【2004年10月18日〜10月24日】


■治安部隊と抵抗勢力が衝突、10人死亡[041024 AP]

日曜日に地雷が爆発し、市民1人が死亡、4人が負傷した。前日には、治安部隊とイスラーム過激派が衝突し、10人の戦闘員が死亡したと高官が述べた。

土曜日の夜、軍がLalizai村で抵抗勢力を攻撃したと、Mahmood Shah准将が述べた。軍には、負傷者はいないという。抵抗勢力たちは近くの丘に逃げ込んだ。諜報情報により、戦闘員10人が死亡したというが、抵抗勢力たちは遺体を回収して逃げたために、確認できていない。

これまでパキスタン高官は、逮捕したり殺害した抵抗勢力の数を、水増しして報告している。また逮捕した抵抗勢力が、あたかも重要人物であるかのように、誇張している。

軍報道官は、日曜日に地雷の爆発があったことを認め、Makin付近で部族長の弟が死亡し、4人が負傷したと述べた。これとは別にMakinの郊外でトラックが地雷を踏み、3人が負傷した。

hoonSecurity forces clash with militants in Pakistani region, 10 fighters
killed


■パキスタン科学者の釈放、延期[041024 AP]

パキスタンの裁判所が、核技術漏洩の疑いがかかっている科学者の拘留期間をさらに3ヵ月延期することにしたと、高官が述べた。

カーン研究所のムハンマド・ファルークは、昨年12月に逮捕されている。現在一連の核疑惑漏洩事件で拘束されているのは、ファルークだけとなった。彼が何の罪に問われているかは、明らかにされていない。

smellDetention of Pakistani Scientist Extended


■南ワジリスタンに行き着いたタジーク人少年[041023 News]

10月2日に、子供4人を殺害したフットボール型の爆弾を仕掛けた犯人として逮捕された3人のうちの1人で、10代のタジキスタン人少年のKhalidは、未亡人である母親のもとに早く帰りたいという。タジキスタンのOrjinzabad近くのKoyebish村に住む母Rajabiに、早く会いたいと述べた。

現在彼はペシャワルの軍の拘束下にあり、まだ取り調べの最中である。南ワジリスタンのサルワキで、Shamankhel Mahsud族が撃った弾に尻を撃たれ、びっこをひいている。

タジク語の通訳を介して彼と話してみると、彼が何かを隠していることは確かだ。彼がいかにしてタジキスタンの学校から誘拐され、アフガニスタン、ペシャワル、ワナを通って南ワジリスタンのシャカイに行き着いたのか、その説明に納得がゆかないところもある。

ペシャワルの警察長官Safdar Hussain中将が彼の名前を挙げたときに、Khalidは表舞台に出た。タジキスタンの少年Khalidが抵抗勢力に誘拐され、10月1日に4人の子供たちを殺害した、おもちゃ爆弾をしかけたテログループの一員となったというのだ。

ジャーナリストたちと初めてKhalidが会ったとき、彼は何らかの任務を行なうために、抵抗勢力によってサルワキに無理矢理連れて行かれたと述べた。途中で、トルクメン人が合流したという。2人の男の名前は知らないと述べる。Shamankhel Mahsud族に追われながら逃げた男は、爆弾の遠隔装置であると思われる、水差しをもっていた。4人の子供が死亡して怒り狂った部族民は、髭をはやしたトルクメンを殺害し、Khalidは運良く生き延びた。なぜ銃を持っているかと尋ねると、部族民が彼に与えたのだと述べた。

彼の話を信じるとすれば、覆面をしたタジク人が15歳のKhalidと4人の下級生Mohammad、Farooq、Farhad、Farrukhを、Orjinzabadにある学校に通学途中に誘拐したという。「車に投げ込まれ、目隠しをされた。2日間、タジキスタンのどこかの家に閉じ込められ、その後ペシャワルに連れてこられた。パキスタンにくるまで、3、4日はかかった」という。数日後、パキスタン人が5人全員をワナに連れて行き、そこでそれぞれは、ばらばらになったという。どういうわけか、Khalidはシャカイに連れて行かれ、そこに1人でおいてきぼりになった。数日間、シャカイをうろうろし、部族民たちにタジキスタンに連れ帰ってほしいと頼みながら、彼らの家を泊まり歩いたという。その中で、唯一Mohammad Hasanという男のことだけを覚えていた。

