【2005年10月31日〜11月6日】


■タリバンの長、米軍に対して結束を呼びかける[051106 Reuters]

タリバンのリーダーが、アフガニスタン内にいる米軍に対して聖戦を挑むよう、人びとに呼びかけた。

オマール師がカンダハルの報道関係者たちにファクスを送り、外国軍に対する戦いを強化すると宣言した。「アフガニスタンの人びととタリバンは結束し、外国の占領者たちに対してジハードを挑まなければならない」という。

声明は、イードの祝いに合わせて発表されたようだ。「タリバンはアフガニスタンで弱体化していない。我々はジハードを強化する」という。(後略)

hoonTaliban chief calls for unity against US troops
KANDAHAR

■パキスタンで爆発、6人死亡[051105 AP]

土曜日にパキスタン北西部で、戦闘員たちが建物の中で爆弾を製造している最中に爆発があり、女性と子供3人を含む8人が死亡したと、軍高官が発表した。

爆発は、北ワジリスタンのMosaki村で発生したと、軍報道官のショーカット・スルタンが述べた。死亡した者のなかには、外国人男性が含まれているという。

容疑者たちが改良爆弾を製造中に、誤って爆発させたという。(中略)Mosakiの住民によると、アラブ人と思われる戦闘員たちが、数ヵ月間建物を借りていた。

hoonSix Killed in Pakistan Blast at Compound
RIAZ KHAN、PESHAWAR

■イギリス、アフガニスタンでの役割をめぐり孤立[051104 Guardian]

イギリスはNATOのヨーロッパ諸国の中で、アフガニスタンの平和維持に関して、意見で孤立している。

英軍は来年平和維持軍の指揮をとり、敵対心の強い南部に軍を派遣することになっている。

しかしオランダを除き、抵抗勢力、テロリスト、軍閥などと戦うことに同意する国家がない。フランス、ドイツ、スペインはとくに、ブッシュの「テロとの戦い」に参加することをかたくなに拒んでいる。

いっぽうアメリカは、ヨーロッパが平和維持軍を引き継ぎ、自分たちはテロリストと戦うことに従事できることを歓迎している。

引き継ぎは来春予定され、イギリスは兵士3000人に派遣を予定している。

hoonBritain isolated over role in Afghanistan

■アルカイダ容疑者、パキスタンで殺害される[051103 AP]

パキスタン当局が銃撃戦の末アルカイダ容疑者を殺害し、同じ事件で逮捕された別の男が、ヨーロッパで活動するシリア人アルカイダメンバーかどうか現在捜査中だと、諜報部高官が述べた。

また3人目の容疑者が、今週クエッタで逮捕された。

「アルカイダとの対戦があり、治安部隊がアルカイダテロリスト1人を逮捕し、別の1人を殺害した」と、ラシッド情報相が述べた。

ある政府高官が、逮捕された男はマドリードの列車爆弾事件の関係があるMustafaSetmarian Nasarかどうか、捜査中だという。

クエッタの諜報部高官によると、銃撃戦で殺害されたのは、サウジ人のShaikhAli Mohammed al-Salimで、Nasarと一緒に住んでいたらしい。また3人目の容疑者は、ジャイシェ・ムハンマドの活動家だという。(後略)

garrOne al-Qaida Suspect Killed in Pakistan
MUNIR AHMAD、ISLAMABAD

■パキスタン、アルカイダ容疑者逮捕[051103 BBC]

パキスタン軍がアルカイダ容疑者を1人を逮捕し、1人を殺害したと情報相が語った。

ラシッド情報相によると、男たちはアラブ人だというが、国籍は不明である。

事件は先週クエッタで起き、銃撃戦となった。当局は、男のうちのどちらかが、2004年にマドリードで発生した列車爆弾事件と関係のあるシリア人であるかどうか、捜査中だという。

ある政府関係者によると、男の1人は、シリアとスペインの2重国籍を持つMustafaSetnarian Nasarではないか捜査中だという。Nasarはマドリッドの列車爆発事件に関係しているといわれる。

