【2006年5月22日〜5月28日】


■ワジリスタンの攻撃で3人死亡[060528 BBC]

パキスタンの部族地帯で2件の襲撃があり、3人が死亡、数人が負傷した。

北ワジリスタンの検問所で車が爆発し、治安関係者2人が死亡。車の運転手も死亡した。

別の事件では、覆面をした男が親政府派長老を射殺した。マリーク・タハティ・ハーンは、政府関係者に情報を流していたと疑われていた。

ダタ・ケールの検問所で車を制止しようとした兵士と警察官が、殺害された。運転手が止まることを拒否して発砲し、2人を殺害、3人を負傷させた。自分も射殺される前に、車が爆発した。

爆発は自爆だったと、地元戦闘員グループの報道官、アブドゥッラー・ファルハッドが語った。「治安部隊が女性の身体検査をすることに対して、怒りを表明した。辱められるより、死んだ方がましだ」という。

これに先立ち、戦闘員がミール・アリで買い物をしていたマリーク・タヒティ・ハーンを射殺した。彼はジャニ・ケール氏族の有力者だった。(後略)

garrThree dead in Waziristan attacks

■アフガニスタン、人殺しの春[060528 New York Times]

イラク戦闘と違って、アメリカ人にとってアフガニスタンの戦争は、明白な戦争だった。タリバンに対する勝利はすばやかった。アフガン人たちは、アメリカ人や援助活動家を歓迎した。たとえ困難であっても、国は再建され、安定した、民主主義化した政府が到来する。そして今年の夏、アメリカ人たちはアフガニスタン南部から撤退し、NATO軍にとって代わる。

と、アメリカ人たちは思っていた。

しかしここ6週間、タリバンはアメリカ人を驚かしている。恒例となった春の攻撃はかつてないほど激しく、中央政府が揺らぎ始めたために、長期化する戦争にしばりつけられる可能性がある。そして米軍の数は、減るどころか、増えている。

戦闘員たちの攻撃に驚くだけではない。アフガン政府を改善する計画も、難航している。敵対する民族集団、軍閥、部族リーダーたち。政府がカブール外に権限を広げることができない。芥子栽培、麻薬密輸撲滅に対する反対運動。これを生活の糧にする者が多い。

タリバンはこれらの弱点から、力を得ている。戦闘員たちは麻薬密売人と結託している。パキスタンにいるパシュトゥン族の仲間たちの協力もある。(中略)

これらのことから、ペンタゴンはアフガニスタン撤退計画を、再検討している。ヘリコプターと乗員、エンジニアや歩兵隊など、最近兵士の数を、1万9000人から2万3000人に増やした。

最近の戦いは、NATOが引き継ぐ予定である南部で、激化している。タリバンの攻撃のタイミングは、これと関係する。

米軍当局によると、NATOがアメリカを引き継ぐことが公表された途端、タリバンたちは攻撃の激化を計画し始めた。激しい攻撃に尻込みして、欧米人が戦闘を支持しなくなると、計算したのだ。

(中略)軍司令官によると、タリバンはこれまで比較的平和だった南部で、政府に取り残されていることで失望した住民をさらに震え上がらせているという。(中略)

そして、これまで以上の大人数で、タリバンたちは戦いに望んでいる。最大300人が集まったこともあった。これまでの3倍の数だ。パキスタンから来た怖いもの知らずの戦闘員だけでなく、同盟軍にロケット弾を発射するごとに4ドルが支払われる、貧しい農民たちもいる。「タリバンの影響力は、これまで以上に強くなっていることは確かだ」と、アフガニスタンの米軍司令官、カール・エイケンベリー中将が語った。

先週ブッシュ大統領が、アフガニスタンに関する国家安全委員会と話し合いを持ち、アフガニスタンに関する大きな政策の変化はないことを確認した。しかし政治家たちは、この秋までに米軍の数を1万6500兵までに減らすという案を再検討するべきだ、と主張する。

(中略)その結果、今年の終わりまでにアフガニスタン東部をNATO軍に引き渡すという計画は、NATOが南部で成功するかどうかを見極めたあと、来年にまで延期される可能性がある。

(中略)NATOが南部を制圧したあとも、だいたい7月の終わりと予測されているが、アメリカはアフガニスタンに兵を駐屯させる最大の国家であり続ける可能性がある。テロリストを捜索し、アフガン軍や警察を訓練。アフガン対麻薬ミッションのサポートをする。

「長期的に見れば、タリバンの抵抗運動よりも、アフガニスタンの麻薬戦争が気になる」と、NATO軍司令官のジェームズ・ジョーンズ将軍が語る。最終的に、アフガン警察とアフガン軍がタリバンに対処できるようになり、治安を確保できれば、アフガン人たちはそれを歓迎するだろうと語る。政府とNATO軍は、まだアフガン人の心を完全に失ってはない。しかし、失いつつある。

hoonSpringtime for Killing in Afghanistan
Carlotta Gall

■英軍の駐屯地の反対側で、タリバン復活[060527 Guardian]

パキスタン人の農民の息子、アジーズゥッラーは、殉教することを望んでいた。そして今週、タリバンは彼の望みをかなえてやった。タリバンたちは彼にジハードを勧め、射撃の訓練を与え、異教徒との戦いに送り込んだ。そして日曜日、アメリカ人たちの火力を浴びて死亡したアジーズゥッラーは、黒いターバンを巻いた男たちに連れられて、家に戻ってきた。

「彼はこのように死ぬことを望んでいた。彼を誇りに思う」と、バローチスタンのバガールザイ村で、彼の兄が語った。

(中略)タリバンの旗が、墓の隅ではためく。JUI(イスラーム神学者協会)の黒と白の旗だ。(中略)アジーズウッラーは、カンダハルのパンジャワイで死亡した。米軍の戦闘機が、タリバンがひしめくマドラッサを爆撃した。アメリカ人たちは戦闘員80人を殺害したと主張。人権団体は、一般市民34人も巻き添えにされたと発表した。

(中略)欧米司令官を悩ますのは、タリバンの攻撃が激化したことだけではなく、タリバンがやってくる、その方角である。

タリバンたちは、パキスタンから人材や補給品を援助されていると、欧米の軍事関係者は語る。戦闘員たちは、パトロールの行き届かない、930マイルも広がる国境のいくつかのポイントを越えてくるのだ。監視が最も手薄で、そしていつも話題になるが、バローチスタンである。