タジキスタンでは、KhalidはMaroofと呼ばれていた。誘拐犯たちは彼をはじめ4人の少年たちに、新しい名前を与えた。「新しい名前は気に入っている。ムハンマドの相棒の名前がKhalidだから。僕が異教徒だったときには、Maroofと呼ばれていた。今、僕はムスリムだ。パキスタンにきて、本当のイスラームが何であるか知った」という。

Khalidは父親に会ったことはないという。母と兄弟2人がいて、彼の故郷には電気も電話もテレビもない。クルアーンも読んだことがなかく、ペルシア語しか知らない。貧乏だったという。タジキタスンでは、子供がよく誘拐されるらしい。「7学年の子供7人が、ぼくの前に誘拐された。叔父の息子Qurbanも誘拐され、パキスタンの部族地帯に連れて行かれた。彼の両親がパキスタンに来て、金を払ってQurbanを返してもらった」と説明する。彼がいうには、彼を買ってくれる人が誰もいなかったために、シャカイに置き去りにされたのだという。(中略)

いったい彼はどうやって南ワジリスタンにたどり着いたのだろう。外国人抵抗勢力の組織の一部なのか? 彼の話を信じるのであれば、単なる誘拐にすぎない。しかし疑問は残る。Khalidはビンラディやウズベキスタンイスラーム抵抗運動のリーダー、故ジュマ・ナガンマニ、そしてタヒール・ユルダシェフの名前は知っている。しかし彼らにそれほど関心は示さない。ともかく、タジキスタンに帰り、母親に会いたいのだという。

hoonTajik boy who ended up in S Waziristan
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■南ワジリスタンで兵士1人、さらに死亡[041022 News]

南ワジリスタンのSpinkai Raghzaiで抵抗勢力を攻撃していた兵士1人が死亡した。部族民の情報源によると、抵抗勢力が、Spinkai Raghzaiの西部のMandanaとKalkalaに駐屯している軍に、手榴弾を投げつけたという。(中略)

いっぼう南ワジリスタンのワナにいる国境警察は木曜日に、3週間ぶりにロケット弾攻撃を受けた。ロケット弾はキャンプの中に着弾したが、被害はなかった。

Inamullah Wazir元大佐の尽力で締結された、アーマッドザイ・ワジール族の抵抗勢力と政府との間の和平協定は決裂した、という情報が入った直後に、ロケット弾の攻撃があった。しばらく続いていた和平協定により、長期におよんでいた争いが終結するのではないか、という希望が芽生えていた最中であった。

ネック・ムハンマドを継いだ、Haji Mohammad Omarは『News』に、話し合いが決裂したために、再び攻撃を開始すると述べた。交渉決裂の原因は行政側にあると非難した。両陣営とも、バヌーの住人であるWazir元大佐を介して条件を出し、和平協定が結ばれつつあるようにみえていた。抵抗勢力たちは政府に、南ワジリスタンから隊を撤退させ、逮捕された部族民を釈放し、軍事作戦で死亡した者たちへの補償を要求していた。いっぽう政府側は、抵抗勢力がアフガニスタンに越境して米軍を攻撃したり、パキスタン陸軍や国境警察を攻撃するのを中止し、外国人を匿わないよう、要求した。

garrOne more soldier killed in South Waziristan
By Sailab Mahsud、TANK


■パキスタン、抵抗勢力を攻撃[041022 Reuters]

パキスタン軍は戦闘ヘリコプターと迫撃砲を用いて、イスラーム抵抗勢力を攻撃したが、2人の中国人技師を誘拐した首謀者を発見できなかった。

Safdar Hussain中将によると、攻撃は金曜日の午前3時に、最近戦闘があった地点に近いKotkaiの隠れ家を攻撃した。「抵抗勢力が大勢いるという情報を受けた」と、『ロイター』に語った。「砲弾、迫撃砲、戦闘ヘリコプターを用いた。現在は小さなグループに分かれ、岩溝や渓谷などでかくれんぼをしている」という。しかし、アブドゥッラー・マフスード司令官は、いない様子である。

hoonPakistani forces pound militants
By Hafiz Wazir、WANA


■米空軍兵士、ヘリ墜落で死亡[041021 AP]

