【2004年9月20日〜9月26日】


■パキスタン、ムシャラフ暗殺狙った過激派殺害[040926 Reuters]

パキスタン治安当局は日曜日、ムシャラフ大統領暗殺未遂と米国ジャーナリストを殺害した容疑がかかっていたアルカイダ戦闘員を殺害した。

情報相ラシッドの発表によると、200万ルピーの懸賞金が懸けられていたAmjad Hussain Farooqiを、カラチから80マイルのNawabshahで殺害した。「Farooqiが殺害され、2〜3人が逮捕された」とアムステルダムにムシャラフと同行していたラシッドが『Reuters』に語った。

Farooqiは、12月25日にムシャラフを殺害しようとした事件の首謀者といわれる。また諜報部は、ジャーナリスト、ダニエル・バールの殺害や、2002年にカラチの米国領事館を爆破した自爆テロを首謀したと見ている。Farooqiの兄によると、本人の死は家族に伝えられたという。

Farooqiは、イスラーム過激派ハラカット・ウル・ジハーディ・イスラームのメンバーで、治安部隊により投降を呼びかけられても拒否し、死を選ぶ、と戦闘の最中に語ったという。現在外国人1人を含む2人の男と、女性2人と子供2人も拘束下にある。

スィンド州知事の報道官、Salahuddin Haiderは、今回の事件は「重要な作戦」だったと述べ、情報をもとに、レンジャー部隊が隠れ家を襲撃した。目撃者によると、レンジャー部隊が家を包囲、抵抗勢力たちに投降を呼びかけたが、治安部隊が催涙ガスを発射したあと、銃撃してきたという。「ショールをまいてFarooqiが家から出てくると、警察が発砲した」とある住民は語った。治安部隊によると、Farooqiが体に爆弾をまいていると思ったために、発砲したという。

パキスタンの新聞によると、Farooqiは今年のはじめに、カラチ、ファイサラバード、クエッタでそれぞれ間一髪で逃走していたという。30代で、パール記者殺害で逮捕されているイギリス生まれのシェイク・オマルの友人だった。1988年にカシミールで戦いはじめ、アフガニスタンにいるアメリカ人と戦わせるために、約200人のパキスタン人を招集したといわれる。

さらに諜報部高官によると、2001年12月にインドの国会議事堂で起きた自爆テロ事件と関係があるMaulana Masood Azharのボディー・ガードでもあった。

hoonPakistan Kills Militant Wanted for Musharraf Plot
By Tahir Ikram、ISLAMABAD


■パキスタン、部族民への経済制裁解除[040925 AP]

パキスタンの首相が土曜日に、政府はアフガニスタンとの国境付近の部族地帯に与えていた経済制裁を解除すると発表し、部族民たちに、外国人抵抗勢力やその共謀者たちへの捜索に協力を求めた。

今年になって、南ワジリスタンの部族民たちに対して、外国人テロリストを引き渡さなかった罰として、店舗を封鎖したり車両を取り上げるなど、経済制裁が与えられてきた。パキスタンの古い伝統的な法律において、ある部族民が犯罪を犯した場合、部族全体が罰せられる。

「我々は南ワジリスタンの発展のために、経済制裁を解く」とアジズ首相がペシャワルで開催されたジルガで述べた。「あなたがたが、外国人たちの取り締まりに協力してくれくことを望む」という。(中略)

部族の長老たちはこの声明を歓迎し、政府と軍に全面協力すると述べた。これまで抵抗勢力たちは、政府の恩赦の申し出に応じていないが、内務相のAftab Ahmed Sherpaoは土曜日に、話し合いにより抵抗勢力たちが武器を捨てることを期待していると述べた。

「南ワジリスタンのマフスード族長老たちが先週、外国人を匿っていると思われる部族民たちとともに私に会いにきた」という。「話し合いに進展がある」と、電話で『AP』に語った。

hoonPakistan Lifts Tribes' Economic Sanctions


■カルザイ、「友人」を求める[040925 Asia Times]

(前略)以前はアメリカのテロリストのリストに載っていたジハード組織、ヒズビ・イスラームHIAは、今やカブールに事務所を開くことを許された。Shar-i-Now地域のCharahe Shaheedという一等地を根拠地として、メンバーは新品のランドクルーザーで動き回り、アメリカのおかげで資金も潤っている。

ISIとCIAは、HIAがカルザイの選挙キャンペーンの要になるだろうというの判断したのだ。HIAの軍事部門はまだ抵抗運動を続けているとはいえ、リーダーのヘクマチアルもこの動きに同意しているといわれる。しかし著名なビジネスマンで、社会運動家兼HIAの前代表だったDaoud Abediによると、ヘクマチアルはまだ抵抗運動を続行しており、カブールに事務所を設立した者たちは、HIAとは関係がないと語る。

