【2005年6月20日〜6月26日】


■タリバン、打撃を受けたことを否定[050626 Reuters]

タリバン幹部司令官が日曜日に、アフガン政府は178人のゲリラが殺害されたという嘘の声明を発表したと非難した。

ダドゥッラー師は戦闘で包囲されたと言われていたが、Mullah Mohammad Easa司令官を含むゲリラ7〜8人が殺害されたにすぎなかったと、『ロイター』に電話で語った。

衛星電話で電話をかけてきたダドゥッラー師は、ゲリラ側はアフガン警察とアフガン軍兵士約20人と、米主導の外国人部隊兵士14〜18人を殺害したと述べた。「政府は178人のタリバンを殺害したと発表したが、それは嘘だ」という。「政府はダドゥッラー師、Mullah Brother、Mullah Adbul Hanan、Mullah Abdul Basir、Mullah Abdul Hakimを包囲し、近々逮捕されるか殺害されるだろうと発表していたが、これは完全に過ちだ」という。

政府は彼らを包囲したと発表したが、その後逃げたようだと訂正した。

ダドゥッラー師は、米軍ヘリコプターを攻撃して、1機を墜落させたとも語った。米軍は、チヌーク・ヘリコプター2機が小兵器やロケット推進手榴弾で攻撃され、緊急着陸したと発表している。負傷者はいなかった。(後略)

ohAfghan Taliban rejects reports of heavy losses
KABUL


■アフガニスタンでの戦闘、さらに76人の抵抗勢力の遺体[050625 AP]

アフガニスタン南部の山中での戦闘で、さらに76人の抵抗勢力の遺体が発見されたと国防省が土曜日に発表した。

これでカンダハル州のMiana Shien地域での戦闘の死亡者数は178人にのぼったと、Zahir Marad報道官が述べた。「我々の軍隊は、戦場からさらに76人の抵抗勢力の遺体を回収した」という。またアフガン国軍が現在も戦闘を続けているかどうかは、わからないと述べた。

戦場にいるSalim Khan警察司令官は金曜日に、銃の音は止んだと述べたが、軍は馬やバイクに乗って逃げている抵抗勢力を追跡しているという。

いっぽう政府や米軍のリーダーたちは、土曜日にMiana Shienで部族の長老約35人と会って、戦闘を終えるための話しあいを行なった。

山に囲まれた荒涼とした畑に張られたテントの中で、厳重の警備のもとで、ザーブルやカンダハルの州知事や米軍司令官などの幹部高官たちが集まった。ザーブル州知事の報道官Ali Khailによると、高官たちは部族のリーダーたちに「タリバンと戦うために協力する」ことを要請したという。まだ80人ほどの抵抗勢力が山中に隠れていると見られている。

国防省報道官Zahir Maradは、2人のタリバン司令官、ダドゥッラー師とブラデル師が、山岳部で包囲されていると思われると述べた。

hoonFighting in Afghanistan leaves 76 more rebels dead, Defense Ministry
says


■爆弾やロケット弾、ミサイルを運搬中のトラック爆発、2人死亡[050625 AP]

土曜日に、爆弾やロケット弾やミサイル数百発などを積んだトラックがパキスタンの部族地帯で爆発し、数時間にわたってロケット弾が発射され、運転手とその助手が死亡した。

地元高官Anwar Zebによると、トラックは南ワジリスタンのChutkhail地域を走行中に急に爆発したという。爆発は非常に強力だったために、ロケット弾やミサイルが数時間にわたって飛び続けて、近くの畑に落下したという。

ohTwo killed as truck carrying bombs, rockets, missiles explodes in Pakistan tribal region


■イタリアの裁判官、誘拐に関してCIA工作員13人の逮捕を命じる[050624 New York Times]

イタリアの裁判官が、エジプト人聖職者を2年前にミラノの路上で誘拐したとして、CIA工作員13人の逮捕を命じた。

ミラノの裁判官Chiara Nobiliが木曜日に、CIA工作員13人がHassan Mustafa Osama Nasr別名Abu Omarを誘拐したとして、逮捕状を出した。Nasrの家族によると、Nasrはエジプトで拷問を受けているという。(中略)

イタリアの新聞『Corriere della Sera』と『Il Giorno』が、逮捕状が発行されたことを報道した。女性3人を含む13人のアメリカ人工作員は、すでにイタリアを出国したという。逮捕された場合、誘拐の罪で裁判にかけられる。

このほかに6人のCIA工作員が取り調べを受けていると、イタリアの捜査官が述べた。

イタリア政府が、CIAにミラノで「rendition operation」を行なう許可を出したかどうかは、わかっていない。(中略)

アメリカの諜報部高官は、イタリアの諜報部が、イタリアにおけるCIA工作員の行動を事前に知らされていなかったとしたら、重大なことだと述べた。しかし前高官たちは、9.11以後、海外でテロ容疑者を強引に逮捕してきたCIAの行動が外国で非難され、裁判沙汰になることを恐れる声が高まっていたことを認めた。

イタリアの捜査官の間では、イタリア人高官のなかには聖職者の誘拐に気づいていた者がいること、あるいは誘拐を認めていた者がいたことに関して、意見が一致していない。

「イタリアが関わっていたという証拠はない」とある捜査官は述べたが、別の捜査官は、CIA工作員が堂々と行動していたために、イタリア政府が作戦を認めていた可能性はあると述べた。この高官によると、アメリカの工作員はNasrを誘拐したときに、イタリアの携帯電話で連絡を取りあっていたという。何時間にもわたって、電源をいれたままだったため、追跡することが用容易だったようだ。またバージニアのCIA本部を含む極秘電話番号にも電話しており、レンタカーの手配も本名を使っていたという。

これらの行動から、特別警察は、アメリカ工作員たちがミラノにいた9日間の行動を、簡単に追跡することができた。当初イタリアの特種警察隊は、作戦はイタアリ人とアメリカ人の合同で行なわれていると考えていたが、証拠から、アメリカ人だけが関わっていることがわかったという。(後略)

smellItalian Judge Orders Arrest of 13 CIA Operatives for Kidnapping
STEPHEN GREY、DON VAN NATTA Jr.、MILAN


■イタリアの裁判官、誘拐に手を貸したCIA協力者を指名手配[050624 Reuters]

イタリアの裁判官は、エジプト人をテロ容疑で誘拐したCIAに協力した外国人13人を指名手配にした。

「CIAと関係した」外国人たちは、Mustafa Osama Nasr、別名Abu Omarをミラノの路上で誘拐したという。NasrはAvianoにある米軍基地に連れて行かれ、取り調べを受けているらしい。指名手配になっている外国人の国籍は明らかにされていない。

「何人かの容疑者の身元はわかっているが、全員はわからない」と情報源は語った。今のところ、逮捕された者はいない。

容疑者を秘密裏に外国に送り、拷問などを加えるアメリカの取り調べ方法が問題になっている。イタリアの『Corriere della Sera』紙は金曜日に、アメリカの元ミラノ領事が指名手配者のなかに入っていると述べた。

外国の諜報機関は、Nasrはアフガニスタンとボスニアで戦ったと見ている。その後1997年に難民としてイタリアに移り住んでいた。彼が行方不明になった時期、イタリアは彼とテロとの関係を取り調べていた。

現在Nasrの居場所はわからないが、行方不明になったあと2度電話をかけてきて、エジプトのアレキサンドリアで取り調べを受けていると語った。(後略)

hoonItaly judge orders CIA-linked arrests over kidnap


■タリバン司令官の気配なし[050624 AFP]

タリバン幹部司令官は、アフガン軍と米軍の包囲を抜けてしまったようだ。カブールの国防省幹部が以前、アフガニスタン南部の山中でタリバン幹部4人を包囲したと発表していた。

