【2005年11月14日〜11月20日】


■我々は化け物ではない[051120 Los Angels Times]

ビンラディンの治療をした経験がある医者が、パキスタンの過激派組織とともに、地震の被害者の救援活動をしている。

パキスタンの最も有名な整形外科医のAmer Azizは、何年間もイスラーム原理主義者たちの治療にあたっている。ビンラディンもその1人だ。

49歳のこの医師は、パキスタンの最も有名な過激派とともに、今、地震の被害者の救援活動にあたっている。貧乏人を無料で診察することで有名なAzizにとっては、山中で負傷し病んだ者たちの手当をすることが大きな使命である。しかし、障害もある。

アメリカとパキスタンによってテロリストと指名された過激派組織は、地震の救援活動をしている米兵と、居心地の悪い和平協定を結んでいる。Azizもアメリカ政府と、気まずい経験をした。2002年に、CIAとFBIに拘束され、アルカイダとの関係を問いただされたのだ。

ムザファラバードでAzizは、ジャマット・ウッダワが運営する野戦病院で診察にあたっている。この組織は、カシミールでインドと戦うラシュカレ・トイバと関係がある。アメリカはトイバはアルカイダと関係があるとみており、パキスタンはその活動を禁止した。

ダワの名前が刻印されたテントを積んだ救援キャンプで、Azizとそのスタッフは、救援活動をしているアメリカのヘリを無視している。「アメリカ人は信用しない。私が経験したことを考えれば当然だ」とAzizは語る。「でも、間違ったことはしていない。だから米軍がここにいても、気にしない。彼等は彼等のやるべきことをすればいい。私は私のことをやる」

テロ容疑者たちとともに活動しているアメリカ人側の、イスラマバード大使館の報道官Nida Emmonsは、次のように語る。「我々は、我々の活動家や米軍関係者の安全を守っているだけだ」。

専門家たちは、過激派たちが米軍に対して攻撃していないことに注目している。「暴力沙汰がないということは、パキスタン人がアメリカの協力を評価しているということだ」と、ワシントンのAmerican Universityのイスラーム学の所長Akbar Ahmedが語る。

Azizは地震直後に、このダワのキャンプに外科医たちのチームとともにローテーションを組んでやってきた。ラホールの病院では、約80人の犠牲者に無料の治療を行ない、その家族には宿を提供した。

「世界は、髭を生やした男たちが良い仕事をしていることを知っただろう。彼等は化け物ではないのだ」と、Azizは語る。「ワシントンが語る言葉は、我々政府の公的な立場だ。現実的には髭を生やした男たちが最も良く働くということだ」。

Azizは暴力を支持していないというが、アメリカ批判には力がこもる。このイギリスで訓練を受けた医師はラホールの事務所で、彼がビンラディンと会ったことや、宗教過激派に対する支援に関して語った。

地震直後、震災地に最初に入ったのは、ジャマット・ウッデワのような組織だった。ザワヒリがムスリムたちに、犠牲者に対する救援活動を呼びかけた。

Azizによると、数々の組織から、約300のチームが山中に入り、救援活動を行ない、現地で調達できる物資やロバで運び込んで材料で、避難小屋を建てた。

政治政党には属さないというAzizは、1989年以来、過激派の援助を行なってきた。「私はイスラームを信じる。それを誇りに思う。そのことに関して、謝罪したりはしない。しかし信仰で人を判断したり、無実な者を殺害することを奨励したりはしない」。

アフガニスタンとパキスタンの国境でビンラディンを治療したことも、後悔していないという。

1999年にアフガニスタンのホテルを訪問したとき、タリバンのゲストハウスに滞在して、そこにビンラディンがやってきた。「患者を連れてくると言われただけだった。大したことはなかった。馬から落ちただけだった」。「当時タリバン政府を援助していた。秘密ではなかった。彼等に資金援助をしていたわけではなく、人道的援助にすぎない」。