9.11以前、DaoudはアメリカにおけるHIAの活動メンバーで、ロスアンジェルスの政治部門の代表として、活動していた。アメリカのHIAが発行する週刊新聞『Shafaq』の編集者でもあり、さらにHIAの月刊誌『Nawed-i-Haq』の編集長だった。彼が『Asia Times』に語ったところによると、「ペシャワルのHIAの責任者であるDr Qutubuddin Hilalは、最近カルザイ自身によってアフガニスタンに招かれた。この招待は個人的なものではなく、党に対する招待状だった。党は、アフガン国民やイスラームの利益に沿った要求をした。当然カルザイはこれに答えることはできず、話し合いは決裂した。ヘクマチアルはこの話し合いを承認しなかったのだ。しかしその直後、ペシャワルのSarfraz JanbazやドイツにいたQasim Hamatがカブールに飛び、カブール政権と取引をした。これは彼らの個人的な決議で、自分たちの利害関係のために寝返ったのだ。別のメンバー、Arghandewalは既にかなり前に寝返ったが、かれらは協力してカブールに事務所を構えたのだ」。

Daoudは、これまでHIAはアフガニスタンの政治に参加する気持ちは全くなかったにもかかわらず、アメリカの意向で変化があったという。「HIAにアメリカが接触してきた。2001年の8月と9月に、私がヘクマチアルの代理として仲介役を引き受け、アフガニスタンの政情解決のために話し合った。(長い亡命生活のあと、ヘクマチアルはイランを後にして、ペシャワルでパキスタン高官と話し合った。同時にアフガンの使節団とも会い、政治的な話し合いをした。)ヘクマチアルは、外国人がアフガニスタン問題に介入することを拒んだ。米軍がアメリカを攻撃する1週間前まで、話し合いは続いた。ヘクマチアルは、外国人はアフガニスタンの問題にかかわるべきではないと主張した。アフガン人たちが、自分で自分の問題を話し合うべきだと語った。我々は国政に関して、いかなる軍事攻撃や介入も許さない。もしアメリカが攻撃したら、HIAはどうするか、という質問も受けた。HIAの答えは、我々の国を攻撃する者に対しては、それが誰であろうと、戦うということだ。誰が国を治めるか、それは問題ではない。当時はタリバンの支配下だった。誰がアフガニスタンを支配するか、それは国民が決めることだ」。

「ヘクマチアルに直接コンタクトを取った者はいないし、ヘクマチアルが誰かと直接話したこともない。アメリカとの調停は、すべて私が行なった。私が彼に情報を伝えた。我々は申し出をすべて断わった。つまり軍事的、資金的援助をすべて断わった。その後北部同盟にこの話がいったが、我々にまずこのような申し出があったのだ。しかしHIAは、外国人の操り人間になったり、外国人をパトロンに持ちたくない。したがって、ブッシュの申し出を、ヘクマチアルは断わった。ブッシュは北部同盟のように、自分たちの計画を実行する者が欲しかったのだ。HIAは、平和的で純粋なイスラーム的アフガニスタンを欲している。国民が平和で暮らせるアフガニスタンを、欲しているのだ」。

「アメリカの侵攻後、ヘクマチアルがイランからアフガニスタンに戻ったのも、アフガニスタンの問題を政治的に解決しようとしていたからだった。しかし、アメリカの無人偵察機がLogar付近で彼を攻撃しようとしたために、アメリカと戦うことになってしまった」。

インド、イラン、ロシアが北部同盟を支持していたために、アメリカは「良い」タリバンとHIAを支持するしか、選択肢がない。しかし寝返りの歴史を考慮すると、アメリカが蒔いた種が何なのか、まだはっきりしない。

例えば、Waheedullah SabaoonとQazi Ameenはカルザイ政権内で重要なポストを与えられ、北部同盟のタジーク族に対抗する影響力をもつ。Qaziは20年前にHIAを去っている。その後アーマッド・シャー・マスードが政権をとった1990年代に再びHIAに戻り、テレコミュニケーション大臣となった。マスードの時代、HIAは特権が与えられ、政権内で3つの要職を得た。その後Qaziは北部同盟に入ったが、タリバンが政権につくと、カブールからペシャワルに逃れた。このQaziが、再びカブールで大臣の座についている。

ヘクマチアルの腹心で、諜報部責任者だったAbdul Waheed Sabaoonは、タリバンに対抗し続けたために、1998年にHIAから除名された。その後彼は北部同盟に入り、パンシール渓谷の財務大臣になった。タリバンがカブールから撤退して北部同盟が逆にカブールに入るとともに、Sabaoonもカブールに入った。その直後、彼は150人のアフガン人司令官とともに、ヘクマチアルの指示に従ってアメリカに対する抵抗運動を計画していたために、米軍に逮捕された。しかし後に釈放され、今はカルザイのアドバイザーになった。

「誰も信用できない。HIAは彼らとの関係はない。裏切り者と革命家には、同時になることはできない」とDaoudは語る。しかしある情報源によると、SabaoonもQaziも、前HIAとこれまで関わりを持ち続け、彼らが再び寝返り、ヘクマチアルのような反アメリカの組織と手を組むのも、時間の問題だという。HIAとは別に、政治的な同盟についても、多くの疑問がある。タジークのムジャヒディン、イスマイル・ハーンはヘラート知事を更迭された。「イスマイル・ハーンについては、軟禁されているという情報を聞いたのが最後だ」と、Daoudは語る。

