【2005年1月3日〜1月9日】


■パキスタンで、容疑者消える[051009 Times]

2003年12月に、ムシャラフ大統領を暗殺しようと企んだとして逮捕された容疑者が、カラチから消えてしまったという。ある警備関係幹部の情報源によると、新年の休日で警備が手薄になっていた時期に、容疑者が「消えた」という。国内で捜索が続いていたが、極秘にされてきたようだ。

カラチの諜報部高官によってサインされた極秘全国指名手配書が、3枚の写真とともに発行されたという。容疑者Mushtaq Ahmadはおそらく国外に逃走すると見られ、飛行場や港などは厳戒態勢にある。警備関係者は、国境を越えてアフガニスタンに逃走すると見ている。

smellIn Pakistan, A Suspect Disappears
By ADAM ZAGORIN, TIM MCGIRK AND GHULAM HASNAIN


■爆弾事件で裁判官逮捕[050108 AP]

去年カブールで12人が死亡した2件の爆弾事件の首謀者を匿ったとして、裁判官が逮捕された。事件の首謀者は、イラク人アルカイダから指令を受けていたという。

Abdul Fatah将軍によると、8月29日にアメリカの警備会社を狙った爆弾事件を首謀した2人の容疑者を匿った罪で、裁判官Naqibullahが2週間前に逮捕されたという。「家に匿ったこと、また彼らの行動を事前に知っていたが、黙秘していたことで告訴されている」という。Naqibullahはパンシール谷の地方裁判所の責任者である。

諜報部高官によると、8月の爆弾事件とその2ヵ月後にアメリカ人を含む3人が死亡した商店街で発生した自爆テロ事件は、Mohammed Haidarと呼ばれるタジキスタン国籍の男が首謀したという。Haidarはすでにこれを自白。Haidarとともに、その部下のAbdul Ahadが逮捕されている。2人はアフガニスタンのKapisa地方出身である。

事件の首謀者と自爆したカシミール人Akbarは、Naqibullahの家に匿われていたという。アフガン諜報部によると、HaidarはペシャワルにいるAttaullahというアルカイダ工作員から、指令を受けていたらしい。「最初、別の外国人を連れてきたが、彼は任務をいやがった。そこで彼をペシャワルに連れて帰り、今度はAkbarを連れてきた」とFatah将軍は電話で語った。「3人ともAttaullahから指令を受けていた。彼はイラク人だ。アルカイダ工作員であることは、明白だ」。

ペシャワルの諜報部員は、Attaullahという名の容疑者は知らないと述べた。

hoonAfghan Judge Arrested Over Bombing Ties
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■パキスタン人医師2人、アルカイダ容疑者の治療を否定[050108 AP]

土曜日に2人のパキスタン人医師が、アルカイダ容疑者を治療して援助したことを否定した。

2人の兄弟で医師のAkmalとArshad Waheedが、カラチで法廷に立った。警察は2人がアルカイダ容疑者や地元のイスラーム過激派を治療したと疑っている。また医師たちは過激派が訓練を受けたり、Jundallahと呼ばれる地元組織を作るための資金を提供したといわれる。Jundallahは昨年6月にカラチの将軍の暗殺を試み、10人が死亡している。

医師2人とも無罪を主張し、疑惑は警察の作り話だと述べた。12月に2人は、50万ルピーの保釈金で保釈されている。

hoonTwo Pakistani doctors deny they treated al-Qaida-linked militants


■宗教抗争、11人死亡[050108 AP]

シーア派の聖職者が、ギルギットに向かって車で走行中に襲撃されたのが引き金となり、放火されて6人の一家が死亡したのを含め、11人が死亡した。当局はギルギットに戒厳令を出し、軍を派遣した。

10月にはシアルコットのシーア派モスクの自爆テロで31人が死亡、6日後にはムルタンでスンナ派の集会で車が爆発して、40人が死亡している。

警察によると、シーア派とスンナ派数百人を巻き込む抗争となり、店舗や家屋、政府の建物が放火されているという。

銃を持った男たちが、有名なシーア派の宗教者Agha Ziauddinが車で走行中のところを発砲し、負傷させたことが引き金となった。この発砲で警備官1人が死亡し、襲撃者と銃撃戦となった。その後、地元の保健衛生管理局責任者であるスンナ派のSher Waliが銃撃され、死亡したという。

garr11 Killed in Pakistan Sectarian Violence
By MATTHEW PENNINGTON、ISLAMABAD


■ラホールでLJの容疑者5人、カラチでアルカイダ容疑者3人逮捕[050108 Daily Times]

