【2005年7月11日〜7月17日】


■外国メディアと戦う[050717 BBC]

ラホールは、マドラッサを調査しようとしてやってくる外国人ジャーナリストで混乱している。外国の会社とフィクサーとして契約している地元ジャーナリストたちは、こんなに忙しかったことはないと語る。

「信じられないような、すごい要求をしてくる」と、地元テレビ局の特派員、Qaddafi Buttが語る。別の地元フィクサーは「飛行場からあるジャーナリストが電話をかけてきて、一番近くの軍事訓練所に連れてってほしいと言ってきた」このフィクサーは、メディアとの関係を失いたくないために、名前は出さないでほしいと語る。

地元フィクサーは、一日で約100ドルもらう。半月分の給料だ。外国人ジャーナリストたちは、「該当するマドラッサ」に連れて行けと、誰もが熱心だ。「ほとんどの者は、何が何だか、まったく分からない連中ばかりだった」という。

ラホールには、少なくとも21の重要なマドラッサがあり、小さなものは100以上もある。大きな学校はすべて政府に登録しており、過激活動とは全く関係がない。しかし9.11以後、ほとんどの学校が秘密主義になり、そのカリキュラムさえも明らかにしなくなった。

あるマドラッサ幹部によると、9.11の直後、大きなマドラッサが、自主的に学校を欧米メディアに公開しようとした。「学問を学ぶ場所であることを、欧米に証明したかったのだ」という。しかし協力したにもかかわらず、悪意ある欧米メディアに失望したという。

《母校》

2001年のインド国会議事堂襲撃事件の直後、さまざまな思想を教えるマドラッサを規制するWafaqul Madarisが、以後外国メディアを受け入れることをやめる、という決定を下した。このおかげで秘密主義が保たれ、週末にラホールを訪れる外国人ジャーナリストたちたちを、拒否するようになった。

大統領が過激派組織の取り締まりを新たに宣言し、ラホール警察が取り調べを開始したために、シャーザッド・タンウィールの母校の特定が加熱した。

金曜日にジャーナリストたちは、Jamia Manzurul Islamiaマドラッサが警察によって「取り締まり」を受けたことを知る。その数時間後、Jamiaのスタッフはメディアの問い合わせに忙殺され、それに対処するために土曜日に記者会見を開き、学校が取り調べを受けていないことを宣言した。

《お茶とお菓子》

記者会見が終わるか終わらないうちに、ラシュカレ・トイバ本部を訪れたイギリス人ジャーナリストが行方不明になったという噂が流れた。ラシュカレの本部は、ラホールから北40キロの場所にある。組織に関しては、噂でもちきりだ。1990年代、組織のメンバーがカシミールのインド兵の生首を数個持ち帰ったために、その悪名が世界的になった。

このような話は、外国人ジャーナリストを引きつける。ラシュカレは実質的に世界的使命感を持つわけではなく、1980年代に創設されて以来、カシミールだけをターゲットにしている。

しかし外国人ジャーナリストが行方不明になったという噂は、パンジャーブ政府を震撼させた。ある警察高官が『BBC』に、ラホールにあるラシュカレ関係のモスクを取り調べ始めた、と述べた。しかしそのころすでに、このジャーナリストは無事町に戻っていた。

彼はラシュカレ本部に入ることを許され、最近の活動についての説明を受け、お茶とケーキをごちそうになり、自分の質問にすべて答えてもらったというのだ。

土曜日の夕方になると外国人の軍団は、ラホールからもこれ以上何も出てこないことがわかる。しかしその直後ファイサラバードで、4人の容疑者が軍諜報部に逮捕されたことが判明する。

脱出は日曜日の朝に始まった。「やれやれ」。「かわいそうなファイサラバードの仲間たち」と、フィクサーの1人がつぶやいた。

ohBattling the foreign legion of media
Aamer Ahmed Khan


■国境で18人死亡[050717 AP]

パキスタン兵が北西辺境州の国境付近で戦闘員たちと戦い、兵士1人を含む18人が死亡した。

軍の声明では、死亡した者のなかには、女性や子供が含まれていたということだったが、軍高官が『AP』に語ったところによると、死亡した者ほとんどが、戦闘員の家族と思われる女性や子供だったという。

土曜日に、北ワジリスタンのミランシャーで兵士たちが家宅捜索を行なっているあいだ、戦闘員たちが2台の車に乗って逃走しようとしていたために戦闘となったと、軍報道部が述べた。

運転手たちは停止命令を無視し、車の中から兵士たちに発砲し、手投げ弾を投げたという。兵士が応戦してロケット弾を撃ったところ、車のうち1台に積まれた爆発物が爆発し、車が破損した。カザフスタンまたは他の中央アジア出身と思われる戦闘員4人と、その協力者たち12人が逮捕された。

軍の声明では、女性や子供たち数人が銃撃戦で死亡したという。

しかしペシャワルの軍事高官によると、実際の死亡者のほとんどが、女性と子供だったという。高官は、女性15人と子供たちが死亡し、全員容疑者の家族だったようだと述べた

軍によると、カザフスタンのバスポート4冊と爆発物や弾薬、爆弾製造装置などが押収されたという。(後略)

hoon18 Killed in Clashes Near Afghan Border
RIAZ KHAN、PESHAWAR


■パキスタン軍、容疑者17人を銃殺、ほとんどが外国人[050717 AFP]

パキスタン軍が、抵抗勢力たちが隠れていた敷地を包囲し、多数の外国人を含む容疑者17人を銃殺したと高官が述べた。

2台の車に分乗して建物から逃走しようとしていた17人が、銃撃戦ののちに殺されたと、軍報道官のショーカット・スルタンが日曜日に述べた。「殺害されたのはほとんどが外国人だった」という。またパキスタン兵1人も死亡したという。抵抗勢力たちに協力していた地元民5人も、逮捕された。

銃撃戦は土曜日の夜10時頃に開始し、ミランシャー近くの建物で包囲されていた武装した男たちが、パキスタン軍を銃撃してきた。抵抗勢力たちは、逃走しようとして殺害されたという。(後略)

garrPakistani forces gun down 17 suspected militants, mostly foreigners
MIRANSHAH


■パキスタン、国境で抵抗勢力17人殺害[050717 Reuters]

