【2005年2月7日〜2月13日】


■「夫はビンラディンに2度会ったが、テロとは関係ない」[050212 Daily Times]

アルカイダと関係があるとして、19ヵ月間グアンタナモ刑務所に収監されているパキスタン人ビジネスマンのSaifullah Parachaの妻は、子供たち3人とともに、「パキスタン政府の誠意がないため」に、苦しんでいると訴えた。

金曜日にカラチで開催された記者会見で、夫は19ヵ月前に逮捕されたが、いまだに釈放もされず、法廷に立つこともできないでいるという。夫のSaifullah Parachaはビンラディンに2度会ったというのは事実で、ビンラディンに魅力を感じたようだったが、テロには関わっていないと語った。Saifullah Parachaは65人からなるビジネス使節団の責任者で、アフガニスタンに出張しては仕事上、数人の人々との話し合っていたが、ブッシュ政権に疑いをかけられるようなことは何もしていないと語った。

「夫はテロリズムの犠牲者だ」と訴え、パキスタン政府はアメリカの言いなりで、夫に降りかかったような出来事は、誰にでも起こりうると述べた。

アメリカの捜査官によると、Parachaはグアンタナモ刑務所に収監されており、テロ組織に関わり、アルカイダ工作員たちに米軍に対して用いる核兵器を入手するように促していたという。最近ワシントンの地方裁判所に上告された容疑によると、Parachaはニューヨークで輸入業をしていたとされ、アルカイダが「巨額の資金」を隠すことに協力し、アメリカに爆発物を密輸する計画に関わっていたという。Parachaはこれらの容疑すべてを否定している。

(中略)妻のFarhat Parachaは、パキスタン政府はこの件に関して沈黙しており、何の行動も起こしていないと語った。

hoon'My husband met Laden twice but has nothing to do with terrorism'
By Shahid Husain、KARACHI


■ワナ抵抗勢力、アルカイダに借金があることを否定[050211 News]

政府と和平協定を結んだワナの抵抗勢力たち、軍事作戦のために被害を受けた家屋の再建などのために政府から約束された9000万ルピーのうち、430万ルピーしか支払われていないと訴えた。

ネック・ムハンマドの後継者で部族抵抗勢力の前司令官だったHaji Mohammad Omalは、ペシャワル警察司令官Safdar Hussain中将が、抵抗勢力たちがアルカイダに負った借金を支払うために金銭を要求したという談話を否定した。「我々はそのような要求はしていないし、5000万ルピーを受け取った事実もない。またアルカイダや外国人抵抗勢力に借金をしたこともない。そもそも南ワジリスタンにアルカイダはいない」という。Haji Mohammad Omalは数ヵ月前に政府から恩赦を受けた5人の1人である。

警察司令官によると、ワナの抵抗勢力たちは1億7000万ルピーをアルカイダへの借金返済のために要求したが、結局5000万ルピーに話がまとまったと述べた。しかしその後この問題は北西辺境州知事に委ねたので、実際に金銭が支払われたかどうかは知らないと述べている。

Haji Mohammad Omalはこれとは全く異なる話をした。彼の話が真実であるか、確かめる証拠は何もない。彼によると、退役軍人のInamullah WazirとISI高官が、彼をはじめ4人の抵抗勢力たちと政府に代わって交渉を進め、420万ルピーを現金で支払ったという。「各自、約80万ルピーずつもらった。弟のHaji Sharifと合わせて160万もらい、3番目の弟のNoor Islamはこの取り引きには関わっていなかったために、何ももらわなかった。この金額はリンゴ園や井戸などを破壊され、我々の家族の家4軒が取り壊されたことを考慮すれば全く少ない金額だ。さらに取り壊されたKalooshahの病院は、それだけでも400万ルピー以上の価値があったはずだ。この金額では我々の失ったものには到底及ばない」と説明した。