「HIAは、カルザイを解放してやりたい。彼は外国人やタジークの捕虜になっているのだ。カルザイは以前、HIAやヘクマチアルに命を助けられたことがあるのだ。マスードの時代、彼は外務省のナンバ−2だった。当時北部同盟は、彼の生命を危うくしようとしたことがある。我々は彼をヘクマチアルのもとに連れて行き、ロガールの病院で手当し、ペシャワルに送り届けた。これは私自身の目で目撃したことだ。HIAは、カルザイが再び我々に救われたがっていると思う。彼はこのことを忘れているかもしれないが、我々は忘れていない」。

smellKarzai scrambles for 'friends'
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■南ワジリスタンで兵士3人死亡[040925 Daily Times]

木曜日(9/23)遅く、Ladahで、軍と抵抗勢力との間で激しい戦闘があり、少なくとも兵士3人と抵抗勢力数人が死亡した。

情報源によると、抵抗勢力と話し合いを行なっていた政府使節団が、ワナからペシャワルに飛び、ペシャワル州知事に結果を報告するという。

情報源によると、抵抗勢力たちはKarwan Manzaiにいた軍にロケット弾を発射して戦闘になったという。軍兵士3人が死亡し、2人が負傷したらしい。地元民によると、両陣営ともに死傷者が出たとういうが、軍側はこれを否定し、軍には犠牲者がいないという。高官によると、軍は抵抗勢力がいるManzaiとAasman Manzai地域を攻撃している。タリバンが多数死亡したという説もる。Karwan Manzaには、20人の遺体が放置されていた。(後略)

hoonThree soldiers killed in South Waziristan clashes
By Iqbal Khattak & Mujeebur Rehman、PESHAWAR/WANA


■南ワジリスタンで20人死亡[040925 News]

木曜日と金曜日に抵抗勢力と軍との間に戦闘が生じ、Karwan Manzaのジャングルには、少なくとも20人の遺体が放置されている。

衝突は木曜日(9/23)遅くに発生し、金曜日の正午まで続いた。放置された遺体が国境警察のものなのか抵抗勢力のものなのかは、今のところわからない。現場は封鎖されたために明らかなことはわからないが、死亡者の数はもっと多い可能性もあるという。

いっぽう木曜日に、Karvan Manza、Suaysar、Sapna Khawar、Dangaysarなどの地域で開始された戦いで、隊員1人が死亡した。現場は完全に封鎖された。

戦いが続くさなか、マフスード族の長老や宗教学者たちが19人からなるジルガを開催した。抵抗勢力の司令官Abdullah Mahsudが「News」に語ったところによると、このジルガによって、両者の考えが明らかになったという。「我々は政府に、政府が南ワジリスタンの人々に対する被害を謝罪し、補償しない限り、話し合いの可能性はないと語った。停戦を実現するためには、軍を撤退させるべきだ」と強調した。シャカイの合意のような、政府との合意はあり得ないという。「住民は軍の作戦のせいで、大きな被害を被った。村は爆撃され、9月9日の攻撃では子供や女性が攻撃された」。

さらにAbdullah Mahsudは、捕虜にしている兵士、Muhammad Shabanに関して、これ以上待つことはできないと述べた。兵士を報道陣のグループに引き渡すと繰り返し、これが実現するよう、政府が報道陣の南ワジリスタン入りを許可するよう求めた。許可されなければ、兵士の首を斬るという。

いっぼう、政府のために動いていると主張するInamullah Wazir元大佐が、ワナの4人の部族長たちとともに、南ワジリスタン外の重要人物と話し合うために、一緒にヘリコプターに搭乗した。ヘリコプターがどこに向かったのかはわからない。同行したのは、アーマッドザイ・ワジール族の枝族Yargulkhel出身のAmanullahとGul Shahjehan、Handkhel枝族のGul Munir、Mughalkhel枝族のHaji Yaqubである。

バヌー出身のInamullah Wazirの行動がどのような結果をもたらしたのかは、今のところわかっていない。また金曜日には、マキンの住民とマフスード族の司令官たちが、パキスタン軍と和解することを話し合った。ラムザックとマキン間の道路の封鎖は解除された。

hoon20 killed in South Waziristan clashes
LADDHA


■パキスタン軍、非難さる[040925 BBC]

パキスタンの人権団体が、人権侵害の調査をするために部族地帯に入ることを許可するよう、軍に求めた。ワジリスタンの病院に、子供の犠牲者が多数収容されているという。

軍は市民に犠牲者が出ないよう、最大の注意を払っているという。しかし女性や子供を含む市民数百人が犠牲になっているとみられる。「報告によると、5万人が移動を強いられているという。しかし軍はこれに対して何の援助をしていない」と、Human Rights Commission of Pakistan(HRCP)のAfrasiab Khattakが『BBC』に語った。「軍は、人権団体や赤十字の介入を全く拒否している」という。(中略)