負傷したアフガン選挙活動家を輸送していたヘリコプターがヘラートで墜落し、米空軍兵士1人が死亡した。エンジントラブルだったという。この他に2人の空軍兵士も負傷し、1人は重傷だという。選挙活動家は、警備員により、誤って銃撃を受けていた。

これとは別にパクティア州のNikaで水曜日に自家製爆弾が爆発し、米軍兵士が3人と通訳1人が負傷した。1人は重傷だという。パクティア州知事のGulab Mungalは、アフガン軍が爆発事件の容疑者を逮捕したと述べた。容疑者は、タリバン司令官、ハッカーニの配下の者だという。(後略)

hoonU.S. Airman Killed in Afghanistan Crash
By MATTHEW PENNINGTON、KABUL


■アルカイダのリーダー[041020 Reuters]

パキスタンはイエメン国籍のアルカイダ幹部を逮捕したと、高官が水曜日に述べた。アルカイダの通信部門の専門家だという。

パキスタンから脱出しようとしていた、イエメン国籍のSaleh Naumanが10日ほど前にラホールで逮捕されたと、諜報部員がロイターに述べた。「新アルカイダの重要人物だ。ここ8年間、パキスタンとアフガニスタンに住んでいて、海外に脱出しようとしていた」という。10日前に、イスラマバードからラホールに到着し、その後、諜報部員に逮捕された。

情報相のラシッドはロイターに、もう1人の容疑者でアルカイダの通信専門家、Abdul Rehmanを逮捕したと述べた。3日前に、ペシャワルで逮捕されたようだ。アルカイダ幹部ではないらしい。

hoon'Qaeda Leader'
ISLAMABAD


■アフガニスタンの選挙を検証する[041020 New York Times]

アフガニスタンの大統領選挙は、タリバンに妨害されずに終わった。これにより、ブッシュはアメリカによるサクセス・ストーリーを主張。いっぽうケリー大統領候補はアフガニスタンを、他のアメリカ人たちが見るように、暴力、テロ、軍閥に支配された国と評した。

しかしアフガニスタンにいるアフガン高官や欧米外交官、専門家は、現実は違うと述べる。ただし、タリバンは弱体化したかもしれない。ヘルマンド州知事のHajji Shir Muhammadは、「もちろん敗北だ。タリバンは世界中に選挙を妨害すると公言した。しかし失敗したのだ」と述べる。36%が開票された現在、カルザイは64%を獲得している。

選挙が成功した理由は3つある。まずアメリカの厳戒態勢。さらにパキスタンにも圧力をかけて、タリバンを制御させた。そして一般的なアフガン人たちが、平和的な方法で、民主主義的な選挙をすることを選んだことだ。この3つの要素が、今後持続するかどうかは、別問題だ。

高官が言うには、すべてがいいニュースだったわけではない。選挙の日に、14人が襲撃を受けて死亡した。選挙に参加した人数も、予想より低かった。さらにタリバン報道官が、今後もジハードを続けることを誓っている。(中略)

アフガン諜報部やアメリカ軍高官によると、アメリカ人やNATO、アフガン軍の安全対策が、タリバンの攻撃を防いだのだという。9月21日に開催された国連議会でブッシュがムシャラフやカルザイと会談したあと、パキスタンはタリバンの制御に協力し始めたようだ。あるアフガン高官によると、ブッシュはパキスタンに、タリバンがアフガニスタンに入らないよう、特に強く要請したという。(中略)

タリバンが選挙当日に大きな攻撃を仕掛けなかったことは事実だが、ザーブルとウルズガンでは活動していた。この2州では、登録者の40%だけが投票し、そもそも登録者数は、他と比べて非常に低かった。

タリバンはまだ活動している。以前と比べて今年は、資金や兵器が充実していたためだけではない。タリバン報道官のAbdul Hakim Hakimiは、「市民を傷つけたくなかったので、選挙の日に攻撃しなかった」と電話で語った。「我々はジハードを続ける」。「我々はイスラーム政府を望んでいる」。

あるアフガン諜報部高官とカンダハル州知事のパシュトゥン氏によると、タリバンのリーダーはパキスタンのクエッタに隠れ、パキスタンの国外、つまり中東から、資金が入っているという。「タリバンはアルカイダの道具だ」とパシュトゥン氏は語る。「アルカイダが頭脳で、タリバンは彼らの筋肉、手先でしかない」。タリバンはまだ攻撃をする能力があり、援助団体を追い出し、再建を妨害できる。特に南部で活動できると、米軍や政府高官が警戒する。そして組織に資金が流入する限り、そしてパキスタンに匿われ、国境を自由に行き来できる限り、今後も悪事を働くと警告する。(後略)

garrAssessing the Afghan Election
By CARLOTTA GALL and DAVID ROHDE


■カルザイの勝利で、民族の亀裂が露になる[041020 AP]