約10分ビンラディンの治療をした。腰の痛みがあっただけだ。「非常に謙虚で、静かな男だった」。

2001年11月に、Azizはビンラディンに再び会った。アメリカの攻撃で負傷した人びとを治療するために、ジャララバードで医院を開こうとしていた矢先だった。「ちょっと驚いた。私はアラビア語が話せないし、彼は英語が話せない。通訳がいなかったので、言葉を少し交わしただけだった」。ビンラディンが肝臓を害している兆候はなかったという。「健康的に見えた」。

その1年後、パキスタンはAzizを自宅があるラホールの病院で逮捕した。約30日間、イスラマバードで拘束された。「アルカイダに化学的・生物的兵器、核兵器を渡したことを疑われた。炭疽菌についても、疑っていた」。

毎日のように目隠しをされ、CIAとFBIだという7人の男性と女性1人の取り調べ官に、8時間にわたって質問された。パキスタン人も同席したが、取り調べには参加しなかった。

「彼等は、『アフガニスタンで逮捕した者たちは、全員おまえの名前を住所録に書いている』と言った」という。「兵士たちはアフガニスタンにある私の病院にやってきては、ラホールに送られてきた。金は持っていない。彼等に手術を施すしかなかった」。

世論が高まったために告訴されずに釈放されると、アメリカは謝罪し、補償を申し出たと述べたという。貧しい者たちのための治療院を作るために献金してほしいと要求したが、資金はいまだに届いていないという。

Azizは逮捕されたことを、苦々しく思い出す。89歳の父親には大きな打撃となり、Azizが釈放された直後に亡くなった。「アメリカに釈放された後に会ったが、もう私がわからなかった」。

パキスタンの原理主義組織について詳しいWellesley CollegeのChristopher Candlandは、Azizの逮捕をパキスタンではよくある、典型的な出来事だという。「多くのパキスタン人がアメリカに逮捕されたが、パキスタン政府はこれに抗議したり、口出したりしない。その結果、パキスタンにいてもパキスタン人は安全ではないと、人びとは考えるようになってしまった」。

結果、アメリカ人に対する怒りが高まっている。「FBIやCIAは誰でも好きなように逮捕して、飛行機に乗せて連れ去れると思っている。パキスタン政府には、あとで話せばいいのだ」、とCandlandは語る。

Azizにアルカイダの居場所を聞いた。「そんなの知らないし、関心がない。1人の人間を治療したからといって、その者の専属医師になるわけではない。世界の大多数がブッシュを憎んでいる。でも私が彼の治療を依頼されたら、治療するだろう。治療を拒むことはできない」。

頼まれれば、ビンラディンの治療だってするという。「病院に来れば、もちろん治療する。アメリカのリーダーが言うことに従う義務は、これっぼっちもない」。

hoonWe Are Not Such Monsters'
John M. Glionna、LAHORE

■タリバン、インド人技師を誘拐[051120 Reuters]

タリバンがアフガニスタン南部でインド人技師を誘拐したと、タリバン報道官が日曜日に発表した。

土曜日にインド人が警備員2人とともに、ニムローズ州で車から誘拐された。「彼を誘拐した」と、タリバン報道官のQari Mohammad Yousufが衛星電話で語った。

内務省報道官のYousuf Stanezaiも、誘拐を確認した。

ニューデリーによると、インド政府のBorder Roads Organisationに所属する運転手がアフガン人3人とともに、土曜日以来行方不明になっているという。「タリバンに誘拐されたという報告が入っている」と、インド外務省報道官のNavtej Sarnaが語った。(後略)

garrTaliban say abducted Indian engineer in Afghanistan
KANDAHAR

■タリバン他28人、アフガン政府に投降[0511120 Daily Times]

28人のタリバンなどの戦闘員が土曜日にアフガン政府当局に投降し、今後抵抗運動は行わないと宣言した。

28人は亡命していたパキスタンから帰国し、ガルデズで投降した。前タリバン政府の高官だった11人と、ヘクマチアルが率いるヒズビ・イスラームの12人のメンバーが含まれているという。ハッカーニ司令官の配下5人の戦闘員も投降した。

これとは別に土曜日に南アフガニスタンで、非武装化した元軍閥の車が爆発し、3人が死亡した。へルマンド州で起きたこの爆発に対して、タリバンが犯行声明を発表した。前軍閥は負傷したという。