(中略)戦闘員たちのなかには、バローチスタンのアフガン難民キャンプに溶け込む者がいる。地元の協力者、たとえばJUI-Fや、中東から援助を受けたマドラッサなどに、隠れる者もいる。

(中略)しかしタリバンの頭脳の中心は、クエッタから30マイルほど南に入った場所にいると、英軍のクリス・ヴェーモン大佐が語る。タリバン本部だ。

タリバンはクエッタで暗躍する。今朝、パシュトゥニバード地区では、黒いアイシャドーを入れて白と黒の絹のターバンを巻いた若者グループが、野菜売りや布商人の間を練り歩いていた。昼までに、そのほとんどがモスクの中に消えた。

中心部にあるモスクでは、モーラナ・アブドゥル・ワヒードが、ユダヤ教徒とキリスト教徒の、ムスリムに対する陰謀を説いた。

(中略)普段は鳴りを潜めているタリバンも、時折公衆の面前に躍り出る。5月8日には、バイクに乗った暗殺者たちが、ヘルマンド州出身の元タリバンで、カルザイ政府支持にまわった、ムッラー・サマッド・バラークザイを殺害した。昨日彼の息子のハーフィーズ・サビール・アーマッドは、『Guardian』とのインタビューを断わってきた。「話さないように言われた」という。

(中略)ヴェーモン大佐の発言は、パキスタン政府関係者を立腹させ、英国大使館に苦情が殺到した。英国大使は、大佐の発言を「個人的な見解」とし、距離を置く声明をすぐに発表した。

(中略)欧米の諜報組織関係者によると、タリバンのリーダー数人がクエッタに住んでいるという。そのなかには、ダドゥッラー師もいる。しかしパキスタンは、タリバンの逮捕に熱心ではない。大物の逮捕は、去年の10月に逮捕された、タリバン報道官のアブドゥル・ラティーフ・ハキーミくらいだ。

(中略)しかし、NATOを悩ますのはタリバンだけではない。カルザイ政権は、南部の州を中央政府内に組み込むことに失敗している。(中略)ヘルマンドがもっとも顕著な例だ。警察は腐敗している。政府機関は機能していない。非武装化計画が数年続いているのに、銃は至る所にある。(中略)カルザイの約束が守られないために、住民たちは失望している。(後略)

hoonAcross the border from Britain's troops, Taliban rises again
Declan Walsh & Bagarzai Saidan

■爆撃で死亡した5人のなかに、タリバン幹部[060527 Reuters]

アフガニスタンの米軍主導軍が軍事訓練所を攻撃して、タリバン幹部を含む5人を殺害したと米軍が土曜日に発表した。

軍は、金曜日の夜にヘルマンド州のカーラ・サックで実施された爆撃で死亡した者の身元については、明らかにしなかった。「死亡者の中には、タリバンネットワークの幹部リーダーがいた。同盟軍やアフガン軍に対して攻撃を指揮していた」という。

(後略) hoonSenior Taliban among 5 killed in strike: US army
KABUL

■パキスタンのタリバン、ワジリスタンを支配[060527 Daily Times]

パキスタン軍がテロとの戦争の前線から撤退すると、タリバンが町を乗っ取ったため、故郷を出ることにしたと、バイダールが述べた。

「政府は無能だ。タリバン、宗教学生ではなく、戦闘員のタリバンが、完全に支配している」と、30歳のワジリスタンの部族民が語る。バイダールはワナのバザールで営んでいた薬局をたたみ、タンクに移った。

「ビジネスマンや教育を受けた者たちは、アメリカ政府のスパイとしてタリバンに殺害される危険がある」という。

ムシャラフの言葉によれば、パキスタン軍は南ワジリスタンからアルカイダを一掃したという。今焦点は、北ワジリスタンに移った。(中略)

「平和に関して言えば、問題はない。ただしそこに政府が存在するかどうか、ということになれば、そうは思わない」と、南ワジリスタンの主要部族民であるマフスード族のメンバーで、やはり北西辺境州に逃げてきた男が述べた。伝統的な社会秩序はワジリスタンの町や村から消えてしまった。

軍の作戦が北部に移動すると、南では政治暗殺が頻発した。銃を持った男たちが、行政官や親政府派長老を襲撃したために、彼らは家族とともに、北西辺境州の居住区に逃げた。「親政府派長老たちの大多数が、ワジリスタンから逃げた」と、パイダールは語る。

権力の空白が、イスラーム宗教指導者の戦闘員たちの支配を許してしまった。彼らはオマール師と関係はあるかもしれないが、特定のリーダーはいない、とムシャラフは述べた。ワナの住民によると、オマール師の部下たちがロケット弾を持ち、ピックアップに乗ってうろうろしているという。

「我々はワジリスタンに平和をもたらした。犯罪、圧政、盗難、麻薬を、ワジリスタンから一掃した」と、オマール師が『ロイター』とのインタビューで語った。戦闘員たちはワナのバザールに検問所を設け、町に入る車から料金を徴収している。また独自の法廷も設置した。宗教指導者たちが殺人犯に課された罰金を増額したために処刑は激減したが、3月終わりに150人の衆人の前で、息子を殺害した父親が、公開射殺された。

(中略)オマール師はムシャラフを「異教徒と協力している」と非難する。批評家たちは、政府はこの戦闘員のリーダーに必要以上の敬意を示し、買収したことが間違いだった」と語る。

「これらの取り引きのために、彼らに正当性を与えてしまった。だから影響力を拡大している」と、部族民問題に詳しいラヒームッラー・ユースフザイ氏が語る。「膨大な賄賂をもらった者たちが、タリバン化を広めた」。(中略)

(中略)タリバンの影響力は、部族地帯から近隣地域に広まっている。武装した男たちが夜間、バイクに乗ってタンクをうろうろしている。タリバンだと、住民が言う。「やつらは癌のようだ。ちゃんと手当しなければ、広がってしまう」と、ペシャワルの警備関係者が語った。(ロイター)

hoonPakistani Taliban take control of Waziristan
TANK

■MMA、FBIとCIAネットワークに抗議[060527 News]