米軍は、戦闘があった地域で医療活動をするとともに、敵の戦闘員が破壊したモスクの修復など、住民の心を勝ち取るための作戦を開始した。「戦闘は終わったようだ。我々が殺害したり逮捕しなかった戦闘員たちは、逃走したようだ」と、米軍報道官のColonel Jerry O'Haraが『AFP』に語った。「何人戦闘員たちがいたのか、まだ全体像はわからない」。

これまでタリバンは、ダドゥッラー師やオマール師の義理の弟であるブラデル師が包囲されていることを否定してきた。

「包囲されたといわれるタリバン司令官については知らない」と、カンダハル治安部司令官Mohammed Salem将軍が『AFP』に語った。

hoonNo sign of Taliban commanders as Afghan offensive winds down
KANDAHAR


■インド、パキスタンの大臣に「否」[050624 BBC]

インド政府はパキスタンの情報相ラシッドに、インド領カシミール行きのバスに乗車する許可を出さないことにした。ラシッドは6月30日に、インド領カシミール行きのバスに乗る予定になっていた。

先週ラシッドは、1980年代にカシミールの独立闘志を訓練するためのキャンプを運営していたと疑われたが、本人はこれを否定している。

インドの法務省高官が、「我々のVIPがバスに乗りたいと言ったとき、パキスタンはバスは一般人のためだと述べた」。「我々も同じ立場をとる。ラシッドは大臣だ。別のルートを取ってもらう」。

hoonIndia's 'no' to Pakistan minister


■タリバン司令官、孤立とアフガン[050624 AFP]

アフガン軍と米軍は、4人のタリバン高官を包囲したと、高官が述べた。

カブールの国防省高官は、アフガニスタン南部の山中で、抵抗勢力司令官に対して圧力をかけているという。司令官のなかには、オマール師の義理の弟が含まれている。「まだ包囲されている。地域一帯は立ち入り禁止になっている」と、国防省報道官のMohammed Nu'man Atifieが『AFP』に述べた。

タリバンは、ダドゥッラー師とブラデル師を始め、仲間が攻撃されていることを否定した。「Mullah Mohammad Isaと呼ばれる有名な司令官1人を含む9人の戦士を失った。その他の政府の主張はすべて嘘だ」と、タリバン報道官のラティフ・ハキーミが述べた。「包囲されたと言われた場所にはおらず、安全な場所にいる」という。

アフガン高官は3日に及ぶ戦いで132人が死亡したというが、米軍は52人だと発表した。米軍報道官は、「敵を52人殺害し、12人を逮捕した。戦闘はまだ続いている」という。 (中略)

カルザイ報道官のJawed Ludinが『AFP』に、「政府はタリバンが準備していることを知っていた」。「彼らが攻撃を開始しようとしていること、武器をどこから調達しているかさえ、把握している」。「彼らが少しずつMian Nisheenに集結し始めたことも、またまだ他の仲間がいることも知っていた。だから我々は彼らが大勢集まるまで待ち、一網打尽にしようとした」。(後略」

garrAfghans say Taliban commanders sealed off in military offensive
KANDAHAR


■南ワジリスタンで4人殺害される[050624 Daily Times]

何者かが南ワジリスタンでピックアップを襲撃し、乗車していた4人を殺害したという。犯行声明は出ておらず、動機は不明である。

襲撃者たちは、SararoghaのマーケットからJalalkhel Sheranaに向かうビックアップに、ライフルを撃ち込んだ。死亡した4人は全員、地元の住民だったという。

hoonFour killed in South Waziristan
LADHA


■タリバン、アフガン軍と米軍と戦う[050623 AP]

無線の傍受から、アフガニスタン南部の山中で戦っている数十人の抵抗勢力のなかには、タリバンの幹部司令官2人がいるようだと、アフガン軍と米軍幹部高官が木曜日に述べた。

3日にわたる戦闘で、抵抗勢力102人を含む114人が死亡したという。(中略)

国防省報道官Zahir Maradは、2人の幹部司令官はダッドゥッラー師とBrader師だという。2人とも有名なタリバン戦闘員である。カンダハルとザーブル州の間の山中から無線が発信され、会話が傍受されたという。

逮捕された抵抗勢力たちの取り調べからも、この2人が戦闘を指揮していることがわかったと、内務省報道官のLatfullah Mashalが『AP』に語った。

片足が義足のダドゥッラー師は、タリバン政権の時代、アフガニスタン南部の最高司令官だった。2003年3月には、国連のエルサルバドル人活動家を殺害したことから、指名手配になっている。

Mashalは、殺害されたタリバンの中には、3人の下級司令官もいたという。死亡者のうち2人はチェチェン人、3人がパキスタン人、1人がアラブ人だったと、警察司令官のSalim Khanが語った。

いっぽう米軍は、抵抗勢力49人が死亡したと発表している。(中略)まだ抵抗勢力80人ほどが山中に隠れているようだ。残りは馬やバイクに乗って、パキスタンとの国境付近に向かったとMashalが述べた。Mashalによると、傍受した無線の会話のほとんどはウルドゥー語だったという。ウルドゥーは、パキスタンの言語である。

これとは別にウルズガン州で、タリバンが村の長老と兵士2人を襲撃し、3人とも殺害されたという。長老は、9月の選挙に立候補していた。

garrTaliban, Rebels Fight Afghan, U.S. Forces
DANIEL COONEY、KABUL


■タリバン132人死亡、司令官4人包囲とアフガン[050623 AFP]

アフガン軍と米軍はタリバン132人をを殺害し、4人の幹部司令官を包囲したという。

オマール師の義理の弟が、この山中の隠れ家で抵抗勢力を指揮しているとアフガン国防省が述べたが、確認されてはいない。

「ザーブルとウルズガン州、カンダハルとの境で『タリバン132人が死亡した』」と、国防省報道官Mohammed Nu'man Atifieが述べた。「その数を見れば、タリバンに大打撃を与えたことは明らかだ」。(中略)

カンダハル警察長官Mohammed Salem司令官によると、死亡者の中には外国人戦士6人がいたという。「チェチェン国籍が2人、パキスタン人が3人、アラブ人が1人いた」。木曜日には、パキスタン人を含むタリバン10人が逮捕されたらしい。タリバン幹部4人は逮捕者の中にはいないようだが、詳細はわからない。

イギリス空軍に援護された、レーザー誘導爆弾を装備したアメリカの戦闘機が、タリバンを攻撃している。(中略)

オマール師の義理の弟であるBrader師を含むタリバン幹部司令官4人が、この地域、Mian Nisheenを指揮しているらしい。(後略)

garrAfghans say 132 Taliban dead, four commanders under siege
KANDAHAR


■タリバン司令官、包囲される[050623 BBC]

米軍とアフガン軍は、3日にわたる激しい戦闘の結果、少なくとも2人のタリバン幹部を包囲したと高官が述べた。この戦いで、100人以上のタリバンが殺害されている。

米軍主導の同盟軍に援護された数百人のアフガン兵がザーブルで、火曜日から開始された戦闘に参加している。タリバン側は、死亡者はいないと発表している。

火曜日に、アメリカのスパイ機がアフガニスタンからアラブ首長国連邦の基地に戻る途中で墜落した。同機が今回の戦闘に関係していたかどうかは不明である。

報告によると、アフガン軍と米軍が、タリバン司令官幹部が隠れているといわれる地域を包囲したという。中に、ダドゥッラー師と、Brader師がいるといわれる。2人ともオマール師の側近である。

ほとんどの戦闘が、ザーブル州のデイチョパン地域で起きている。「130人の遺体がある」と、アフガン内務省報道官のLutfullah Mashalが『ロイター』に語った。「全員武装していた。ほとんどが同盟軍の戦闘ヘリコプターから攻撃されて死亡した」という。

