【2006年3月20日〜3月26日】


■北西辺境州知事、Hayatullah引き渡しの件に黙秘[060326 Daily Times]

部族出身のジャーナリストHayatullah Khanがアルカイダとの関係でアメリカに引き渡されたという彼の家族の主張を、北西辺境州知事のKhalilur Rehmanが肯定もしなければ否定もしなかったと、Tribal Union of Journalists(TUJ)会長が語った。

「会見の際、Khanがアメリカに引き渡されたという、彼の家族の主張について知事に尋ねた。治安組織に問い合わせたが、Hayatullahは政府に拘束されていないとしか答えなかった」と、TUJ会長のSailab Mehsudが語った。

Khanは12月5日以来、行方不明になっている。12月1日に、政府がアルカイダのリーダーを殺害したことに関して政府とは異なった見解を発表したあと、北ワジリスタンのミールアリから、5人の覆面をした男に連れ去られた。ショーカット・スルタン中将は、Khanの居場所については知らないと述べた。「もしアメリカに拘束されているなら、内相が知っているはずだ」という。

内務省の危機管理部門のJaved Iqbal Cheemamも、Khanがアメリカに引き渡されたという報道を否定した。「我々はパキスタン人をアメリカに引き渡したことはないし、パキスタン国籍の人間をアメリカに引き渡すことは、我々の政策ではない」。弟のEhsanullah Khanは、「諜報組織の人間は、Khanはもはやパキスタンにはいないと述べている」と語った。

Ehsanullah Khanによると、諜報組織の関係者が1月17日にKhanを見たのが最後で、その後「イスラマバードからどこかに移された」という。

Mehsudは、「Khanがアメリカに引き渡された可能性はある」と述べた。

諜報組織の情報源は以前、Khanは「元気」で、家族は彼のことを心配する必要はないと、Ehsanullahが語ったという。「今同じ人間が、もはや自分たちのもとにはいないと述べている」と語る。

smellNWFP governor quiet on Hayatullah's handover claims
Iqbal Khattak、PESHAWAR

■アフガニスタンの戦闘で米兵1人死亡[060325 AP]

米軍機に援護されたアフガン軍と米軍が、アフガニスタン南部でタリバンと戦い、米兵1人と戦闘員多数が死亡した。

別の米兵1人とアフガン兵1人も、ヘルマンド州のSangin地区で発生した戦闘で、負傷した。

米軍機は戦闘員20人に対して11の誘導爆弾を落としたと、米軍が語った。「タリバン数人が死亡したが、数はわからない」と、アフガン司令官のRahmatullah Raufi将軍が語った。

今回の米兵の死で、米軍関係者222人がアフガニスタンで死亡したことになる。

hoonFighting in Afghanistan Kills U.S. Soldier
KANDAHAR

■政府専門家、パキスタンの訓練所を語る[060325 News]

パキスタン人の元警察官が、パキスタンにあるテロ訓練所について、連邦裁判所でテロ容疑がかけられているカリフォルニアの男性の発言と、類似した証言を行なった

マサチューセッツ在住の作家で教師のHassan Abbasが木曜日に裁判官に、かつてジャイシェ・ムハンマドが運営していた、パキスタンの山岳地帯にある訓練所について語った。

訓練所は、バルコットのそばにあると述べたが、Hamid HayatもFBIの取り調べで、同じ町にある訓練所について語っている。Hamid Hayatは、2003年にパキスタンのアルカイダの訓練所で訓練を受け、アメリカ国内で攻撃を実施するために、カリフォルニアのロディに戻ったとして告訴されている。

(中略)Abbasは1996〜2001年まで、パキスタンで警察長と警察役員をしていた。パキスタン政府は2001年以後、軍事訓練所を取り締まったと述べているが、2000〜2005年まで、数十の訓練所が運営されていたという。

hoonGovt expert in US terror case describes camps in Pakistan
SACRAMENTO

■戦闘員20人、パキスタン軍兵士1人死亡[060324 AFP]

アフガニスタンとの国境付近のチェックポストが襲撃され、治安部隊兵士1人が殺害されたあと、戦闘ヘリコプターを用いたパキスタン軍が親タリバン戦闘員20人を殺害したと、政府関係者が語った。

ムシャラフ大統領が昨日、部族地帯にいるアルカイダの外国人戦闘員に、パキスタンから去らなければ殺害すると命じたばかりである。

「チェックポストが襲撃されたあと、治安部隊が戦闘員20人を殺害した。戦闘員たちは武器を放置したまま、逃げ去った」と、軍報道官のショーカット・スルタン中将が金曜日に述べた。

戦闘員たちはミランシャーに近いDatakhelで、小火器を用いて治安部隊の検問所を襲撃したあと、ロケット弾を発射した。

「検問所が襲撃されて兵士1人が死亡、2人が負傷したあと、治安部隊が戦闘ヘリコプターと大砲を用いて戦闘員のアジトを襲撃し、外国人を含む20人ほどの戦闘員が死亡した」と、別の軍関係者が語った。(後略)

garr20 militants, Pakistani soldier killed in clashes
MIRANSHAH

■パキスタン、市民の死に関して、アフガニスタンに抗議[060323 AFP]

パキスタンは、アフガン軍に16人パキスタン人が殺害されたとして、カブールに強く抗議した。

(中略)「アフガン大使を外務省に呼び出し、強く抗議した」と、外務省報道官のTasnim Aslamが述べた。一般市民たちはカブールで逮捕され、その後縛られてスピンボルダックに連れてこられ、殺害されたとAslamが述べた。

(中略)アフガン国境警察司令官のAbdul Razaqは水曜日に、治安部隊がタリバン17人を射殺し、中には戦闘員の司令官2人が含まれていたと述べた。

しかしチャマン政府関係者Saqib Azizによると、死亡したのは一般市民で、「個人的な恨みのために」Razaqが殺害を命令したと述べた。

smellPakistan protests to Afghanistan over civilian deaths
CHAMAN

■死亡したパキスタン人は「無実」[060323 BBC]

