【2005年8月15日〜8月21日】


■アフガニスタンのテロ組織の影響力[050821 San Fransisco Chronicle]

カブール南西部にあるマイダン・ワルダック州(Maidan Wardak)の貧しい村に、2人の兄弟がタリバン支部を設立し、この地域にいるアメリカや政府関係者を攻撃していると、アフガン治安部隊は語る。

(中略)兄弟はアメリカに対して聖戦を実施するために、協力者たちを集めた。ワルダック知事のAdbul Naeemiによると、彼らは武器を持って堂々と歩き回っている。「地元の戦士たちだ。村の人間によると、村の出身だという。家族もこの村に住んている。だからやりにくいのだ。彼らは武器を買う金があり、影響力も買うことができる。戦士としてAK-47を堂々と持ち、村人たちに協力を求めている」。

リクルートは、成功したようだ。

アフガニスタンの秘密警察NDSの幹部高官によると、この新しい組織には、ゲリラ戦が戦える10〜15人のメンバーがいる。ワルダックの警察官によると、自爆テロも辞さないという。

「非常に危険なグループだ」と、NDSの高官が述べた。「民主主義を妨害するために、何でもしようとしている。自爆を志願している者もおり、地元の人間は彼らを怖がっている。だから彼らを追跡して、情報収集するのが難しい。我々に協力してくれる者がいないのだ」。

最近になってこの兄弟の組織は、数々の襲撃を実施している。なかでも8月6日の襲撃は、彼らにとっては大きな成功だった。敵は用意周到な計画をもとに、夜中、Kowl-e村の警察署を襲い、警察官1人を負傷させ、残りの警察官を追い出した。応援が到着する前に逃走し、自動ライフル24丁を始め、爆発物やロケット推進型手投げ弾を奪った。

ワルダックに駐屯している米軍の第82空挺師団1-325歩兵連隊の責任者David Andersが、次のように語った。「建物の3ヵ所を同時に攻撃してきた。建物や、中の攻撃能力についての的確な情報を持っていたようだ。すばやい攻撃だった。統率され、用意周到だった。警察官たちは敵の武器の威力に圧倒されて、撤退せざるを得なかった」。

数日後暗くなると、同じ戦闘員たちが第82空挺師団の空挺パラシュート隊の車列を襲撃した。道路に罠が仕掛けられ、兵士の不意をついたために、兵士たちはほとんど応戦できず、命からがら防弾車両で逃げ帰った。

この襲撃も用意周到だった。AK-47とマシンガンで武装した戦士たちが、米軍車列が通るルートの両側に配置されたため、被害は大きくなった。3つの迫撃砲で作った爆弾が、道路を爆破した。ロケット推進型手投げ弾が、車列に撃ち込まれた。

通常は地元の車で混雑する道路は事前に封鎖されていたために、米軍の車列は狙いやすく、まきぞえになる一般市民もいなかった。米軍高官は、戦闘員たちは無実の者の命のことなど考えていないと主張する。しかしこアフガン人たちは、よく計画された作戦だったという。ゲリラたちは村人の支持が必要があり、地元の非戦闘員を殺害することで、敵を作りたくない。

《遺体にかぎ》

死亡したり負傷した米軍兵士はいなかった。しかしムジャヒディンの黒い制服を着た若い髭を生やした男が、現場から遺体で発見された。おそらく味方によって、誤って殺害されたのだろう。アメリカの諜報部高官は、この遺体から抵抗勢力の行動が見えてくることを期待している。

カブールの死体保管所に遺体は運ばれた。ワルダック知事と米軍のAndersは、地元の長老たちと話し合った。全員、男が誰だか知らないと述べた。しかしその後話が広まり、戦士の家族や友人が遺体を引き取りにやってきた。これで男の身元を確認することができた。彼の名前はIslamで、3人兄弟の1人だった。他の2人も、タリバンのために戦い、命を失っていた。

「我々は、このような男たちがどのように行動しているか調べている。また彼らに近づいてもいる」と、米軍のDevin Hollingsworth大将が語る。「情報はなかなか得られない。しかし徐々に成功している。彼らがどこにいて、いつ出現するか、調べ出す。そして最終的には捕まえる」。

しかしいまだにこのグループは捕まっていない。そして襲撃は続く。パラシュート隊はロケット弾で攻撃された。

Ralph Porras軍曹によると、アフガン人戦士たちは、イラクの戦士よりも手強いという。「イラクの戦闘は、もっとオープンだ。攻撃しようとする意思を感じる。ここでは違う。ゲリラ戦の戦い方を知っている。ロシア人たちと戦って、成長したのだ。頭が切れる。自分たちの土俵で戦い、我々の土俵には決して降りてこない。我々はチェックポストを設営するが、彼らはそれを迂回する方法を知っている。彼らにとっては容易なことで、我々はぎこちない。彼らのやり方に、一種の敬意を払わざるを得ない。玄人だ」。

抵抗勢力に敬意を表すのは、Porrasだけではない。アフガニスタンの特殊部隊のベテランK.D. Castroは、部下たちは、新しい戦術に慣れなければならなかったと語る。「本当にいらだつ。しかし辛抱強くなること、几帳面になることを学ばねばならない。地元民を味方につけなければならない。彼らを助けに来たことを、証明してみせなければならない。それをちゃんとやれば、情報収集は楽になり、敵は隠れづらくなる。そうすると間違いを犯す。誤ったタイミングに、誤った襲撃を実施する。そうやって捕まえる。チャンスは1回で十分だ」。

疑心暗鬼の部族の長老の心を勝ち取る政治的戦争が、アメリカ人たちの戦場だ。ワルダックの村のなかには、米軍に対して敵意をむき出しにする所もある。もう少し親しげに接してくる村もある。

《証明されない仮説》

アメリカ高官たちは、アフガン人の大多数は、米軍の存在に好意的だと主張する。しかしこの主張には証拠がない。科学的事実というよりは、仮説にすぎない。そして膨大な金額のドルを費やして、井戸や塀を敵対心の露な村に作っているにもかかわらず、地元の人間がNATO主導の同盟軍に気持ちを開いている証拠もない。