米政府は、別名をAbu Musab al-Suriというこの男につながる情報を求めて、500万ドルの賞金を懸けている。

garrPakistan arrests al-Qaeda suspect

■アフガン基地で、警備を強化[051102 AP]

アフガニスタンの米軍刑務所からアルカイダリーダーが脱獄してから、刑務所の警備が強化されたと、米軍高官が水曜日に発表した。いっぼうインドネシアの対テロ高官がワシントンに、脱獄を知らせなかったことを非難した。

イラク人の両親を持つ、クウェート生まれのOmar al-Farouqが、2002年にインドネシアで逮捕され、アメリカに引き渡された。彼は7月にバグラム刑務所から脱獄した、4人のアラブ人テロリストの1人である。

当時脱獄は広く報道されたが、al-Farouqは別名で公表され、火曜日になって、はじめてアメリカはal-Farouqの脱獄を公表した。

最近ドバイのテレビ局アルアラビアが、脱獄した4人の武勇談を放映した。イスラマバードのアルアラビア・テレビ局長のBakar Atyaniは、ビデオを入手した経路を語っていない。

インドネシアの対テロ高官Ansyaad Mbai中将は水曜日に、アメリカ政府がal-Farouqが脱獄したことをインドネシア政府に知らせなかったと、強く非難した。(中略)

al-Farouqは1990年代にアルカイダに入り、アフガニスタンのカルダン訓練所に1992〜1995年までいた。1995年にフィリピンに派遣され、自爆ミッションに参加するため、飛行訓練を受けることになっていた。しかし飛行学校に入学できず、かわりにミンダナオ島のキャンプで、Jemaah Islamiyahとともに、訓練を受けたという。

その後al-Farouqはインドネシアに渡り、2000年には、キリスト教徒と対立する過激派のために、訓練所を創設する。(中略)al-Farouqはジャカルタで逮捕され、その後アメリカに引き渡され、バグラムに移された。

(中略)

男たちが、いかにして刑務所から脱獄したか、軍高官たちは語らない。しかし水曜日に米軍報道官は、警備に弱点があり、その部分を正したと発表した。「外部の扉と独房のドアの改善など、実際的な警備の向上」だという。(中略)

8月に米軍が発表した声明によると、その夜、「警備員や看守が通常の警備を行なわなかった」という。「このような失敗から、4人は脱獄した」と。軍は大掛かりな捜索を実施したが、4人を発見することはできなかった。

この地域を管轄する政府のリーダー、Kabir Ahmedによると、脱獄犯は基地から出ると、荒れ果てたのブドウ畑の中を逃走したという。「米軍捜査官たちは、脱獄犯の足跡が、まだ残っているのを発見した」。「びっくりするような脱獄だった。どうして成し遂げたのか、いまだにわからない」。

ohSecurity Heightened at U.S. Afghan Base
DANIEL COONEY、KABUL

■CIAテロ容疑者を秘密刑務所に収監[011102 Washington Post]

CIAは、アルカイダの重要容疑者たちを、東欧にあるソ連時代の建物に隠して取り調べを行なっていると、この件に精通しているアメリカや外国人高官が述べた。

この秘密の施設は、4年前にCIAが作った極秘刑務所システムで、タイ、アフガニスタンを初め、東欧の民主主義国家、そしてキューバのグアンタナモ刑務所など、8ヵ国にあると、3大陸の現・全高官や外交官が語った。

極秘グローバル収監所ネットワークは、CIAの対テロ戦争の中心的存在である。外国の諜報情報に頼るいっぽうで、その存在を一般人や海外の高官、また国会議員にさえも極秘にしている。

この施設の存在と存在する場所−−ホワイトハウスやCIA、法務省と国会ドキュメントでは「ブラック・サイト」と名付けられた−−は、アメリカのごく一部の高官、その刑務所が存在する国家の大統領と諜報部のトップしか知らない。