「我々が車を爆破した」と、タリバン報道官だと名乗るYousuf Ahmadiが述べ、前軍閥が政府と親密になっていたことを非難した。

また土曜日にタリバンが、米軍の車列に対して自爆攻撃をしたと発表した。タリバン報道官によると、Najibullahと呼ばれる地元の戦闘員がヘルマンド州のGirishk地区で爆発物を積んだ車を車列に激突させたという。Qari Mohammad Yousufが『ロイター』に衛星電話を用いて語ったところによると、「アメリカ人たちの死傷者数はわからないが、Najibullahは殉教した」。

hoon28 Taliban, other militants surrender to Afghan govt
KHOST

■アメリカ人ビジネスマンに会ったとParacha[051119 Daily Times]

Pakistan Muslim League-Nawaz(PML-N)のリーダーJaved Ibrahim Parachaが、11月14日にイスラマバードで会ったのはアメリカ高官ではなく、アメリカ人ビジネスマンだったと述べた。「地震のことでパキスタンを訪れたアメリカ人ビジネスマンに会った。アメリカ政府関係者ではない」という。

しかし、なぜ先の発言を変えたか、理由を語らなかった。前言撤回は、金曜日に「イスラマバードの高官」から電話を受けた後のことだった。米政府は、高官がParachaと会ったことを否定している。

「アメリカ人ビジネスマン数人と会い、アフガニスタンのアルカイダやタリバンと『和解』する橋渡しをしてくれといわれた」。「ビジネスマンには、反米感情に対処し、合意のもとでアフガニスタンから米軍が撤退できるよう取りはからってほしいと、協力を求められた」という。

ビジネスマンたちは自分に、「我々は一般人ではない。我々が重要人物であることには、すぐに気づくだろう。影響力のある国会議員が、ゆくゆく今回の話題を持ち出してくるだろう」と語ったという。

Parachaは、パキスタン政府を通して「協力に同意する」ことを伝えると答えた。政府から、アメリカとタリバン・アルカイダの「和解」に関してゴーサインが出るのを待っているという。(後略)

smellI met US businessmen, not Hughes: Paracha
Iqbal Khattak、PESHAWAR

■ボルトガル兵、カブールの爆発で死亡[051118 AFP]

カブールで、ボルトガル兵が爆弾か地雷の爆発で死亡した。

カブール郊外でパトロールをしていた車が爆発し、国際平和維持軍兵士1人が死亡、3人が負傷した。「地雷か改造爆弾による爆発だった」という。

(後略) hoonPortuguese peacekeeper killed in Kabul blast
KABUL

■CIAのテロとの戦争の前線に、外国のネットワーク[051118 Washington Post]

CIAは、アメリカと外国の諜報組織高官が協力してテロリストを逮捕し、そのネットワークを排除、または侵入するために、数十ヵ国とジョイント・オペレーション・センターを設置したと、現・前アメリカと外国の諜報組織高官が述べた。

極秘の対テロ諜報センターは、主にCIAが出資者となり、CIAの最高のスパイ技術を提供している。安全な通信機器やCIAの中央データーベースと直結したコンピューターや、アメリカと非常に近い関係にある欧米の盟友たちとだけ共有する、極秘情報を提供している。

センターにいるアメリカ人とその仲間たちはCTICと呼ばれ、容疑者をいつどこで逮捕するか、取り調べや拘束するために第三国に連れて行くか、アルカイダの戦略的、資金的支援をどのようにして妨害するかなどを毎日話し合う。

(中略)CIAが、アルカイダ容疑者の居場所に関する情報を提供したとしても、容疑者を逮捕する実際の作戦を指揮するのは合同センターの人間であり、地元の治安部門が実行する。逮捕にCIAがが立ち会うことはない。「成功例のほとんどには、CTICが絡んでいた」と、ある対テロ高官が述べた。「実際逮捕したのは、外国人たちだ」。

このセンターは、2001年の攻撃の直後にCIAが開始した、新しい任務の一つだ。もはやCIAには、自国の秘密を盗み出すスパイはいない。今日は、共通の敵を排除するために、他国の政府と協力することを第一使命としている。