米軍のために働いている経験豊かな通訳が、人々の心を勝ち取ることがいかに難しいか、語った。

「アフガニスタンでは、宗教的な関係、家族関係がいかに大事か、理解する必要がある」。「血は水よりも濃い。まして金よりも濃い。アフガン人たちは、外国人を警戒している。彼らはやってきては去る。最終的に残るのは、自分たちだけだということを知っている。アメリカ人たちはいつかは帰国するが、タリバンはここにいて、去ることはない。もしある村の人間たちがアメリカ人が好きでも、タリバンはもっと影響力を持つ。尊敬か、恐れか、あるいは両方が混ざった感情で、村人たちに影響力を与える。

第82空挺師団のAndersは、いらだちを語る。「この地域では、小規模な、貧弱な武器を持った敵のほうが勝っているのだ」。「我々は全員、敵に反応している。作戦の実施や諜報情報の収集など、これまでは行なわれていない。出動して敵を殺害したという話も聞かない。これから敵を殺害し始めるのだ」。

garrTerror cell's influence in Afghanistan
Phil Sands、Maidan Wardak


■米兵4人、アフガンの爆弾で死亡[050821 AP]

日曜日にアフガニスタン南部で、道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発し、パトロール中の米兵4人が死亡し、3人が負傷した。

この他にアフガニスタン各地で抵抗勢力たちが襲撃を行ない、親政府派宗教指導者幹部とアフガン人警察官2人を殺害した。

ザーブル州のダイチョパン地域で、爆発が発生した。負傷した3人の状況は安定している。(中略)

カンダハルで日曜日、銃を持った男がバイクに乗り、宗教指導者Mawlawi Abdullahを殺害した。

また土曜日にザーブル州で、警察の車の下で爆弾は爆発し、警察官2人が死亡した。

クナール州では、抵抗勢力たちがアメリカの基地に燃料を運んでいたトラックを襲撃してた。車に火を放ったが、運転手たちは逃げることができた。

garrFour GIs Killed by Bomb in Afghanistan
DANIEL COONEY、KABUL


■「ジハードに、これからも何度も何度も行く」[050821 Washington Post]

囚人は金属製の椅子に両膝を立てて座り、臆病な子供のように少し体を揺すっていた。しかし表情は穏やかで、出獄したらしたいことを語りながら、微笑んだ。

アフガニスタンで逮捕されたパキスタン人Sher Aliは、彼が今年の夏に訓練を受けたパキスタンの秘密のキャンプについて語った。「機会があれば、約束したことを実行する」と、Sher Ali。28歳のパキスタン人だ。「何度だって、ジハードに行く」。

今年の初夏、アフガニスタンにいる米軍に対してジハードを実行することを誓った。パキスタン北西部の山中にある秘密のキャンプで、20日にわたって武器の訓練を受けた。

3週間前、アフガニスタンのクナールに入るとすぐに警察に逮捕された。アルカイダやタリバン、ヘクマチアルの根拠地だ。(中略)

Aliの話の真実はわからないが、パキスタンが戦闘員たちを送り込んでいると非難するアフガン政府の主張を、彼の話からかいま見ることができる。

Aliは、アフガン人諜報官に同席されて話をした。訓練所の存在やイスラーム戦士の訓練については、それぞれパキスタンのメディアで報道されたり、釈放された囚人の話で浮上している。

「これらの訓練所がどこにあるかわかっているし、名前も明らかだ。パキスタンには、これらの情報を提供した」と、アフガン諜報部高官が語る。「パキスタンに取り締まる意思があるのかどうか、反応を待っている」。

ムシャラフは繰り返し、アルカイダを700人以上逮捕または殺害したと主張している。部族地帯でも作戦を行なった。両国が治安に関して協力する約束も交わしている。しかしパキスタンは、いまだにタリバンに共感している。とくにミランシャーでは、この気持ちが強い。

AliがZubairに会ったのは、このミランシャーである。20代後半のアフガン人だ。最初Zubairが抵抗運動に参加していることを認めなかったという。「しかし彼の話し方から、彼が戦士であることはわかった」。

Aliによると、Zubairは自分や仲間に、欧米軍が無実なアフガン人を爆撃し、逮捕したり拷問していると語った。「彼らを助けることが、ムスリムの義務だ」と繰り返した。

その夜ZabairはAliに、「ジハードに参加したいか?」と尋ねた。トラック運転手の息子だったAliは、こさまで宗教運動には加わったこともなく、マドラッサに行ったこともなかった。彼は13歳で公立の学校からドロップアウトし、その後さまざまな職についた。最近は警備員をしていた。

ミランシャーで、Aliは妻や1歳の息子のこと、土の家に住む両親のことを考えた。同時に米軍がムスリムの国に侵入していることについても、これまで何度となく考えていた。「Zubairが私の体の中にガソリンを注いだような感じだった。マッチで私の体に火をつけ、ジハードの考えでいっぱいになった」。

数日後、Aliはペシャワルに行き、そこからマンセーラに行った。小さな荷物だけを持っていた。ジハードに行くと母親に告げたときの、母親の抗議の声が何度も聞こえてきた。

「もしジハードで殺害されたら、天国に行ける」と、微笑みながらAliが語る。マンセーラのバス停につくと、AliはZubairが約束していた迎えの者を待った。長い髭を生やした男がやってきた。「ペシャワルから来たのか?」

Aliがうなづくと、他のバスに2人で乗り込んだ。約1時間後にバスを降りると、険しい山をのぼり出した。約4時間、山を登った。そしてとうとう5つの白いテントが見えてきた。そこで20人ほどの男たちが、祈りの準備をしていた。Aliは穏やかな話し方をするパキスタン人のインストラクターに紹介された。Maksudとみんなが呼んでいた。