(中略)この施設を運営しているのが誰か、どのような取り調べ方法を用いているのか、囚人が拘束されるべきか、どの程度拘束されるのかを決める基準などは、明らかにされていない。

国防省は、イラクのアブグライブとグアンタナモ刑務所のスキャンダルのあと、拘束の基準や取り調べ方法についての情報を公開したが、CIAはブラック・サイトの存在さえも、認めていない。認めることで、国内外から、政治的非難を受ける可能性があるからだ。

(中略)CIAはこのシステムの詳細を認めないが、諜報部高官は、CIAのやり方を支持し、CIAには大きな権限があってテロリストを必要なだけ拘束することができ、アメリカの法組織の制約を受けないという。(中略)

『Washington Post』は、アメリカ高官幹部の要求に従い、この極秘プログラムに参加している東欧の国々の国名を公表しない。(中略)

この極秘刑務所システムは、9.11以後の混乱した数ヵ月間にできた。それ以来CIA内には、テロリストたちを孤立させ、極秘に、そして一生拘束することに対する、法的、道徳的、実質的な問題が論議されている。

(中略)アメリカ政府は、囚人を孤立させ、極秘刑務所に収監することを法で禁止している。CIAが囚人たちを海外に収監しているのは、このためだ。(中略)極秘刑務所がある国々は、アメリカとともに、国連のConvention Against Torture andOther Cruel, Inhuman or Degrading Treatment or Punishmentに調印している。しかし海外の刑務所にいるCIA捜査官たちは、CIAが認める“Enhanced InterrogationTechniques”を用いる。これには、囚人を水に溺れさす、“waterboarding”という国連が禁止している取り調べ法が含まれている。

(中略)情報源によると、囚人は大きく2つに分けられる。まず重要テロリスト30人ほどが東欧を含む国々で、CIAが出資し、CIAの人間が運営する、最重要極秘ブラック・サイトに拘束されている。このカテゴリーに含まれる刑務所のうち2つは、タイと、グアンタナモ刑務所内にある。

次のカテゴリーには、約70人がいると思われる。彼等はそれほど重要ではなく、テロに直接関わらず、持っている諜報情報も限られている。これらの囚人はブラック・サイトから移送されてきた者もおり、エジプト、ヨルダン、モロッコ、アフガニスタンなどの国々にいる。いわゆる“rendition”と呼ばれる方策である。極秘ブラック・サイトはCIAが運営するが、これらの刑務所は刑務所が存在する国が運営し、CIAは資金を援助し、ときには指示も与える。(中略)

アルカイダの最重要容疑者30人は、外界から完全に隔離されている。暗闇の中で、ときには地下の独房に収監され、法的権利はなく、CIA以外の人間と話したり、会ったりすることはできない。(中略)

CIAに協力を求められた東欧の国々は、ソ連の支配以後、民主主義国家を採用した国々だという。(中略)

9.11以前は、テロリストを米国外に収監するという考えはなかった。ビンラディンでさえも、アメリカの法のもとで裁こうとしていたという。(中略)攻撃された日、CIAはすでにアルカイダの重要人物のリストを入手していた。そして攻撃計画の全貌が明らかになってくると、さらに容疑者がリストに加わった。問題は、これらの人間をどうするか、ということだった。

(中略)CIA高官たちは、中東、アフリカ、ヨーロッパなどの国々で、アルカイダ容疑者を1人ずつ暗殺する、ヒット・チームを作ることさえ考えたという。しかしアルカイダのリーダーを生きたまま捉えて、組織の全貌を引き出すべきだと考えるようになった。またCIAには、暗殺は向いていないと考える者たちもいた。

そこでCIAは極秘権限のもとで、刑務所を作った。アメリカの法律では、大統領だけが、極秘行動を認める権限を持つ。(中略)9.11の6日後に、ブッシュ大統領はこの極秘権限に調印し、テロを防ぐためのすべての権限をCIAに与えた。世界のどこにいても、アルカイダのメンバーを殺害・逮捕・拘束するという権限である。(中略)