警察司令官は4月に交わしたシャカイの和平協定で、軍事作戦のために家屋が被害を受けた部族民には9000万ルピー支払うと、約束している。「この金額はまだ支払われていない。これは我々が受けた被害の概算にすぎず、実際に我々が計算するとそれ以上の被害を受けていたのだが、この金額さえも政府は払っていないのだ」と強調した。

さらに政府は軍事作戦で死亡したり負傷した部族民を補償すると約束したことを挙げ、「死亡した者の家族には80万ルピー、負傷者には30万ルピーを補償すると約束した。我々の計算によると、55人 が殺害され、150人が負傷している」という。

自分たちは和平協定を結んでからは銃を1発たりとも撃っていないにもかかわらず、政府の対応は遅いと訴えた。さらに軍はZam CheenaとNeeza Narayのチェックポストから撤退して国境警察に取って代わる約束だったのに、これも実現していないという。また400人の部族民は釈放されたが、7人は逮捕されたままだと訴えた。

hoonWana militants deny being under al-Qaeda debt
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■NATOアフガニスタンで任務を拡大[050210 AP]

国際治安維持部隊はこれまで活動をカブールと北部地域に限定してきたが、NATOは今後、西部にも軍を拡大していくと発表した。

NATO軍の新たな軍はヘラートを初め、西部の3都市に派遣し、2006年には全地域を網羅するという。NATOは現在8500兵をアフガニスタンに派遣している。

hoonNato expands Afghanistan mission


■アメリカ、アフガンのアヘンに除草剤散布を否定[050209 AP]

アフガニスタンのアメリカ大使館は、謎の飛行機がアフガニスタンのケシ畑に除草剤を散布したという疑惑に対して、何の証拠もないと述べた。

「ヘルマンド地方で除草剤が散布されたという証拠は、全くない」と、大使館は火曜日に声明を発表した。「アメリカの政府関係者、個人や請負会社は、ヘルマンド州をはじめ、他のいかなる州でもそのような行為はしていない」という。

これに先立ち、アフガン高官はカブールからヘルマンド州に調査団を送り、先週の木曜日に飛行機が畑に除草剤を散布したという州知事の報告を調査している。「調査団の調査結果を待ちたい」と、大統領報道官のJawed Ludinが述べた。「しかし調査の結果を待たずに、我々は空中散布を強く否定するという、政府をはじめとする、大統領の立場を強調する」。

アフガニスタンの麻薬生産撲滅運動を計画しているアメリカ高官は当初、コロンビアで用いたような除草剤の空中散布を提唱していた。しかしこれはカルザイ大統領によって強く非難され、実施した場合暴動が起こる可能性があると警告した。

アフガン高官は、昨年11月にナンガハール州東部の畑の土から除法剤が検出されたと主張。アメリカやイギリスの外交官は否定しているが、彼らがこれに関与したことは間違いないと述べている。(後略)

smellU.S. official denies American involvement in alleged spraying of Afghan opium crops


■再び南ワジリスタンにむなしい「平和」か?[050209 Daily Times]

政府は月曜日にバイトゥッラー・マフスードと「和平協定」を結んだ。しかし最重要テロリスト、アブドゥッラー・マフスードはいまだに逃走中である。バイトゥッラーから唯一得られたことは、アブドゥッラーを「匿わない」という約束だけだ。「和平協定」は、イスラーム神学者協会のMaulana Fazlur Rehmanによって草案された。そして調印式は、「アメリカに死を」の掛け声で終わった。

去年のネック・ムハンマドとの「和平」協定の調印式にそっくりだった。ただ、前回はパキスタン軍幹部が出席し、ワジール族のジルガを満足させるために、アメリカのアフガニスタンへの「侵略」に反対するスピーチがあった。今回の式典は、イスラーム神学者協会のメンバーが大半を占めていた。部族の代表は中国に、アブドゥッラー・マフスードが中国人を殺害したことに関して「許し」を乞うた。

