【2005年10月17日〜10月23日】


■アルカイダのナンバー2、パキスタンの地震への援助を呼びかける[051023 AFP]

アルカイダのナンバー2であるザワヒリが、パキスタンの地震の被災者たちを助けるようにムスリムに呼びかけるビデオが、アルジャジーラで放映された。(後略)

hoonQaeda number two urges Muslims to help Pakistan quake victims

■地震の救援活動に17の不法組織活躍[051023 Nation]

地震の救援活動に、少なくとも17の不法組織が活動している。ここ数年間ムシャラフ大統領に活動を禁止されているにもかかわらず、これらの組織には活動能力がある。活動しているのは、アル・ラシッド基金、ラシュカレ・ジャングヴィ、シパエ・ムハンマド、ジャイシェ・ムハンマド、ラシュカレ・トイバ、シパエ・サハバ・パキスタンなどである。(中略)

これらの組織のなかには、被災地で救援キャンプや車に堂々とのぼりや看板を掲げているものもある。

hoon17 banned outfits active in quake relief work
ASSAD HAMEED、ISLAMABAD

■警官9人とジャーナリスト、アフガニスタンで殺害される[051022 AFP]

アフガニスタンで、警察官9人とジャーナリストが、タリバンに殺害された。

タリバン戦士たちがヘルマンド州で、抵抗勢力たちの隠れ家を捜索していた警察の車列を襲撃した。激しい銃撃戦で、司令官を含む警察官9人とタリバン戦士4人が殺害されたと、州の行政官Ghulam Moheedinが土曜日に語った。銃撃戦は、約2時間続いたという。

内務省報道官によると、警察官たちは、この地域に数十人の抵抗勢力がいるという情報を受け、捜索を実施していた。「2日前にタリバン2人を逮捕したところ、この地域にタリバンの大きなアジトがあることがわかった」という。

いっぼう地元ラジオ局のレボーターが、コーストの爆発で死亡した。米軍に協力しているアメリカ資本の民兵隊を狙ったリモートコントロール爆弾が、爆発したらしい。民兵3人も負傷した。(後略)

hoonNine policemen, journalist killed in Afghanistan attacks
KABUL

■アフガニスタンの抵抗運動に火をつける[051022 Asia Times]

(前略)タリバンたちは軍閥たちと共謀し、麻薬密輸に協力するいっぽうで、彼らを自分たちの抵抗運動に引き込もうとしている。今年の冬、アフガニスタン各地で、混乱を起こそうと目論んでいる。(中略)

2年前、『Asia Times』はJaishul Muslimが結成されたことについて報告した。Jaishul Muslimは、タリバンの一部をオマール師と対立させることで、タリバンを分裂させるために組織された。その目的は、オマール師の味方になっている軍閥や部族民たちをJaishul Muslimに引き込むことで、かれらを統括できる組織を作りだすことだった。特にアフガニスタン南部や南東部で活発に活動していた。

そのJaishul Muslimが去年、タリバンと同盟したが、タリバンはその信頼性を疑い、すぐに組織を切り離した。しかし今になって、再びJaishul Muslimの強力な司令官たちが、タリバンに協力することに合意したらしい。これらの司令官たちは、さまざまな地域で米軍を攻撃することになっている。

同じような取り引きが、クナール、ガズニ、ジャララバード、カンダハルにいる司令官たちとの間でも行なわれている。

今パキスタン軍は、カシミール地方での地震の救援活動に従事している最中だ。抵抗勢力はアフガニスタンとの国境地帯で、好き勝手ができる。長い、寒い、流血の冬になりそうだ。

hoonStoking Afghanistan's resistance
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■米兵、悪臭のために遺体を焼く[051021 Times]

アメリカのパラシュート部隊と2人のタリバン兵士の遺体が置かれたGonbazの丘の上は、狭かった。タリバンは24時間前に殺害され、90度の暑さのなかで異臭を放っていたと、現場にいた兵士が『Time』に語った。米隊はこの場所から立ち去ることは考えていない。丘の上からは村を見下ろすことができて、そこに隠れているはずのタリバンを監視できるからだ。