MMAが政府に、アメリカの諜報組織が北部地域にネットワークを設置することに抗議し、20以内にFBIとCIAの事務所や備品を撤去しなければ、全国的な抗議運動を実施すると脅した。

MMAのリーダー、モーラナ・アブドゥル・アクバル・チトラリ下院議員が金曜日に、イスラーム協会ラホール事務所で記者会見を行ない、声明を発表した。

チトラリによると、アメリカの諜報組織がチトラルに事務所を開設したという。権力者たちが、オサマがチトラルにいる可能性があるという噂を広め、アメリカの諜報組織事務所の設置に対して、正当性を主張しようとしているという。自分はオサマは既に死亡していると考え、ワシントンはパキスタン北部に侵入するためのプロパガンダを広めていると述べた。

hoonMMA threatens protest against FBI, CIA network
LAHORE

■オサマの目撃情報、ムシャラフ政府に打撃を与えることが目的[060527 Daily Times]

オサマがパキスタンで目撃されたという木曜日の『ABCニュース』の報道は、ムシャラフ政府に打撃を与えようとするものだと、アナリストが述べた。

テキサスを拠点とするオンライン・ニュースの『Stratfor』が、パキスタン諜報組織の話として報道された『ABCニュース』を、「奇妙な話」だと述べた。パキスタンの『Geoテレビ』で放送されたこの報道は、ビンラディンとその部下たちが、コーヒスタンのクムラット谷に移動したという「信憑性のある報告」を、あるパキスタン政府関係者が語ったというものである。ビンラディンの居場所は、彼自身がかけた電話から、突き止められたという。パキスタンのテレビが当局に問い合わせたところ、事実を否定した。

『Stratfor』によると、「たとえパキスタン当局がビンラディンの居場所をつかんでいたとしても、アメリカのニュースメディアにこれを発表するなど、考えられない。

(中略)さらにビンラディンがコーヒスタン地区に隠れるとは、考えにくい。この地域はシーア派やイスマイリ派の居住区だ。アルカイダに共鳴するパシュトゥン居住区にいる可能性のほうが高い。我々は、ディール・スワート・マラカンドに隠れていると、考えている」。

(中略)「このような偽情報のリークで、誰が得をするのか。このリークの及ぼす影響を捜査する必要がある。明白なことは、このリークでムシャラフ政府は打撃を受けるということだ」。(後略)

hoonOsama sighting report aimed at harming Musharraf govt
Khalid Hasan、WASHINGTON

■オサマ、クムラット谷に?[060527 News]

アッパー・ディールの住民たちは、オサマが山を登り、ディール〜コーヒスタン地区のクルマット谷に向かったとアメリカのテレビ局が報道したために、自分たちの土地が次の戦場になるのではないかと心配している。

アッパー・ディールの住民たちは、この不思議な、根拠のない報道を信じがたい気持ちで聞いた。軍報道官のショーカット・スルタン中将は、根拠のない報道と、否定した。

しかしアメリカの『ABCニュース』は、パキスタン人諜報組織関係者の話として、これを報道している。パキスタンの諜報組織関係者や政府関係者が、このような情報をアメリカに提供するなど、信じがたい。パキスタン政府は、アルカイダのリーダーはパキスタンにいないという立場を主張している。

『ABCニュース』によると、オサマは国境の山から降りて、パキスタン領内のクムラット谷に入ったという。パキスタン警察関係者は、オサマがアッパー・ディールで目撃されたという報告はないと述べた。パキスタンを傷つけるための、欧米のプロパガンダだという。

いっぽうアッパー・ディールのジェリンガルの住民のなかには、最近この地域にパキスタン人諜報組織関係者が入ってきたと述べた。シェーリンガル、クムラットなどの、アッパー・ディール地区のディール〜コーヒスタンに、諜報組織関係者が車で到着するのが目撃されたという。

アメリカ当局は、パキスタン軍にこの地域を捜索することを要求しているという。クムラット、ハヤガイ、ドーグ・ダラなどの渓谷に焦点が当てられている。これらの谷は町から遠くは慣れ、深い森林で覆われているために、入ることが非常に困難である。またこの3谷の景観は美しく、夏の間は国内観光客で人気がある。

ohGuessing game goes on Osama in Kumrat valley?
Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR

■アフガン警察とタリバンの衝突で、11人死亡[060526 AP]

金曜日に発生した警察とタリバン戦闘員の戦いで、11人が死亡した。いっぽう人権団体が、アフガン南部の村における今週の米軍の空爆で、30人以上の一般市民が死亡したと述べた。公式発表の犠牲者数の2倍近くである。

攻撃を激化したタリバン戦闘員たちが、ガズニ州中央部の警察パトロール隊を襲撃し、戦闘で戦闘員10人が死亡、警察官1人が死亡したと、地元警察長のアブドゥル・レーマン・サルジャンが述べた。

カンダハルの人権団体委員会会長のアブドゥル・カダール・ヌールザイによると、今週実施された米軍戦闘機による爆撃後にアジジ村から逃げ出したアフガン人たちが彼に、土とレンガでできた1軒の民家にいた家族25人と、村のマドラッサにいた9人が死亡したと述べたという。

村人たちは、「知らない男たち」35人を埋葬したと報告した。これは自分たちの居住区外の戦闘員を、意味する。また一般市民11人が負傷したという。

34人という犠牲者数は、カルザイ大統領が発表していた16人という数の、2倍以上の数である。

(中略)これに先立ち、アジジ村の住民のハッジ・イフラーは、村人は一般市民26人を埋葬したと述べている。

同盟軍によると、タリバン政権崩壊後最大の空爆で、戦闘員80人が殺害されたと発表しているが、そのうちの60人は確認されていない。

(中略)現在アジジ村は封鎖されているために確認に行くことができない、とヌールザイが述べた。

(中略)ヘルマンドのサンギン地区では、水曜日に戦闘員13人と警察官2人が死亡したと、地元行政官グーラム・モーヒッディンが述べた。現場が僻地だったために、戦闘の様子がなかなか伝わってこなかった。(後略)

garrAfghan police, Taliban clash, killing 11
NOOR KHAN、KANDAHAR

■タリバン10人と警察官4人、新たな戦闘で死亡[060526 AFP]