パキスタンの治安部隊が国境地帯で、外国人抵抗勢力17人を殺害したと『Geoテレビ』と目撃者が日曜日に述べた。

政府情報源の話として『Geoテレビ』は、土曜日に実施された作戦で、パキスタン兵1人も殺害されたと報道した。

軍報道官のショーカット・スルタンが『ロイター』に、事件は北ワジリスタンで発生し、現在詳細を調べていると語った。

地元民によると、軍がミランシャー付近を封鎖したという。「遺体の一部や血が散らばっていた」と、現場の『ロイター』の報道官が述べた。(後略)

hoonPakistan kills 17 militants near Afghan border-TV
MIRANSHAH


■抵抗勢力、騒乱のなか、埋葬される[050717 Dawn]

反米スローガンを掲げた数千人の部族民たちが土曜日に、アフガニスタンからパキスタン内を攻撃して、パキスタン領内で殺害された24人の抵抗勢力の葬儀を行なった。

犠牲者のうち4人は中央アジアとスーダン出身者の外国人だったが、残りの20人は地元の部族民だった。

アフガニスタンのパクティアにいた同盟軍が、アフガニスタンから北ワジリスタンのLawara Mandi地域に逃げてきた抵抗勢力のグループを攻撃したという。いっぽうで、アフガニスタン側で殺害された10人の仲間の遺体を運んでいた地元部族民のグループを、同盟軍が攻撃したという報道もある。

情報源によると、24人の犠牲者のうち3人はトルクメン人で、1人がスーダン人だったという。残りは南北ワジリスタンの地元民だった。目撃者によると、スーダン人は、米軍の制服を着ていたという。

(中略)軍の情報源によると、軍は前日に続いてLawara Mandi付近で捜索を続け、さらに5人の容疑者を逮捕したと述べた。(後略)

hoonMilitants buried amid uproar
Pazir Gul、MIRAMSHAH


■部族の長老、「タリバンにより絞首刑050716 BBC]

部族の長老がアフガニスタン南部でタリバンに誘拐され、絞首刑になった。

カルザイ大統領の支持者Malik Aghaが金曜日に誘拐され、その後遺体が発見された。 (中略)

タリバン報道官のラティフ・ハキーミによると、アメリカのスパイだったために絞首刑になったと述べた。(後略)

garrTribal chief 'hanged by Taleban'


■パキスタン部族民、アメリカの攻撃に憤慨[050716 Reuters]

パキスタン人数千人が土曜日に、米軍の攻撃を受けてパキスタン領内で殺害された24人のイスラーム過激派の葬儀に参加し、反米スローガンを連呼した。

北ワジリスタンの2つの村で開催された葬儀に訪れた者たちが、「異教徒アメリカを倒せ」、「イスラームに永遠あれ」と叫んだ。「24人は殉教者で、ワジリスタン全体がジハードに備えている」と、容疑者2人のために開催された葬儀で、地元の祈祷リーダーのMaulana Abdur Rehmanが述べた。(中略)

北ワジリスタンの諜報部高官は、土曜日にさらに4人の容疑者を逮捕したと述べ、2日間で全部で11人が逮捕された。

hoonPakistani tribesmen vent anger over U.S. counter-attack
Haji Mujataba、MIRANSHAH


■パキスタン、自爆犯の関係者を捜索[050716 AP]

パキスタン当局は、ロンドンの爆弾犯人の1人が訪れたと疑われている宗教学校2校の学生や教師などを質問したと、諜報部や学校関係者が土曜日に述べた。

警察や諜報部や内務省高官は、この件と関連して逮捕された者がいるという報道を否定した。

諜報の情報源によると、ラホールのJamia Manzoorul Islamに、捜査班が派遣されたと述べた。学校の報道官であるAsad Farooqが、諜報部が土曜日に学校を訪れたことを認めたが、自爆犯タンウィールが学校を訪れた事実はないという。

「我々の手は汚れていない。そのような活動には関わっていない。単に教育をしているだけだ」と、Farooqが述べた。「学校を訪問したい者は誰でも校内に入れるし、何が行なわれているか、見学してかまわない。タンウィールを初め、外国人は我々のマドラッサにはいない」。

また同じ情報源が、国際メディアが報道しているように、ラホールで2人の男が逮捕されたという報告を否定した。ラホール警察の捜査責任者のAmir Zulfikarも、報道は間違っていると述べた。「今日も昨日も、ラホールで誰かが逮捕されたという事実はない」という。

hoonPakistan Examines Possible Links to Bomber
PAUL HAVEN、ISLAMABAD


■パキスタン、さらに2人の容疑者を逮捕[050716 Reuters]

パキスタンの治安部隊は、ラホールでロンドンの爆破事件と関連して、さらに2人の容疑者を逮捕したと治安部高官が述べた。

ファイサラバードで、4人の容疑者が逮捕されたと報道された数時間後のことである。「2人がタンウィールと関係があるか、調べている」と、諜報部高官が『ロイター』に述べた。

hoonPakistan detains two more suspects in London probe ISLAMABAD


■陸軍とFBI、部族地帯で捜査開始[050716 Dawn]

FBIとパキスタンの諜報組織が木曜日に、ロンドンの爆弾事件と関連して、南北ワジリスタンの部族地帯で捜査を開始したと、ある情報源が語った。

軍諜報組織の対諜報部が、2つの部族地帯で現在実施されている作戦の野戦司令官の事務所で会談し、数日前に2人の容疑者から押収した、アラビア語とペルシア語で書かれた重要な書類についての情報を交換しているという。

アフガン人難民とオルクザイ行政区の住民であるパキスタン人の2人の容疑者は、7月12日にHangu警察に逮捕された。2人ともペシャワルから入ってくる車輌の通常検問の際、拘束されたらしい。

2人の容疑者は軍事高官によりペシャワルに移送され、取り調べを受けている。容疑者の1人はペシャワルのシャムシャトゥー難民キャンプの住民、Maulvi Mirza Mohammadの息子のAbdul Waliと、オルクザイ行政区のGhiljoの住民Mohammadの息子、Samiullahだという。2人は北ワジリスタンに隠れている外国人から託された、重要なメッセージを運んでいたという。

smellArmy, FBI launch probe in tribal area
Abdul Sami Paracha、KOHAT


■米戦闘機、パキスタン領内でタリバン24人殺害、北ワジリスタンの作戦で外国人7人逮捕[050716 News]

タリバン24人が、北ワジリスタンの国境で米軍機によるミサイル攻撃で殺害された。パキスタン軍は遺体を回収したという。

パキスタンの治安部や地元民によると、木曜日から金曜日の夜間、パクティア州の米軍基地をミサイルで攻撃したタリバンたちが、米軍機に追跡されたという。「同盟軍がパクティア州で作戦を実施し、逃走者をパキスタン領内で殺害した」と、軍報道官のショーカット・スルタンがイスラマバードで述べた。(中略)