これに先立ち、I-508パラシュート隊のリーダーのEric Nelson中佐は、村人に遺体を引き取りに来るようにと、下の村に使いをやった。しかし地元の人間は誰も来なかった。恐らく、死亡した戦士はパキスタン人だったのだろう。

そこでNelsonは決意をした。「遺体を焼くことにした。むくんで、悪臭を放っていたからだ」。この様子を映像に納めたオーストラリア人フォトジャーナリストがいなければ、この話はこれで終わっていたはずだ。しかしオーストラリアのテレビでこれが放映されると、世界の非難を浴びた。ペンタゴンは、さっそく捜査を始めたという。

(中略)

ムスリムにとって「遺体を焼くことは冒涜だ。地獄に落ちた者の遺体だけが、焼かれる」。しかしカンダハルのアメリカ人高官が指摘するように、これまでアルカイダもタリバンも、アフガン兵や米兵の遺体の扱い方には無関心だ。(後略)

hoonStench Prompted U.S. Troops to Burn Corpses

■軍、死亡したタリバンに対する冒涜を捜査[051020 New York Times]

ペンタゴンは水曜日に、軍がアフガニスタンで死亡したタリバン戦士の遺体を焼き、その後黒こげになり煙をあげている遺体を、抵抗勢力に対するプロパガンダとして用いたと報道された件に対して、捜査を開始したと表明した。

事件は水曜日の夜、オーストラリアのテレビ番組で報道された。番組によると、米軍による心理作戦班が、タリバンを匿っていると思われる村に向かってラウドスピーカーを用いて、タリバンを挑発した。番組の説明によると、米兵とアフガン兵、タリバン戦士2人が、ここで殺害されたという。

米軍のJim Baker軍曹が地元の言葉で飛ばしたやじは、番組の翻訳によると次のようだ。「戦士たちが西を向いて燃やされても何もできない。臆病だから、遺体も回収できない。思ったように腰抜けだ」。

(中略)ペンタゴンの幹部高官によると、ビデオや番組の翻訳は正確で、イスラーム世界におけるアメリカのイメージに、大きな打撃を与える可能性があるという。

(中略)映像を撮ったフリージャーナリストのStephen Dupontによると、米空挺団の兵士たちは自分たちの行為を自覚していたようだという。ビデオには、黒こげになった遺体を取り巻く炎が映し出され、米兵5人がこれを見守る。Dupontは、兵士たちが自分に、「遺体を燃やすように言われた。24時間以上も放置されているために、悪臭を放っている。衛生上の理由で、燃やさなければならない」と、語ったという。

番組のなかではまずBaker軍曹の挑発が放映され、その後別の兵士が、聖職者数人の名前を列挙して、「おまえたちがアフガニスタンにいられるのも、あとわずかだ。女のように攻撃しては、逃げる。タリブだとなどと言っているが、ムスリムの恥、家族の恥だ。犬のようにびくびくしてないで、男のように戦え」と挑発する。(後略)

ohArmy Examining an Account of Abuse of 2 Dead Taliban
ERIC SCHMITT、WASHINGTON

■タリバンの遺体を焼いたとの報道を捜査[051020 AP]

米軍は水曜日に、アフガニスタンにいる米兵がタリバンの遺体を焼き、他のイスラーム過激派たちを挑発しようとしたと報道したテレビの報告に「不快感」を表し、捜査を開始するという。

アフガニスタン政府は、この行為の責任者の処罰を求め、宗教指導者たちは、今後反米運動が活性化する可能性があると警告した。

オーストラリアの『SBSテレビ』が、米兵がカンダハル付近のGonbaz村の丘で、タリバン戦士の遺体を焼いている場面を放映した。テレビによると、ビデオはフリージャーナリストのStephen Dupontが撮ったもので、今月、米軍の第173空挺団に同行していたという。事件は10月1日に起きた。

説明によると、その後、アメリカアクセントの兵士2人が、タリバンが潜んでいると思われる村に向かってメッセージをに読み上げる。Dupontは、この挑発的なメッセージは、米軍の心理作戦の一部だという。

米軍は、軍事犯罪捜査班が、「死亡した戦闘員の遺体を不適切な状況で燃やした」ことを含めた不祥事について、捜査を開始したという。「このような行為は、我々の常識に反するものだ」と、バグラム基地のJason Kamiya中将が述べた。「このような不祥事や不適切な態度が起きたことを厳粛に受け止め、この件に関する状況捜査を開始した」。

