【2004年10月11日〜10月17日】


■Younas Khalis危篤または死亡か[041017 News]

前ムジャヒディンリーダーで、Hizb-i-Islami会長だったMaulavi Younas Khalisが、危篤だという。

死亡したという説も流れているが、ペシャワルにいる家族はこれに対してコメントしていない。しかしタリバンの情報源によると、オマール師の支持者でビンラディンの友人は死亡を確認したという。

Maulavi Younas Khalisは、米軍とカルザイ政権に対してジハードを宣言したのちに、病気治療のためにパキスタンに帰国したときに目撃されている。90歳近くだといわれ、2人の妻がいる。

アフガニスタンのナンガハール州、Khogiyani出身のMaulavi Younas Khalisは、Sardar Muhammad Daud Khanの時代から、政治に関わり、ジハードについて説いてきた。その刺激的な思想のために、Sardar Muhammad Daudに投獄された。(中略)パキスタンに移ったあとは、ヘクマチアルのヒズビ・イスラームに参加して、ナンガハルのムジャヒディン司令官となった。しかし後にヘクマチアルとは袂を分ち、同じ名前の、自分の組織を作った。

カルザイ政権における前カンダハル知事で、後にカブールで暗殺されたHaji Abdul Qadeerは、彼の組織の一員で、兄のHaji Abdul Haqはタリバン時代に逮捕され、処刑された。(中略)

ビンラディンは1995年にスーダンからナンガハルに避難したときに、Khalisの部下の家に隠れていた。またビンラディンがトラボラに移る前には、Khalisは自分の家を提供していた。

hoonYounas Khalis seriously ill or dead
By Behroz Khan、PESHAWAR


■人質の死、ムシャラフの心配種に[041016 Asia Times]

(中略)平服を着た地元の部族民に扮したパキスタン軍特殊部隊が、犯人が立てこもっていたChagmalaiの小家に突入した。中国人捕虜のうちWang Pengと犯人5人が死亡し、Wang Endeは無事に救出された。(中略)

これに先立ちJandollahでは、パキスタンの準軍隊兵士の解放を促すためにマフスード族は古い儀礼を行ない、クルアーンと羊を持った女性をアブドゥッラーのもとに派遣した。部族の伝統にしたがい、アブドゥッラーは女性に敬意を払い、これを受け入れた。木曜日には、Chagmalaiでの奇襲作戦にもかかわらず、地元民と国際メディアの目前でアブドゥッラーは、パンジャーブ出身のMohammed Shabanを、Niaz Khattack少佐に引き渡した。Khattack少佐は通常は入れないこのこの辺鄙な土地まで、ヘリコプターで飛んできた。

《拡大》

8月まで、部族地帯の戦闘は、ワジール族の中のいくつかの枝族とパキスタン軍との間の戦いだった。マフスード族はパシュトゥン族の中でも、教育を受けた者の数が多い。そしてワジール族とは数百年間、敵対関係にある。どちらも山の高地に住むが、マフスード族は都会生活になじみ、パキスタン軍などに入隊する者も多い。高い地位を獲得し、将軍にまで上がり詰める者もいる。ワジールとの敵対関係、そして体制側との関係という2つの要因のため、今年になって軍が部族地帯で作戦を開始したときに、彼らは政府寄りだった。当記者は、マフスード部族民たちが、軍から逃走しようとするワジール族戦闘員たちを妨害するのを目撃している。

しかしパキスタンが9月10日に南ワジリスタンを空から爆撃し、女性や子供を含む地元住民が数十人死亡してから、ワジール族とマフスード族の様子は変わった。自分たちの土地から「パンジャーブ軍」を追い出すために、手を組んだのだ。

南北ワジリスタンでは、この爆撃によって出た被害を映し出したCDが出回っている。このコピーは、国内のメディアに送りつけられた。マフスード族はカラチラワルピンディ、ラホールの報道局を訪れ、負傷した子供たちの写真を見せ、パキスタン軍が化学兵器を用いたと訴えた。