いっぽう同報道官によると、パキスタン陸軍は北ワジリスタンのLowara Mandi地域で、テロ容疑者やタリバン支持者に対する捜索を開始したと述べた。

地元民によると、パキスタン陸軍兵士や国境警察隊員たちが、金曜日の正午から捜索活動をしているという。部族民たちに提示していた、指名手配者たちの引き渡しの期限が切れた時間と一致する。2週間前に、テロリストたちが軍の車に発砲し、パキスタン陸軍兵士が1人死亡、4人が負傷する事件が発生したが、政府はこの容疑者の引き渡しを要求していた。しかし引き渡しの期限が迫っても、何の動きもなかったようだ。(中略)

パキスタンの治安部隊による今回の捜索で、3つの村が捜索を受け、7人が逮捕された。捜索はSher Pai、Angharkai、Sarha Toiの3つの村で実施され、外国人7人が逮捕されたという。

(中略)パキスタン軍と米軍は、逃走する戦闘員たちに対する作戦が実施されるときは、連絡を取りあっているという。パキスタンが、米軍機がパキスタン領内でタリバンを攻撃したことを認めたのは、初めてのことだ。これまでパキスタンは、米軍兵士や戦闘機がパキスタン領内に入ることを非難してきた。

smellUS jets kill 24 Taliban on Pak soil, Seven foreign suspects held during search operation in N Waziristan
Behroz Khan、PESHAWAR


■アフガン人警察官7人、殺害される[050715 AP]

タリバンが金曜日にアフガニスタン南部で警察官の詰め所を攻撃し、警察官7人を殺害、仲間5人を失った。

5台のピックアップに乗った戦闘員たちが、カンダハル州のShoravak地域で昼食を食べていた警察官に向かって発砲した。約1時間に及ぶ銃撃戦で、警察官7人が死亡、5人が負傷した。その後戦闘員たちは、仲間5人の遺体を放置して、パキスタンの国境を越えた。(後略)

garrSeven Afghan Policemen Slain in Raid
KABUL


■なぜムシャラフが取り締まりを必要とするか[050715 BBC]

「国外で実行されているジハードであるにもかかわらず、我々はまるでジハードを支持することを義務づけられているかのように行動している」。パキスタンの国外にいる者にとって、ムシャラフが2002年1月12日に語った、この言葉の重要性を認識できるものは少ないだろう。

パキスタンの国家の長が、四半世紀の間、パキスタンが育てていたジハード政策に終止符をうつことを公言したのだ。

これはカシミールやアフガニスタンの外交政策を推し進めるために、イスラーム過激派たちを用いるというこれまでの政策をついに放棄することで、パキスタン人多数にとって大きな転機となった。

多くの者にとって、教義的なイデオロギーの代わりに、合理主義やプラグマティズムに規制された、素晴らしい新世界を約束するものでもあった。しかし3年で、この素晴らしい新世界は幻想であることがわかる。

ムシャラフが金曜日に、イスラーム過激派を新たに取り締まることを宣言したが、これはパキスタンの対テロ政策が失敗していることを意味する。3年の間で、大統領や首相、陸軍副長官に対する暗殺未遂事件がつぎつぎに起こった。

《関係悪化》

パキスタンの都市部の重要なモスクで、6回の爆弾事件が発生し、100人以上が死亡している。小規模の爆弾事件は日常茶飯事になってしまった。

さらにここ数ヵ月間、北西辺境州で戦闘員たちが再結成しているという報道が頻発している。宗教過激派の新たな行動により、アフガニスタンとの関係も悪化してきた。

現段階では、パキスタンの対テロ活動は失敗したと宣言することはできないだろう。

《過激派のカテゴリー》

しかしパキスタン人アナリストたちは、過激派と戦う国家の問題は、その対テロキャンペーンの複雑な構図に左右されていると見る。

9.11以後、パキスタンは「過激派問題」を3つのカテゴリーに分類しているようだ。

まず最初に、非パキスタン人過激派。これはほとんどがアラブ世界出身者だ。これに対してパキスタンは「寛容度0」政策をとる。最近逮捕されたアル・リビでわかるように、パキスタンはアラブ人過激派を、多数逮捕している。パキスタンの治安部高官によると、ワジリスタンの作戦は−−パキスタン兵500人が死亡−−アラブ人や中央アジア出身の戦闘員とその地元支持者を取り締まるものだった。

第2のカテゴリーは、カシミールで戦わせるためにパキスタン政府が擁護していた、地元の過激派である。パキスタンの過激派幹部の多くは−−国家のリーダー暗殺を計画していた容疑を含め−−、カシミールのジハード組織に所属した経験があるといわれる。それでいても、彼らは過激派一掃キャンペーンから完全に除外されている。カシミールと関係した過激派幹部が逮捕されても、政府は刑の執行に無関心だ。

ダニエル・パール記者を殺害した、イギリス生まれのオマール・シェイクが刑務所にいることは事実だ。しかしカシミールと関係した過激派の多くは、見逃されている。ラシュカレ・トイバ、ジャイシェ・ムハンマド、ハラカトゥル・ムジャヒディンの長は、今日さえもその部下たちとともに、自由の身である。

「インドとパキスタンの不信感はあまりにも大きいため、どんなに平和を望んでも、和平協定を信じることはできないのだ」と、治安部の幹部高官が述べる。パキスタンは、カシミール問題を解決する内容の全貌が明らかになり、安全が確保されることが約束されるまで、カシミールの過激派たちを手放さないだろうと語る。

《アフガン問題》

第3のカタゴリーは、アフガニスタンのカルザイ政府や米軍と戦っているパキスタン人とアフガン人戦闘員だ。

パキスタンの治安部は、カルザイ政権は崩壊に近いと見ている。これが起こると、アメリカはアフガニスタンを保持するために「穏健派タリバン」に頼ると確信しているようだ。タリバンやその地元支持者たちに対して、対テロキャンペーンを行なわないことで、パキスタンはアフガニスタンにおける影響力を拡大しようと目論む。

《アルカイダのイデオロギー》

この政策の長所と欠点、また問題は、この3つのカテゴリーは紙の上の分類にすぎないということだ。実際は、パキスタンのさまざまな過激派組織、唯一ラシュカレ・トイバ以外は、メンバーを共有している。「誰がカシミールで活動し、誰がアルカイダのイデオロギーを持っているかなど、識別することは不可能だ」と、治安組織の幹部高官は語る。