《2ヵ国との取り引き》

最初の問題は、どこに囚人を収監するかということだった。当初は洋上の船に、収監することだった。しかし安全と、兵站的理由から却下された。

最初は、Alcatraz島のような場所を探していた。ザンビアのLake Karibaにある無人島などが候補に上がった。しかし衛生上、不備があるために、病に犯されやすいこと、またザンビア人にこのような秘密を守れるかという疑問もあがった。

解決策がないまま、CIAは囚人をエジプトやヨルダンに送り始める。1ヵ月後、アフガニスタンで逮捕された囚人が、100人に膨れ上がった。そこで重要な容疑者を、バグラム基地の片隅においた金属製のコンテナに収監した。囚人のほとんどは、北部同盟の手に委ねた。

「『こいつらをどうしたらいいだろう』と聞いたことを覚えている」と、あるCIA高官が語った。「誰か助けてくれないか? 誰かに助けてもらわなければならない。我々は看守にはなれない。我々の任務は、オサマを探すことだ」。

そのうち、2001年冬、いやな情報が入ってくる。アフガン人将軍によってコンテナに収監されていた囚人たちが、窒息死したのだ。CIAは、アフガニスタンで長期的に囚人を収監する施設を作るために、数百万ドルの予算を議会に要求し、それが認められた。

アフガニスタンにあるCIA最大の刑務所は、Salt Pitという暗号名がつけられた。2002年11月に、未経験なCIA高官が看守たちに、非協力的な囚人を裸にし、コンクリートの床に鎖でつなぎ、毛布を与えずに放置するよう指示した。男は凍死した。男の死に関して、CIA高官は告訴されていない。

Salt Pitには監視カメラが設置され、頑強なアフガン人警備官に監視されている。しかしこの刑務所に至る道は安全ではなかったために、結局刑務所はバグラム空軍基地内に移された。その後、基地の外に、再び移されている。

2002年の中頃、CIAはタイと東欧の国々と、ブラック・サイト刑務所を作る取り引きをした。これらの場所のうちの1つは、CIA最大の刑務所になっているという。最初のアフガニスタンの刑務所建設予算に、極秘で1億ドルが追加された。

2002年3月28日に、CIAは最初の大物アルカイダを逮捕した。パキスタン軍がアブ・ズバダヤを逮捕すると、CIAは彼をタイのブラック・サイトに連れて行った。ここには地下の取り調べ室があったという。6ヵ月後にラムジ・ビナルシブが再びパキスタンで逮捕され、タイに連れて行かれた。

2003年6月にこの施設の存在が暴露されると、タイの高官たちはCIAにこれを閉鎖するよう主張し、2人のテロリストはどこか別の場所に移された。それ以後、タイと米国との間の対テロ活動は、ぎくしゃくしている。

2002〜2003年にかけて、CIAは他の国々と、ブラック・サイト刑務所の取り引きを交わした。そのうちの1つは、なかでも最も重要になってきている。(中略)

タイの刑務所は閉鎖され、また2004年にはグアンタナモの小さな刑務所も放棄することになる。CIAはこの刑務所を、軍とは独立した最新式の刑務所にしようとしていた。しかしアメリカの法廷が、軍が拘束する囚人に関して権限をもとうとすると、CIAはグアンタナモから撤退する。自分たちの囚人に対しても、法廷の権限が及んでくるのをきらったからだ。

CIAには、別の問題もあった。CIAは、アルカイダのリーダー格、数十人を隠し、取り締まることだった。しかし次第に容疑者の数が増え、持っている諜報情報のやテロリズムとの関係が曖昧な者たちさえもが、拘束されるようになる。(中略)ホワイトハウスのリーダーや、諜報社会のリーダーたちが、この秘密の収容所プログラムを現在の形で存続させるべきか、他の方法を採用するべきか、いつまでも態度を決めていないことに対して、前・現諜報部高官やアメリカ政府高官はいらだちを表す。