《次の戦場》

情報源によると、軍は特殊作戦を計画中で、山の高地に移り始めているという。軍はすでに、抵抗勢力たちが隠れている山の近くの村に住む住民たちに、圧力をかけはじめた。同時に抵抗勢力たちは、都市部で襲撃を行なうことで、当局に圧力をかけようとしている。『Asia Times』の情報源によると、南ワジリスタンでは、ムシュラフを粉砕するための、大きな作戦が計画されているという。まだ詳細はわからない。

garrHostage death adds to Musharraf's woes
By Syed Saleem Shahzad


■中国人技師と5人の誘拐犯、救出作戦で殺害される[041015 News]

6日にわたった中国人技師2人の誘拐事件は、パキスタン軍奇襲部隊の救出作戦により、中国人1人が死亡するという結果に終わった。(中略)

ペシャワル警察司令官のLt-Gen Safdar Hussainが語ったところによると、誘拐犯が中国人人質を射殺したために、軍の狙撃班が犯人5人を銃殺し、残った1人の中国人を救出したという。

軍の作戦を指揮したaj-Gen Niaz Khattakは、誘拐犯が人質を殺害したために、救出のために突入せざるをえなかったと述べた。「こちらが先に撃ったのではない。我々は辛抱強く6日待ち、あらゆる手段を尽くした。部族民の習慣やイスラームの習慣に従い、なんとか人質を救出しようとした」という。(中略)

抵抗勢力のリーダーのアブドゥッラー・マフスードは、中国人人質を解放するつもりはないと語っていた。Jandolaの近くのSpinkai Raghzaiの隠れ家で、彼と接触していた退役軍人のYaqoob Mahsudをはじめとした親戚や10人のジャーナリストに、政府が誘拐犯と人質の一行が自分のもとに来ることを許せば、人質の安全を保障し、かれらを解放するための交渉に入ると語た。

朝からアブドゥッラーは、数分に一度、無線で犯人たちと話し、死ぬ覚悟をするよう、指示していた。10時頃、中国人とともに誘拐されていた警察官のAsmatullah Gandapurの解放を命じた。11時になると、9月14日に南ワジリスタンのSarwekaiの襲撃で捕らえていたパキスタン軍セポイ兵、Mohammad Shabanを解放することに同意し、集まっていたメディアの人間に引き渡した。ジャーナリストに引き渡すという、約束を果たしたと述べた。

軍服を着たShabanは、アブドゥッラーが誘拐犯と接触していた丘に連れて行かれ、集まっていた戦闘員たちと挨拶をかわしたのち、ジャーナリストたちに引き渡された。身の回りの者を持って現れたShabanは、犯人たちに丁寧に扱われたと述べた。

さらにアブドゥッラーはジャーナリストに、自分の無線を使って、誘拐犯人や人質となってい中国人と話すことを許した。人質のPingはAssalam-o-Alaikumと挨拶をしたのちに、たどたどしい英語で、関係者に自分たちの命を救ってほしいと訴えた。自分たちの命にかかわるために、軍事作戦を行なわないでほしいと述べた。6日間、野外の厳しい寒さの中で過ごし、爆弾で吹き飛ばされるのではないかと、怯えていると述べた。またPingともう1人のEndeは中国語で、家族に向かってメッセージを録音した。その30分後、Pingは死亡し、Endeは生涯忘れることのない試練を経験することになったのだ。

誘拐犯の1人、Khadimも無線でジャーナリストと話し、自分たちはリーダーのアブドゥッラーに従い、自爆すると宣言した。「この危険な指令を受けたとき、すでに覚悟は決めていた」と、パシュトゥ語で語り、この時点で、司令官のアブドゥッラーは彼らに許しを乞うたという。

11時犯頃、誘拐犯たちが立てこもっているChakmalayを見下ろす丘にいた、アブドゥッラーとジャーナリストたちのもとに、遠くで銃撃音がするのが聞こえた。情報によると、一般人の服を着てターバンを巻いた軍の狙撃班が、犯人が立てこもっていた場所近くの丘に陣取ったようだ。約250人の兵士たちが10時頃から作戦を開始し、1時頃にはすべてが終了し、Jandola城に戻った。(中略)殺害された犯人のうち、3人はパキスタン人ではなく、アフガニスタン人だった可能性があるという。しかしアブドゥッラーは、全員パキスタン人だと主張する。(後略)

garrChinese engineer, five captors killed in operation
By Rahimullah Yusufzai


■中国人捕虜、殺害される[041014 AP]