今最大の疑問は、今回のムシャラフの過激派の取り締まり宣言は、イデオロギーを根拠に過激派を区別してきた政策の限界を感じて行なったものかどうかだ。そうでなければ再び失敗することになる。

hoonWhy Musharraf needs another crackdown
Aamer Ahmed Khan


■ムシャラフ、イスラーム過激派と新たに戦う[050715 AFP]

ムシャラフ大統領は先週ロンドンの事件を受けて、パキスタン国内の過激派に対する新たな取り締まりを開始した。

ムシャラフは急きょパキスタン全国から警察幹部200人を集め、憎しみを広めることで作られたパンフレット、チラシ、コンピューターディスクなどを、地元の商店から一掃するよう命じた。「今年の12月までに、これらすべてのものを確実に排除すること」と述べた。

さらに、改名して活動している過激派組織の取り締まりも命じた。政府は過激派組織が献金を求めることや、公衆の前で集会を持つことを禁じた。これらの取り締まりは反宗教的行為ではなく、パキスタンから悪いイスラームのイメージを一掃するために「少数の過激派」を取り締まるものだという。(中略)

さらにムシャラフは最高裁判所に、タリバン式道徳法が合法かどうか判断することを求めた。(後略)

hoonPakistan's Musharraf launches new fight against Islamic extremism
ISLAMABAD


■パキスタン、ロンドンの事件と関連して4人の容疑者を逮捕[050715 Reuters]

ロンドンの事件と関連して捜査を行なっているパキスタン治安当局は、ファイサラバードで4人の容疑者を逮捕した。

パキスタンの諜報部高官が、自爆犯のShehzad Tanweerが、ファイサラバードでアルカイダと関係のある過激派のメンバーと会ったと述べた。この男は2002年にイスラマバードで発生した教会テロ事件の首謀者で、現在拘束されている。

「治安当局が、4人を逮捕した。全員ある場所で拘束されているが、我々はこの作戦には関わっていない」と、ファイサラバード警察が『Reuters』に語った。

hoonPakistan detains 4 suspects in London bombs probe
ISLAMABAD


■パキスタン、ロンドン自爆犯の関係者発見[050715 AP]

ロンドンの自爆犯が、アルカイダと関係のあるパキスタンの宗教学校に数日間滞在し、アメリカ人2人を殺害した教会テロ事件首謀者と会ったと、諜報部幹部高官が金曜日に述べた。

現在服役している首謀者が当局に語ったところによると、去年、22歳のShahzad Tanweerに会ったという。ただし、何のために会ったかは、はっきりしていない。(中略)

ある諜報部高官によると、Tanweerはラシュカレ・トイパが運営する原理主義宗教学校に5日間滞在したという。いつ滞在したかについては言及しなかったが、そこで学んでいたという報道を否定した。短期間の滞在であったために、誰かに会いに行き、そこで指示を受けたという。

ラホール近郊のMuridkeにあるこの学校は、欧米に対して敵対心があることで有名だが、金曜日に同校を訪れた『AP』のジャーナリストは、校内に入ることを許された。ライフルを持った見張りが、門の前で警備した。

Markaz Taibaと呼ばれる約60エーカーの敷地を監理しているMohammed Azamが、Tanweerが同校を訪れたことを否定した。敷地には、モスク、宗教学校、寄宿舎、農園がある。「すべて嘘だ」。「イスラームを冒頭したいだけだ。イスラームやムスリムを標的にしたいだけだ」と語った。

イギリスではTanweerの伯父が、甥は、イスラームを勉強するためにラホールへ行ったと述べている。

パキスタン高官は、Tanweerが2004年後半にパキスタンを訪れた際、2004年11月に発生した、イスラマバードの教会に手投げ弾を投げ込み、アメリカ人2人を含む5人を殺害した事件に協力したことで逮捕されたOsama Nazirに会ったと見ている。

現在服役しているOsama Nazirは、アルカイダと関係のあるジャイシェ・ムハンマドのメンバーだが、去年ファイサラバードでTanweerに会ったと木曜日に述べたらしい。

『The Times』は、30代のアルカイダと関係のあるパキスタン人が、事件を首謀した可能性があると報道した。この男は先月イギリスを訪れ、事件の直前に出国している。(後略)

garrPakistan Finds Links to London Bomber
PAUL HAVEN、ISLAMABAD


■イギリス、ロンドンの爆弾容疑者のリストをパキスタンに渡す[050715 AFP]

イギリスの警察当局はパキスタンに、ロンドンの爆弾事件と関連しているテロ容疑者のリストをパキスタンに提示した。パキスタンの宗教学校2校が、自爆犯の1人を受け入れたことはないと述べた。

当局は、22歳のイギリス人自爆犯Shehzad Tanweerについての情報を集めている。彼は去年、パキスタンの宗教学校で学んだといわれている。「ロンドンが爆弾事件と関係して、数人の人物の名前を提供した。我々はその関係を捜索している」と治安部高官が述べた。(中略)

パキスタン当局は、Tanweerがジャイシェ・ムハンマドやラシュカレ・トイパと関係していたかどうか、捜査しているという。両組織とも、アルカイダ組織と関係がある。

ジャイシェは、ラホールのJamia Manzoorulイスラミア学校と関係があるが、同校は、Tanweerが同校で学んでいたというイギリスの新聞報道を否定した。「Shehzad Tanweerという名の者が、我々のマドラッサにいた事実はない。我々の記録には、彼の名前はない」と、マドラッサのリーダーPir Saifullah Khalidの息子のAsadullah Farooqが、『AFP』に述べた。「事実無根だ。外国人の学生は受け入れない。パキスタン人しかいない」という。

ラシュカレ・トイバも、Tanweerが、ラホール近くのMuridkeにある、組織と関係するキャンバスを訪れた事実はないと述べた。「記録を調べたが、その名の者でイギリス国籍の者がここに滞在したことはない。我々は市民の間で自爆攻撃をする主義はとらない」と、組織の報道官が『AFP』に述べた。(中略)

これとは別にパキスタンの取調官が金曜日に、テロ組織と関係があるイギリス人を取り調べているが、ロンドンの攻撃との関係はないようだと述べた。5月18日、偽造書類でペシャワルに潜入したZeeshan Siddiqueが逮捕された。『New York Times』が金曜日に、イギリス当局はSiddiqueに注目し、自爆犯との関係を調べていると報道した。「この容疑者はロンドンの事件とは何の関わりもない」と、内務省高官が『AFP』に述べた。

smellBritain gives Pakistan list of London bombing suspects
ISLAMABAD


■マドラッサ、「非登録」[050715 BBC]