Maksudは、Aliを訓練している組織の名前を出さなかった。(中略)この地域は以前から、カシミールで戦うゲリラたちの訓練所がたくさんあった。最近カシミールの組織のいくつかが、アルカイダやタリバンに協力して、欧米を攻撃している。

毎朝訓練師が夜明け前にAliを起こし、20分間準備運動をする。その後数時間、火器の組み立て方や、カラシニコフからロケット弾などの武器の使用方法を教わった。実際にロケット弾は1つしかなかったために、結局Aliは一度もロケット弾を発射しなかった。

Aliがペシャワルに戻ると、Zabairがやってきて翌朝アフガニスタンに車で連れて行ってやると述べた。ZabiarはAliに、誰と一緒に行くかは語らなかったというが、アフガン人諜報部員は、取り調べでAliは、Zabairがタリバン幹部のハッカーニの部下であることを告白したという。

Aliによると、アフガンの国境警察隊員たちがクナールに入って行くAliに、手を振って見送ったという。アフガン人だと思ったのだろう。しかし数マイル行くと、車を止められた。そしてAliが身分証明所を持たないことに気づくと、逮捕した。

クナールの警察はAliを数日間縛り付け、拷問すると脅迫した。しかしぶたれることはなかった。

それでもAliは懐疑的で、反抗的でもあった。インタビューが終わるとAliは立ち上がり、部屋から出て行った。そして突然立ち止まり、「いつグアンタナモに連れて行くんだ」と聞いた。

garr'I Will Go to Do Jihad Again and Again'
N.C. Aizenman、KABUL


■アメリカ、ビンラディンを引き渡すためにタリバンと取り引き[050821 CNN]

1998年に、アメリカ高官はタリバンと極秘会談を開催し、アフリカにおけるアメリカ大使館爆破事件の報復として、ビンラディンを暗殺するか国外追放するよう、タリバンに取り引きを持ちかけたことが、国務省の記録から明らかになった。

木曜日にNational Archives Webに掲載された新たな機密書類は、タリバン政権時代のアフガニスタンに対するアメリカの驚くべき政策を明らかにしている。当時アメリカは、アフガニスタンのタリバン政権を認知していなかった。

この書類によると、在パキスタンアメリカ大使館代理大使のAlan Eastham Jr.が、1998年11月と12月にオマール師の腹心Wakil Ahmedに会った。ケニアとタンザニアの米大使館が攻撃された、数ヵ月後のことである。

「あのちっぽけな男が、そんなことをしたとは信じがたい」と、1998年12月19日にAhmedが語ったといわれる。AhmedはEasthamに、オマール師にビンラディンのことを話したと述べたが、タリバンはこのサウジの亡命者が無罪であると信じていると語った。

《暗殺について》

タリバン最高裁判所が、ビンラディンがテロ行為をしていなかったとして無罪の判決を下した直後、11月28日に実施されたAhmedとEasthamのこの会合で、Ahmedは「アメリカがビンラディンを殺害、もしくは暗殺を企てる」しか選択肢がないと言った。

Ahmedは「もしアメリカが望むなら、ビンラディンを巡回ミサイルなどで殺害すればいい。タリバンはそれを防ぐことはできない」と述べた。

別の選択肢としては、タリバンに巡航ミサイルを提供し、「同じようにして問題を解決する」という。またビンラディンを追放すれば、タリバン政権は転覆してしまうと述べた。

さらにAhmedはビンラディンを暗殺することをほのめかしながら、大使館の爆撃後アフガニスタンを爆撃したように、「今後、再びアフガニスタンを爆撃しないよう促した」。

《「あなたは殺人者だ」》

Ahmedは、クリントン大統領が命令した、コーストのアルカイダ訓練所の爆撃に怒りを露にした。このときアルカイダを含む、アフガン人22人が死亡した。

「もしカンダハルにワシントンを同様に攻撃する能力があったなら、攻撃していただろう」。「あなたを、アフガン人たちは殺害者だと思っている」と、AhmedはEasthamに語った。「アメリカは、ビンラディンが無実の者を殺害したと言う。しかしアメリカはコーストにいる無実の人々を殺してはいないか? これは犯罪ではないのか?」。

《サウジの影響》

国務省の機密書類はこの会合の様子を明らかにし、ビンラディンに対するアメリカの立場を明確にする。書類はワシントン、リヤド、ペシャワル、カイロ、アブダビ、ラホール、国連に送信された。

1998年10月19日に送られた国務省の通信記録によると、最良の方策はサウジを通じてビンラディンを引き渡させることで、「パキスタンとアフガニスタンは面目を保つ」ことになる。

パキスタンを訪問予定のサウジのアブドゥッラー皇太子に、ビンラディンに関してタリバンに圧力をかけるようパキスタンを説得させることが最適と考える。またアメリカは「他のタリバンリーダーがこの件に関して神経質になるよう、話し合いを続行させる」ことも大事だという。「アメリカは多数のアフガン人に−−タリバンを含めて−−ビンラディンを追放することでタリバンにどんな利点があるか、逆にどのような災いがあるか、アピールを続けるべきだ」。

《タリバンの協力》

しかしアメリカは、タリバンが協力するとは考えていなかった。「タリバンのリーダーは、ビンラディンに強く傾倒している。アメリカやサウジが、オマールが決断するほどの影響力を与えられるかどうかは疑問」。

11月28日に、タリバンはなぜビンラディンを引き渡さないのかと詰め寄ったところ、Ahmedは、アフガン人たちは「なぜソ連時代の『偉大なムジャヒッド』を追放するか、理解しないだろう。タリバンがそのような行為をしたら、タリバンは拒否されてしまう」と言った。

これに対してEasthamは、「政治的リーダーシップの役割は」自分たち自身で「民衆の意見を形成することであり、人々が別の考えを持っているからといって、行動を諦めることではない」と説得する。

最後にAhmedは、「タリバンは最高裁判所の判決に背いて、ビンラディンに問題があるとは考える必要はないと強調した」。

しかし1ヵ月もたたないうちに、タリバンはその立場を強化していった。「我々が話し合ったことに、Ahmedが同意した様子はない」という、Ahmedとの12月19日の会合についての記録で終わる。