「作戦は3月に開始され、1ヵ月で終了すると約束した。今はもう9月の終わりだ。終わりが見えない」とAfrasiab Khattakは述べる。「今や国際社会は、この状況を把握しなければならない。パキスタン政府に任せてはおけない。テロに対する戦闘と称して、これをずっと続けるだろう」。

garrPakistan army accused of abuses
By Paul Anderson


■いらだつ米軍、人々の心をつかめず[040923 Guardian]

星の絨毯の下を、暗視ゴーグルを装着したAlpha Companyパトロール隊が行進する。敵のサインはない。Sergeant First Class(米陸軍の階級)のJose Arandaが小川の橋の手前で止まった。2日前、タリバンがここにあったチェックポストを襲撃している。戻ってくるかもしれない。偵察部隊は、岩の後ろに隠れて待つ。

夜明けまでの間に、ヤギがうろついただけだった。「悪い奴ら」は、再び彼らから逃れてしまった。「タリバンを見つけるのは大変だ」と、Arandaは引き返しながら語った。「地元民から良質の情報を得なければならない。しかし住民の中には、我々を敵視する者がいる」。

タリバン一掃は米軍にとって、困難な仕事になってしまった。分散し、弱体化したものの、山々の間に隠れている。アフガニスタンの選挙はもうすぐだ。米軍は、友情と力の両方を用いて、人々に対処している。ある日は井戸を掘ったり学校を作ったりし、医療活動もする。そして次の日、タリバン捜索にでかけるのだ。いい仕事をすれば、アフガン人の心を勝ち取れると信じる。しかしいつもそうとはいかない。

ある村で医療活動をしている最中、Captain Andrew Brosnanは銃撃音と迫撃砲の音を聞いた。抵抗勢力が車列を襲撃したのではと思い、捜査隊を派遣。2人の男が逃げていくのが目撃されたために、発砲した。しかし「倒した敵」に近づくと、2人の子供であることがわかった。1人を足を、もう1人は頭を撃たれた。頭を撃たれた子供は、後に死亡した。

『The Guardian』は発砲を目撃したわけではない。ウルズガン州を訪れていた地域司令官のLieutenant ColonelのTerry Sellersは、この件を口外しないよう命令した。Camp Anacondaは30ほどある、アフガニスタン東部の各地にある小さな軍キャンプ、"fire bases"のひとつである。タリバンの捜索のための前線だ。Anacondaはウルズガン町に設置されている。Alpha Companyの140人は、ハワイからこの夏、到着した。ここ数ヵ月間、何度も基地は襲撃を受けている。大きな被害はないものの、Capt Brosnanをいらだたせていることは確かだ。隊は学校を作り、井戸を掘り、電気を引いた。病人を治療し、重病人はヘリコプターで運ぶ。それでも敵についての情報は何も入ってこないことに関して、いらだちを覚える。襲撃は、白昼バザールからあったこともあるのに、情報提供者は誰もいない。「手を振り、笑いかけてくる。何か知っている者は必ずいるはずなのに、何も語らない」。

少年が撃たれる2日前、米軍はバザールに赴き、ビンラディンの写真と2500万ドルの賞金について書かれたマッチを配った。そして約100人の地元民たちを集め、Capt Brosnanは厳しいメッセージを伝えた。2週間前に、「友好関係を築くために町に来た」と語り、Alpha Companyの地域発展プロジェクトについて説明した。またタリバンについての情報も求めた。しかし「誰1人、協力しなかった」という。数分後、米軍ジェット機が現われ、力を誇示した。「ともにアフガニスタンを再建しよう」と結んだ。村人たちは熱心に話を聞いた後、去っていった。

アメリカ人たちは、カブールから連れてきた通訳の若者しか頼る者がいない。「ときどき容疑者の情報を提供する者がいる。でもそれはほとんどの場合、自分たち自身の古い敵だったりする」。

また米軍の重装備も、地元民たちにとっては、異質に見える。Camp Anancondaは張り巡らされた有刺鉄線や砂袋で囲まれ、巨大なチヌーク・ヘリコプターが爆音と砂埃をたてて離発着する。兵士たちは完全防備で基地を出る。そして地元民との交流は、「気楽にやろう」を意味するハワイ式の敬礼だ。

少年2人に対する発砲事件に対して、Col Sellersは「悲しい事故」と説明した。しかしすでに疑い深くなっている地元民たちとの関係に、大きな障害になることは認めた。日曜日に、1人生き残った少年を介抱しながら父親が語った。「なぜこれが間違いだったというのだろう。間違いとは、1人を撃つことだ。2人を撃っておいて、間違いといえるか? 子供を撃たれて、友達になることができるか?」

hoonFrustrated US forces fail to win hearts and minds
Declan Walsh、Uruzgan


■ブッシュとムシャラフ、軍の地位について話し合う[040923 New York Times]