パキスタンの教育相が、政府が把握していない宗教学校がある可能性があると述べた。ロンドンの自爆犯の1人がパキスタンを訪れたとことを、パキスタンの情報源が確認した後の発言である。自爆犯のShehzad Tanweerは、パキスタンの宗教学校に通ったといわれている。

(中略)教育相のJaved Ashrafが、都市部のマドラッサは監視下にあると述べた。「しかし国境地帯や山岳地帯のマドラッサを監視することは難しい。登録されていないし、存在しているかどうかもはっきりしない」という。「また我々が把握していなマドラッサがある可能性もある」。(後略)

hoonIslamic schools 'not registered'


■国境で戦闘員24人殺害される[050715 AFP]

米軍主導軍にアフガニスタン側から攻撃されて死亡した、戦闘員24人の遺体をパキスタン治安部隊が発見したと、高官が述べた。

軍報道官のショーカット・スルタン中将が、木曜日の夜遅く、戦闘員たちアフガン側で実施された作戦で同盟軍に攻撃され、その遺体が北ワジリスタンで発見されたと述べた。

スルタンは『GEOテレビ』に、米軍主導の軍隊がパキスタン領内、あるいは上空を侵害していないか捜査すると述べた。「同盟軍たちは戦闘員たちに対して作戦を実施することを事前に知らせてきた。我々も待ちかまえていた」という。「戦闘が終わったので我々の軍隊が周囲を捜索すると、24人の遺体とダブル・キャビンの車輌2台を発見した」。「我々の側からは発砲しなかった。我が軍はパトロールをしていただけだ」。

「治安部隊は国境のLawara Mandiで、24人の遺体を回収した」と、諜報部高官が『AFP』に述べた。(後略)

hoonTwenty-four militants killed on Pakistan-Afghanistan border: military
MIRANSHAH


■米軍主導軍、パキスタンの国境地帯で抵抗勢力24人を殺害[050715 Reuters]

米軍主導軍がアフガニスタンとの国境のパキスタン側で、イスラーム戦士24人を殺害したと、パキスタンの軍報道官が火曜日に述べた。

「彼らは外国人で、タリバンと思われる。アフガン人や、中央アジア国籍の者のようだ」という。

北ワジリスタンの準軍隊の情報源によると、戦闘員たちは約3キロ先にある米軍主導のアフガン軍の基地に、ミサイルを撃ち込んだという。「同盟軍たちはロケット弾や重兵器を用いて応戦した」と準軍隊高官が『ロイター』に語った。

目撃者は米軍ヘリコプターが戦闘に参加したと述べ、『Geoテレビ』によると、戦闘員たちはミサイルで殺害されたと報道した。

軍報道官スルタンによると、米軍は逃走する戦闘員たちを攻撃する前にパキスタン側に確認を取ったというが、米軍がパキスタン領内あるいは上空を侵害していないかどうか、捜査中だという。パキスタンは以前、Lowara Mandi付近の国境地帯に侵入してきた米軍に警告を発している。

アフガニスタンの米軍報道官は、この件に関しては何の情報もないと述べた。

ここのところ北ワジリスタンでは緊張が続いている。木曜日にパキスタン人将軍が部族民長老たちと会い、24時間以内に戦闘員たちを渡さなけば作戦を行なうと警告した。またアフガニスタンにいる米軍責任者David Barnoは4月に、パキスタンは北ワジリスタンで作戦を実施することを計画していると述べた。

hoonUS-led forces kill 24 militants on Pakistan border
MIRANSHAH


■死亡したタリバン戦士24人、発見される[050715 AP]

パキスタン軍は金曜日に、夜間にアフガニスタン側で米軍とアフガン軍に殺害された、24人のタリバン戦士の遺体を発見した。

遺体は北ワジリスタンの小さな町Alwara Mandiの近くで発見されたと、軍報道官のショーカット・スルタン中将が述べた。「夜間、同盟軍とアフガン軍と戦った際に殺害された」という。パキスタン側に入ろうとしていたようだ。「パキスタン領内に入ろうとする者を阻止するよう軍に警告していたが、パキスタン軍は戦闘には関わってはいない」という。

(中略)アフガン軍最高司令官Rehmatullah Raufi中将が金曜日に、タリバン戦士たちがパキスタンとの国境に近いパクティア州のLwara基地を攻撃して、アフガン国軍兵士1人が死亡し、1人が負傷したと述べた。

タリバンとの地上戦はなかったが、アフガン軍たちはタリバンがいた位置に、ロケット弾を撃ち込んだという。敵側に負傷者がいたかどうかはわからないと述べた。

hoon24 Suspected Taliban Fighters Found Dead
ISLAMABAD


■パール事件の上訴、延期[050715 Daily Times]

スィンド最高裁判所は、木曜日に予定されていたダニエル・パール誘拐殺人事件の被告人オマール・シェイク他の上訴を延期した。

弁護士のKhawaja Naveed AhmedとRai Bashirが出廷しなかったためである。

hoonHearing of appeals in Pearl case adjourned
KARACHI


■ラワルピンディの訓練所・Khalil、Fazlに協力を求める[050715 Daily Times]

前ハラカトゥル・ムジャヒディンの会長のMaulana Fazlur Rehman Khalilが、逮捕されることを恐れ、国会野党の会長、Maulana Fazlur Rehmanにコンタクトを取ったという。

「Hamid HayatとUmer Hayatの取り調べでKhalilの名前が浮上したために、治安組織が彼を逮捕しようとしている。Hamid HayatとUmer Hayatは、2人ともKhalilの訓練所で訓練を受けたと述べたからだ」と情報源たちが語った。

情報源によると、すでに地下に潜ったKhalilはMaulana Fazlとコンタクトをとり、自分と治安組織との間をとりもってほしいと頼んだという。

Maulana Fazlはこの件を治安組織と話しあい、Khalilはパキスタン内外でテロ活動に関わっていないと主張し、擁護したという。

KhalilとMaulana Fazlは2人ともデーラ・イスラマイル・ハーン出身で、Khalilは2002年の総選挙の際、Fazlの選挙活動に協力。2人ともデオバンド学派の学校に所属していた。

hoonMilitant camps in Rawalpindi: Khalil seeks Fazl's help to evade re-
investigationMohammad Imran、ISLAMABAD


■アメリカ、囚人のジャンプスーツを拘置所の外で発見[050714 AFP]

厳重に監視された拘置所から逃走したアラブ人戦闘員を捜索している米軍が、囚人たちの脱ぎ捨てたジャンプスーツを発見したと、軍の情報源が述べた。

囚人たちは空軍基地内に隠れていると見ていたアメリカの憶測に反し、ジャンプスーツはバグラム空軍基地の拘置所の外でが発見された。「オレンジ色のジャンプスーツが、拘置所の外で発見された」と、米軍の情報源が匿名で『AFP』に語った。「彼らの逃走に協力した者がいて、その者を特定した」という。(中略)