イギリス軍報道官のGemma Fullmanは、イギリス機も援護のために戦いに参加したが、爆弾は落としていないと、『AFP』に語った。

アフガン警察司令官のSalim Khanは、アフガン治安部隊員8人が死亡したという。米軍は、米軍兵士5人が負傷したと述べた。タリバン報道官のLatifullah Hakimiは、タリバンが殺害されたり逮捕されてはいないと述べた。(後略)

garrTaleban commanders 'surrounded'


■アフガニスタンの米爆撃で76人死亡[050622 AP]

米軍戦闘機が抵抗勢力の隠れ家を爆撃し、76人が死亡した。

火曜日の戦闘で、アフガン人警察官や兵士たち10人以上も死亡し、遺体が山の斜面のあちこちに放置されているという。米兵5人も負傷した。

「キャンプは一掃した。遺体が散乱している。重兵器やAK-47が、毛布やヤカンや食料と一緒に放置されている」と、アフガン警察官400人を指揮するSalim Khan将軍が述べた。「洞窟に隠れていたタリバンたちも殺害された。米軍戦闘機が来て、爆撃していった」。

米軍報道官Jerry O'Haraは、11時間に及ぶ戦闘で抵抗勢力49人が死亡したと述べた。カンダハル州警察のAyub Salangiは、現場はカンダハルとザーブル州の境界付近にあり、抵抗勢力76人の遺体が回収されたという。

Khan将軍は、抵抗勢力30人を逮捕したと述べた。逮捕者には、地域司令官も含まれているらしい。Salangiによると、水曜日に戦闘はさらに拡大し、死亡者は増える可能性があるという。またKhanによると、数百人の抵抗勢力たちが山中におり、現在逃走しようとしている。

O'Haraは、AC-130戦闘機、AH-64アパッチ・ヘリコプター、A-10戦闘機、Harrier jump jetが、敵をいまだに攻撃しており、「大きな効果をあげている」と語った。「戦闘が終わるまで、追跡する」という。

(中略)CH-47輸送ヘリコプター2機が火曜日の戦闘で被弾し、そのうち1機は緊急着陸した。もう一機は近くの基地に着陸したという。またO'Haraは、負傷した5人の米兵の傷は、致命傷ではないと述べた。

水曜日には、アメリカのU-2スパイ機が、アフガニスタンからアラブ首長国連邦の基地に戻る途中で墜落した。墜落の原因は今のところ明らかになっていない。(後略)

garrU.S. Bombardment Kills 76 in Afghanistan
DANIEL COONEY、KABUL


■アフガニスタンの戦闘、パキスタンとの同盟をあやうくする[050622 AP]

アフガニスタンの戦闘は激化した。(中略)米大使の暗殺計画が暴露されて、逮捕されたのがパキスタン人だったことが証明するように、イスラマバードはテロ防止に努めていないと、アフガン人高官は非難する。2国間の亀裂は、ワシントンにとっても悪い知らせだ。

アフガン人高官はここ数週間、タリバンとアルカイダがパキスタンから入ってくると訴えている。先週国防大臣のRahim Wardakが、抵抗勢力たちは「地域的権力」から支援され、アフガニスタンを不安定にしようとしていると語った。(中略)具体的な国名を挙げなかったが、パキスタンであることは確かだ。(中略)イスラマバードは、カブールがインドと接近することを恐れているのだという。

もちろん、パキスタンはこれを強く否定する。(中略)ラシッド情報相は、アフガンの非難に激しく講義した。「パキスタンは、アフガニスタンにおける違法な行為に、何の関わりも持たない。アフガニスタンはただちに非難を撤回するべきだ」。「タリバンのリーダーは、誰1人、パキスタンには隠れていない」。

さらにラシッドは、国の政策や国民の感情に反して、カルザイを支援してきたと述べた。「彼を支援するために、政治的な犠牲を払ってきた。しかし今後も支援しよう」という。

パキスタンの政治アナリストTalat Masoodは、数世紀にわたって、アフガニスタンとパキスタンはお互いを非難し続けてきたという。「互いの政策を非難すれはするほど関係は悪化し、抵抗勢力たちにとっては好都合だ」。

ワシントンも慎重だ。(中略)ブッシュ大統領はムシャラフに電話をかけ、ムシャラフはその後カルザイと話したという。

米軍報道官James Yontsは月曜日に、外国人戦闘員たちが資金や武器を持って、アフガニスタンに侵入していると述べた。「作戦の安全のために」背後にいる組織や、支援する者が誰なのかは、明らかにしなかった。3月以来、米軍兵士29人を含む数百人が、戦闘で死亡している。(中略)

米大使暗殺計画が暴露されてからは、アフガニスタン高官の非難の声はさらに大きくなった。「テロリストと呼ばれる者たちを含むタリバン幹部が、パキスタンにいる」と、大統領報道官のJawed Ludinが火曜日に記者会見で述べた。戦いは国境付近で最も激しいという(中略)

カルザイの側近は、ISIがムシャラフの知らないところで過激派を支援しているという意見を、鼻であしらった。高官が語るところによると、パキスタンは10月に開催された大統領選挙のときには、国境を封鎖してアフガニスタンに協力した。しかし、もはや協力は終わったのだという。パキスタンの誠意はなくなったのだ。(後略)

hoonAfghan Violence Shatters Pakistan Alliance
PAUL HAVEN


■アフガニスタンの戦闘で40人死亡[050622 BBC]

アフガニスタン南部で米軍とアフガン軍との間で激しい戦闘があり、約40人の抵抗勢力が死亡したと、米軍が発表した。

戦闘はザーブル州のデイチョパン地域であったという。アフガン人警察官が殺害され、米兵5人も負傷した。

米軍報道官によると、ダイチョパン地域で11時間にわたる戦闘があり、抵抗勢力を殺害したという。火曜日に、アフガン軍と同盟軍が小兵器とロケット推進手榴弾を持った抵抗勢力に襲撃されたあと、戦闘となった。軍はダイチョパン地域をパトロール中だった。

「同盟軍の戦闘機と戦闘ヘリコプターが、午後をとおして敵を攻撃した」と米軍が声明を発表した。

抵抗勢力23人が逮捕されたと、アフガン警察司令官のSalim Khan将軍が『AP』に語った。「山中に、タリバンのキャンプが数百あった。部下がそれを発見し、この情報をもとに、米軍戦闘機が爆撃を開始した」。抵抗勢力たちの多くは、「逃走し始めた」という。

《非難》

米軍報道官のJerry O' Haraは、水曜日になっても抵抗勢力たちとの戦闘が続いているという。「この作戦は、敵の隠れ家を一掃することだ」。「戦闘が終わるまで、敵を追跡する」。

今週になって、少なくとも抵抗勢力38人がすでアフガニスタン南部で死亡している。 (中略)ここのところ戦闘が起こらない日はなく、戦闘員たちを匿っていると、アフガニスタンはパキスタンを非難している。ワシントンも、アフガニスタンとパキスタンの間で最近緊張が高まっていることを、憂慮している。(後略)

hoonAfghan clashes leave '40 dead'


■オサマ、見つけた(かも)![050622 Asia Times]

(前略)CIA長官のポーター・グロスは、パキスタンのビンラディンの捜索の仕方について不満を表した。今月、FBIがパキスタン生まれのアメリカ市民Hamid Hayatを逮捕したというニュースの後のことである。(中略)Hamid Hayatはラワルピンディの近くにある訓練所で、2003年〜04年の6ヵ月間、訓練を受けたと話している。