昨日ブッシュ大統領はムシャラフ大統領とビンラディンの捜索について話し合ったが、陸軍長官を辞職することを約束していたことに関しては、何も触れなかったという。

アメリカは、パキスタンが民主主義の道を歩むようにムシャラフに要求しているにも関わらず、軍の権力の座から退く圧力はかけていないようだ。ムシャラフは陸軍長官の地位を続行することを公言していないが、先日のニューヨーク・タイムズとのインタビューで、もし自分が退いたら、パキスタンに芽生えている民主主義は、終わりを告げることになるかもしれないと警告した。

アメリカは、アルカイダやタリバンに対する対策の見返りとして、ムシャラフの行動を見て見ぬ振りをしているのではないかと尋ねたところ、行政官は「好きにはさせない」と答えた。ブッシュはムシャラフに、民主主義的改革の「道をたどることが重要」と述べ、ムシャラフはその意味を了解していたと高官は述べた。別の高官は、パウエル国務長長官がムシャラフと直接、軍長官の地位について話し合ったという。ムシャラフの側近たちは、ムシャラフは長官の地位を退かないことを匂わす発言を重ね、彼が近々何らかの声明を発表する準備をしているのではないかと見られるが、ブッシュの非難がなかったという事実によって、イスラマバードは今後もワシントンからは非難されないと自信をもち、計画を実行してくるだろう。

2人の会談に立ち会った高官によると、ブッシュはムシャラフに、アメリカのカーン博士に対する事情聴取について言及しなかったという。アメリカは、カーンに関するパキスタンの情報に満足しているらしい。しかし別の諜報部高官は、パキスタンはすべての情報を流しているわけではないと述べ、さらにムシャラフはカーンに対して、もはや十分な取り調べは行なっていないともいう。

月曜日のインタビューでムシャラフ将軍は、アメリカが直接カーン博士を取り調べることに関して、何の申し出もなかったと語った。さらにもしそのような要求があったとしても、「許さない」と述べ、「我々を信頼していない証拠」だという。「我々の機関を信頼すべきだ」と付け加えた。

CIAはこの信頼を分かち合ってはいないようで、パキスタン諜報部と軍の一部が、カーンの核拡散を援助したと疑っている。空軍機が、北朝鮮に何らかの輸送を行なった事実が指摘される。ある諜報官は先週いらいらしながら、「優先順位をつけなくてはならない。今はカーン博士の取り調べよりも、アルカイダだ」と述べている。ホワイトハウス高官はこの意見に反論し、ふたつの問題は「比較できるものではない」とコメントした。

ムシャラフの将来の問題は、ブッシュにとってはデリケートな問題だ。ブッシュは常にムシャラフを賞賛している。選挙キャンペーンでブッシュは、パキスタンの方向転換を、自分の外交政策の最大の業績と讃えている。しかしこれは、クーデターで地位についた人間を讃えることでもある。あるアメリカ人高官は、ムシャラフのライバルが、彼よりも民主主義の道をいっそう早く歩むかどうかはわからないという。さらに彼らがこれまでもムシャラフを常に支持してきたことも、確かだ。

またムシャラフがアルカイダと戦うためには、ある程度の許容度がなければならないとも思われる。「2度も暗殺されそうになった男だ」と、あるホワイトハウス高官は述べる。「彼が軍の支配に敏感なのは、当然だと思う」。

今回ムシャラフとブッシュは、ビンラディンについて話し合ったという。これは興味深いことだ。なぜなら、ここのところブッシュはビンラディンについて、公では語らなくなっているからだ。ビンラディンがアフガニスタンとの国境付近にいるかどうか尋ねられると、ムシャラフは、最近軍隊は900人以上の死傷者を出していることから、その可能性は大いにあると述べたらしい。「パキスタンとアメリカなどを脅かすテロのリーダーたちについて、話し合った」らしい。

smellBush and Musharraf Talk, Skirting Army Role
By DAVID E. SANGER


■兵士、ワナ付近の車列襲撃で死亡[040923 Daily Times]

水曜日、治安部隊に対する襲撃で、少なくとも兵士1人が殺害された。南ワジリスタンの問題解決にむけて、抵抗勢力との間の話し合いも行なわれた。

「話し合いは金曜日に再開される」と、政府が支援するジルガのメンバー、Qayyum Sher Mehsud元准将が、タンクに集まった報道陣に語った。部族の戦闘員、Baitullah Mehsudとの間の話し合いの内容については、語らなかった。

部族の情報源によると、ジルガはワジリスタンでテロリストを匿っているとされる2人の部族民戦士、Baitullah MehsudとAbdullah Mehsudとの間の意見の対立を調整しているという。「もしジルガがBaitullahにAbdullahから距離を置くように説得できれば、大きな成果である」という。Baitullahは、外国人戦闘員と密接な関係にあると思われているAbdullahよりも「柔軟」だという。

