【2005年7月4日〜7月10日】


■アフガン人6人、「タリバンが」斬首[050710 BBC]

アフガン人警察官6人がタリバンに襲撃され、斬首されたとアフガン高官が述べた。さらにヘルマンド州で30人が乗車した車列が襲撃され、4人の警察官が死亡し、多数が負傷したという。

警察官6人が拉致され、後に道路脇で斬首されているのが発見された。

ヘルマンド州知事が、襲撃者たちはパキスタンから入国し、再びパキスタン側に帰ったと述べた。

garrSix Afghans beheaded 'by Taleban'


■アメリカ、奇襲部隊兵士の斬首を確認できず[050710 New York Times]

タリバンが土曜日にNavy Seal奇襲隊員を斬首したと述べたが、米軍は証拠はないために、捜索を続けていると述べた。(中略)

クナール州知事のAsadullah Wafaが土曜日に、タリバンの声明に関する情報は何もないと述べた。(中略)

アメリカのB-52が、米軍ヘリコプターが撃墜された地域を爆撃し、市民約12人が殺害されたと、地元アフガン高官が述べた。B-52の攻撃は、カルザイ大統領から非難されており、米軍も一般市民の死に対して遺憾の意を表明している。

クナール州のManogay地域を管轄しているhamsur Rahman Safiによると、米軍の爆撃で2件の家が破壊され、合計27人がChachal村で死亡したという。そのうちの16人がタリバンだったらしい。

またSafiによると、犠牲者たちのなかには、Maulvi Abdul Rahimという名の男をリーダーとする「アラブ人戦士」たちがいたと述べた。かれらはアメリカのヘリコプターにロケット弾を6発撃ち込んだと、Safiが語った。

これとは別に土曜日、バグラム基地の収容所からアフガン人76人が釈放された。17〜60歳の男たちは、約2年間、基地に拘束されていた。

hoonU.S. Can't Confirm Taliban Claim They Beheaded Commando
ABDULWAHEED WAFA、KABUL


■タリバン、新政府聖職者を殺害[050709 Reuters]

タリバン抵抗勢力が、親政府聖職者幹部を殺害した。今月になってから同じような殺人事件が3件起きていると、州知事が土曜日に述べた。パクティア州のイスラーム聖職者のAgha Janが、妻とともに自宅で刺されて死亡した。「タリバンの仕業だ」と、州知事のGulbaddin Mangalが述べた。

garrTaliban kill pro-govt cleric
KHOST


■米奇襲隊員、アフガニスタンで殺害か[050709 AP]

タリバン報道官が土曜日に、行方不明になっている米奇襲隊員を斬首したと述べたが、米軍は根拠がないために、捜索を続行しているという。

(中略)「今朝、クナール州のShagal地域で、タリバンが米兵を斬首した」とタリバン報道官のラティフ・ハキーミが電話で『AP』に述べた。「遺体を山の斜面に放置したので、アフガン軍か米軍が発見するだろう」という。

米軍報道官のJerry O'Haraは、奇襲隊員の捜索はまだ続いていると述べた。「唯一明らかなことは、彼が行方不明だということだ」。

米兵を殺害したという証拠があるかどうか、ハキーミに問いただしたところ、「アメリカ人たちが遺体を発見したら、それが証拠となる」と述べた。ハキーミは以前、米兵のビデオを発表すると述べていたが、土曜日はこれに関しては言及しなかった。「彼は重要な人間であったため、有益な情報を聞き出した。アメリカの軍事作戦や基地、今後の計画について、詳しく語った」という。(後略)

garrU.S. Commando Said Killed in Afghanistan
NOOR KHAN、KANDAHAR


■タリバン、米兵殺害を主張[050709 AFP]

タリバンが、先週以来拘束していた米奇襲部隊兵士を処刑したと、パキスタンの報道機関が報告した。しかしカブールの米軍報道官は、証拠は何もないため、捜査活動を続けていると述べた。

パキスタンのAfghan Islamic Press(AIP) が、クナールにいるタリバン報道官の話として、米軍特殊部隊兵士が殺害されたと報道した。「タリバンは、クナールのShegal地域で拘束していたアメリカ人を、朝の11時に斬首した」と、タリバンの報道官ラティフ・ハキーミの話を引用した。この報道は確認されていない。(後略)

garrTaliban claim to have killed US commando in Afghanistan: report
ISLAMABAD


■支配者たちの悪行でイギリス人につけ[050709 Daily Times]

タリバン報道官が、イギリス人たちは、支配者たちの悪行のつけを払わされているが、タリバンは木曜日の事件とは何の関わりもないと、ロンドンの爆発事件に言及した。

「イギリス人たちは、支配者の悪行や抑圧のために、苦難に直面した」と、タリバン報道官のラティフ・ハキーミが電話で述べた。タリバンはロンドンの爆発事件を、うれしくも悲しくも思っていないという。「これがイギリス政府に対する攻撃であれば、うれしかっただろう」。

タリバン戦士たちはアフガニスタンにいるイギリス軍を攻撃するが、ロンドンの爆発とは何も関係がないという。「アフガニスタンにいるイギリス人に復讐をする。しかしタリバンは今回の爆発とは関係がない」と語った。(後略)

hoonBritons paying for rulers' deeds: Taliban
KABUL


■アフガンの戦いで、海軍の誇り高きエリート部隊に痛手[050708 New York Times]

ゆっくり飛行するヘリコプターを、日中武装したタリバンが潜む山中に送ることは、大きなかけだった。しかしNaval Special Warfare Commandを率いるJoseph Maguire大将にとっては、他の選択肢がなかった。

「4人のSealsが地上にいて、『攻撃されている、撃たれた、援護が必要』といわれたら、夜まで待つことはできない」と、Maguire大将は金曜日に述べた。「戦場で見捨てないことが、我々の約束だ」。