アフガニスタンで新たな戦闘が発生し、警察官4人とタリバン10人が死亡した。いっぽう人権団体が、今週の同盟軍による爆撃は、政府が報告していた犠牲者の数の2倍以上が死亡したと発表した。

最新の暴力沙汰で、戦闘員がガズニ州で警察の車輛を攻撃したと、金曜日にアブドゥル・レーマン・サルジャン州警察長が述べた。「攻撃で、警察が作戦を開始した。1時間に及ぶ銃撃戦で、少なくともタリバン10人が死亡した」という。

事件はギロ地区で発生し、タリバン戦闘員たちは村に逃げ込み、警察に包囲されたという。「同盟軍とアフガン軍に援護を養成した。彼らは戦闘が終わってから到着した」という。

(中略)いっぼう金曜日にヘルマンド州政府関係者が、水曜日にサンギン地区で発生した戦いにおけるタリバンの死亡者は12人だった、と述べた。

(中略)カンダハルのパンジュワイでは、戦闘が数回発生している。目撃者とアフガンの人権団体によると、米軍主導同盟軍が実施した日曜日の大掛かりな攻撃で、34人の一般市民が死亡したという。そのうちの多数が子供だった。これに対して当局は、一般市民の犠牲者は16人だったと発表している。(後略)

garr10 Taliban, four police killed in fresh Afghan fighting
KANDAHAR

■引きこもった科学者の謎[060526 BBC]

カーン博士は、2004年2月以来自宅軟禁となっている。(中略)定期的訪問を許されていた者の中に、娘のアイシャがいる。しかしここ5週間は、娘も彼に会うことが許されていない。他の家族も訪問を許可されていない。

警備を強化するために、新たな手段も用いられた。門は覆われ、庭を覗くことができなくなり、カーンも、外を見ることができない。

またここ数ヵ月彼の友人や仲間たちは、これまで許されていた者たちを含め、ジャーナリストなどに接触してはならないよう、指示されている。

この警備が強化されたタイミングは、謎めいている。

パキスタン政府関係者が、カーンの取り調べが終了したことを宣言したのと同時だった。またこれまで2年間拘束された、彼の同僚も釈放された。

(中略)いっぼうアメリカはさらに密かに圧力をかけ、カーンと接触しようとしている。CIAはカーンを直接取り調べたがっているが、パキスタンはこれに抵抗している。すべての質問は、パキスタンの諜報組織を通さなければならない。

(中略)政府がカーンの取り調べを拒否しているのは、パキスタン政府や軍関係者が、北朝鮮やイラン、リビアに核のテクノロジーを漏洩したことを知っていたという事実を、カーンが漏らすことを恐れているからだと疑われている。

しかし謎は、なぜ今、急に彼の警備が厳重になり、訪問も制限されたかだ。彼は立し、病状が悪化しているという噂も絶えない。彼とともに秘密が守られ、誰が彼に協力したかも、葬られている。

smellMystery of Pakistan's cloistered scientist
Gordon Corera

■戦闘員、部族地帯で政府スパイを殺害[060526 AFP]

親タリバン戦闘員がパキスタンの部族地帯で、政府のスパイと疑われている商人を射殺した。

地元の絨毯商人がミランシャーのバザールで襲撃され、後に病院で死亡したと、地元政府関係者が語った。目撃者によると、犯人たちはスパイを処罰したと叫びながら、どこかに逃走したという。

これとは別に木曜日、ミランシャー近くにあるハムゾニ村の保健所が、戦闘員によって仕掛けられた爆弾で被害を受けた。(後略)

hoonMilitants kill suspected government spy in Pakistani tribal area
MIRANSHAH

■アフガニスタンで戦闘拡大[060526 Asia Times]

最近のアフガニスタンの戦闘で、タリバン300人以上が死亡た。(中略)しかしタリバンの春の攻撃はアフガニスタン全土に広がりつつあり、春以後の攻撃には、有力者たちが登場する気配もある。

抵抗運動は、単なるタリバン主導の抵抗運動ではなく、強力なイスラーム運動になりつつある。

数千人のタリバンが、ヘルマンド、ガズニ、ウルズガン、カンダハル、クナール、ザーブルに広がり、どこも同じ状況だ。同盟軍がタリバンと戦う場所では、アフガン国軍が「砦」を守る。同盟軍の力が及ばない場所では、タリバンが支配する。

人口が少なく、タリバンが支配的なファラやニムローズでは、アフガン国軍に対する激しい攻撃が開始された。ヘラートなどのイランとの国境がある西部でも同様だ。

元アフガン首相のエンジニア・アーマッド・シャー・アーマッドザイによると、「アフガニスタン北部では、散発的に暴力沙汰が発生している。マイダン・シャハールにいる同盟軍は、ロケット弾で攻撃され、北部では爆発や暴力沙汰が報告されている。背後には、さまざまな要因がある。タリバン、ヘクマチアルが率いるヒズビ・イスラミ、その他の未知の組織だ」。

この「未知の組織」に関して、前パキスタン陸軍将軍のISI長官のハミッド・グルが次のように語った。

「まず、このような集団による抵抗運動が始まると、それはアフガン人全体の決意であることを意味する。タリバン抵抗運動は特定の地域に集中しているが、全国に散発的な出来事が広がっている。私は、タリバン、ヘクマチアルのHIA、そしてモーラビ・ユーノス・ハリスのHIAの3つの組織があると見ている」。

「しかしこの他にも、それぞれの地域で同盟軍に抵抗する部族がいる。アフガニスタンの抵抗運動の傾向として、それぞれの組織が旗を掲げて戦うが、部族民は自分が所属する地域内で活動する。全員が1つの目的を持って戦うが、自分たちの秩序の中で戦う。それぞれの集団が、相手を認め合っている」。

このような「組織戦争」が、アフガニスタン南部で広がっている。タリバンは、それぞれの司令官の下で戦う。野戦総司令官は、ジャラウッディン・ヘクマチアルだ。いっぼうHIAも自分たちの司令官の元で戦い、さまざまな部族が、抵抗運動に協力している。