パキスタンによると、アフガニスタンを旅していたパキスタン人16人が逮捕され、その後アフガン治安部隊に殺害されたという。

カブールのパキスタン大使館報道官が語ったところによると、男たちは「無実なパキスタン人市民だった」という。

アフガン外務省は木曜日に、死亡したのは「パキスタンから来たタリバンだった」と述べた。

(中略)14人の遺体が返還されると、チャマンの街頭には数万人が集まった。死亡者のうち8人が、チャマンの住民だった。遺体はそれぞれの出身地に埋葬されるために、運ばれたという。

(中略)水曜日にアフガン治安部隊司令官が、国境地帯でタリバン15人を殺害したと述べた。木曜日にアフガン外務省報道官Naved Ahmed Mohazは、同じことを繰り返した。「パキスタンから入ってきたタリバンで、テロ攻撃で殺人をしようとしていた」と述べた。

パキスタンのシェルパオ内相は、これを否定している。パキスタンのメディアに出演し、男たちはアフガニスタンのマザリシャリーフで開催されるナウローズ祭に参加しようとしていただけだと述べ、「タリバンではなかった」という。

木曜日にカブールのパキスタン大使館報道官のMuhammad Naiamは、「無実なパキスタン市民で、マザリシャリーフでナウローズを祝いに出かけた一般人だった」と述べた。帰り旅の途中で逮捕され、殺害されたという。

アフガン外務省報道官のNaveed Moezは、パキスタン側の主張を否定した。「根拠のないことで、却下する」という。

死亡した男たちに関しては、さまざまな説がある。アフガン国境警察隊司令官のAbdul Razakは、スピンボルダック近くで衝突が発生し、男たちが殺害されたと述べた。後にアフガン国防省報道官のZaher Azimi将軍が『BBC』に、ここ24時間内に、該当地域におけるアフガン軍の作戦はなかったと述べた。別の行政官が『AP』に語ったところによると、犠牲者たちは「部族間の抗争で、残虐に殺害された」と述べた。死亡者たちは、国境の両側に住むパシュトゥン族のNoorzai族だったと報道されている。

smellDead Pakistanis 'were innocent'

■アフガン軍によるスピンポルダックの殺害、捜査[060323 Daily Times]

アフガン当局は、アフガン治安部隊が少なくとも17人を殺害した事件に対して、捜査を開始した。アフガン軍司令官がタリバンを殺害したと主張しているのに対して、地元民は、宗教祭に参加しようとしていた部族民だったと述べている。(中略)

アフガン治安部隊司令官のAbdul Razzakは、殺害したのはパキスタンから入ってきたタリバンだったと述べているが、パキスタン政府関係者は、これを否定している。

後にカンダハル州知事のHaji Asadullah Khalidが、殺害されたのはタリバンかどうかわからないと述べ、現在捜査中だと語った。Khalidの部下でNoorzai族のNaimat Khan Noorzaiは、「部族間の抗争のために残虐に殺害された」と述べ、Razzakの属する部族を指摘した。Noorzaiによると、殺害されたのは、マザリシャリーフで開催されるナウローズ祭に、カブールから出席しようとしていた人びとだいう。

パキスタンのラシッド情報相は、パキスタンからタリバンが越境したという報道を否定し、「まったくでたらめだ。我々は治安部隊を国境地帯に配置している」と語った。バローチスタン州大臣のHafiz Hamdullahは、殺害されたのはタリバンではなく、チャマン出身の部族民だと述べた。

Hafiz Hamdullahは水曜日にテレビに出演し、男たちは逮捕されてスピンボルダックに連れて行かれ、そこで射殺され、「偽装」されたという。

これとは別に、タリバン戦闘員4人がウルズガン州でアフガン軍に殺害されたと、軍司令官のRahmatullah Raufiが述べた。

またカブール〜カンダハルの道路で、銃を持った男たちがタクシーを襲撃し、乗車していた一般人が殺害された。またカンダハルではタリバンが、米軍基地に燃料を供給していたトラックを放火し、運転者が死亡し、一緒にいた仲間が負傷した。さらにFaryab州知事のAbdul Latifが、銃を持った男たちに車を襲撃されたが、逃げ延びたと語った。

hoonInvestigations after Afghan troops kill 17 near Spin Boldak
KANDAHAR

■アフガン、軍による殺害を捜査 [060322 AP]

水曜日にアフガン政府は、アフガン治安部隊が少なくとも15人を殺害した事件に関して、捜査を開始した。軍司令官は殺害したのはタリバンだったと述べているが、地元民によると、宗教祭に参加しようとしていた村人だと主張している。

遺体は、カンダハルのスピンボルダック付近で発見されたが、Noorzai族2000人が殺害に抗議し、アフガン軍責任者に報復すると主張した。

カンダハル知事のHaji Asadullah Khalidは、犠牲者がパキスタンから侵入してきたタリバン戦士かどうかはわからないと述べ、捜査団を派遣するという。

「タリバンに関することなのか犯罪なのか、捜査中だ」とKhalidがカンダハルでの記者会見で述べた。「犯罪であれば、責任者は法廷で裁かれる」という。

これに先立ち治安部隊司令官のAbdul Razzakが、軍は火曜日の夜、タリバン一団と2時間の銃撃戦を交わしたと述べた。犠牲者には、中堅タリバン司令官のMullah Shienがいるとも述べている。

しかしKhalidの部下でNoorzai族のNaimat Khan Noorzaiは、殺害されたのがタリバンだという主張を退け、「部族間の対立のために、残虐に殺害された」と述べて、Razzakの部族との対立を指摘した。