タリバン報道官のハキーミが木曜日に、4人は安全な場所でムジャヒディンたちと一緒にいると述べていた。(中略)

アフガニスタン警察のMahboob Amiriによると、捜査活動はバグラム周囲のKoh-i-Safi山脈に移ったという。(後略)

hoonUS finds escaped prisoners' jumpsuits outside Afghan jail: source
KABUL


■抵抗勢力、山岳部からパキスタンに逃走[050414 AP]

Navy SEALが襲撃されたアフガニスタンの山岳部にいた戦闘員たちは、パキスタンに逃走して再結成したと、州知事が木曜日に述べた。

しかし米軍報道官のJames Yontsは、「敵の何人かが逃走した可能性はあるが」、多くは山岳部に留まり、米軍とアフガン軍に包囲されているという。

米軍ヘリが撃墜したあと、米軍300人が空軍やアフガン軍に援護されて、この地域で抵抗勢力たちの捜索を続けている。しかしクナール州知事Asadullah Wafaは、ここ数日間、この地域ではほとんど戦闘がないと述べた。

「戦闘員たちは10キロ離れたパキスタンに入って隠れているために、平和な日々が続いている」という。「国境を越え、すばやい攻撃を実施し、再びパキスタンに帰って行く」。この地域に戦闘員が何人いるかという質問に対しては、答えなかった。 (中略)

Yontsは、逮捕したり殺害した戦闘員の数についてはコメントしなかったが、「作戦が成功したという自信がある」と述べた。「彼らの隠れ家を一掃した。この地域では、爆発やアフガン人に対するいやがらせはなくなった」。「まだ軍が多数留まっており、テロリストたちを一掃している」という。(後略)

hoonMilitants Flee to Pakistan From Mountains AMIR SHAH、KABUL


■パキスタンの州、道徳法を支持[050714 BBC]

パキスタン北西辺境州は、タリバン式道徳法を導入するという保守派の法案を認可した。「ヒスバ法」と呼ばれるこの法案は、賛成68人反対34人で可決された。

この新法案のもとでは、イスラーム法の監視人が公共においてイスラーム道徳が守られているか、監視することになるという。(中略)

「mohtasib」とよばれる聖職者が、金曜の礼拝に全員が参加することを求め、さらにこの時間商売をすることを禁じる。また公共の場で関係のない男女が同伴すること、歌や踊りを禁止するという。(後略)

hoonPakistan province backs moral law


■パキスタン、イギリス人自爆犯の訪パ確認[050714 BBC]

パキスタンの高官は、先週のロンドンの爆弾事件の実行犯の1人が、以前パキスタンを訪問していたことを確認した。

犯人Shehzad Tanweerが誰と会い、どこに行ったかは明らかになっていない。Tanweerはパキスタンを2度訪問し、伸べ4ヵ月滞在したようだ。水曜日にTanweerの伯父が、Tanweerがパキスタンを訪れて宗教学校に行ったと述べている。

情報源によると、Tanweerは最初、2003年の終わり頃に短期間パキスタンを訪れ、その後さらに長期間パキスタンに滞在していたことが、Piscesというシステムの記録により判明したという。Piscesとは、合法的に入国した場合、写真を撮られるシステムだという。残りの2人はこのPiscesシステムの記録には残っていないという。したがって2人はPiscesシステムが導入された2002年以前に入国したか、不法に入国したことになるという。(後略)

hoonPakistan confirms UK bomber trips
Paul Anderson


■逃走アルカイダ、ゲリラたちと安全な場所にとタリバン[050714 Reuters]

逃走した4人のアラブ人アルカイダは、タリバンゲリラのもとに無事にたどり着いたと、タリバン報道官が木曜日に述べた。

「タリバンは今朝、4人のアルカイダ・ムジャヒディンと合流した」と、ラティフ・ハキーミがある場所から述べた。「彼らはカブールから遠く離れた場所にいる。安全な場所におり、現在は急速している」という。

米軍は、4人の行方を徹底的に探していると述べた。(後略)

hoonTaliban say Qaeda escapees safe in guerrilla haven
KABUL


■タリバン、対空兵器を所有とアルジャジーラ[050714 Reuters]

タリバンは対空兵器を所持し、さらに強力な武器を求めていると、抵抗勢力の司令官が『アルジャジーラ・テレビ』に語った。

「軍事的機密事項は明かにできないが、現在所有しているものよりも強力な兵器を取得する」と、ダッドゥッラー司令官が木曜日に語った。「航空機を撃墜する兵器を持っているが、それが何であるかは明らかにできない」という。

先月タリバンは、米軍ヘリコプターを撃墜している。タリバン報道官のラティフ・ハキーミは、ゲリラたちはヘリコプターを「新しい型の兵器」で撃墜したと述べた。

しかし米軍高官は、ヘリコプターはロケット推進型手投げ弾で撃墜された可能性があるが、洗練された誘導装置が使用された証拠はないと述べた。

hoonTaliban says has anti-aircraft weapons - Jazeera TV
DUBAI


■パキスタンの将軍、抵抗勢力に警告[050714 Reuters]

パキスタンの将軍が木曜日に、アルカイダ戦士を含む外国人抵抗勢力たちを一掃するための作戦を行なうと、北ワジリスタンの部族民たちに警告した。

北ワジリスタンにいるパキスタン軍司令官Akram Sahi将軍は部族の長老たちと会い、24時間以内に容疑者を引き渡すように要求した。「外国人たちを引き渡すか、自分たちで彼らを追い払うかしなければ、作戦を開始する」と、ミランシャーで開催されたジルガで述べた。「作戦が実施されても、文句を言う筋合いはないだろう」。

平和的に生活している外国人には危害は与えないが、抵抗する者たちにはそれなりの対処をするという。「今回は手厳しく対処する。外国人を一掃しなければ、すぐさま作戦を実行する」という。

hoonPakistani general threatens offensive on militants
MIRANSHAH


■アフガニスタンで抵抗勢力19人殺害とアメリカ[050714 Reuters]

米軍とアフガン軍によると、今週になってアフガニスタン南部で、抵抗勢力19人を殺害し、6人を逮捕したという。

ザーブル州のデイチョパン地域で月曜日以来、米軍落下傘降下部隊とアフガン軍がヘリコプターに援護されながら戦闘に従事していると、米軍報道官のJerry O'Haraが述べた。「昨日の午後から今日にかけて、敵を17人殺害し、月曜日には2人を殺害した」。「隠れ家と呼ばれていた場所で、敵を追っている」。