しかし北部は、事情が異なる。北部の役者たちは有名だが、その多くは現在カブールで様子を見ている。その中には、ヘクマチアルに最も近い人間だった、エンジニア・バシール・ハーン・パシュガリがいる。

ハーンは1996年以後、タリバンに協力した。彼の協力で、タリバンはアフガニスタン北部からタハールにかけてを制圧できた。

しかし、タリバンはハーンに重要な役職を与えず、「一般市民」として生きることを勧めた。このような条件は、ハーンのような司令官にとっては受け入れがたかったために、結果的に刑務所に入ることになった。釈放後はアーマッド・シャー・マスードと取り引きした。

現時点でハーンはまだカブールにおり、北部同盟との関係を保っている。しかしヘクマチアルの味方と見られたために、この前の国会選挙に参選することを妨害された。

ハミッド・グルには、次のように語る。「バシール・ハーン・バシュガリをよく知っている。ぼやぼやしている人間ではない。一見沈黙しているように見えても、部下や親戚などが抵抗運動に参加していることがよくある。アフガニスタンの抵抗運動の戦術だ。そして抵抗運動があるレベルに達すると、主役が自分が属する地域に戻り、武器を掘り出し、抵抗運動に協力し始めるのだ」。

(中略)さらにグルは、パキスタンは8万兵をデュランド・ラインに派遣しているが、タリバンがパキスタン内に入ることを食い止められないと語る。

「アメリカ人たちは、メキシコの国境を封鎖することができない。アフガニスタンでも同じだ。デュランド・ラインは想像上の国境で、実体のあるものではないから、さらに大変だ」。

パョールや北ワジリスタンの情報源によると、アフガン人たちが毎日のように、少なくとも7つのジルガを開催しているという。北ワジリスタンのミランシャーには、ビンラディンやヘクマチアルのポスターやタリバン支持のスローガンにあふれている。

ジルガは、アフガニスタンで全体戦争を行なうべきだという意見で一致している。

hoonThe battle spreads in Afghanistan
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■タリバンの再来?[060525 Daily Times]

アフガニスタン南部では、タリバンの攻撃の波が続く。アフガニスタン、パキスタン、アメリカ、NATOという4人の選手が、テロリストを敗北させるために協力するのではなく、孤立している。アフガニスタン穏健派政府の未来と、パキスタンの安定が危うくなっている。

アフガニスタンを支えてタリバンと戦うために、アメリカとNATOはパキスタンの軍事政権を容認しなければならない。しかしこれを認めたら、アフガニスタンを怒らせ、原理主義者たちを奮い立たせ、評判の悪い陸軍がさらに5年間、パキスタンの政治を牛耳ることになる。

5月18日以来、200人以上の人間がアフガニスタンで殺害されている。タリバン政権転覆後の最悪の暴力沙汰となり、この夏にアフガニスタン南部に派遣が予定されているNATO軍9000人にとっては、戦いの幕開けとなった。

(中略)カルザイ大統領とアフガン人たちは、NATOを憂慮している。米軍主導の軍隊と違い、NATOの国々の中には、再建プログラムだけのために軍を派遣する国がある。タリバンはこれを知っており、彼らの能力を測っている。

(中略)アメリカは夏には3000兵を撤退させ、11月までには、その数をさらに減らすことが予測される。アフガン人たちは、アメリカの完全撤退を予測している。カルザイはワシントンに立腹し、アメリカのパキスタンに対する態度にもいらついている。

アメリカとヨーロッパの関係者たちはムシャラフ大統領に、もっと多くのことをするよう、要求している。(中略)パキスタンはやれることはすべてしている、という。

(中略)

しかしパキスタンは、アメリカに不満を持つ。最近怒ったムシャラフは密かに、しかも慎重に、彼らを拒否した。9.11以後の両国間の関係は、これほど悪化したことはない。3月にブッシュはインドに数日滞在したが、イスラマバードには数時間寄っただけだった。インドには核兵器プログラムを認めたが、パキスタンにはこれを認めることを拒否した。

そこでイスラマバードは、核科学者、カーン博士の取り調べは終わったと宣言した。ワシントンがパキスタンに、カーン博士を直接取り調べることを再び要求した最中だ。カーンの取り調べで、イランの核兵器開発に関する情報を入手しようとしているからだ。しかしイスラマバードは、ワシントンに肩入れして、テヘランを立腹させる気は毛頭ない。

「アメリカからは、カーン博士に関して大きな圧力がかかっているが、歩み寄るつもりはない」と、カスリ外相が語った。またパキスタンはアメリカの警告を無視して、イランからパイプラインをインドまで引こうとしている。

インドまでガスパイプラインを引いたとしても、パキスタン民衆のインドに対する嫌悪感は弱まっていない。パキスタン軍は、インドがバローチスタンの抵抗勢力に資金を流していることを、ワシントンとNATOが見て見ぬ振りをしていると立腹している。またアメリカとアフガニスタンは、インドがアフガニスタン南部のパシュトゥン部族民の居住区にスパイ組織を送り込み、そこからパキスタンを不安定にすることを画策することを黙認していると、確信している。

したがって軍が、タリバンをアフガニスタンにおける駒として利用するのも、納得できる。(中略)パキスタンは、アメリカやNATOがカブール政権内に、タリバンや他のアフガン原理主義組織に場所を与えることを望んでいる。

ムシャラフは、彼が大統領として再選され、陸軍長官を兼任しながらあと5年の任期を勤めるために、アメリカの承認を得たい。したがって、公正な選挙と文民支配を求めた、最近のアメリカ政府関係者たちの発言は、パキスタンの将軍たちを不安にさせている。

ムシャラフは、公正で自由な選挙が行なわれることを主張している。しかし軍はすでに、PPPの参選を制限する計画を立てている。2002年には軍が選挙を取り仕切り、現在の国会は親陸軍派とイスラーム原理主義者たちが大多数を占める。

ムシャラフは窮地に追いやられている。軍事政権の存続に反対する国会では、公正な選挙が行なわれるだろう。しかし不正選挙が実施されれば、彼の権力の座の確保と陸軍の特権を危うくし、陸軍に対するアメリカの支持は、国際的な失墜と同様に決定的になると、彼は考えている。いっぼうで軍事政権は、パキスタンでは行く所まで行き着いてしまった。今や人気がなく、原理主義者たちを押さえることもできなくなった。最終的にワシントンはこれまでしてきたことを、繰り返す恐れがある。深呼吸して、アメリカの撤退とタリバンの復活の間にいる、唯一の盟友を支持するのだ。

hoonA Taliban comeback?
Ahmed Rashid

■アフガニスタン南部で、新たに戦闘機投入[060525 AFP]

