置されている」と、コーストの軍事司令官General Khial Baz KhanがAFPに語った。

最大の兵力はChamkanaiとMangrataiで待ち構えているらしい。それぞれコーストとパクティア州のパキスタン国境から、数キロの場所である。「コーストのわが軍隊は、タリバンとアルカイダがアフガニスタン側に入ってくるのを待ち構えている」と司令官が述べた。また別の司令官は、米主導の軍隊とアフガン国軍が、Lwara基地とウルグン基地の中間で、パキスタンとの国境から3キロの位置にあるMangrataiという小さな町に、新たな基地を設立したようだ。Lwara基地も、3月に設立されたばかりである。

hoonPakistan, US-led Afghan forces gather on border for fresh Al-Qaeda offensive
MIRANSHAH


■9.11動かぬ証拠・第2部「本当の動かぬ証拠」[040408 Asia Times]

もし9.11委員会が本当の動かぬ証拠を捜しているのなら、当時のパキスタンのISI長官マフムード(Mahmoud Ahmad)中将を捜査する必要がある。

2001年10月にインドの諜報部が、マフムードがサイード・シェック(ダニエル・パール記者誘拐首謀犯)に、ドバイから10万ドルをフロリダのモハメッド・アタの銀行口座に振り込むよう要請したことを発表した。マフムードと、共和党下院議員グロス(Porter Gross)と共和党上院議員グラハム(Bob Graham)との間にも、疑わしい関係がある。彼らは2001年9月11日にワシントンで集まり、朝食をとりながらビンラディンについて話し合っていたのだ。マフムードが9.11に関わっていたという主張は、インドのプロパガンダとして片づけられるかもしれない。しかしインドの諜報部は、これを強く主張。FBIもこれを確認した。インドの諜報部は、サイードの携帯電話の番号さえ明らかにした。しかし、誰も注意を払わなかった。9.11委員会は、FBI長官Robert Muellerが今月証言するときに、この点を追求するべきである。

2002年12月に、グラハムは「外国政府がアメリカ国内で、9.11を起こしたテロリストの行動を援助した証拠があることに、びっくりした。そのうち一般に後公開されるだろうが、それは20年か30年後のことだ」と述べる。パキスタンとマフムードのことを指していたに違いない。もしマフムードが9.11に関わっていたなら、パキスタンのISI−−国家内国家−−がそれを知っていたということだ。もしパキスタンのエリート諜報部が知っていたなら、サウジの諜報部も知っていたはずだ。もちろん、アメリカのエリート諜報部もだ。

《ビンラディンを捕らえよ》

数日後の9月4日、マフムードはワシントンにいた。この日付は特別の日だ。前アメリカ対テロ責任アドバイザーのリチャード・クラークは、“Against All Enemies”と題する著書の中で、この日は「1月25日に『緊急』に会議を呼びかけ、やっとアルカイダの対策を話し合った日だった」という。会議の前、クラークは国家警備アドバイザー、コンドレッツァ・ライスにEメールを送信し、「アルカイダが、アメリカ人数百人を近い将来殺害するときに備えて、準備しておくように」と警告した。9月9日に、伝説的な「パンシールの獅子」アーマッド・シャー・マスードが暗殺された。北部同盟はワシントンに、ISIが関わっている可能性があると知らせてきた。マスード自身が暗殺される2週間前、ビンラディン、アルカイダ、タリバンとISIと間に、深い関係があると筆者に述べている。2002年の『Asia Times』の情報収集により、アルカイダからタリバンへの贈り物として、マスードが暗殺されたことを暴いた。これにはISIとサウジに非常に近い関係にあった、アフガン・ムジャヒディン司令官Abdul Sayyafが関わっている。ワシントンの観点からも、これは贈り物だった。マスードは、アフガンの国家的なリーダーで、ロシアとイランに支持されていた。タリバンが追放された後、マスードはアメリカに支持されたか弱いカルザイ政府を、受け入れるはずがない。

9月10日、パキスタンの新聞『The News』が、マフムードの訪米により、「ペンタゴンと国家警備委員会との謎めいた会合について、憶測が飛び交った」と報道した。もし国家警備委員会を訪問したのなら、ライスに会ったはずだ。しかしマフムードは仲間のCIA長官、ジョージ・テネットとは会ったことは事実だ。テネットと国務省副長官のリチャード・アーミテージは、5月にイスラマバードを訪問している。そこでテネットはムシャラフと、「異例の」長い会見をしたらしい。アーミテージはISIやパキスタン軍に数多くの友人を持つ。マフムードはホワイトハウスとペンタゴンで、何人もの政府幹部と会っている。さらに国務省政治問題担当次官のMarc Grossmanにも会見した。ライスは、当時マフムードには合わなかったと主張する。

9.11の朝マフムードは、グラハムとグラスと一緒に、Capitolで朝食を食べながら会合をもっていた。グロスは10年近く、CIAの作戦に関わっていた。副大統領のチェイニーとも近い。2週間前、グロスは法務省に、チェイニーの新しい報復の女神(ネメシス)、クラークに対して、偽証罪で告訴するよう要求している。周知のことだが、グラハムとグロスは上院・下院連合委員会の共同運営委員であり、ブッシュは9.11以前にテロのことを知っていた「確かな証拠はない」と主張する。

ワシントンポスト紙とイスラマバードの情報源によると、マフムード・グラハム・グロスの会合は、2機目が世界貿易ビルに突入するまで続いたという。グラハムは後に、この時アフガニスタンにおけるテロを話していたと述べた。つまり、ビンラディンについて話し合っていたということだ。パキスタンの諜報源が『Asia Times』に語ったところによると、9.11の午後、そして9月12日と13日に、アーミテージがマフムードと会っている。パキスタンがアルカイダに関してアメリカと協力するか、あるいは石器時代に戻るかと迫ったらしい。国務省長官のパウエルが、アメリカの7つの要求を突きつけた。パキスタンは全部受け入れた。要求のひとつは、マフムードをカンダハルに送り、タリバンにビンラディンを追放するよう要求することだった。マフムードは、オマール師が拒否することを知っていた。しかしカンダハルに行くと、タリバンのリーダーは、アメリカが、ビンラディンが9.11の責任者であるという証拠を持つのであれば、これを受け入れると述べた。しかし、証拠はなかった。いずれにせよ、アフガニスタンは爆撃される運命だった。すでに政策は決まっていたのだ。

9月13日に、イスラマバード空港は閉鎖された。パキスタンの戦略に対して、脅迫があったからといわれる。9月14日にイスラマバードは、アメリカを支持することを宣言した。空港閉鎖はすぐに解除された。マフムードは、9月16日までワシントンにいた。アフガニスタンの戦争はすでに前もって十分計画されており、パキスタンは「我々の味方」で「我々に対抗」するのではないことが確認された。しかし大きな疑問が残る。マフムードは、9.11がいつ、どうやって起こるか知っていたのだろうか? ムシャラフは知っていたのか? ブッシュ政権は9.11を防ぐことができたのか? CIAとFBIが、ISIとモハメッド・アタとの関係について知らなかったとは、考えられない。