諜報部とエリート部隊を含む大掛かりな捜索が行なわれ、HarbanspuraのHameed Parkでラシャカレ・ジャングヴィの活動家5人が逮捕された。

女性1人を含む逮捕者たちは、現在取り調べを受けている。隠れ家からは手りゅう弾やライフルなどの武器が、大量に見つかった。当局は数時前にGujranwala出身の男を逮捕し、この男からの情報でHameed Parkを捜索したという。

カラチでは、イエメン人を含む3人のアルカイダ過激派が、金曜日にハイウェイで逮捕された。イエメン人はShaikh Yousufで、残りの2人はMusa KhanとFahimだという。

hoonFive LJ suspects arrested in Lahore
By Anjum Gill、LAHORE


■アメリカ、アルカイダ容疑者に対して報償金を出す[050108 AP]

アメリカは金曜日に、14人のアルカイダとタリバンリーダーの逮捕につながる情報を提供した者に報償金を提供する広告を、新聞に掲載した。

「Jang」紙のページの半分を割いて、広告を掲載した。アルカイダのリーダーのビンラディンとザワヒリに対しては2500万ドル、オマール師に対しては1000万ドルを提供するという。

3人のほかは、Midhat Mursi Al-Sayid‘Umar’、SaifAl-Adel、Anas Al-Liby、Abdullah Ahmed Abdullah、Mustafa Mohammed Fadhil、Ali Sayyid Muhamed Mustafa al-Bakri、 Ahmed Mohamed Hamed Ali、Sheikh Ahmed Salim Swedan、Muhsin Musa Matwalli Atwah、Adnan G El Shukrijumahである。

hoonUS offers rewards for al-Qaeda kingpins
ISLAMABAD


■カーン博士の部下を取り調べる[050107 News]

カーン博士はこの1年間軟禁状態にあるが、カーン博士の他にも部下10人以上が取り調べを受けており、許可なくして町を出ることが禁じられているという。

内務省はカーン研究所の高官すべてに、許可なくして町を出ることを禁止したという。また去年12月には、外国人と会ったり情報を交換することを禁じた。これらの「容疑者」は近々取り調べを受けるために出頭することになる予定のようだ。

「容疑者」はカーン博士のほかには、Ghulam Yasin Chohan, Saeed Ahmed、Dr Mohammad Atta、Muhammad Fahim、Chaudhry Muhammad Ashraf、Riaz Ahmed、FH Hashmi、Raja Arshad Mehboob、M Shamim-ur-Rehman、Raja Gul Jabbar、Dr Abdul Majeed、Brig(retd)Sajawal Khan、Badar-ul-Islamである。

12月に当局は、カーン研究所の雇用者の家族たちに、パスポートを政府に返還するように求めていた。

hoonFresh checks on AQ Khan aides
By Naveed Ahmad、ISLAMABAD


■国境での衝突、アメリカの無人偵察機が原因[050105 AP]

国境で発生したパキスタンとアフガニスタンの衝突は、この地域に落ちたアメリカの無人偵察機が原因だったという。

当初アフガンとパキスタンの軍は、それぞれが先に発砲したと責任のなすり合いをしていたが、水曜日になって、無人偵察機の墜落により混乱が生じ、銃撃戦となった可能性があると、数人の高官が述べた。

アフガニスタンの米軍主導同盟軍の高官によると、無人偵察機が墜落したあと、機体を破壊するために小隊が派遣されたという。「機体を破壊するための爆発を誤解して一方が発砲を始め、他方がそれに応戦した」という。「両陣営をなだめるために」、米軍戦闘機が派遣されたという。

しかしあるパキスタン人諜報部高官によると、米軍ヘリコプターが、墜落した機体に集まっていたパキスタン軍兵士に発砲して兵士1人が死亡し、その後銃撃戦となったという。

アメリカ主導の同盟軍高官は、米軍機が発砲したという情報はないと述べた。無人偵察機がパキスタン領内に墜落し、機体の破壊に向かった小隊が国境を越えた可能性はあるという。

事件は、アフガニスタンのコーストとパキスタンの北ワジリスタンの近くで発生した。パキスタン人高官は土曜日に、Ghulam Khan村の近くで、無人偵察機が墜落したと報告していた。

米軍高官は、墜落した無人偵察機は米軍のものではなかったと述べたため、偵察機はCIAのものだった可能性も捨てきれない。CIAはアフガニスタンとパキスタンの両国に工作員を派遣している。

smellBorder skirmish prompted by American spy drone crash, officials say


■LJメンバー2人、チトラルのアガ・ハーン活動家殺害で逮捕さる[050105 News]