Navy Seal(特殊部隊のSea-Air-Land unitsの略)メンバーの8人と陸軍特殊部隊員の8人が6月28日のチヌーク撃墜で死亡した。彼らの使命は、タリバンと戦っていた4人のSealの救出だった。そのうち2人が死亡、1人が救出、1人が行方不明になっている。

Sealが10人が死亡したのは、Sealが創設されて以来の最大の被害であり、大きな打撃となった。アフガニスタンで残りの1人の捜索が続けられているなか、退役したSealの仲間同士で情報交換が行なわれている。しかし外部の人間に対しては、仲間の命を危険にさらさないために黙秘が続く。「共同体の外の者に対しては、誰であろうと、何も教えない。安全の問題だ」という。

死の報道で海軍の特殊部隊員たちは注目され、その極秘行動の一部が明るみに出た。ヘリコプターから落下、穴に身を潜め、山中の抵抗勢力を追いかける。

死亡者の身元から、世界はこのSealの狂信的ともいえる大胆不敵な文化や仲間意識が明らかになった。たとえば、下士官2等兵のJames Suh(28)。韓国人移民の息子で、10代のころから海軍奇襲部隊員になることを希望していた。(中略)Erik S. Kristensen海軍少佐(33)は、やはり海軍の准将の息子である(中略)。

隊員の死は、バージニアに大きな打撃を与えた。Virginia Beach地域には、退役海軍奇襲部隊員たちが大勢住んでいる。(中略)Sealのメンバーであることは、住民たちも知らないことが多いという。「言いふらさないから」だという。(中略)「我々は、彼がアフガニスタンにいることも知らなかった」と、アフガニスタンの戦闘で死亡したMichael P. Murphy一等海尉(29)の父親が語った。

(中略)血の跡をたどった村人が、負傷した奇襲隊員が林の中に隠れているのを発見したと、クナール州高官のShamsur Rahman Safiが述べている。村人は海兵隊員を家に連れ帰り、牛乳を与え、銃弾で負傷した足の包帯を交換する手伝いをしたという。Safiが米軍とコンタクトを取り、翌朝彼は救助された。

金曜日に公表された初めての救助活動の記録によると、奇襲隊員は「非常に険しい地形」を2マイル以上歩き、安全な場所に辿り着くまで、追跡するタリバンに発砲し続けたという。また行方不明になっている最後の1人も生存していると思うとMaguire大将は述べたが、証拠は提示しなかった。兵士が発見されるまで捜査は続くという。「彼はSealだ。結果ができまで、彼はまだどこかにいて、生存していると考えている」。

hoonHeavy Toll in Afghan Fight for Navy's Proud Elite
JAMES DAO


■パキスタンの治安部高官、銃殺される[050707 AP]

木曜日に覆面をして銃を持った男が、北西部の部族地帯で諜報部高官に発砲して殺害したと政府高官が述べた。

Maqsood Hussainによると、バイクに乗っていたMohammed Sarwar Khattakが、北ワジリスタンのミール・アリで殺害されたという。犯人はわかっていない。

garrGunmen Kill Pakistan Intelligence Officer LADHA


■パキスタンの危うい対テロ作戦[050707 BBC]

パキスタンは、ビンラディンのネットワークの戦闘員たちを一掃するための、新たな戦略を開始したようだ。

アルカイダと関係がある数十人の容疑者を泳がせ、幹部と接触するまで待つという作戦である。危険なゲームだが、以前、これで大物を逮捕した経験があるという。特に、ワジリスタンが注目される。

治安問題の専門官によると、グアンタナモ刑務所から釈放された元囚人たちが、これまで把握していなかった地元民や外国人の隠れ家に導いたことがあるという。逮捕する代わりに尾行する作戦は、バローチスタンのナショナリスト活動家のネットワークを摘発するためにも用いられた。カラチを含むさまざまな町でアルカイダ幹部が逮捕されたのも、この作戦を用いたからだという。パキスタンはこの戦略を用いて、大きな獲物を獲得することを期待している。

《厳しい警備》

この戦略を用いるためには、以前パキスタンの過激派幹部に課していた制約を、ある程度緩和することになる。最近グアンタナモ刑務所から帰還したパキスタン人150人の、釈放がある。10ヵ月に及んだ取り調べのあと、ほとんどの者たちが釈放された。

釈放された者たちは、しばらくは厳しく監視され、規制せれる。地元警察は彼らの動きを監視し、情報は連邦政府のデータベースに記録される。しかし元囚人たちは、アメリカによって支給されたハイテク機器を用いて常に監視下におかれることは、公にされていない。(中略)

ハラカットゥル・ムジャヒディンとジャイシェ・ムハンマドが北西辺境州のマンセーラで再び訓練所を運営しはじめたという報告もある。

《柔軟な態度》

2002年初頭、ハラカットは2つに分裂し、ジャイシェ・ムハンマドが生まれた。その後ジャイシェの活動家たちは、ムシャラフ大統領やアジス首相を含む、いくつかのテロ攻撃を実行している。パキスタンの治安アナリストたちは、政府のハラカットとジャイシェに対する態度に批判的だ。他の組織の例のように、なぜ彼らを厳しく取り締まらないのか。ラシュカレ・ジャングヴィなどは、かなり厳しく取り締まりを受けている。

最近では、ハラカットの会長、Fazlur Rehman Khaliliが釈放された。去年9月に逮捕されたが、その後、短期間釈放され、結局自宅軟禁となった。しかし再び釈放されたのだ。おそらく誰かがアルカイダ幹部に接触するのを、待っているのだろう。