(前略)住民のAbid Mehsudによると、部族民に扮した特殊部隊兵士たちが、犯人がたてこもる家を包囲し、犯人3人が無線で話をするために家から出たところを、銃殺したという。軍は家の中に催涙弾を撃ち込み、中国人1人が逃げ出し、保護された。その後、犯人2人がもう1人の中国人を連れて外に出てきた。目撃者は、「軍が彼らを撃ち、全員が倒れた」と述べた。この目撃者は、軍が撃った銃弾で中国人が死亡したのか、抵抗勢力たちに殺害されたかは、明らかにしなかった。(後略)

garrChinese Hostage Killed in Pakistan Raid
By MUNIR AHMAD、CHAGMALAI


■ムシャラフ、陸軍長官を続行[041014 AP]

パキスタンの国会は木曜日に、ムシャラフ大統領が陸軍長官に留任することを認める法案を、国会で承認した。

smellMusharraf Can Remain Pakistan Army Chief


■中国人人質1人救出、1人死亡[041014 AP]

木曜日にパキスタンの奇襲部隊が、誘拐犯たちが2人の中国人技師とともに立てこもっていた家屋を襲撃し、中国人1人を救出したが、1人は銃で撃たれた死亡した。誘拐犯5人は全員射殺された。

家屋の中から銃声が聞こえたあと、治安部隊が家屋に突入したと、情報相ラシッドが述べた。「誘拐犯が人質に危害を加えた可能性があった」と述べ、「その後治安部隊が家に突入し、犯人5人を射殺、中国人を保護した」という。内務相のAftab Khan Sherpaoによると、中国人1人はイスラマバードに移送される最中に死亡した。2人目は無事のようだ。

部族の長老と抵抗勢力リーダーのアブドッラーとの間の話し合いが、2度にわたって決列したあと、奇襲部隊が突入した。「アブドゥッラーが解放を拒否したためだ」と軍報道官のShaukat Sultanが語った。誘拐犯のうち2人は外国人だという。一緒に誘拐されていた運転手と警備員も、無事に保護された。

誘拐犯たちは政府に、最近の作戦で逮捕された外国人戦闘員の釈放を求めていた。

garrOne Chinese hostage rescued, another killed, as Pakistani security
forces attack kidnappers


■パキスタンの長老、人質釈放のために軍の出動を許可[041013 AP]

中国人技師の釈放に関する話し合いが決裂したために、部族の長老たちは水曜日に、軍の出動を認めると発表した。しかし軍は今のところ、作戦を行なう必要があるかどうか、決断をしていない。(中略)

話し合いの最中、抵抗勢力の司令官、アブドゥッラー・マフスードは、中国人と一緒に誘拐されたパキスタン人運転手と警備員の解放を申し出たというが、長老たちはこれを拒否。まず中国人を解放するべきだと述べた。(中略)

パキスタンの諜報部高官によると、アブドゥッラーは最近アルカイダと結託しており、資金援助を受けているという。ウズベキスタン出身の外国人戦闘員も、彼に協力しているらしい。

『AP』のテレビが火曜日に、山中の隠れ家にいるアブドゥッラーにインタビューした。アルカイダとの関係を尋ねると「もしアルカイダが人類に対して犯罪を行なうテロリストを意味するなら、我々はアルカイダではない」と答えた。ビンラディンに会ったことがあるかと尋ねると、「あなたの質問には答えたくない」と返答した。テレビの画面には、アブドゥッラーはライフルと無線を手に、家の前に座っている映像が映し出された。「政府が我々を邪魔すれば、我々は自爆テロを開始する」と述べた。「政府が我々に近づいたり、脅迫したら、彼らは自爆するだろう」。(後略)

garrPakistan Elders OK Force to Free Hostages
By AHSANULLAH WAZIR、TANK


■カルザイ、タリバンを政府に迎える予定[041013 News]

カルザイ大統領は2005年8月に予定されている国会選挙に、タリバンや反米抵抗運動のグループを迎え入れる準備をしている。

カブールの情報源によると、タリバンリーダーたち数人がアフガニスタンの大統領の側近と連絡を取り合っており、10月9日の選挙の際に、暴力沙汰が起きないように裏で尽力していたと述べた。アフガニスタン南西部のタリバンリーダーたちは、人々が選挙に参加することを許しただけでなく、自分たちも選挙に出かけてカルザイに票を入れたという。