Hamid HayatはFBIに、この訓練所はアルカイダが運営していたと述べたらしいが、実はハラカット・ウル・ムジャヒディン(HuM)が実際には運営していたようだ。(中略)パキスタン当局は、パキスタン陸軍本部があラワルピンディにそのような訓練所があるはずがないは反論している(中略)。

しかしJammu & Kashmir Liberation Front(JKLF)のリーダーのヤシン・マリークが最近パキスタンを訪問したときに、1980年後半に、組織のメンバー数百人がまさにその場所で、カシミール人であるシェイク・ラシッド・アーマッドが当時運営していた訓練所で訓練されたと述べたのだ。

現内閣のなかでは、マリークはムシャラフ大統領と近い関係と考えられている。彼はHuMやその会長Maulana Fazlur Rehman Khalilと長いあいだ関係を持ち、HuMがジハード訓練所を作るために、ラワルピンディに広大な土地を入手した。

マリークが暴露した話にあわてたラシッドは、このような訓練所を運営していたことを否定して、J&Kの難民のためにキャンプを運営していただけだと主張した。マリクもすぐに発言を撤回し、メディアが誤って報道したと主張。ラシッドは難民の世話をしていただけだと述べ、ラシッドが運営していた訓練所については言及していないと否定した。

ムシャラフと近い関係にいることや、ムシャラフの評判をたびたび落としているために、パキスタン国内では敵が多いラシッドは、ベナジール・ブットのPPP(ベナジール政権の時代にジハードの訓練所設営が開始された)だけでなく、ベナジールの時代に陸軍長官だったアスラム・ベーグ、ベナジールの内務大臣だったNasurullah Babar、前ISI高官のKhalid Khawaja、JKLFの設立者Hashim Quereshiで1971年にインド航空をラホールにハイジャックしたHashim Quereshiからも、攻撃された。

全員が、ラシッドがジハード訓練所を運営したことを認めたうえ、PPPはさらに、ISIがベナジールの許可なしに、訓練所を開始するためにイスラマバードの郊外に数百エーカーの土地を取得したことを暴露した。ラシッドに対立したHashim Quereshiはメディアのインタビューで、現内閣の他のメンバーがジハード・テロリズムと関係していたか尋ねられると、「テロリズムと関係のない内閣のメンバーの名前を出したほうが早い」と答えた。

これらのことを検証すると、Hamidが参加したという訓練所は、ISIがラシッドに与え、彼がHuMのために運営していた訓練所であった可能性がある。しかしHamidがFBIに語った訓練所の名前は、ラシッドのものとは少し異なっている。FBIによると、HamidはTamalという名前を出しているが、ラシッドはこの訓練所にTarnolという名前を与えた。

(中略)

ここ数ヵ月間、パキスタン軍は、外国人テロリストは一掃されたとして、抵抗勢力に対する作戦を控えている。またバローチスタン州にいるといわれるオマール師を、逮捕しようとする努力もしていない。そして春以来、ワジリスタンで活動するアルカイダの生き残りに援助されて、抵抗勢力の残党たちはアフガニスタンで激しい攻撃を開始した。アラブ人が関与している自爆テロも発生している。

いっぽうタリバン幹部がパキスタンのテレビに出演して、オマール師もビンラディンも元気だと語った。アフガニスタンのカリルザド米大使は、オマール師やタリバンはパキスタンから攻撃してくると述べ、なぜテレビはタリバン幹部と接触できるのに、核兵器さえ持っている国の諜報部が彼らと接触できないのか」と憤った。

このような背景のなかで、CIAのグロスの発言が出てきた。(中略)はっきりパキスタンを名指ししたわけではない。しかしビンラディンはどこにいるだろうか、という質問に対して、「見当はついている」と答えた。(中略)グロスは米軍特殊部隊がパキスタン領内で、ビンラディンを逮捕あるいは殺害する必要があると考えているのか? ムシャラフの承認なしで? 国務省がこれに反対しているのか? ビンラディンの居場所を知っているなら、CIAはなぜ無人偵察機で彼を殺害しないのか?

smellgarrOsama: 'Got him! (sort of)'
B Raman


■パキスタンの死の輸出[050622 Asia Times]

オーストラリアからヨーロッパ、さらに北アメリカにまで、パキスタンのジハード団の脅威が忍び込んでいる。

6月5日に、カリフォルニアのローディでパキスタン生まれのアメリカ国籍の親子がFBIに逮捕された。(中略)息子のHamid Hayatは、パキスタン陸軍本部があるラワルピンディでテロの訓練を受けていたという。(中略)訓練所は有名なテロリーダーMaulana Fazlur Rehman Khalilが運営していたようだ。Maulana Fazlur Rehman KhalilはHarkat-ul-Mujahideen(HuM)の会長だ。(中略)

ローディの事件以前にも、パキスタンのジハード団と関係したアルカイダ関係者が大勢逮捕されている。ローディの事件の数週間前、Khamal Muhammadという名のパキスタン人がサンフランシスコの入管で逮捕され、国外追放になった。彼はHuMで訓練を受けていたことがわかった。

2003年にはヴァージニア州で、テロ組織が摘発された。裁判で6人が有罪となり、3人がテロと関係したとして起訴された。男たちはラシュカレ・トイバ(LeT)と関係があることを認めた。インド領カシミールで活動するパキスタン・サラフィー派組織である。

この「ヴァージニア・ジハード」事件により、組織はアフガニスタン、カシミール、ボスニア、コソボ、フィリピンのジハードに関わっていることが明らかになった。(中略)「ヴァージニア・ジハード」組織の裏には、Ali al-Timimiというサラフィー派の聖職者がいることもわかった。

《ヨーロッパのリンク》

別のパキスタンジハード組織が、ヨーロッパに出現した。6月16日に、パキスタン生まれのイギリス市民、Ghulam Ramaが「テロを計画」したとして、パリで起訴された。彼は靴爆弾犯人のリチャード・リードと関係があったようだ。リードは別のパキスタンのジハード組織、Jamaat-ul-Fuqraとも関係があった。Rama自身は、ラシュカレ・トイバの活動家であることを認めている。

LeTはヨーロッパ、特にフランスで活動している。イスラームに改宗したフランス人、Willie Brigitteが2003年以来、対テロ当局に拘束されている。BrigitteはSalahuddinという別名を持ち、オーストラリアのシドニーで逮捕された。(中略)

裁判記録によると、Brigitteはパキスタン人や改宗したヨーロッパのムスリム、パキスタン生まれのアメリカ人やヨーロッパ人とともに、テロの訓練を受けたという。訓練所はインドと国境を接するパキスタンの山岳地帯にあったという。訓練はパキスタン軍の保護のもとで行なわれたと主張。LeTの組織自体にパキスタン陸軍関係者が大勢おり、パキスタン兵によって兵器などの軍需品が配給されたという。

興味深いことにBrigitteの発言は、「ヴァージニア・ジハード」で逮捕された韓国生まれのアメリカ人で、イスラームに改宗したYong-ki Kwonの発言と一致する。Kwonは、外国人LeTメンバーは、ラホール近くのMuridkeにあるLeT本部の広大な施設に寝泊まりしていたという。パキスタン当局は、Muridkeに訓練所があることがわかりながら、これに対して何も行動していない。

パキスタンのジハード団たちは、ヨーロッパでも活動している。2004年3月11日のスペインの列車爆破事件など。(中略)スペイン当局は、スペイン国内でアルカイダの活動を援助していたパキスタン人の組織を摘発した。(中略)この組織は、9.11の首謀者、Khalid Shaikh Mohammadや過激派組織ジャイシェ・ムハンマドと関係があった。