いっぽうCIA内部でも、このプログラムの有効性が議論されている。「まったく、とんだ重荷だ」と、ある諜報部高官が語った。

garrCIA Holds Terror Suspects in Secret Prisons
Dana Priest

■オランダ軍ヘリ、不時着[051101 AFP]

オランダ軍のヘリコプターがアフガニスタンで不時着して3人が負傷したが、敵による攻撃ではなさそうだと、NATOが率いる平和維持軍が発表した。

17人を乗せていたチヌーク・ヘリコプターが、カブール北部の山岳地帯で不時着した。(中略)「オランダの国防省が原因を調査しているが、敵による攻撃ではなさそうだ」という。ヘリコプターは、オランダ軍が平和維持活動をしているマザリシャリーフから、カブールに帰ってくる最中だった。(後略)

hoonThree injured as Dutch chopper makes emergency landing in
AfghanistanKABUL

■地震の救援活動をしている米軍ヘリ、攻撃の的[051101 AP]

火曜日に、地震の被害者に救援物資を運んでいた米軍ヘリが攻撃されたが、米軍は今後も救援活動を続けるという。

米軍のCH-47チヌークがChakothi上空を飛んでいる際、ロケット推進型手榴弾で攻撃されたと、米軍救援活動報道官のRob Newellが述べた。「弾は命中せず、乗員とも無事に戻った」という。

パキスタンの軍報道官のショーカット・スルタンは、このような攻撃が起きたことはありえないと述べ、米軍ヘリが飛んでいた現場近くは、道を整備するために、爆発物を使っていたという。「爆発は非常に大きく、砂や埃をまき散らしていた。おそらくこれをロケット攻撃と間違ったのだろう」。すぐにパキスタン兵が現場を捜査したが、ロケット攻撃はなかったという。

しかし米軍高官は、自分たちの主張は正しいと述べた。この高官によると、ヘリの乗員たちはアフガニスタンで数ヵ月活動しており、ロケット推進型手榴弾が発射されれば、すぐにわかるという。(中略)

ほとんどのパキスタン人はアメリカの救援活動に感謝しているが、なかには、その目的をいぶかる者たちもいる。米軍はこの地域の偵察をしており、パキスタンの核施設やアルカイダを捜索しているという噂が絶えない。(後略)

smellU.S. Copter Carrying Quake Aid Draws Fire
PAUL HAVEN、ISLAMABAD

■米軍地震救援機、「発砲される」[051101 BBC]

米軍は、地震の被害があったカシミールで救援活動をしているヘリコプターが、ロケット推進型手榴弾で攻撃されたようだと、発表した。

米軍によると、CH-47チヌークがChakothi上空を飛んでいた際に、事件が起きた。事件により、アメリカの救援活動に影響はないという。

Chakothiは、インドとの停戦ラインから10キロの地点である。

(中略)米軍によると、「Chakothi上空を、救援物資を運ぶために飛んでいた米軍のCH-47が、ロケット推進型手榴弾で攻撃されたと思われる」という。ヘリコプターはChaklala基地に無事に戻り、現在点検中である。

パキスタン軍報道官のショーカット・スルタン中将が『AFP』に、ヘリコプターの乗員は、山崩れの後始末に使われたダイナマイトの爆発を、ロケット弾と間違えたと語った。「ヘリコプターがこの地域上空を飛んでいたとき、エンジニアが、道路でダイナマイトを使っていたことがわかった」。彼によると、アメリカは「この説明に満足した」という。

しかしイスラマバードの 被害援助サンター 広報部の米軍司令官Nick Baliceは、「我々のクルーは、ロケット弾攻撃のことをよく知っている」という。

(中略)被害援助サンターのMike LeFever中将は、「ヘリコプターによる援助は続ける。これは長期的な援助だ。我々は友人たちと一緒に行動する。他の国際社会も、それができるはずだと思う」と語った。(後略)

smellUS quake helicopter 'fired upon'