カルザイを支持したタリバンリーダーの中には、グアンタナモ刑務所で2年間過ごした、Mullah Abdul Salam Rocketiがいる。Rocketiは1995年に、スティンガーミサイルを奪おうとしてパキスタン当局に逮捕されていた弟を救い出すために、バローチスタンで中国人技師を誘拐した。数週間にわたって交渉が行なわれ、最終的にアフガンリーダーAbdul Rab Rasool Sayafが仲介に入り、中国人技師たちが解放された。Rocketiは9日に、ザーブル州でカルザイに票を入れた。

カルザイの親友Ismail Gillaniは、タジーク、ウズベク、ハザラ族の候補者に対抗するパシュトゥン族に協力するよう、Rocketiを説得したといわれる。Rocketiは、カルザイよりも「いっそう悪い」候補者たちと比べて、「それほど悪」ではないカルザイを支持することにしたという。情報源によると、別のカルザイの側近も、重要なタリバンリーダーたちに接近して、10月9日に暴力沙汰が起きれば、北部同盟のリーダーのカヌーニを助けることになり、タリバンの影響力のない地域でカヌーニは票を獲得してしまうだろうと、説得したという。

選挙の2日前に、北部同盟の根拠地であるパダクシャンで、親カルザイ派の一行が襲撃された。この襲撃によりタリバンリーダーたちは、カルザイが、アメリカに協力してタリバン政権を崩壊させた北部同盟に、悩まされていることを確信するようになったという。

著名なアフガンジャーナリストのSami Yousafzaiがパクティア州でタリバンリーダーと会って話を聞いたところ、カルザイは「アメリカに協力して我々に打ち勝った者たちよりもましな敵」だと述べたという。「彼らはパシュトゥンから支持を得るために、今度はアメリカを批判している」と述べた。信頼のおける情報源によると、「強硬派」タリバンをはじめ、Jamiat Jaish-ul-MuslameenやヘクマチアルのHizb-e-Islamiは、なんとか選挙を妨害しようとしたが、一般のパシュトゥンたちは、最大悪と最小悪を比べることになったという。

多数のパシュトゥンが選挙に参加したことは、カブールの欧米オブザーバーにとっては意外なことだったようだ。今になって、近々予定されている国会選挙には、強硬派イスラームを迎え入れることに賛成し始めた。(後略)

smellKarzai may invite Taliban for parliamentary election
By Hamid Mir、KABUL


■「パキスタンのアルカイダ」の転機[041013 Asia Times]

(前略)部族民司令官、ネック・ムハンマドの殺害はパキスタンにとっては大きな勝利だったが、問題はまだ終わっていない。新たなカリスマ戦士、アブドゥッラーAbdullah Mehsudが中国人技師の誘拐で注目されている。パキスタン当局が、中国人誘拐はアルカイダの仕業と発表した直後、アブドゥッラーはメディアの前に登場し、犯行は自分の仲間の仕業で、アルカイダではないと述べた。

アブドゥッラーの本名はMohammed Alam Mehsudである。タリバンとともに戦い、1999年に片足を失った。2001年に捕まり、グアンタナモ刑務所に連れて行かれたが、今年釈放され、すぐにネックとともに部族地帯で再び戦い始めた。ネックの死後、部族民を再編成してウズベクやチェチェン人戦士を仲間に入れ、抵抗運動を続けいてる。その戦いぶりは激しく、パキスタン軍は停戦に同意せざるをえなくなった。しかしジルガが和解策を考案していた停戦協定の最中に、陰で軍が動いているのを察知した抵抗勢力たちは、中国人を誘拐した。

アブドゥッラーは、中国人は友達であり、個人的なうらみは全くないと明言している。軍が部族地帯に入ってこないための虜であるにすぎないと述べ、ある情報源によると、2人のウズベク人アルカイダの解放を要求しているともいわれる。

アブドゥッラーは、教育を受けた家族の出身である。兄はパキスタン陸軍の少佐で、コハートに赴任している。ペシャワルのGovernment Commerce Collegeで学んでいたが、学生時代にイスラーム協会の学生部門である、Islami Jamiat-i-Talabaと関係を持った。1995年にタリバン運動に加わり、アフガニスタンで戦った。 (中略)