Razzakも彼が属する部族民も、これに対してコメントしていない。

Noorzaiによると犠牲者たちは、カブールから、マザリシャリーフで行なわれるナウローズ祭に参加しようとしていたという。これはアフガニスタンの新年を祝う、ペルシア起源の祭である。元々はシーア派ムスリムの祭だが、スンニもこれを祝う。(後略)

hoonAfghans Investigate Killings by Troops
NOOR KHAN、KANDAHAR

■「テロの標的」リスト、公表[060322 BBC]

法廷で、アルカイダと関係のあるグループが、ナイトクラブやガス供給ネットワークを爆破することを計画していたと証言された。

7人の男たちがケントのブルーウォーター・ショッピング・センターを攻撃することを計画し、シナゴーグのリストを所持していたと、中央刑事裁判所の法廷で証言された。

(中略)7人のうちの1人のルートン出身のSuspects Salahuddin Aminと、クローリー出身のOmar Khyamは、爆発物やリシンの扱い方をパキスタンで訓練されたという。

(中略)

対テロ警察が介入して7人を逮捕した際、計画は最終段階に達していたという。(後略)

hoonList of 'terror targets' revealed

■アフガン外相、職を失う[060322 BBC]

アフガン外相のアブドゥッラーが、昨秋の国会議員選挙以来行なわれた、カルザイ大統領による最初の内閣改造で、現職からはずされた。

タジーク族のアブドゥッラー博士は、大統領の前外交アドバイザーのRangeenDadfar Spanta博士に取って代わられる。1990年代のタリバン政権前後に外交を率いていたアブドゥッラーには、内閣からはずされた。

25人の大臣が新内閣を占め、主要民族は全て職を得た。各大臣は、下院議員の承認を得なければならない。

『BBC』のBilal Sarwaryによると、アフドゥッラーの異動は驚きを持って迎えられたという。他の職を打診されたが、断わったといわれる。

軍閥のなかでは、ヘラートのイスマイル・ハーンだけが、内閣に議席を持つ。これは民族のバランスを取るためと思われる。

内閣内に女性は1人だけで、女性問題相のSuraya Rahim Subrang博士である。2004年の大統領選挙で、カルザイの対抗馬として立候補したMassouda Jalalに取って代わった。この他、2人の女性が内閣からはずされた。(後略)

ohAfghan foreign minister loses job

■パキスタンの山岳地帯で革命[060322 Asia Times]

タリバンは、パキスタンの部族地帯の南北ワジリスタンに拠点を築いた。しかしこれは、彼らが単に自分たちの政権を築いた、というだけのことではない。

彼らが権力を誇示できるようになったという事実は、この地域にとっては実質的な革命であり、アフガニスタンとパキスタンにとっては、計り知れないほどの影響力を及ぼす。

報道では、このタリバンの新たな能力をタリバンの再組織化と形容し、パキスタンに基地を築き、武器を改良し、多数の自爆志願者を抱えるようになったと主張する。しかし見逃されがちなのは、これまでイギリスの支配者もパキスタンやアフガニスタン政府も、決して操ることができなかった地元のダイナミクスに、驚くべき変化が起きているという事実である。この地域全体の秩序を脅威にさらすような事態が、発生しているのだ。

《革命の種》

革命の種は、1990年代に、ナワーズ・シャリーフ元首相によって蒔かれた。彼は部族地帯に、成人の選挙権に基づく、選挙委員団を導入した。これまでも部族地帯は、上院と下院両方に代表を送っていたが、代表はジルガで選出された。

そのため、長老たちが仲間内から、代表者を選び出した。その結果、部族の長老たちに政治的権限が集中し、金持ちになり、強力になった。

選挙システムの導入で改革が実施され、2002年の総選挙では、長老たちの権力と基盤が崩壊した。古い自転車しか持たず、泥の家に住んでいたような、これまで虐げられてきた宗教指導者たちが、初めて上院や下院議会のメンバーに選出されたのだ。

この改革と、2001年にアフガニスタンから追い出されたタリバンの再現が、時期を同じくする。その結果、数世紀に渡って持続してきた部族の秩序が、失われた。10代や20代の若者たちが新たな「長」になり、ジルガさえも支配した。100人以上の長老が殺害された。残りは逃げ出したか、強い宗教的信念をもって動く貧困層の若者たち支配のもとで、新たな人生を営み始めたのだ。

《部族のアイデンティティの綾》

北ワジリスタンには、3つの主要な部族が住む。ワジール族、マフスード族、ダワール族である。

植民地時代英兵はワジール族をオオカミと呼び、マフスードを山中のパンサーと形容した。ダワールは伝統的には平和を愛する者たちで、銃よりも店番をすることを好み、山よりも町を好んだ。

マフスードとワジールは、数世紀にわたってライバル同士だった。伝統的にマフスードはパキスタンの体勢側に属し、最近も、大半がタリバンと思われるワジールに対する、軍の行動を支持していた。

しかし今日の北ワジリスタンでは、Maulana Sadiq NoorとMaulana Abdul Khaliqが、タリバン抵抗運動のリーダーである。彼らは2人ともダワールで、さらに驚いたことに、ワジールとマフスードが彼らに従っているのだ。アフガニスタンにムジャヒディンを送っているのは、隣のコースト州のアフガン人、Maulana Sangeenである。

南ワジリスタンではワジールのHaji Omarが、パキスタン軍に対抗する抵抗運動のリーダーだ。いっぽう、この地域からアフガニスタンに出動して行なわれる攻撃は、マフスードのアブドゥッラー・マフスードが仕切っている。

「かつて、このような状況は起こりえなかった。マフスードとワジールが肩を並べて戦い、さらに、ダワールの指揮に従うなど、考えられない」と、ワジリスタンの地元政府の人間が語った。

