【2005年2月14日〜2月20日】


■ザワヒリのビデオ、出現[050220 AP]

『アルジャジーラ』テレビは、アルカイダのナンバー2であるザワヒリが映し出されたビデオを放映した。ビデオではアメリカを批判し、欧米にイスラーム社会に対して敬意を払うように促した。

ザワヒリは茶色の背景の前で床に座り、グアンタナモ刑務所は「我々の国家に強制したがっている民主主義や改革の真実を語っている」と述べた。「改革とは、バグラム、カンダハル、グアンタナモ、アブ・ガイブにあるような拘置所を基盤として、デイジー爆弾やカルザイ、アルウィのような人間を置くことだ」という。「本当の安全とは、互いに尊敬し合い、強制することを止めることを前提に、イスラーム国家と協力することで生まれる」。

『アルジャジーラ』によると、放映されたものは長いテープの一部だという。

ザワヒリは清潔なアイロンがかかった白と茶色のローブと、伝統的なターバンを巻いていた。カラシニコフが彼の後ろに立てかけられている。「新十字軍は、失敗する運命にある」。「数万人が犠牲となり、経済が打撃を受ける」。(後略)

hoonVideo Purportedly Shows al-Qaida Deputy
By SALAH NASRAWI、CAIRO


■アメリカ、アフガン軍内の米兵を倍増[050220 AP]

金曜日と土曜日に、アメリカの連邦警備兵288人がアフガニスタンに到着し、アフガン国軍の訓練にあたる。すでに米兵300人がアフガン軍の訓練にあたっている。

タリバン政権時代に国連大使だったこともあるAbdul Hakim Mujahidがパキスタンの『AP』に、タリバン前高官だった3人が最近カブールでカルザイと会い、政府を支持することを表明したと述べた。Mujahidによると、このグループは2001年にタリバンと仲違いしたという。

タリバンの前国防大臣だと主張する男が日曜日に、タリバンが「侵略者」と話し合った事実はないと語った。「ジハードによってのみ、彼らを国外に追放できる。我々は彼らと戦う。話し合いは解決策ではない」と、Mullah Obaidullah Akhundが述べた。激しい雪と寒さだけが、アメリカに対する攻撃を妨げているという。「天候が代われば、攻撃を開始する。オマール師の指示のもとに、タリバンはまだ活動しており、最後のタリブが死ぬまで戦う。

hoonU.S. Doubles Its Troops in Afghan Army
By STEPHEN GRAHAM、KABUL


■テロリスト3人、復讐で殺害される[050220 Daily Times]

17日に北ワジリスタンで、3人のウズベク人テロリストが、兄弟を殺害されたアフガン人に、報復で射殺された。

2月14日に、アフガン国籍のWasayel Shahの遺体 がMir Ali町付近で発見された。Shahの遺体には、アメリカ人のためにスパイ活動をしていたというメモが残されていた。「木曜日に3人の外国人が殺害された事件は、Wasayel Shahのための復讐だった」と、ある高官が述べた。

3人が殺害された事件に関しては、いくつかの報告がある。ある報告によると、数人が外国人に発砲したというが、別の報告によると、村に隠れていたアフガン人が、1人で3人を殺害したという。「外国人を殺害したのは、Wasayel Shahの兄弟だった」という。

hoonThree 'terrorists' killed in revenge
By Iqbal Khattak、PESHAWAR


■タリバン、厳しい冬が終わるのを待つ[050220 Reuters]

厳しいアフガニスタンの冬のせいで、タリバンは政府や外国人部隊を攻撃できないでいるが、暖かくなったら再び再結成して攻撃を開始するとタリバン報道官が述べた。また報道官のAbdul Latif Hakimiは、カルザイ大統領が申し出た恩赦をタリバンが受け入れたと報道されていることに対して、そういう事実はないと否定した。