テネットがCIA長官だった時代に、方針が変化した。

(中略)CIAは、合同諜報センターをヨーロッパ、中東、アジアで実施していると、現・前諜報組織高官が述べた。それに加えて同盟基地と呼ばれるパリにある多国籍センターには、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、オーストラリアの代表がいる。

(中略)CIAはこの件に関して、コメントすることを拒否した。(中略)

CTICは、CIAが8ヵ国に持っている「ブラック・サイト」と呼ばれる極秘収容所とは別のものである。CTICは、数十年にわたって外交として続いてきた、極秘諜報協力が拡大したものである。

《関係が深まる》

(中略)CTICの最初の2つは、1990年代後半に設立され、ボスニアを初め、前ユーゴスロビアで戦うために、サウジ、イエメン、エジプト、チェチェンを経由するイスラーム過激派を監視、逮捕するために設立されたと、前諜報組織高官2人が述べた。

9.11以後、テネットはブッシュのために、テロに対するグローバルキャンペーンの草案を作った。これにはアフガニスタンに侵略し、アルカイダの基地を一掃することや、80ヵ国にいるテロリストに対する作戦「世界攻撃マトリックス」が含まれていた。このマトリックスには、アメリカがアフガニスタンに侵略した結果、アルカイダのリーダーたちが逃亡する可能性のある国々も、含まれていた。

「アフガニスタンに小槌を振り下ろした場合」、隠れるために「散って行く国がありすぎた」。最も可能性があるのが、イエメン、サウジ、パキスタンの都市部、インドネシアだった。(後略)

hoonForeign Network at Front of CIA's Terror Fight
Dana Priest

■アメリカからアルカイダやタリバンとの和解を依頼されたとParacha[051118 Daily Times]

Pakistan Muslim League-Nawaz(PML-N) のリーダーJaved Ibrahim Parachaがアメリカに、アフガニスタンにいるアルカイダやタリバンとの「和解」に協力してほしいと依頼されたという。

コハート出身の元国会議員Parachaは木曜日に、11月14日に、訪パ中でイスラマバードのセリーナホテル滞在していた米国務省高官との会談に招かれた、と主張した。アメリカの高官が彼に、アフガニスタンにいる「タリバンやアルカイダと和解するために協力し」、「この件に関してアメリカを支持してほしい」と言ったという。

しかしイスラマバードの米大使館報道官は、このような事実があったことを否定した。「そのような地元の政治家に会った事実はない」。

Parachaによると、アメリカの外交官たちは前ISI長官のEhsanul Haq将軍やハミッド・グル将軍と会い、その際、タリバンとの交渉役として自分(Paracha)の名前が上がったという。

Parachaは米高官との会談後の木曜日に、ペシャワル警察司令官Muhammad HamidKhan中将と会ったと述べた。「木曜日に警察司令官に会った。彼とどのような話し合いがあったかは、現在明かせない」。Parachaは、2001年の終わりにテロ容疑で逮捕された数百人のアラブ人たちの釈放を、ペシャワル最高裁判所を通して実現したことで話題にあがった。

連邦政府は、彼がテロリストを匿っていると非難していたが、パキスタンにいるアルカイダやタリバンと「近い関係」にあることに関して、告訴したことはない。

Parachaによると11月14日の朝ペシャワル最高裁判所で、アメリカとパキスタン人諜報部の人間に会い、その後イスラマバードでアメリカの外交官たちと会う段取りになったという。「会談のために、イスラマバードまで車で行った」と付け加えた。

「セリーナホテルには、アメリカ高官のほかに、前タリバンリーダーやアフガン政治家たちもいた。タリバンにテロ行為をやめて、アフガン政府の和解プログラムに参加するよう説得するために、一役買ってほしいと言われた」。会談に臨んだ前タリバンリーダーやアフガン政治家が誰だったのかは、語らなかった。(後略)

smellParacha claims US asked him to help it‘reconcile’with Qaeda
TalibanIqbal Khattak、PESHAWAR

■アルカイダ容疑者3人、アフガニスタンで殺害[051117 AP]

治安部隊がアルカイダ容疑者3人を殺害したと、州知事が発表した。

このほかにアルカイダの戦闘員2人が、クナール州で実施しているアフガン軍と米軍の作戦で逮捕された。逮捕された2人と死亡した3人の身元は、現在のところわかっていない。