この戦略は、パキスタン国内でテロ攻撃が起こる危険性をはらんでいる。しかし危険を冒すしかないという。(後略}

hoonPakistan's risky strategy against terror
Aamer Ahmed Khan


■タリバン、米奇襲隊員殺害を脅迫[050707 AP]

タリバン報道官が木曜日に、拘束している米Navy SEAL兵士を殺害することに決定したと述べた。彼の主張を裏付ける証拠は示していない。

米軍報道官のCindy Mooreはこの声明に答え、「彼が被害にあっていないことを期待している。彼の居場所の特定に、最大の努力をはらっている」。

「アメリカを許すことはない。彼が殺害されることは明らかだ」と、タリバン報道官のラティフ・ハキーミは述べ、殺害後ビデオを発表すると語った。ハキーミは、米軍兵士を拘束しているという抵抗勢力たちと水曜日にコンタクトをとり、兵士は元気で、拷問は受けてはいない様子だと述べた。抵抗勢力により、クナールで拘束されているという。

garrTaliban Threatens to Kill U.S. Commando
AMIR SHAH、KABUL


■パキスタン、国境に兵4000人派遣[050707 AFP]

パキスタンはアフガニスタンの選挙に先立ち、兵士4000人を西側の国境に派遣するという。国境沿いには、すでに7万兵が派遣されている。またパキスタンはパトロールを強化していると、Safdar Hussain中将が水曜日に述べた。

今月に入って初めての抵抗勢力との衝突で、パキスタン軍は外国人アルカイダ戦士を含む6人の戦闘員を、シャーワル谷で逮捕した。軍がチェックポストで車を止めようとしたところ、車の乗員が発砲してアフガニスタンに向かって逃走した。パキスタン軍は車を追跡し、4人の戦闘員を逮捕した。4〜5人が逃走したという。その後再び逃走した者たちを追跡して銃撃戦となり、兵士1人が死亡4人が負傷した。戦闘員2人が逮捕されたという。

逮捕された者のうち1人は外国人で、アラブ人かウズベク人のようだという。ロシア製のマシンガンや手榴弾、爆発物などが押収された。(後略)

hoonPakistan to move 4,000 troops into Afghan border area
PESHAWAR


■タリバン14人、投降[050706 AFP]

ヘクマチアルと関係しているタリバン14人が、アフガニスタン政府の恩赦を受け入れたと、州知事が水曜日に述べた。一団は、パクティア州で投降したという。

投降した抵抗勢力たちは、ジャラウディン・ハッカーニと関係があるらしい。(中略)「学校を放火したり政府機関や同盟軍を攻撃するように、パキスタンで命令されたという」と、知事が述べた。

hoon14 Taliban surrender in Afghanistan: governor
KHOST


■パキスタン軍、抵抗勢力と衝突[050706 AP]

水曜日に政府軍がパキスタンの北西辺境州の部族地帯で、抵抗勢力と衝突した。兵士1人が死亡2人が負傷したと、幹部司令官が述べた。

北ワジリスタンのシャーワルで発生した銃撃戦で、6人が外国人戦士が逮捕されたとSafdar Hussain中将が述べた。ピックアップ・トラックから軍が銃撃されたのがきっかけで、戦闘になったという。戦闘後、軍は車輌を包囲し、4人を逮捕した。戦士1人が逃走したという。

その後捜索隊が逃走した敵たちと再び衝突し、兵士1人が死亡、2人が負傷したという。この作戦でさらに2人の戦士が逮捕されたらしい。

Hussainによると、戦士のうち5人はアフガン人で、6人目はアラブ人か中央アジア出身者のようだったと述べた。しかし北ワジリスタンのミランシャーにいる諜報部高官によると、逮捕されたのは全員地元部族民だったという。

これとは別に準軍隊が、バジョール地域の難民キャンプでテロと関係したとして、8人のアフガン人を逮捕した。手榴弾や地雷、ガスマスクなどを押収したという。「テロに関わっていたという情報を受けた」と、バジョールの行政官Abdul Qayyum Khanが述べた。(後略)

garrPakistani Troops Clash With Militants
RIAZ KHAN


■アフガンの「スズメバチの巣」に苦しむ[050706 BBC]

米軍小部隊の日常的なパトロールが、タリバンとの命からがらの戦いになった。大きな事件として報道されはしなかった。アフガニスタンではごく日常的な出来事だ。しかし、米軍はなぜ抵抗勢力たちをなかなか始末できないか、その現状を物語っている。

6月25日のことだった。Louis Fernandez少尉と7人の兵士たちは、Peak 2911の頂上にいた。標高がそのまま山の名前となる。前日、米軍砲兵隊がこの山の頂上で光を目撃したために、爆撃していた。抵抗勢力たちがここから米軍やアフガン軍にロケット弾を発射している疑いがあったからだ。

Fernandezの一行は、「戦闘被害の状況の調査」を命じられた。アフガン人高官Mohammed Islamuddin大将と通訳2人も一緒だった。

よく踏みならされた小道以外、何もなかった。小道を追跡することにした。道を下りて行くと、Islamuddinがカラシニコフを持った男を発見。兵士の1人McKenna Millerも、別の男がカラシニコフを構えているのを目撃した。Millerは武器を構え「攻撃の許可を待った」。Fernandezは、「Millerに攻撃の許可を与えた。彼は男の頭部を撃ち、殺害した」。「直後、別の方角から発砲された」という。

「その後、あらゆることが起きた」と、イラクとバルカンで従軍経験画アルベテラン兵士のMillerは語る。「2人ではなく、15〜20人に包囲されていた」ことに気付き、銃撃された。身を守る場所がなく、頂上に戻るしかなかった。それぞれ交代に援護しながら、高度のために薄い空気のなかであえぎながら、なんとか斜面をのぼった。「命からがら逃げていた」とMillerは言う。

