【2005年11月7日〜11月13日】


■タリバン、警察官を襲撃[051112 Reuters]

タリバンがアフガニスタン南東部で、少なくとも警察官1人を殺害、4人を負傷させた。

コースト州の警察本部は重・軽兵器を用いた戦闘で、半壊したという。(中略)

hoonTaliban attack police in Afghanistan
KHOST

■抵抗勢力、アフガンリーダー2人を殺害[051112 AP]

抵抗勢力が州副知事を車から引きずりだして射殺、またモスクで祈っていた前地区責任者も殺害された。

ニムローズ州副知事のNamatullah Yusuf Zaiが車でカブールに向かっているところ、抵抗勢力に車を止められ、射殺された。数時間後、隣のヘルマンド州では、モスクにいた前地区責任者Sher Mohammed Aghunzadaが射殺された。

抵抗勢力たちは逃走したが、大掛かりな捜索が実施され、容疑者12人が逮捕された。

hoonMilitants Slay Two Senior Afghan Leaders
KANDAHAR

■ワナ付近で親政府派長老、射殺される[051112 News]

金曜日に南ワジリスタンで、影響力のある親政府派長老が何者かに射殺された。いっぽうシャカイでは、パキスタン陸軍のキャプテンと兵士が、道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発して負傷した。

部族民の情報源によると、Allah Khanはこの地域における軍の作戦を擁護していた。乗り合いージープから降りて家に向かう途中で、追跡してきた武装した男たちに射殺された。犯人たちは逃走した。

いっぽうシャカイのLandi Noor地区では、改良爆弾が爆発して、キャプテンAmirと兵士Aslamが負傷した。現場近くから容疑者、ZiauddinとFirullahが逮捕された。

(後略) garrPro-govt tribal elder shot dead near Wana
Sailab Mahsud、TANK

■アフガニスタンで輸送機墜落、8人死亡[051111 AFP]

アフガニスタンの首都の近くで輸送機が墜落し、ロシア、ウクライナ、パキスタンの乗員8人が死亡した。

巨大なイリューシンIL-76は、Khak-e-Shahidan村に墜落した際に大破した。粉々になり、墜落後数時間経っても、いまだに炎上しているという。遺体も散乱し、明らかに女性のものとわかる手も含まれていた。

「搭乗していた8人全員が死亡した」と、内務省高官のYousuf Stanizaiが述べた。

死亡したのはロシア人5人、ウクライナ人2人、パキスタン人1人で、輸送機をチャーターしたのは、パキスタンのRoyal Airlinesだという。輸送機はGlobal Georgian Airlines所有のもので、Royal Airlinesが借り受け、パグラムからカブールに向かっていた。

当時現場は曇っていたという。村人たちが、墜落の際、航空機から煙が上がっているのを目撃している。(中略)航空機は山に激突し、粉々になって大破したという。

カラチを拠点とするRoyal Airlinesによると、自社の航空機がカブールとパグラムの間を飛行中、レーダーから消えた。「通常航空機は、食料を運ぶために使用していた。乗員は8人だった」。「長期間行方不明になっていたために、墜落したと想像される」。

hoonEight dead after cargo plane crashes in Afghanistan
KHAK-E-SHAHIDAN

■アフガンの墜落で生存者なし[051111 BBC]

ソ連製の輸送機がカブールの北部で墜落した。8〜10人が搭乗していたが、生存者はいないという。

輸送機はパキスタンの企業が、バグラムの米軍基地に物資を運ぶためにチャーターしたものだという。

輸送機は完全に破壊され、残骸が3つの丘に散らばっている。

輸送機はパキスタンの企業、National Air Cargoがチャーターし、米軍のために通信機器を運んでいた。

墜落の原因が悪天候のためかどうかは、わからない。情報源によると、雨は降っていたが、視界は悪くはなかったという。(後略)

hoonNo survivors in Afghan air crash

■カブール付近で輸送機墜落[051111 BBC]

ソ連製の輸送機が、カブール北部20キロの地点で墜落した。アフガン治安部高官が語ったところによると、生存者はいない。国際平和維持部隊Isafは、10人が乗っていたと語った。