《ビンラディンが「最も重要」》

この書類から、1998年にワシントンは、タリバン政権の人権問題以上に、ビンラディンを最も重視していたことがわかる。「ビンラディンがアフガニスタンにいまだにいることのほうが、ずっと重要だ」と、国務省が1998年10月に通信している。(後略)

hoonU.S., Taliban bargained over bin Laden, documents show


■北ワジリスタンのアルカイダに対する作戦[050821 Daily Times]

金曜日に治安部隊が、アフガニスタンとの国境から15キロの地点にあるDewer Saidgaiで、抵抗勢力を捜索するために作戦を実施した。

情報源によると、治安部隊がこの地域を封鎖して、外国人と地元戦闘員を探すために、6軒の家の家宅捜索を行なった。

治安部隊は土曜日に、北ワジリスタンのDatakhel地域のRoi Sidgiで、アルカイダの残党を探す作戦を実施した。

hoonOperation against Qaeda in N Waziristan
PESHAWAR


■ミランシャーにロケット弾5発[050821 News]

金曜日に、何者かが軍の建物に向けてロケット弾5発を発射し、そのうちの1つがバザールに着弾した。ミランシャーを始め北ワジリスタンでは、軍が頻繁に攻撃されている。

hoonFive rockets fired at military positions in Miranshah
MIR ALI


■アフガニスタンの平和への長い道[050820 BBC]

(前略)BBC本部の夜警をつとめているHajiは、緑茶を運んでいた。近くから大きな音がした。「ロケットだ」と言うと、そのまま部屋に入ってしまった。このような攻撃は、たびたびある。大した被害がないことがほとんどだ。(中略)こんなことで、Hajiは起きたりはしない。

以前BBCのドライバーだった彼は1990年代、毎日のように数百のロケット弾が飛ぶのを見てきた。自分の車を救急車にしたてて、何度も死人や負傷者を運んだ。

《ずだずだ》

最近、アフガニスタンの問題はタリバンのせいだと考える者が多い。内戦の時代を忘れているのだ。少なくともカブールの人間にとって、最悪の時代は内戦の時代だった。恐らく5万人が死んだ。タリバンがこの内戦を終結させた。

そしてアフガン人たちが今度の選挙で心配するのは、内戦時代に暗躍していた司令官や戦闘員たちが、再び政治に帰ってくることだ。

人権団体を始め、アフガン人の多くは、そのような者たちを国会から排除するべきだと主張する。

《解決していない過去》

これは非常にデリケートな問題だ。

政府関係者は、このような発言にいらだちと怒りを表明する。新たな対立を招かずに、このような問題を解決する可能性はない。

これを解決する機会は、2001年に失われてしまった。アメリカはタリバンを一掃するために、以前の軍閥たちを呼び戻してしまったからだ。

非難されているムジャヒディン司令官たちは、逆に、自分たちがソ連時代に払った犠牲に対して、人々は感謝の気持ちをなくしていると非難する。

しかしこれらの者たちの多くが国会で議席を獲得した場合、大きな問題になることは明らかだ。

共産主義者やタリバン政権の人間、またムジャヒディンたちが犯した犯罪が解決して初めて、アフガニスタンは先に進めると人々は見る。しかしこれは難しいだろう。タリバンの抵抗運動ばかりが、最近は注目されているからだ。

私のアフガン人同僚の経験が、それを物語る。

《現実》

Hajiは、1992年以来、BBCで働いている。ハウスキーパーのSultanは1995年以来だ。最近カブールで頻繁に起きているロケット弾攻撃や爆発に、彼らは驚きもしない。

ここで働いている者たちは、私を含めて、全員アフガン人同僚のとっさの行動で救われている。

私の8人のアフガン人同僚のなかで、身内を戦争で失っていないのは2人だけだ。(中略)タリバンたちはBBCを閉鎖させ、私の前任者Kate Clarkを追い出した。その後Sultanが2001年まで、事務所の面倒を見てくれた。

《とっさの行動》

BBC職員2人も殺された。1人は市民戦争の時代、インタビューを行なったあと、ムジャヒディンと思われるグループに殺された。別の1人は、飛行機が墜落して死亡した。

アフガニスタンのBBCは、紛争地で最も長期間、事務所を開いている。ということは、危険にさらされるということだ。ここで働く人々は全員、いかにとっさの行動や機転で命が救われたか、それぞれの話を持っている。

私も同様だ。トラボラ近くにいたとき、我々の車が、バイクに乗って銃を持った男たちに追跡された。運転手のWasehは砂埃をあげて、疾走して逃げ切った。別の日カブールで、偽チェックポストで、銃を持った男たちに車を止められた。彼らの目的はわからない。しかしWasehは頑固としてドアをあけなかったために、彼らはあきらめてしまった。

アフガニスタンの外では、当然、特派員たちが表舞台に立つ。そして地元の人間の活躍に気づかない者たちが多い。アフガニスタンでは、アフガン人同僚たちが本当のBBCだ。

hoonAfghanistan's long road to peace
Andrew North、Kabul


■ムシャラフ攻撃を企てた男、今日絞首刑[050820 Daily Times]

パキスタン陸軍のMuhammad Islam Siddiquiは今日、ムルタン刑務所で絞首刑になる。Siddiquiはジャコババードの貧しい家の出身で、ムシャラフの殺害を計画したことで、死刑を宣告されていた。(後略)

hoonMan behind attack on Musharraf to be hanged today
MULTAN


■マドラッサと好戦性[050820 Daily Times]

貧しい者だけが、マドラッサに行くのではない。しかし、必ずしもマドラッサが好戦性に直結するわけではないが、貧困がマドラッサに力を与えていることは確かだ。そしてマドラッサとともに、質の悪い学校は総じて、社会の中に好戦性と不寛容を助長している。