10月7日に、マフムードはISIから追放された。この頃になると、ワシントンはマフムードとサイード・シェイク、モハメッド・アタの関係を知っていたに違いない。公的には、マフムードはタリバンと近すぎたから犠牲になったとされる。もちろん、タリバンはISIの寵児だ。別のISIの大物、アジーズ・ハーン中将とモハンマド・ユースフ(Mohammed Yousouf)参謀長も、マフムードとともに更迭された。サイード・シェイクは、アジーズ・ハーンの配下にいた。

ムシャラフがISIのエリートたちを更迭したにもかかわらず、ISI幹部はそのまま残り、いまだにタリバンを支持している。パキスタンに住むISI前長官たちは、例えばハミッド・グルなどは、「消え」たりせず、いまだにタリバンとの関係を維持し続ける。しかしマフムードは、消えた。彼はラワルピンディで、隔離されている。そして何も語らない。グラハムとグロスも、彼と話すことに興味はないだろう。なぜなら、彼こそ、9.11の不動の証拠だからだ。

《結論》

ここにいくつかの小さな疑問を挙げる。

なぜ、攻撃後1時間以上たっても、F-16はアメリカ上空を防備しなかったのか? なぜペンタゴンが行動できなかったかという記録は、簡単に入手できる。官僚主義のせいだ。なぜ北米航空宇宙防衛司令部(NORAD) は、中継器を切ってからFlight 11がハイジャックされたという連絡を受けるまで、25分もかかったか? なぜペンタゴンを守るために、ワシントンのすぐ外にあるアンドリュー空軍基地から戦闘機が離陸しなかったのか?

9.11以前に、アメリカン航空とユナイテッド航空の株価の下落は、完全に調査されていない。誰が利益を得たか?

飛行訓練校に関するFBIの調査はどうなったのか? 少なくとも19人のハイジャック犯のうち5人が、米軍の学校で訓練を受けているはずだ。

なぜブッシュ大統領は、最初に飛行機が激突したあと30分間、参謀総長のアンドリュー・カードが攻撃を受けたと報告してから15分間も、ヤギの話を子供たちに読み続けていたのか。

93便でいったい何か起きたのか? 『AP』の話によると、FBIは飛行機は故意に落ちたと報告している。FBIはフライト・シミュレーションビデオを持っている。ブラック・ボックスも回収している。しかしどちらも極秘になっている。4つの「損傷不能」ブラックボックスに関しては、なぜひとつも見つかってないのか? モハメッド・アタのパスポートは、貿易センタービルの瓦礫の中から発見されているというのに。

なぜポーイング757がペンタゴンに激突せずに「消えた」可能性を、化学の専門家たちは物理的に、また数学的に調査しないのか? 

1980年代のビンラディン、ISI、CIAの関係は? CIAはどのていど、ISIの行動を把握していたのか? そしてISIは、どのていどアルカイダの行動を把握していたのか?

ライスは、マフムードとブッシュ政権幹部の関係を知っていたのか?

精霊は−−致命的な情報−−まだ瓶の中だ。

smellsmell【あ】9-11 AND THE SMOKING GUN
Part 2: A real smoking gunBy Pepe Escobar


■女性と娘、アルカイダと逃亡で犠牲に[040407 San Fransico Chronicl]

Maha El Samnaと娘は、アフガニスタンとパキスタンの間を、容疑者として行き来した。彼女たちのせいではない。アルカイダのテロリストと一緒にいたからだ。「もし何か悪いことをしたというのなら、死んでしまいたい」と47歳の女性。カナダ国籍のパレスチナ人だ。「私たちがしたこといえば、名誉、家族、家、信仰を守ることでした。今は何もなくなってしまいました」。

彼女たちの話からは、ビンラディンとタリバンに関わってしまった人生を垣間見ることができる。(中略)Mahaの夫は“Al Canadi”(アラビア語でカナダ人)として知られる53歳のエジプト人電気技師、Ahmed Said al-Khadrである。彼は去年10月、パキスタン軍に殺害された。米軍は2人の息子Abdurrahman(21)とOmar(17)をアフガニスタンで逮捕した。弟は米軍医師を手榴弾で殺害したとされ、2人ともキューバに送られた。長男のAbdullah(23)は、まだパキスタンにいるようで、14歳のAbdul Karimはラワルピンディの病院にいる。父親が殺害された銃撃戦で、負傷したのだ。Mahaは過去6ヵ月の間、3度面会を許された。

「パキスタン人は妨害しているだけです。彼らにはAbdul Karimは必要ないのに、釈放してくれません」という。「ただ自由になりたいだけ。恐れずに、日常生活を営みたい」と、長女のZaynabも語る。しかし家族は20年間、中東と南アジアの中を行き来し、FBIが何とかして捕らえようとしている幹部容疑者たちと関わったことにより、彼女たちの願いはかなえられそうもない。

家族の試練は1980年代に始まった。Mahaとal- Khadrは、6人のカナダ国籍の子供たちを連れて、トロントを出発し、ムスリムのアイデンティティを求める旅に出た。アフガニスタンに落ち着き、al-Khadrはソ連の侵攻により発生した難民たちを、援助していた。1985年に、夫はビンラディンに会ったという。2人ともムジャシディンたちに資金を提供するために、尽力していた時期だった。翌年al-Khadrはパキスタンの北西辺境州に移った。そこでアフガン難民のために学校を運営し、資金を集めた。しかしその後、al-Khadrがムジャヒディンに接近していくとともに、問題が生じはじめた。

1995年にイスラマバードのエジプト大使館が爆破された事件で、al-Khadrはテロリストに慈善活動の資金を提供したとして、パキスタン当局に逮捕された。6週間後に釈放された。当時のカナダ首相、Jean Chretienの尽力による。al-Khadrはこの経験に憤慨して、タリバンが孤児院や学校の運営を受け継いだあとに、家族とともにアフガニスタンに戻った。「タリバンとは、合わなかった」とMahaは語る。「我々はあまりにも欧米流だった。女性は働き、教育を受ける。しかしそれでもタリバン風のシステムの中で、生きようと思った。カナダのような所で、子供たちが育つことを望まなかった」という。

al-Khadrはアメリカの財務省に注目された。Human Concern Internationalというオタワの慈善機関をとおして、アルカイダに資金を流した疑いだ。また国連とカナダ政府が銀行口座を凍結した人物として、FBIの容疑者リストにも名前を連ねた。女性たちは、家族がビンラディンのテログループと関係があることを強く否定する。「外国人、とくにアラブ人同士、助け合うのは当たり前だった」。「何年間も同じ家族が同じ地域に住んでいれば、お互いを知るようになる」。

