【2005年11月28日〜12月4日】


■国境地帯で2人死亡[051204 AFP]

アフガニスタンとの国境地帯で銃撃戦があり、兵士と戦闘員が死亡した。

「兵士と戦闘員が日曜日に、南ワジリスタンのシャカイで殺された」と、ショーカット・スルタン軍報道官が述べた。

地元の諜報部高官によると、戦闘員1人が逮捕され、周囲が封鎖されたという。

これとは別に、何者かが政府と軍関係施設にロケット弾5発を撃ち込んだ。被害はなかった。(後略)

hoonTwo killed in Pakistan-Afghan border clash
MIRANSHAH

■アメリカのミサイル部品、アルカイダが攻撃された現場から発見される[051204 Reuters]

パキスタンの部族民が日曜日に、2人の少年が殺害された現場からアメリカ製のミサイルの破片を回収としたとして、爆弾の爆発でアルカイダの幹部司令官が死亡したと述べている政府に反論した。

北ワジリスタンで、土塀とコンクリートの塀の残骸の中にすわり、Haji MohammadSiddiqが『ロイター』に、自分の17歳の息子と8歳の甥がミサイル攻撃で死亡したが、戦闘員がいた事実はないと述べた。

「彼等については何も知らない。私の家には外国人はいなかった。私は、外国人やアルカイダとは何の関係もない」という。「寝ていたところ、ゲストルームの方角から2度爆発音が聞こえた。行ってみると、息子と甥が死んでいた」。

パキスタン政府は、アメリカの無人偵察機からミサイルが発射されたことを否定しているが、部族民たちは木曜日に、アメリカの印がついたミサイルの破片を公開した。破片の1つには、USとMISSILEという字がはっきり刻印されていた。

「さらに爆発が聞こえ、外に出てみた。空を見上げると、白い偵察機が見えた。閃光が見え、爆発が続いた」。(中略)

ムシャラフは日曜日に、アルカイダ幹部司令官のRabiaが死んだことは、200%確実だ述べた。しかしこの情報は諜報情報や盗聴記録から得たものであり、遺体はまだ確認されていない。

政府高官によると、Rabiaの遺体は別の2人の仲間とともに、どこかに運び去られ、埋葬されてしまったという。

アラブのテレビ、アル・アラビアは、アルカイダと名乗る者から電話を受け、Rabiaの死を否定されたという。

アメリカの対テロ高官はRabiaの死の重要性を認めたが、本当に殺害されたかどうかは、コメントしていない。(中略)

アメリカの無人偵察機はこれまでもパキスタン領内を飛んでおり、5月にはアルカイダの爆弾製造者、Haitham al-Yemeniを北ワジリスタンで、ミサイル攻撃により殺害している。

パキスタンはミサイル攻撃を否定し、CIAもコメントを拒否している。たとえアメリカの無人偵察機が木曜日の攻撃を実施したとしても、アメリカやパキスタンはこれを認めないと思われる。(後略)

smellU.S. missile parts at Pakistan al Qaeda target site
Haji Mujtaba、HAISORI

■カンダハルで自爆、2人死亡[051204 BBC]

カンダハルで自爆攻撃があり、少なくとも2人が殺害されたと警察が発表した。

この事件で自爆犯と一般市民1人が死亡、通行人2人が負傷した。同盟軍兵士1人も軽い怪我を負った。(後略)

garrKandahar 'suicide bomb kills two'

■アフガニスタンの脱獄の模様[051204 New York Times]

囚人は、アフガニスタンのバグラム収容所に収監されている男たちのなかでも、最も危険人物とされていた。彼等の脱獄は、大きな事件だった。事件に詳しい軍事高官によると、囚人たちは独房を解錠し、オレンジ色のジャンプスーツを脱ぎ捨て、夜間に脱獄した。その後壁を乗り越え、待ち構えていた車に乗ってどこかに去って行ったという。

「大きな恥であるとともに、驚くべき出来事だった」と、米国防省高官が述べた。「大きな災難だ」。

7月11日に発生した脱獄事件は、バグラムで大掛かりな捜索が開始されるとともに公になった。しかし後になって、当初の認識よりも、はるかに深刻な事件であったことが判明する。

脱獄した囚人のうちの1人は、東南アジアで活動するアルカイダの幹部高官だったのだ。彼は2002年に逮捕されていたことが、先月になって判明した。別の1人はサウジ人で、彼もアフガニスタンにおける重要なアルカイダ工作員だという。

脱獄犯たちは用意周到な計画を練った。警備員の日課を研究し、監視の目が届きにくい監房に移されるように仕組んだらしい。そして刑務所を拡張するとともに、安全を確保するために行なわれていた建設作業を有利に用いたという。

「脱獄犯たちは、刑務所内の監視員たちの行動を熟知していたようだ」と、アフガニスタンの米軍司令官報道官James R. Yonts大佐は語る。

あるアメリカ人諜報官によると、囚人たちは監視員たちの失敗を「手際良く利用した」という。(中略)当初米軍の警備員たちが囚人に協力したと疑われていたが、後にこれは否定される。しかし数十人の兵士や高官が、懲罰を受けた。(中略)