《有利な追跡者》

Juan Carlos Cocaにとっては、2度目のアフガニスタンだった。間で、イラクのパグダットで従軍していた。「今回が最も楽だと期待していた。しかし、一番大変だ。パキスタンとの国境付近は、まるでスズメバチの巣の中だ」。

必死に敵に追いつかれないように銃撃を続けていた。しかし「包囲されつつあった」とCocaは言う。「通信ができなかった。山が無線を妨害して、援護を要求できなかった」。この地形では、敵のほうが有利だ。「彼らは山のなかでは、我々よりもずっとすばやい」とFernandez。「地形を熟知していて、ずっと有利だ。我々は60〜70ポンドの機器を持っているのに、彼らは身軽だ。遅れをとってしまう」。

軽装の敵は次第に近づいてくる。「約20〜30メートルまでに迫ってきた。彼らが被っている帽子が見えた」。「我々はただ地面にはいつくばり、神に祈るだけだった。我々を守ってくれるようにと祈った。そして銃を撃ちまくっている1人の兵士を守ってくれるようにと」。

この男はTed Smithだった。銃弾を顏に受けて「血を流していたが、銃を撃ち続けた」。

《要塞》

Smithは近々隊に復帰する予定だ。後に得た諜報情報によると、兵士たちは約8人を殺害したようだった。しかし仲間を失わなかったのは、運が良かっただけだという。

やっと高所と安全な場所に辿り着くと、「息も絶え絶えで、話すこともできなかった。弾薬もほとんど残っていなかった」。ここでやっと無線を使うことででき、援護を求めた。A-10が到着する。しかし敵はすでにパキスタン領にいたために、パイロットはマシンガンで攻撃したり、爆撃することは許可されなかった。「まったくいらいらさせられる」とCoca。「敵はアフガニスタン側で我々を攻撃し、そして数100メートルしか離れていないパキスタン側に逃げ込む。我々は何もできない」。「いつもこれだ」。「彼らの温床だ。我々が国境を越えられないことを知っている。それを利用しているんだ」とMillerも同意する。

国境沿いで米軍がどのような法則のもとで行動しているかは、秘密になっている。しかし国境の侵害がある程度大目に見られていることは、これまでのいくつかの米軍のレポートから明らかだ。現にPeak 2911の戦闘でも、この米軍小隊はパキスタン領内に入り込む結果となった。しかし米軍は、国境を越えて敵を追跡することは許可されていない。Fernandezによると、「敵を追跡して」いるとき、国境の反対側にいるパキスタン軍に援護を要請する場合もあるという。しかしパキスタン人から援護されているかどうか尋ねると、「そうとは思えない。実際は援護されていない」と語った。

《マドラッサ》

Islamuddin大将はもっと手厳しい。「パキスタンはアフガニスタンに介入している。悪いやつらを送りこんでいる。協力しているというが、協力なんかしていない」。

Islamuddinはこの5ヵ月間、米軍とともに行動している。何度も敵に出くわした。「外国人がたくさんいる。アフガン人ではない」という。アフガニスタン政府高官も、同じように言う。しかし証拠を挙げることは難しい。Islamuddinは、戦いで死んだ戦士たちを近くで見たことが何度もあるという。「ばかなアフガン人たちもいる。でもほとんどがワジール族やチェチェン人、アラブ人だ。パキスタンのマドラッサからやってくる」という。

米軍は、表向きにはパキスタン人が協力していると言っている。しかし現実に前線で戦っている若い米兵士やアフガン軍には、そう見えない。

hoonStung in an Afghan 'hornets' nest'
Andrew North


■アメリカ、アフガン作戦の詳細を発表[050706 AP]

無線で援護の要請をしてきたのが、最後のコンタクトだった。暗くなりつつあり、暴風雨の恐れがでてきた。4人のNavy SEAL急隊員たちは険しく、木々の生えた山中で、約12人の抵抗勢力に包囲されていた。援護を必要としていた。

この緊急援護の要請を発端に、米軍はアフガニスタンにおける最大の打撃を受けることになる。SEALのエリート部隊にとっても、最大の被害である。救急隊員に対する襲撃や、搭乗員16人が死亡した米軍特殊部隊のヘリコプター撃墜から9日後になって、やっと出来事の全貌が少しずつ明らかにされてきた。

4人の特殊部隊員−−そのうち1人が救出、2人が死亡、1人が行方不明−−は、6月28日に「Operation Red Wing」作戦の一環として、クナール州でタリバンとアルカイダの捜索をしていたと、米軍報道官のJames Yontsが述べた。

この東部地域はヘクマチアルの根拠地で、アルカイダ戦士たちもこの地域にいると、アメリカの高官は述べる。抵抗勢力たちにとっては絶好の隠れ家だ。パキスタンから簡単に入ることができ、隠れる場所も多い。

SEALの部隊−−「戦闘の技術だけでなく、医療や通信技術」にたけたている−−は、「かなりの人数の敵のテロリスト」に襲撃され、無線で援護を要請してきた。

この無線連絡のあと、8人のNavy SEALと8人の陸軍160th Special Operations Aviation Regimentの兵士を乗せて、MH-47チヌークが援護に向かった。高度のある戦場に近づいたのは、日没後だった。突然森に隠れていた抵抗勢力が、ロケット推進手榴弾を巨大なチョッパーに向けて発射し、命中させた。「運が良かった」と、米参謀本部のJames Conwayが説明する。

被害を受けながらも、チョッパーは数マイル飛行し、その後山の斜面の岩場に着地、深い谷底に転がり落ちた。搭乗していた16人は墜落で死亡したと思われる。抵抗勢力たちは墜落現場になだれ込んだ。