警察は、チトラルで発生したAga Khan Health Services(AKHS) の事務所襲撃犯人として、ラシュカレ・ジャングヴィの過激派2人を逮捕した。

チトラルの州警察Muhammad Saeed Khanは、2人の地元民、Juma KhanとRafiqを逮捕したと述べた。2人はAKHSの事務所を襲撃し、援助活動家2人を殺害したあと、車両6台に火をつけたとされる。

2人は、この事件に関係するテロ組織の活動について、重要な情報を提供しているようだ。組織の人間は、みんなチトラル出身で、逮捕された2人のラシャカレ・ジャングヴィのメンバーは、アフガニスタンで訓練を受けていたという。

犯人2人は、事務所と車両に火を放ってチトラルから事務所を追い出そうとしたが、抵抗を受けたために、2人の事務所の人間を殺害したという。2人一緒に攻撃に加わった仲間の1人は、6ヵ月ほど前に、組織を裏切って情報を秘密警察に提供したメンバー1人を殺害しているという。

garrTwo LJ men held for killing Aga Khan workers in Chitral
CHITRAL


■国境の衝突でアフガン兵士15人死亡[050105 Dawn]

月曜日に北ワジリスタンのSaidgiチェックポスト付近でアフガン軍とパキスタン軍が衝突し、アフガン軍兵士15人とパキスタン軍兵士1人が死亡した。パキスタン軍が米軍の無人偵察機が墜落した現場に向かうところを、攻撃された。(中略)

パキスタン軍とアフガン軍は、衝突の原因をそれぞれ別に報告している。パキスタン軍報道官のShaukat Sultanは、「全くの予想外の不必要な攻撃だった。抗議する」という。しかしアフガニスタンのコーストの国境警備隊司令官Mohammed Ayubは、パキスタン側が発砲したと述べた。「パキスタン側がアフガニスタン国境内に入ろうとしたから、アフガン民兵がパキスタン民兵に発砲した」という。

アフガニスタンではいまだに軍閥が率いる民兵が、米軍やカブール政府のために治安維持を行なっている。「コーストでパキスタン側はしばしば国境を越え、アフガニスタンの国内にチェックポストを設営している。パキスタンが国際的な取り決めに従わないのが問題だ」とAyubが付け加えた。

イスラマバードの軍当局は、パキスタンはアフガンから発砲してきたために、防衛のために応戦したと述べた。

garrBorder clash leaves 15 Afghans dead: Pakistani killed in 'unprovoked
firing'By Pazeer Gul
MIRAMSHAH


■アフガン・パキスタン国境、緊張[050105 News]

北ワジリスタンのSaidgaでiは、国境を挟んだ銃撃戦でパキスタン兵士1人とアフガン国軍兵士数人が死亡したために、緊張が続いている。

日曜日にアフガン国軍がパキスタン側に発砲し、クラム行政区に属するセポイのShah Hussain Turiが死亡した。ミランシャーから150人以上の国境警察隊員が、墜落したアメリカの無人偵察機を回収するために派遣されていた。

軍の情報源によると、アフガン国軍はアフガニスタンのコーストにあるチェックポストに陣取り、国境警察隊員に向けて25〜30発の迫撃砲を撃ち込んだという。すぐに援護にかけつけたパキスタン準軍隊とアフガン国軍との間で、銃撃戦をとなった。コーストのアフガン司令官Gen Khial Bazによると、アフガン側もパキスタンとの国境付近に兵力を増強したという。パキスタン軍が、国境に向けて前進しているという報告を受けたからだと述べた。

アフガン軍の死傷者の数はわからないが、アフガンとパキスタンの部族民の情報によると、アフガン側にあるZhawarとNargisのチェックポストが破壊され、アフガン国軍兵士数人が死亡した。アフガン側は、Mughalkaiポストまで撤退したという。

ある軍幹部によると、軍がアフガン側の国境にかけつけ、アフガン国軍の動きを制止しているという。パキスタン政府が米軍に、強く抗議した結果のようだ。

なぜアフガン国軍がパキスタン準軍隊に向かって発砲したかは、わかっていない。パキスタン軍高官は、無人偵察機がパキスタン側に墜落したために、国境警察隊が作戦を行なっていたと主張する。今までこの国境線に関して、アフガニスタン側と問題が生じたことはない。しかしアフガン国軍は、パキスタン側がアフガニスタンに越境したと誤解したこともありえる。