カルザイ大統領が大統領選に勝利することは確実のようだが、逆に勝利した場合、民族間の亀裂が露出する恐れがあるという。

カルザイの対抗者たちも、カルザイの勝利を予測しているが、選挙は不正に行われたと訴えている。またカルザイは全員一致で支持されているわけではないと述べ、南北では大きな違いがあり、パシュトゥン票だけを獲得しているという。「不幸なことに国は分裂しており、これまでも、この分裂のせいで戦争が続いていた」と、ドスタム将軍を支持するChafiga Habibiは語る。(中略)

カルザイは、なんとか国家を統一する人間としてのイメージを、打ち出してきた。シーア派のモスクで礼拝し、パシュトゥン族のタリバンに殺害されたタジークの英雄を称え、タリバンの歩兵たちに恩赦を与えた。彼のファッションでさえ、アフガニスタンのさまざまの部族の伝統的な要素を、少しずつ取り入れて着用している。

しかし批判家たちは、カルザイは欧米で教育を受けたパシュトゥンの大臣たちだけに支持され、1月に開催された憲法草案会議の際には、使用言語についての論議で、民族的不信感を人々に与えたという。

また選挙前の行動も、不評だった。国際社会の圧力を受け、カルザイは3人の強力な軍閥を排除した。ヘラート前知事のイスマイル・ハーン、国防大臣のファヒーム、そして前計画大臣のムハンマド・モハケークである。全員、反タリバンを掲げた北部同盟の一員で、アメリカとともに、タリバン一掃に協力した者たちだ。しかし彼らは同時に、パシュトゥンたちに憎まれていた。

モハケークはハザラの酋長で、ヒンドゥークシュ山脈の故郷では、大きな支持を集めている。彼は、選挙が不正に行われたと主張している候補者の1人だ。カルザイを支持する者の15%は、二重選挙や、妻や娘たちの選挙権を悪用して投票した男たちから得ていると主張する。「結果は絶対受け入れない」とモハケークは『AP』に語った。

二重選挙に対する懸念は、選挙管理委員会が1050万人分のIDカードを発行した時点から、大きな問題となっていた。予想以上のIDカードが発行されたからだ。選挙管理委員副会長のRay Kennedyは水曜日に、開票が終了するまでは、選挙を無効にする意図はないと述べた。

カルザイはヘラートでは善戦した。しかし非パシュトゥン族の地域から、自分を支持してくれる強力な人間を獲得することができないでいる。カルザイはファヒームを更迭して、それほど有名ではない、故マスード司令官の弟を相棒に選んだ。しかしマスード司令官の故郷であるパンシール渓谷のタジークたちのほとんどは、カルザイに対抗する前教育大臣のカヌーニに投票している。パンシールで、カルザイは0.8%の票しか獲得していない。

カルザイのもう1人の副大統領候補、ハザラのリーダー、カリーム・カリーリも同様である。バーミヤンやDaykundiの山中に住むハザラ族のほとんどが、モハケークに票を入れた。ウズベクの軍閥、ドスタムは、4つの州で多数票を得ている。

カルザイは、自分が勝利した場合、国を再建する能力があり、使命感を持つ人間を大臣に選び、権力の大きさに準じるものではないと誓った。

smellKarzai Win Exposes Afghan Ethnic Divide
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■パキスタン治安部隊、攻撃を開始[041020 AP]

戦闘ヘリコプターと約1000人のパキスタン軍が、アルカイダと関係のある抵抗勢力司令官の隠れ家を攻撃した。(中略)

水曜日の攻撃は早朝に開始し、ワナから35マイル北西にあるSpinkai Raghzaiを中心に、銃撃戦となった。戦闘ヘリコプターが抵抗勢力たちが立てこもっていると思われる丘の上を攻撃した。またある諜報部高官は、両陣営とも迫撃砲を用い、治安部隊側は大砲も使用していると述べた。