攻撃されたチヌークは、他のチョッパーとともに飛行していた。別の機のパイロットが、米軍司令官に撃墜の様子を知らせた。米軍戦闘機やヘリコプター、地上軍がすぐに派遣されたが、暴風雨のために24時間、現場に近づくことができなかった。

いっぽう4人の奇襲隊からは、コンタクトがなかった。安否はまったくわからない。タリバン報道官のラティフ・ハキーミが声明を出し、米兵士1人を拘束したと発表。しかし証拠を見せなかったために、アメリカ高官は懐疑的だった。

米軍は撃墜の36時間後、木曜日になってやっと現場に到着した。「地上に軍を派遣し、敵が入り込めないように、地域一帯を封鎖した。少しずつ地域をコントロールしていき、最終的に墜落現場に到着した」と、軍報道官のJerry O'Haraが『AP』に語った。

米軍は当初、17人がチョッパーに乗っていたと発表したが、その後16人と訂正した。16人の遺体−−21〜40歳−−は回収され、バグラム基地を経由してドーバーに運ばれた。

土曜日になって、近くの山中に住んでいた友好的な部族民長老が、兵士の1人を家で保護していると当局に伝えてきたと、クナール州知事のAsadullah Wafaが述べた。兵士がどのようにしてそこにたどり着いたのかは、わからないという。

米軍はすぐに現場に向かい、奇襲隊員を発見。負傷していたが、命に別状はなかった。兵士は治療のためにバグラム空港に運ばれた。

しかし良い知らせは持続しなかった。

土曜日、米軍は同じ地域を爆撃し、市民17人が死亡。アフガン政府から強い非難を受ける。翌日、米軍は、深い谷底で奇襲隊員2人の遺体を発見する。遺体があった現場にたどり着き、バグラム基地まで運ぶのに、さらに24時間かかった。1962年にNavy SEALが創設されて以来、1回の事件で最も隊員を失うはめになった。

米軍司令官は、いまだに行方不明になっている4人目の兵士を救出する希望を捨てていない。水曜日になっても約300人の兵士と空軍機多数が現場付近に留まり、抵抗勢力「多数」を捜索しているという。

米軍は、奇襲隊員がこの地域で何をしていたか、また援護の要請とヘリコプターの撃墜のあと、彼らに起きたことに関しては黙秘している。

hoonU.S. Reveals Details of Afghan Missions
DANIEL COONEY、KABUL


■米医療チーム、アフガニスタンで攻撃される[050706 AP]

抵抗勢力が、アフガニスタン東部において17人の市民が殺害されたのと同じ地域で、村人を助けていた米軍医療チームを攻撃したと軍が述べた。

火曜日の襲撃では、死傷者はいなかったという。米軍は迫撃砲で応戦し、抵抗勢力は逃走したという。

hoonU.S. Medical Team Attacked in Afghanistan
DANIEL COONEY、KABUL


■アフガン政府、米の空爆を非難[050706 New York Times]

アフガニスタン政府が火曜日に、米軍が最近行なった空爆に対して、異例の非難声明を発表した。

カルザイ大統領の報道官Jawed Ludinが火曜日に記者会見を行ない、大統領が市民の死を悲しんでいると述べた。「テロリストが人々を殺し、モスクや学校を破壊することはわかっている。しかし我々は人々に危害を加えたり、殺害しないようにしなければならない。これは受け入れがたいことだ」。

(中略)米軍が爆撃した建物は、Navy Seal奇襲隊員たちが6月28日に激しい戦闘の最中、救援を求めた地域にあった。その後救援のために派遣されたチヌークが、撃墜された。撃墜した現場は、武装組織のものと見られている建物の位置から2〜3マイル離れたところだったと米軍報道官Colonel Yontsは述べ、この場所にいた男たちが戦闘に加わっていたことを示唆した。

今週クナール州では、激しい戦闘があちこちで続いている。兵士たちは行方不明になっている海兵隊員の捜索を続けている。偵察隊のうち1人が救助され、2人は遺体で発見された。

(中略)Yontsによると隊は6月28日に、クナールにタリバンがいるという報告を捜査していたところ、多数の戦闘員と出くわし、戦闘になったために救援を依頼してきたという。戦闘は長期戦となり、隊のメンバーが報告のために現場を突破しようとしていたという。しかし援護部隊が午後になって到着すると、チヌークが墜落して全員死亡した。

Yontsは、4人目の安否はわかっていないと述べた。

また隊は、同じ地域で、車輌が谷底に落ちて行方不明になっている海兵隊員も探していると、Yontsが語った。この海兵隊員の溺死体と思われる遺体が発見されたと述べたが、詳細は語らなかった。

hoonAfghan Government Condemns U.S. Air Raid That Killed Civilians
CARLOTTA GALL、KABUL


■イギリス、アフガニスタンに軍を移行予定[050706 Guardian]

軍司令官はイラクから英軍を撤退させ、アフガニスタンに移行させようとしている。アメリカがアフガニスタンから、すぐにでも撤退したがっているためだという。

イギリスにとってこの計画は、イラク派兵以後の、最大の軍事作戦となる。幹部司令官たちは、イギリス支配下にあるイラク南東部の治安確立に対して、楽観的な見方をしている。

彼らによると、イラクの英軍は次の12〜18ヵ月の間に2000人以下にできるという。現在は9000人いる。イギリスは来年5月に、アフガニスタンのNATOを主導することになっている。

(中略)イギリス高官によると、アメリカはアフガニスタンからすでに興味を失ったという。アフガニスタンの麻薬の90%はヘロインに加工され、アメリカではなく、ヨーロッパに流入している。

hoonUK seeks to free troops for Afghanistan
Richard Norton-Taylor


■米軍のアフガン戦術、「再考を要す」[050705 BBC]