Isafと米軍主導の同盟軍は、墜落したのは自分たちの航空機ではないという。

輸送機がShomali平原のFarzaで墜落した原因は、今のところわかっていないが、現場には強い雨が降っていたと報告されている。

Isaf報道官のAnnie Gibson-Sextonは、現場に救援隊が到着したというが、死傷者の数は確認されていない。当初は、C-130輸送機が墜落したと報道された。

警察高官のGhulam Rasoolによると、現場では強い雨が降っていたという。「5遺体を回収した。ばらばらになっている。生存者はいない」。ロシア語の雑誌や、ルーブル紙幣が現場で発見された。(後略)

hoonCargo plane crashes near Kabul

■乗員10人の航空機、アフガニスタンがで墜落[051111 AFP]

10人が搭乗した外国所有の一般輸送機が、カブール付近で墜落した。輸送機は全焼したが、死傷者の数は明らかではない。

ソ連製の航空機が、カブールの北西で墜落したと、国政平和支援部隊ISAF報道官のAnnie Gibson-Sextonが発表した。「負傷者がいるようだが、どの程度だか、わからない」。

航空機は4エンジンのイリューシンIL-76輸送機で、アリアナ航空がチャーターしたものである。同社のために、荷物を輸送していたと、カブール空港のコントロール・タワー高官が語った。搭乗していたのは、乗員だけだという。(中略)

「航空機は破壊し、全焼した」と、アフガニスタンのquick reaction force責任者Mahbob Amiri将軍が語り、航空機が外国が所有するものであることを確認した。夜明けの4時頃に墜落したという。(後略)

hoonPlane crashes near Afghan capital with 10 on board
KABUL

■アメリカ、パキスタンでヘリは攻撃されなかったと結論[051110 Reuters]

パキスタンで地震の救援活動をしているアメリカのヘリコプターは、当時報道されたようなロケット弾による攻撃は受けなかったと、アメリカ救援隊の責任者が述べた。

「事実を確認したところ、そのような出来事はなかったと結論づけたしたがって、どこにでも飛んで行く」と、パキスタンで救援活動をしているMichael LeFever海軍大将が述べた。(後略)

hoonUS concludes helicopter not fired upon in Pakistan
Will Dunham、WASHINGTON

■タリバンを焼き殺したと、再び米兵訴えられる[051110 News]

10月にカンダハルで、米軍がタリバンの遺体を焼いたとして訴えられたが、ザーブルでもタリバン戦士2人を焼き殺したと、新たな疑惑が浮上している。

新たな事件が、約1週間前、ザーブルのKhak-i-Afghan地区にあるKharnay村で起きた。当村の住民たちがカンダハルやパキスタンのチャマンに来て、報告した。

Khak-i-Afghan地区に住むHaji Abdul Azizが『News』に語ったところによると、タリバン戦士MohibullahとSibghatullahが生きたまま焼かれる様子を、村人多数が目撃したという。Kharnay村で米軍とアフガン国軍に捕まった2人は、当時武装していなかった。米兵たちは2人にガソリンをふりかけ、火をつけたたと言う。兵士たちは、自分たちに歯向かう者たちは、みな同じ運命をたどるだろうと、繰り返し脅迫した。

Haji Abdul Azizによると、同じ村に住む、あるMulla Abdul Salamが、体を数カ所焼かれて拷問された。Abdul Salamは命を取りとめたが、重体だという。現在チャマンで治療を受けている。(後略)

garrUS soldiers accused of Taliban burning again
Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR

■アフガニスタンで警察官7人殺害される[051110 AP]

アフガニスタン南部で抵抗勢力が警察官7人を殺害し、2人を誘拐した。また2人の村人が誘拐され、斬首されたと木曜日に高官が述べた。

いっぽう水曜日にパクティア州の基地でアフガン軍事高官が米兵2人に発砲し、負傷させた。米軍は応戦し、アフガン人高官を殺害した。なぜ高官が米軍に向かって発砲したかは、明らかになっていない。

警察官が3台の車に分乗してカンダハルに向かっている際、Shah Wali Kot地区でタリバンに襲撃された。そのうちの1台に乗っていた警察官1人は応戦して逃げのびたが、他の2台に乗っていた者たちは、ロケット弾で攻撃されて死亡した。

