【2005年12月19日〜12月25日】


■アフガン幹部高官2人、スパイ容疑で免職[051225 AFP]

カルザイ大統領によると、外国のためにスパイ活動をしていた2人のアフガン人「幹部」高官を免職したと発表した。高官の名前や、いつ免職になったかについては明らかにしなかった。

今後「どんな小さな証拠であっても、外国のためにスパイ活動をした人間がいることが判明した場合、テレビに登場させて裁判にかける」という。

hoonTwo Afghan top officials sacked for spying: Karzai
KABUL

■ビンラディンの腹心、タリバンを賞賛[051224 BBC]

アフガニスタンのタリバンを賞賛するザワヒリのものと思われるテープが、アラブのテレビで放送された。

ザワヒリと名乗る者が、タリバンは「十字軍と背教者に対するゲリラ戦を続けている」と語った。

アルアラビア・テレビによると、テープはつい最近入手したが、いつ録音されたものかはわからないという。(後略)

hoon'Bin Laden deputy' lauds Taleban

■パキスタンで拘束されたイギリス人、容疑が晴れて国外追放を待つ[051223 Reuters]

6月にパキスタンで逮捕されたイギリス人は、テロリストとの関係や詐欺の罪が晴れ、国外追放を待っている。弁護士によると、拘束の際には激しく殴打されたとという。

25歳のイギリス人Zeeshan Siddiquiは、今年の5月にペシャワルで逮捕された。アルカイダとの関係を追求された際に激しく殴打されたために、片目の視力を失い、もう片方も視力が低下した。

「警察はアルカイダとの関係を取り調べたが、関係がないことがわかると、偽のIDカードを持っていたとして詐欺罪で起訴された」という。「しかし裁判により無実が決定し、すべての起訴状が取り下げられた」。

10月にSiddiquiはイギリスの日刊紙「Daily Telegraph」に寄稿し、アルカイダ幹部やロンドン爆弾事件のシャーザッド・タンウィールと会ったことはないと述べていた。

弁護士によると、Siddiquiは無罪になったにもかかわらず、いまだに拘束されている。24時間以内に発行されることを約束されているイギリスのパスポートが入手されたら、すぐに帰国することになっているという。(後略)

smellBriton held in Pakistan cleared, awaits deportation
ISLAMABAD

■戦闘員と盗賊衝突[051223 Dawn]

水曜日に地元の戦闘員と窃盗団が北ワジタスタンのシャーワルで衝突して、7人が死亡した。窃盗団5人と、地元でタリバンと呼ばれている戦闘員2人が死亡した。

戦闘員たちが窃盗団たちの家を襲撃して投降を要求したことから、激しい銃撃戦となった。

夜を徹して銃撃戦が続いたあと、戦闘員たちがこの地域を支配下に置いたといわれる。情報源によると、戦闘員たちは死亡した窃盗団の遺体を、電柱につり下げている。

情報源によると、戦闘員たちは殺害するに値するという、北ワジリスタン在住の部族民200人のリストを発表した。誰が背後で地元タリバンを動かしているかは、いまだにわかっていない。行政や治安部隊は、機能しない状態が続いている。(中略)

いっぽう木曜日にラズマック道路で2人の男の遺体が発見された。1人の男は、Malik Jannat Mir Bakakhelだという。

garrMilitants clash with extortionists: seven killed
PESHAWAR

■ワジリスタンの銃撃戦で7人死亡[051223 Daily Times]

北ワジリスタンで、タリバンと名乗るマドラッサの学生たちが敵対する者たちの家を捜索して銃撃戦となり、7人が死亡した。

学生の代表によると、水曜日にシャーワルで家宅捜索が実施され、盗賊5人と学生2人が死亡した。

木曜日にミランシャーの郊外で、銃で撃たれて死亡した男2人の遺体が小川に放置されているのが発見された。1人は退役した国境警察隊員で、もう1人はその友人だという。2人は水曜日の夜に殺害されたとみられている。(後略)

garrSeven killed in Waziristan gunfight
ISLAMABAD

■マドラッサの学生、北ワジリスタンで盗賊3人殺害[051223 News]