クナールで実施している作戦に関して、米軍報道官のJerry O'Haraは、「作戦が行なわれており、アフガニスタン中で敵を追っている」としかコメントしなかった。(中略)

ある政府高官によると、アフガニスタンには自爆の指令が出るのを待っている、約22人の自爆志願者がいるという。(後略)

garr3 al-Qaida Suspects Killed in Afghanistan
DANIEL COONEY、KABUL

■自爆攻撃、暗殺。アフガニスタンにイラクの陰[051117 AFP]

(前略)タリバンは、戦略を変更したことを認めた。今年に入ってアフガニスタンでは1500人が命を失っている。これまでで最大の死亡者数だ。

「アフガニスタンに侵略してきた外国軍を標的に、一連の自爆攻撃を開始した」と、タリバン報道官のQari Yousuf Ahmadiが語った。「戦術を変えたのだ。敵に最も効果的な打撃を与える方法を考え、自爆攻撃を加えた」。

しかし米軍やアフガン政府は、戦術の変更は抵抗勢力の弱さを表わしていると述べる。「敵は、同盟軍と戦えば敗北することを知っている。だから弱い場所を攻撃しているのだ」と、米軍報道官のJim Yonts大佐が述べる。「敵が強くなったのではない。敵は弱い地域を攻撃しており、悲しいことに犠牲になっているのは市民やアフガン警察、アフガン国軍だ」。

タリバンは普通の戦いでは負けることを知っていると、国防省報道官のMohammedZahir Azimiは語る。「代わりに爆発物やロケット弾、自爆攻撃を実施している。これは敵が弱くなったからだ。我々と直接戦うことができないのだ」。

しかしタリバンのAhmadiはこれを否定する。「弱くなったのではない。自爆攻撃という、新たな前線を追加しただけだ」。

アナリストによると、タリバンのこのイラク型の戦術は、ジハードで死ぬ覚悟ができている、アルカイダと関係がある外国人戦士の影響だという。「戦士たちがイラクから、高度な技術を持って入ってくる」。チェチェン、アラブ、中東などの戦士たちが、急増した。「遺体や、盗聴で傍受されるさまざまな言語が、これを示している」。

これらの外国人はアルカイダと関係があり、タリバンや外国人「侵略者」たちと戦うイスラーム主義者たちの支持を獲得している。「イラクでは、アフガニスタンと同じように、イスラーム主義者たちの戦術は単純だ。恐怖と無秩序を植え付け、政府や欧米の協力者たち、特にアメリカの信頼性を失墜させ、民衆が彼等を支持しなくなるようにしむけることだ」。「長期戦だ」。

garrSuicide attacks, assassinations: shades of Iraq in Afghanistan
KABUL

■アフガンの爆弾攻撃で4人死亡[051116 BBC]

カンダハルで、車に乗った自爆犯人が市民3人をまきぞえにして死亡した。カンダハル州知事のAsadullah Khalidによると、犯人は車を米軍とアフガン軍の車に激突させた。少なくとも米兵3人とアフガン人一般市民4人が負傷した。

これとは別に、火曜日にパクティア州で爆発があり、アフガン兵5人が死亡した。

(後略) garrFour killed in Afghan bomb attack

■アルカイダ、アフガニスタンで活動を強化[051116 AP]

ビンラディンのアルカイダ組織が、アフガニスタンで活発になってきた。爆発物やハイテク兵器などを密輸し、テロ活動のために数百万ドルが流入していると、国防相が水曜日に述べた。

アラブ人などの外国人が多数アフガニスタンに入ってきて、自爆を行なおうとしていると、ワルダック国防相が述べた。「ここ数ヵ月の間に、金や武器が多数流入している。イラクと似たようなタイプの攻撃が始まった」。ワルダックによると、アルカイダや外国人過激派が、地元タリバン抵抗勢力と結託しているという。

「タリバンとアルカイダなどの原理主義者との間に、関係があることは明らかだ。自爆を行なう者の大多数が、外国人だ。中東などの近隣諸国出身者である。これは新しい傾向だ」。