村人と2人がウルズガン州でタリバンに誘拐され、斬首された。遺体は水曜日に発見された。タリバンたちは、男たちが米軍の通訳だと勘違いしたという。

州知事によると、治安部隊がすぐに現場に駆けつけ、抵抗勢力のキャンプを捜索し、抵抗勢力の地区司令官と別の戦士を逮捕した。

hoon7 Police Killed in New Afghan Violence
NOOR KHAN、KANDAHAR,

■ヘクマチアル、アメリカの敗北を誓う[051110 Daily Times]

ヘクマチアルが、アメリカがアフガニスタンを去らない限り、戦いは終結しないと述べ、ソ連軍を一掃したときと同様、イスラーム組織が一致団結して戦うように呼びかけたと、水曜日の新聞が報道した。

『Cheragh』紙によると、ヘクマチアルがラマザン明けに、「アフガニスタンの戦争を終わらせる唯一の方法は、外国軍の撤退だ」という声明を発表した。同紙の編集部のMohammad Dawoodによると、声明のコピーが送られてきたという。

ヘクマチアルはムジャヒディンたちに、「真の敵」を倒すために一致団結することを呼びかけた。(後略)

hoonHekmatyar vows to defeat US
KABUL

■タリバン、アメリカの通訳2人を斬首[051110 Daily Times]

タリバンが、米軍の通訳2人を斬首したと、タリバン司令官Mauli Ahmadullah Ahmadiが発表した。

今週、2人のアフガン人がウルズガン州で誘拐され、火曜日に殺害されたという。「遺体は道路に放置してある」。2人の男の名前は、Mohammad YahyaとAchakzaiだと述べた。

hoonTaliban claim beheading two US translators
KABUL

■パキスタン人自爆犯、逮捕[051110 Daily Times]

アフガン軍と米軍が、パキスタンの部族地帯出身で、自爆を企んでいた男を逮捕した。「火曜日の合同作戦で、コーストで自爆を企んでいたパキスタン人を逮捕した」と、地元高官が述べた。男はワジリスタンの出身だという。

hoonPakistani suicide bomber arrested
KHOST

■前タリバン知事、ペシャワルで殺害される[051110 News]

2日前にペシャワルのBadaberで殺害された身元不明の2人の男は、以前知事だった、重要なタリバン高官であることが判明した。

Mulla Abdul Mannan Hanafi、別名Abdul Mannan Khwajazaiが仲間のMullaMohammad Akbarと一緒に、深夜車を運転していた際に殺害された。2人はチャマンから、車で移動してきた。

Hanafiはタリバン時代、Samangan州、Saripul州、Badghis州の知事を勤め、タリバンがバーミアンで仏像を破壊した際は、バーミアンの軍事司令官だった。またTakharとFaryab州でも軍司令官を勤め、北部同盟と戦った。

2人を殺害した犯人は、逮捕されていない。男たちは武器商人で、ペシャワルのShoba Bazaarの武器商人たちと関係があったといわれる。

マウラナ・ファズール・レーマンのJUI-Fは、2人はチャマンの当組織の人間だと述べた。またJUI-FのMaulana Noor Mohammadは、2人はイスラームの宗教学者を一掃しようとするアメリカの政策により殺害されたと発表した。

チャマンにいるHanafiの親戚によると、Hanafiには敵はいないという。従兄弟のHafiz AbdullahとNazeer Ahmadによると、Hanafiはアフガン人ではなくパキスタン人で、チャマンのJUI-Fのメンバーだったという。アフガンジハードに参加し、タリバンとともに戦っていた。「しばらく知事を勤めていたこともある。しかしタリバン崩壊後はチャマンに帰ってきた」。

Hafiz Abdullahによると、Hanafiは治療を受けるためにペシャワルに向かっていた。

Hanafiは数ヵ月前、バローチスタンで逮捕されたことがある。クエッタとイスラマバードで数ヵ月拘束され、タリバンとの関係を問われていた。しかし戦闘やテロ活動に関わった証拠がないとされ、釈放された。

hoonFormer Taliban Governor killed near Peshawar

■テロ容疑者、工作員の証言を使用可[051109 Washington Post]

テロリストに協力したとして告訴されているパキスタン人が、弁護のために、逮捕されているアルカイダ工作員の証言を用いる権利を獲得した。アメリカの法廷でこのような証言が採用されるのは、初めてのことである。

アルカイダ工作員がアメリカに入国するための書類の入手に協力し、またテロ組織に20万ドルをやりくりしていた罪に問われているUzair Parachaの裁判が、火曜日に始まった。