イスラームの聖職者たちは、今後抗議運動は避けられないという。「これはイスラームに対する冒涜だ。アフガン人たちは、ニュースにショックを受けている。屈辱的だ」と、ムスリムのリーダー、Faiz Mohammedが述べた。「非常に深刻な事態が発生するだろう。人びとは憤慨するはずだ」。

(中略)映像の説明によると、遺体が燃やされたあと、心理作戦班の兵士が近くの村に向かって、ラウでスピーカーで挑発的なメッセージを読み上げた。「タリバン、おまえたちは、卑怯な犬だ。戦士たちが西に顔を向けて横たわり、燃やされるても何もできない。臆病だから、ここまで降りてきて遺体も回収できない」と、1人の兵士が地元の方言でメッセージを読み上げたと、番組で説明された。

映像ではメッセージが読み上げられる場面は放映されなかったが、軍の車のスピーカーから、大きな音楽が流れている場面が映った。

Dupontが『AP』に語ったところによると、メッセージは地元の方言で放送されたが、軍の心理作戦班のメンバーが、自分に英訳してくれたという。

イスラームでは、遺体は火葬せず、24時間以内に沐浴させ、白い布でくるんで埋葬する。

Dupontの説明によると、兵士たちは遺体を衛生上の理由で燃やしたという。しかし後に米兵が放送したメッセージを聞くと、このような行為が冒涜として受け止められることを認識していたはずだと述べる。「心理作戦として用いている。タリバンを、故意にメッカ(西)に向けて燃やした。タリバンを怒らせ、自分たちを攻撃してくるように挑発したんだ。彼等を探し出せる、唯一の方法だからだ」。(後略)

garrU.S. to Probe Report on Burned Bodies
DANIEL COONEY、KABUL

■米国・英国チーム、ビンラディンを求めて瓦礫を捜索[051020 Daily Times]

MI6/SASが米軍と協力して、バラコットの瓦礫の山のなかから、ビンラディンを捜索していると、イギリスの新聞『Sunday Express』が報道した。

ブッシュ大統領は、過激派たちが訓練所を運営しているアフガニスタンとパキスタンの国境地帯で、アメリカがスパイ活動をすることを承認した。このチームはアフガニスタンの米軍基地から偵察機や盗聴器、ハイテク武器を持ち込み、MI6の言語学者を用いてビンラディンの居場所を突き止めようとしている。

ロンドンとワシントンの治安組織高官たちは、ビンラディンが地震で死亡したか、あるいは逃げ延びたかどうか、語らない。しかし地震の数日前、アメリカのスパイ衛星がアルカイダの訓練所をある場所で突き止め、拡大写真を入手した。

ワシントンのある諜報部高官が『Sunday Express』に語ったところによると、「これらの写真のひとつに、ビンラディンとそっくりの男が写っていた。顔は少しやつれていたが、肝臓障害が悪化しているという報告の裏付けとなる」という。

数週間前、MI6とCIAは、ビンラディンが中国から移動式腎臓透析機を入手したことを確認している。この機械は電動である。アフガニスタンから米軍特殊部隊が飛ばした無人偵察機によると、現在この地域には電力が供給されていない。ブッシュは、成り行き注意深く見守っている。

ワシントンのテロ専門家のBruce Hoffmanによると、ビンラディンは地震を免れ、紛争地であるカシミールに向かっているという。あるいはアフガニスタンのTobaKakar山脈に入った可能性もある。CIAのベテラン高官Milt Beardenは、「もしビンラディンが死亡したとしても、世界は知ることはないだろう。彼の遺体を誰かが掘り出すまで、待つしかない。それがビンラディンだ。でもそんなことは起こらないほうに、私は賭けよう」と語った。

smellUS, UK teams search quake rubble for Osama Bin Laden
PESHAWAR


■アメリカのU2偵察機、パキスタンで活躍[051019 Reuters]