東南アジアのアルカイダ幹部でクエート人のOmar al-Faruqと、サウジ人のMuhammad Jafar Jamal al-Kahtaniが脱獄を首謀したようだ。al-Kahtaniは、グアンタナモに移送される矢先だった。何らかの理由のために、軍当局は脱獄が判明したとき、2人を別名で発表している。(中略)

『New York Times』が入手した機密情報によると、この2人の囚人はシリア人のAbdullah Hashimiとクエート人のMahmoud Ahmad Muhammadとともに、他の4人の囚人と一緒に第119監房に入れられていた。バグラム刑務所の1階部分である。

4人とも、脱獄の数日前にこの監房に移されていた。他の囚人と問題を起こしたからだという。バクラムの主な監房は鉄格子の大きな檻で、警備員が監視しやすくなっている。しかし119監房は、離れた所にあったという。囚人たちはわざと問題を起こして、この監房に入れられるように仕組んだと思われている。

夜中の1時50分の点呼の時点では、4人は確認されていた。約2時間後の3時45分、朝の祈りの時間で囚人たちが起きると、いなくなっていることが判明する。軍事警察Task Force Cerberusが、すぐに刑務所を封鎖して、捜索を開始した。

男たちがどのようにして脱獄したのかは、いまだに謎だ。2人の軍高官によると、いくつかの備品が一時的に監房の横に置かれていたという。監視の視野を妨害するためのようだ。ある軍高官は、囚人たちは何らかの方法で解錠に成功したようだと語った。ある米軍警備員が、故意にドアを開けておいたという疑いもあったが、結局これは否定された。

4人は建物本体の南東のドアから脱獄したようだ。オレンジ色の囚人服を脱ぎ捨て、どこかに隠していた、あまりめだたない青い囚人服に着替えた。

当時、刑務所を拡大するための建設作業が進められていた。脱獄は、監視カメラや照明を明るくするなど、監視を強化する作業が完成する数日前に実施された。(中略)

さらに脱獄犯たちはこの建設作業をうまく利用して、運動所や刑務所の敷地内から抜け出たらしい。また4人が外部からの援助を受けたことを示唆する証拠として、いくつもの建物を抜けたあと、バグラム空軍基地の周囲にはり巡られた壁のうち、壊れた部分にすばやく移動できたという点が挙げられる。この壊れた壁の部分に到着すると、ワイヤの下をくぐり抜け、反対の畑に出ることができるのだ。

「彼等がつかまる可能性がある場所が3、4ヵ所あった」と、アメリカの諜報部高官が語る。「脱獄犯たちはとても運が良かったようだ」。脱獄が判明した数分後、米軍が刑務所内外を封鎖し、特にこの壊れた塀の部分を監視した。サイレンが鳴り響き、コブラやブラック・ホークヘリコプターが上空を旋回し、米軍やアフガン警察が、周辺を捜索した。

州警察長のAssadullah大佐によると、黄色いピックアップを捜索するようにいわれたという。行政官のKabir Ahmadは、カブールに入るハイウェイにチェックポストを設営したが、怪しい車はなかった。(中略)

前バグラム刑務所の囚人だったMoazzam Beggが最近のインタビューで、アメリカの諜報部高官からアルカイダに対するダブル・エージェントにならないかという申し出を受けたと語った。しかしこのような計画が実行されたかどうかは、わからないという。

アル・アラビアのパキスタン支局に届けられたビデオで、Kahtaniは脱獄に成功したことを自慢している。「日曜日に脱獄することにした。異教徒たちの休日だからだ。脱獄するために、注意深く計画を練った」という。

ohDetails Emerge on a Brazen Escape in Afghanistan
ERIC SCHMITT and TIM GOLDEN、WASHINGTON

■パキスタンの爆発でアルカイダ司令官死亡[051204 Washington Post]

パキスタンの一角でアメリカ主導の作戦によってアルカイダ司令官が殺害されたことは、組織のリーダーの居場所を特定して排除する努力に関する大きな前進といえよう(中略)。

ムシャラフによると、アルカイダの幹部作戦司令官だったHamza Rabiaが木曜日に、パキスタンの部族地帯で殺害された。殺害の様子についてはさまざまな説があるが、パキスタンの諜報部にいる情報源によると、アメリカの工作員が、彼とその他4人を無人偵察機から発射したミサイルで殺害したという。

パキスタンとアメリカの高官はRabiaをアルカイダ幹部と説明し、アメリカやヨーロッパを標的に長期的な攻撃を計画していた可能性があるという。しかし彼が急速にアルカイダ幹部にのし上がったことを考慮すると、アルカイダが打撃を受けても、すぐに新たな人間が幹部司令官として浮上してくる様子を表しているという。

諜報部高官は、エジプト人のRabiaはアルリビの後継者だという。(中略)「サクセス・ストーリスではあるが、アルカイダは多頭の蛇になってしまった。頭を切り落とすと、すぐに他の頭が生えてくる」と、ストックホルムのアルカイダ専門家Magnus Ranstorpが語る。(中略)

Rabiaを射止めたにもかかわらず、アメリカもパキスタンも、ビンラディンやザワヒリに近づいた様子はない。(中略)ブッシュ政権は、Rabiaの死について公的なコメントは発表していない。(中略)