《地下に潜るテロ》

しかし何よりも驚いたのが、パキスタン・ジハード団のオーストラリアとの関係だ。前述のように、フランス人テロ容疑者Willie Brigitteがオーストラリアで逮捕された。しかしBrigitte以前にも、David Hicksという名のオーストラリア人がタリバンとともにアフガニスタンで戦っていた。David HicksもパキスタンのLeTの訓練所で訓練を受け、パキスタン人とともにカシミールでも戦っていたという。

2004年4月にオーストラリア当局は、Faheem Khalid Lodhiという名のパキスタン人を、Brigitteとの関連で逮捕した。LeTのメンバーだというLodhiは、Brigitteとともに、オーストラリアで政府機関を攻撃しようと計画していた。Lodhiは、別のパキスタン人ul-Haqueを仲間に加えた。Lodhiは現在裁判を受けている。

オーストラリア人は、バリの爆弾テロ事件で、多くの犠牲者を出している。(中略)バリの事件の首謀者は、インドネシアのジハード組織Jemaah Islamiyah(JI)のハムバリが首謀した。

JIのメンバーはインドネシアではなく、パキスタンで訓練されている。そのキャンプを運営しているのはLeTだ。バリのテロの直後、ハムバリ容疑者の弟のGunawanがカラチで逮捕された。(中略)GunawanはBrigitteとともに、インドネシア、タイ、マレーシアから、パキスタンのLeTの訓練所に人間を送っていると述べているが、パキスタン当局はこれに対して何の取り締まりも行なっていない。

《カシミールの「ジハード」の方向転換》

後略

garrPakistan's lethal exports
Kaushik Kapisthalam


■パワー・ブレーを演じる駒[050622 Asia Times]

昨日の英雄は、今日のスキャンダルになる。シェイク・ラシッド・アーマッドのように。ラシッドはPakistan Muslim Leagueのリーダーで、情報大臣である。カシミール独立運動のリーダーのヤシン・マリークが、彼がカシミールで戦うムジャヒディンたちを援助し、軍事訓練所を設営していたことがあったと述べたために、急きょ話題の的になった。

ラシッドはこれを強く否定し、ジャムー・カシミールにいる難民のための人道的なキャンプを設営していただけだ反論した。

これらの報道やそれに対する反論をいくらかでも検証するために、『Asia Times』は以前ジアウル・ハク大統領から更迭された前ISI高官Khalid Khawajaとのインタビューを行なった。

Khalidはビンラディンと親しくなり、地域的・国家的政策上の影の実力者として活躍している。2001年にアメリカがアフガニスタンを攻撃する前、アメリカとタリバンとの間の橋渡しをしたが、これは失敗した。

《Asia Times》 過去の英雄は現在のテロリストだ。すべてがドラマチックに変わる。だからラシッドのように、以前カシミールの戦いに参加していた英雄が、カシミールの闘争に関わっていたとして、テロリストのレッスルを貼られることを恐れている。なぜだろう?(ラシッドとKhalidは一緒にテレビに出演した。ラシッドは訓練所の存在を否定したばかりか、Khalidを古くからの友人であることも否定している)

《Khalid》 問題はテロリズムだ。テロを支援するのは国家や政府であり、そこにいる者たちは犠牲者だ。国家がスポンサーとなる犯罪において、例外はない。パキスタン、インド、アメリカ、イスラエルは、すべて同じことをしている。多くのものは、これを東と西の戦い、イスラーム教とユダヤ・キリスト教世界の戦いと呼ぶ。しかしそうではない。支配者が自分たちの意志を貫きたいのであり、人々を利用しているだけだ。王政、民主主義、独裁主義という形をとりながら。(中略)カシミール問題における、パキスタンとインドの場合も同じだ。パキスタンはこれまで、カシミール人に親身になっていなかった。単にインドと戦うための、自己中心的な戦略にすぎなかった。すべて「パキスタン主義」のためのことだ。つまりパキスタンの戦略的使命を、その地域に課することだ。宗教とジハードを利用しただけだ。インド軍をカシミールに釘付けにしておき、財政に打撃を与えようとしているのだ。

《Asia Times》 パキスタンは、ムスリムの人間が権利を取得するために、カシミールの戦いを道徳的に支援したのだろうか?

《Khalid》 何の話だろう? インド人ムスリムは、パキスタンのムスリムよりは権利を持っている。ここ2年間、兵士、聖職者、学者、一般民など、数百人のパキスタン人が行方不明になっている。彼らが諜報組織に拘束されていることは、公然の秘密だ。裁判を受けることもなく、裁判を受けずに処刑された者もいる。イギリスの時代のほうが、まだましだった。自由国家における人権などはもういい。イギリス時代に我々が持っていた人権だけでもほしいものだ。

 数年前、ムスリムがインドの諜報部に逮捕された。有名なムスリムのリーダーで学者でもあるMaulana Asad Madaniが、州知事に講義した。知事は、このような取り調べはパキスタンでは一般的だと述べ、「それなのになぜインドに講義する?」と聞いたという。Asad Madaniは、ここはパキスタンではなくインドだと強調し、逮捕されたからには裁判にかけなければならないと述べた。その結果、このムスリムは裁判にかけられた。

 パキスタンがひどいのは、愛国主義という名のもとで、何もかもが実行されることだ。これはいただけない。愛国主義というのは、ちゃんとしたイデオロギーがあってのことだ。(中略)

《Asia Times》 アフガニスタンでは何が起きているのですか?

《Khalid》 アフガニスタンでも同じようなことだ。パキスタンとアメリカにより、世界中からムスリムの若者たちが集められた。当時の政権の道具にすぎなかった。ジハードも利用された。

 (中略)Ahmed Saeed Khadrの家族が良い例だ。家族全員がカナダ人だったが、アフガニスタンにやってきた。最初に14歳の息子Omar Khadrがアフガニスタンで逮捕され、グアンタナモ刑務所に入れられた。この事件はアメリカのメディアでは有名で、彼がいかに米軍によって性的な虐待を受けたかという事実は、ウェブに掲載されている。次男Abdul Karimは米兵に撃たれ、半身不随になった。もう1人の息子Abdul Rahmanは、アメリカのスパイになることに同意した。このこともアメリカのメディアで報道されているが、彼がアメリカに協力したにもかかわらず、ひどい仕打ちを受けた。Ahmed Saeed Khadrとその家族は、妻、孫と娘2人とともに、南ワジリスタンに避難した。しかし、パキスタン当局に捕まる。Ahmed Saeedは殺害され、妻と娘はイスラマバードに連れてこられ、後に釈放された。今やホームレスだ。誰も家を貸してくれない。

 どのような犯罪者の家族でも、基本的人権を奪われることはない。しかし我々の政府はこれを奪うのだ。Ahmed Saeedの家族は、彼の遺体の引き渡しを要求した。しかしパキスタン政府はこれを拒否している。

 さて、ラシッド情報相は毎日のようにテレビに出演し、たくさんの外国人過激派を殺害したことを誇らしげに語る。この男は以前、他と同じような軍事訓練所を個人的に設営し、過激派たちを準備していたのだ。もし彼が政府内の人間でなかったなら、テロリストのレッテルを貼られていただろう。しかし彼は政府の重鎮だから、OKなのだ。駒だけがつぶされる。インドとパキスタンは代理戦争を戦った。無実なカシミール人たちはレイプされ、逮捕され、殺害され、武器を手に命を捧げた者たちは、戦いに従事している。今やインドとパキスタンは友人となり、命を捧げた被害者たちはテロリストになったのだ。

《Asia Times》 ラシッドはどのような経緯で訓練所を開始したのか。

《Khalid》 1986〜87年頃、私はジアウル・ハク将軍に手紙を書いたことがあった。彼はパキスタンを統治することだけに興味があり、国にイスラーム法を課することには熱心ではないと訴えた。ジアはすぐに、それまでいたパキスタン空軍とISIから私を更迭し、アフガン部門に格下げした。私はアフガニスタンに行って、アフガンムジャヒディンとともにソ連と戦った。そこでビンラディンの師であったアブドゥッラー・アザムと親しくなる。同時に私は、以前所属していたISIと当時の長官ハミッド・グル中将とも接触していた。