アフガニスタン政府は、米軍主導のタリバンとその仲間に対する戦いに対して、再考を求めた。先週米軍の爆撃で、女性や子供を含む17人が死亡したと州知事が発表した。

カルザイ大統領は、一般市民の死を「非常に悲しんでいる」と、彼の報道官が火曜日に報道陣に述べた。

米軍は、行方不明になった兵士のうち、2人のエリート隊員の遺体を発見したことを確認した。

「大統領は、一般市民が死亡したクナールでの軍事作戦の報告を受けて、非常に悲しみ、残念に思っている」。「テロに対する戦いで、国民が被害を受けている理由を、彼らに説明することができない」。「同盟国の仲間とともに、アフガニスタン政府は戦略について、特に一般市民が死亡するような結果となる戦略について、考え直す必要性がある」と、報道官のLudinは述べた。

火曜日に米軍は、救出しようとしていた2人の特殊部隊兵士の遺体を回収したという『BBC』の報道を確認した。

カブールは、「残り1人の兵士の行方はわからない」という。日曜日に米軍は、4人目の兵士を救出したと発表していた。(後略)

hoonUS Afghan tactics 'need rethink'


■ライバル同志の思惑、テロとの戦争を阻む[050705 BBC]

アメリカ、パキスタン、アフガニスタンの複雑な思惑が、テロとの戦争を阻んでいる。

パキスタンとの国境付近で起きた、タリバンによるチヌーク撃墜で、パキスタン、アフガニスタン、アメリカの関係が再び緊張した。

アフガン人やアメリカ高官は、タリバンはパキスタンの一部の勢力から支援を受けていると主張している。チェイニー米国務省副長官やCIA長官のグロスが、ビンラディンはアフガニスタンにいないと述べたあと、イスラマバードには圧力がかかっている。

《外交危機》

2人とも、ビンラディンはパキスタンにいると言っているかのようだった。アフガンのリーダーたちはこのようなコメントにより、自分たちの正当性を立証したと感じているが、パキスタンは不快感をあらわにしている。

6月21日にブッシュ大統領はムシャラフに電話をかけ、アフガニスタンとの外交関係が悪化しないように、カルザイと話し合うことを求めた。この電話外交で、言葉による非難の応酬はなくなったものの、緊張は解けないままだ。

現実としては、アメリカ、パキスタン、アフガニスタンの3国間の駆け引きが、9.11以来続いている。テロとの戦争に対して同盟しているわけではなく、表向きには国家的利益の追求という形をとりながらも、実際はそれぞれのエリート支配階級の利害関係に支配されているのだ。

対立する利害関係が、テロを排除し、民主主義国家を建設するという使命を阻んでいる。

ブッシュにとっては、ビンラディンやアルカイダ幹部を逮捕することが最優先で、アフガニスタンの国家建設やタリバンの攻撃を防ぐための戦略は二の次だ。

《優先度の変更》

タリバンを敗北させたあとの最初の2年、アメリカはアフガニスタンの国家をはじめ、軍や警察の再建には意欲的ではなく、軍閥たちが和平を保つことに依存していた。アフガニスタンからイラク戦争に関心が移ると、軍や偵察機器それに伴ってイラクに移り、ビンラディンを逮捕するという最重要課題も二の次になった。

以前よりもアフガニスタンを重視し始めたとはいえども、アメリカの政策の失敗は、麻薬取り引きやタリバンの再結成、反米意識などで顕著だ。

カルザイ大統領は、アメリカの過去の政策に憤慨し、アフガニスタンや自分の政権は、パキスタンやアフガニスタンの軍閥を後ろ盾としたタリバン残党に脅かされているとみる。彼にとって、アルカイダの脅威は大きなものではなかったはずだ。またイラクの戦争も、アフガニスタンの未来にとっては思わしくない。欧米の資源が、アフガニスタンの再建に回らなくなるためだ。

《本当の戦争》

カルザイにとっては、イスラーム戦闘員との本当の戦いはいまだにパキスタンとアフガニスタンの国境にあり、ブッシュが信じているようにイラクにあるのではない。

しかし彼の優柔不断な態度のために、アメリカの目を現実に向けさせることができない。さらに彼がアメリカに頼っていることから、国民や隣国の保守派の怒りを買っている。

アメリカの力を利用して隣国と同盟し、アフガニスタンに介入させないようにする代わりに、6月、グアンタテモ刑務所の囚人の取り扱い問題が加熱している最中、彼はブッシュと戦略的パートナーシップを約束してしまった。

このタイミングは最悪だった。少なくともグアンタナモ問題が解決し、イラクやアフガニスタンの状況が、もう少し保守的ではなくなる時期まで待つべきだった。

アメリカのカルザイに対する不満は、彼が大統領選挙に勝ったにかかわらず、政治的規範を自力で作り出せずにいることである。

《二枚舌》

アフガニスタンは9月には国会選挙を迎えるが、いまだに政党はなく、政治規範も理念も定まってないままだ。パキスタンに問題の責任転嫁をすることで、人々の目を自分の政治的失敗から反らせようとしている。

パキスタンの軍事政権は、タリバンが2001年に敗北して以来、彼らに隠れ家や援助を与え続けている。ムシャラフはアメリカに対して、明らかに二枚舌を使っている。イスラマバードは、アメリカとの関係が短期的なものであることを知っている。テロとの戦争が続いている間だけの関係だ。

ワシントンの本当の関心は、パキスタンのライバルであるインドを、この地域の防波堤にすることだ。パキスタン軍は、これをなんとか妨害しようとしている。

したがってパキスタン軍は、タリバンを援助しながらアメリカ人をアフガニスタンにくぎ付けにし、いっぽうアルカイダ狩りに協力することで、ワシントンを味方につけておかねばならない。パキスタンはアメリカから大きな圧力をかけられて、はじめてアルカイダに対して行動した。