ワナやシャカイの状況は比較的静かだが、マフスード族の居住地では、緊張が続いている。(後略)

hoonSoldier killed in convoy attack near Wana
By Iqbal Khattak、PESHAWAR


■アジズ将軍とユーセフ将軍、来月引退[040923 News]

アジズ・カーン将軍とユーセフ・カーン将軍はそれぞれ10月6日にJoint Chiefs of Staff Committee(CJCSC)会長 と陸軍副長官(VCOAS)の任期が切れるが、続けて任務に就く可能性はほとんどないと、何人かの政府高官が述べた。高官によると、ムシャラフ大統領は引き続き3年間、陸軍長官の任に就くという。

アジズ将軍はすでに国内の陸軍関係機関で、引退に向けて送別会を行なっているという。ユーセフ陸軍副長官は、週末から送別会を予定している。新たなCJCSCとVCOASを迎えることで、陸軍では昇進が予定され、幹部の一新があると思われる。

ムシャラフはこれまで、軍事作戦の責任者や諜報部から報告を受けてはいたが、自身は戦略や非軍事的な国内問題に重点を置き、陸軍副長官が日常の問題を管轄してきた。高官によると、ムシャラフは自分が望むまで陸軍長官として在任するようだという。

いっぽう前陸軍長官、ミルザ・アスラム・ベーグ将軍は、ムシャラフは陸軍長官を辞任するつもだろうと語り、ユーセフ将軍が自動的に陸軍長官になると予測する。軍事問題に詳しい者によると、ムシャラフは誰を昇進させるか、予測が難しいという。

smellGen Aziz, Yusuf to retire next month
By Kamran Khan、KARACHI


■国境警察隊員と外国人、南ワジリスタンで死亡[040923 News]

水曜日に国境警察隊員と外国人が、南ワジリスタンのマフスード族の居住地で起きた衝突で死亡した。

Kaniguram付近のDarwaza Palでパトロールをしていた車が抵抗勢力に襲撃され、国境警察隊員1人が死亡、1人が負傷した。また別の事件で、Nazarkhelマフスード族の自警団が、Manzarkhel Zhayでミサイルを仕掛けようとしていた3人に発砲した。そのうちウズベク人と思われる1人を負傷させ、2人の部族民を逮捕した。負傷した1人は後に死亡した。(中略)

19人からなるマフスード族のジルガが、抵抗勢力と秘密の会合を開催した。ジルガのメンバーは、抵抗勢力の司令官Baitullah Mahsudと会ったという未確認情報もある。

hoonFC man, foreigner killed in South Waziristan
By Sailab Mahsud、WANA


■米兵、アフガニスタンで死亡[040922 AP]

アフガニスタン東部をパトロール中の米兵が殺害されたと、米軍が水曜日に発表した。今週に入って、3人目の死亡者となった。米軍報道官Maj. Scott Nelsonが、コースト州で米兵1人が殺害されたと発表した。アフガン兵6人も負傷したという。

米軍が捜索活動をしているときに、抵抗勢力による攻撃を受けたらしい。米軍はA-10戦闘機とB-1爆撃機を呼び、500ポンドの爆弾を落とした。少なくとも9人の抵抗勢力が死亡したという。

hoonU.S. Soldier Killed in Afghan Attack
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■ワナで兵士2人死亡[040922 Daily Times]

治安部隊兵士2人と抵抗勢力1人が、南ワジリスタンのCaravan Munzahで発生した衝突で死亡したと、目撃者が語った。両陣営とも大砲を用いているという。

情報によると、政府はアーマドザイ・ワジール族の5人の手配者と、3日に及ぶ秘密の交渉に入っているが、話し合いは進展していないという。5人はMaulvi Abbas、Javed Khan、Noorul Islam、Maulvi Abdul Aziz、Muhammad Sharifである。

北ワジリスタンでは月曜日に、ミラン・シャーにあるパキスタン軍のレストハウスがロケット弾の攻撃を受け、兵士2人が負傷した。

抵抗勢力と、退役パキスタン軍准将を含むジルガとの間で、9月14日に捕虜となった兵士の釈放に関して、話し合いが続いているという。タンクにいる情報源によると、20人からなるマフスード族のジルガが開催されたという。ジルガはMNAの国会議員Maulana MirajuddinとQayyum Sher Mehsud元准将も参加し、抵抗勢力のBaitullah Mehsudと、ムルタン出身の兵士Muhammad Shabanの引き渡しについて話し合ったという。

抵抗勢力は、公の場で兵士を解放することを望んでいるらしい。「国家や国際メディアの前でこの引き渡しを行なうことを要求しており、ジルガと対立している」という。ジルガは、兵士と引き換えに逮捕した抵抗勢力の釈放も申し出たらしい。

ある地元ジャーナリストによると、「パキスタン軍兵士Muhammad Shabanは、9月21日に南ワジリスタンのある場所でジルガに引き渡される。この引き渡しの儀式には、ジャーナリストも参加する」という。彼によると、アフガニスタンのクンドゥーズで逮捕され、グアンタナモ刑務所に26ヵ月間いたという抵抗勢力の報道官Abdullah Mehsudが、彼を引き渡しの儀式に招待したという。場所についてはまだ公になっていない。