《作戦の失敗》

パキスタンの反テロ作戦はアメリカの都合で計画され、地元の状況、特に部族地帯の状況を反映していはいない。

例えば、パキスタン側には例外を残して、ほとんど外国人抵抗勢力はいない。以前外国人が南ワジリスタンに住んでいたが、今ではパキスタン以外の地域に移った。これはアメリカの知っていることだ。

外国人抵抗勢力をアフガニスタンに追いやったあと、パキスタンは部族地帯から撤退し、あとはアフガニスタン側の米軍とアフガン軍に任せるべきだった。しかしパキスタンは部族地帯で作戦を続け、地元民を爆撃して、住民の怒りを買ったのだった。

2001年にタリバン政権が崩壊したあと、アラブ人家族はパキスタンに避難して、そこに留まった。当時パキスタンは、彼らの帰国を見て見ぬふりをしていた。しかしアメリカの圧力を受けると、「アラブ・アフガン」の取り締まりを開始したのだ。もしパキスタンが、アラブ人たちがパキスタンから脱出することを容認し続けていたら、問題はこうも複雑にはならなかっただろう。

アラブ・アフガンはパキスタンの都市部に隠れざるをえなくなった。そして地元のグループと関係を持ち始める。これらのグループはアラブ・アフガンを利用して、アフガン抵抗運動の資金を集め、さらにパキスタンの体制側に対する戦いにも参加させたのだ。

パキスタンがこれらのネットワークの取り締まりを始めると、部族地帯に戻る者たちがでてきた。数ヵ月のうちに彼らは再結成し、外国から資金が流れ込みはじめ、新たなメンバーも集まり始めた。その結果、何百というジハード組織が生まれ、「パキスタン人アルカイダ」となったのだ。パキスタンがジハード組織団と関係があった以前とは違い、新たなジハード組織の正体はまだ明らかではない。攻撃の時期をねらっている。

garrViolent turn for 'Pakistani al-Qaeda'
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■中国人人質に解決策なし[041013 News]

中国人人質の解放は、暗礁に乗り上げた。(中略)

Jalalkhel Mahsud族の長老たち4人が、子羊とクルアーンとともに、“Nanawatay”(慈悲と保護を求める意味)の印として、1人の女性を犯人のもとに送り、中国人人質の解放を求めた。犯人たちはMahsud司令官に連絡をとったところ、中国人と一緒に誘拐した警察官Asmatullahを解放するように指示された。長老たちは当局と話し合ったが、結局、警察官を連れずに戻ってきた。

また中国人たちと一緒に誘拐されたと思われていた運転手は、捕虜になっていないことが判明した。

hoonNo breakthrough in Chinese hostage crisis
By Sailab Mahsud、TANK


■抵抗勢力、仲介者を追い払う[041013 Dawn]

部族民抵抗勢力のリーダー、アブドゥッラーAbdullah Mehsudが、誘拐犯と捕虜に会うまで政府の交渉には応じないと火曜日に述べたために、人質の解放は難航している。

「治安部隊が私の部下と人質を私のところに来ることを許さない限り、誰とも交渉しない」と、アブドゥッラーがある場所で部族民ジャーナリストたちに述べた。退役少佐の従兄弟を含む、21人の対策委員会のメンバーたちと会うことも拒否し、政府の和解策に水を差した。

早朝、マフスード族部族民たちはアブドゥッラーの生家のNano村があるBarawandに、委員会を派遣したが、司令官に会えなかった。委員会は、夜になって何らかの進展がある可能性もあるとして、Barawandに留まることにしたようだ。ある高官によると、アブドゥッラーが委員会に連絡してきたといわれる。しかしアブドゥッラーはジャーナリストたちに、人質と会うまでは、政府との交渉を開始しないと述べた。

いっぼう火曜日に誘拐犯一行を包囲したJalalkhel部族民によると、人質の解放を促すために部族民の伝統に従って、地元の女性に聖なるクルアーンとヤギを犯人一行に届けさせたという。目撃者によると、犯人たちは無線で司令官の指示をあおぎ、アブドゥッラーは届けにきた女性に敬意を表し、警察官のAsmatullahを解放するように指示したという。しかしJalalkhelの部族民は、中国人人質が解放されなければ、パキスタン人の解放は受け入れないと当局に指示されたとして、この申し出を却下した。