 ジアが飛行機事故で死亡すると選挙が予告され、ベナジール・ブットが率いるPakistan People's Partyが勝利する可能性が出てきた。これはジハードにとっては打撃だ。そこで相談した結果、ムジャヒディンはPPPを妨害するべきだという結論に至った。私はハミッド・グルと組んで、Pakistan Muslim Leagueとイスラーム協会が協力するように動き回った。PPPは紙一重で勝利してしまった。ビンラディンは私に資金を提供してくれて、これを私は当時パンジャーブ州大臣だったナワーズ・シャリーフに渡し、ブット政権を転覆させようと企てた。ナワーズ・シャリーフは、「シェイク」と直接会えるように取り図ってくれと主張した。そこで、サウジで会うことになった。ナワーズはサウジで、ビンラディンと3回会った。

 最も歴史的だったのが、メディナのGreen Palace Hotelで、ナワーズ・シャリーフ、ビンラディンと私の3人で会ったときのことだ。ビンラディンはナワーズに、「カシミールのジハード」に専念するように言った。ナワーズは「ジハードを愛している」と即答した。ビンラディンはほほ笑んで椅子から立ち上がり、柱に向かった。「なるほど、ジハードを愛しているだろう。しかしあなたのジハードに対する愛はこのくらいだ」と言って、柱の小さな部分を指した。「あなたの子供に対する愛はこのくらいだ」と言って、残りの部分を指した。「あなりはジハードを愛しているのだろう。しかしあなたが人生で愛しているものと比べると、ほんの小さな部分でしかない」。

 このような会話はナワーズ・シャリーフの理解を越えるものだったために、いつも私に意見を聞いてきた。「わかりますか?」。彼はビンラディンから5億ルピー(840万ドル)を要求していた。しかしビンラディンは要求額に比べて、比較的小額を与えた。しかし彼のために、サウジの王族を紹介してくれたのだ。王族はナワーズに多大な政治的な援助を与え、彼がムシャラフから追放されても、援助は続いた。サウジは、彼をサウジに無事入国できるように計らってくれたのだ。

 典型的な話と言えよう。ビンラディンは寛大さで有名だった。National People's Partyの代表で、Islamic Democratic Allianceの代表でもあり、暫定的な首相だったGhulam Mustafa Jatoiも、「シェイク」に取り次いでくれるように私を追い回していた。

 その後ナワーズ・シャリーフは私にシェイク・ラシッドを紹介して、ラワルピンディのFateh Jang Roadの近くにあるFreedom House campに連れて行ってくれた。ラシッドは、アラブ人の援助はもらえないだろうかと尋ねた。私はアラブ人の友人何人かを彼の訓練所に連れて行き、彼らは資金を援助してくれた。しかし、アラブ人たちはその環境には満足していなかったようだ。若者たちは主にAK-47の撃ち方を訓練されていたが、イギオロギーの教育が欠けていた。アラブ人たちはこれに不満を表し、傭兵とムジャヒディンの違いは、イギオロギーの訓練を受けているかどうかだと指摘した。ラシッドはイデオロギーの訓練には興味はなく、金だけに関心があった。1人5万ルピーという金額だ。ラシッドにも金が与えられ、その金を使ってAK-47を購入したという。何丁購入したかは、覚えていない。

《Asia Times》 つまり、ジハードという名のもとでペテンが行なわれたということですか?

《Khalid》 ジハードには正当性が必要だ。ジハードを行なう者は敬虔でなければならない。もし誤って人を殺害したら、それは人類を殺害したと同じことだとムスリムは考える。

《Asia Times》 自爆についてはどう思いますか?

《Khalid》 怒りと不満からくる反応で、イスラームとは言えない。ムスリムであるにもかかわらず、彼らがしていることは、ラムズフェルドやブッシュやチェイニーと同じだ。ニューヨークで3500人が殺害されたために、アフガニスタンとイラクで復讐をしているのだ。アメリカがアフガニスタンで戦争をする様子を見て、本当のムジャヒディンであるオマール師やビンラディンは地下に潜った。今ジハードをしているのは、ジハードが何かを知らないリーダーたちだ。アメリカに欲求不満をぶつけているだけだ。

ohgarrThe pawns who pay as powers play
Syed Saleem Shahzad、KARACHI


■タリバン32人殺害[050622 AFP]

アフガニスタンのカンダハルで、米軍戦闘機に援護されたアフガン国軍が、タリバン32人を殺害したとアフガン高官が述べた。

火曜日の朝には11人の抵抗勢力が死亡し、その後Mian Nisheen地域の公園にあった隠れ家を米軍戦闘機が攻撃して21人が死亡したと、作戦を指揮したMohammad Salem将軍が述べた。「今のところ、タリバン32人を殺害した」という。

約400人のアフガン警察官がこの戦闘に参加し、米軍戦闘機や戦闘ヘリコプターに援護されたという。15人が逮捕された。「同盟軍の空軍だけが参加している」といい、米軍は地上にはいなかったことを付け加えた。米軍も作戦が行なわれたことは認めたが、詳細は安全のためとして語らなかった。

先週の水曜日、カンダハルから85キロの地点にあるMian Nisheenで、タリバンが31人を拘束した。そのうち警察長官を含む8人が殺害されている。Salemによると、遺体は発見されておらず、タリバンが月曜日に釈放したという残りの23人も、依然行方不明らしい。

Salemによると、抵抗勢力たちは火曜日の作戦で地方本部から撤退したが、「すべてが放火されていた」という。

タリバン報道官のラティフ・ハキミは衛星電話で『AFP』に、「タリバンの法廷で無罪という判決が下されたために、捕虜23人は釈放した」と述べた。これに先立ち、地方警察長官のNanay Aghaも裁判にかけられたが、アメリカに協力したとして別の7人の捕虜とともに処刑されたと語っていた。(後略)

garrThirty-two suspected Taliban rebels killed in Afghanistan
KANDAHAR


■治安組織、カリルザド暗殺計画容疑者を追跡[050622 Daily Times]

治安組織は、米大使暗殺計画のためにカブールで逮捕された3人のパキスタン人についての情報を収集しているという。

「彼らの親戚と接触し、父親と話をした。事件の全体像がわかりつつある」という。諜報組織は、逮捕されたパキスタン人Murad Khanの父親、Sareer Khanに会った。

Murad Khanは最近カイバル行政区のLandikotalに引っ越し、仕事を探していたという。「先週の土曜日に、トルハムから許可書を持たずにアフガニスタンに入った。ジャララバードで逮捕されたようで、ラグマン州ではない」と、Murad Khanの親戚が語った。おそらく仕事を探して国境を越えたのだろう。アフガニスタンには、いい仕事がある。我々の情報では、ジャララバードで逮捕されたことは確かだ」。

Murad Khanの父親は今日ペシャワルで、治安当局高官と会うことになっている。父親のSareer Khanは、ペシャワルの住民だったが、数カ月前にモーマンド行政区に引っ越した。「Sareer Khanは農民で、家族は過激派とは関係していない」と、親戚が述べた。「Murad Khanは、毎週日曜日に父親に会いに来た。しかし先週の日曜日には、ジャララバードに行ったために来なかった。彼の顏を見れば、彼は無実な人間で、アフガニスタンのVIPを殺害するなど、考えられないことだとわかる」。

カブールの諜報組織は、逮捕された3人のパキスタン人は銃やロケット推進手榴弾を持ち、ラグマン州でカリルザド暗殺を計画していたという。

smellSecurity agencies trace alleged militant in plot against Khalilzad
PESHAWAR


■ブッシュ、テロに関して口出し[050621 BBC]