Zaynabはアルカイダのザワヒリの娘と一緒に学校に行き、一時、ザワヒリ一家とジャララバードに住んでいたこともあったという。al-Khadrの4人の息子はアフガニスタン東部のKhaldenにあるアルカイダ訓練所で、銃の撃ち方を訓練された。1999年にZaynabが結婚したときに、ビンラディンも結婚式に出席したという。Mahaは未亡人や学校のために資金を集めるために活動していたために、たびたびビンラディンの4人の妻のうちの2人と会った。「ビンラディンはとてもよい人間です。家族に親切で、理解がありました」。

MahaとZaynabは、ビンラディンは非常に厳しかったが、タリバンの社会的忌避をすべて受け入れていたわけではないと語る。息子たちが音楽を聞くことを時折許し、妻が高価な化粧品や香水を購入することも許した。「彼はアメリカの製品は触りもしなかったけど、息子はペプシや輸入チョコレートが好きだったようです」。

米軍が9.11以後タリバンを攻撃し始めると、MahaとZaynabは末娘のMiriamとAbdul Karimとともに、カブールから逃げてきたアラブ人女性と合流して、ガルデズに向かった。息子のAbdurrahmanとOmarは、戦うために残った。「アフガニスタンは、私たちの故郷だった。故郷のためには、戦う価値がある」とMaha。「もしカナダに住んでいる間、誰かがカナダを攻撃したら、カナダを守るのは当然でしょう」。

al-Khadr一家はザワヒリの妻や子供たちとともに車列で旅したが、そのうちはぐれてしまった。恐ろしいことに、目的地であるタリバン司令官の家にたどりつくと、米軍に爆撃されたあとだった。中にいた者は、すべて焼死していた。ザワヒリの妻や子供2人も死亡した。

2002年に、残りの家族たちはパキスタンの部族地帯で再び集結し、共に場所を移動していった。山小屋に隠れることもあった。息子のAbdurrahmanは12月にボスニアに現われ、ギュンタナモから釈放されたと、ZaynabにEメールで連絡してきた。アルカイダの捜索に協力することにしたという。母親に話したら悲しむので、このことを伝えないでほしいと言ったという。その後カナダに戻り、負傷した弟や母親、妹を助けるために、政府高官に圧力をかけているという。「Abdul Karimはカナダに連れて行く必要がある」と、彼はトロントで語った。「母と妹は何もしてない。父親によって、巻き込まれた人生だ。アルカイダの影響から、引き離してやりたい。家族に、最後のチャンスを与えてあげたい」。

どちらの女性も、Abdurrahmanは欧米諜報部に使われていると述べる。Mahaは、息子が裁判を受ける前に会いたいという。しかしZaynabは、「家族の一員ではない。二度と会いたくない」。2人とも疲れ果てているが、敗北したわけではない。しかし将来は明るくないと口をそろえる。「どこに行ったらいいのでしょう? 私たちの生活は、夕方のニュースみたいなものです」とZaynab。「どこにいても、アルカイダという不当なレッテルを貼られてしまう。もうアイデンティティを失ってしまいました。もう誰でもなくなってしまいました」。

ohohWoman, daughter pay for running with al Qaeda
by link to terrorists Juliette Terzieff、Islamabad


■アメリカ、パキスタンで新たなテロが発生する「現実的可能性」を警告[040407 AFP]

アメリカらパキスタンにいるアメリカ国民に、カラチで新たなテロが生じる「現実的可能性」があるとし、スィンド州の南や南西部、バローチスタン州にいるアメリカ国民に、警戒を呼びかけた。

カラチの米領事館は水曜日に、最近続いている都市部での一連の攻撃から、過激派がさらに攻撃をいわゆる「ソフトターゲット」を標的に実施しようとしているようだと発表した。「スィンドとバローチスタンにいる米国組織は十分注意し、警備を強化してほしい」という。(後略)

hoonUS warns of "real possibility" of new terror attacks in Pakistan
WASHINGTON


■アフガン、州への攻撃を受けて国軍を派遣[040407 Reuters]

アフガン政府は水曜日に、北部の州が地域的な独裁者に支配されたために、軍隊を派遣することにしたと発表した。

国防省は、カルザイ大統領のアドバイザーでもあるドスタム将軍とFaryab州政府との間の衝突を防ぐために、軍隊を派遣すると述べた。「これらの軍隊を派遣する目的は、平和と安定を取り戻すことであり、中央政府の存在を明示するためだ」という。政府が、地方のいざこざを制定するために国軍を派遣するのは、今回で2回めだ。

Faryab州知事Anayatullah Anayatが、ドスタム将軍が4日間にわたっていくつかの地域を占領していたとして、軍の派遣を要請してきた。地域の軍隊司令官General Mohammad Hashim Habibiによると、ドスタムの軍隊が、トラックや馬に乗って隣の州から攻めてきた。戦車が後ろから続いているようだ。約2000人が州を守備しているというが、Anayatによると、ドスタム将軍の軍隊に占領され、武器を奪われた模様だという。「死亡者もいるようで、兵士たちは必死に抵抗している」。戦闘は州都Maimanaから20キロのところで発生したらしい。

Anayatによると、ドスタムの私的軍隊は、中央政府の非武装化計画の対象となっているという。ドスタムはカブールに、国防大臣か軍長官に任命されることを望んだが、これを却下されたために、攻撃を開始したという。隣接する州からFaryabに続く幹線道路が、遮断されたらしい。(後略)

garrAfghans to rush in troops after province attacked
By Yousuf Azimy、KABUL


■パキスタンの荒々しい辺境[040407 Washington Post]

(前略)「政府はアメリカの圧力のために、アルカイダがここにいると言っている」と、北ワジリスタンのバヌー出身のKabarkhel氏族の長老、Zakim Khanは訴える。「アルカイダはいない。外国人テロリストもいない。髭を生やした者の家であれば、だれかれ構わず軍は爆撃してくる。攻撃を続けるなら、部族地帯全体は抵抗運動を始めるだろう」と、武装した男たちに囲まれながら語った。(中略)

パキスタン軍が先月実施した南ワジリスタンの作戦で、抵抗勢力163人が逮捕され、そのうち少なくとも70人が外国人だったといわれる。しかし抵抗勢力の人質になっていた兵士8人が処刑され、さらに地元行政官2人も殺された。そして残る12人の人質と引き換えに、軍は撤退した。「抵抗勢力からは犠牲者が出たが、結局条件を付けて、勝利した」と、ペシャワルの人権団体のAfrasiab Khattakが語る。「状況は非常に危険だ。軍を止めることができるのなら、別の場所でも攻撃ができる」。