これまでパキスタンの国境地帯で、ビンラディンを捜索するために使用していたアメリカのスパイ偵察機が、パキスタンの地震の被害を把握するために活躍している。

アメリカによると、National Geospatial-IntelligenceAgency(NGA)がパキスタンに、地震の被害状況を示す航空写真、地図、テキストによる情報を提供しているという。ペンタゴンによると、戦略的なパートナーであるパキスタンとの関係を強化するためのものだ。

アメリカの高高度光学センサーはパキスタンの震源地周辺上空で用いられ、破損した道路や橋、建物などの写真を撮るために用いられている。

これらの高高度センサーから得た諜報データや機密写真を分析する、メリーランドの国防組織のBethesdaは、ビンラディンの居場所を突き止めるために、アフガニスタンとの国境地帯をこれまで捜索してきた。「我々はいまだにビンラディンの捜索をしている」と、組織の南アジア担当者Phil O'Gradyが述べた。

しかしアメリカ議会は、これらの高高度諜報情報の有効性や、それに費やされる膨大な費用に批判的だった。今回はこの技術が、救援活動に用いられることになる。去年アジアで起きた津波や、カテリーナやリタの救援活動でも用いられ、実績を上げてきた。

(中略)パキスタンは地震の直後、U2や衛星を用いてパキスタンに協力してほしいとアメリカに要請していた。高官たちは、このような航空機などの機密スパイ機器の使用について、多くを語っていない。スパイ衛星を操作する会社National Reconnaissance Officeは、コメントを拒否。米空軍は、イラクやアフガニスタンで用いられたU2が、南西アジアのある場所から、救援活動のために用いられているとだけ述べた。国防省高官もコメントを拒否し、ワシントンのパキスタン大使館高官も、この件に関しては何も述べていない。

しかし専門家によると、救援活動のためにこの旧式スパイ衛星を用いていくと、軌道を修正するための燃料が足りなくなると、問題点を指摘する。「最大の問題は、燃料が尽きてきたことだ」と、バージニアのLexington Instituteの衛星テクノロジー専門家のLoren Thompsonが述べる。「ルイジアナ(の地震)で用いるための軌道を飛ばせば、ビンラディンを探すための軌道には何も飛んでいないことになる」。

hoonU.S. U2s, satellites aid Pakistan quake relief
David Morgan、WASHINGTON

■バグラム空軍基地脱走者、アルアラビアにビデオを提供[051019 adnkronosinternational]

7月10日にアフガニスタンの米軍基地から逃走したアルカイダテロリスト4人が、火曜日に、ドバイのアルアラビア・テレビのビデオに登場した。「我々のジハードはタリバンの仲間たちと続く」と、4人は誇らしげにビデオで語った。4人はバグラム空軍基地から脱走した。

このビデオは非常に高画質で、4人の戦闘員たちが武器を扱ったり、訓練したり、刑務所から脱出した顛末などを説明するシーンが納められている。

最初のシーンで、サウジ国籍のMahmoud al-Kahtaniがムジャヒディンたちに、4人が拘束されていた刑務所の地図を見せて語る。「我々は日曜日に脱獄することにした。異教徒たちの休日だからだ。脱獄するために周到に計画を練った」。

次のシーンでシリア国籍のAbdullah Hashimiが、タリバンと合流する前、4人が誰にも気づかれることなしに、刑務所の外の米空軍基地の敷地内に、4日間隠れた様子を語った。

3番目のシーンでは、イラク人Mahmoud Ahmad別名Faruq al-Iraqiが登場する。彼は2002年にインドネシアで逮捕され、インドネシアの過激派組織、Jemaah Islamiyahと関係があるとされる。

4人目のMuhammad Hassanは、リビア人だというが、あまり登場しない。

ビデオを入手したパキスタンのアルアラビアのレポーターによると、男たちの脱獄は、人びとを驚嘆させたという。その後タリバンが、男たちを匿い、保護したと、声明を発表した。(後略)

ohAfghanistan: Bagram Air Base Fugitives Release Video On Al Arabiya
Kabul

■カシミールの過激派、暗闇から躍り出る[051019 AP]

カシミールのジールム川のそばで、軍のカモフラージュジャケットを着た男たちが、年長の男の説教に耳を傾ける。その近くで、仲間の男が救援物資の山を監視している。他の者たちは、AK-47を持った若者に監視されながら、食料や毛布をトラックに積んでいた。