中国に対する「嘆願」は、国際紙に掲載された。MMAの指示を受けたこの嘆願は、外国に部族法を受け入れることを促すことであり、滑稽だ。このように中国は、グアンタナモに服役したテロリストを許すことで名誉を回復することを期待され、アメリカの怪しい司法を正当化することにもなる。しかし、パキスタン政府の名誉はどうなるのだろうか。そして政府は部族地帯における「アルカイダとの戦争」を、どう解決したのだろうか。ネック・ネハンマッドとの和平協定は、インクも乾かないうちに破棄された。彼は後にミサイル攻撃で殺害されるが、部族地帯では「英雄」になってしまった。

「ワナの作戦」に関して、政府が一般民衆の支持を受けていないことに問題がある。さらに宗教政党もこれを否定し、いまだに南ワジリスタンには「外国人」テロリストはいないと主張する。唯一、1980年代に入ってきた者たちで、今や定住した者たちがいるだけだという。またARD政党も「作戦」に反対し、これをバローチスタンの作戦と関連づけ、イスラマバードが自国民ではなくアメリカに協力していることを非難した。南ワジリスタンの「作戦」を指揮するペシャワルの警察司令官は、一般にこれを認知させることに失敗。ムシャラフも、退役軍人などの支持を完全に失っている。

メディアに与えられたワナの「作戦」の戦略の説明も、興味深い。報道によると、ペシャワル警察司令官は2005年2月7日に、ワナでの作戦で「外国人テロリスト」150人以上を殺害し、相当数が逮捕されたと述べた。100人がまだ逃走中だという。2004年3月、この地域には600〜700人の外国人がいるとし、生存者たちは4つのグループに分かれて逃走し、国内に分散したと述べた。南ワジリスタンにはパキスタン兵7万人が派遣され、国境の反対側には1万8000人の同盟軍とアフガン軍がいるという。1年間で44回作戦を指令したらしい。そこで次のような疑問が出る。なぜ彼は逮捕したり殺害した「相当数」の外国人テロリストを、メディアに提示しないのか? ワナの作戦は政治的信ぴょう性がないことを知っているのか? なぜ最初の作戦で学んだ教訓−−般民衆の信頼を得るという−−を無視するのか? 

最近の和平協定は、再び政府の失敗になるのではないか。イスラーム神学者協会は、バヌーリ・マスジッド出身のアブドゥッラー・マフスードを、(容疑者と黙されている)殺人犯を1人も検挙せずに自由にしている。もし軍が彼を追跡したら、バイトゥッラー・マフスードは約束に反するとして、再び戦いを挑むだろう。ネック・ムハンマドのときと全く同じだ。いっぼうワジール族は、マフスード族のジルガで交わされた「取り引き」を認知せず、和平協定の式典からの帰路の途中で2人のジャーナリストを殺害した。ジャーナリストは2人ともワジール族だった。つまり、「敵の仲間になる」ことを認めない、部族の掟である。したがって、もしバイトゥッラー・マフスードとの「和平」がバローチスタンにおける圧力を緩和するためのものであるなら、またもや失敗に終わるだろう。

smellAnother stillborn South Waziristan 'peace'?


■パキスタン、部族民のアルカイダへの借金を肩代わり[050209 BBC]

パキスタンは、南ワジリスタンで指名手配されていた4人の部族民抵抗勢力たちがアルカイダに負っていた借金を返済するために、3200万ルピーを支払ったという。

部族地帯の軍事作戦の責任者Safdar Hussain中将は、金銭の支払いは月曜日に部族民と交わした和平協定の一部だったという。パキスタンがこのような金銭の支払いを認めたのは、初めてのことだ。また水曜日に、指名手配者、アブドゥッラー・マフスードは、マフスード族の他の部族民が政府との間で交わした和平協定に関して、自分とは関係ないと拒絶した。

《申し出を断わる》

Hussain中将によると、4人の前抵抗勢力たちは、アルカイダに返済すべき巨額の負債があると述べたという。4人のうちHaji SharifとMaulvi Abbaは1500万ルピーずつ受け取り、Maulvi JavedとHaji Mohammad Omarは100万ルピーを受け取った。さらに和平協定を交わしたバイトゥッラー・マフスードにも2000ルピーが渡されたが、彼はこれを拒否した。