軍の撤退とともに、抵抗勢力の一部は村に戻ったという。政府に家を取り壊されて住む場所を失った者たちにテントを配り、政府と協力しないように呼びかけるビラをまいているらしい。村を訪れた者の中には、ワジール族のNaik Mohammedも含まれるという。彼はパキスタン軍に抵抗する抵抗勢力の、中心人物だ。Naik Mohammedはアフガニスタンのタリバンと協力し、ゲリラたちを指揮した若い戦士らしい。「Naikは勇気のある、大胆な若者だ。ここ数日間、彼をワナで見かけた者が何人もいる。彼は戦って死ぬことを予測しているために、何も恐れてないようだ」と、ペシャワルのジャーナリストRahimullah Yusufzaiは語る。Yusufzaiによると、Naik Mohammedは今となっては、どこでも自由に歩けると自慢していたという。「彼はうれしそうに笑い、自分ではなく、軍が攻撃されているのだと述べた」。

軍の撤退と引き換えに、ワジール族は4月10日まで、Mohammedを初めてする4人の容疑者を政府に引き渡すことを要求されている。ペシャワル州知事は、4月20まで期限を延期したという。「我々はパキスタン愛国者だ。政府と協力する。我々の責任を果たすと約束した。政府も、部族の伝統に敬意を払うと約束してくれた」と、カイバル行政区の部族のリーダーMalik Waris Khan Afridiは述べる。Khanによると、ジルガのメンバーはMohammedをはじめ、抵抗勢力のリーダーたちと直接交渉し、彼らが「非常に宗教的な人間」であり、「パレスチナ、イラク、カシミール、チェチェン、アフガニスタンにいる抑圧されたムスリムを助けるために、武器をとった」と主張しているという。

ジルガは過激派たちを引き渡すと約束しているが、アナリストたちによれば、武装勢力たちは部族民の間で人気を得て、これまで以上に保護されるだろうと分析する。ワナの住民によると、戦士たちの中にはアフガン難民やウズベク、チェチェン出身の者がいるというが、アラブ人はほとんどいないようだ。(中略)「これらの難民たちは、我々と文化を共有し、武器を所持し、髭を生やす。彼らを見分けることはできない。彼らのことを外国人と思ってはいない。友人だ」と、ワナの地主Mohammed Kabarkhelが語る。「お尋ね者たちの数が少ないにもかかわらず、抵抗運動は強力だ。なぜなら、住民が怒りを感じているからだ。部族民たちはアフガニスタンで戦うために、政府に利用された。今はアルカイダという名目で、アメリカに売り渡されたと感じている」。

政府は、殺したり逮捕した抵抗勢力の身元を発表してない。それが誰であれ、今後パキスタンの部族地帯を近代化するべきか、あるいは完全に一掃してしまうべきかという、広い意味での論争が繰り広げられるだろう。(中略)

「行政官たちは、まるで神のように振る舞う」とKhattakは述べる。「変化を拒否するのは部族民ではなく、実は官僚側なのだ。なぜなら、多額の金が流れてくるからだ。部族地帯が現代社会の仲間に入るためには、裁判所や文民機関が必要だ。権限を発令する部門を持ち込まずに、強制手段だけを持ち込むことはできない」。

部族社会は、完全な自主権を持つ。ジルガで物事が決まり、部族の志願兵lashkarsを組織して、古い部族の掟を破った者を罰する。(中略)部族地帯でも、選挙を実施しなければならないという。現在は、国会に代表者を選出する権利だけを持つ。南ワジリスタンでは、保守的なイスラム党が支配的で、武装したイスラム勢力を支援する。「もし南ワジリスタンで選挙が実施されれば、イスラム政党も、アルカイダも、やっかいな問題も生じないだろう」と、カイバル行政区出身のビジネスマンGhani Gul Mehsudは語る。彼はPakistan People's Partyの党員でもある。「住民は教育を受けていない。部族地帯には産業や道路、教育が必要なのに、ムラーたちは聖戦を掲げる」。

部族のリーダーたちは伝統的様式を重んじ、国家の介入は部族の文化を破壊すると抗議する。軍による南ワジリスタンの作戦は、予期されたものではなく、歓迎されなかった。部族のリーダーたちは、自分たちのジルガや志願兵たちで、テロリストをコントロールすることができると主張する。住民全員がイスラム過激派を支持するわけでもない。しかし軍の作戦は、部族地帯全体の怒りを買ってしまった。暴力的な行為を取った者もいる。軍が標的になり、襲撃されたりもした。

パヌーでは、抵抗勢力によって橋が爆破された。軍がテロリストと間違えて、住民を銃撃したりもした。バヌーは部族地帯のすぐ外にあるが、住民は周辺地域と同じように保守的だ。「人々はいらだっている。彼らは聖なる戦士で、尊敬されている」と、髭を生やしてない店員Asad Khanは語る。イスラム原理主義者たちは、タリバンのために戦い、パキスタンにイスラム法を約束したから人気があるのだという。「ここでは誰もが、シャリア法を採用したいと考えている。我々はアルカイダとは、うまくやっていける」という。「アメリカがイスラムに対抗している。彼らをやっつける人間が必要だ」。

smellPakistan's Untamed Frontier
Anti-Terror Offensive Finds Little Support in Tribal Area
By Pamela Constable、BANNU


■9.11と動かぬ証拠…第1部「独立」委員会[040407 Asia Times]

9.11調査委員会は、自身のウェブサイトによると、「2002年の末に国会とブッシュ大統領のサインのもとで結成された、独立した、2大政党による委員会」である。この委員会は「2001年9.11のテロ攻撃に関する、すべての記録を集めるとともに、防衛と直接的な対応を捜査する」(中略)。委員会は9人の男性と女性1人からなる。共和党5人と民主党5人で、前知事2人、前海軍長官1人、前法務副長官1人、前国会議員2人、前上院議員2人、前ホワイトハウス弁護士を含む。このような組織が、政治、軍事、諜報の絡み合った舞台裏を検証できるのだろうか。調査した16の連邦組織のうち、国務省だけが「協力的」だったと委員会自体が述べる。かなり間をおいて、次に協力的だったのはFBIだそうだ。したがってワシントンだけでなく、全世界から「隠れた政策」があると疑われても不思議ではない。「もみ消しには絶好だ。収拾策を心配している」と、あるEUの外交官が述べた。

《注目の人物》

委員会の中には、利害関係に対するさまざまな論議がある。まずThomas Kean会長の問題が挙げられる。9.11の遺族が2002年8月に提起した1兆ドルの訴訟の中で、Keanの2人のビジネスパートナーが、告訴されている。1人はサウジの億万長者Khalid bin Mahfouz(ビンラディンの義理の兄)とMohammed Hussein al-Amoudiである。2人は、アルカイダの重要な資金源である。Mahfouzはサウジの恩給基金から、アルカイダと関係があるロンドンとニューヨークの銀行に、数百万ドルを振り込んだ。彼は前BCCI会長で、これはブッシュ父の時代に起きた、有名な120億ドル破産スキャンダルの中心にある銀行だ。