高官によると、司令官のアブドゥッラー・マフスードはSpinkai Raghzaiを砦としているといわれるが、絶えず場所を移動しているという。「彼がどこにいるか、確かなことはわからない」。アブドゥッラーの居場所は、先週の木曜日以後、わからなくなっている。(後略)

hoonPakistani Security Forces Launch Assault
WANA


■オマール師と司令官、ぶつかる[041020 AP]

アフガニスタンの大統領選挙を妨害できなかったことで、オマール師と司令官たちとの間に「深刻な亀裂」が生じたと、米軍が水曜日に述べた。

パキスタンからの諜報情報として、Scott Nelson報道官はオマール師と司令官たちの間の亀裂について述べ、ビンラディンについては、どこに隠れているかはわからないと述べた。「オマール師と選挙妨害を企てていた下士官との間で、不和が生じた」という。しかし「オマール師は、アフガニスタンとパキスタンにおけるタリバンの活動に、いまだに関わっている証拠がある」とも述べた。

hoonU.S.: Omar and His Commanders Clash
By MATTHEW PENNINGTON、KABUL


■オサマが中国領内にいることを北京は否定[041020 Daily Times]

ビンラディンはパキスタンと接する中国の国境地帯に隠れていると、イギリスのジャーナリスト、Gordon Thomasがスペインの新聞『El Mundo』に書いた。Thomasによると、ビンラディンは中国政府と交渉し、中国人ムスリムのゲリラが政府を攻撃を中止する代わりに隠れ家を求め、中国はこれを受け入れたという。いっぽうワシントンは、ビンラディンを中国から追い出すよう、北京と極秘の交渉を続けているという。

Thomasによると、今年の夏、ビンラディンと北京との間の取引で、ゲリラが体制側への攻撃を中止すれば、北京は彼を匿うことを承諾したという。ビンラディンの到着以来、この地域は比較的平穏のようだ。しかし北京とワシントンとの間でも、取引が行なわれているらしい。中国がビンラディンをアメリカに引き渡せば、ブッシュ新政権は中国をアメリカの同盟国とすることは間違いなしだ。Thomasはペンタゴンの情報源からの情報として、「ブッシュ政権のごく一部だけが」、「ビンラディンの引き渡しと引き換えに、中国との新たな友好関係を取引する」計画を知っているという。

Thomasは、アメリカの衛星探査機が、ビンラディンがパキスタンとの国境付近の湖の近くに隠れていることをとらえたという。パキスタンとアメリカの特殊部隊が、現在パキスタン側で待機しており、ビンラディンが中国から追い出されたところで捕らえようとしている。

いっぽう『UPI』(United Press International)の報道によると、中国外務省報道官のZhang Qiyueはこの事実を否定し、ビンラディンは中国領内にはいないと述べたという。(後略)

smellBeijing denies Osama Bin Laden is in China?


■軍、ワナの作戦で兵士171人失う[041020 News]

パキスタン陸軍と国境警察は、南ワジリスタンの作戦で兵士171人を失ったという。いっぽう抵抗勢力側は、外国人100人を含む246人を殺害された。(中略)

ペシャワルの警察司令官、Safdar Hussain中将によると、アーマッドザイ・ワジール族が住む社会地域の抵抗勢力はほとんど一掃され、今はマフスード族の居住地に焦点があてられているという。外国人100人を含む数百人の部族民たちがこの地域に移動し、活動している。ビンラディンはいないが、ウズベキスタンイスラーム運動のリーダー、タヒール・ユルダッシュが隠れている可能性があると述べた。

hoonArmy lost 171 troops in Wana operation: Safdar
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■南ワジリスタンで兵士3人、抵抗勢力4人死亡[041020 News]

火曜日に南ワジリスタンのSpinkai Raghzaiで戦闘があり、少なくとも兵士3人が死亡し、5人が負傷した。さらに、抵抗勢力4人と住民2人も死亡したという報告もある。

目撃者によると、アブドゥッラー・マフスード抵抗勢力司令官が、ジルガの使節団やジャーナリストと会見していたSpinkai Raghzaiへと向かっていた軍の車列が、襲撃されたという。

いっぽうで、中国人を誘拐した犯人5人の身元が確認された。情報筋によると、5人はすべてパキスタン人で、一味のリーダーはバローチスタン州のチャマン付近のQila Abdullah出身だという。他はデーラ・イスマイル・ハーンのLoni村出身者、Kulachi村、南ワジリスタンのBarwandのマフスード族、タンクのMiani Murtaza族出身者である。

garr3 soldiers, 4 militants killed in S Waziristan
By Sailab Mahsud、TANK


■ビンラディン、パキスタンにいない可能性有り[041019 Reuters]