軍は、アラブ人や中央アジア人アルカイダを取り締まるために、北西辺境州で500人以上の兵士を失った。しかしタリバンが再結成しているバローチスタンでは、一切行動していない。タリバンやカシミールのために戦っているパキスタン人過激派も、取り締まっていない。ビンラディンを生かしておくことも、軍にとっても重要なことだ。

《政治的サバイバル》

軍は、北西辺境州やバローチスタンを支配するイスラーム政党と同盟している。1990年代以来、タリバンを支持してきた者たちだ。ムシャラフは、彼らがタリバンを援助することを見て見ぬふりをして、軍内部のイスラーム原理主義者たちに、自分がアメリカの言いなりになっていないことを証明しようとしている。政治ゲームはすでに長く続きすぎており、イスラーム原理主義は、この地域に深く根づいてしまった。

武力を一掃するためには3者が、互いにより良い付き合いができるメカニズムを作り出さなければならない。何を優先させるか、関心は何か、国家の利益となることは何かを話し合わなければならない。

3者が別々の方向に動こうとする限り、タリバンとアルカイダは生き続ける。

hoonRival aims hinder war on terror
Ahmed Rashid、Lahore


■タリバン高官の弟、パキスタンの銃撃戦で死亡と高官[050705 AP]

パキスタンで銃撃戦の末に殺害されたイスラーム聖職者は、前タリバン外務大臣ムタワキル氏の弟であることが確認されたと、パキスタン人高官が月曜日に発表した。

モスクのイマームで祈祷リーダーだったMaulvi Jalil Ahmed Kakarが日曜日に、クエッタの2つのライバルグループの間で発生した銃撃戦で死亡したと、警察官Jamil Ahmedが述べた。

カブールでは、前タリバン幹部でムタワキルの親友であるMullah Mohammed Khaksarが、Kakarはムタワキルの弟で、日曜日の銃撃戦で死亡したと述べた。

諜報部高官と別の警察幹部も、Kakarがムタワキルの弟であることを確認した。

hoonBrother of senior Taliban official killed in shootout in Pakistan, officials say


■カブール、アメリカに対する「陰謀」に関して批判を受ける[050704 BBC]

パキスタンは、米大使暗の暗殺を計画していたことで逮捕された3人のパキスタン人についての情報を提供していないとして、アフガニスタンを批判した。3人の重武装したパキスタン人が、先月Laghman州で、アフガニスタンの前米大使カリルザドを暗殺しようとした罪で逮捕された。

彼らはカリルザドが出席するはずだった、道路の開通式が予定されていた場所から50メートル離れた地点で逮捕された。

パキスタンの外務省報道官のJalil Abbas Jilaniは、カブールは外交規範に従っていないと批判した。

別のパキスタン人5人が後にアフガニスタンで逮捕されたが、彼らがこの暗殺計画と関係しているかどうかは、わかっていない。Jilaniは、この5人についても、何の情報もないと述べた。

hoonKabul criticised over US 'plot'


■タリバンムジャヒディンによるチヌークを撃墜ビデオ[050704 Jihad Unspun]

タリバンが発表した米軍チヌーク・ヘリコプターの撃墜シーンが、ここ(『Jihad Unspun』)で見ることができる。

ohohFootage: Taliban Mujahideen Shooting Down US Chinook In Afghanistan


■アフガン市民、米空爆で死亡[050704 AP]

アフガニスタン東部の空爆で、女性や子供を含む市民17人が死亡したと、アフガン高官が月曜日に述べた。米軍は市民の死亡を確認したが、その数は明らかではないという。

クナール州知事のAsadullah Wafaは、最初の米軍の空爆で家屋を破壊し、村人たちが現場に集まったところで、2つ目の爆弾が同じ目標に落下したという。

(中略)米軍によると、「標的は、クナール州でテロ攻撃をしていたテロリストの基地だった。中級テロリーダーの基地でもあった」という。

Wafaは、最初の爆撃で誰が死亡したのか、明らかではないと述べた。「戦闘員が殺されたのかもしれないが、わからない」。「2番目の爆撃で、17人が殺された」。

いっぼう行方不明になった4人の特殊部隊員のうち、3人の行方はいまだにわからない。

Wafaは、2人目の兵士をクナール州にいるアフガン人家族が保護していると述べた。アフガン諜報部の情報源から入手した情報だという。

しかしワシントンの国防省高官は、2人目の兵士はまだ発見されていないと述べた。米軍報道官のJerry O'Haraは、知事の話についてコメントすることを拒否し、「希望を持っている」と述べるに留まった。

土曜日に救出された兵士は、米軍が彼の位置を確認して救出するまで、部族民長老の家に保護されていたという。

『BBC』は、行方不明兵士のうち2人の死亡が確認されたと報道した。

garrAfghan Civilians Killed in U.S. Airstrike
AMIR SHAH、KABUL


■行方不明兵士2人、「死亡」[050704 BBC]

行方不明になっている米特殊部隊兵士のうち2人が、死亡しているのが発見されたと、米政府の情報源が『BBC』に語った。3人目の行方はいまだにはっきりしない。

クナール州知事が、アメリカ人1人が遠く離れた村で保護されていると、報告している。(中略)

カブールではアメリカ高官が、行方不明になっているエリートNavy Seal隊の2人が死亡したことを確認した。「大きな悲劇」だと語った。

(中略)村人が負傷したアメリカ人を保護しているという報告について、アメリカは注意深く見守っている。クナール州知事のWafaが日曜日にこの報告を受けたというが、まだ救援隊は村には到着していないという。