北ワジリスタンのシャーワル谷で、マドラッサの学生と盗賊が衝突し、盗賊が少なくとも3人死亡した。

シャーワルの情報源によると、水曜日の事件で3人が死亡したが、別の諜報組織高官によると、マドラッサの学生2人と盗賊5人の7人が死亡したという。(後略)

hoonMadrassa students kill three bandits in North Waziristan
PESHAWAR

■BLAとアルカイダの関係浮上[051223 News]

ムシャラフがバローチスタンのコールーを訪問した際にロケット弾で攻撃された事件の捜査から、バローチスタン解放軍がアルカイダと関係があることが明らかになった。

バローチスタン解放軍が用いた武器は、アフガニスタンのタリバンやアルカイダが用いる武器と同一のものであることがわかった。

「解放軍の勢力は10万人もいる。ほとんどの者が国内におらず、組織に参加している若者たちは中佐や大佐の階級を持ち、それぞれ8000ルピーの給料をもらっている」と情報源が語った。

情報源によると、解放軍は、ムシャラフのカバラ・ダム建設計画を妨害しようとしている。

アフガニスタンが無政府状態であることや、国境を挟むさまざまな国がバローチスタン解放軍を援助していると見られている。

smellProbes reveal BLA’s links with Al-Qaeda
Mazhar Tufail、ISLAMABAD

■ワナの攻撃で3人死亡[051222 Dawn]

水曜日に部族民3人か射殺された。目撃者によると、覆面をした男がワナのパザールの床屋に向かって発砲し、中にいた男2人と店の外に立っていたIshaq Khanが死亡した。

Ishaq Khanは、2ヵ月前に何者かに殺害された部族の長老Mirzalam Khanの甥である。

さらに水曜日の朝、ワナのバザールで、斬首された遺体が発見された。

garr3 killed in Wana attack
WANA

■タリバン、武装化・凶暴化[051222 Asia Times]

抵抗運動というものは、一般的に、使用される武器に左右される。これまでタリバンは、貧弱な武器しか持たないとされていた。しかし抵抗勢力は、武器を近代化している。現代的な自動兵器や、対空ミサイルを持つようになった。イラクとの関係を強化し、さらに、タミールイーラム解放の虎(LTTE)との協力を開始したからだ。

情報源によると、アルカイダは、2000年に起きたイエメンのコール船攻撃は、米海兵隊員17人が死亡したにもかかわらず失敗だった、と見ている。その反省として、アルカイダは海上戦を学ぶために、LTTEにチームを送った。LTTEはスリランカ政府と戦うために、比較的洗練された海上戦の技術を持つ。(中略)

パキスタンの諜報組織は、アルカイダはLTTEと協力して武器を入手していると見ている。自動兵器や対空ミサイルなどは、アフガニスタンの麻薬密輸の収益金などで支払われている。麻薬は、スカンジナビア諸国や、LTTEとのルートがあるタイに密輸される。

(中略)「密輸のルートは、タミールの虎がこれまで使っていたルートだ。武器は武器商人や、南アメリカやレバノンから入ってくる盗難品だ。小さな港で何度も積み替えをして、目的地に到達する」。

《前線では》

アフガニスタンの山々や平原で戦う抵抗勢力は、いくつかの作戦を実施している。「対空ミサイルを用いた対空防衛システムは大きな効果がある」と、パキスタンの治安組織高官は語る。「アフガニスタンの抵抗運動は、この新たなシステムを大量に入手した。これがイラクにも流れている可能性がある。このシステムが効果を発すればと、大きな影響が出始めるだろう」。

(中略)タリバン政権崩壊後、抵抗勢力たちはアラブ人戦士の力を借りながら、ペシャワル近くのDara Adam Khelにある地元の武器製造所からミサイル、銃、弾薬を入手し始めた。しかししこれらは貧弱なものだった。(中略)しかし現在タリバンは、高価で洗練された武器を入手することができるようになった。アフガニスタンのケシ産業の恩恵である。(中略)

麻薬密輸の売り上げ、そしてタミールの虎の組織の協力で、タリバンは武器に不足がなくなった。アフガニスタンの外国隊に対する、新たな戦いが開始される。

garrArmed and dangerous: Taliban gear up
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■地震被災地における「ジハード・イメージ」[051222 Daily Times]