アフガニスタン南部で、同盟軍と砲撃隊に援護されたアフガン軍が、夜を徹してタリバンと戦った。

新たな戦いが水曜日の夜、カンダハルのパンジュワイ地区で発生し、激しい爆撃が朝まで続いたと、村人が述べた。

パンジュワイ地区のパシュマルで、アフガン兵が「かなりの数のタリバン軍」と衝突したと、スコット・ルンディ少佐が述べた。

同盟軍が呼ばれ、「タリバンを全滅させるために大砲と空からの援護を求めた」という。「現時点では、死傷者の数はわからない」。

住民によると、「同盟軍兵士たちが、人びとに家の外に出て、武器を持っているなら外に出すように」と呼びかけたあと、戦闘が始まったという。「激しい爆撃があり、早朝まで続いた。これまで見た爆撃のなかで、最も激しいものだった」という。

今回の作戦は、同盟軍がタリバン80人を殺害した、日曜日と月曜日にパンジュワイ地区で発生した戦いの追跡作戦だった。

アフガン政府関係者によると、同盟軍に自宅を爆撃され、一般市民16人が巻き添えになったというが、村人たちによると、死者の数はさらに多かったという。

同盟軍は爆弾を使用したことを否定し、地元の民家に逃げ込んだタリバンを「狙い撃ち」したという。(後略)

hoonWarplanes join fresh fighting in southern Afghanistan
Nasrat Shoib、KANDAHAR

■元アフガン諜報組織責任者、ロラレイで逮捕[060525 Daily Times]

水曜日にパキスタン警察が、元アフガン秘密警察長官と元カンダハル知事のほか、アフガン人4人をロラレイ地区の難民キャンプで逮捕した。

アフガニスタンの秘密警察長官のアブドゥル・ラシッドと仲間5人が、クエッタから30キロ離れた、ザール・カレーズにある難民キャンプで逮捕された。

「パキスタンに不法入国し、アフガン難民キャンプに隠れていた。情報により警察がキャンプを捜索し、ラシッドと元カンダハル州知事のアブドゥル・カディールなど、仲間5人を逮捕した」という。パキスタンと外国通貨が押収された。

情報源によると、アフガン秘密警察長官は、バローチ抵抗勢力に武器と資金の協力をしていたという。(後略)

hoonFormer Afghan intelligence chief held in Loralai
Malik Siraj Akbar、QUETTA

■タリバン強力に、とアメリカ [060525 AP]

アフガニスタン南部の戦闘で、少なくとも戦闘員24人とアフガン軍兵士5人が死亡した。米軍は水曜日に、タリバンの「力と影響力が増大した」ことを認めた。

(中略)アフガニスタン南部のアフガン軍司令官のラフマットゥッラ・ラウフィによると、抵抗勢力60人が最近の戦闘で死亡した。しかし米軍主導同盟軍によると、死亡した戦闘員は24人だという。なぜ死亡者の数が一致しないかは、わからない。現場は僻地で、不安定な地域である。

火曜日の夜遅く、ティリン・コット地区にある小さな村の山中にある建物に隠れていた戦闘員たちが、パトロール中のアフガン軍と同盟軍を、小火器、ロケット推進手榴弾、迫撃砲で攻撃した。

戦いは6時間に及び、戦闘員たちは軍が援護を呼ぶ前に逃走しようとした。

軍は空からの援護を呼んだ。米軍の爆撃機と無人ブリデーター偵察機が、仏・英軍のジェット戦闘機とともに飛来し、戦闘員を爆撃し、ロケット弾を発射した。(中略)

米軍報道官のトム・コリンズ大佐が、戦闘員の数が増大したと述べた。「最近、カンダハル、ヘルマンド、ウルズガンでは、戦闘員たちの力と影響力が増大している」。「タリバン原理主義者たちが、数百人単位で膨れ上がっている」という。

コリンズによると、戦闘員たちは貧しい村人を仲間に引き入れているらしい。(後略)

garrU.S. says Taliban strength is growing
NOOR KHAN、KANDAHAR

■英国大使の搭乗した飛行機、炎上[060524 AFP]

英国大使が搭乗した飛行機が、アフガニスタン南部で着陸しようとしたところ、炎上した。搭乗者は全員無事だったという。

英国C-130ヘルクレスが水曜日、ヘルマンド州のラシュカル・ガーに着陸した際、車輪が火を噴いた。英国大使のステファン・エバンスが搭乗していたが、無事だったとい。

(中略)アフガン政府関係者によると、技術的な問題のようだというが、英軍によると、原因はまだ捜査中だという。機体は尾翼以外、全焼した。

(中略)先月も、アメリカの対麻薬組織に貸与された飛行機が、ラシュカル・ガーで墜落し、搭乗者5人と地上にいたアフガン人3人が死亡している。ロシア製のアントノフ32は滑走路のはずれにあった家屋に激発した。パイロットが、横切ったトラックをかわしきれなかったという。

hoonPlane carrying British ambassador catches fire in Afghanistan
KANDAHAR

■パキスタン、アルカイダ戦略家をアメリカに引き渡す[060524 Reuters]

500万ドルの賞金が懸けられ、スペインで指名手配となっていたアルカイダメンバーがアメリカに引き渡されたと、パキスタン諜報組織関係者が水曜日に語った。

シリア人でスペインのパスボートを持つムスタファ・セトマリアン・ナサール別名アブ・ムサード・アル・スリが、去年パキスタンで逮捕されたあと、2ヵ月前にアメリカに引き渡された。

「アブ・ムサード・アル・スリはもはやパキスタンにはいない」。「アメリカに引き渡された」と、パキスタンの諜報組織関係者が語った。繰り返しアメリカに要求されたために、3月に引き渡したという。ワシントンはこれを確認していない。