Abdullahに近い情報源によると、スパイの容疑がかけられている2人の人質も、一緒に解放されるという。Abdullahは外国のラジオ局で働くジャーナリストに、ウルドゥーで兵士と話すチャンスを与えたという。

hoon2 soldiers and militant killed in Waziristan
WANA


■過激派、盗みでテロ資金を稼ぐ[040920 AP]

(前略)過激派組織Jundullahは、カラチで17人が死亡する事件を起こしたとされる。アルカイダとの直接の繋がりはわからないが、何人かのメンバーはアルカイダの幹部たちと一緒に訓練所にいたと思われる。警察や諜報部は、カラチにはJundullahのほかに、Khuddam Uddinやal-Furqanのように、15〜20人のメンバーからなる、同じような過激派組織があることを掴んでいる。

ほとんどが、アルカイダと関係があるスンナ派の過激派、例えばLashkhar-e-JhangviやSipah-e-Sihabaの分派だという。彼らはその親組織と異なり、アラブ人の協力者や慈善団体からの援助は受けず、独自に資金を集めている。強盗やドラッグの密輸などだ。タバコの密輸や電気製品などの強奪事件が、現在発覚している。カラチの両替商(マネー・チェンジャー)と過激派との関係も、現在捜査中だという。全く新しい現象らしい。

パキスタンの報道によると、新たな組織は団結し、Brigade 313という組織を作ったという。しかし当局は、このような組織の団結については何も証拠がないという。新たな組織は過去の過激派組織よりも、規模は小さいようだ。「ということは、1人を逮捕した場合、2、3人関係者が逮捕されるだろうが、それだけだ」とある警察の高官が述べた。

過激派の大多数は、アフガニスタンのアルカイダキャンプで訓練を受けていた。ほとんどの者が、アメリカとムシャラフに対する憎しみに燃えている。「我々が彼らを何年間も育て、今度は政府が彼らを動かしている」とあるカラチの警察高官が述べた。「もし息子を養子にし、23歳になったときに彼を放り出したら、怒るのは当然だ」。

過激派と治安部隊との関係は、完全に断たれてはいない。ムシャラフに対する攻撃で、軍高官数人が逮捕されている。軍少将などを初めとした高官が、Jundullahに協力していたようだ。政府はこれを認めてはいない。

過激派は高度な教育を受けているという。大学卒業者やMA取得者、医師などが、テロと関係したとして逮捕された。6月にはコンピュータの専門家Mohammed Naeem Noor Khanも、カラチで逮捕された。「自爆テロを行なうためには、教養のない者を集められばよい。しかし彼を導くためには、教養のある者が必要だ」。

garrMilitants Funding Terror With Heists
By PAUL HAVEN、KARACHI


■アフガンで米兵2人死亡[040920 AP]

月曜日にパクティア州で戦闘があり、米兵2人が死亡したと米軍が発表した。このほかに、米兵2人とアフガン政府軍兵士6人も負傷した。またザーブル州のQalat北部でも戦闘があり、抵抗勢力数人が殺害されたという。ウルズガン州のDeh Rawood付近でも襲撃があり、アフガン兵1人が負傷した。

米国務省によると、2001年9月以後、米兵137人が死亡したという。そのうち54人が戦闘で死亡している。

hoon2 U.S. Soldiers Killed in Afghan Fighting


■パキスタン、グアンタナモから釈放された35人を拘束[040920 AP]

パキスタン政府はグアンタナモ刑務所から釈放されたパキスタン人囚人35人を、3ヵ月間拘留することにしたと、日曜日に高官が述べた。

帰国と同時に逮捕された男たちはAdiala刑務所に収監され、治安部によって取り調べられるという。これに先立ち内務省高官は、男たちは取り調べのあとに釈放されるだろうと述べていた。

これとは別に日曜日、諜報部がペシャワル近郊で家宅捜索を行ない、アルカイダと関係があるとして、アラブ人を逮捕した。詳細はわからない。

hoonPakistan detains 35 prisoners on their return from Guantanamo Bay


■アフガン軍閥、選挙のボイコットを呼びかける[040920 AP]

アフガニスタンの軍閥のヘクマチアルが、パキスタンの難民キャンプで生活しているアフガン人たちに、選挙の結果はすでにアメリカが決定していると述べ、選挙に参加しないように呼びかけたと、『Afghan Islamic Press』が報道した。

パキスタンを根拠地とするこの報道機関によると、ヘクマチアルのサインがあるビラがペシャワルの難民キャンプに出回っているという。「選挙はカブール政権の操り人形を選ぶためのもので、キリスト教徒たちに守られている」とペルシャ語とダリ語で書かれているという。「選挙はブッシュのキャンペーンの一部だ。アフガン人たちは選挙を棄権することで、アメリカの操り人形やB-52爆撃機に守られた選挙を支持しないことを、世界にアピールすべきだ」。「選挙に票を入れることは、ブッシュ、ブレア、プーチンに票を入れることだ」。

hoonAfghan warlord renews call for election boycott


■アルカイダとタリバンのリーダー、アフガン選挙妨害でパキスタンから攻撃計画[040920 AP]