報道によると、国連やアメリカ政府を含む欧米の救援活動家たちが、カシミールや北西辺境州の地震被災地で活動している「ジハード関係者」から「嫌がらせ」を受けているという。「有名」なラシュカレ・トイバを先頭に、約2万人の宗教・ジハード組織のNGOが、この地域で救援活動をしている。(中略)国連関係者は、欧米救援活動家たちが宗教組織に嫌がらせをされていることを案じている。もし直接的な暴力を受けるようなことがあったら、外国の救援部隊活動を中止するという。

在パキスタンの米大使Crockerは、パキスタン政府にジハード組織を監視するように要求し、場合によったら救援活動を中止させてほしいと述べた。パキスタン側は「被災地で主な救援活動を行なっているのは軍であり、もし宗教組織のNGOが政治的問題に首を突っ込んだり問題を起こしたら、すぐに何らかの対処をする」と答えた。(中略)

ラシュカレ・トイバは、外国人との間には何の問題も生じていない、と主張している。現実的には、ヒズブル・ムジャヒディンのような活動を禁じられている組織も、救援活動に参加している。アル・バドルも、北西辺境州で活動。さらにヒズブル・ムジャヒディンもいる。しかし被災地で活動している最大の組織は、アザド・カシミールで活動しているジャマット・ウッダワだ。約3000人の活動家が、12のテント村や野戦病院を設置して、軍もその存在を認めている。

イスラーム協会も活動している。Al Khidmet Foundationという名のもとで、1万2000人の活動家を送り込んだ。欧米組織との摩擦を否定しているが、アザド・カシミール地域で活動するMQMの活動家たちと、かなり緊迫した対立があった。カラチにおける対立の延長といえる。Al Khidmetの報道官が、欧米・国連の救援隊がこの地域で活動していることは「悪意」の印であると述べた。我々を助けに来てくれている外国人に対して言う言葉ではない。万が一Al Khidmetをこの地域から排除しようとしているのなら、「強く抵抗する」という。

再びパキスタンの悪いイメージが顕著になってきた。ジハード組織が「期を狙って待機している」ことが、全世界に明らかになってしまった。被災地で自由に活動していることも、非常に悪いタイミングで明るみになった。これによって、欧米世界がパキスタンに対する救援活動から手を引いてしまう可能性もある。(後略)

garrOur 'jihadi image' in the quake-hit areas

■パキスタン、戦いを開始[051221 Asia Times]

石油やガスパイプラインに関する話題が急浮上しているが、パキスタンはこの機を有効に利用しようと狙っている。ただ問題は、このプロジェクトは最近問題が多いバローチスタン州に関わるという点だ。

そこでパキスタンはこの地域の治安を安定させ、バローチスタンに住む部族民たちを「都会化」しようとしている。

ここのところバローチスタン州では、パイプラインや鉄道、送電施設、橋、軍施設を狙った、一連の爆弾やロケット弾攻撃が続いている。(中略)先月来攻撃はいっそう激しくなり、パキスタン軍が派遣される騒ぎになった。ただし政府はこの地域で軍事作戦を開始したことを、公的には認めていない。

しかし情報源によると、カラットとチャガイに戦闘ヘリコプターが出動し、さらにコールーとモーマンド地域には地上・空中からの攻撃が実施され、部族民数十人が死亡した。

「作戦の本意はわからないが、理由なくして、突然攻撃が始まった。最初軍は不正な武器を押収するため、ヘリコプターでカラットとチャガイを攻撃したと発表していた。しかし地上軍を派遣せずに、どうしてヘリコプターで武器の捜索ができるのだろう」と、Hasil Bazenjoが語る。Hasilはバローチスタン州知事で、パキスタンのボルシュビキ運動の象徴であるGhous Bux Bazenjoの息子である。

「そして突然、ムシャラフがバローチスタンを訪問した。クエッタに来てから、大して重要な町ではないコールーに向かった。治安が確保されていない地域だったために、何者かがムシャラフを手榴弾で狙ったのだ。これはバローチスタンで作戦を開始するためのきっかけを、故意に作ったように見える。その後、流血沙汰が広まったのだ」。