パキスタンは、Rabiaがアメリカのミサイルで殺害されたことを公的に認めていない。(中略)「ひとつだけ確信していることがある。我が軍は今回の作戦に参加していない。しかしこの現場は、我々の諜報部がアメリカと協力して行動している地域である」と、あるパキスタン人諜報部高官が述べた。「無人偵察機による攻撃だったという報道に対してコメントすると、主権問題が絡んでくる。アルカイダがまた1人の工作員を失ったという事実だけを、受け入れようではないか」。

Rabiaの名前は、FBIの指名手配者リストには入っていない。Rabiahの殺害は、6月にアル・リビが逮捕されて以来、最大の成果だという。Rabiaはアル・リビとともに、2003年のムシャラフ暗殺を企てたといわれる。

リビの取り調べにより、アメリカとパキスタンの諜報部員たちは「Rabiaがザワヒリとコンタクトを取り、多数のアルカイダ組織との間を取り持つ、重要な役目を果たしていた」ことがわかったという。しかしRabiaとザワヒリは、ここ数ヵ月間、連絡をとっていないらしい。

別のパキスタン人諜報部員によると、Rabiaは数ヵ月間「アメリカ人とかくれんぼをしていた。彼はすばやく行動し、部族地帯とアフガン国境との間を頻繁に行き来していた」と述べた。

『Dawn』紙によると、Rabiaは2人のアラブ人を含む他の4人とともに死亡した。(中略)別の目撃者によると、攻撃があった少なくとも前日に、死亡した男のうちの1人が現場に到着したばかりだったという。(中略)

米軍とイスラマバードの米大使館報道官は、Rabiaやその死についての情報はないと語った。

hoonBlast in Pakistan Kills Al Qaeda Commander
Craig Whitlock and Kamran Khan、BERLIN

■アルカイダ、パキスタンで司令官は殺害されていないとアル・アラビアが発表[051203 AFP]

アル・アラビアによると、アルカイダのメンバーが接触してきて、パキスタンで幹部高官が殺害されたという報道を否定した。

「アルカイダ組織の高官がアル・アラビアと会話し、Hamza Rabiaは殺されていないと述べた」という。この男の話によると、部族地帯の爆発で死亡したのは、地元の人間2人とタジーク人2人、Suleiman al-Moghrabiと呼ばれるアラブ人だという。

smellAl-Arabiya says Qaeda denies commander killed in Pakistan
DUBAI

■アルカイダ幹部司令官、殺害される[051203 AP]

アルカイダの作戦司令官と言われる男が、部族地帯で爆発により死亡したと、ムシャラフ大統領が土曜日に語った。諜報部高官によると、Hamza Rabiaはアメリカの協力により居場所が特定され、ロケット弾で殺害されたという。

テロ組織の階級でいうと、3〜4階級に位置づけられるRabiaはザワヒリの腹心とされ、DNAにより身元が確定したと、ラシッド情報相が発表した。

ワシントンの米国防省高官は、Rabiaが死亡したことは確認されていないと述べた。Rabiaは、アル・リビの後継者とされている。

Rabiaは、部族地帯におけるテロ攻撃や政府高官殺害と関係していたようだ。「アルカイダのナンバー5だった」と、ラシッド情報相が述べた。しかし別の高官によると、Rabiaはビンラディンとザワヒリに次ぐナンバー3だったという。

Rabiaの死を巡る状況については、さまざまな説があり、明白ではない。最初の報道によると、ロケット弾6発が撃ち込まれ、そのうちの1発が家屋に命中して、5人が死亡したという。その後政府は、中にいた男たちはアルカイダ工作員で、爆弾製造中に誤って爆弾が爆発して死亡したと発表した。

諜報部高官3人によると、最初の報道が正しく、アメリカの協力によりRabiaを探し出し、「脅威を除外」したという。

『Dawn』紙は、無人偵察機がロケット弾を発射したと報道し、別の諜報部高官は、ミサイルが命中したために、備蓄されていた爆発物や武器などが大爆発を引き起こしたという。

諜報部高官によるとRabiaはシリア人で、ザワヒリがパキスタンに連れてきた。(中略)

『Dawn』紙は、Rabia以外の外国人2人の遺体も仲間たちによって運び去られ、埋葬されたという。(後略)

smellKey al-Qaida Commander Killed
MUNIR AHMAD、ISLAMABAD

■CIA、「ドイツに着陸」[051203 BBC]

ドイツ政府が、ドイツ領空に侵入したCIA機の、少なくとも437機のリストを所有していると、ドイツの雑誌が報告した。

週刊誌『Der Spiegel』によると、2002年と2003年の間に、2機だけでもそれぞれ137回と146回、ドイツ領内を飛行、あるいは着陸したという。「そのような航空機は、テロリストを秘密の場所に移送するために用いられた可能性がある」。この問題は、ライス米国務長官が月曜日にドイツを訪問する際に取り上げられると考えられる。ライスは、アメリカの秘密収容所に関して解答を求めているEUに、返事をすることになっている。