司令官によると、当初抵抗勢力たちは1億7000万ルピーを要求していたという。和平協定はアルカイダやタリバンに協力しないこと、また軍関係施設を攻撃しないという部族民の約束と引き換えに、指名手配者に恩赦が与えられた。

《屈辱的な出来事》

いっぽう水曜日、部族民抵抗勢力で中国人の誘拐を首謀したとアブドゥッラー・マフスードは『BBC』に、バイトゥッラーが調印した和平協定を支持しないと電話で述べた。アブドゥッラーによると、聖戦によってのみ、パキスタンから「アメリカの工作員」を排除できるという。

ペシャワルにいる『BBC』のHaroon Rashidと電話で話したアブドゥッラーは、「バイトゥッラーは和平協定に調印することで自分の使命を達成できると考えているようだが、私はアメリカとパキスタン政府に対する聖戦によってのみ、使命を果たせる」という。

アブドゥッラーはグアンタナモ刑務所で2年間過ごした後、パキスタンに戻った。彼は去年南ワジリスタンで中国人技師2人を誘拐した首謀者として、指名手配されている。この事件は、北京と友好関係にあるパキスタン政府にとっては、屈辱的な出来事だった。

アブドゥッラーは、自分に恩赦を与えるよう中国に嘆願書を提出した者たちを非難し、北京はイスラーム教徒を殺害していると糾弾した。

月曜日の和平協定調印のあと、銃を持った男たちがワナでジャーナリストが乗った車両に発砲した。アブドゥッラーは水曜日、「部下は2人のジャーナリストを殺害した事件とは関係がない」と述べた。

smellPakistan pays tribe al-Qaeda debt


■ワナの抵抗勢力、資金の打診を受ける[050209 News]

部族民抵抗勢力、バイトゥッラー・マフスードの主張通り、ペシャワル警察司令官Safdar Hussainは、彼に借金の返済のために2000万ルピーを支払ってもいいという申し出をしたことを認めた。

バイトゥッラーはこの申し出を断わったという。「話し合いの際、武器を買うために外国人抵抗勢力に負った借金を返済できるよう、金を工面しようかと申し出た」と説明した。

警察司令官によると、以前ワナの抵抗勢力Sharif KhanとHaji Omarは、外国人に借金があるとして1億7000万ルピーを要求したことがあったために、バイトゥッラーにも金を工面してあげようとしたという。「ワナの抵抗勢力たちは、結局5000万ルピーまで減額した。金が関わっていたために、この問題を北西辺境州知事に報告した。バイトゥッラーも借金があるだろうと憶測し、彼にも金の申し出をした」と語った。

バイトゥッラーは月曜日の大ジルガで政府からの恩赦を受け入れた時点で、この話題を出した。自分とタリバンシンパは金で買収されるという印象を与えることを恐れ、ペシャワルの警察司令官の申し出を断わったと語った。Sraroghaで行なったスピーチで、2000万ルピーは軍事作戦で死亡したマフスード族の家族に払ってほしいと述べたという。

バイトゥッラーの要求を受け入れるかどうか警察司令官に訪ねたところ、それは政府が決めることだと答えた。

和平協定にサインした今、ペシャワルでバイトゥッラーを迎える準備はあるとも語った。「我々の客人として迎える。政府に対する抵抗を止めた者は、いつでも歓迎する。抵抗運動を止めた南ワジリスタンのMaulana Bashirも、客人として歓迎した」。

もう1人の抵抗勢力アブドゥッラー・マフスードからは、何も音沙汰もないらしい。「中国人技師の誘拐を首謀したために、彼には恩赦はない」。アブドゥッラーの問題は中国に打診として、初めて再考される。

最近南ワジリスタンで、親政府派の部族民が殺害されていることに関しては、政府側についたことの復讐ではなく、家族の問題であることを主張した。また状況が安定し、和平協定が守られているようなら、3月頃から軍を撤退させることをほのめかした。