《問題》

11月の終わりに、パキスタンは直径42インチの天然ガスのパイプライン工事をカラチのbin Qasim港で開始した。このアメリカの1200万ドルプロジェクトにより、Sui Southern Gas Companyはカラチとスィンド州、バローチスタン州にガスの輸送・供給することができるようになる。

(中略)さらにパキスタンとイラン、インドは、40億ドル・1700マイルのパイプライン計画を立てている。バローチスタンを通過するこの計画では、ガスの3分の1はパキスタンに、残りはインドに送られる。パキスタンはパイプラインの通過量として、毎年7億ドルをインドからもらう。

アメリカがこれに反対していたため、計画は約10年延期されていた。インドが諦めるかのように見えたが、先週、この計画が開始されることが発表された。建設は2007年に開始し、2010年に完成することになっている。

(中略)さらにパキスタンはオマーン、アラブ首長国連邦から、そしてカタールからもガスを輸入する計画がある。

ということは、バローチスタン南西部のグワダール港が注目されることになる。バローチスタン州は、すべてのガスパイプラインプロジェクトの、主要なポイントとなるのだ。バローチスタン州の軍事作戦の意味が、ここで明らかになった。

「軍は我々を追いつめている」と、Bazenjoは語る。「バローチスタンの独立運動に賛同してはいないし、そのような解放運動が存在するとも思っていない。しかし理不尽な軍事作戦が行なわれることで我々は追いつめられ、パキスタンと袂を分かつことを考え始めるかもしれない」。

「来年は、バローチスタンのすべての部族地帯を一掃し、すべてを解決することが計画されている」と、政権内で発言権がある、あるパキスタン人が語った。

smellPakistan comes out fighting
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■ワナで首なし死体[051220 Daily Times]

ギャングのメンバーの首なし死体が月曜日の朝、北ワジリスタンで発見された。ここのところ続いている、宗教学校の学生たちの犯罪者に対するのキャンペーンの一環だという。

遺体は、宗教学校の正面にある電柱から吊るされていた。(後略)

garrHeadless body found in North Waziristan
PESHAWAR

■NATO軍のジレンマ[051219 BBC]

12月8日にNATOが発表したアフガニスタン南部への6000人増兵、同時に同地域から4000兵を削減するというワシントンの発表は、それぞれさまざまな受け取り方がされている。

大多数のアフガン人やカブールの外交関係者たちは、いくらワシントンが「アメリカはアフガン人を見捨てない」と声を高めたところで、これをアメリカのアフガニスタン撤退とみる。

カルザイの側近たちは、どのようにカモフラージュされていても、アメリカの撤退はアフガン人の気勢をくじくもので、1989年にソ連がアフガニスタンから撤退したあと、アメリカがアフガン事情から手を引いた事実を思い出させると語る。

タリバンたちはカブールとカンダハルのNATO軍へ、自爆攻撃を開始した。アフガニスタンのNATO軍に参加する欧州国を、脅かそうとしているのだ。

《重荷を分散》

アフガニスタンの周囲の6ヵ国は、それぞれアフガニスタン内の軍閥を支援しており、今回の動きは、アフガニスタンにおける欧米の力の減退と見ている。万が一アフガン政府が弱さを見せれば、それぞれの駒を動かしてくるだろう。

ブッシュ政権は抵抗勢力たちを敗北させていないにもかかわらず、国外の戦争から兵士たちを帰国させることで、国内世論の人気を獲得したい。欧州に重荷を分散させることで、アメリカの孤立化も防ぎたいのだ。

欧州の理想主義者や野心家にとっては、アメリカの力を借りずに世界の問題を解決できるとしたら、アフガニスタンはまたとないチャンスだ。(中略)しかし欧州小国には、NATO軍派遣はブッシュ政権のいじめと映る。NATOの参加国は、今回新たに自国兵を派遣することに反対している。(中略)

《安全の問題》

NATOは根本的な問題に解答を出していない。NATOは平和維持だけでなく、タリバンの攻撃が激しい地域での戦闘に関わるのか、という問題だ。残念なことに、カブールの外では、彼らの肯定的なイメージは広まっていない。(中略)

平和維持に関しても何をするか、何をしないかのリストが各国にあり、統制がとりにくい。スペイン隊はほとんど敷地外に出ない。北部にいるドイツ隊は、他のNATO軍のヘリを受け入れない。(中略)それぞれが自国軍の安全を優先し、アフガン人たちの保護は二の次だ。