軍によると、6人の抵抗勢力が逮捕され、23人が戦闘に加わったかどうか、尋問を受けているという。

作戦の際、モスクの中からロケット推進型手投げ弾や機関銃の弾薬などが発見された。米軍によると、「ザーブル州北部では、戦略的に成功を納めている」という。(後略)

hoonU.S. says 19 militants killed in Afghanistan
David Brunnstrom、KABUL


■パキスタンがテロリストの温床になるまで[050713 The Times]

パキスタンにいる『The Times』の特派員Zahid Hussainが、イギリスからパキスタンを訪れる10代の少年たちが、いかに過激派たちに洗脳されるかについて語った。

「イギリスに住むパキスタン人家族の多くは、そのルーツをパキスタンに持っている。特にパンジャーブ地方に多く、家族の絆を深めるために、親戚間の交流がしばしばある」。

「イギリスで義務教育を終えると、宗教を学ばせるために、子供たちを宗教学校に送りこむことが、パキスタン人の家庭ではよくある」。「イギリスにあるモスクに送り込むのだが、なかには海外に送ることもあり、その結果、宗教を学ぶだけでなく、原理主義者たちと接触するようになる」。

「イギリスの原理主義者たちとパキスタンのジハード組織の間には、パイプがある。若者たちが彼らに接触すると、影響力を受けるようになり、訓練所に参加するように促される」。

「ここ20年間、パキスタンの組織はアフガニスタンでソ連と戦っていたゲリラたちの影響を受けている。これはアメリカに支援されていた」。

「9.11以後、政府はこれらの過激派を取り締まろうとしている。しかし彼らはタリバンと密着し、今、非常に強力になってしまった。過激派組織は、国家内国家になってしまった」。

「政府は彼らの活動を見て見ぬふりをしている。彼らは怪獣を育ててしまった。そしてしっぺ返しを受けている」。

garrAnalysis: how Pakistan became a hotbed for terrorists Zahid Hussain


■パキスタンの宗教過激派[050713 BBC]

ロンドンの自爆者の少なくとも1人が、パキスタン滞在中に原理主義に走った可能性があるという事実から、再びパキスタンの宗教過激派が問題になっている。

アナリストたちは、ロンドンの自爆者たち−−そのうち3人はパキスタン系イギリス人−−は、爆発物の取り扱いに慣れた、熟練した「首謀者」に訓練された可能性があるという。イギリスの捜査官たちは、彼らがパキスタンかアフガニスタンで訓練を受けた経験があったかどうか、捜査中だ。

自爆者1人の家族は、彼がパキスタンで宗教を学んだことを確認している。しかし過激主義を教えていると疑われているマドラッサで学んだのかどうかは、今のところ明らかになっていない。

《パキスタンの軍と過激派の関係》

イギリス生まれのオマール・シェイクは、アメリカ人ジャーナリスト、ダニエル・パールを誘拐し、殺害した罪に問われている。以前オマールはボスニアとインド領カシミールで戦っていた。最近では、ムシャラフ大統領暗殺計画を首謀していたことも明らかになった。

イギリス生まれの靴爆弾犯人のリチャード・リードは、アメリカで終身刑を言い渡された。彼は1990年代後半に、パキスタンとアフガニスタンで軍事訓練を受けていた。

さらに、イングランド西部のグローチェスターで育ったSaajid Badatがいる。彼は、リードと共謀して航空機を爆破しようとしていたといわれる。「自分の命をアラーに捧げ、天国に行くことを望んでいる」と、アフガニスタンから家族あてに、手紙を書いている。

《過激派の拡散》

ソ連時代やタリバン時代にアフガニスタンに存在していた訓練所については、詳細が明らかになっている。CIAやパキスタン諜報部が、これに関わっていたことも明らかだ。

パキスタンにとって予想外だったことは、この地域に銃があふれ、さまざまな過激派組織が生まれてしまったことだ。また欧米にとって予想外だったことは、パキスタンに戦闘員たちが隠れ、そこで支援を受けるようになってしまったことだ。

9.11以後、ムシャラフは過激派を一掃すると宣言したが、その後パキスタンはどう変わっただろうか。彼が過激派を取り締まったという証拠は、ほとんどない。

「早く戻ってアメリカ人と戦いたい。もうこれ以上待てない」と、『BBC』がインタビューしたマドラッサの卒業生が語った。ムシャラフが過激派の取り締まりを開始した後のことである。

活動を中止させられた組織は、改名して再び活動している。いっぽう治安部隊により、過激派多数が逮捕されたり殺害されている。

《確認はない》

ムシャラフは、過激派に対する戦いを続けていると主張する。しかし、これを信じる者は少ない。

最近、CIA長官やカブールのアメリカ大使が、ビンラディンはパキスタンに匿われているとほのめかした。米大使は、パキスタンのテレビがタリバン司令官と思われる男のインタビューを放映したことに、憤慨した。このインタビューはパキスタン国内で実施されたが、テレビ局はこれをどこで収録したか、黙秘している。アナリストたちの多くは、カラチで収録されたのではないかとみている。

したがって批判家たちは、過激派を支援する組織が、いまだパキスタンに生き残っていると見る。

水曜日に、内務大臣のAftab Khan Sherpaoが、5月に実施されたイギリスの総選挙前に、パキスタンはイギリスで計画されていたテロ攻撃の情報を提供して、事前に防ぐことができたと述べたが、パキスタンに過激派が存在しているという事実をぬぐい去ることはできない。

garrReligious extremism in Pakistan
Bernard Gabony


■パキスタン人さらに6人、アフガニスタンで逮捕[050712 Daily Times]

アフガニスタン国防省は月曜日に、地元の軍隊が武器や爆発物を持ったパキスタン人6人とアフガン人タリバン8人を逮捕したと発表した。

パキスタン人6人のうち3人は、木曜日にクナール州で地雷を設置していた際に逮捕され、残りの3人は土曜日にコーストで逮捕されたという。

地元司令官2人を含むタリバン5人が、土曜日にウルズガン州で逮捕された。また3人がカンダハルで同日逮捕された。(後略)

hoonSix more Pakistani fighters arrested in Afghanistan
KABUL


■逃走アルカイダ1人再逮捕[050712 Reuters]