パキスタンは、アルカイダ幹部が逮捕された場合はすぐに発表するのが常だが、ナサールに関しては沈黙を守っていた。去年の10月31日に、戦闘の末、クエッタで逮捕されたらしい。(後略)

hoonAl Qaeda strategist handed over to U.S. by Pakistan
Simon Cameron-Moore、ISLAMABAD

■アフガニスタンの戦闘で64人死亡[060524 AP]

アフガン治安軍とタリバン戦闘員がアフガニスタン南部で衝突し、戦闘員60人と兵士4人が死亡したと、アフガン政府関係者が水曜日に発表した。

ラフマットゥッラー・ラウフィ将軍によると、戦闘は火曜日の夕方、ウルズガン州で発生して、戦闘員60人の遺体が回収されたという。アフガン兵士4人も死亡した。

現場が僻地で連絡がとれないために、死傷者の数を確認することは難しい。

同盟軍の空軍機が呼ばれたとラウフィが語ったが、同盟軍報道官はこれを確認していない。

戦闘はティリン・コット地区の小さな村で発生し、その後戦闘員たちは山中に逃げ込んだ。タリバンの陣地が空爆されたという。(後略)

garr64 killed in south Afghanistan fighting
KANDAHAR

■ビンラディン、9.11へのムーサウィの関与を否定[060523 AP]

火曜日に発表されたオーディオ・テープでビンラディンと思われる人物が、ザカリアス・ムーサウィもグアンタナモ刑務所にいる囚人たちも、9.11の攻撃に関与していないと語った。

「彼は9.11に関与していない」と、インターネットに発表されたテープで語った。「私が19人を管轄し、ザカリアスにはこの仕事を任命していない」という。

ワシントンの対テロ関係者によると、米諜報組織はビンラディンのメッセージを承知しているという。そのうちの1人は、テープが本物であることは確実だと語った。

ビンラディンは、グアンタナモ刑務所に拘束されているテロ容疑者のほとんど が、アルカイダと関係がないという。「グアンタナモにいる兄弟たちは、9.11の出来事と関係がない」。また「アメリカと戦うアルカイダの方法に反対した者たちもいる」という。

ビンラディンによると、9.11のハイジャック犯たちは、「パイロットと協力者」の2つに分かれる。「モーサウィはまだ飛行訓練中だったので、あなたの政府が主張するように、20人目ではない」。また彼は計画について知らなかったために、危険ではなかったという。(後略)

hoonBin Laden: Moussaoui Not Linked to 9/11
MAAMOUN YOUSSEF、CAIRO

■アフガニスタンの攻撃で、さらに死者[060523 BBC]

ヘルマンド州で車列が襲撃されたあと、警察官3人とタリバン12人が死亡した。

英軍はヘルマンドに駐屯以来、初めてタリバン戦闘員と戦った。

これとは別に、ワルダックの爆発で、アフガン保健活動家3人とその運転手が死亡した。

先日カンダハルでは、米軍主導軍の爆撃で80人近くが死亡している。

《「殉教」》

政府関係者によると、タリバン戦闘員がヘルマンドの北部で政府の車列を襲撃した。「警察官3人が殉教し、6人が負傷した」と、州報道官のムハイディン・ハーンが『AFP』に語った。また今日の攻撃で、タリバン12人が殺害された。

2件目攻撃では、女性保健活動家とその2人の仲間と運転手が乗った車がワルダックで爆発し、死亡した。

《英軍の活動》

ヘルマンドでは英軍が駐屯以来、アパッチヘリコプターを初めて出動させた。(後略)

hoonMore die in fresh Afghan attacks

■アフガンの戦闘で、数十人死亡[060523 Washington Post]

月曜日にヘルマンド州で、少なくともタリバン80人と一般市民16人が、米軍主導軍によると地上と空からの攻撃で死亡した。

(中略)米軍司令官とアフガン政府は、再組織化されたタリバン運動の力と決意を憂慮している。タリバン報道官のムハンマド・ハニーフは2週間前に、国際軍がアフガニスタンから撤退しなければ、「我々の聖なる土地は地獄になるだろう」と、誓った。

(中略)カンダハルとヘルマンドの他に南部の2州が、急速に夏の戦場と化している。アフガン軍とNATO主導軍は、タリバン戦闘員や他のアフガン民兵、麻薬密売人や外国人イスラーム戦闘員などの、反政府組織と戦っている。

軍関係者によると、暴力は頻繁になり、地理的に拡大しているが、これらの組織は統率されていないという。逆に、アフガン軍や外国軍が広大な荒れ果てた部族地帯に勢力を拡大していることに反応した、「押し返し」だと語る。

「軍と政府の存在が導入されたことによる、変化と言える。悪い奴らは、抵抗運動の機会がなくなりつつあると感じている」と、米軍主導軍司令官のベンジャミン・フリークレイ少将が語った。

フリークレイによると、パキスタンのクエッタから指揮を出すオマール師に従う原理主義のタリバン戦闘員は、1500人以上もいないという。地元アフガン人のほとんどは、戦闘員たちに強制されたり、現金を支給されて仲間になっているという。

「リーダーたちは、発展を望んでいない者たちだ。女の子が学校に行くことをいやがり、変化を脅威と感じている」。しかし戦場で逮捕された者たちは、家族を養うための仕事を探していたところ、アメリカ人と戦ったら1日4ドル提供すると言われたという。

アメリカやアフガニスタンのアナリストによると、タリバン運動は以前のような宗教的な動機が希薄になっているという。タリバンが麻薬密売人などと協力したり、自爆や戦場で遺体を切断するなど、これまでアフガン人にとっては罪と見なされる行為が見られることが、その証拠だという。

タリバン報道官のハニーフの最近の発言によると、タリバンは自爆者たちを「殉教者」と見なし、欧米に麻薬がはびこっていることが、麻薬の密輸の原因だという。「欧米社会と戦う手段があれば、我々は満足だ」と、イタリアの『La Repubblica』に語った。アルカイダとは作戦上の協力はなく、単なる「戦術的な協力」のみだという。

カルザイなどのアフガン人たちは、繰り返しパキスタンを非難し、特に宗教政党や諜報組織がアフガニスタンを不安定にしようとしてタリバンに協力している、と語る。しかしアメリカ政府関係者は、このような説明は単純すぎて、国内要因を見落としていると語る。