しかしイラクと違うのは、米軍が無実の一般市民を誤って殺害しているにもかかわらず、アフガン人たちは欧米軍が内政の安定を保っていると考えていることだ。また国家再建のために、欧米が治安を保ち、資金を提供し続けることを期待している。言葉を変えれば、役に立つ限り、欧米軍はまだ歓迎されているといえる。(後略)

hoonNato's Afghanistan troop dilemma
Ahmed Rashid

■アフガニスタンの拷問の報告[051219 New York Times]

グアンタナモ刑務所に収監されている8人が、2002年から2004年の間にアフガニスタンの秘密の収容所で拷問を受けたと、それぞれニューヨークの人権団体に報告した。

8人のうちの5人は、名前が明らかにされている。いずれもアジアや中央アジアなどの各地で逮捕され、そのうちの数人は飛行機でアフガニスタンに連れて行かれ、着陸地から数分の収容所に入れられた。警備員から、カブールにいること教えられた者もいる。

人権団体によると逮捕者たちは「暗い監獄」あるいは「闇の監獄」と呼ばれる収容所では壁につながれ、食事も水も与えられずに暗闇のなかに放置されたという。そこで大きな音やヘビメタの音楽を、数週間にわたって大音量で聞かされた。

エチオピア人のBenyam Mohammadによると、暗闇のなかで数日間「吊るされ」たという。足は腫れ上がり、手や手首は感覚がなくなった。大きな音や「恐ろしいお化けの笑い声」が独房に響き、他の囚人たちが「頭を壁や扉に打ちつけ、悲鳴を上げるのが」聞こえた。

一般民の服装をしたアフガン人やアメリカ人に見張られ、アメリカ人取調官も制服を着ていなかったと報告されているために、「収容所はCIAが運営」していたと思われる。「闇の監獄」は2004年の終わりに廃止された可能性があると、人権団体が述べた。

アフガニスタンの米軍高官は、この報告についてのコメントを拒否した。ペンタゴン報道官のChris Conway大佐は日曜日に、報告の詳細がわからないために、コメントするには時期尚早だと述べた。

アフガン高官は、アフガニスタンに秘密の収容所があることは聞いていないと述べた。アブドゥッラー外務大臣は、そのような収容所があったとしたら、アフガン当局に知らせるべきだと語った。

しかしアフガン人諜報組織の中級高官は、現在アメリカ人たちが逮捕者を収容してる場所を数カ所知っていると語った。ある高官によると、タリバン政権崩壊後の2001年以来、CIA高官はカブールの米軍本部Camp Eggersと大統領官邸の近くのアリアナホテルにいるという。

(中略)人権団体によると、「行方不明」になったとされる26人の人間が、アメリカが運営する秘密の収容所に拘束されている。アメリカはこれらの「行方不明」の拘束者を、カブール近くのセンターに収容していたとも噂される。

(中略)カブール空港近くにある格納庫が、収容所になっているという説もある。この格納庫は巨大なテントで覆われ、離着陸場からの独自の入り口がついている。アフガン空港の人間によると、1年前までアメリカ人がこの格納庫を使用しており、航空機を格納庫近くまで移動させ、何かを積んでいたという。市街地からこの格納庫に近づくと、アリアナホテルにあるラウドスピーカーから警備員が注意を促した。

さらに米軍のバグラム空軍基地の近くにも、別の収容所がある。1990年初頭にここで働いていた技師が語るには、カブール東部の商業地から連なるNew Bagram Roadに面した通称「レンガ工場」は、実際にはレンガ工場ではなくソ連時代に用いられていた修理工場である。米軍高官が、タリバン崩壊後はCIAの訓練所になったと述べた。

現在外にかけられた看板によると米軍の施設ということになっており、アメリカとアフガン司令官が一緒に仕事をしているという。国家安全理事会のAfghan RapidReaction Forceとアフガン諜報組織が入り口を警備している。新たに追加された土塀の上には、鉄線が張り巡らされている。内部には誰も入ることができないと、警備員が語った。

smellRights Group Reports Afghanistan Torture
CARLOTTA GALL、KABUL

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2005.