もしマフスード族が彼に対して、ラシュカル(部族の軍隊)を派遣することになったらどうするかと尋ねると、自分たちには覚悟ができている、と述べた。アブドゥッラーは一度パキスタン軍に入隊を希望したことがあるが、入隊を拒否されている。「あらゆる覚悟ができている。家も命も、犠牲にする。我々の目的はジハードを行ない、命を捧げることだ。アメリカであろうとパキスタン軍であろうと、仲間の部族民であろうと、我々の前に立ちはだかる者とは戦う」と、命知らずのアブドゥッラーは語った。

いっぽう3人の部族民たちとともに一時捕虜になっていた(後に解放された)Ali Ahmad Mehsudが『Dawn』に語ったところによると、犯人たちは人質を乱暴に扱っているという。犯人3人はアフガン人で、2人は地元のマフスード族らしい。カラシニコフ5丁とロケット弾、手榴弾8個を所持している。「中国人たちは肉を食べないので、米とビスケットだけを食べている」という。

部族地帯の治安責任者のMehmood Shah准将が『Dawn』に語ったところによると、政府はいくつかの対策を考えているという。軍を用いることも考えているが、人質の安全を考慮して、今のところは軍は用いないという。

hoonMilitant snubs mediators: No progress in efforts to free Chinese By Dilawar Khan Wazir、WANA


■政府、テロリストの美化を警告[041013 Daily Times]

情報相ラシッドはメディアに対して、テロリストを英雄であるかのように美化してはならないと、警告した。「テロリストの報道官は、テロリストだ」と述べた。

政府は一時テロリストに「花輪をかけた」ことがあるではないかと指摘されると、「間違った判断だった」と、4月にネック・ムハンマドとの和解かたことに触れて、語った。

hoonGovernment warns media not to glorify terrorists
By Iqbal Khattak、PESHAWAR


■政府、人質釈放を模索[041012 Dawn]

政府は月曜日に、南ワジリスタンの抵抗勢力が中国人技師を釈放すれば、彼らの要求を考慮する構えがあることを表明した。抵抗勢力たちは、政府が要求を受け入れなければ捕虜を殺害するとして、最終期限を2度儲けたが、期限が切れた今も、まだ何の動きもない。

部族地帯の治安責任者のMehmood Shah准将は、「犯人の要求を受け入れる準場があるが、要求は実現可能のものでなければならない」と述べた。「今のところ、彼らは何の要求もしていない。中国人捕虜を連れて行くことを認めて欲しいと言ってきたが、我々は、中国人を置いていけば、安全を保障すると述べた。部族民たちは、この申し出を断わった」という。

抵抗勢力司令官Abdullah Mehsudは、捕虜が自分のところに連れてこられた時点で、要求を行なうと述べている。「まだ時期尚早だ」と、山中の隠れ家から部族民ジャーナリストに語った。

いっぽう北西辺境州知事のSyed Iftikhar Hussain Shahが『パキスタン・テレビ』に、抵抗勢力たちは受け入れることのできない要求をしてきたと述べた。「彼の要求は理不尽であり、中国人の安全に、責任をもつべきだ」。

しかし政府幹部や治安部高官は、抵抗勢力や司令官たちは、何の要求も出していないと主張する。犯人たちが捕虜を12時に処刑すると発表したときに、マフスード族長老たちと交渉の最中だった政府関係者の間に、緊張が走った。交渉の結果、期限は4時に延期された。「我々はマフスード族に、中国人の安全に責任を持つべきだと述べた」と、Shah准将が語った。4時になってからマフスード族たちは、Abdullah Mehsudから犯人たちに、中国人を殺害してはならないと伝えることに同意した。このことは、電話でAbdullah Mehsudに伝えられたという。(後略)

garrGovt move to get hostages freed: 'Militants' demands to be considered'
By Our Correspondent


■義足の命知らずの男[041012 News]

南ワジリスタンで中国人技師の誘拐を命令したイスラーム過激派司令官、Abdullah Mahsudは、25ヵ月間グアンタナモ刑務所に収監され、今年の3月に釈放されたばかりだ。