アメリカ地方裁判所のSidney H. Stein裁判官が月曜日に、Parachaが、MajidKhanとAmmar BaluchiがParachaのために行なった証言を使用することを許可した。Parachaの弁護士によると、Parachaが海外で会ったアルカイダ工作員たちの証言により、彼の無罪を証明できるという。

しかしSteinは、アルカイダ幹部のKhalid Shaikh Mohammadが証言することは許されないと述べた。またグアンタナモ刑務所にいるParachaの父親が証言することも、認めなかった。

裁判官は政府の立場に立ち、安全上の理由のために、KhanとBaluchiを裁判所に出廷させることを拒否した。政府は証言を提出したが、男たちが拘束下にあることを、認めも否定もしていない。

hoonTerror Suspect Can Use Operatives' Statements
Michelle Garcia、NEW YORK

■パキスタン人、テロに協力[051109 AP]

アメリカに対して化学攻撃を企てていたアルカイダ工作員を、アメリカに入国させようとして逮捕されたパキスタン人の裁判が、水曜日に執り行われた。

Uzair Parachaは父親とともに、2人のアルカイダと会い、かれらに協力することに同意したという。「今回の裁判は、アメリカに入国してアメリカを攻撃しようと企てていたアルカイダに、どの程度協力していたかが注目された」と、米連邦副検事のEric Bruceが述べた。

BruceによるとParachaは、難民として認められてバルティモアに住んでいたアルカイダメンバーのMajid Khanに協力しようとしていたという。Khanは、パキスタンに行くために不法に出国していたために、再び帰国するためにはParachaの協力が必要だった。

ParachaはKhanがアメリカにいるかのごとく、Khanの名義で銀行に預貯金し、入国管理の書類を取得するために、Khanになりすましたという。Khanや他のアルカイダ工作員は、海外でアメリカに拘束されていると考えられているが、米政府はこれを認めることを拒否している。

検察側は、ParachaがKhanがアルカイダ工作員であること、さらにKhanに協力することは、アルカイダに協力することだということを知っていたと認めたという。

Parachaの弁護士Edward Wilfordは、Parachaは弁護士もつけられずに、72時間の取り調べで虚偽な自白を強いられたと主張している。「Uzair Parachaは、アルカイダに協力したことを認めたことはない」という。(後略)

hoonProsecutor: Pakistani Sought to Aid Terror
LARRY NEUMEISTE、NEW YORK

■CIA刑務所のリーク、調査[051109 BBC]

CIAは、海外に秘密の刑務所があるという機密情報を誰がメディアに漏らしたか、調査するという。

先週『Washsington Post』が、CIAが東欧でテロ容疑者を収容する刑務所を持っていると報道した。

ブッシュ大統領は、この容疑に関してコメントすることを拒否している。

ライス国務省長官も火曜日に、この件に関して言葉を汚し、アメリカは「別の種類の戦争」を戦っていると述べた。当局がこの件を否定も肯定もしないことは、秘密の刑務所が存在する可能性が大きいといえる。

『AP』と『ロイター』によると、CIAは法務省に、リークについて調査するよう、依頼したという。

ニューヨークの人権団体が、ルーマニアとポーランドにこのような刑務所が存在する可能性があると指摘したが、両国とも、これを否定している。(後略)

hoonCIA prisons leak 'to be probed'


■テロ、拡散[051108 Daily Telegraph]

オーストラリアのスパイ社会に、警鐘が鳴らされている。最近のテロ組織に対する手入れから、シドニーとラシュカレ・トイバ(LET)との間に関係があることがわかった。シドニーを攻撃することを企んでいた2人の男のうちの1人が、パキスタンのこのテロ組織と関係があるという。なぜカシミールで戦うゲリラがオーストラリアに興味を持つのだろうか、という疑問が生まれる。(中略)

LETはパキスタンのISIに培われ、カシミールでゲリラ活動をしている。その後ビンラディンのアルカイダとも結託する。両者は諜報や武器、訓練を共有する。1998年になるころ、LETはビンラディンのイスラーム戦線に参加し、欧米に対するジハードを開始する。しかし9.11以後、組織の重要性が増す。テロ訓練を受けるために、志願者がぞくぞくとパキスタンに流入し始めた。その中に、Willie Virgile Brigitteも含まれていた。2年前、オーストラリア人を震撼させた名前だ。