彼等は、カシミールの過激派組織の人間だ。地震直後、暗闇のなかから表舞台に躍り出てきた。パキスタン政府や援助団体よりも早く、被害者たちに救援物資を運び込んだ。「ヒズブル・ムジャヒディンの救援品」という垂れ幕が、掲げられている。

(中略)ヒズブル・ムジャヒディンは、パキスタン領カシミールでは法的に認められた組織であるが、ムシャラフがワシントンやインドからテロ組織取り締まりを要求されると、2002年に地下に潜った。組織の事務所は閉鎖され、銃は隠された。訓練所も閉鎖される。

しかし地震後、ラシュカレ・トイバのような、活動を禁止されている過激派組織さえもが表舞台に出てきた。ラシュカレの戦士たちは、被災地にいち早く入り、崩れた家々から人びとを助け出し、怪我の治療や死者の埋葬を手伝った。

「我々のために多大なことをしてくれた。食料、水、救急車」と、ムザファルバードで家を失ったMohammed Azharが語る。「彼等が何者なのか、初めは誰もわからなかった。突然やってきたんだ」。

パキスタン軍が到着すると、ラシュカレの戦闘員たちはどこかに消えてしまう。しかし軍は彼等を探し出そうとはしていない。

インドは、パキスタンが過激派を訓練していることを非難を続けてきた。「過激派たちは、緊急事態で表舞台に出てきたのだ。しかしパキスタンはこの事実が明るみにでたとしても、当惑することはないだろう」と、ニューデリーのInstitute forConflict Management会長のAjai Sahniは語る。ワシントンはパキスタンに過激派の取り締まりをするよう、圧力をもっとかけるべきだという。

(中略)地震により、過激派にどの程度被害があったのかは、明らかではない。インドの治安組織高官は、過激派300〜400人が死亡し、ムザファルバードとラワルコット周辺の少なくとも3つの訓練所が破壊されたという。

しかし過激派たちの救援活動は、人びとの支持を集めている。なかには一時、CIAに援助されて、ソ連と戦ったこともある過激派もいる。彼等は、ワシントンのテロとの戦争のおかげで、自分たちは不当に評価されていると主張する。自分たちのイメージ向上のために、活動しているのでもないという。「当時我々はムジャヒディン、英雄と呼ばれた。今はテロリストだという。なぜだ? 我々は同じ人間だ」。

hoonKashmir's Militants Out of the Shadows
TIM SULLIVAN、MUZAFFARABAD

■「タリバン」、校長を殺害[051019 BBC]

タリバンが、アフガニスタン南部で小学校の校長と地区責任者を殺害した。

火曜日にカンダハル州のPanjwayi地区で、校長がバイクに乗った男たちに射殺された。また同じ日、同州のArghandab地区の責任者が、モスクで射殺された。なぜ2人が殺害されたかは明らかになっていないが、タリバンは親政府派の人間や宗教指導者たちを標的にしている。(後略)

garr'Taleban' kill school headmaster

■ジハード志願者、地震活動家に[051018 AFP]

パキスタン軍のヘリコプターが、地震の被害があったカシミールの上空から、救援品を落とす。別のイスラーム戦士たちが、徒歩で山を登る。

軍は空から食料や水を落下しているが、ムジャヒディンたちは地域の人間との特別な関係を主張し、最も必要な物資をピンポイントで与えている。

彼等は山々を熟知している。ヒマラヤを分断する国境の向こうのインド側で、数十年間戦ってきたからだ。しかし今、地震の被害者たちのために、聖戦を戦っている。

「100%ジハードだ」と、22歳のYawa Saleemがムザファルバードで『AFP』に語った。「ジハードにはいろいろな意味がある。銃を持つだけがジハードではない。援助、義務、情熱。困った人間に仕えることだ」と、巻き毛の下に黒い目が隠れた黒髭の若者が語った。「災害に遭った人間に仕えれば、それもジハードだ」。

インド領カシミールのKupwara出身のSaleemが、ムジャヒディンの町で有名なムザファルバードにやって来たのは、インド領カシミールで戦う最大の過激派組織、ヒズブル・ムジャヒディンと共に戦うためだ。