《悪いタイミング》

疑惑が持たれているCIA機のリストは、野党の要求に応えて、ドイツ航空交通に提出された。航空機は、ベルリン、フランクフルト、ラムスタインにある米軍基地などに着陸した。しかし航空機が何を運んでいたかは、明らかになっていないという。

ドイツ政府報道官によると、リストは「どの会社がいつ、何回ドイツ上空を飛び、ドイツの空港に着陸したか」だけを明らかにするものだという。

この報告のタイミングは、ライスにとっては悪いタイミングといえる。(後略)

hoonCIA flights 'landed in Germany'

■アルカイダ幹部司令官、殺害される[031203 Dawn]

木曜日に起きた北ワジリスタンのミサイル攻撃で、アルカイダ幹部司令官が殺害されたと情報源が語った。

情報源によると、シリア生まれのアルカイダの作戦司令官Hamza Rabiaが、Asoray村でミサイル攻撃により死亡した5人の中にいたという。(中略)

情報源によると、Hamzaは身元を隠すためにNawabと名乗っていた。彼を含めて殺害された3人の外国人戦闘員の遺体は、仲間によりどこかに運び去られ、埋葬されたという。

Hamzaは11月5日にMosakiでも、同じような攻撃を免れていた。この攻撃で妻と子供を含めた8人が殺害された。

hoonSenior Al Qaeda commander killed
Ismail Khan、PESHAWAR

■北ワジリスタンで3人誘拐[051203 Dawn]

武装した男たちが北ワジリスタンのMiraliで、Tribal Electricity Supply Companyの責任者と警備員2人を誘拐した。

行政当局によると、Ikramullahとそのボディーガード2人が、ミランシャーからバヌーに向かっていたところを、何者かに車ごと誘拐されたという。

3週間前もミランシャ−のバザールで、ある小さな会社の2人の清掃員が誘拐されている。現在になっても、行方がわかっていない。

garr3 kidnapped in North Waziristan
MIRANSHAH

■アフガン行政官他2人、爆弾で死亡[051203 AP]

遠隔装置爆弾により車両が爆発し、地区行政官と警察官2人が死亡、3人が負傷した。

爆発は金曜日の午後、カンダハル北部のShawali Kot地区の路上で発生したと、地区警察長Obaidullah Khanが述べた。行政官のHayatullah Populと、一緒に車に乗っていた警察官2人が死亡、他3人が重傷を負った。タリバンの仕業だと疑われている。

garrBomb Kills Afghan District Chief, 2 Others
KANDAHAR

■ジアを殺害したのはイスラエル人と、前米大使[051203 Daily Times]

イスラエルの秘密警察のモサドがジアウル・ハクを殺害した可能性が高いと、1988年に在インド米大使だったJohn Gunther Deanが疑っているという。1988から1991年まで『New York Times』記者を勤めていたBarbara Crossetteが、『World Policy Journal』に発表した。

当時Deanが自分の見解を国務省に伝え、イスラエル・インドの関係を捜査するように依頼すると、精神状態を疑われ、免職となった。

Deanは著名な外交官で、多数国の大使を勤めた経験がある。Deanは、イスラエルはパキスタン軍が核兵器を製造することを妨害したがっていたと信じている。(中略)現在80歳のDeanは、以来沈黙を守っているが、今後は自分の考えを発表するつもりだという。精神状態に問題をきたし、ハク大統領の事件に関する見解のために、1988年辞職せざるをえなくなった。(中略)

Deanによると、インド大使だった時代に親イスラエル派議員たちに、なぜイスラエルと手を組んでパキスタンの核計画を妨害しないのか、繰り返し質問されたという。またインド政府がさらに親イスラエル的立場をとるよう説得することを、依頼されたともいう。イスラエルは、1980年にDeanが在レバノン米大使だった時代に、自分を暗殺しようとしたと疑っている。イスラエルの政策に反対し、親バレスチナ寄りの立場を取ったためだという。

アメリカは、FBIなどがハク大統領の航空機墜落事故の捜査をすることを、禁じている。

smellIsraelis killed Zia, suspects ex-US ambassador
LAHORE

■衝突のため、国境閉鎖[051202 AP]

金曜日にアフガン軍とパキスタン軍の間で衝突があったために、両国をつなぐ主要な国境検問所が閉鎖した。

木曜日に、アフガン国境警察数十人とパキスタン軍15〜20人がスピンボルダック付近の国境で衝突したと、地区警察長Haji Abdul Wasaiが述べた。アフガン人3人が負傷したという。

アフガニスタンに入り込もうとした数人の人間と関連して、衝突が生じたというが、原因は明らかではない。

金曜日にアフガン人高官が、パキスタンの代表者2人と話し合いを進めているが、国境検問所は閉鎖されたままである。

10月には、スピンボルダックの検問所の近くで爆発があり、3人が死亡した20人が負傷した。地元高官はタリバンの仕業だと、非難している。

hoonClashes Close Key Afghan Border Crossing
KANDAHAR

■ミランシャーで死亡した5人のうち、外国人3人[051202 Dawn]