ここで問題になるのは、国境付近に無人偵察機の回収に兵を派遣する前に、パキスタン軍当局が米軍と接触していたかどうかである。米軍は飛行機が墜落したり車両が壊れた場合、空から破壊して機密情報が敵の手に渡る前に回収するといわれる。米軍は飛行機などが墜落した直後、すぐに行動するといわれるために、米軍以外の軍隊や抵抗勢力が墜落機に近づくことは危険である。パキスタン軍は自国で活動し、アメリカのものであろうと墜落機の撤収をすることは当然であるが、アフガニスタンで実権を握っている米軍と協力する必要性がある。米軍はアフガン国軍やカルザイ政府をも、支配しているからだ。

この国境地帯は危険な場所である。サイヤードが多く住んでいるSaidgaiの村人は緑の目を持つものが多く、アフガニスタン側のZhawarと幾重にも連なる丘や涸れ沢で区切られている。ZhawarはGurbaz地方の一部で、ハッカーニ師が設営していた6つの訓練所で有名だ。ムジャヒディンの最初のラジオ局がこの訓練所に設営され、その後ソ連と戦うための武器を貯蔵するトンネルや土嚢が、各所に広がっていた。個人刑務所やマドラッサ、ゲストハウスもあった。

これらの訓練所は後にビンラディンのキャンプとなり、アフガン人、アラブ人、パキスタン人戦士たちを養成してきた。(後略)

smellPak-Afghan border tense after exchange of fire
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■国境での衝突で、アフガン兵増強[050104 News]

コースト州のKhial Baz将軍は、国境を挟んでパキスタンと砲撃や迫撃砲を交わしたあと、補強部隊を派遣したと述べた。

アフガン国防省報道官は、国境付近でパキスタンと衝突があったことは聞いていないと述べた。いっぽうBaz将軍は、コーストのGurbuz地方に砲撃があったと語り、「我々は迫撃砲で仕返しをした」という。

パキスタンの軍報道官のShaukat Sultanは、月曜日に、パキスタン軍に対する攻撃はなかったと述べた。またパキスタン軍はアフガニスタンにいる米軍に、日曜日に迫撃砲の応酬がありパキスタン兵が死亡したことを報告し、調査を依頼した。Baz将軍は、日曜日に迫撃砲の攻撃があったことは知らないと述べた。

米軍報道官のMark McCannは、「誤解を解くために、あらゆることをしている」と語り、衝突があったといわれる地域には、米軍はいないという。

北ワジリスタンにいるパキスタン諜報部高官は、コーストと反対に位置するパキスタンの国境内では、軍の動きはなにもないと報告した。

hoonAfghan commander sends reinforcements to Pakistan border after
exchange of artillery, mortar fire


■アフガニスタンで米兵死亡[050103 AP]

月曜日にアフガニスタン東部で生じた武装勢力との衝突で、米兵1人が死亡、3人が負傷したと米軍が報告した。

衝突は、クナール州のアサダバード付近で発生した。同盟軍を狙った自家製爆弾が道路脇で爆発したあと、銃撃戦が始まったという。前日にはヘラートで、米兵1人が死亡している。

hoonU.S. Soldier Killed in Afghanistan
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■国境警察隊員、アフガン兵との衝突で死亡[050103 News]

日曜日に北ワジリスタンの国境近くのSaidgai村で、アフガン兵とパキスタン準軍隊との間で衝突があり、パキスタン兵が少なくとも1人死亡した。

衝突は、この地域で墜落したアメリカの無人偵察機に兵士たちが近づこうとした際に生じた。銃撃戦の結果、国境警察隊員1人が死亡したという。

別の報告では、兵士3人が死亡したという。軍高官は、米軍やアフガン国軍がパキスタン軍に発砲したことを認めていない。

アフガニスタンとパキスタンとの間の国境線がはっきりしていないために、両軍との間の衝突は珍しいことではない。アメリカの無人偵察機が落下したのが、アフガニスタン側だったのかパキスタン側だったのか、論議が生じている。

これに先立ち、アメリカの無人偵察機が、アフガンムジャヒディン戦士、ハッカーニ師が対ソ連時代に設営した、Zhawar訓練所の向かい側に位置するパキスタン領内、Saidgai村に墜落したと報告された。これを受けて、パキスタンの国境警察隊が、残骸を回収に向かっていた。

これまでアメリカのスパイ偵察機が国境付近、とくにアフガニスタンのコーストやパクティア州、パキスタンでは南北ワジリスタン上空を飛んでいるのが目撃されている。米軍によると、偵察機は技術的な理由で墜落したというが、国境付近の親タリバン要員によると、タリバン戦士が墜落させたと主張している。

smellFC man killed in clash with Afghan soldiers
PESHAWAR


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004, 2005.