Keanは、Amerada Hess Corporationの会長であるとともに、株主でもある。これはサウジのデルタ石油(MahfouzとAmoudiの氏族が所有)の合弁事業に関わる巨大石油会社で、カスピ海油田を探索する。ブッシュ大統領がKeanを9.11調査委員会の会長に任命する3週間前に、Amerada Hessはこの合弁事業を切り離した。9.11委員会のメンバーがKeanに、Mahfouzとアルカイダとの関係を尋ねることはないだろう。またAmerada Hessに、Mahfouzとどのような取り引きをしていたか、聞くこともないだろう。ブッシュ自身もMahfouzと商売をしていた。Mahfouzはヒューストンとテキサスに、さまざまな投資物件を所有している。国会委員会が捜査した、サウジがアルカイダの関係を暴いた28ページも、消えてしまったようだ。

さらに委員会は、1970年代終わりと1980年代初めの外交政策についても、捜査しないだろう。CIAは、アフガニスタンでソ連に対抗したジハード団とそれに参加した国際イスラム旅団を、全面援助した。この件を捜査するとしたら、国務長官パウエルと、そのナンバー2であるアーミテージを取り調べることになる。2人は1980年代、おおいに活躍している。

カーター大統領に対する前国家警備アドバイザーで、Council on Foreign Relationsの重要メンバーであるZbigniew Brzezinskiが、アフガニスタンのイスラムネットワークを組織した、影の首謀者だ。CIAの巨大な秘密作戦のひとつである。ある意味で、現在のイスラムジハードは、Brzezinskiによるところが大きい。9.11調査委員会には、Council on Foreign Relationsのメンバーが4人いる。委員会がBrzezinskiを聴取することなど、あり得ない。

委員会の事務局長Philip D Zelikowは、重要人物だ。彼が、委員会のすべての調査を取り仕切る。2001年10月5日、アフガニスタンで爆撃が始まる2日前、Zelikowはブッシュの外国諜報指紋委員会の1人に任命された。彼はブッシュの重要なインサイダーで、今はブッシュを防衛するために動いている。ブッシュ父の前大臣、Jim Bakerのために働いていた時期もあり、さらに3年間、ブッシュ父のNational Security Councilでも勤務していた。ブッシュ息子とは近く、コンディ・ライスとはもっと近い。一緒に働き、2冊の共著を出版している。

委員会の1人、Jamie S Gorelickは、CIA長官テネットと非常に親しい。CIAのNational Security Advisory Panelで働き、大統領のReview of Intelligenceにも関わっている。テネットは、ブッシュの「テロとの戦争」の首謀者の1人だ。つまり、CIAがテロと戦わず、テロを助長してしまったかもしれない秘密の作戦について、委員会が捜査することは考えられない。

Fred Fielding委員は、レーガン時代のホワイトハウスの弁護士だ。ブッシュ政権の、あらゆる立役者と親しい。Zelikowとともに、ホワイトハウスの内部の人間である。

John Lehman委員は、レーガン時代の海軍長官だった。アーミテージと前対テロ対策責任者のリチャード・クラークに仕えた。ブッシュ政権の立役者と親しく、Council on Foreign Relationsのメンバーでもあり、キッシンジャーとも個人的に親しい。

Timothy J Roemer委員は、Homeland Security and TerrorismのIntelligence Committee特別委員会と、9.11の上院・下院共同調査員会の前メンバーである。彼はPorter Gossと上院議員Senator Bob Grahamと非常に親しい。彼らは共同委員会の中心人物である。2人は前パキスタンISI長官Lieutenant General Mahmoud Ahmadと、怪しい関係にある。(中略)

9.11の犠牲者の会の議長Andrew Riceは、この委員会を批判的に見る。「透明性は全くなく、単に民衆をなだめるためにやっているのだ。しかし私や家族をなだめることは、決してないだろう。政府外の、独立した委員会が必要だ。最悪の事態は、単にホワイトウォッシュと尻ぬぐいで終わってしまうことだ」。委員会の最終レポートは、大統領選挙後にならなければ、発表されない。

《クラーク、コンディ、ブッシュドクトリン》

クラークは、2001年1月25日に、ブッシュ政権にアルカイダの脅威について警告したという。(中略)2001年8月6日に大統領は、アルカイダがハイジャック機を用いてアメリカを攻撃する可能性があると、president daily briefing(PDB) で報告されたことを、ホワイトハウスは2002年についに認めた。(中略)ということは、ブッシュはこの攻撃について知っていたはずだ。テキサスで休暇中に、このPDBを読んだはずである。(中略)

コンディが2000年に書いたForeign Affairsの文章の中で、彼女はテロについて、ほとんど触れていない。FBIの翻訳家であるSibel Edmondsは、Salon news publicationに、怒りを語る。「特にコンディ・ライスの文章で、『国家が脅迫されていたとか、飛行機を用いる可能性があるとか、そのようなことについては、全く情報がなかった』という部分を読んで、怒りを感じた。それは嘘だ。嘘だという文章による証拠もある」という。Edmondsは委員会に、FBI長官Robert Muellerが来月証言するときに、本当の質問を聞いてほしいと言う。例えば「2001年4月に、都市を攻撃するために飛行機を使用するかもしれないという情報を、FBIは受けたか? またFBIが10年も使ってきた情報源を通じて、この国の特定のある組織から、特定のテロ計画についての情報を得たか? 受けてないとはいえないだろう」という。Edmondsの話によると、アルカイダはペンタゴンと国務省の内部保安に侵入していたという。その場合、スパイはまだ内部にいるのか?

ブッシュ政権は、自分たちはアルカイダの危険を、かなり前から気づいていと、メディアを用いて一般に知らしめた。9.11の責任を問われないためだ。しかし9.11以後のアフガニスタンの戦争に対して、徐々に疑惑が湧いてきた。アフガニスタン問題は、もはや法的な防衛行為として説明できなくなっている。ブッシュのドクトリンである戦争防止は、そもそも修辞学的な作りものでしかなかったのだが、クラークとホワイトハウスとの間の、ののしり合いになってきた。このドクトリンは、ブッシュがイラクを攻撃するまでの間は、なんとか掲げることができたのだ。(後略)

smellsmell9-11 AND THE SMOKING GUN
Part 1: 'Independent' commission
By Pepe Escobar


■Lashkar、家宅捜索開始[040407 The Nation]

南ワジリスタンのワルサックで、アルカイダ容疑者や地元協力者を逮捕するために、家宅捜索を始めた。

捜索の開始は、Etmankhel氏族がジルガを開催して決定した。約300台の車に志願兵たちが乗り込み、Kalooti、Leva Kanda、Panga村にある約80軒を1軒ずつ家宅捜索した。捜索した家のほとんどはすでに空き家となり、住民はどこかに逃げたあとだったという。

hoonLashkar starts house-to-house search
From Allah Noor Wazir、WANA


■ジハードの指導者[040506 New York Times]