水曜日の夜にAsoray村でミサイルによる攻撃があり、5人が死亡した。そのうちの3人が、中東出身の過激派で、別の外国人1人も負傷した。

目撃者によると攻撃時、上空で無人偵察機の音がしたという。無人偵察機から、少なくとも7発のミサイルが発射された。

しかし行政当局は、過激派がDaur族のMohammad Siddiqの家で作っていた爆弾が爆発したと主張している。

(中略)Asoray村の住民によると、木曜日の午前1時45分頃に大きな爆発があり、Siddiqの7才の息子のMohammad Azizと17歳の甥のAbdul Wasidが死亡した。アラブ人とみられる外国人3人もこの攻撃で死亡し、別の1人が負傷したという。

無人偵察機は7発の誘導ミサイルを家屋に向かって撃ち込み、5人はその場で死亡した。村人が集まり、負傷者1人とともに、4人の遺体を回収した。外国人たちはある場所に埋葬され、負傷した仲間1人は別の場所に移されたという。

11月5日に北ワジリスタンのMiraliのMosaka村でも同じような攻撃があり、外国人8人が死亡した。

木曜日の攻撃で死亡した者のうちの1人は、11月5日の攻撃を免れた外国人である可能性があるという。

武装した村人たちがこの現場を封鎖し、外部の人間や政府高官の立ち入りを阻止している。

目撃者によると、約5000人の憤慨した部族民たちが2人の若者の葬儀に出席したという。人びとは政府やアメリカに対するスローガンを掲げ、無実の住民を殺害したことを抗議した。(後略)

smell3 foreigners among 5 killed in Miranshah
Pazir Gul

■ワジリスタンで死亡した5人のうち3人は外国人[051202 Daily Times]

北ワジリスタンで、外国人3人を含む5人が家屋の爆発で死亡した。部族民の過激派と政府との間で、和平協定が結ばれた3日後のことである。

(中略)Patasi Addaのそばにある家屋は、アラブ首長国連邦で働くMamoorのものだという。しかし家にはここ数日間、「外国人」が住んでいたと住民が述べた。

(中略)Mir Aliの住民によると、2機の「身元不明の飛行機」が、ミサイルを発射したという。「2機が、7発のミサイルを家に撃ち込んだ。暗かったので、飛行機は見えなかったが、音が聞こえた」。

イスラーム神学者協会のリーダーMaulana Deen Darは、今回の出来事は「11月28日に締結された和平協定に反する」と非難した。「和平協定では、北ワジリスタンで実施される外国人要員に対するいかなる作戦も、地元の長老や宗教指導者に事前に知らせることになっている」という。

hoon3'foreigners'among 5 killed in Waziristan
Iqbal Khattak、PESHAWAR

■北ワジリスタンの爆発で戦闘員5人死亡[051202 News]

ウズベク人3人を含む過激派5人が北ワジリスタンで、家屋で爆弾を製造していた際に爆発が起きて死亡したと、政府高官が述べた。

しかしHaisori村の住民は、米軍機のミサイル攻撃を受けたと述べた。パキスタン軍はこれを否定している。

北ワジタスタン行政官のSyed Zaheerul Islamは、改良爆弾を製造するために貯蔵されていた爆発物が爆発したと述べた。家屋は、地元部族民Sadeeq所有のものだという。

部族民によると、米軍機の誘導ミサイルの攻撃を受けた。「ミサイル7発が家に向かって発射された。爆発は非常に強力で、自分たちの家の扉が開いてしまった」という。

イスラーム神学者協会の元国会議員Maulana Deendarは、今回の出来事で、政府は「和平協定」に反していると非難した。軍高官によると、夜間にヘリコプターを派遣することは非常に危険だとして、「外国機がパキスタンに入った事実はない」と述べた。

smellBlasts kill five militants in N Waziristan
Mushtaq Yusufzai

■パキスタンの爆発で戦闘員5人死亡[051201 Reuters]

木曜日に家屋が爆発し、3人のウズベク人を含む5人の戦闘員が死亡したと政府高官が述べた。

高官によると、男たちが備蓄していた爆発物が爆発したというが、北ワジリスタンの住民は、ヘリコプターがロケット弾を発射して、家屋が爆発したと述べた。

「改良爆弾を作るための爆発物が、家の中に備蓄されていた」と、北ワジリスタン行政官Syed Zaheer-ul-Islamが述べた。死亡者のうち3人はウズベク人で、2人はパキスタン人だったという。別の2人も負傷し、そのうちの1人は外国人のようだ。

住民によると、ヘリコプターがHaisori村の家屋にロケット弾を撃ち込んだという。

パキスタン軍報道官のショーカット・スルタンは、5人の戦闘員が爆発で死亡したと述べた。死亡者の国籍については捜査中だという。

hoonFive militants die in Pakistan blast
MIRANSHAH

■アルカイダ容疑者3人、逮捕[051201 Daily Times]

アルカイダと関係がある外国人3人が、パキスタンの北西辺境州のアフガン難民キャンプで逮捕されたと、諜報部高官が述べた。

男たちは、ジャロザイ難民キャンプで逮捕された。情報を受けて尾行していたバスから逮捕されたという説もあるが、アルカイダ幹部高官ではなさそうだ。

hoonThree Qaeda suspects arrested
PESHAWAR

■アフガニスタン、血の道のり[051130 Asia Times]