電話でのインタビューでHakimiは、雪が止んだら攻撃を開始するようにオマール師に指示されたという。オマール師とは、土曜日に電話で話したと主張した。

「タリバンは今、十分戦力を持つ。冬の間は、アフガニスタン全土から戦士を集めいてる」と、Hakimiはザーブル州の山中から電話をかけてきた。

カリルザド駐アフガニスタン米大使は、タリバン幹部数人がアフガニスタン政府の恩赦を受け入れたと先週述べたが、Hakimiは「カルザイやアメリカはこの16ヵ月間、このような和解について話している」と語り、「タリバンで寝返った者はいるか? いない。もしも政府と接触している者がいたとしたら、なぜ名前を挙げあないのか。これは真実ではない。タリバンの亀裂を狙った、心理的作戦にすぎない」と述べた。

hoonTaliban Say Their Insurgency Is Waiting Out the Bitter Winter
Kabul


■パキスタン、過激派逮捕[050219 BBC]

パキスタンの警察はクエッタで、スンナ派過激派を27人逮捕した。

金曜日、ラシュカレ・ジャングヴィに属する2人の過激派が自爆した事件の2時間後に、家宅捜査が実施された。逮捕されたり自爆した2人の過激派は、シーア派の宗教行事を襲撃する計画を立てていたという。ラシュカレ・ジャングヴィは今後もシーア派を攻撃すると宣言している。(後略)

garrPakistan holds militant suspects


■アフガン人2人を殺害した疑いで、米兵取り調べられる[050218 New York Times]

米兵数人が、先週の金曜日にアフガンの村人2人を殺害した容疑で取り調べを受けていると、米軍基地司令官Ashton Hayes大佐が木曜日に語った。

目撃者やアフガン人高官によると、村人2人が畑を横切って逃げる途中で銃撃されたという。その後米兵2人が負傷したアフガン人に歩み寄り、近距離から射殺したらしい。

「故意にやったんだ」と、地面に横たわっていたNaibの兄弟が述べた。「アメリカ人に怒りを感じる」。目撃者によると、アメリカ人は特殊部隊の兵士だったという。

殺害された男たちが住んでいたMoghalan村の住民たちはデモを行ない、「アメリカに死を」と叫んで回った。米軍は昨年8月以来、Shindandにある古いソ連時代の飛行場を基地としてきた。アフガン人の死で、この地域で混乱が生じる可能性があるという。この地域はイランとの国境に近い、戦略的に重要な地域である。

Hayes大佐は、軍はこの問題を慎重に扱っていると述べ、住民には補償をするという。問題をおこした兵士たちは取り調べを受けているというが、詳細の説明はなかった。

殺害されたNaibとRasulは2人とも22歳で、道路のわきで、薪にするために木を切っていた。そこにアフガン軍を乗せた車両と特殊部隊兵を乗せたS.U.V.車両が通った。目撃者によると、S.U.V.を見て2人の男たちは仕事を中断して、畑を横切って村に向かって逃げ出したという。米兵4人が武器を持って車から降りてきて、2人に向かって発砲。2人とも倒れた。アメリカ人たちはそのうちの1人Rasulに近づいて抱え起こしてから、再び放した。「彼はそのまま落ち、死んでいるのがわかった」と目撃者の友人はいう。

それから、まだ動いていたNaibに近づいた。「アメリカ人が近づいて、射殺した」。目撃者3人はこわくなって塀の裏に隠れると、1人のアメリカ兵が彼らを狙い、数秒後に弾丸が壁に突き刺さったという。(中略)

当初、米軍がアルカイダ容疑者2人を射殺し、別の3人が逃走したと報道された。しかし犠牲者は単なる村人であることが判明し、軍は遺族たちに2000ドルを支払ったという。(後略)

garrG.I.'s Under Inquiry in Killings of 2 Afghans
By CARLOTTA GALL、SHINDAND


■アメリカ、カーンに接触するために圧力[050218 Dawn]

CIA長官は水曜日に国会で、ブッシュ政権は、アメリカの代表がカーン博士を取り調べることを許可するよう、パキスタンに圧力をかけたという。しかしこの申し出がパキスタンに受け入れられたかどうかは、明らかにしなかった。

CIA長官のポーター・ゴスは、「圧力」という言葉を一般的な意味では用いないように注意したいと述べた。「質問の答え方に注意したい」と、アメリカがパキスタンに「圧力」をかけたかどうかという共和党のOlympia Snowe議員の質問に答えた。「この件にたいしては、いつも大きな注意を払っている。我々の関心が満たされるまで、優先事項として常に対処している」という。(後略)

hoonUS pressed Pakistan for access to Khan: CIA
By Anwar Iqbal、WASHINGTON


■北ワジリスタンで、外国人2人、銃撃戦で死亡[050217 BBC]