パキスタンは矛盾に満ち、世界に危険をさらす。ワシントンはムシャラフを擁護するが、ムシャラフは原理主義のムラーを野放しにしながら、CIAの特殊部隊にはビンラディンを捜索することを許可する。裏切りだ。そして誰が裏切り者かもわかっている。最近ワシントンに波紋を起こしている情報によると、パキスタンの前ISI長官ハミッド・グルは、1999年7月にタリバンに、アメリカがミサイル攻撃を実施する「3時間前には情報を流す」と約束したという。

やっかいな疑惑だ。イスラマバードとワシントンの同盟がもてはやされ、ブッシュのテロとの戦争にとって、最重要国であるとパキスタンが取りざたになっている時期だ。前ISI長官は本当にアメリカを裏切ったのだろうか? 今日もまだ裏切り行為が続いているのか? イスラマバードのエリート軍隊が米軍のアドバイザーとともに、ビンラディンやアルカイダをアフガニスタンとの国境付近で捜索しているが、驚くほど準備周到な敵に出くわしている。ザワヒリが土壇場になってトンネルを用いて逃走できたのも、グルのせいなのか?

ハミッド・グルは、ラワルピンディの高級住宅に住んでいる。肩をすくめて言う。「ああ、アメリカ人か」。まるでそれで何もかもが説明できたかのようだ。そしてお茶を出すように命ずると、過去の思い出話を始める。サウジの諜報仲間、トゥルキ・イブン・アルファイサル王子(タリバンとビンラディンの親友)からもらった、礼拝用の絨毯。ドイツの諜報組織(Bundesnachrichtendienst)から送られた額。イスラム原理主義に協調するグルは、もちろんビンラディンをよく知っているという。「謙虚な、すばらしい戦士だ」と述べる。カブールでは、タリバンの政府の名誉ある賓客だったと述べる。「しかし私は、一般路線から外れたことはない。欧米人が路線を変更したのだ。昔、すべての者が聖戦を支持していた。彼らはジハードが気に入っていた。1980年代、ムジャヒディンがアフガニスタンでソ連と戦っていたとき、武器を供給し、その後もタリバンと取り引きをしていた。当時アメリカは、私を利用してきた。今、彼らは私を中傷する。以来、独占情報は何も入手できなくなった」。

電話が鳴り、グルは諜報や警備に関する会議に招かれた。出席するかどうかは、考えてみると答える。彼の意見に従うと、ムシャラフはブッシュの下僕になりつつあり、墓穴を掘っているという。「我々の土地に米軍が活動する。誇り高きパキスタン人は、そのことを許さないだろう」。前スパイ頭のグルは、前かがみになる。「私のCIAの仲間の一部や、米軍とイスラエルのモサドは、ツイン・タワーに対する攻撃を知っていたはずだ」。そうでなければ、なぜ戦闘機が出動するまで、そんなに時間がかかったのか、と言う。(中略)

Akora Khattakにある有名なマドラッサ、Jamia Darul Uloom Haqqaniaは、パキスタンのマドラッサにとっても、模範的な学校だ。学校の目的は、玄関に入れば一目瞭然だ。校長、サミ・ウル・ハク(66)が数百人の支持者の前に、片手にクルアーン、片手にカラシニコフを掲げる。宗教的な肩書きの「マウラナ」を持つこの男は、MMAの軍事リーダーと言われる。アルカイダとタリバンの支持者だ。オマール師はこの学校にメーセージを送り、ビンラディンはアラブ人の配下を送り込んだ。サミ・ウルハクは、国会の上院議員でもある。

(中略)サミ・ウル・ハクの父が1947年にこのマドラッサを設立した。現在3000人の学生がいる。学校は、献金で成り立っている。独立を保ちたいために、政府の援助は断わったのだという。「テロを教えているのか」とサミ・ウル・ハクに聞くと、気どった笑みを浮かべる。「まず、テロを定義しなけれぱならない。タリバンとアルカイダは、アメリカの抑圧に対して戦っている。彼らの方法論は、必ずしも我々の方法論ではない。しかし、彼らには戦う権利がある。ブッシュは、若者たちが最も尊いもの、命を捧げていることに対して、自問自答するべきだ」。サミ・ウルハクは政治に関わっている。MMAのメンバーであるが、もはや議会制を信じてないという。「アメリカに味方することで、ムシャラフは共通の利害関係を放棄してしまった」と述べ、会見を終了させた。

(中略)先週の月曜日、米軍報道官が、南ワジリスタンの部族地帯での作戦はほとんど終了したと述べた。軍は163人の抵抗勢力を逮捕し、そのうち73人が外国人だったという。そして、アルカイダの諜報責任者のアブドゥッラー氏が死亡したという。いったいザワヒリはどうしたのか? ザワヒリはパキスタン軍に包囲されたなどということを信じる者は、ほとんどいなくなった。タヒール・ユルダッシュも逃げてしまったようだ。

その夜、ペシャワルの外国人クラブで、アメリカ人は頭を振った。「我々の友人が大きな成功として売ろうとしているものとは、たとえぱ、誰も知らないアブドゥッラー氏だ」。「なんという損害だ」。「戦略的な援助や、衛星電話や、さらに人員だって提供しているというのに」。

ワシントンもイスラマバードも、パキスタンの部族地帯にいるアメリカ人たちに、できるかぎり目立たないように配慮するよう、要請している。すでにジャーナリストには立ち入り禁止のこの地域で、アメリカ人が目撃されれば、影響力は大きい。米軍アドバイザーたちは、Mianwaliとコハートで米軍が使用している空軍基地の側の指令センターに引きこもった。ある諜報情報によると、ビンラディンの最大の敵である、Task Force 121の米海軍少将William McRavenが、コハートに数日間滞在したという。さらにCIAのパシュトゥ語話者の諜報部員、デルタ・フォースのベテラン軍人、空軍と海軍の有能な専門家がそろった。無人探査機がビンラディンを捕らえれば、「電光石火」のごとく対応できるのだそうだ。フセインを逮捕したように、米軍は地元民を通して収集した「人間」による諜報、“humint”にも重点をおいている。アルカイダメンバーの存在は、すべて地図に記録されている。家族関係も記録される。ビンラディンの周りのアラブ戦士たちの多くは、地元民と結婚している。アメリカの要請で、パキスタン軍は女性も逮捕しはじめた。アルカイダのリーダーたちの居場所を突き止めるためだ。