インドのケララ州出身で、Indian Border Roads Organizationの職員だったRamankutty Maniyappanが、11月19日に誘拐され、4日後、斬首された遺体が発見された。タリバン報道官のQari Yusuf Ahmadiが、48時間以内に会社がアフガニスタンを撤退するよう要求したが、受け入れられなかったために斬首したと、声明を発表した。

Maniyappanは、アフガニスタンからインドに通じる道路プロジェクトで働く、300人のインド人の1人だ。イラン、インド、アフガニスタンは2003年1月に、アフガニスタンの港を開発するための調停に合意した。この調停のもとで、イランはイラン南東のミラーク〜アフガニスタンのザランジを結ぶ道路を建設しており、すでにヘルマンド州に架かる重要な橋を完成させている。

インドのほうは、ザランジ〜デララムを結ぶ道路を建設中だ。(中略)調停によると、アフガンの物品はイラン国内の商人たちと同額の通行税が懸かるだけで、税金は免除される。インドも、アフガニスタンと同様の条件でChabahar港を用いることができる。さらにインドとイランは、Chabahar港からイランの中心に向かう鉄道を建設することに合意している。すなわち、カラチ〜テヘランの鉄道に直結されることになる。アフガニスタンにはもちろんメリットはあるが、インドはパキスタンが課している制限を回避して、インドからアフガニスタンに物品輸送が可能になる。

このプロジェクトで、3国は直接利益を受けるが、パキスタンは除外される。新たな「新グレート・ゲーム」が、始まっている。道路建設のほかに、インドはアフガニスタンでいくつかのプロジェクトに参加している。

(中略)これらのプロジェクトは、パキスタンにとっては快くないものだ。インドの外務省は「(インド人の殺害という)野蛮な行為は、タリバンとその背後にいる者の仕業」と声明を発表したが、あるアフガン人高官は、今回の事件にパキスタンが関係していることを、もっと率直に語った。「インドのこの道路建設を快く思っていない。このプロジェクトを妨害するために、何だってやるだろう」。インドの国家安全アドバイザーのM K Narayananも、パキスタンはManiyappanの殺害に加担したと非難し、タリバンと協力して行なった行為だと主張した。

(中略)アメリカはパキスタンの戦略に対して、不思議な態度を取っている。9.11委員会が出版した報告書によると、「(中略)ムシャラフはマドラッサの登録を約束したにもかかわらず、何もしていない。タリバンはいまだにパキスタン部族地帯から、自由に国境を往来している。パキスタン出身のテロリストはカシミールでいまだに行動している」。

いっぽう驚いたことに、アメリカ人たちはパキスタンの協力を得て、タリバンのリーダー、オマール師をアフガニスタン政府に呼び込もうとしているという。またイスラマバードは、アフガニスタン政府内部にタリバンの代表を送り込み、自分たちの影響力を及ぼそうとしている。

(中略)パキスタンでは、イスラーム運動を掲げたタリバン擁護派であるマウラナ・サミウル・ハクが、11月24日のイタリアの『Adnkronos International』紙に、「タリバンとアフガン人たちがパキスタンのマドラッサで学んでいることは、事実だ」とインタビューで発言した。

そしてタリバンを育てているマドラッサにとっては、「またいつくものビジネス」が始まった。ムシャラフは12月までにすべてのマドラッサを登録すると宣言したが、宗教学校団体の「協力を得られない」ために、実現していない。約8200校の宗教学校を運営している、パキスタン主要の宗教学校連盟(Wafaq-ul-Madaris)は、Madaris Registration Ordinance 2005に従うことを拒否。同様に、Tanzeemat-e-MadarisDeeniyaとTanzeem-ul-Madaris Ahle Sunnatも、登録を拒否している。マドラッサの「独立と自立」を奪おうとするものだとして、反対している。

タリバンがバローチスタンと北西辺境州を中心に、いまだに活動をしていることを証明するかのように、ここのところタリバン幹部クラスの逮捕が続いた。パキスタン当局は時期を選びながら、随時タリバンの計画的な逮捕を実施している。しかしその母体やリーダーシップは見逃しており、自由に行動させている。

前タリバン州知事と軍司令官のMullah Abdul Mannan HanafiとMullah Mohammad Akbarが11月8日にペシャワルで、「何者か」に射殺された。Hanafiはもともとバーミヤンの「軍事司令官」だった。

タリバン敗北後、Hanafiはパキスタン当局にバローチスタンで逮捕された。しかしその後テロ行為に関わったという「証拠がない」として、釈放された。タリバン報道官のラティフ・ハキーミも、クエッタで逮捕された。(中略)

イラク型の攻撃をするまでには至っていないものの、タリバンは再結成されたと最近噂されている。アフガン郊外では、特に顕著だ。(中略)タリバン、アルカイダ、ヒズビ・イスラームが、バローチスタン周辺に隠れ、3月以後、活発に行動し始めている気配がある。

パキスタンがこれを許していることは確かだ。(中略)これはパキスタンの戦略だ。カブール政権が強くなれば、デュランド・ラインの問題が浮上する。さらに北バローチスタンや北西辺境州も不安定になる。パキスタンは、アメリカが黙認する程度に留めるように注意しながら。今後タリバンを用いてアフガニスタンに介入してくるだろう。