北西辺境州の軍司令官Safdar Hussain中将は、部族地帯の警備を強化しているために、ビンラディンがパキスタンに入ることは難しいはずだと述べた。

「軍が配備され、私の目と耳に届かないものは何もない」。「偵察システムも完備している。ビンラディンがここにいないと、断言できる」と述べた。しかしウズベキスタンのイスラーム運動のリーダー、タヒール・ユルダシェフはまだ部族地帯にいる可能性はあるという。「我々が捜索していない場所はない。もしビンラディンがいるとしたら、もう捕まえている」。

3月以来、100人の外国人を含む246人の抵抗勢力が殺害され、550人が逮捕された。治安部隊員も171人が死亡したという。

いっぽう火曜日に南ワジリスタンで、軍の車列がアルカイダと関係がある戦闘員に攻撃され、パキスタン軍兵士3人が死亡した。軍報道官によると、アブドゥッラー・マフスードが隠れていると思われるSpinkay Raghzaiで、軍が銃撃を受けたという。軍は応戦したが、相手の死傷者の数はわからない。

hoonCommander: Osama Probably Not in Pakistan Region
PESHAWAR


■ロッカ、ギルギットを訪問[041019 Dawn]

南アジア担当の米国務次官補のクリスティナ・ロッカが月曜日に、ギルギットを訪問した。

ロッカはフンザを訪れ、アガ・ハーンの開発計画を視察した。また北部地域の行政官とも会合をもったという。

hoonRocca visits Gilgit
GILGIT


■中国の「工作員」、パキスタンの怒りを買う[041018 Asia Times]

先週南ワジリスタンで中国人技師を2人誘拐され、1人が殺害された。ビンラディンのイスラーム戦線に属するジハードテロリストたちが、パキスタンにいる中国人を脅かしはじめた。

5月3日のパーロチスタン州グワダールでの事件が発生したときに、私は次のように書いた。「中国は、反北京を表明するウイグル過激派が、部族地帯に隠れていると疑っている。グワダール港は、シンチャン省との公益や中国海軍の拠点となり、ウイグル過激派にとって、この建設を妨害する意味は大きい」。

さらにウズベキスタンのタシュケントで発生した爆弾事件で、私は次のように書いた。「南ワジリスタンに何人のウズベク人、チェチェン人、ウイグル人がいるかは定かではない。ある情報源によれば、この地域にいる600人の外国人のうち、ウズベク人が200人で、残りがチェチェン人、ウイグル人、アラブ人だという。別の報告によれば、ウイグルは100人くらいだという。またウズベク人、チェチェン人、ウイグル人がタリバンやヘクマチアルのヒズビ・イスラミにもいるという。バローチスタンのグワダール港の爆発事件には、ウズベキスタンイスラーム運動によって訓練された、ウイグル人の仕業のようだ。今後、パキスタンで中国人が狙われる可能性が大きい」。

パキスタンに、どの程度の中国人がいるかは、明らかではない。しかし『Dawn』紙によると、その人数は数千人だという。南ワジリスタンの事件に関しては「パキスタンには数千人の中国人技師がおり、そのほとんどが北西辺境州やバローチスタンにいる。Saindak、グワダール、 チャシュマIIで働いている」と報道した。

ある信頼のおける情報によると、これらの技師は次のような3つのグループに分けられるという。まず、原子力やミサイル開発に関わる者。すでにチャシュマI原子力発電所に関わり、現在はチャシュマIIを建設中だ。さらに中国のデザインによるM-9とM-11ミサイル開発にも、大勢が関わっている。次が、ガルワール港や、アフガニスタンとの国境沿いの資源開発に関わるグループ。そしてFATAやギルギットなどの北部地域の経済開発に関わる者。この3つの他に、パキスタンの鉄道や中国製の軍事兵器のメンテナンスを行なう少数のグループがある。

核やミサイル開発のために働く中国人技師は、原理主義政党やパキスタンのジハード組織に歓迎されている。ビンラディンを含むすべてのこれらの組織は、パキスタンの核開発に対する協力に、感謝している。つまり彼らを快く思わない者はいない。