北ワジリスタンで、外国人2人が銃撃戦で死亡した。地元部族民によると、抵抗勢力間の争いで死亡したという。アラブ人とウズベク人が死亡し、別のウズベク人が病院で手当を受けているらしい。

報告によるとEdak村で、3人の外国人が背後から発砲されたという。治安部隊が、犯人の捜索にあたっている。月曜日には、アメリカのためにスパイ活動をしている者に警告を発するメモをつけた男の遺体が、町の広場に捨てられていた。最近、抵抗勢力たちは南北ワジリスタンの親政府派の部族長老たちを襲撃して、殺害している。

hoonTwo foreign nationals have died in a gunfight in Pakistan's North
Waziristan tribal region


■ビンラディンに賞金懸かる[050217 AP]

ビンラディンの逮捕に通じる情報の提供者に、2500万ドルの賞金を提供することを呼びかけるテレビとラジオの広告が、パキスタンで放送された。

約30秒の広告で、ビンラディンを始め、ザワヒリやオマール師の逮捕に協力したものに、賞金が提供されると国民に呼びかけた。このキャンペーン広告では、テロとの戦争でイスラマバードとワシントンが協力しているにもかかわらず、アメリカ政府との関係については、直接言及されていない。

これまでも米政府はアルカイダやタリバンに対して賞金を懸け、ポスターやマッチ、新聞、インターネットを使ったり、空からチラシをばらまいたりしていたが、テレビを用いたのは初めてのことである。

hoonReward Offered for Bin Laden in Pakistan
By MATTHEW PENNINGTON、ISLAMABAD


■オマール師は生きているとタリバン[050217 News]

タリバン前国防大臣のObaidullah師が、ザーブル州で発見された遺体がオマール師のものだったという報道を否定した。

オマール師は生きていて安全だという。「彼とはコンタクトをとっており、元気だ。これはタリバンに対するプロパガンダで、我々の戦士や支持者たちの意気をくじこうとするものだ」と強調した。

これに先立ち、オマール師と似た男の遺体がザーブル州のSurkhakanにあるSraghar山の斜面で発見されたという報道があった。ザーブルとカブール当局は、遺体はオマール師のものであると発表していた。

Obaidullah師によると、遺体がオマール師のものであれぱ、それを山の斜面に置き去りにするようなことはしないと反論。さらObaidullahは、タリバンがカルザイ政権と和解したというのも報道も、プロパガンダのいひとつだという。「タリバンを代表するものがカルザイ政権と話し合ってはいない」という。

hoonTaliban claim Mulla Omar is alive


■CIA、逮捕者たちに新たな役割を見いだす[050217 New York Times]

CIAが、世界中にある極秘刑務所に収容され、罪状も明らかにされずに拘束されているテロリストのリーダーたちの取調官という仕事から退こうとしていると、前・現役の諜報高官が述べた。

CIA内部から、このような状況を受け入れがたいと見る動きが強くなってきたようだ。現在のCIAのリーダーたちは、取り調べや拘束方法の法的権限に腐敗があることを憂慮している。しかし、今後裁判が行なわれる予定もなく、持っている諜報情報も古くなってきた年老いた少数のテロリストたちを拘束して面倒をみることは、気長な仕事であり、今後どのように彼らから手を引くか、明らかな計画はないままだという。

CIAは9.11の数ヵ月後に、テロのリーダーたちを拘束し始めた。しかしこの結果、諜報情報を収集して分析するというCIAの主要な使命とは隔たった、海外の極秘刑務所の維持に従事することになってしまったという。

CIAの役割を再考していくうちに、裁判なくして拘留したり、厳しく取り調べたり、拷問を用いるために第三国に引き渡すなどという拘束者の取り扱いが、国会や裁判所でも大きな問題となりつつある。

高官によると当初CIAは、拘束や取り調べに長期的に関わっていくつもりではなかったらしい。同時にCIAは、2002年8月に職員を保護するために拷問の使用を法的に認めることを求めたにもかかわらず、ブッシュ政権がこれを拒否したため、強制的な方法で取り調べをする権限を奪われたと考えるようになったという。