タスク・フォースのリーダーMcRavenは、ワシントンからはすばらしい男だといわれている。「ビンラディンを捕らえることのができるとすれば、それはMcRavenだ」といわれる。しかしワジリスタンでクモの巣を張ることができるだろうか? 最近の未確認情報によると、ビンラディンはクナール州に入る前、パキスタンの国境の街Arnawaiで目撃されている。オマール師は、米軍の爆撃で負傷したといわれる。傷は比較的重傷だという。ビラや指図を記した手紙を、メッセンジャーが国境を越えて持ってくる。本物だろうか? 金を提供すれば、逮捕はできるだろうか?(後略)

smellPakistan: The Masters of Jihad
Erich Follath, Der Speigel


■パキスタン、9人の過激派逮捕[040406 AP]

パキスタンの警察は、2年前にカラチの米領事館に自爆テロ犯を送り込んだ容疑者を含む、9人のイスラム過激派を逮捕したと、当局が火曜日に発表した。容疑者はすべてHarkat-ul-Mujahedeen al-Almiのメンバーで、日曜日に逮捕されたという。

「アメリカ領事館とシェラトンホテル爆破事件を起こしたテロリストが含まれる」という。(後略)

hoonPakistan Arrests Nine Suspected Militants
By ZARAR KHAN、KARACHI


■米軍、部族地帯には入らないとRasheed[040406 The News]

パキスタン軍は、部族地帯でのアルカイダとタリバン捜索に関して、米軍の能力以上のことをしていると情報相Sheikh Rashidが述べ、アメリカ大使の明らかな脅迫に対抗した。

「我々は自分たちの仕事ができる。仕事を熟知している。アメリカ人には、状況がわからない。今何が起きているのか、我々のほうがよく知っている」と、Sheikh Rashidが述べ、パキスタンの部族地帯における捜索を批判した、アフガニスタンの米大使Zalmay Khalilzadに対立する考えを述べた。KhalilzadはワシントンのCenter for Strategic and International Studiesでのスピーチで、パキスタン軍が作戦を実施したにもかかわらず、過激派たちは「パキスタンで基地を作り、訓練を施し、行動することができる」と述べている。

hoonUS forces would not cope in tribal areas: Rasheed
ISLAMABAD


■アフガン、抵抗勢力を攻撃すると宣言[040406 AP]

アフガン軍は、パキスタンとの国境付近に隠れる、150人ほどの抵抗勢力を攻撃する準備にとりかかっているようだ。

アフガン軍の第822国境連隊司令官Zakim Khanは、戦士たちがパクティア州のSar HawzaとMarzak地域に立てこもっているという。しかし米軍は、このような情報は聞いてないと述べた。パクティアは、パキスタンと隣り合わせの地域である。Khanは、この戦士たちがパキスタンの国境を越えて入ってきたかどうかはわからないという。「アラブ人なのか、チェチェン人か、タリパンなのかはわからない」。

Khanは、国防省からの命令を待っているという。米主導の同盟軍による、軍隊と飛行機の派遣を期待しているようだ。米軍報道官は、作戦の計画については何も語れないとしたが、「もし150人の戦士がいるという確かな情報があるのなら、すぐにでも行く」という。「Khanは、我々よりもよい諜報情報を持っているのかもしれない」。

Khanによると、民兵、アフガン国軍と米軍約600人が、パクティア北部にいるという。パキスタンのワジリスタンの反対側だ。米軍は、先月の南ワジリスタンの戦いで、戦士たちがアフガニスタン側に入ってきた兆しはないと述べる。

smellAfghans Say They'll Attack Militants
By AMIR SHAH、KABUL


■部族民、新たな最終期限を申し渡される[040506 Dawn]

北西辺境州知事は南北ワジリスタンの部族民たちに、あらたに15日間の期限を設け、それまでに外国人抵抗勢力がこの地域にいる問題を、平和的に解決したいという。

Syed Iftikhar Hussain Shah知事は、部族民たちに4月20日の最終期限を与えた。この期限が切れたら政府が行動を始めるかどうかには、言及しなかった。(中略)

《無害通行の保証》

知事はジルガを開催し、外国人勢力に対して恩赦を申し出て、投降して武器を捨てた者は、第三国には引き渡さないと約束した。「もし外国人テロリストがパキスタンを去りたいのであれば、無害通行を保証する」という。アフガンジハードと関係があったが、今は家族とともに部族地帯に住んでいる者たちは、部族民が保証人となれば、留まることを許すという。「これは真実だ。見せかけの保証ではない」という。知事は、これまで外国人テロリストが第三国に引き渡されたことがあると認めたが、これは恩赦を申し出る前だったという。

イスラム協会(Jamaat-i-Islami)の名前は出さずに、知事は特定の政党や宗教組織が、否定的なプロパガンダを出していることを非難した。このジルガには、南北ワジリスタンのUtmanzai Wazir、Ahmadzai Wazirとマフムード族が参加した。

《部族の軍隊》

南ワジリスタンでは、部族の志願兵lashkarを組織し、Utmankhel族にテロリストを匿っているとされる容疑者を引き渡すよう、圧力をかけることにしたと地元部族民が述べた。

hoonTribesmen given new deadline: Elders convene jirga today
PESHAWAR


■アメリカ、パキスタンの部族地帯に侵入する可能性[040405 AP]

パキスタンはテロリストの避難所を一掃しなければ、米軍はパキスタンに侵入してその仕事を果たすだろうと、アフガニスタンの米大使Zalmay Khalilzadが月曜日に述べた。避難所の問題が解決しなければ、アフガニスタンの南部と東部の治安問題は解決しないという。

「我々は、この問題をいつまでも野放しにはできない」と、KhalilzadはワシントンのシンクタンクであるCenter for Strategic and International Studiesで語った。「パキスタンのリーダーに、自分たちで問題を解決するか、我々がしなければならないか、どちらかだと述べた」という。

Khalilzadは、アフガニスタンは成功していると述べた。しかし「アフガニスタンにおける過激派とテロに勝つためには、少なくともアメリカとその同盟者たちは、5年間は留まる必要がある」という。タリバンやその他の対抗勢力に対する最大の懸念は、それがパキスタンを基地とし、訓練を受け、そこから行動してくることだとも述べた。

Khalilzadは、パキスタンが自分たちの国の面倒は、自分たちで見てほしいという。「我々はムシャラフを援助する準備がある。この問題は、いずれ解決しなければならない」。

最近のアフガニスタンでの抵抗勢力の活動は、小さな、統制のとれてない行動に限られてきたという。「彼らは新政府や合同部隊を脅かすほど強くはない」。

smellU.S. May Move Vs. Pakistan Terror Areas
By SIOBHAN McDONOUGH、WASHINGTON


■アメリカ、アフガニスタンのためにパキスタンの核を黙認[040405 Daily Times]

アメリカがパキスタンが核を持つことを黙認したのは、アフガニスタンにおけるソ連との戦争において、イスラマバードを味方につけておく必要性があったからだと、前上院議員が語った。