ニュー・デリーはヒズブルに、「テロリスト」の烙印を押す。しかし最近の印パの和平への動きに伴い、ヒズブルは地下に潜った。Saleemはついにやるべきことが見つかって、生き生きしているように見えた。「我々はカシミールから、母国を訓練し、解放するためにきたんだ。それができずにキャンプに座っているだけなら、助けを必要としている人間のために行動するべきだ」。

地震が発生した数時間後、Saleemとその仲間たちはすぐに山に向かった。バラコットに到着すると、悲惨な光景を見た。これまでインド軍と戦ってきた戦場よりも、ひどかったという。「地震後に現場に最初に駆けつけたのは、我々だった」。「人生、最悪の風景だった」。

子供たち数十人を瓦礫の山から助け出したが、それ以上の者たちが死んでいったという。「悲しかった。子供たちはひどい怪我を負っていた。大きなショックを受けた」。ゲリラとして戦うことは大変だ。だけど、地震の恐怖のほうが上回る。「戦争では、敵は単なる人間だ。銃や戦略や頭を使えば、対処できる。しかし地震にとって、敵はない。地震の前では無力だ」。

ヒズブル・ムジャヒディンの戦士たちは銃を捨て、新たなジハードに乗り出した。衣料品や食料の大きな束を担いで、負傷者や貧困者に配る。

ヒズブルともつながりがある、イスラーム政党であるイスラーム協会の援助活動家、Inamul Haqは、国内のボランティア−−学生やビジネスマン、医者たち−−が、大掛かりな救援活動を開始したと述べた。「山岳地域の人間は、山に登ることができる。でもカラチの人間には無理だ。この仕事の適任者は、最も頑強で、力のある者でなければならない。ムジャヒディンだ」。「彼等は、これまで銃を持たざるを得なかった。しかし、もし国際社会やインド政府が基本的な人権を与えていたなら、彼等は権利のために戦う必要はなかったはずだ」。

ヒズブルのほかに、Jamat-ud-Dawaのような過激派も救援活動で活躍している。Jamat-ud-Dawaは、ラシュカレ・トイバの派生組織だ。「インド領カシミールで行なうジハードと同じだ。仲間に、人権と自決を与えるのだ」と、Jamat-ud-DawaのボランティアAhmedが語った。「人びとはムザファルバードにしか注目していない。山のなかには、小さな村や居住地がたくさんあるのに、無視されている。しかし我々は、この険しい地形を克服する方法を熟知している」。

妻と娘2人とともに、ニールム川を越えてきた年老いた村人は、髭を生やした「ムジャヒディン」たちには、感謝の言葉しかないと語った。「ムジャヒディンたちが成し遂げたことは、他の誰にも真似できない。私は彼等のために、ずっと祈り続けたい」。

hoonJihadis become aid workers in Kashmir quake zone
MUZAFFARABAD

■タリバン、アフガン宗教指導者2人を殺害[051017 BBC]

親政府派の宗教指導者2人がタリバンに襲撃され、殺害されたと政府高官が発表した。

Mohammad Gulがヘルマンド州のLashkargahで、Noor Ahmed Janがクナール州のGhaziabad地区で殺害された。3日間のうちに、3人の宗教指導者が殺害されたことになる。(中略)

Noor Ahmed Janの知り合いによると、彼はタリバンに非常に批判的だったという。「タリバンは、イスラームの精神に反すると語っていた」。数日前に、タリバンに反する発言をやめなければ殺害すると脅迫する手紙を、最近受け取っていたという。

『BBC』のAndrew Northによると、最近カルザイ大統領を支持する宗教指導者が、立て続けに狙われるようになった。5月にカンダハルで有名な宗教指導者が銃殺されて以来、非常に組織的な犯罪が目立つという。この事件に先立ち、モスクで自爆事件があり、20人が死亡、40人が負傷した。タリバンが犯行声明を出している。以後、タリバンは7人の親政府派宗教指導者を殺害した。

タリバンにとって、政府を支持する宗教指導者は、脅威である。

金曜日にはコースト州のTanaiで、親政府派宗教指導者Mawlavi Ahmed Khanが殺害された。数千人の支持者たちが街頭に集まり、犯人が法で裁かれることを要求して、抗議した。

garr'Taleban' kill two Afghan clerics

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.