CIAの弁護士たちは2004年6月に出されたこの決議に対して、表向きには沈黙していたが、かんかんに怒っていたという。すべての機関が9.11に対抗する対テロリズムの新たな方策をを受け入れ、CIA幹部たちも当初からテロリストの拘束や取り調べに一役買うことに同意していた。しかし前・現役諜報高官は、このような手荒い取り調べをした責任が、CIAだけに押し付けられる可能性があると憂慮する。

最近になってブッシュ政権幹部たちが取り調方法に関して証言したときに、責任を回避したことも注目される。Alberto R. Gonzales法務長官やMichael Chertoff国土保安長官は傍聴会で、取り調べ方法については、他の者たちのほうが関与していたと述べた。(中略)

CIAが拘束している者のなかには、アルカイダのアブ・ズバダヤやKhalid Shaikh Mohammadなどがいる。彼らはブッシュ政権のもとで、弁護士や人権団体との接触を拒否され、裁判を受けることもなく拘束されている。

政府内では、取り調べをするのはCIAのほかに別の機関、例えばFBIを充てるというような案も浮上しているようだ。FBI高官はこのようなことは聞いていないと述べ、もしFBIを巻き込もうとしているのなら、拒否すると語った。

別の可能性としては、拘束者を第三国に引き渡すことがあげられる。CIAもFBIもこの記事に関してコメントを避け、前・現役諜報高官も、匿名で語ることだけに同意している。また拘束者たちがどこで拘束されているか、またどのような取り調べを受けているかについては、全員が黙秘した。

しかし拘束者を取り扱う者としての役割について、CIA内部では大きな不満が溜まっていると、高官全員が説明する。ズダバヤなど、拘束された当初は貴重な諜報情報を提供した者もいたが、いまだにCIAの手元にいる数人は、ほとんど情報を持っていないようだ。「こいつらをどうしたらいいか、いい案はない」と諜報高官は述べる。「CIAは貧乏くじを引かされている」という。(中略)

FBIや科学専門家が、グアンタナモ刑務所の収容者、イラク関係者、フセインなどの取り調べに関わっていたことは知られている。しかし今のところFBIは、CIAが拘束している重要人物たちの定期的な取り調べをするために工作員を送ることを渋っている。9.11以後、FBI幹部がFBI長官のRobert S. Mueller IIIに、テロリスト幹部との極秘インタビューには関わらないように進言した。万が一強引な取り調べ方法が明るみに出て、組織の評判を落とすことを恐れたからだ。それ以来Mueller氏は工作員たちに、アフガニスタンやイラクなどで、軍やCIAとともに仕事をさせないことにした。 (中略)FBIはグアンタテモ刑務所における強引な取り調べについて、抗議している。 (後略)

smellC.I.A. Is Seen as Seeking New Role on Detainees
By DOUGLAS JEHL


■アルカイダから部族民に現金[050216 Christian Science Monitor]

アルカイダのゲリラと戦うパキスタンは、新たな戦術を開始した。部族民たちを金で買収し始めたのだ。

政府は合計80万ドル以上の現金を、11月に締結された和平協定の一部として部族民に支払った。この金額は、部族民たちがアルカイダに負っていた借金を支払うためのものである。パシュトウン族の文化においては、借金の返済ができないことは大きな不名誉となる。

今のところ、この政府と部族民との間の取り引きが成功しているが、パシュトウン族部族民の間に存在する根強いアルカイダに対する忠誠心は、その原理主義のせいだけでなく、金銭の上に成り立っているからだとアナリストたちは考えている。

「聖職者や武装組織がジハードとして戦いを起こし、地元の支持や協調を得ようとした。しかし実際には外国人テロリストたちから経済的、資金的な援助を受けていたのだ」と南ワジリスタン行政官のアスマットウラー・ガンダプールが語る。

諜報情報によると、アルカイダたちは部族民戦闘員たちに巨額の金を支払い、地元戦闘員たちは給料を受け取るための登録をしていたという。「戦闘員たちは約1万5000ルピーを毎月もらっていたようだ。司令官たちは武器や爆発物、通信機器やランドクルーザー購入のために、数百万ルピーを事前にもらっていた」と、地元の諜報源が述べる。

《砂糖1袋7ドル》

部族民たちはアルカイダが隠れ家や訓練所として用いるために建物を提供して、利益をあげていた。「60ルピー相当の鶏肉を900ルピーで売ったり、砂糖1袋が950ルピーを9000ルピーで売りつけた」と部族民は語る。さらに通常は17ドル〜25ドルの借家を1万ドルで貸していた。