ブッシュ大統領がムシャラフに電話をかけ、テロとの戦争に関してパキスタンとアフガニスタンの間で高まってきた緊張感について話し合った。

火曜日に、アフガニスタンはパキスタンに向けて、パキスタン内にいるタリバン戦士たちを「保護」せず、取り締まるように要求した。

アフガン大統領報道官は、「テロリスト」はパキスタンで訓練されていると非難した。また、カブールの米大使暗殺計画を暴露したと述べた。

パキスタンは、過激派の取り締まりを十分していないという非難に対して、「無責任で事実無根」と、強く否定した。

《誤解を解く》

ブッシュ大統領がムシャラフと15分電話で話したと、ラシッド情報相が述べた。その後ムシャラフは最近の出来事の「誤解を解く」ために、カルザイ大統領に電話をかけたという。また情報相は、パキスタンは「不正な活動」をする個人の行為すべてに責任を持つことはできないと述べた。

最近の流血としては、アフガン治安部隊がカンダハルで少なくとも11人のタリバンを殺害したと高官が述べた。また同州では車が襲撃され、アフガン人選挙委員会高官が殺害され、もう1人が負傷した。

《大きな代償》

最近アフガニスタンでは一連の襲撃や戦闘が続いている。ほとんどがパキスタンと国境を接する南部や東部だ。「国民が死んでいる。学校が放火される。モスクが爆破され、聖職者が暗殺される」と、アフガン大統領報道官Jawed Ludinが記者会見で語った。「特にパキスタンに近い地域が不安定だ」。「我々にはパキスタンが必要で、パキスタンは我々を必要としている。そして全世界がテロと戦うために、手を組むことが必要だ」。(後略」

hoonBush intervenes in terror dispute


■アフガニスタンの新聞、パキスタンを非難[050621 BBC]

米大使カリルザドを暗殺しようとして逮捕されたパキスタン3人のニュースで、アフガニスタンの新聞はパキスタンを強く非難した。

ある新聞によると、イスラマバードはタリバン後のアフガニスタンの安定と治安を妨害しようとしていると、非難した。また暴力が頻繁に起こっていることから、アフガニスタン政府に「敵」を攻撃するよう求める新聞もある。

テレビの報道によると、3人の容疑者は、パキスタンから自爆に用いるための「特別なベスト」が届くのを待っていたと告白した。

《安全のゆらぎ》

「アフガン国民は、パキスタンの諜報組織が、アフガニスタンのすべての治安問題の背後にあることに気づいた」と、国営の日刊紙『Anis』が報道した。「最近逮捕された者から、パキスタンの諜報部がアフガニスタンの治安と平和を妨害しようとしていることがわかった」という。

同紙によると、容疑者たちは「ISIとパキスタンの過激派が、アフガニスタンのテロ行為に関わっている」ことを認めたという。別の新聞『Erada』も、同様にイスラマバードを非難している。「最近戦闘が強化しているのは、パキスタンが我々の内政に干渉し、再建を妨害するために治安や安定の悪化に努めているからだ」。「そのためにパキスタンはダブル・スタンダード政策をとっている。テロリストのリーダーを、パキスタン国内に匿っている」。

《ダブル・スタンダード?》

しかし『Cheragh』紙は、カルザイ政権が矛盾する政策をとっていることを非難する。タリバンのリーダーと対話をしながら、タリバンに対して軍事作戦を続行していることだ。「政府のダブル・スタンダードにより、国家の治安や安定が崩れてきた」と非難。「カルザイやカリルザドは、パキスタンがタリバンを保護していることを非難するが、彼ら自身がはっきりした態度をとっておらず、ダブル・スタンダード政策をとっている」。「これらの政策はいつ終わり、我々は流血の悲劇から解放されるのだろう」。

《軍事力》

『Arman-e Melli』紙は、アフガニスタンは軍を強化し、抵抗勢力たちと戦える兵士を育てる必要があるという。「タリバンの攻撃を防ぎ、越境を防ぐためには、強い軍事力が必要だ」。

タリバンが「再結成」され、これまで以上に「組織的な戦略」を採用していることに注目し、国営紙『Hewad』は、アフガニスタンの治安部隊は「敵」を追跡するための戦略や活動を強化しなければならないと述べる。「政府はいつまでも防衛的な態度をとるのではなく、テロリストに対して軍事的な攻撃をするべきだ」という。

hoonAfghan papers blame Pakistan


■アフガニスタン、暗殺計画を暴く[050621 AP]

米大使カリルザドの暗殺計画が、アフガニスタンの諜報部工作員によって暴かれ、ワゴンに乗った、カラシニコフとロケット推進手榴弾を持った3人のパキスタン人が逮捕された。

(中略)高官によると、逮捕された3人はイスラマバード西部20マイル地点にあるWah軍駐屯基地で訓練を受けたと述べたらしい。パキスタンの武器や爆発物工場がある地域である。その後北西辺境州のバラに移り、先週になってアフガニスタンに入ったという。

男たちはパキスタンにいる仲間と連絡をとり、爆発物の入った自爆ベストを送るように頼んだが、決行日までに到着しないことがわかったため、所持していた武器で暗殺計画を遂行するよう、指示されたという。

garrAfghan Agents Thwart Assassination Plot
PAUL HAVEN


■テロ訓練所、分散して存続[050620 Los Angels Times]

(前略)カリフォルニアで逮捕されたHamid Hayatが、陸軍本部があるラワルピンディに存在するテロ訓練所で訓練を受けるなどあり得ないとパキスタンが述べたが、それはある意味では正しいかもしれない。

パキスタンの高官は、テレビで放映されているアルカイダのキャンプのような、「古い]訓練所について語っているのだ。(中略)9.11以後、ジハード訓練所は分散し、地下に潜ってしまったために、以前より探し出すことも取り締まることも困難になってしまったと、パキスタン人高官が述べた。

これまでのような巨大な、人目につくようなキャンプの代わりに、テロリストたちはもっと小さい、察知されないようなシステムで訓練されている。そしてそれを管轄しているのはアルカイダではなく、パキスタンの最も勢力のある3つの過激派組織である。前述した高官や米政府の非公開リポートによると、これらの過激派組織はビンラディンのネットワークと深い関わりをもってきたようだ。

ハラカット・ウル・ムジャヒディン(HuM)、ジャイシェ・ムハンマド、ラシュカレ・トイバの3つの過激派組織は、公的には2002年以後活動を禁止されている。しかし組織は改名して、いまだに活動を続けている。

組織は多大な政治的影響力を持ち、資金も潤う。なかには、アメリカ人を含む共鳴者もいるようだ。アメリカは、これらの組織がアメリカに対するテロ活動を始め、パキスタン国内、カシミールで行動しているとして非難している。

アメリカ人高官は、ムシャラフがこれらの過激派組織や訓練所を取り締まらないことは、特に驚くことではないという。ISIはカシミールなどの戦闘やアフガニスタンにおける国益を守るために、過激派たちと密接に連帯してきた。また過激派組織はパキスタンの原理主義政党から、多大な援助を受けている。

最近までアメリカは、これらのパキスタンの訓練所はカシミールに戦士を送るためだけに用いられるとみて、見て見ぬふりをしてきた。しかし状況は変わってきたのだ。アフガニスタンやイラクに米軍が存在している事実から、パキスタンのテロリストたちはアメリカを標的にし始めたようだ。