(後略) hoonAfghanistan: Blood on the tracks
Kanchan Lakshman

■ワジリスタンの戦闘員との協定、以前より厳密[051130 Daily Times]

月曜日に締結された北ワジリスタンの戦闘員たちとの和平協定は、以前南ワジリスタンで締結されたものよりも、「もっと厳密」だという。

「指名手配者と和平協定を結んだのではない。彼らは、今後反政府的な行動をしないと誓った」と、ある高官が語った。(中略)

ミランシャーで行なわれた月曜日の協定は「前進」で、行政当局もこれに関わったという。

「政府は、指名手配者たちと直接協定を結ぶことはできない。彼らが投降に合意したため、政府は地元の長老たちを保証人にして、これを受け入れた」。「今後これらの男たちがテロ行為に関わった場合、保証人たちが責任をとる」という。

去年、軍が主導して締結された南ワジリスタンの戦闘員たちとの協定は、「あってはならなかった」と述べた。(後略)

hoon'Understanding with Waziristan militants stricter than past accords'
Iqbal Khattak

■ワジリスタンで兵士2人、爆発で負傷[051130 Daily Times]

火曜日に南ワジリスタンで、兵士2人が爆発で負傷した。

改造爆弾を用いた爆発に関係していたとして、部族民4人が逮捕された。負傷した兵士たちは、重傷だという。

爆発は月曜日の午後、シャカイ谷で発生した。2ヵ月前、南ワジリスタンは「安全」になったと軍が発表してから、2度目の爆弾事件である。(後略)

garr2 soldiers injured in Waziristan blast

■ワジリスタンで、また「投降」[051130 Daily Times]

月曜日に、34人の「指名手配部族戦闘員」が北ワジリスタン当局に投降し、「部族民長老、宗教指導者、文民政府」との間で和平協定を結んだという。投降者の中には、マウラナ・ファズール・レーマンが率いるイスラーム神学者協会JUIの地元の会長もいたという。この「投降」はパキスタン軍が実施している、非軍事作戦のひとつである。「協定」は、ペシャワルの警察司令官の交代と時期を同じくする。北ワジリスタン当局によると、彼等は「忠実で、愛国心のあるパキスタン人」だというが、誰もそのようなことは信じていない。

これは決定的な出来事だろうか? もちろん、そんなことはない。しかし小さな一歩ではあるだろう。まず今回の出来事に関していえば、すべてのイスラーム神学者協会の抵抗分子が、この協定を受け入れてはいないことだ。重要な「アルカイダ協力者」といわれるMaulana Sadiq Noorがまず、これに参加していない。つまりSadiq Noorが誘いかければ、「新たな忠実な」部族民たちは、すぐに寝返ってしまうことを示唆する。しかし彼との交渉は続けられているらしい。いつものことながら戦闘員たちは、金と引き換えに愛国心を受け入れることはしょっちゅうだ。

「外国人要員」との戦いは、すでに数ヵ月続いている。パキスタンに忠実ということで狙われた者たちが、無実な人間とともに殺害されている。パキスタン軍の犠牲者も増えているが、国際社会は「アメリカを満足させる」ためだけのポーズだと、非難する。北ワジタスタンのJUI会長、Maulana Abdur Rehmanが、「北ワジタスタンに外国人がいるかどうかは知らない。もしいたら、彼は政府に登録するべきだ。異教徒たちは、パキスタンの核兵器や宗教者、モスクを排除したがっている。しかしそうはさせない」と語った。この声明を聞くと、彼がいかにパキスタンに忠実であるかがわかる。イスラマバードでは、南北ワジリスタンには「外国人」はいないという野党の主張を、強く支持していることを知っているのだ。

ネック・ムハンマドが投降したものの、再び抵抗運動を開始したことは記憶に新しい。彼との和平協定が結ばれたときに、パキスタン当局側が、親タリバン的なスピーチを行なった。その後バイトゥッラー・マフスードが、金と引き換えに投降した。当時の警察司令官は、彼は良い人間になったと宣言した。しかし新知事は、もっと率直だった。そして指令系統が交代したとき、バイトゥッラーはワジリスタンに、再び新タリバン国家を築き始めたことを指摘しておこう。そもそも中国人技師誘拐・殺害犯人のアブドゥッラー・マフスードは、いまだに逮捕されていない。この男はカラチのビノーリ・モスクを通じてタリバンと関係していた。グアンタナモ刑務所から釈放された男でもある。

ウズベク抵抗運動の戦士でタリバンの仲間でもあるタハリール・ユルダシェフが、ワジリスタンの「客人」であることは誰でも知っている。アルカイダの資金で、潤ってもいる。ロシアの情報源によると、ユルダシェフはイスタンブール、バフー、カブールで組織を作り、ウズベキスタンのカリモフ大統領暗殺を狙った。逮捕された活動家の自白によると、「ウズベキスタンとタジキスタン出身の戦闘員400人が、イスラマバードのTablighi Jamaatの傘下にあるJamia Salafiaと、ペシャワルの地元組織Dawat wal Irshadのもとで、パキスタンで訓練されているらしい。イスラマバードの関知しないところで、訓練は実施されている。ANPのリーダーが、ワジリスタンで荒野のなかで最近開催されたユルダシェフ主催の大会があり、これにペシャワルのMMA政府のメンバーも参加していたと、最近テレビで語った。