ムシャラフによる、外国人をマドラッサから閉め出すことを決めた最近の決議が、注目されている。(中略)ムシャラフには、過激派の取り締まりに関して圧力がかけられていることは確かだ。(中略)今彼は、以前、志半ばで過激派の取り締まりを放棄した時期よりも、強力になったと主張する。(中略)

しかし過激派が運営しているマドラッサを取り締まるのではなく、なぜマドラッサで学ぶ外国人を取り締まらなければならないか、理由は明らかではない。マドラッサにいるパキスタン人の学生全員がテロリストになるとは思えないのと同様、留学生が全員テロリストになるとは思えない。いずれにしても、パキスタンにいる留学生は以前よりも減少しており、強制送還されるのは1400人もいないといわれる。おそらくアフガン人の学生は、この数には含まれていないのだろう。

マドラッサの改革がここのところ、注目されている。おそらく欧米で、マドラッサと好戦性との間に、密接な関係があると見られているからだ。これは、数々のタリバン幹部が卒業した、Darul Uloom Haqqaniaのようなマドラッサがあるためだ。

過激派組織と関係のあるマドラッサがあることは、疑いない。しかしこれが平均的なマドラッサの実態とはいえないだろう。マドラッサの学生が、保守派になる可能性は大きい。いっぽうマドラッサの卒業生が、他の学校の卒業生よりも過激派組織に入る率が高いとは言い切れない。

いずれにしても、最近のPeter BergenとSwati Pandeyの研究によると、反欧米主義に関して、違う結果が出ている。『New York Tmes』(2005.6.14)に掲載された記事によると、マドラッサが、欧米を攻撃するテロリストを送り出しているという証拠はほとんど、あるいはまったくない。欧米を攻撃した75人のテロリストを調べたところ、ほとんどが大学で教育を受け、多くの場合、エンジニアのような技術系の学科を専攻していたことがわかった。(中略)

したがって、マドラッサや貧困に対する改革は、欧米のために実施するのではなく、パキスタンの社会的発展や安寧のためである。マドラッサは、他宗教を攻撃するだけでなく、他宗派に対する不寛容を教えることで、宗教抗争を助長していることは事実だ。カリキュラムは必ずしも憎しみを教えるわけではないが、学生の視野を狭め、排他的にしている。

(中略)マドラッサの影響力をなくすためには、政府の学校の質を向上させ、貧困層にも一般の学校に行くための援助をすることだ。マドラッサの改革ももちろん必要だ。しかしマドラッサの影響力も、たかが知れている。教育省、宗教省、内務省のどこがマドラッサの改革を行なうのか、もめていることを見ても、マドラッサの改革や登録がいかに難しいかを示唆している。

hoonMadrassas and militancy
Abbas Rashid


■バジョール行政区で、ジハード志願者を訓練した男逮捕[050820 Daily Times]

バジョール行政区当局が金曜日に、前Tanzeem Nifaz-e-Shariah Muhammadi(TSNM)のリーダーを逮捕し、取り調べのために治安部隊に引き渡した。

バジョールの情報源によると、ジハード志願者をこの地域で訓練していたとして、Maulvi Inayatur Rehmanを逮捕したという。

情報源によると、「ディールの近くのKohimoor山脈で訓練所を運営していた」。アルカイダやタリバンと関係があるかどうかは、今のところわかっていない。

hoonMan held for training jihadis in Bajaur Agency
PESHAWAR


■米海兵隊員とアフガン兵、戦闘で死亡[050819 AP]

アフガニスタン東部で戦闘員が同盟軍と衝突し、米海兵隊員1人とアフガン軍兵士1人が死亡、4人が負傷した。クナール州のアサダバードの近くで、戦闘が発生した。 (中略)

木曜日に、在アフガニスタンの新米大使Ronald Neumannが、戦闘はしばらく続くと予想されると述べたが、戦闘員たちが選挙を妨害することはないという。(中略)

アフガン国防省報道官のSaher Azimiは、クナールの戦闘で、敵側戦闘員2人が死亡したと述べた。他に2人を逮捕し、そのうちの1人は重傷である。作戦はいまだに続いている。

先週米軍がKorengalで戦闘員たちを一掃するために作戦を開始したが、今回の戦闘がその作戦の一部だったかどうかは不明。(中略)

hoonU.S. Marine, Afghan Soldier Die in Clash
AMIR SHAH、KABUL


■アメリカ、2000年にタリバンと話し合う[050819 AP]

アメリカがアフガニスタンに侵略する1年前、アメリカは「タリバン政権を転覆させようとしているのではない」と、アメリカの外交官がビンラディンを匿っていたタリバンに語った。

在パキスタンのアメリカ大使William B. Milamが2000年9月にあるタリバン幹部高官と会い、ビンラディンをアフガニスタンから追放すれば、タリバンに対する国際的な制裁は解くと語ったことが、新たな機密書類から明らかになった。

「大使は、アメリカはタリバンに対立しているのではなく、タリバンを排除しようとしているのではないと付け加えた」と、Milamはそのときの様子を、ワシントンに通信した。

通信内容を明らかにした機密書類は、George Washington University's National Security Archiveが木曜日に入手した。

Milamはあるタリバン高官に−−この人物の名前は書類から削除されている−−、タリバンとアメリカの関係を改善するためには、ビンラディンが鍵だと述べた。「もしアメリカとタリバンがビンラディンにうまく対処できたら、我々は今までとは違う新たな関係を築くことができる」と語った。

当時ワシントンは、アフガニスタンと正式な外交を結んでいなかった。

Milamは2000年に上司に、タリバン高官は以前よりも「ある程度柔軟な」態度をとったために、アメリカは誠意を見せるために、何らかの便宜を図ってはどうかと提案した。

イスラマバードで開催されたこの会談で、タリバンはビンラディンを引き渡すことを約束せず、木曜日に明らかになった書類からは、クリントン政権が次にどのような方策をとったかはわからない。

しかし2001年6月にブッシュ政権に変わってから在パキスタン米大使Milamは、ビンラディンがアメリカに何らかの攻撃をした場合、タリバンはその責任をとらなければならないと、アフガニスタンに警告した。