《指令とコントロールシステム》

ワジリスタンに起きている革命は、この地域に留まらない。カブールとイスラマバードも狙われている。

すべての司令塔は、南ワジリスタンにある。ここでザワヒリが合図を出し、ウズベキスタンイスラーム運動のタヒール・ユルダシェフが、アフガニスタンのパクティアで動き回る。

タリバン運動内のある情報源によると、タリバンはアフガンとパキスタン政府関係者に、両国の軍や文民政府関係者への攻撃を開始するという「最終通達」を出したという。その結果パキスタンは、タリバンを掃討するために実施していた南北ワジリスタンで軍事作戦を、中止した。

アフガニスタンでは、タリバン戦力はアフガン政府関係者を恐怖に陥れ、彼らが外国軍に協力しないように仕向けている。外国軍が孤立すれば、攻撃は激化される。

アフガニスタンとパキスタンでは、居住地域への襲撃がすでに開始された。ガズニとヘルマンドは、タリバンに直接攻撃されている。パキスタンのバヌーやデーラ・イスマイル・ハーンも、最近攻撃された。(中略)

同時に両国の首都の政府は、孤立している。カブールでアメリカの支持を受ける者たちは、国会を完全に乗っ取っているイスラーム主義者たちに脅迫されている。

ヒズビ・イスラーム、アブドゥル・ラスール・サイヤーフが率いるIttehad-i-Islami、ユーノス・カヌーニや数十人の独立した元タリバンと同盟を結ぶ者からなる原理主義者たちが、カブールの政策を牛耳っていることは確かだ。

そしてアメリカに支持された政権とパキスタン陸軍の世俗高官たちは、これまで以上に孤立化した。宗教要素や宗教政党たちが静かに同盟し、山中の動きを注視しながら、山頂から押し寄せてくる革命に便乗しようとしているのだ。

garrRevolution in the Pakistani mountains
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■アフガン軍、タリバン15人を殺害[060322 AP]

アフガン治安部隊が、パキスタンから国境を越えてきたタリバン戦闘員たちを攻撃して15人を殺害したと、軍司令官が水曜日に述べた。

殺害された者のなかには、パキスタン側にある秘密の基地から襲撃を繰り返していた、中堅タリバンのMullah Shienが含まれていると、国境警備隊司令官のAbdulRazakが述べた。Shienは定期的に外国軍やアフガン軍を攻撃し、米軍のためにガソリンを運ぶトラックを爆破していた。

「国境を越えてやってくるという情報が、入った。現場に行って、戦った。遺体は全部回収した」と、Razakが語った。

カンダハルのスピンボルダックの近くで火曜日の夜、2時間に及ぶ銃撃戦が展開し、4人の戦闘員たちがパキスタンに引き返したという。(後略)

hoonAfghan Troops Kill 15 Suspected Taliban
NOOR KHAN、KANDAHAR,

■ナワーズ・シャリーフ、ビンラディン、ISI[060322 Daily Times]

元ISI高官のKhalid Khwajaが、1989〜99の間にナワーズ・シャリーフ元首相がサウジでビンラディンに3度会い、資金援助を求め、それを受け取ったと語った。またビンラディンは1990年の選挙でPPPが敗北することを望み、シャリーフ元首相の選挙活動のための資金を援助したという(中略)。ビンラディンは自分のためにPPPを敗北させたかったのか、第3者がPPPを転覆させるためにビンラディンに協力を乞うたのだろうか。

しかし何よりも、ハミッド・グル将軍が率いる当時のISIは、アルカイダの仲介役を担っていたことは確かだ。当時のイシャーク・カーン大統領とアスラム・ベーグ将軍も、PPPの敗北を望んでいた。結局PPPは1990年に敗北し、体制側は完全にPPPを封じ込めるために、当時の陸軍長官だったアスラム・ベークの個人資金をはじめ、各方面から金が集まり、ばらまかれた。アサッド・デュラニ将軍が率いるISも、資金を提供した(資金提供者のリストが、最高裁判所にある)。

hoonNS, OBL and ISI

■アフガニスタン、米が主張するイランによるテロに反論[060321 AFP]

アフガニスタンの外相アブドゥッラーが火曜日に、イランをテロの脅威と考えておらず、カブールはテヘランから恩恵を被っていると語った。

ワシントンでの記者会見で、アフガニスタンにおいてイランがテロ行為をしているのではないかという質問に対して、「我々はほとんどの隣国と、いい関係にある」と答えた。

「イランは我々に、再建プログラムに関して協力している。アフガニスタンを政治的にも支持してくれる」と語った。「アフガニスタンの友人たちは、アフガニスタンと良い友好関係にある」と述べ、イランが「アフガニスタンに対して何かしているという証拠はない」と言う。

アブドゥッラーの発言は、米国務省次官のニコラス・バーンズが同じ記者会見で、テヘランが、アメリカの敵のテロの手先となっている可能性があると語ったことに反応したものである。

「イランはアルカイダに協力している。少なくとも、国内で彼らを取り締まっていない。自由に行動することを許し、彼らに協力さえしている可能性もある」とバーンズは語った。「アフマディネジャドが率いるイラン政府は、中東におけるテロ組織の中心地という、イランの25年の伝統をいまだに保ち、さらに中東のテロを指揮してさえいる」と非難した。「我々はイラン政府が支援するテロ攻撃を受け、1980年代のレバノンにまで遡れば、20年間も攻撃され続けてきた」。

またイランはイラクの戦闘員たちに、改良爆弾を開発するための洗練されたテクノロジーを提供していると語った。「イランの政策に対する異議−アーマディネジャッドに限らず、は、彼らがテロリズムに常に協力していることだ。アメリカは、イラン政府を非常に心配している」。「核兵器を開発しようとしていることに反対するだけでなく、テロの問題に関しても、非常に関心を持っている」。

hoonAfghanistan splits with US on question of terror by Iran
WASHINGTON

■イランがアルカイダに協力していると、米関係者憂慮[060321 Los Angels Times]