パキスタンの部族地帯は、政府の管轄外だ。「密輸経済」が横行し、無法者がはびこる。この地域で作戦を実施することは難しく、支配政権の支持も得られない。しかしなんとか解決しなければならない。くすぶった状態であり続けることが、最も問題だ。結局ゆっくり解決していくしかない。政府は、包囲された社会のなにに住む人びとを、徐々に「発展」させていくことだ。歴史的に見て、この地域に「発展」の成果はない。しかし人びとに選択肢を与えることはできる。

hoonAnother 'surrender' in Waziristan

■北ワジリスタンの指名手配の部族民と宗教指導者、全員投降[051129 News]

月曜日に、指名手配となっていた北ワジリスタンの部族民と宗教指導者の大多数が当局に投降し、抵抗勢力に対する軍の作戦を邪魔せず、外国人戦闘員たちを匿わないことを約束した。

ミランシャーでワジール族とDaur族のジルガが開催され、国会議員や部族の長老たちが出席したという。

当局は全部で35人の長老や宗教指導者を指名手配にしていたが、部族民2人と宗教指導者のMaulana Sadiq Noorを除いて、全員が参加した。出席しなかった3人も、個人的に都合が悪かっただけだという。

マウラナ・ファズール・レーマンが率いるイスラーム神学者協会に属する宗教指導者たちがジルガに出席し、過激行動を非難し、政府への忠誠を宣言した。(中略)

部族民や宗教指導者たちは、政府と部族民とのあいだの不和は、第三者が背後で操っているからだと訴えた。部族地帯の問題の背後にはインドがいるとして、ニューデリーが何者かを操って、アフガニスタンに根拠地を築いていると非難した。(後略)

hoonWanted tribesmen, clerics surrender in N Waziristan
Behroz Khan、PESHAWAR

■アフガンで暴力急増[051128 Washington Post]

国会選挙以来、アフガニスタンでは残酷で洗練された攻撃が続いているが、タリバンゲリラたちはイラク型の攻撃を実施するために、海外から援助されていると見られている。

自爆攻撃を含む最近の攻撃を見ると、以前には見られなかったような組織立った攻撃が行なわれ、技術的知識や残忍性が目立つ。軍や軍関係の施設が狙われることが多いが、宗教指導者、裁判官、警察官、外国人再建活動家なども犠牲になっている。

国会選挙が比較的平和に終わったために、抵抗勢力たちが力を失いつつあるのではないかと期待された。しかしその後の2ヵ月間、タリバンは欧米に支持された政府を攻撃するために、周到に計画を練っていたようだ。

特に自爆攻撃が目立つ。頃合いを見計らって、2度にわたる攻撃もある。まずは爆発物を積んだ車が爆発し、さらに被害を大きくするために、次の爆弾が爆発する。これはアルカイダがイラクで用いる戦術だ。これまでアフガニスタンでは、自爆攻撃はなかった。

カブールに対する攻撃も頻繁になってきた。(中略)米軍報道官のJim Yonts大佐は、タリバンが自爆攻撃をするのは、「必死になっている」からだという。(中略)しかしタリバンがイラクの戦闘員たちの戦略を用いて、都市部を攻撃し始めたことに対して、「非常に憂慮」しているという。

アフガン高官は、タリバンが外部から大きな援助を受け、洗練された爆発物やコンピュータを用いた時限装置などを用い、大きな効果を狙った爆弾を製造していると見ている。

「最近ますます大きな資金、大量の武器がタリバンのもとに流れている」と、国防相のワルダックは語った。「イラクと似たような戦術が使用され始めた」。

アフガニスタンにおける暴力の規模は、イラクほどではない。抵抗勢力はイラクほどは支持を得ておらず、大きな犠牲を出すような攻撃もできない。再建プロジェクトも進んでおり、欧米人たちも比較的自由に行動できる。

「イラクと比較すれば、それほどではない」と、ニューマンアメリカ大使は語る。

(中略)しかし急増している暴力は、国家の再建に障害をきたしている。「治安は良くなっていない。そしてみんなが心配していることがある。4年たった今なお、我々(ボン会議)はこのような抵抗運動が根強く残っているなど、想像していなかった」と、カブールの国連報道官Adrian Edwardsは語る。

国防省報道官のZaher Azimi将軍は、タリバンが最近活発になってきたのは、ボンが想定した民主主義への道が、ほとんど完成したからだという。12月には国会が始動する。「アフガニスタンの敵は、これを快く思っていない」。

アフガニスタンの敵とは、タリバンだけではない。アルカイダを含む、世界的なイスラーム過激派だ。タリバンはここ十年間、彼らと密接なつながりがある。都市部で発生している最近の暴力沙汰は、アフガン人たちを脅かしている。(後略)

hoonAfghans Confront Surge in Violence
Griff Witte

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.