「なかには、自分たちが爆発物を持っていることを知らずに、自爆した者もいる。何者かが、遠隔操作で爆弾を爆発させているのだ」。

自爆攻撃はここ2ヵ月の間で、急増した。これまで9件の事件が発生している。水曜日にはカンダハルで攻撃があり、4人が負傷した。2日前にはカブールで2件の自爆攻撃があり、ドイツ兵1人とアフガン人8人が死亡した。

garrAl-Qaida Boosts Afghan Activity
DANIEL COONEY、KABUL

■スペイン、「CIAの極秘飛行」を調査[051115 BBC]

スペインは、テロ容疑者を乗せたCIAの航空機が極秘にスペインに立ち寄った疑いがあるとして、調査を開始した。

内相のJose Antonio Alonsoが火曜日に、声明を発表した。これが証明されれば、スペインとアメリカ政府の外交関係が損なわれる恐れがあるという。

スペインの報道によると、CIAは囚人を護送するために、マジョルカ島を使用しているという。スペインの新聞El Paisは6月に、このような飛行が全部で10回あった疑いがあると報道した。

最初は2004年の1月22日に、航空機がマジョルカ島のパルマに着陸した。ボーイング747機2機と、Gulfstreamジェット機2機が、2005年1月17日まで、飛行していた疑いがある。

いっぽうでヨーロッパ議会は、CIAが東欧でテロ容疑者を取り調べているという主張の真偽を確かめようとしている。

スペイン国防相のJose Bonoは、「証拠がない。証明するものがない」と、慎重に発言した。スペインの秘密警察がCIAに、パルマの飛行場を使用しないよう極秘に申し出たという報道を否定した。

マジョルカから飛び立った航空機は、リビア、アルジェリア、ルーマニア、マケドニア、スウェーデンだという。

smellSpain probes 'secret CIA flights'

■車爆弾、カラチのレストランを直撃[051115 BBC]

カラチのファストフード店の前で車が爆発し、少なくとも3人が死亡し、15人が負傷した。

警察によると、爆発でケンタッキー・フライド・チキンの店が大破し、車両数台が炎上した。犯人は今のところわかっていない。(後略)

garrCar bomb hits Karachi restaurant

■米兵、アフガニスタンの爆発で死亡[051115 AP]

火曜日にパクティア州で、米軍とアフガン軍がパトロールをしている最中に爆弾が爆発し、米兵1人が死亡、1人が負傷した。アフガン兵2人と一般市民1人も、負傷した。

軍が装甲車で移動している最中に、爆弾が爆発した。(後略)

garrU.S. Soldier Killed in Afghanistan Blast
KABUL

■アルカイダ、イラクを掌握[051115 Asia Times]

(前略)

《アルカイダの壮大な計画》

アルカイダの情報源によると、アルカイダはイラクの抵抗運動を完全にコントロールしたために、次の目標に向かって触手を伸ばしているという。

まず、イラクとアフガニスタンを基地とする、統一された指令系統が確立された。ムスリム世界に、ジハードや人材募集を呼びかけ、アメリカとその仲間に対してグローバル戦争をしかける。アルカイダのリーダーシップは地下に潜ってしまったが、新たな戦略が開始された。

イラクの抵抗運動とアフガニスタンのタリバンの抵抗運動は、相互間で大きな利益があった。以前『Asia Times Online』ではタリバンのMehmood Haq Yar司令官が、都市部におけるゲリラ戦法を習得するためにイラクに行ったことを報道した。これにより、次のような効果があった。

イラクは反米運動の巣窟となり、イラクから各国に、数千人のジハード団が流出しはじめた。(中略)現在のところイラクの抵抗運動がアフガンの抵抗運動を助けている。しかしアフガンの抵抗運動がある程度のレベルに達したら、数千人の親タリバンのジハード団たちが新たに感化され、ソ連との戦争の時のようにジハードを開始するだろう。パキスタンと中央アジアから、人材が集まってくる。

《イランとアルカイダ》

ザーブル州は、アフガン抵抗運動の巣窟だ。ヘロイン工場もある。これらは地元の軍閥が仕切っており、アフガン抵抗運動と癒着している。密輸ルートは、戦士たちに守られている。