しかしバローチスタンやFATAで働く中国人に対して、怒りが大きくなっている。パローチ族は、グワダール港建設に強く反対している。パンジャーブ人の利益のために建設されていると見るからだ。バローチに対して不信感を持つムシャラフは、バローチスタンに大量のパンジャーブ人を送り込んだ。グワダール港建設だけでなく、同じく中国の援助で建設しているグワダールとカラチを結ぶ道路工事でも、パンジューブ人が働いている。これにパローチ人は反対する。地元において、自分たちが少数民族になってしまうことを恐れ、さらに中国がパローチを不利にしている軍事政権に協力する中国人に批判的だ。

FATAで働く中国人が嫌われることに対しては、別の理由がある。中国は、チェチェン、ウズベク、ウイグル組織が部族地帯に侵入していることを恐れる。新疆省の安全が脅かせられるからだ。(中略)

ムシャラフが去年中国を訪問したときに、中国人のリーダーたちが、パキスタン領内でウイグル人テロリストが活動していることを強く非難したという。それ以来、パキスタンとISIは、FATAからチェチェン人やウズベク人、ウイグル人を何とか追い払おうとしている。しかしいくつかの例外をのぞいて、あまり効果がない。いっぽうパキスタンに強い影響力があるHizbut TehrirやCARは、新疆省にスリーバー・セルを作ろうと、ウイグルに働きかけている。

パキスタンは3月以来、東トルキスタンイスラーム運動のHassan Mahsunや、パキスタンの地元部族リーダーのネック・ムハンマドを殺害した。またウズベクイスラーム運動のトヒール・ユルダシェフには、致命傷を与えた。

グワダール港の事件後、バローチスタンと南ワジリスタンに、中国人諜報部高官が多数派遣されている。アメリカもこの地域ではパキスタンに協力している。ジハード組織は、これらの地域に派遣された中国人の多くが、技師を装っているスパイだと考える。中国人技師2人の誘拐は、Jundullahのパキスタン人メンバーの仕業と考えられている。これにウズベクイスラーム運動のメンバーやチェチェン人、ウイグル人が加わっていたかどうかは、今のところわからない。パキスタン政府は、ウズベク人3人が今回の事件に関わっていたと認めているが、反中国的な動きではないと公言している。

いっぼうパキスタンの警察筋によると、中国人2人を誘拐したのは、中国人会社員を装った工作員だったという。今後バローチスタンやFATAでは、さらに中国人が狙われるだろう。

smellChinese 'operatives' face Pakistani wrath
By B Raman


■アフガン候補者、選挙の不正を非難[041018 AP]

カルザイ大統領の対抗馬が、選挙には不正があることを無視していると、国連選挙委員会を非難した。

選挙に関する事件で、少なくとも選挙委員会の1人を含む5人が、パキスタンとの国境付近を移動中に爆発で死亡した。車両が狙われたのか、地雷を踏んだのかは今のところ不明。

カルザイは現在のところ、62.6%の票を獲得している。それに対してカヌーニは17.7%、ドスタムは9.3%を獲得した。(中略)

選挙管理委員会は、選挙に問題があったことを認めている。特に二重投票を防ぐための指につけるインクに問題が生じ、カルザイに対抗する15人の候補者たちが、選挙をボイコットするという騒ぎが生じた。火曜日の記者会見でカヌーニ候補は、少なくとも4つの州、ガズニ、ヘラート、ザーブル、クンドゥーズで、不正があった証拠があると述べた。ザーブル州の投票箱を検査しようとしたところ、脅迫されたという。国連の選挙管理委員会には、30通以上の抗議の手紙が書いているという。「カルザイが正々堂々と票を獲得したのなら、私は彼に協力する。しかしもし不正があれば、選挙の有効性はない」と述べた。

さらに、投票箱の輸送を監視できないことを非難した。関係者たちは、投票箱数個の封印が解かれていたことを認めているが、輸送中に生じた事故だと主張している。しかしカヌーニは、「用意周到に不正が行なわれている」と述べる。

選挙委員会報道官のSultan Baheenは、カヌーニの代理の者は、イランやパキスタンからの選挙箱の輸送に、立ち会うのを拒否したと語った。「箱の中身が入れ替わったという、立候補者たちの主張を裏付けるものはない」と述べた。(後略)

hoonAfghan Candidate Claims Fraud in Elections
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004.