20年間にわたって核の非拡散に携っていたLeonard Weissが、4月5日に出版された雑誌『New Yorker』で、パキスタンの核発展に関する捜査に何度も関わったと述べた。「パキスタンが、1987年以来所有しているといわれる、核爆弾の入手を阻止するためには、アメリカはアフガニスタンでロシア人たちと戦うためにムジャヒディンに武器を供給するという冷戦の政策に先んじて、南アジアの核の非拡散に取り組まねばならなかった」という。

Weiss氏によれば、「この準備はまだできていなかった。経済政策を用いて、パキスタンが爆弾を入手することをやめさせるか、あるいは遅延させる方法があった。しかしレーガンとブッシュ父政権は、これを差し止めた。ムジャヒディンに与えた援助は、パキスタンの協力のもとでタリバンを援助することになり、結果的にビンラディンをも援助することになってしまった」。

「1990年にロシアがアフガニスタンを去った後、初めて核に対する制裁が与えられた。すでに遅かった」という。Weissは、9.11以後、「テロとの戦争のためにパキスタンの協力を得るために」、制裁が再び解除されたことを後悔しているという。80年代にパキスタンの核に決然とした態度で臨まなかったために、今、現政権は、パキスタンに厳しい態度を取ることができず、核のテロリズムの危険性を高めてしまったという。「非常に皮肉なことだ」と述べた。

hoonUS let Pakistan go nuclear due to Afghanistan
By Khalid Hasan、WASHINGTON


■アメリカ、ヘクマチアルの配下を逮捕[040405 AP]

米軍は月曜日に、今年初めにイギリスとカナダの国際治安支援部隊員を殺害した容疑者に協力したとして、ヘクマチアルの幹部を拘束していると述べた。3月31日にAmanullahが逮捕されたと発表されていたが、軍は何の容疑で逮捕されたのかは、明らかにしていなかった。

軍の報道官Lt. Col. Bryan Hilfertyが、Amanullahは抵抗勢力のリーダーたちを匿い、1月にカブールで相次いで起きた自爆テロの容疑者たちを助けたと述べた。両事件とも、タリバンが声明を発表している。「Amanullahは自爆テロ犯、あるいはそれを援助した者を匿った」という。また、別のカブールでの爆弾事件にも関係している可能性がある、と述べた。詳細は語らなかったが、「抵抗勢力のリーダーたちを匿っていると疑っている」という。

水曜日に米軍がAmanullahをワルザック州の州都Mayden Shahrで逮捕したときに、地雷や機関銃とともに、爆弾の製造に必要な材料を押収したという。

garrU.S. Says It Is Holding Hekmatyar Ally


■パキスタン政府、部族民に最終期限を設ける[040405 AP]

パキスタンは月曜日に、外国人テロリストを追い払うまでに、2週間の猶予期限を設けた。最終期限は、ワジリスタン地域で再び全面的な軍事作戦を行なうという可能性を示すものである。北ワジリスタンでは、新たな作戦は実施されなかった。

北西辺境州知事のIftikhar Hussain Shahは、南北ワジリスタンに住むMahsud、Utmanzai、Ahmedza族の代表と会い、最終期限を4月20日とした。「もし長老たちが責任を果たさなければ、力を用い、作戦を開始する」と、部族地帯の治安責任者Brig. Mahmood Shahが述べた。長老たちは、協力を約束した。(後略)

hoonPakistan Gov't Gives Tribesmen Deadline
By RIAZ KHAN、PESHAWAR


■パキスタン警察、攻撃を恐れて厳戒体制[040405 Reuters]

パキスタン警察は5人の警察官が銃撃された翌日の月曜日に、カラチの各警察署を厳戒体制にした。

政府関係者によると日曜日の襲撃には、イスラム過激派が背後にいる可能性があると述べる。約10人から12人の狙撃者たちが、警察官5人を殺害、1人が負傷した。

今回の襲撃は、部族地帯で展開している外国人抵抗勢力に対する軍の作戦への報復か、カラチにいる過激派の取り締まりに対する報復と見られる。(中略)

いくつかの手がかりはあるというが、まだはっきりした背後関係はわからない。犯行に使われた車輌は、見つかったという。

hoonPakistan police on high alert, fear more attacks
By Amir Zia


■パキスタン軍、山に近づく[040405 Reuters]

パキスタン軍は、ビンラディンが隠れていると一部で噂されている、アフガニスタンとの国境付近の岩山と奥深い森の渓谷に、近づいている。

北ワジリスタンの国境にあるシャワル谷は、これまで長いこと外部の者の立ち入りを拒み、パシュトゥン族が支配し続けてきた。お尋ね者たちの隠れ家でもある。今パキスタン軍は、このシャワルに立ち入ろうとしている。

「ビンラディンなどの幹部の隠れ家のひとつである可能性があると、これまで指摘されている」と、ジャーナリストのRahimullah Yusufzaiは語った。しかしYusufzaiをはじめアナリストたちは、捜査の手が伸びていることを知れば、留まることはないだろうという。

シャワルは高地にある谷で、夏の間は、約1300メートル地点の森や草地で、部族民が放牧をおこなう。谷や尾根が交わり、約3400メートルまでそびえる。国境をまたいでそびえる山は、自然の要塞となり、外部の者はほとんど入ってない。パキスタンは2002年6月に、はじめてこの地域に足を踏み入れた。軍はまだ作戦の詳細を発表してないが、高官たちによると、部隊はシャワルに向かっているという。

「この地域は、政府がコントロールできない地域だ。ここに永続的に駐屯したいと考えているようだが、難しいだろう」とYusufzaiが述べる。「山の中には森や、自然の隠れ家がたくさんある。また非常に遠い。ここに住む人々は、政府に支配されることなしに、長い間生活していた。政府の令状をここで布告することは、非常に難しいだろう」。

《罠か?》

先月政府の車列が襲撃され、政府側の人間2人が死亡した。シャワルに向かっていた別のパキスタンの車列も、先週末、パキスタン人部族戦士たちに襲撃された。この時には、負傷者はいなかった。パキスタン軍はパキスタン側で捜索を続ける間、米軍はアフガン側で捜索を行なう。地形が厳しいために、地元の部族民の協力が非常に重要になってくると、アフガニスタンの専門家は述べる。「新たな作戦を行なおうとしているが、抵抗勢力たちが隠れている可能性はある」と、アーマッド・ラシッド氏は語る。「政府側は、部族の長老たちを味方につけたと主張しているが、抵抗勢力は明らかに部族民たちの協力を得ている」。

しかしビンラディンやザワヒリがシャワルで捕らえられるかどうか、はなはだ疑問だ。「彼らはばかではない。長い間留まるはずはない。いたとしても、もういないだろう」とあるペシャワルのジャーナリストは語る。Yusufzaiも、ビンラディンは逃げてしまっているはずだという。「彼らがそこにいれば、追手よりも先んじていることは確かだ。大きな捜索が行なわれる場所に、留まるはずはない」。

smellPakistani troops close in on mountain stronghold
By Robert Birsel、ISLAMABAD


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004.