イランの核兵器製造に注目しているアメリカの諜報組織関係者は、もっと直接的な謎と戦っている。新たなテヘランのリーダーと、国内にいるアルカイダリーダーの関係である。

機密衛星偵察機や盗聴器から得た証拠によると、イラン政権はアルカイダの頭脳を匿い、幹部工作員たちが連絡を取り合ったり、テロの計画を練ることを許しているという。

さらに最近選挙されたアフマディネジャド大統領は、イランの影響力を拡大するため、イラン国内にいるアルカイダが各地にいる工作員たちに協力することを容認し、さらにアルカイダと結託してさえいると、考えられている。

「イランは次第に原理主義化しており、国内にいるアルカイダの存在を、自ら見て見ぬふりをしている」と、アメリカの対テロ関係者が語った。

イランの核に対する野望とアルカイダとの関係は、3年前、ブッシュがイラクを侵略した際の理由と全く同じである。

イラクに対する疑いは濡れ衣だったことがわかった。イランが、アルカイダがテロ行為を計画することを容認しているかどうか、アナリストたちは確信を持てないでいる。むしろ理論的には、イラクにおけるシーア派対スンナ派の緊張が高まっていることを考えれば、イランのシーア派政府は、シーア派を異教徒と否定するアルカイダのスンナ派リーダーたちを取り締まるはずだ。

アメリカの諜報組織関係者は、イランがアルカイダの取り締まりを緩和している証拠はないと、語った。「彼らに自由を許し、テロを計画することを許しているとは思えない」という。

しかしこの関係者は、イラン国内のテヘランとアルカイダの関係について、アメリカには情報がないと語る。特にアフマディネジャドが去年の夏に当選して以来のことは、わかっていない。

アメリカの諜報関係者が最も憂慮することは、アメリカが知らないことについてだと語る。「現在彼らが何をたくらんでいるか、知ることがどんなに難しいか、わざわざ誇張することもないだろう」と言う。

アメリカの対テロ関係者は、もっと曖昧だ。「イランに関しては、諜報情報がない。イランには、誰も派遣されていない」。「あそこの諜報情報が不足していることに、とても不安を感じる」。

アメリカとヨーロッパ、アラブの諜報関係者が、匿名で語ってくれた。

9.11委員会が、イランとアルカイダとの間に深い関係があることを指摘してから、両者の関係が注目されるようになった。委員会によると、イランとアルカイダは1990年代を通して協力しあい、爆発物製造を含め、秘密情報の交換をしていたという。

11月に国務省次官のニコラス・バーンズが、アメリカは「アルカイダやそれと似たような過激派がイランに隠れ、作戦を計画するための拠点にしている」と信じていると語った。

1年前、グローバル対テロ会議に派遣されたイランの使節団は、イランを「テロの被害者」とする書類を配布した。この書類は、麻薬密輸とテロの関係を非難し、その原因として、イランの東のアフガニスタンとパキスタンと接する国境に沿って発生する、「数千に及ぶ安全上の問題」を挙げている。

アルカイダ工作員とその家族は、2001年にアメリカがアフガニスタンを爆撃して際にイランに逃亡し、以来、数年間住みついている。パキスタンに逃れたアルカイダたちも、いまだにパキスタンにいる。

イランは4ヵ月前、国内にアルカイダは1人もいないと宣言した。しかしアメリカはこれを否定している。アルカイダたちは自宅軟禁となり、その行動が監視されていると述べるイラン政府関係者もいる。

テヘランでは、米政府はイランの意図をねじ曲げて解釈していると、アナリストたちは語る。イランがアメリカにアルカイダを引き渡さないのは、アメリカとイランの関係を考えれば当然だと、テヘラン大学の政治アナリストNasser Hadianは語る。見返りもないのに、「引き渡さない。なぜ引き渡す理由があるのか」。

イランにいると考えられている容疑者のなかには、東アフリカの米大使館爆撃事件の首謀者もいる。イランは彼らを引き渡すことを拒否している。

そのなかに、アルカイダ幹部、サイーフ・アデルがいる。イラン国内でどのような扱いになっているかわからないが、アデルには、500万ドル賞金が懸かっている。彼は去年、イランとイラクにおけるアルカイダ活動に関して、長い報告書をインターネットに発表した。

この声明でアデルは、イラクを、アルカイダがアメリカと戦う戦場にするために、イラン国内のアジトでザルカウィと話し合ったと書いた。イランはザルカウィの部下を多数逮捕したが、結局彼らはイラクに入り込み、米軍への攻撃を開始したと語る。

米政府関係者たちは、諜報情報から、アルカイダの工作員たちはイランでいくつかのテロ攻撃を計画したと見ている。2003年5月に発生したサウジの自爆事件やヨーロッパの攻撃は、アデルがイランで指揮したものである。

アメリカの対テロ関係者によると、偵察衛星のおかげで、イラン国内にいるアデルを始めとするアルカイダ工作員の毎日の行動を、数年間、監視できたという。諜報情報から、アルカイダのリーダーたちはイラン当局に監視されているが、動いたり、連絡を取り合うことができると言う。

また米政府関係者たちは、ザルカウィを含むアルカイダ幹部たちは、イランに自由に出入りしており、これを政府関係者たちは容認している可能性があると語る。

イランにいるアルカイダメンバーには、ビンラディンの3人の息子もいる。彼の妻や親戚のほか、アルカイダ報道官のSulaiman abu Ghaithもいると、米政府関係者が語った。

特に問題なのは、ザワヒリに忠実な、エジプト出身のアルカイダ工作員、数人だという。

アデルはエジプト警察の出身だ。さらにこのほかに、3人のエジブト国籍の者がいる。Abdallah Mohammed Rajab Masr、別名Abu Khayer、そしてAbdel Aziz MasriとAbu Mohamed Masriである。それぞれ、アルカイダ幹部議会議長、大量破壊兵器の開発を手動する生物学兵器専門家、爆発物専門家でテロ訓練所の責任者である。