北ワジリスタンでの軍事作戦は必要性がない限り実施しないと語り、外国人抵抗勢力がいる証拠はないという。またパキスタン軍が米軍に協力して、パキスタン領内を砲撃させたというアメリカの将軍の主張を、強く否定した。

smellWana militants offered money: Gen Safdar
By Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR


■抵抗勢力、アルカイダへの借金を埋めあせ[050209 Dawn]

政府は、11月に南ワジリスタンで投降して和平協定を結んだ最重要容疑者5人のうち、4人に膨大な金を払い、アルカイダに負っていた借金を返済させたと、情報源が語った。

抵抗勢力たちはパキスタン軍と戦うためにアルカイダから膨大な借金を負い、その支払いが残っていると主張したために、和平協定の一部としてその分が抵抗勢力に支払われたという。

情報源によると、支払いはsecret service fund(SS Fund) から支払われたといい、4人の抵抗勢力司令官たちはこのためにぺシャワルに赴いたという。

4人そのうちの2人Haji SharifとMaulvi Abbasは1500万ルピーずつ受け取り、Maulvi Javed KarmazkhelとHaji Mohammad Omarにはそれぞれ100万ルピーが支払われた。5人目のMaulvi Abdul Azizはこの取り引きには加わっていなかったために、金は支払われなかった。情報源によると、今になってMaulvi Azizは自分が無視されたことを憤慨しており、他の4人に自分の取り分を分けるように主張しているらしい。

アーマッドザイ・ワジールの抵抗勢力たちに対する支払いは先月なされ、Haji Sharifは2月4日に取り分が支払われた。「1000ルピー札の束が山のように積まれ、男たちは文字通り、札束が詰まったカバンを持ち帰った」。

SS Fundから資金が支払われたために、受領書も発行されていない。4人が本当にアルカイダに借金があったのかどうかも、確かめられていない。

ペシャワルの警察司令官Safdar Hussain中将は、抵抗勢力たちは当初アルカイダから借金した金を返却するために、1億7000万を要求したことを認めた。「交渉が始まったころ、かれらは1億7000万を要求したが、後に5000万に減額した」という。「取り引きには金が絡み、私はそれに関わりたくなかったため、北西辺境州知事のIftikhar Hussain Shahが取り扱うべき問題だと述べた。その後この問題がどうなったのかは、知らない」という。

さらに別の抵抗勢力司令官、バイトゥッラー・マフスードにも2000万ルピーの支払いを申し出たことも認めた。「以前同じ経緯があったために、バイトゥッラーも借金があるのではないかと憶測し、金を支払ってもいいと申し出た」と語った。

月曜日に和平協定を結んだ部族民抵抗勢力は、金を工面してもいいという申し出があったがそれを辞退したと式典に集まった人々に語り、軍事作戦のために被害を受けた人々の補償に回してほしいと司令官に述べたと語った。

ジャーナリストとの記者会見の際、警察司令官は部族民抵抗勢力と和平協定を締結したために、軍を南ワジリスタンから撤退させることをほのめかした。しかし当局は3月までアフガニスタンの情勢を見守り、その後で考えるという。「アフガニスタンとは問題がつながっている」とコメントした。抵抗勢力たちが約束を守るかどうか、雪解けまで見守るという。

smellsmellMilitants were paid to repay Al Qaeda debt
By Ismail Khan、PESHAWAR


■アメリカ、アフガニスタンの深層部に侵入[050209 Asia Times]

アフガニスタンとイラクのあと、アメリカは新たな「テロとの戦争」としてイランとシリアなどを攻撃対象とした軍事作戦を準備している。このシナリオにおいて、NATOとパキスタンが重要な役目を果たすことになる。

アメリカはすでにイスラマバードをその傘下に入れ、監視している。ブリュッセルにいるある情報源によると、ヘラートに強力なNATOの基地が建設される予定だという。さらにカラチ港に、戦略的な基地を建設する可能性もあるらしい。