アルカイダとタリバンのリーダーがパキスタンで会談し、予定されているアフガニスタンでの選挙を妨害しようとしていると米軍が月曜日に述べた。

「両グループの幹部クラスとヘクマチアルの一派が会談した」と、米軍報道官のScott Nelsonが述べた。「タリバンとアルカイダやパキスタンにいるヒズビ・イスラームの間で数回の会合があった」らしく、自分たちに対する捜索や、選挙の妨害方法について話し合ったという。さらにビンラディンを初めとするアルカイダ幹部が国境地帯にいる可能性は「かなり」あると述べた。

いっぽうパキスタン政府は、このような会談がパキスタン国内であったなど、「根拠がない」と述べた。「アルカイダとタリバンはパキスタンでは追い詰められている。彼らが会談したなどありえない」と、外務省報道官Masood Khanが述べた。米軍は「間違った方向を見ている。本当の危険はアフガニスタン内にあり」、軍閥やドラッグ売買人や抵抗勢力たちが危害を加えていると語った。

hoonAl-Qaida, Taliban leaders plot attacks on Afghan election from
Pakistan, U.S. military says


■国境地帯の死傷者の数、ふくれあがる[040920 Washington Post]

アフガニスタンとの国境で、2万5000人のパキスタン軍が外国人抵抗勢力とパキスタンの部族民と戦っている。例えば9月9日には、戦闘ヘリコプターが南ワジリスタンのDila Khula地域を攻撃し、外国人や非戦闘員を含む100人が死亡した。

抵抗勢力たちは復讐を誓い、毎日のように軍を襲撃したりロケット弾で攻撃している。3月以来、パキスタン兵か何十人も死亡したといわれる。今月になってからは、地元の情報によるとグアンタナモ刑務所から最近釈放されたという男に導かれて、何人かの部族民たちが南北ワジリスタンを結ぶ道路を占拠したが、軍は数日前に、この道路を解放したといわれる。

軍は死傷者の数を明らかにしていないが、その数が増えていることは明らかだ。土曜日に外国人とパキスタン人ジャーナリストが軍に案内されてワナを訪れたが、重傷を負ったらしい兵士たちが救急者で運ばれているのを目撃している。(中略)

「今やワジリスタンの人間は、この無益な戦いに対抗して武器をとっている」と、南ワジリスタンの国会議員Maulana Mairajuddin Khanは述べる。「今や地元民が外国人を匿っているというプロパガンダは、全く関係がなくなった。なぜ我々の命と引き換えに、外国人を匿う必然性があるのだろうか」。

ハタック少将と軍高官によると、政府は外国人に恩赦を申し出るなど、犠牲者を最小限にとどめようとしているという。しかし部族民が合意を破り、政府高官を殺害したからには、軍には選択の余地がなかった。政府高官2人がこの春、殺害されて井戸に投げ捨てられていた。(中略)

南ワジリスタンの状況は、ほとんどわからない。軍によるエスコートは、お膳立てが整っている。今回ジャーナリストは軍によって警護されたワナの基地に招かれ、そこからシャカイ谷に案内された。そこで住民に紹介され、2人の部族民が外国人を匿っていたという話を聞かされた。しかし軍高官がいなくなると、軍のやっていることはひどいと、怒りを表した。「軍による迫害だ」。「無実な人間を殺害している」。

当局によると、外国人勢力600人が南ワジリスタンに隠れているが、土曜日の話によると、その数は半分になったという。戦闘員の年齢は18〜35歳で、訓練を受け、教養があり、大きな使命感を持っているという。高度な武器や望遠鏡を持ち、スラヤ衛星電話やGPSを持っている。(中略)

パキスタン高官によると、今年になって軍はアメリカから得た確かな情報にもとづき、南ワジリスタンに入ったという。「衛星写真などによって提示されたアメリカの諜報情報を、信頼せざるをえなかった」とペシャワルの諜報部員が述べる。「我々は独自の捜査をしたが、アメリカの情報がいかに正確だったか、いつも驚くことになった」。

smellToll Rising on Pakistani Frontier
By John Lancaster and Kamran Khan、WANA


■ワナ部族民、216人の容疑者の引き渡しを要求される[040920 News]

南ワジリスタン各地にいる軍が、再びロケット弾攻撃を受け、政府は経済制裁の解除と引き換えに、容疑者216人を引き渡すよう、3部族に要請した。

容疑者の引き渡しを要求されたのは、Ahmadzai Wazir、Dottani、Sulemankhel族である。南ワジスリタンからアフガニスタンにすでに逃走しているAhmadzai Wazir族の長老、Malik Bakhanも含まれている。(後略)

hoonWana tribes asked to hand over 216 wanted men
By Sailab Mahsud、WANA


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004.