アメリカの対テロ関係者によると、これまでテヘランは、カイロ政府転覆を目論む、エジプト最大の2つの過激派組織、Egyptian Islamic JihadとGamaa al Islamiyaに協力してきたことから、エジプト人の存在は非常に問題だと語る。

テヘランは以前、スンナ派対シーア派の対立を理由に、アルカイダとは「親和関係がない」と語ってきたが、米政府関係者たちは、イランとアルカイダを含むスンナ派過激派との間には、協力の歴史があると語る。イランは地域的影響力を拡大し、暴力によって政敵のアラブに復讐するために、このような関係を保ってきたと言う。

ビンラディンは1990年代に、アデルなどをイランやレバノンに派遣して、イランの諜報組織やイランと関係があるヒズボラから、爆弾製造法を学ばせている。アデルをはじめとするエジプト人たちは、いまだにイラン軍や諜報組織と関係があると憂慮される。

9.11委員会は、イランは米大使館爆破事件などで手配されていたアルカイダ工作員を匿っていると結論づけた。

あるアルカイダ関係者が、イランは、「2000年のイエメンのコール船攻撃以来、アルカイダとの関係を強化した」と語ったと語る。

さらに逮捕されたアルカイダ工作員も、イランは、イスラーム過激派たちがアフガニスタンやパキスタンに出入りすることを許し、パスボートなしに国境を越えることができると語っている。9.11ハイジャック犯19人のうち、8人が自由に出入りしていた。

さらにアメリカやアメリカに協力する諜報組織は、両者が密接に関係している証拠を見つけたと言う。イラン人政府関係者たちが、いかに見てみぬふりをするかを話し合っている戦闘員たちの会話を、ヨーロッパが盗聴している。

アメリカ関係者は、アフマディネジャドがアルカイダとの関係を深め、イランの諜報組織や軍、特に革命警備隊が彼らと協力しているのではないかと、恐れている。アフマディネジャド自身が、エリート軍隊の警備隊出身者である。(中略)

スンニとシーアの亀裂にもかかわらず、イランとアルカイダは同一の敵を持つ。アメリカだ。そして両者とも、イラクにおける親欧米民主主義の設立に反対している。

(後略) smellSome U.S. Officials Fear Iran Is Helping Al Qaeda
By Josh Meyer、WASHINGTON

■「パキスタン人タリバン」、部族地帯を支配[060321Guardian]

「パキスタン人タリバン」と言われる、新たな強力な民兵が、パキスタン北部の部族地帯を最近支配し初め、アメリカの「テロとの戦争」にとって大きな障害となり、イスラマバードを困らせている。

この戦闘員たちは、南北ワジリスタンで勢力を拡大している。店では音楽やビデオを売ってはならない。床屋は髭を剃ってはならないなど、厳格な勅令が布告された。昨日ワナでは、無線送信機が爆破され、国営ラジオが機能しなくなった。

戦闘員たちは新たに設置されたチェックポストで通行税を徴収し、伝統的なジルガに取って代わって、イスラーム裁判所が先週、設立された。各地で乱暴な裁きが行なわれ、12月には盗賊7人が処刑され、町の中心部の電柱から遺体が吊り下げられた。

この暴力は拡大している。日曜日には、南ワジリスタンの近くのデーラ・イスマイル・ハーンで警察の車両が爆破され、7人が死亡した。100人以上の親政府派長老や政治家が、過去9ヵ月の間に殺害されている。

(中略)この現象は、1990年代にアフガンタリバンの出現した状況と、比較される。両者は異なるが、両方とも同じパシュトゥン族ということで、つながっている。そしてアフガン人タリバンは、ワジリスタンを彼らの後方基地として使用している。

アナリストによると、パキスタン人タリバンはSadiq NoorとAbdul Khaliqのような原理主義聖職者の指揮下で行動する、部族の民兵のゆるやかな集団だという。アルカイダの隠れ家を攻撃し、この2年間で一般市民を200人以上殺害したパキスタン軍の作戦に、憤慨した者たちだ。

部族民たちは、チェチェンやウズベキスタン出身のアルカイダと結託している。外国人たちは部族の構造にとけ込み、地元の女性と結婚して信頼を勝ち取っている。

外国人の報道関係者たちはこの地域に入ることは禁じられ、地元のジャーナリストたちも脱出した。ジャーナリストの1人Hayatullah Khanは12月に誘拐され、いまだに行方不明だ。

アメリカは、アルカイダ幹部をさらに逮捕しようと、しびれを切らしている。ヘルファイアー・ミサイルを搭載したアメリカの無人偵察機が、地域上空をたびたび飛行するため、村人たちはそのエンジンの音にすぐ気づくようになった。

1月に米軍がパジョール行政区の民家を攻撃して、ザワヒリを殺害しようとした。村人13にが死亡した。アメリカはこれまでも何回か爆撃を実施しているが、表向きにはパキスタンが実施したことになっていると、ある外交関係者が語った。

このような攻撃のせいで、戦闘員たちは村人に支持されるようになった。「彼らは本当のタリバンではない。パキスタン政府に抵抗し、アメリカ人による殺人に立ち向かう、一般人だ」と、住民は語る。

パキスタン北部にタリバンが存在することを、イギリスも憂慮している。現在イギリスはアフガニスタンのヘルマンドとカンダハルに、3300兵を派遣している。

カルザイが先月イスラマバードに、パキスタンにいる150人のタリバンのリストを提出したが、この情報はイギリスの諜報情報に「非常に」依る所が大きいと外交関係者が語った。

hoon'Pakistani Taliban' takes control of unruly tribal belt
Declan Walsh、Peshawar