すでにヘラートで建設事業が開始され、イタリア軍が管轄しているという。ヘラートの新たな基地には約1万兵が駐屯する予定で、空軍基地もできる。アフガニスタンのNATO本部となる予定だ。現在アフガニスタンには、米兵1万8000兵もいる。

NATOがカラチに戦略的な基地を設けたいと考えていることは、すでにパキスタンに伝えられている。NATOのAlessandro Minuto Rizzo将軍はこのためにムシャラフ大統領と1月に会う予定であったが、会談は延期された。数週間後には、会談が開催されるだろう。

ある軍高官によると、アメリカとアフガニスタンの“仲間”たちにとって、これは長期的な戦略だという。「この展開は、アメリカの新たな作戦である。なぜなら、以前アメリカは、カラチ空港とジャコババード空軍基地を戦略的に使用していたことがあるからだ。アフガニスタンを獲るやいなや、アメリカはカラチからバグラム空港に移り、ジャコババード空軍基地には最低限のものだけを残し、使用をやめている。彼らはバグラム空港から、作戦を行なっている」。

「ジャコババードとカラチを使用しなくなったあと、ヘラートとカラチ港を再び使用しようとしていることを考えると、アメリカはアフガニスタンに新たな長期的な計画があることを指し示す」。

「しかしNATOがカラチ港に、新たな軍事基地の建設を計画していることに対しては、疑問がある。それほど大きな軍基地を作るだけの広さはないからだ」。

アメリカの行動を見ると、戦略的な計画が浮かび上がってくる。アメリカは、バローチスタン州のクンドゥーズ近郊の基地の使用を求めている。ここはじきに米軍によって使用されるだろう。

ブッシュの作戦は変わった。パキスタンにおけるタリバンやアルカイダの捜索は終わった。「アルカイダに対する戦争」はもう重要ではない。今は軍事ハードウェアの売買と、この地域におけるアメリカの役割の拡大を狙っている。

smellUS digs in deeper in Afghanistan
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■アブドゥッラー・マフスードに恩赦を与えるよう北京に嘆願[050208 Daily Times]

月曜日、部族民の調停者が北京に、南ワジリスタンが再び平和に戻れるように、去年2人の中国人技師を誘拐したといわれるアブドゥッラー・マフスードに恩赦を与えてほしいと嘆願した。

バイトゥッラー・マフスードと「和平協定」を結ぶために仲介した和平協定委員会のメンバーMalik Inayatullah Mehsudによると、もし中国政府が彼を許したら、アブドゥッラーにも同様の恩赦が与えられる可能性があるという。「我々は中国政府に、パキスタンを助けてくれるように嘆願した」と述べた。「平和のためには、犠牲が必要だ。中国にこれを期待している」。アブドゥッラーが中国人を誘拐したのは「疑惑」に過ぎないと述べた。

hoonBeijing urged to pardon Abdullah Mehsud
SARAROGHA


■バイトゥッラー・マフスードと35人、恩赦[050208 Daily Times]

抵抗勢力のバイトゥッラー・マフスードが政府との「和平協定」にサインし、武器を下ろした。

式典はタリバン抵抗勢力たちに囲まれた広場で催され、「アメリカに死を」「神は偉大なり」という掛け声のなかで、30歳のタリバン司令官パイトゥッラーが同意書にサインした。『AP』によると、彼の仲間35人にも恩赦が与えられたという。パキスタン陸軍兵士たちが双眼鏡であたりを警戒しながら、式典を監視していた。

バイトゥッラーは、タリバンはパキスタンと戦いたくないと述べた。「パキスタンの治安部隊と戦っても、タリバンには何の益にもならない」と、パイトゥッラーは写真撮影を避けるために顔を覆いながら語った。テレビや写真撮影は禁止された。「パキスタンは部族民と戦えば、その能力を失うだけだということに気づいたようだ。パキスタンの敵はインドと北部同盟、ロシアだ」。