(中略)Milamが通信した頃、アメリカはビンラディンがタリバンに匿われ、パキスタンとの国境沿に住んでいたことを把握していた。米外交官は定期的にタリバンと接触して、ビンラディンを追い払うよう、促していた。(後略)

hoonU.S. Held Meetings With Taliban in 2000
ANNE GEARAN、WASHINGTON


■選挙で軍閥を心配[050818 BBC]

アフガニスタンの国会選挙のキャンペーンか続いている。アフガン人や外国人たちにとって一番心配なのは、安全でも運営でもない。結果だ。

過去の流血と関係のあった派閥の人間が、何人当選するかだ。

選挙民たちは、州議会の大統領も選抜する。2つの選挙で、およそ6000人が立候補している。

これほど選択肢があり、政党を掲げる人間が少ない状況のなかで、問題は、資金が豊富な前軍事司令官たちが、有利になることである。

それほど知られていない候補者たちは、選挙資金がない。(中略)再び来年の春〜夏にかけてタリバンが攻撃してきたら、候補者たちは無力であることを知っている。 (中略)

国会選挙には2800人が立候補し、地方議会にはさらに3000人が立候補している。しかし政党はない。これはアフガン高官にとっては、大きな決断だった。過去、派閥間の流血騒ぎがあったために、政党には不審な目を向けられることが多い。政策を掲げる候補者も少ない。つまり、選挙する側は、候補者たちを差別化する手だてがない。

(中略)多くの地域で、「候補者の半分が軍閥か、彼らと関係のある者たち」だと、カブール大学のWadir Safi教授が語る。彼らが持つ地域権力のおかげで、彼らが勝利する可能性が高いのではないかと、危ぶまれている。

さらに犯罪を犯した経歴のある者たちが、選挙に立候補している危険性だ。特に、ある協力なムジャヒディン司令官を心配している。カブールで立候補しているAbdul Rasul Sayyafだ。彼は戦争犯罪で告訴される恐れがある。「彼が彼の地位を用いて、彼の原理主義イデオロギー進める恐れがある」と、人権団体のJohn Siftonは語る。

議席を獲得した場合、これらの前ムジャヒディンたちが一致団結し、自分たちに有利な法律を押し進める恐れがある。彼らを取り締まる司法制度さえ、変えてしまうかもしれない。(後略)

hoonWarlord fears in Afghan elections
Andrew North


■戦後のイラクよりひどい国[050818 The Times]

イラクでは流血騒ぎが続いているが、それでもアフガニスタンよりはましだ。

アフガニスタンで3年間持続している部分的平和は、アメリカやイギリスの絵空事であるわけではない。幻影ではない。成功もある。しかしごく限られた範囲の成功だ。アフガニスタンは、過去の無法地帯に逆行する危険にさらされている。軍閥たちが支配していた時代だ。

まず成功といえば、カルザイがまだ大統領の地位に就き、政権を維持していることだ。来月の選挙は、次の大きな課題だ。

彼がまだ生きていることも、大きな成果だ。彼の安全のために、膨大な費用がかけられている。カブール内を動き回るのでさえ、大変だ。彼は孤立している。しかしまだ存在しており、その期間は多くの者たちが予測していたよりも、はるかに長い。(中略)

したがって戦後、アメリカやイギリスがアフガニスタンの進歩に貢献したという事実は、大きな慰めだ。そしてイラクよりも平和だ。しかしその根は、非常に危うい。軍閥たちはいまだに権力を持つ。特に南東部で影響力が強い。もし選挙で彼らが多くの議席を獲得したら、不幸なことになる。

南東部におけるタリバンの攻撃は、一時的なものではない。パキスタンの部族地帯から、資金や人材を調達している。タリバンたちに与えられている援助をみれば、ビンラディンがいつ捕まるか聞くよりも、彼が捕まることなどあるだろうか、と尋ねたほうがましだ。ドラッグの密輸もひどいことになっている。ここからカルザイの敵に、膨大な資金が流れている。

アフガニスタンにとって唯一の希望は、中央アジアの商業の中心になることだ。しかしイラクにいるような、教育された労働はいないし、石油もない。北のタジークや南のパシュトゥンは、イラクの派閥のように、ライバル関係にある。

イラクよりも平和である。しかしそれだけでは仕方ない。

hoonA nation that is even worse than postwar Iraq
Bronwen Maddox


■米兵2人、アフガニスタンで死亡[050818 AP]

アフガニスタン南部で道路脇の爆弾が爆発し、米兵2人が死亡、2人が負傷したと米軍が報道した。

兵士たちはカンダハル北部を、装甲車で移動していた。道路建設プロジェクトに、物資を運ぶ車列の一部だった。(後略)

hoonTwo U.S. Soldiers Killed in Afghanistan KABUL


■タリバン、レバノン人エンジニアを釈放[050818 BBC]

タリバンが、殺害すると脅迫していたレバノン人エンジニアを釈放した。

釈放後に 『BBC』と電話で話したSafieddine Mohammad Rezaは、「元気で大丈夫」と述べた。

タリバン報道官のハキーミが『BBC』に、会社がアフガニスタンから撤退すると約束したので、釈放することが決まったと述べた。

しかし政府高官は、犯人との取り引きはないはずだと述べた。

Rezaは、「会社がどういう取り引きをしたのか知らない。まだ会社とは話していない」という。「タリバンに今朝、自由にしてやると言われた。幹線道路に連れて行かれ、警察のチェックポストが見えたので、そこまで歩いて行った」という。(後略)

hoonTaleban frees Lebanese engineer


■パキスタンでタリバンリーダー、逮捕[050818 Daily Times]

Aftab Khan Sherpao内相が、タリバン幹部リーダーのMuhammad Yasirが逮捕されたことを確認した。現在取り調べを受けているという。

「Yasirが逮捕され、取り調べを受けている。告白したことは、すべて法的に対処される」と、アルアラビヤ・テレビに語った。

7ヵ月前、オマール師はYasirを、タリバン情報・文化担当局の責任者に任命していた。

Yasirはアフガニスタンのジハード・リーダー、Abdurrab Rasool Sayyafが率いるIttehad-e-Islamiと関係していたが、Sayyafがカルザイを支持することにしたため、タリバンに加わった。「パキスタンでは指名手配されていた」という。