フランス国籍のBrigitteは、現在パリの刑務所にいる。2003年10月にシドニー西部で逮捕されたBrigitteは、爆弾による「大掛かりな攻撃」をシドニーで行なうことを計画していた。『Daily Telegraph』がフランス検察から入手した情報によると、Brigitteは取調官に、LETがシドニー西部にテロのスリーバー・セルを組織したと語ったという。憎しみを説いているのが説教師のAbdul Salam Mohammed Zoudで、2003年にBrigitteをオーストラリア生まれの改宗したムスリム、Melanie Brownと結婚させ、組織のリクルート担当の責任者に仕立てたという。Zoudはこれを否定しているが、フランスの関係者によると、彼がシドニーのイスラームテロ組織の中心人物であることは間違いないという。この組織はさらにアメリカのヴァージニアや、ロンドン、マドリードとも関係を持つ。さらにBrigitteは、パキスタンの山中のテロ訓練所で、別のオーストラリア人数人に出会ったと述べている。(中略)

インドの治安部も、先月59人が死亡した爆弾事件を、LETの仕業と名指ししている。Islamic Inquilab Mahazという名の組織が犯行声明を出したが、この組織はLETと関係がある。今、LETはシドニーのテロリスト予備軍たちと大きなつながりを持つとされる。しかし、すべてをLETのせいにするわけにはいかない。ロンドンの事件を見てもわかるように、最近のテロ組織は、他の組織とすぐに手を組む。アルカイダは散り散りになったが、それぞれの計画を持つ同じような組織が、次々と生まれているのだ。LETによって訓練され、アルカイダと関連がある地元の人間がいることは確かだが、LETがオーストラリアで何らかの攻撃を計画していると考えることは過ちだ。

hoonTerror branches out
Ben English

■アフガニスタンのイスラーム抵抗勢力、「イラク化」を目論む[051108 Eurasia Insight]

(前略)アフガニスタンのイスラーム過激派は、アフガニスタンやアメリカを標的に、新たな戦術を展開している。アフガニスタンの抵抗勢力たちが、イラク型の自爆を行ない始めたことを警戒している。

最近では、11月7日にヘルマンド州で州知事を狙って、自爆攻撃が起きた。(中略)

コーストのアナリストによると、抵抗勢力たちは、外国人や政府関係者たちを殺害、あるいは誘拐した場合、懸賞金を出しているという。抵抗勢力たちの戦術は、アフガニスタン南部では大きな効果を発揮している。「アフガン国軍兵士の50%が辞めている。兵士たちは懸賞金が出されることを恐れ、自分たちの給料はそれに見合わないと考えている」という。

政府関係者、あるいは米軍のために働く人間を暗殺した場合、1万5000パキスタン・ルピーが提供されていると、コースト州のある農民が報告した。また外国人を殺害した場合、兵士であろうが一般人であろうが、10万ルピーが支払われる。

アフガン抵抗運動の「イラク化」は、偶然ではない。ここ2ヵ月、イラクで訓練された抵抗勢力たちが、アルカイダテロ組織のてだてで、アフガニスタンとパキスタンに入っているという情報が入っている。コーストのアフガン治安部隊に近い情報源によると、アラブ人訓練士がパキスタンとの国境付近で、訓練所を開催しているという。イスラーム過激派たちは、いまだにパキスタンの部族地帯をアジトとしているようだ。

情報源によると、アラブ人訓練士はイラクでの「成功」や新たな戦術の効果をもとに、新規の志願兵たちを訓練している。パキスタンにいるアラブ人たちも、アフガン政府高官や外国人の命に、懸賞金を懸けていると言われている。

アフガニスタンにおけるパキスタンの関係を明らかにする事件として、北ワジリスタンのある民家で爆発により6人が死亡した、11月6日の出来事が挙げられる。パキスタン軍報道官によると、製造中の爆弾が誤って爆発したという。犠牲者たちは外国人だったらしい。

(中略)タリバンの情報源によると、最近攻撃が効果的になっているのは、いくつもの過激派が手を組んで協力し始めたからだという。特に6月に、ヘクマチアルとハッカーニ師が、タリバンと手を組んだ。