■米兵小隊、タリバンを敗北に導く[051031 Christian Science Monitor]

6月21日の朝、Timothy Jon O'Neal中尉のパラシュート隊は、Chalbar村に降下した。彼等の任務は、地元アフガン軍司令官がタリバンに寝返り、地区本部を放火して戦う準備をしているという情報を確かめることだ。

数分後、情報が正しいことがわかり、問題に直面する。アメリカ人たちを包囲するよう命令するタリバン戦士たちの無線が、飛び交っていた。丘の上から銃撃され始めた。簡単に標的にされてしまう。タリバンの方が、高地にいるからだ。(中略)

タリバンが発砲し始める。O'Nealは隠れる所を探すが、パニックにはならない。「我々は23人しかいない。彼等は圧倒的に多数だ。最初は150兵以上いたはずだ」。

しかしO'Nealたちにも、仲間がいた。南部では第1パラシュート隊が、家宅捜索を実施し、東の第3パラシュート隊は、Chalbarに向かっていた。さらにO'Nealは、アパッチ・ヘリコプターの援護を要請した。とはいえ第2パラシュート隊は、必死に戦わなければならなかった。

《戦略的に有利》

米兵が持つハイテク・ギアのため、タリバンに勝ち目はない。何よりも訓練の差や空からの力において、米軍はタリバンに勝る。しかしタリバンは、人数で、勇気を奮い立たせていた。しかし人数が多いということで安心して、タリバンは失敗する。米軍は、空からの援護や他の援護隊が到達するまで、敵の位置さえ把握できていれば、タリバンをやっつけられる。ザーブルにおける米軍の戦略は、これである。タリバンが今年多くの戦士を失っているのは、この戦術のためだ。

「教科書どおりの戦術で、我々は多くの成功を納めている。できる限り小隊を派遣し、その後に大隊を派遣して敵を襲う。タリバンは我々の人数が少ないと、戦うために出てくるからだ」。

《タリバンのおとり作戦ではない》

カラットのForward Operating Base司令官のMark Stammer中佐は、「小隊かおとりになっているのではない。タリバンが小隊を見ると、攻撃することは明らかだ。しかし我々の隊がタリバンと直面し、敗北したことはない。タリバンは我々と戦えば、いつでも負ける」。

(中略)O'Nealの隊のもとに、第1と第2パラシュート隊の援護が到着すると、タリバンのすべての逃走路は遮断され、包囲されていた。(中略)夜によると、アメリカのAC-130スペクター戦闘機がやってきた。そして1日が終わる頃になると、76人のタリバンが死亡していた。その他9人が逮捕された。

タリバンは何を考えていたのかさっぱりわからないと、第2パラシュート隊の兵士たちは語る。自殺行為だったのか? なぜ、こんなに多くのタリバンが1ヵ所に集まっていたのか? アメリカ兵を負かすことができるほど、大勢いると思っていたのか?

「彼等はBBCに電話をかけて、地区本部を乗っ取ったことを伝えていた」。「我々が来ることを、承知していたはずだ」と、O'Nealは語った。

O'Nealの一行は、今、カンダハルにいる。そしてヘリに乗ってウルズガンに向かった。米軍特殊部隊がタリバンたちから攻撃された、Siahchow村を捜査することが目的だ。O'Nealの一行が村で家宅捜索をしている間、特殊部隊は、逃走路を封鎖している。

「歩兵隊の目的は、敵を包囲して、やっつけることだ」とQalatの司令官EricGardinerが語る。「アフガニスタンでは、75%以上、敵の手榴弾が届く距離で対戦してきた」。(中略)

小隊をリードしているChristopher Velezは、何かが変だと感じた。普段は子供たちが集まってきて、飴やペンをねだる。しかしここには誰もいない。鶏さえも、ひっそりしている。(中略)一行は家から家へ移動し、果樹園に入った。