カブールにいる『BBC』のAndrew Northは、この報告はすでに救出された兵士についてのものなのか、4人目が生存している証拠なのか、はっきりしないという。

いっぽう米軍は、アフガニスタン東部における米軍の空爆で、市民が死亡したことを遺憾に思うと発表した。女性と子供を含む17人が、Chechal村の爆撃で死亡した。米軍は無実の者の命を失ったことを残念に思うと述べたが、重要な標的を攻撃し、死亡者の中には敵の「テロリスト」がいたと主張している。

garrTwo missing US troops 'are dead'


■2人目の米兵士、発見[050704 AP]

行方不明になっていた小隊の2人目の兵士が発見されたと、州知事が月曜日に述べた。

州知事のAsadullah Wafaが諜報源からの情報として、2人目の兵士が負傷して、ある家に匿われているという。「住民の家にいる。負傷している」。「アフガン軍兵士と警察が、彼がいる地域に入って救出しようとしている」という。

米軍報道官のJerry O'Haraは、州知事の発言についてコメントすることを拒否し、「行方不明者に対して、希望を常に持っている」と述べるに留まった。

hoon2nd U.S. Serviceman Found in Afghanistan
DANIEL COONEY


■アフガニスタンで奇襲隊員救出[050704 Washington Post]

4人のNavy Seal救出隊のうちの1人が救出されたと、国防省高官が日曜日に発表した。この奇襲隊員がいかにしてタリバン戦士から逃れたかは、今のところわかっていない。 (中略)

このニュースは、アフガニスタンの国防省が、最近になって抵抗勢力や外国人戦士たちが急激に活動し始め、以前よりも重装備になっていると発表した直後のことだ。

米国防省高官は、救出した兵士は元気で、行方不明になった残りの兵士たちに対する情報を提供することができる、と述べた。(中略)

アフガン国防相のAbdur Rahim Wardakによると、タリバンたちは他の反米司令官やアルカイダメンバーたちと協力しており、アメリカ人やアフガニスタン政府に対する攻撃は、今まで以上に激しくなってきたと述べた。

日曜日に実施した電話インタビューでWardakは、雪解けに従って峠が開いて以来、抵抗勢力は急激に強くなったという。「諜報情報によると、アルカイダが再結成しており、今後アフガニスタンで活動を再び開始しそうだ」。「以前に増して、あちこちで外国人戦士たちに出くわすようになった」という。

アフガンやアメリカ軍は外国人戦士を逮捕しているが、ほとんどがパキスタン人である。しかしアラブ人や、前ソビエト連邦の戦士もいる。

抵抗勢力たちは以前よりも資金、武器、最新テクノロジーの機器を持ち、リモートコントロール爆弾、高感度爆弾、肩掛式対空ミサイルさえ持っている。火曜日に米軍のチヌークを撃墜させたのは、このような肩掛式対空ミサイルだったとWardakは述べた。

1980年と90年代にアフガニスタンを隠れ家や基地にしていたアルカイダは、アフガニスタンが持つその象徴的な意味のために、再びここで活動しようとしている。

(中略)タリバン報道官のラティフ・ハキーミは再び声明を出し、タリバンはヘリコプターが撃墜した日に米軍兵士1人を拘束し、まだ逃げている者たちを追跡しているという。「彼は元気だ。我々とともにいる」と、ハキーミは日曜日に衛星電話を用いて語った。「2、3日のうちに彼のビデオを放映する」という。(後略」

garrCommando Saved in Afghanistan
CARLOTTA GALL and THOM SHANKER、Kabul


■アフガン聖職者、カンダハルで殺害される[050704 BBC]

新政府派の聖職者が、アフガニスタン南部のカンダハルでタリバンに射殺された。

Maulvi Mohammad Musbahは日曜日に、徒歩で家に帰る途中で襲撃された。バイクに乗った2人組の男に撃たれ、その後死亡した。

garrAfghan cleric killed in Kandahar


■米兵士、アフガニスタンで救出[050704 AP]

行方不明になっている米軍エリート部隊の兵士1人が救出されたが、残りのメンバーについてはいまだに行方がわからないと、米軍高官が述べた。

救出された米国人兵士は、ドイツに送られ、治療を受けているという。(中略)

これとは別に、米軍とともに戦っているアフガン軍数百人が山岳部で、アルカイダ戦士からなる小さなグループを包囲したが、ビンラディンはこの地域にはいないと思うと、国防省のRahim Wardakが『AP』に語った。

Rahim Wardakによると、クナールの山岳地帯は戦士たちの間では人気があり、「潜入するのも出て行くのも簡単」だからだという。アルカイダはこの地域には基地を持たないが、小さなチームになって、あちこちをうろうろしていると思うと述べた。「敵何人かが包囲されたが、組織の幹部はいないと思われる」という。(後略)

garrMissing Serviceman Rescued in Afghanistan
DANIEL COONEY


■米軍空爆「アフガン人17人殺害」[050704 BBC]

アフガニスタン東部で米軍が実施した爆撃で、女性と子供を含む市民17人が殺害されたと、州知事が述べた。

米軍機が、米兵4人が行方不明になっているクナール州のChechal村を爆撃した。クナール州知事のAssadullah Wafaは「過ち」だったと述べ、アメリカに説明を求めている。

Wafaは『BBC』に、村に対する空爆は意図的なものとは思えないが、「米軍になぜそのようなことをしたのか、答えを求める」と述べた。米軍はいまだにこの地域上空を飛んでいるが、爆撃は行なわれていないという。

米軍報道官は爆撃について、「その件に関しては情報はないが、状況を調査中」と述べた。週末に米軍の情報源が、市民が殺された可能性があると述べている。(後略)

garrUS air strike 'killed 17 Afghans'


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.