情報源によると、最近過激派たちは15〜20人で行動し、アラブ人がリードしている。作戦を効果的にするために、アラブ人たちは地元の軍閥に巨額を支払い、抵抗勢力たちが死亡、あるいは負傷した場合、直ちに援護を派遣してもらっているという。

hoonISLAMIC MILITANT INSURGENCY IN AFGHANISTAN EXPERIENCING "IRAQIZATION"
CLAUDIO FRANCO

■CIA刑務所について知らない、とアフガニスタン[051108 AFP]

アフガニスタンは、CIAの秘密の刑務所についての情報はない、と述べた。

『Washington Post』が、アフガニスタンに「black site」と呼ばれる秘密の刑務所があると報道したがが、大統領の報道官Karim Rahimiが記者会見で、「秘密の刑務所についての情報はない」と述べた。「したがって、アフガニスタンにはそのような秘密な刑務所はない」という。「メディアにそのような報道があったために、この件に関して調査したい。しかし今の所、情報はない」。(後略)

hoonAfghanistan says not aware of reported secret CIA jails
KABUL

■アフガン知事、自爆攻撃を免れる[051107 AFP]

自爆犯がアフガニスタン南部で、事務所に向かっていた知事を殺害しようとした。タリバンの報道官と名乗る男が、攻撃を行なったと声明を発表した。

ヘルマンド州知事Sher Mohammadが州都のLashkar Gahで、車を降りて事務所に向かおうととしていたところ、男が自爆した。知事は無事だったが、自爆犯は両手足を失った。

諜報部高官が、「男が死亡する前」に、国籍を含めた情報を引き出そうとしているという。「あご髭を剃り、大きな口ひげを生やした年配の男だ。意識不明状態だ」と、州知事報道官が述べた。

タリバン報道官と名乗るYousf Ahmadiが『AFP』に述べたところによると、自爆した男は、ヘルマンド出身のアフガン人だという。「我々のムジャヒディンが攻撃を実施した。名前はSalahuddinで55歳だ」。標的は知事の事務所近くにある、米軍基地だという。知事は月曜日に米軍関係者と会い、今後の警備体制について話し合う予定だったと語った。

garrAfghan governor survives suicide attack
KANDAHAR

■アフガニスタンの再建に遅れ[051107 Washington Post]

Turmaiには1階建の12部屋の保健所が、建つはずだった。しかしいまだに完成していない。2004年9月までに、ニュージャージーの会社がアメリカ資本で作るはずだった、96の保健所と学校の1つだ。現在のところ、保健所9と学校2が完成しただけだ。

建設を請け負っているLouis Berger Groupによると、アフガンの建設会社を使用しなければならないために、建設が遅延しているという。設計ミスもある。

「数に注目すれば、上手くいっていないといえる。でもこれを発展の過程と見れば、我々の目的が理解できるだろう」。

アメリカがタリバン政権を一掃したあと、アフガニスタンの再建のために13億ドルを費やし、アフガン人の心を勝ち取ろうとしている。もちろん、ある面では進歩があった。しかし再建作業はアフガン人たちにとっては、自分たちよりも外国人たちが儲ける、無駄な、遅々とした仕事のように見える。「アフガン人のために入ってくるはずの外国からくる援助は、アフガン人に渡っていない。まったく無駄に使われている」と、TurmaiのAhmadiyar氏は語る。

(中略)アフガニスタンの政府関係者たちが語るところによると、アメリカが使用している外国のコンサルタントや請負会社は、粗悪な仕事をしており、ほとんど何も完成していない。それでいて、莫大な金を請求される。

「アフガニスタンに援助金が入ってきているが、我々はそれが何に使用されているのか、見当がつかない」と、アフガニスタンの経済省のAmin Farhangが語る。

政府の会計責任部が7月に提出した報告も、アメリカの再建政策や、再建を取り仕切っているUnited States Agency for International Developmentを強く非難した。不透明な資金の流れ、スタッフ不足、見通しの甘さなどにより、再建が遅れているというのだ。

「この国における、外国支援のあり方を改革する必要がある」と、アフガニスタンの世界銀行支配人のJean Mazurelleが語った。「アフガニスタンの人間が期待しているような結果を、生み出すことができないでいる」。(中略)

アフガン人たちは外国支援に感謝の念を持ってはいるが、まだ多くのことができるはずだと考える。「この黄金の時期は、無駄な時期でもあったともいえる。もっと努力しなければならない」と、カルザイの側近Jawed Ludinも語る。