Yasirがアメリカに引き渡されるかどうかを尋ねたところ、「それに関しては、まだ発言できない」と答えた。

外国人留学生の強制送還に関しては、2〜3週間後に開始されると述べた。ネパール人の留学生2人が、すでに帰国したという。1400人の留学生がマドラッサにいるが、81人のアフガン人留学生も、他の外国人とともに強制送還される。しかしマドラッサにいる2500人のアフガン難民の学生は、難民として扱われるために、送還されない。 (後略)

hoonKey Taliban leader arrested in Pakistan
ISLAMABAD


■カーン博士の義理の息子、保釈[050818 Daily Times]

アブドゥル・カディール・カーンの義理の息子Saad Ali Khanの保釈申請が、認められた。Saadは月曜日に、イギリスの外交官を侮辱したことで告訴されていた。

弁護士のBaber Awanが、Saadに関する最初の報告には、事実が伏されていたと抗議した。依頼人は、イギリス人外交官Lee Balchとその伴侶のRose Leeに丁寧に車の移動を依頼した。「しかしLeeはSaadに暴言を吐き、侮辱的な仕草をした」という。

その結果口論となり、外交官が依頼人を攻撃した。依頼人の行為は正当防衛にあたり、外交官を告訴することにしたという。

hoonQadeer's son in-law released on bail
ISLAMABAD


■ヘリ墜落は事故[050817 AP]

アフガン国防省高官がスペイン兵17人が死亡したヘリ墜落現場に赴き、墜落は事故だったと述べた。

「敵による攻撃ではなかったことは明らかだ」と、国防省のShar Mohammed Karimiが『AP』に語った。「片方のヘリが、もう片方に接触したのではないかと思う。あるいは、技術的な欠陥があったようだ」。

(中略)墜落したヘリは全焼し、別の1機は激しく損傷していたが、炎上は免れた。 (後略)

hoonAfghan Helicopter Crash Called Accident
AMIR SHAH


■スペインのヘリは攻撃されたと目撃者[050817 AFP]

スペインのヘリは攻撃されたと、スペインの新聞が目撃者の談話を掲載した。

「まるで爆発のような強い衝撃を感じ、ヘリコプターは旋回し始め、墜落した」と、2機目のヘリに搭乗し、爆発の衝撃で負傷した5人の兵士の1人が語った。

兵士はLa Voz de Galici紙のインタビューに応じ、電話で語ったという。「前列にいた他の兵士は、爆発の衝撃を受けたようだ」。「我々が着陸したとき、もう1機はすでに炎上していた」。

スペインの高官が火曜日に、2機目は最初のヘリが墜落したために、緊急着陸したと述べた。

La Voz de Galicia紙はさらに死亡した兵士の両親の話として、2機目のパイロットが、息子が死亡したことを電話で知らせたという。パイロットが一家に、「彼らの乗ったヘリが撃墜された。地上から撃たれた。攻撃された」と述べた。

(中略)さらにスペインのメディアは、墜落の数秒前、2機目のヘリのパイロットたちは、問題が発生したことに気づいていなかったと報道した。事件の6秒前に2機目のヘリのパイロットが1機目のヘリに無線で状況を問い合わせた。「問題なし」と、墜落した機のパイロンとは答えたという。

(中略)スペイン隊は、選挙に備えて訓練を実施していた。

smellSpanish helicopter in Afghanistan was attacked, say witnesses
MADRID


■治安部隊、アラブ人4人を捜索[050817 Daily Times]

治安部隊は、パキスタンでアルカイダテロリスト22人を訓練したと言われている、4人のアラブ人を捜索している。

3日前にBahawalpurで逮捕された、不法過激派組織のメンバー、YounisとIbrahimの取り調べで、4人のアラブ人の行動が明らかになった。治安部隊は、8月3日にファイサラバードで逮捕したオサマ・ビン・ユースフの取り調べから、この2人を逮捕した。ユースフの家からは、ヨーロッパの地図が押収されている。

2人は、4人のアラブ人とRahim Yar Khanとムルタンで会い、パキスタンでテロ攻撃をするよう、計画を持ちかけられたと述べた。アラブ人たちは、オサマ・ビン・ユースフとも関係があり、逮捕される数日前も、ユースフと会っていた。

情報源によると、アラブ人たちはスィンドかバローチスタンに隠れている可能性があるという。

hoonSecurity forces looking for 4 Arabs
Mubasher Bukhari、LAHORE


■外国人留学生20人、カラチから強制送還[050817 Daily Times]

スィンド当局は、さまざまなマドラッサに在籍していた少なくとも外国人留学生20人を、母国に強制送還したと、州幹部高官が火曜日に述べた。

スィンド国務省のGhulam Mohammad Mohtarramが『Daily Times』に語ったところによると、20人の留学生は、タイ、マレーシア、ウガンダ、インドネシア、そして南米のスリナム共和国出身者だったという。別の高官は、すでに2〜3日前から、学生の強制送還を開始していると述べた。(後略)

hoonTwenty foreign students deported from Karachi
Hasan Mansoor、KARACHI


■アフガニスタンの墜落で17人死亡[050817 AP]

NATOの平和維持部隊を運んでいたヘリコプターが、アフガニスタン西部の砂漠で墜落。一緒に飛んでいた別の1機が非常着陸して、スペイン兵17人が死亡、5人が負傷した。

(中略)事故の原因には、さまざまな説がある。NATOの報道官は、ヘラートで発生した墜落と非常着陸は事故だったと述べたが、スペイン国防相は、敵の攻撃の可能性は否定できないという。カルザイ大統領は、砂嵐が原因だったと述べた。