これらのルートはアフガニスタンからイランに入り、トルコ、または中央アジア、特にウズベキスタンに流れて行く。

イランに入ったルートはイラン側バローチスタンを通過する。ここではアルカイダ工作員たちが、地元のスンナ派グループと協力して、ドラッグを次の目的地に送り出している。主な目的地は、イランのChabahar港である。イランはこれを野放しにしている。

アルカイダはこのルートを、イラクとアフガニスタンを結ぶリンクとして用いている。ここにアルカイダの基地が確立されるだろう。

9.11以後、イランとアルカイダの関係が強化されている。しかしザルカウィが率いる、イラクにいるアルカイダの反シーア派的の立場が障害となっている。

これが解決すれば、イランは態度を軟化させるはずだ。そうすればアルカイダはアメリカに対するグローバル戦争に対して、一歩、歩み始めることになる。

garrAl-Qaeda tightens its grip in Iraq
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■NATO軍に対する攻撃で、4人死亡[051114 AFP]

NATO平和維持軍に向けて、車を使った自爆事件2件が発生し、ドイツ兵1人とアフガン人3人が死亡、兵士や一般市民が負傷した。

攻撃はカブールからジャララバードを結ぶ道路、数百メートル間隔で、90分の間に起きた。

3番目の事件では、NATO軍が最初の現場に向かっていた車に発砲して、乗車していた人間のうち1人を負傷させた。

「ドイツ兵と一般市民が最初の爆発で死亡し、女性と子供が2番目の爆発で死亡した」と、内務省報道官のYousuf Stanizaiが述べた。

タリバン報道官だという男が、犯行声明を出した。「今日カブールで起きた事件は、我々がやった。ムジャヒディンの兄弟の行ないだ」と、Hanif博士と名乗る男が電話で述べた。「3番目の爆発も、もうじきあるはずだ。3つの攻撃を計画していたからだ。全部アフガン人がしたことだ」。

最初の事件では、「自爆犯人」が、トヨタ・カローラでドイツの車両に突っ込み、ドイツ兵が死亡した。その1時間半後、別のISAFの車にタクシーが突っ込んだという。女性と子供が死亡したほか、ISAF兵士2人とアフガン兵士2人が負傷した。現場には、自爆犯らしき男の遺体が横たわっていたという。

2件の事件のあと、制止を振り切った車に向かって、ISAF兵士が銃撃した。車に乗っていた男のうち1人が負傷したという。爆発物が車に搭載されていたと当初報道されたが、後に否定された。(後略)

garrFour dead in suicide attacks on NATO troops in Afghanistan
KABUL

■カブールの攻撃で、男性と子供、死亡[051114 AP]

カブールで、自爆犯が爆発物を積んだ車に乗ってNATOの車両に突っ込み、ドイツ兵1人と子供1人が死亡、12人が負傷した。

軍が、最初の自爆事件が起きた現場に向かってスピードを上げて走っていた車に乗っていた3人を射殺し、3番目の爆発をくいとめたという。

月曜日に起きた2件の自爆事件は、90分間隔で、500メートル離れたところで起きた。最初の事件では、標的となった四駆のメルセデスの下に、ドイツ兵の遺体が横たわっていた。犯人が用いたトヨタ・カローラの残骸が、あたりに散らばっていた。

(中略)タリバン報道官のMullah Hanifが、犯行声明を出した。「今後、自爆攻撃は増えるだろう。外国軍を敗北させるために、あらゆる手段をもって戦う」と語った。

月曜日に起きた最初の事件でドイツ兵2人が負傷し、1人が死亡した。アフガン人5人も負傷した。2番目の爆発ではギリシア軍のジープが炎上し、ISAF兵士3人が負傷した。

またアフガン人の子供1人が、どちらかの爆弾事件で死亡したという。

警察が3人の男を乗せた車を検問したところ、運転手が急に近くにいたイギリス軍に向かって発進した。兵士たちがすぐに銃撃し、3人を射殺した。車には爆発物が積んであったようだ。(後略)

garrMan, Child Killed in Kabul Suicide Attacks
DANIEL COONEY、KABUL

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.