アルカイダの資金はアラブ諸国から、闇マーケットと似たハワラから入ってきた。ある住民は、アルカイダ工作幣員がドル紙ではちきれんばかりの袋を持って、南ワジタスタンを歩き回っているのを目撃している。「ある日従兄弟の家を訪ねると、金持ちの髭をはやしたアラブ人が、村人に金を分配していた。後になった彼がアルカイダの財務係だったことがわかった」という。2003年10月の軍事作戦で死亡したSaad bin Khadrだったというのだ。(中略)

これまで当局は、部族地帯で和平を保つための賄賂として、部族民のリーダーたちに建設事業の請け負いをさせていた。しかし今回は、アルカイダのために戦った部族民抵抗勢力司令官たちに、金銭が支払われたのだ。「今や武装勢力に金を支払って、彼らの信頼を得ようとしている」。「部族民たちは、武装勢力がジハードのためではなく、金のために戦ったと非難を始めている。こうして武装勢力は評判を落としているので、政府にとっては好都合である」。

雲行きが怪しくなったのを恐れ、武装勢力司令官たちはこのような取り引きがあったことを否定している。「そのような要求はしていないし、50万ルピーを支払ってもらったこともない。家を建て直すための資金をもらったにすぎない。アルカイダに借金もない」と、司令官幹部Haji Omerが語った。彼の言葉は、政府に殺害されたネック・ムハンマドの言葉を思い起こさせる。

最近の和平協定が持続するかどうかは、雪解けを待ち、武装勢力たちが越境して米軍らに攻撃を挑み始めるかどうかにかかっている。南ワジリスタンの専門家のSailab Mehsudは、金だけで部族民たちがアルカイダとの接触を断つかどうかは疑問だと見る。

「アルカイダネットワークは、ビンラディンやザワヒリがいる限り、生きている。彼らが隠れることができれば、戦闘員たちの士気はあがる。アメリカを敗北させる、スーパーパワーだと考えているからだ」。取り引きは植物の地上部分だけを切り取り、種を残しておくことと同じだという。「支持の種は、過激主義という形で、いまだに部族民たちの心に根付いている」。

garrCash weans tribes from Al Qaeda
By Owais Tohid、ISLAMABAD


■タリバン幹部、恩赦を受け入れる[050216 Washington Post]

4人の前タリバン幹部が、アフガン政府の恩赦の申し出を受け入れたと、この件について直接知っている欧米高官が火曜日に述べた。数日後には発表されるといわれるこの合意によると、4人はカルザイ政権を受け入れることと引き換えに、アフガン軍や国際治安部隊に逮捕されることはないという。

この4人は、タリバンの前国連大使Abdul Hakim Mujahid、前高等教育副大臣でパクティア州司令官Arsullah Rahmani、前難民・帰還副大臣Rahmatullah Wahidyar、前サウジのアフガニスタン大使館代理公使でパキスタンのアフガン大使館一等書記官Fawziである。4人ともタリバン政権崩壊後はパキスタンに逃げていた。

カルザイ大統領の報道官Jawed Ludinは、4人の前タリバン高官の名前を挙げることは拒否したが、彼らが最近大統領の申し出を受け入れ、カブールにいることを認めている。このほかに、22人のタリバン下士官たちが武器を捨てて、同じような和解に同意しているという。

カルザイとアメリカ高官は、100から150人を例外として、前タリバンの誰でもがこのような申し出を受け入れることができると、繰り返し強調してきた。「単に帰還することを恐れるために国外にいたこれらの人々たちを保護することで、平和と安定、再建に通じる道を築いている」と、Ludinが述べた。

しかし別の欧米高官は、恩赦を受け入れた4人のタリバン幹部はもともと穏健派で、タリバン敗北のあとにServants of Godという名の新たな政治組織を結成し、政府にこれを認めるように要求していたという。「タリバンが改革された、めでたしめでたし、というような話ではない」とこの高官は述べる。「彼らはここ3年間、タリバンに信頼されていた者を利用すれば、タリバンに和解を口説くために役立つとアピールしてきた者たちだ」という。パクティア州出身のパシュトゥン族であるこの4人は、この件に関しては役立つだろうという。