逃走したアラブ人アルカイダ4人のうちの1人が火曜日に再逮捕されたと、アフガン人高官が述べた。

バグラム空港から2キロ離れたモスクに隠れていた男が、発見されたという。「朝9時頃にモスクに隠れているのを発見した。他の3人はまだ逃走中だ」。

米軍報道官は、この情報についてまだ確認していない。バグラム地域を管轄しているKabir Ahmadによると、男たちが車に乗って基地を逃走したという噂を聞いた、と述べた。

タリバン報道官のラティフ・ハキーミは、今回の脱走はアメリカにとっては大きな恥さらしだと述べた。「とんだ醜態だ。以前アメリカ人たちは強大で、奇跡を起こすことができると信じていたが、今や打撃を受けていることが明らかになった」。

hoonAfghans say one al Qaeda escapee recaptured
Sayed Salahuddin、KABUL


■テロ容疑者、アフガニスタンで逃走[050712 AP]

アフガニスタンの拘置所から逃走した4人のテロ容疑者は、「テロとの戦いの世界的な脅威」だと、米軍報道官が火曜日に述べた。捜索活動は2日目に入った。

4人は月曜日に、厳重に警備されているバグラム基地の中にある拘置所から抜け出した。いまだに基地内にいるのか、外に出ることができたのか、明らかではないという。バグラムにある拘置所から脱獄があったのは、初めてのことである。

建物のまわりには、何重ものレーザ鉄線で囲まれ、その周りにはソ連が占領していた時代から埋まっている地雷に囲まれている。米軍が定期的にパトロールし、いくつものチェックポストを通過しなければならない。(中略)

「4人はアフガン人にとって危険であるばかりか、テロとの戦いにとって、大きな脅威である」と、O'Haraが述べた。逮捕につながる情報の提供者には、賞金も懸けられた。

地元警察官のAbdulrahman Mawalanaによると、4人はサウジ出身のAbdullah from SyriaとMohammed al-Qatari、クエート出身のMahmood Ahmad、リビア出身のMohammed Hassanだという。 (後略)

ohFour Terror Suspects Escape in Afghanistan
DANIEL COONEY、KABUL


■パキスタンの「道徳法」論議[050711 BBC]

北西辺境州では、新しい保守的な法律がタリバン型の道徳法を導入しようとしている。この法案により、道徳警察がイスラーム法の遵守を監視するという。(中略)州政府や地方政府には、オンブズマンの事務所と並列して新たな事務所が設立されるという。これはを率いるのは「mohtasib」とよばれる聖職者で、「公共でイスラームの価値が侵害されないよう」監視することになる。

hoonPakistan 'moral laws' spark row


■アフガン人、SEALを匿う[050711 CNN]

先月、アフガン人が負傷したNavy SEAL兵士をタリバンから匿い、彼を救出させるために米軍に知らせてきたと、米軍高官が月曜日に述べた。

(中略)行方不明になった4人のうちの3人は戦闘で死亡した。(中略)軍高官によると、生存した兵士のすぐそばでロケット弾が爆発し、その衝撃で山の斜面を滑り落ちたという。その後、敵に見つからないように、隠れることができた。

奇襲隊員は足を何ヵ所か負傷しながらも、山中を約3キロほど歩いた。アフガン人の村人が、村に隠れている兵士を見つけたという。

軍が発表したことによると、タリバン戦士たちが村にやってきてアメリカ人を引き渡すように要求したが、村人たちはこれを拒否したという。

SEALは自分の身元の居場所を書いたメモを村人に託し、米軍に持って行かせたという。メモには、米軍は囮にはならないと書かれていた。奇襲隊員は7月3日に救出された。

2人のSEALの遺体は7月4日に回収され、4人目の遺体は地元アフガン人の協力で日曜日に回収された。

3人のSEALとも、銃撃戦で死亡したことがわかったと、アメメリカ国防省幹部高官が日曜日に述べた。(後略)

hoonAfghans sheltered SEAL from Taliban
WASHINGTON


■米軍奇襲部隊兵士の遺体、アフガニスタンで発見[050711 AP]

行方不明になっていた米軍奇襲隊員の遺体が発見されたと、軍が月曜日に発表した。

(中略)行方不明になった米軍Navy SEALのうち4人目の兵士の遺体が、日曜日にクナール州で発見された。兵士は戦闘で死亡し、タリバン報道官のラティフ・ハキーミが主張していたように、斬首されてはいなかったという。

「兵士の遺体があった位置や状況から、6月28日頃に敵のテロリストと戦った際に死亡したことがわかった」という。「赤い服を着せて山に捨てたとか、斬首したという声明が発表されていたが、そのような主張を裏付ける事実は何もなかった。拘束されたり、辱められてはいなかった」という。奇襲隊員の受けた傷は「戦闘の際にロケット推進型の手投げ弾で受けたもの」だったという。

(中略)米軍報道官Yontによると、遺体はヘリコプターが墜落した現場付近で発見され、「以前は見落としてしまった。発見されにくい場所にあった」という。

(中略)いっぽう銃を持ったタリバンたちがパキスタンとの国境付近で、砂漠をパトロールしていた国境警備隊員たちを襲撃し、アフガン兵10人を斬首したと州知事が日曜日に述べた。ヘルマンド州をパトロールしていた25人の兵士たちが襲撃されたと、州知事のSher Mohammed Aghunzadaが述べた。抵抗勢力たちは10人の兵士を殺害した。「タリバンは、死亡した兵士たちの首を切り落とした」という。

(中略)これとは別に、日曜日にパクティア州で、車の下で地雷が爆発して、アフガン兵12人が死亡した。

garrBody of U.S. Commando Found in Afghanistan
DANIEL COONEY


■アフガン基地から囚人逃走[050711 BBC]

米軍報道官によると、4人の「危険敵側戦闘員」が、アフガニスタンの米軍基地から逃走したと発表した。

男たちは早朝5時頃、カブールのバグラム空軍基地から逃走したと、Jerry O'Haraが述べた。「我々の拘置所から逃走した4人の男を追跡している」という。男たちがどのような方法で逃走したかについては、言及しなかった。(中略)

囚人が逃走するためには、いくつものチェックポストを通過しなければならない。逃走した4人全員がアラブ人だった、という情報もある。

Jerry O'Haraはコメントすることを拒否したが、政府高官によると、逃走した4人の写真が配られたという。「全員短髪で長い髭を生やし、黄色い囚人服を着ている」とKaber Ahmadが述べた。

この拘置所では、パキスタンを含む他国出身のアルカイダ容疑者幹部を収監していたという。

米軍は9月の国会選挙に向けて、さらに700人の兵士を派遣するという。

hoonPrisoners escape US Afghan base


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