タリバンはそこにいた。「我々は十分近くにいて、彼等の動きが聞こえる。武器を持つ男の手も見えた」。8人のタリバンと、激しい戦闘になる。戦闘は約15分続き、DaWayne Krepel軍曹はたった2フィート先にいた敵2人を、殺害する。

《家から家》

O'Neal中尉は銃撃音を聞くが、家宅捜索を続ける。ほとんどのタリバンは、訓練を満足に受けていない。でたらめに銃を撃つために、近くにいる米兵さえにも命中しない。

果樹園の東側で、Velezは畑を横切ろうとする。しかしカラシニコフが自分に向かって発射されるのを聞く。すぐに果樹園にもどる。他のメンバーやアフガン国軍兵士が、近くの家の屋根に向かって発砲している。どこから発砲されているのか、さっぱりわからない。

《悪い結果》

そして急展開になる。「銃声が聞こえ、誰かが医師を呼ぶ」と、Velez。Schafer軍曹が家のドアを破って中に踏み込むと、中から撃たれる。しかしすぐには死なない。チーム・リーダーのBrian Hooper軍曹をドアの外に押し出す。

O'Nealが駆けつける。「Schafer軍曹はどこだ? どうした?」。Hooper軍曹はショックを受けている。(中略)ドアの中を覗き込むと、Schaferが倒れていた。中は真っ暗で、何も見えない。タリバンも見えないが、中にいるはずだ。(中略)結局タリバンを殺すために手榴弾を部屋に投げ込み、Schaferを引きずり出そうとする。しかし中の生存者が、発砲してきた。

アメリカ人のうち2人が撃たれて負傷、そのうち1人は重傷だ。Velezも手榴弾で負傷した。まだ村の捜索の途中にすぎない。

近くの家で、大きな爆発が起きた。おそらくタリバン戦士たちが、武器を処理しようとしているのだ。あるタリバンが爆発している家の屋根から木に飛び移った。Velezが彼を撃つ。戦いの激しさに、圧倒される。「普通タリバンはただ撃っては、逃げる」。

O'Nealによると、おそらくその日、タリバン幹部司令官たちが集まっていたのだという。そして、逃げるよりも戦うべきだと判断したのだろう。いずれにしてもSiahchowにいたタリバンは、特殊部隊に包囲されていた。戦うしか、道はなかったはずだ。

「今年、タリバンは大勢で集まることが多いが、なんとか大きな勝利を得ようとしているのからだと思う。でもうまくいっていないはずだ」と、O'Neal。(後略)

hoonSmall US units lure Taliban into losing battles
Scott Baldauf、QALAT

■パキスタンに「タリバン法」復活[051031 BBC]

北西辺境州に、タリバン式の道徳法が復活するという。

これに先立ち最高裁判所は、この法案には憲法に反する部分があるとしていた。

新たな法では、公共の場においてイスラームの価値観に反することが実施されていないか、監視員が設置されるが、その権限は以前よりも軽減されるという。

反対派は、地震の被害が出たこの時期に、このような法案を採用すべきではないと異議を申し立てたために、法案擁護派は、採用は延期することを認めた。(後略)

hoonPakistan 'Taleban bill' revived
Haroon Rashid、Peshawar

■英兵襲撃で、パキスタン人逮捕[051031 Daily Times]

マザリシャリーフで英兵を襲撃して殺害したとして逮捕された4人の男のうちの1人は、数日前にアフガニスタンに侵入したパキスタン人だったと、警察が発表した。

国際平和維持軍として活動していた英兵を乗せた車が、銃を持った男たちに襲撃され、英兵1人が死亡、4人が負傷した。アフガン人通訳も、1人負傷している。

逮捕された4人のうち3人はアフガン人だが、残りの1人はパキスタン人だったという。男は、パキスタンのマドラッサで訓練を受けたと語っている。

hoonPakistani held for attack on UK soldier
MAZAR-I-SHARIF

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.