特にRahmaniは、同州にいる彼の仲間たちに攻撃を止めさせることを説得できると確信しているようだ。「彼が自由になれれば、パクティア州を歩いて回り、山にこもっている仲間たちに戦いや止めさせ、戦後の対策に参加させるだろう」と高官はいう。「彼は自由になれることを待っている」。

60代のRahmaniは、タリバン運動が開始されたときに最年長だった1人で、タリバン政権が設立する以前、暫定政権の副首相だった。「彼は宗教者としても年長で、パクティアでは尊敬されている。だから彼の言動には重みがあるはずだ」という。

しかしアフガニスタンの人権団体のメンバーNader Naderyは、このような取り引きをする前に、国家的な責任システムの確立を待つべきだったと抗議する。「もしある者がタリバン体制に参加していたなら、彼がどの程度悪かったかを調べ、物事の決定権にどのように関わっていたかを明らかにするべきだ」と語る。(中略)

4人を知っているタリバン外務省で働いていたアフガン裁判所高官のWahid Mojdahは、彼らはハザラ族の虐殺や、女性などに石を投げて処刑するような残虐な行為には加わっていなかったという。また凧揚げや音楽を禁止するような、原理主義思想の持ち主ではなかったと述べた。

hoonFour Senior Taliban Leaders Accept Amnesty
By N.C. Aizenman


■アフガニスタン、闇マーケットでのロシア産ウラニウム密輸を否定[050216 Paktribune]

アフガニスタンの国防省は、ロシアの国防大臣Sergey Ivanovが、ロシアの濃縮ウランがアフガニスタンに密輸されたと主張したことに対して、事実ではないと反論した。最近ロシアの国防大臣がNATOの会議で、ロシアの濃縮ウランが詰まったコンテナがアフガン市場に売却されたと論文で発表していた。

ロシアの国防大臣は、これがいつの出来事か、明らかにしていない。

hoonAfghanistan denies sale of Russian uranium on black market
KABUL


■「オマール師はアフガニスタンに」[0450216 Daily Times]

アメリカは、14人の指名手配テロリストは南アジアのどこかの国に隠れているが、オマール師はパキスタンではなく、アフガニスタンに隠れていると思っているという。

「ビンラディンを初めとする14人のテロリストは南アジアのいくつかの国々に散って隠れている。オマール師はアルカイダと協力したために、彼もこのリストの中に入っている」とBureau of Diplomatic SecurityのFrancis Taylorがイスラマバードで開催された記者会見で述べた。

hoon'Mulla Omar in Afghanistan'
ISLAMABAD


■ジハードは続く[050216 Daily Times]

タリバン司令官が火曜日に、カリルザド米大使が、イスラーム原理主義者との話し合いから良い結果が出たと述べたことに関して、カルザイ政府に対するジハードは続くとコメントした。

「米大使の話は、アフガニスタンとイラクにおける同盟軍の意気を上げることを目的としたものだ」と、タリバンの前防衛大臣のハッカーニ師が電話で語った。タリバンはアフガン操り人形政権に、大きな打撃を与えているが、マスコミには伝わっていないだけだという。

garr'Jihad' will continue: Taliban
PESHAWAR


■米軍、越境して部族民2人を逮捕 [050215 Dawn]

日曜日に米軍とアフガン軍が北ワジリスタンに越境して、武装した部族民2人を逮捕したと情報源が語った。戦闘機とヘリコプター4機を伴い、同盟軍とアフガン軍がミランシャーから12キロのSedagaiに越境したという。

日曜日に同盟軍はアフガニスタンの国境近くで家宅捜索を行ない、部族民2人を逮捕した。

またMiraliバザールでは、アフガン人1人の遺体を発見された。遺体は袋に詰められ、バザールに捨てられていた。「アメリカ人のために協力したりスパイする者は、同じ運命をたどる」というメッセージが、遺体から回収された。

garrIntruding US troops nab two tribesmen
By Pazir Gul、MIRAMSHAH


■抵抗勢力、「アフガンスパイ」を殺害[050215 Daily Times]