■ナワーズはオサマに会い、資金を受け取ったと元ISI高官[060321 Daily Times]

元ISI関係者によると、ナワーズ・シャリーフ元首相はビンラディンと会い、資金を受け取ったと語った。

「ナワーズ・シャリーフはビンラディンと3度会い、彼から資金援助を乞うた」と、Khalid Khawajaが日曜日にAdnkronos International(AKI)のウェブサイトで発言した。

パキスタン空軍の退役軍人で、80年代にISIにいたKhawajaは、Pakistan Muslim League-Nawazのリーダーはビンラディンから政治的協力を得ていない、という党の発言を退けた。「オサマはすべての政治活動に関わっている。彼は偉大な男で、今後もそれは変わらない」。

80年代にビンラディンと親しくなったKhawajaが語ったところによると、アルカイダは「世俗的」なPPP政府を退け、パキスタンがアフガン「ジハード」を支持し続けることを望んだという。ビンラディンから資金を個人的に受け取り、それをシャリーフ元首相に渡したと語った。「シャリーフから、『シェイク』と個人的に会見できるように手配してほしいと頼まれたため、サウジでこれを実現させた。ナワーズは、サウジでオサマに3度会った」。

2人の間の「歴史的」な会見は、メディナのグリーン・パレス・ホテルで実現した。「オサマはナワーズに、『カシミールのジハード』に従事するように言った。ナワーズはすぐに、『私はジハードが大好きだ』と答えた。オサマは微笑み、『ジハードを愛しているかもしれないが、あなたのジハードへの愛はこの程度だ』と言って、近くの柱の細い部分を指した。『あなたは子供たちを、このくらい愛しているでしょう』と言って、もっと太い部分を指した。『そして親に対する愛はこのくらい』と、さらに太い部分を指差した」。

Khawajaは、このような論議をシャリーフは「理解できず」、繰り返し「Manyakey nai manya(彼は合意したのだろうか?)と言っていた」という。

Khawajaによると、元首相は5億ルピーを求めていたが、ビンラディンはそれよりは小額を与えたという。さらにKhawajaは、シャリーフとサウジ王家との会見をお膳立てし、それ以後サウジは約束を守り、シャリーフに政治的協力を続けてきたという。シャリーフがムシャラフに追放されたあと、サウジ王家は彼の亡命を許している。

smellNawaz met Osama, received funds: ex-ISI officer
LAHORE

■タリバン、プロパガンダ戦争を開始[060320 AFP]

最近抵抗勢力たちの攻撃が増加しているにもかかわらず、タリバンはアフガニスタンにおける軍事作戦を諦めてプロパガンダ戦争を戦っている、と米軍が述べた。

「敵はアフガニスタンを地域的に支配することに失敗した」と、軍報道官のヨーンツ大佐が述べた。「代わりに改良爆弾を使用するなど、戦術を変更して、戦略的な戦争の代わりにプロパガンダ戦争を開始した」。

(中略)ヨーンツによると、抵抗勢力たちはイラク型の戦術を用いているが、イラクの戦士がアフガニスタンに来ているわけではないという。「同じ戦術が見られるが、テクノロジーは違う」という。「敵は改良爆弾を用い始めた。我々もそれとともに、諜報や戦術を変えている」。

日曜日、米軍と行動していたフランス軍兵士が、車による自爆で軽傷を負った。

hoonAfghanistan's Taliban shifts to propaganda war: US
KABUL

■パキスタンのラジオ局で爆発[060320 BBC]

何者かが、南ワジリスタンの部族地帯にあるラジオ局のアンテナを爆破した。

日曜日の夜、ワナにある国営ラジオ局で爆発があった。ラジオ局は2年前に作られ、ニュース、音楽をはじめ、パシュトゥ語で宗教番組を流していた。

アンテナの修理には、4日ほどかかるという。ラジオ局が狙われたのは、2度目である。

2004年7月に、同じ局のアンテナが爆破された。ラジオ局は、この地域で実施される軍事作戦に関して、政府の立場を宣伝するために用いられていた。

hoonBlast hits Pakistan radio station

■オサマ、ナワーズとは会っていない[060320 Dawn]

PML-NのSiddiqul Farooqが、ビンラディンはナワーズ・シャリーフとは会ったことがないし、政治的協力の話もなかったと語った。影響力のあるカジ・フサイン・アーマッドのインタビューで発言内容に反論した。

アメリカの諜報組織と、当時のパキスタン政府と密接な関係にあったISIをはじめとするパキスタンの秘密組織、アフガンムジャヒディンやイスラーム協会を含むイスラーム政治政党とビンラディンは、全員でソ連の支配するアフガニスタンを解放するこめに戦っていたということを、指摘したい。ビンラディンは当時、アメリカをはじめ、みんなから高く評価されていた。後にアフガニスタンの問題に関してアメリカとビンラディンの間に亀裂が生じ、今は相反対立する。ナワーズ・シャリーフはこれらのこととは何の関連もないと、Farooqが語った。

アーマッド氏がマンスーラでビンラディンと会ったと語り、ビンラディンがシャリーフが首相になることを望み、そのために買収しようとしていたという発言は、彼の願望にすぎないと語った。(後略)

hoonOsama never met Nawaz: PML-N
ISLAMABAD

■カジ・フセイン・アーマッドとビンラディン[060320 Daily Times]

ウルドゥー紙の日曜版とのインタビューで、イスラーム協会JIのリーダーのカジ・フセイン・アーマッドは、ビンラディンに何度も会ったことがあり、ビンラディンがラホールにあるJIの事務所マンスーラを訪れたと語った。彼によるとビンラディンは、1990年にナワーズ・シャリーフを首相の座につかせるために、国会議員たちを買収することを約束していたという。カジは 「ビンラディンはIJI(Islami JamhooriIttehad) とNawaz Sharifを支持していた」という。ビンラディンはJIとの取り引きにも積極的だったが、彼の「方針」に賛同できなかったので辞退したと述べた。またビンラディンは「能力」を欠いていたために、「9.11」を実行できなかったはずだと述べた。当日、世界貿易センターで働くすべてのユダヤ教徒に休日が与えていることから、ユダヤ教徒の仕業だと語った。