この変化の中心には、HuMの前会長、Maulana Fazlur Rehman Khalilがいる。(中略)アメリカの諜報部高官は、この3つの過激派組織は、数千人のアルカイダ兵士や幹部工作員、アフガニスタンからパキスタンに逃げてきたタリバン高官を迎え入れたという。(中略)「以前は誰が敵で、どの組織の人間が敵かがわかった。今はそれがわからない」と、米政府の対テロコンサルタントBruce Hoffmanが語る。(後略)

smellTerror Camps Scatter, Persist
Josh Meyer、WASHINGTON


■アフガニスタンでの攻撃で、22 人死亡[050620 AFP]

タリバン勢力との戦いで、抵抗勢力多数を含む22人のアフガン人が殺害され、米兵3人が負傷した。

タリバンがヘルマンド州を攻撃したと、州政府報道官が月曜日に述べた。「タリバンがWasher地域を攻撃して、地方知事のMullah Sakhiと警察官を殺害した」と、Mohammed Waliが『AFP』に語った。「交戦があり、タリバン11人が死亡した。遺体がまだ放置されている。タリバン3人が負傷した」という。

日曜日の夜遅くにザーブル州で、カブールへ向かうハイウェイのチェックポストで警察官少なくとも1人が殺害され、2人が負傷した。ザーブル州の警察官Abdul Jabar Uruzganiによると、タリバンに攻撃されたという。タリバン戦士7人も殺害されたが、遺体は残っていないという。

日曜日早朝、ファラ州のカンダハルとヘラート間の道路で、ハイウェイ警察官1人が殺害され、4人が負傷した。そのうちの3人は重症だと、ヘラート警察報道官のAbdul Raof Ahmadiが語った。攻撃はタリバンとアルカイダによるものだったという。

日曜日にパクティア州で、米兵の車が爆弾を踏み、米兵3人が負傷した。また日曜日と月曜日にコースト州で、国連の車両が爆弾で狙われたという。車は破損したが、負傷者はいない模様。

日曜日にヘルマンド州で、米軍戦闘機が少なくともタリバン抵抗勢力20人を殺害したと米軍が発表した。(中略)

米軍は月曜日に、9月に予定されている選挙を妨害するために、外国人がタリバンを支援している証拠があると述べた。

garrTwenty-two killed in new Taliban attacks in Afghanistan


■アメリカ、ビンラディンの捜索に「いらいら」[050620 BBC]

先週、アフガニスタンの米大使カリルザドが、オマール師とビンラディンはアフガニスタンにはいないだろうと述べた。外交上の問題を避けるために、パキスタンにいると明言はしなかったが。

その後アフガニスタンのテレビとのインタビューで、パキスタンのテレビクルーがタリバン幹部をインタビューできるのに、なぜパキスタンの諜報部は彼の居場所がわからないのだろうと、疑問を投げかけた。

パキスタンはすぐに、カリルザドの発言を「無責任」と非難した。そして今度はCIA長官のポーター・グロスが、問題ある発言をした。ビンラディンの居場所について「予測がある」と述べ、テロとの戦争の「弱点」と「専制国家」における隠れ家が、捜査を妨害しているというのだ。

グロスは国家を名指しするのを注意深く避けたが、パキスタンであったのは間違いない。

《不承々のパキスタン》

内部からパキスタンとの関係を見てきたのが、CIA高官のGary Schroenである。彼は1997年〜99年の間、そして9.11以後ビンラディンの捜索を率いる。

『BBC』とのインタビューでSchroenは、CIAの対テロ責任者に「ビンラディンとその部下を殺害して、ドライアイスに詰めてアメリカに持ち帰るように」と言われたと述べた。

Schroenは、ビンラディンを逮捕する最大の好機は、2001年のトラボラだったという。「ビンラディンがパキスタンに入ってしまったら、もう我々の手には届かない。パキスタン政府は、米軍がパキスタン領内に入ることを決して許さない」という。

《「パキスタンを頼りにせざるを得なかった」》

イスラマバードのCIAで2度にわたって仕事をしたSchroenは、アルカイダがいまだに逮捕されてないことは残念だが、予測されたことだという。「パキスタンはいまだに、ビンラディンを逮捕することに乗り気ではない。彼が逮捕されたり殺害されたら、国は大変なことになる」。

またパキスタンには、ビンラディンがどこにいるか予測がついているはずだという。「私同様、もしビンラディンが隠れているとしたら、ペシャワルの北部の部族地帯に隠れていることを知っているはずだ」。

パキスタン政府は、もし軍をこの地域に派遣したら、激しい対抗に合うことを十分承知しているはずだという。しかし軍が派遣された場合、ビンラディンは動かざるをえず、そうなれば探し出すことが容易になるという。「ただし問題はいつも同じだ。パキスタンがこれをするかどうかだ」。

《イスラマバードの怒り》

対テロにおけるアメリカとパキスタンの関係は、カルフォルニアで逮捕されたパキスタン人たちのために、ぐらつき始めた。捜査官によると、逮捕者の1人が、アルカイダの訓練所がパキスタン内にあったと述べたのだ。

2002年にパキスタンは、過激派をいくつも取り締まっている。カシミールで活動していた組織だが、アルカイダとも関係がある。専門家は、これらの組織は単に地下に潜っただけで、アメリカに対して活動しているのではないかと恐れている。

アメリカはこれまでパキスタンの協力を称え、700人以上のアルカイダを逮捕したことに対する代償を認めている。ムシャラフ自身、暗殺の対象となっている。

いまのところ、アメリカがいらいらし始めている証拠が見え隠れしているだけだが、今後どうなる。大きな変化がある可能性もある。

smellUS 'impatience' in Bin Laden hunt


■アフガニスタン、米大使暗殺計画を暴く[050620 AFP]

アフガニスタン当局は、自動武器とロケット推進手榴弾を所持して、アフガニスタンにいる米大使カリルザドを暗殺しようと計画していたパキスタン人3人を逮捕したという。

3人は日曜日にLaghman州で逮捕された。「諜報部工作員たちが、前日から彼らを追っていた。カリルザドを暗殺しようとしていたという自白を、テープに録音した」と諜報部高官Abdullah Laghmanaが述べたという。

3人は自爆をするために、パキスタンから爆発物が届くのを待っていたが届かなかったために、所持していた武器で暗殺するように指図されたという。

彼らがどの組織に所属していたかは明らかではないが、ある諜報部高官によると、「パキスタンにあるテロ訓練所」で訓練を受けたという。

3人は18歳〜20歳のようで、脅えて当惑している様子がテレビに映し出された。2人はペシャワル出身のAbdul AlimとMurad Khan、もう1人のZahidは北西辺境州の町の出身だという。

カリルザドはすでにイラク大使としてイラクに赴任するために、アフガニスタンを去ったという。暗殺計画が暴露される前に出発していたかどうかは不明である。(中略)

アフガニスタンは、パキスタンが過激派をアフガニスタンに送り込んでいると、非難を繰り返している。しかし今回の暗殺計画に、タリバンの関与を示す証拠はない。パキスタンも関わりを強く否定した。「アフガニスタンが事件を調査し、首謀者の特定と動機をはっきりさせることを期待している」と、パキスタンの外務省報道官が述べた。

garrAfghanistan foils plot to assassinate US envoy KABUL


■CIA、「ビンラディンの居場所を把握」[050620 BBC]

CIA長官が、ビンラディンの隠れ場所について「予想がついている」と述べた。しかしCIA長官のポーター・グロスは、世界のお尋ね者が逮捕できるかどうか、またその場所については明言しなかった。

グロスは雑誌『Time』のインタビューに答えて、アメリカのテロとの戦争には「弱点」があると述べた。(中略)「この弱点を強化しなければ」ビンラディンを逮捕することはできないという。

ビンラディンの居場所については、「彼がどこにいるか、だいたいの予想はついている」と述べた。(後略)

hoonCIA 'knows Bin Laden whereabouts'


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.