北ワジリスタンでアフガン人が殺害され、その遺体に「タリバンの様子を探ろうするアメリカ人のスパイは同様の運命を受ける」というメッセージが残されていた。

遺体はミランシャーとバヌーの間の幹線道路に放置され、手書きのメッセージが残されていたという。殺害されたアフガン人の身元は、コースト州のWasayel Shahであることが判明した。メッセージには、「殺害された男はコースト州にいる米軍のためにスパイ活動をして、衛星電話とGPSを使っていた」と書いてあったという。

「地元ムジャヒディン」グループのサインが残され、アメリカやパキスタンに「諜報情報」を与える部族民たちに、警告を発していた。「Wasayel Shahは殺害される前に、他のスパイの名前と住所を自白した。他のスパイも同じように殺されるだろう」。

garrMilitants kill 'Afghan spy'
MIRALI


■バイトゥッラー、ボディーガードの申し出を辞退[050215 Daily Times]

最近政府と和平協定を結んだバイトゥッラーか、ボディーガードを提供するという軍の申し出を辞退したと、政府との間の仲介役を果たした和平協定委員会のメンバーが語った。

バイトゥッラーのボディーガードと国境警察の隊員が数日前に、激しい言葉を交わしたため、和平協定委員会のメンバーと軍高官がバイトゥッラーと会い、この「ささいな出来事」について話し合ったという。

和平協定が締結したあと、国境警察兵士が、バイトゥッラーのボディーガードが武器を持ってうろうろしているのを注意したという。「互いに激しい言葉を交わしていたために、バイトゥッラーにこのことを忠告しておいた」と和平協定委員会のメンバーが語った。「バイトゥッラーは軍の申し出を辞退し、政府との間で交わした和平協定に従うつもりだと答えた」。

hoonBaitullah turns down offer of bodyguards
By Noor Mehsud、LADAH


■「南ワジリスタンから軍の撤退はない」[050214 Daily Times]

ペシャワル警察司令官のSafdar Hussain中将は、パキスタン軍は南ワジリスタンから完全に撤退することはないが、情勢を見ながら、配置替えなどはあり得ると述べた。

またすでにバイトゥッラー・マフスードと和平協定が結ばれたからには、アブドゥッラー・マフスードは大した問題ではないとも述べた。アブドゥッラーに恩赦は与えられることはないという。

しかしウズベク人過激派のユルダシェフに対しては、もし見つかったら厳しく取り扱うという。ユルダシェフは南ワジリスタンで部族民を人質にとり、匿ってもらうために住民に金を払っていた。 (後略)

hoon'No troops withdrawal from South Waziristan'
By Sailab Mahsud


■パキスタン、カーンのイランへの機密売却を認める−−イギリスの新聞報道[050214 Daily Times]

パキスタンは、カーン博士がイラン高官に核の秘密と設備を売ったことを初めて認めたと、イギリスの『The Sunday Telegraph』が報道した。

昨日の報道によると、パキスタンの諜報部の捜査で、カーンとその部下たちが核の機密や材料、部品、設計図を売り、イランの核計画の中心部にカーンの「サイン」を残したという詳しい情報を『The Telegraph』に漏らしたという。

新聞によると、先月にブリュッセルで開催されたEUとパキスタン、インドの大臣たちとの話し合いの際、この事実が明るみに出たという。テヘランとカーンとの間の協力は1990年代中頃から始まり、数年にわたって、10回以上、会談が開催されたらしい。

会談のほとんどは、ファルーク博士とカラチ、クアラルンプール、テヘランにいたイラン人との間で開催された。パキスタンの捜査官は国際原子力委員会に、イランが入手した遠心分離機のデザインは、パキスタンの遠心分離機の初代のものと同一だったとを告げた。

さらにカーンはイラン人たちに、世界中のブローカーや会社を取り込んだ秘密のネットワークを作ることをアドバイスしたことが、ISIの捜査でわかったという。国際原子力委員会は、テヘラン東部のDoshan Tapeh軍事基地で発見された遠心分離機は、進化したパキスタンの第2世代遠心分離器だったことを伝えたという。

ISIは、カーンとその部下が、フセイン政権をはじめとする、武器や大量破壊兵器のバイヤーたちに近づいていたことを突き止めた。「イラク高官は、初めのうちは取り引きに応じようとしたが、後にアメリカの陰謀である可能性があるとして、これを取り消した」とある高官が述べたという。 (後略)

smellPakistan admits Khan sold secrets to Iran: UK paper
LONDON


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003, 2004, 2005.