バイトゥッラーは、和平協定には従うと誓った。「政府がこれを侵害しない限り、協定は存続する」。協定によると、バイトゥッラーは外国人を匿ったり、協力することを禁じられ、また政府関係施設を攻撃してはならない。Sarwakaiの副行政官Abdul Kamal Khattakが、政府を代表して同意書にサインした。

パイトゥッラーは、政府に投降するのではないと強調。「自分の頭は切り落とされるかもしれないが、他人に頭を下げることはない。毎日5回、神に頭を下げるだけだ」。

さらに、アブドゥッラー・マフスードに恩赦を与えるのでなければ、政府にとっては意味はないと語った。和平協定を交渉を取り持ってきた情報源によると、ある「タリバン幹部」がパイトゥッラーに、アブドゥッラーに恩赦が与えられなくても同意書にサインするべきだと進言したという。

hoonBaitullah Mehsud and 35 others get government amnesty
By Iqbal Khattak、SARAROGHA


■ジャーナリスト2人、殺害される[050207 AP]

部族地帯で、男たちがジャーナリストたちが乗った小さなバスに向かって銃を発砲し、レポーター2人を殺害、数人が負傷した。

ワナ近くを移動していたパスに乗っていたジャーナリストが、AK-47を持った男たちに襲われて銃撃されたと、北西辺境州の警備責任者、Mahmood Shah准将が語った。殺害されたのは『Associated Press Television News』のカメラマンで、地元紙のレポーターでもあったMir Nawabと、パキスタンの英字紙『The Nation』のレポーターAllah Noorである。負傷したのは『AFP』のAnwar Shakirと、フリーランスのZardad Khanだという。

別のジャーナリストMalik Hassanによると、犯人は少なくとも2人だったという。バスが制止されて銃撃が始まったようで、乗員たちはただちに近くの壁の裏に避難したらしい。地元武装勢力が犯行を行なったとみられ、襲撃があった居住区に住む部族民たちが、取り調べを受けている。

ジャーナリストたちは、ワナから50マイル離れたSararogha村で行なわれていた、抵抗勢力のリーダーであるマフスード族のパイトゥッラー・マフスードが、政府から与えられた恩赦の代わりに武器を捨てて投降する式典を取材した帰りだった。

約2000人の部族民の前にバイトゥッラーとその35人の仲間たちが登場し、政府関係者と握手を交わしたという。

garrTwo Journalists Killed in Pakistan
By PAUL HAVEN、ISLAMABAD


■パキスタン、核疑惑を否定[050307 AP]

パキスタン政府は月曜日に、カーン博士が核装置をサウジなどのアラブ国家に売却した可能性があるというメディアの報告を否定した。

ラシッド情報相は、今週発売された『TIME』の記事を根拠のないものと説明し、カーンが当初考えられていたよりも多くの国に核テクノロジーを密輸した可能性を否定した。「彼が核テクノロジーを別の国に密輸したかどうかは知らない。そのような国があるとしたら、捜査する」。

カーンは、機密テクノロジーをイラン、リビア、北地朝鮮に密輸したことを告白している。『TIME』は、パキスタンの国防省高官の話として、アメリカは、カーンのネットワークが核テクノロジーをサウジをはじめ、エジプトなどのアラブの国々に売ったかどうかを捜索していると報道した。

外務省報道官のMasood Khanも、『TIME』の記事の内容を否定した。「国際闇マーケットは、パキスタンが関わる限り、解体した」。

ラシッド情報相は、カーンの組織がまだ機能し、雑誌記事のなかで報道されたように、パキスタンの研究所からウラニウム六価クロムガスが入った試験管16個が消えたという報道も否定した。「そのような試験管がカーン研究所から消えた事実はない」という。「捜査は全部終了した」。

先週Ryan Crockerアメリカ大使が報道陣に、カーンのネットワークの捜査はまだ続行していると述べ、アメリカはパキスタンから捜査結果を待っていると語った。(後略)

smellPakistan Denies New Allegations Over Nukes
By SADAQAT JAN、ISLAMABAD


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004, 2005.