JIは会見のあと「被害対策」を行ない、ビンラディンとの会見は、彼がソ連と戦う戦士としてパキスタンで自由に行動できた、ペシャワルを根拠地としていた時期に実施されたと述べた。しかし事実は、Pakistan People's Party(PPP) が権力の座に就き、その後失墜した1990年のころに、ビンラディンとの会見が実施されている。イスラーム協会も属するIJIは、1990年に権力の座についたが、パキスタンの最高裁判所で訴訟中だったAir Marshall Asghar Khanの陳情によると、ISIが「選挙資金」を提供したために、これが可能になった。IJIはすぐに分裂した。Qazi Sahibがヘクマチアルを支持したせいである。Qazi Sahibはたびたびヘクマチアルを同伴してナワーズ・シャリーフ首相の会合に出席し、彼にイスラマバードあるいはペシャワルに設立された亡命政府の要職につけようとしていたことは、有名だ。

ベナジール・ブットも、ナワーズ・シャリーフが彼女を追放するために、ビンラディンから資金援助を受けたと非難している。さらに驚くことに、ラムジ・ユースフが世界貿易センタービルを爆破したあと、ブットを殺害しようとしたのだ。信頼のおける情報源によると、ブット暗殺計画のために、Khalid Shaikh Mohammadが資金を出していた。彼は、JIのメンバーの家から逮捕されている。JIはカジが主張するように、本当にアルカイダと関係がなかったのだろうか。

元内相のMakhdoom Faisal Saleh Hayatは、2002年10月4日に逮捕されたMaluka Khatoon、別名Elisは、アルカイダ工作員Saleh Muhammadと関係があったことを「公的」に表明した。この女性はDSPの妻で、Navidul Islam Trustを所有していた。元内相は、2人ともJIのメンバーで、NavidulIslam TrustはJIのメンバーShazia Siddiqが運営していたという。JIの医師2人がカラチで、アラブ人女性多数を匿っていたこともある。2003年1月、Terryという名のオーストラリア人アルカイダ・メンバーが、カラチの国家的な前ホッケー選手、Shahid Ali Khanの家で逮捕された。Khanの妻もJIのメンバーだった。2003年1月28日に、Khalid Shaikh Mohammadがラワルピンディで、JIのメンバーの家から逮捕された。

カジはIJI時代のことを無視して、ナワーズ・シャリーフ首相から政治的特権を得ていた(ISIのせいか?)が、Asghar Khan空軍大佐によると、カジはISIから資金を受け取り、IJIを権力の座につけるために、深く関与していたという。彼のイスラーム協会は500万ルピーを受け取った。別のJIのリーダーのLiaquat Balochは、1990年の選挙の際、別に150万ルピーを受け取り、IJIとナワーズ・シャリーフのために使ったといわれる。裁判で戦っていたアスラム・ベーグ将軍を擁護するために、20万ルピーを受け取って「協力」したという、Fakhruddin G Ebrahimの証言もある。

カジを始め、MMAのリーダーたちは、9.11がアルカイダではなく、ユダヤ人の仕業であることを「証明」する記事を書いている。(中略)しかしビンラディン自身が、自分が9.11を実施したと述べているのだ。(中略)

オサマの「正当的」な自伝を書いたといわれるパキスタン人ジャーナリスト、ハミッド・ミールは、次のように『Jang』紙に書く。ビンラディンは自分が9.11を実行したと公表したことで、9.11はユダヤ人のテロ行為だと論議していたムスリムの知識人やウレマたちの過ちを露見させてしまった。当初ミール自身も、ユダヤ人の仕業だと思ったという。しかし2001年11月にジャララバードを訪れたとき、アルカイダのメンバーがラップトッブ・コンピュータに、モハメッド・アタの写真を入れているのに気がついたのだという。

hoonQazi Hussain Ahmad and Osama bin Laden

■部族地帯からの脱出で、犯罪人たちが町を支配[060320 News]

ワナとミランシャーから人びとが脱出したために、近隣の部族地帯や居住地、特にこれまで平和だったマラカンド行政区で犯罪が多発している。タリバンのお尋ね者たちが、数百人規模で流入して、犯罪が急増した。

ここ20日の間で誘拐が多発し、なかでノーシェラの前下院議員Tariq Hameed Khattakの弟、Pervaiz Khattakの誘拐は注目される。

これらの犯罪人たちは誘拐だけでなく、銃を発砲したり爆弾を用いる。昨日起きたデーラ・イスマイル・ハーンで法施行関係者が襲撃された爆弾事件も、同様である。

他地域でも、犯罪が拡大している。ノーシェラでも犯罪が発生して、金曜日にPervaiz Khattakが誘拐された。500万ルピーの身代金の要求があった。

特筆すべきことは、犯罪にあっても、犯人からの報復を恐れて、家族がそれを警察に報告しないことだ。

PPPの下院議員のMohammad Ali Shah Bachaが先週語ったところによると、マラカンド行政区は、犯罪人の巣窟となり、組織立った行動をとっているという。(後略)

hoonExodus from tribal areas puts criminals in command
Ikram Hoti、ISLAMABAD

■兵士2人、ミランシャーの爆発で死亡[060320 News]

軍の検問所近くの道路で地雷が爆発し、兵士2人が死亡した。

土曜日に北ワジリスタンで発生した爆発は事故によると思われるが、治安組織関係者は、戦闘員に襲撃されたのかどうかを捜査中だと語った。

hoonTwo soldiers die in Miranshah attack
MIRANSHAH

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2006.