カンダハル周辺の政治リーダーの中には、中央政府の怠慢、地元民兵の非武装化や対麻薬プログラムの失敗、約束された地域開発の遅れ、アフガン国軍・警察養成の遅れのために、抵抗運動が復活したという。

国内各地から募集された、新しい多民族治安部隊は、南部の部族関係を熟知せず、少数があまりにも広範囲に配置されたために、抵抗勢力たちには有利になったという。特にパンジュワイのような地域では、組織は地元の部族民と深い関係を持つ。

「世界全体が我々の味方なのに、なぜ我々は失敗しているのだろうか」と、カンダハル出身の国会議員のハリッド・パシュトゥンが語る。「これがジハードなんてものではないことは、誰もが知っている。しかしタリバンの出現の背後には、あまりにも多くの理由がある。芥子栽培農民たちは、外国人の約束に裏切られた。今タリバンが、彼らを守っている。軍閥たちは、あまりにも早く非武装化された。今彼らは殺害されている」。

アフガンとアメリカ政府関係者たちは、タリバンには、2つ目のグループがあるという。彼らは、学校に放火したり、非イスラーム的な戦術など、現在の反政府攻撃を支持していない。しかしヤギやヒツジを提供するなど、彼らを平和な生活に戻そうとするプログラムは、効果的ではなかった。

ヘルマンド州出身の政治家、ムハンマド・アンワルは、政府や外国人は、「良い」タリバンと「悪い」タリバンをもっと厳密に区別し、その後彼らと交渉するべきだと言う。さらなる攻撃を、刺激してはならないのだ。

「我々はこれらの問題をアフガンの方式で、つまり話合いで解決しなければならない」。「軍や警察は古いロシア製のジープに乗り、重火器やSUVでマフィアと戦おうとしている。村人たちは、自分たちを守ってくれる者がいないことを知っている。だからタリバンに協力する。この状況は危険だ。さらにひどくなっていくだけだ」。

hoonDozens Are Killed In Afghan Fighting
Pamela Constable、BAGRAM

■軍車輌、大破[060523 News]

月曜日に北ワジリスタンのミランシャー〜ダータケール間にあるボヤ村で、リモートコントロールを使った改良爆弾が爆発し、軍の車輛が大破した。

諜報情報によると、ピックアップと軍の飲料水用のタンクローリーが狙われた。ビックアップが大破したが、乗員は無事だった。タンクローリーは爆発の難をのがれた。

いっぽう部族民戦闘員たちはミランシャーのモスクに幟(のぼり)をあげ、影響力のある長老、トティ・グルを殺害していないと主張した。

また南ワジリスタンのシャカイにある検問所に、ロケット弾10発が撃ち込まれた。軍が大砲で報復した。負傷者はいない模様である。

また南ワジリスタンのマフスード族の居住地では、以前の軍事作戦の死亡者の遺族に、政府の補償を受け取らないよう忠告するビラがまかれた。ビラには、「アメリカの工作員」である政府から金を受け取ってはならないと、書かれていた。(後略)

hoonMilitary vehicle damaged in blast
MIRANSHAH

■オークザイ、新北西辺境州知事に[060523 News]

元ベシャワル警察司令官だったアリ・ムランマチド・ジャン・オークザイが、新たな北西辺境州知事に任命された。

オークザイは、今週退任した前パキスタン海軍高官、カリルール・レーマンに取って代わる。

オークザイ中将はオークザイ部族地帯出身で、2001年3月から2005年3月まで、ベシャワル警察司令官だった。在任中、パキスタン軍は初めて部族地帯に入った。またカイバル行政区のティラー谷など、今まで「侵入不可」だった地域にも侵入した。当時米軍とアフガン民兵が、トラボラの山中で、アルカイダとタリバンと戦っていた。(後略)

hoonOrakzai named NWFP governor
Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR

■タリバン司令官、いまだに逃走中[060522 BBC]

タリバン司令官のダドゥッラー師は逮捕されていていと、アフガニスタン南部の米軍主導軍報道官が発表した。先週アフガン政府関係者が、ダドゥッラー司令官を逮捕したことを示唆していた。

米軍司令官によると、タリバン幹部が逮捕されたことは事実だが、ダドゥッラーではないという。「ダドゥッラーと容姿が似たタリバン幹部を逮捕したが、ダドゥッラーではないことを言明する」と、ジェームズ・ヨンツ少佐が語った。

hoonTaleban commander still at large

■アフガニスタンの空爆で76人死亡[060522 AP]

米軍主導の軍機がアフガニスタン南部にあった抵抗勢力の拠点を爆撃し、タリバン戦闘員60人と一般市民16人を殺害した。

日曜日の夜遅くと月曜日早朝、カンダハルのアジジ村で爆撃があったことを、同盟軍が認めた。戦闘員50人を殺害したという。米軍のエイケンベリーによると、一般市民も死亡した可能性があるという。

これで水曜日以来、戦闘員265人以上が死亡したことになる。

カンダハル州知事のアサドゥッラー・ハリッドによると、月曜日の攻撃で一般市民16人が死亡し、別の16人が負傷して病院に運ばれたという。

「戦闘では、このような事件は避けられない。特に、タリバンが一般市民の家に隠れている場合は、避けられない」という。

米軍報道官のトム・コリンズ報道官によると、同盟軍がタリバンがいた家屋を攻撃したという。「正確なターゲットを狙ったことは間違いない」。「自分たちを守るために、敵が一般市民のそばに隠れていることはよくあることだ」。

「ヘリコプターがマドラッサを爆撃したために、何人かのタリバンが一般人の家に逃げ込んだ。そうしたら、家が爆撃された」と、ある住民が述べた。「タリバン35〜40人が死亡しているのを見た。また一般市民50人が死亡または負傷していた」。

別の住民によると、自分の家の人間10人が死亡したという。そのうちの3〜4人は子供だった。「死体がそこいら中にある」という。

(中略)いっぼう元パクティア州知事のムランマド・アリ・ジャラリが日曜日に拉致されたあと、遺体で発見された。ジャラリは尊敬を集めた長老で、カルザイ支持者である。

garrAirstrike in South Afghanistan Kills 76
By NOOR KHAN, Associated Press Writer

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2006.