先月の選挙でも、この遅延に対する不満が噴出した。外国人や政府高官が、再建のための資金を横領していると告発していたRamazan Bashardostが、国会議員選挙に当選した。Bashardostは今後国会で、正式な調査を開始することを誓っている。「アメリカの税金で、これらの人びとはまるで王様のような暮らしをしている。お腹をすかせたアフガニスタンのために、使われるべき金のはずだ」。(中略)

Louis Bergerが、アフガニスタンでの主な建設業を請け負っている。2003年にブッシュが、カブールからカンダハルへの道路建設を約束した。Louis Bergerは2倍の予算を要求し、トルコとインドの請負会社を雇った。タリバンが、労働者や警備員数人を襲って殺害した。1マイルにつきおよそ100万ドル費やし、期日どおり、道路は完成した。

いっぼう保健所や学校建設のほうは、ちっとも進まない。Louis BergerのNicastro氏によると、カルフォルニアの地震を基準とした耐震の建物を作ることにしたという。学校建設には17万4000ドル、保健所は13万3000ドルかかる。基準を満たす建設ができるアフガンの会社を探すことは、難しいという。

15万ドルで学校を、8万5000ドルで保健所を建設しているNGOの高官によると、Louis Bergerのデザインは、必要以上に複雑だという。

Louis Bergerは当初、プレハブの学校を作ることを提案したが、それではアフガニスタンの建設業の発展にはつながらないために、却下された。「アフガニスタンの建設能力を向上させることも、任務の一部だ。我々が仕事を終えるころには、国際的基準の建設ができるアフガンの建設会社8社が、誕生しているはずだ」。

会社はTurmai保健所を、地元の会社に請け下ろした。その会社はさらに別の会社に、請け下ろした。2番目の会社は仕事を開始したが、手抜き建設を行なった。柱を6本立てるところ、4本にした。またコンクリートの代わりに、砂を使用。木のドアの代わりに、合板のドアになった。会社は数ヵ月間、地元の人夫に給料も支払わなかった。

警備員のMohammed Aliによると、Louis Bergerのアメリカ人が、3度現場を訪れた。請負会社に雇われた監督は、毎週やってきた。すべての会社が儲けたが、保健所がちゃんと建設されることを信じるものは1人もいない。「みんな報告はしている。でも実際ここで何が行なわれているか、関心を示す者はいないのだ」。

Louis Bergerの高官によると、すべてのプロジェクトを厳しく監視し、11のアフガン請負会社のうち3つを解雇したという。先日Louis Bergerは保健所を完成するためにアフガン人を雇い、追加資金は自社で負担することにしたという。96の保健所は、今年度末までにはすべて完成するという。(中略)

学校建設を担当している5つのNGOも、Louis Bergerほどではないが、建設技術を持つ請負会社を探し出すことに苦戦し、建物の完成が遅れている。アフガニスタンで開発計画に関して経験を積んだ人間によると、Louis Bergerのような大きな会社を採用することは、不適切だという。きめ細かな監視が必要だからだ。(中略)

非難の的になっているのは、Louis Bergerだけではない。前KPMG Pete MarwickのBearing Pointは、アフガンの財務省と中央銀行などの官庁で「経済的管理を向上される」ために雇われている。9800万ドルの仕事だ。

会社は2003年と2004年に、おおよそ毎年50万ドルずつ、資金を使ったといわれる。15万ドルをコンサルタントの給料に、残りは生活費と警備、そして会社の諸経費と儲け分だ。

アフガン高官は、コンサルタントが多すぎること、費用が高すぎること、期待したほどの効果がないことから、2004年に契約を中止しようとした。しかしコンサルタントはよく働いているということになり、Bearing Pointはそのまま居残った。(中略)

アフガン人たちの不平をなだめるために、カルザイは大臣たちに再建計画を視察するよう、命じた。(中略)「重要なことは、よく監視することだ」。「我々が何をして、金がどのように使われたか、国会やアフガン人たちに追求された場合、答えなければならないのは私や他の官僚たちだ」と、経済大臣のFarhangが語った。

garrDelays Hurting U.S. Rebuilding in Afghanistan
DAVID ROHDE and CARLOTTA GALL、TURMAI

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.