しかしヘリコプターの墜落現場の安全責任者、アフガン軍司令官のAbdul Wahab Walizadaは、天気は良好だったと述べた。彼によると、ヘリコプターは接近して飛んでいたために、ローターが別のヘリコプターに接触したという。1機は炎上し、別の1機は激しく損傷した。

ペンタゴンの報道官Bryan Whitmanは、ヘリコプターが撃墜されたとか、別の機体と接触したという情報は入っていないと述べている。

Bono国防相は、当時スペインのヘリコプター2機が、一緒に飛んでいたと述べた。1人のバイロットが、近くの谷から黒い煙を上がっているのを目撃し現場に近づいたが、地上から攻撃される可能性があるとして緊急着陸したと報告した。別の1機は墜落したという。

当初スペイン高官は事故と見ていたが、後にヘリコプターが墜落した場所は平らな場所であったことが写真からわかり、緊急着陸が可能になった。したがって「軍関係者は、事故であるよりも、攻撃された可能性は除外してはならない」と見ているという。(後略)

smellHelicopter Crash in Afghanistan Kills 17
DANIEL COONEY


■タリバン、誘拐したレバノン人を殺害すると脅迫[050816 AFP]

タリバンは、トルコの建設会社が24時間以内にアフガニスタンから撤退しない限り、職員のレバノン人エンジニアを殺害すると脅迫した。エンジニアのAhmed Rezaは月曜日に、ザーブル州の州都カラート付近で誘拐された。

水曜日の12時までに、「彼が働いているトルコの会社が撤退しなければ、または撤退する準備を開始しければ、エンジニアを殺害する」と、タリバン報道官のラティフ ・ハキーミが『AFP』に述べた。(後略)

hoonAfghanistan's Taliban threatens to kill kidnapped Lebanese
KANDAHAR


■パキスタン警察、パール殺人容疑者を告訴[050816 AFP]

パキスタン警察は、アメリカの新聞記者ダニエル・パールの誘拐・殺害に加わったとして、男を告訴した。

先月逮捕された容疑者Hashim Qadeerが、別件の殺人事件でカラチ裁判所に出廷した。「現在Qadeerは、ダニエル・パール誘拐に加わったとして逮捕、告訴されている」と警察の捜査官Manzoor Mughalが『AFP』に述べた。

Qadeerは、イギリス生まれのシェイク・オマルにパールを紹介したと言われている。

いっぽうパキスタンの裁判所は火曜日に、パールを誘拐・殺害したとして死刑が宣告されているオマルの上告を延期した。彼の上告は、2年以上延期されている。

スィンド最高裁判所の公聴会は、オマルの弁護士Abdul Waheed Katparが病気で出廷できないために、延期されたという。(後略)

hoonPakistan police charge suspect for role in Pearl's murder
KARACHI


■スペイン軍、アフガニスタンの墜落で死亡[050816 BBC]

スペイン国防相が、アフガニスタンでNATOの平和維持軍に参加していたスペイン軍兵士が、ヘリコプターの墜落で死亡したと発表した。2機目のヘリコプターが緊急着陸した際に、別のスペイン兵5人も負傷したという。

原因は技術的なものだとする報告があるいっぽう、マドリードは敵の襲撃された可能性は否定できないと述べた。墜落現場はヘラート付近である。

(中略)事故の原因はいまだに不明である。事故の直前に、現場は砂嵐に襲われていたという報告もある。しかしNATOの報道官は、「技術的な欠陥」が原因だったと述べている。

タリバン幹部司令官のダドゥッラー師が『ロイター』に、部下の戦士たちがヘリコプターを撃墜させたと主張したが、真偽は不明である。

スペイン国防大臣のJose Bonoが、「事故かもしれないが、外部からの攻撃の可能性もある」と述べた。「敵による攻撃である可能性がないとは言えない」。山がちの地形だったが、ヘリコプターは平地に墜落したという。(後略)

hoonAfghan crash kills Spanish troops


■カリフォルニアの宗教者、パキスタンに国外追放[050815 AP]

不法滞在で拘束されていたパキスタン人宗教指導者が、パキスタンに送還されることに同意した。カリフォルニアにテロ訓練所の開催を計画したとして、告訴されていた。

Shabbir Ahmedは、テロとは無関係の罪状で国外追放となる。宗教ビザを取得してロディのモスクで説教していたが、オーバーステイの罪に問われていた。Ahmedは6月にモスクで逮捕された5人の男の1人である。

(中略)FBIは先週、Ahmedはビンラディンや他のテロリストから直接指示を受けて、行動していたと証言した。Ahmedがテロ組織のメンバーであるかどうかについては、機密事項のために情報を提供しないと述べた。(後略)

hoonCalif. Cleric to Be Deported to Pakistan
DAVID KRAVETS


■アフガニスタンで抵抗勢力28人殺害[050815 AP]

アフガニスタン南部の戦闘でタリバン抵抗勢力28人が死亡したと、月曜日に高官が発表した。

いっぽうクナール州にいる米海兵隊員とアフガン特殊部隊員が月曜日に、Korengal谷のさらに奥深くに入った。米軍報道官のJames Yontsは、作戦はうまくいっていると述べたが、まだ時間がかかるという。「この地域は歴史的に敵の隠れ家になってきた。彼らがまだそこにいることは、誰もが知っていることだ。

日曜日にザーブル州で、アフガン軍とタリバンとの間で激しい戦闘があった。アフガン軍は抵抗勢力16人を殺害し、1人を逮捕したという。死亡者のなかには、タリバン司令官のMullah Nasirがいた。

さらに日曜日にウルズガン州のDehrawud地域で、アフガン軍と抵抗勢力との間で銃撃戦があり、抵抗勢力5人が死亡した。

ザーブル州では、抵抗勢力が米軍の車列を狙った地雷を誤って爆発させ、抵抗勢力1人が死亡、1人が負傷した。

また隣りのTirin Kot地域では、チェックポストを攻撃してきたゲリラたち6人が警察官に殺害された。

hoon28 Suspected Rebels Killed in Afghanistan
NOOR KHAN、KANDAHAR


Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.