29歳のMahsudはタリバンとともに北部同盟と戦った。1996年9月にタリバンがカブールを制覇する数日真前に、地雷で左足を失った。「司令官Mulla Borjanがカブールで殺害される2日前に負傷した」と『News』に語った。カラチで手当を受け、義足をつけたが、再びアフガニスタンに出かけて戦った。

Mahsudは2001年12月にクンドゥーズで、ドスタム将軍に降伏して悪名高きJauzjan州のShiberghan刑務所に送られた。ドスタムは、Mahsudを含む数十人のタリバンをアメリカに引き渡した。その後、グアンタナモに送られた。

義足のMahsudは、宗教教育と高校教育を受けている。南ワジリスタンNanoの小学校を卒業してからペシャワルに移り、Government Commerce CollegeでD-Comを終了。その後マドラッサでアフガン人タリバンと知り合い、アフガニスタンでの活動に参加するようになった。

Mahsudの本名はNoor Alamで、マンザイ・マフスード族のSeemikhel枝族に属する。グアンタナモから帰還したあとは、アフガニスタンとパキスタンにおける反米戦士の英雄となった。政府軍のミサイル攻撃で死亡したネック・ムハンマドの仲間でもある。Mahsudは、3月にグアンタナモから釈放されたのちに、表舞台に躍り出た。政府が、ネック・ムハンマドの家を取り壊した頃から、グアンタテモに捕らえられていたという、長い髪の義足の男の噂が出回るようになった。背の高い美男子が、ネック・ムハンマドと彼の部下とともに、政府が派遣した部族民長老たちに長い講釈を行ない、ジハードについて語っているという噂が広まった。

お尋ね者となったMahsudは、頻繁に移動する。ときには駱駝や馬に乗って、山中に隠れる戦闘員たちに会いに出かける。車に乗った男たちが、彼を護衛することもたびたびある。彼はネック・ムハンマドのように、長髪の命知らずの男で、魅力的で興味深い。Mahsudはパシュトゥ、ウルドゥー、ペルシア語とともに、「英語も少し」話すという。部下の戦闘員たちとともに、窮地に追いやられても危険に立ち向かって生き残り、戦ってきたという。(中略)

Mahsudによると、戦闘員たちには3つのタイプがあるという。「まずFidai隊が、中国人の誘拐のように、危険な使命を受け持つ。Mujahid隊は自分たちの使命のためには、死ぬことを恐れない普通の戦闘員である。このほかに自爆隊がいるが、まだこれは出動していない」という。Mahsudは、死を恐れず、喜んでこの道を歩んでいるという。「私と仲間は、引き返したりはしない。ムシャラフ政権を含むアメリカの同盟が終わるまで、戦う」。

garrA daredevil militant with an artificial leg
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■抵抗勢力リーダー、中国人誘拐を主張[041011 Nations]

前タリバン司令官で南ワジリスタンにおける抵抗勢力のリーダーAbdullah Mehsudが、2人の中国人を誘拐したことを認めた。「現在中国人技師たちは、私の部下とともにChakmalaiで、Jalalkhelの部族民と政府軍によって包囲されている。したがって私は、彼らの解放のための要求を提示することができない」と、Jandolaや山中から報道陣に語った。

「この段階では、技師たちの安全を保障することは不可能だ」と述べ、政府に、誘拐犯と中国人たちの通行を妨害しないよう、要求した。Abdullah Mehsudは政府に、包囲網を解除し、軍や官僚的な方法で技師たちを救出してはならないと述べ、力ずくで救出しようとすれば、自爆する恐れがあると警告した。

hoonMilitant leader claims kidnap of Chinese
AWAR DIN MEHSUD、JANDOLA


■中国人技師の誘拐犯、抵抗勢力2人の釈放を要求[041011 AFP]

中国人技師の誘拐犯たちは、パキスタン治安部隊が逮捕している抵抗勢力2人の釈放を要求していると、情報相ラシットが述べた。

ラシッドによると、誘拐犯と技師2人は南ワジリスタンのJalalkhel族とともにいるという。解放のための交渉が現在続けられている。マフスード族の長老たちが交渉にあたっており、「じきに解放されるだろう」と述べた。「パキスタンが逮捕したいる2人の人間の釈放を要求している」という。

hoonKidnappers of Chinese engineers demand release of two militants: minister
ISLAMABAD


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004.