【2006年7月17日〜7月23日】


■アフガンの武力衝突で「22人」死亡[060723 BBC]

最近のアフガニスタンにおける武力衝突で、少なくとも22人が殺害された。死亡者うち、タリバン戦闘員が19人、警察官が3人である。

タリバンは、ヘルマンド州における英軍とアフガン軍との戦いで死亡した。警察官は、ガズニ州でタリバン戦闘員に殺害された。土曜日には一般市民6人とカナダ兵2人が、カンダハルで発生した二重の自爆事件で殺害された。

ヘルマンドでは、「政府と英軍がタリバン19人を殺害し、パキスタン人2人を含む17人を逮捕した」と、アミール・ムハンマド・アヘンドザイ州副知事が語った。地元の人間によると、一般市民も殺害されたという。

ヘルマンド州の州都ラシュカルの近くの村にあるタリバンの拠点を英軍とアフガン軍が攻撃し、戦闘となった。

ガズニ州のゲランでは、検問所が銃撃され、アフガン警察官3人が殺害された。

hoonAfghan violence 'leaves 22 dead'

■アフガンの自爆で8人死亡[060723 BBC]

カナダ軍兵士2人とアフガン一般市民6人が、カンダハルで発生した二重自爆事件で死亡した。

爆発物を搭載した車が車列に突っ込み、兵士が死亡し、8人が負傷した。その直後に現場のそばで、2人目の自爆犯が、アフガン人6人を殺害した。

これに先立ちヘルマンド州では、アフガン兵と米軍主導軍がタリバン戦闘員13人を殺害した。

カンダハルの爆発では、アフガン一般市民19人も負傷した。自爆犯も、攻撃の際に死亡した。

タリバン報道官だという男が報道陣に、今回の事件はタリバンの犯行だと電話で述べた。今後同盟軍とアフガン軍に対して、さらに自爆攻撃を実施するという。

ヘルマンドでは、戦闘ヘリコプターに援護された地上軍との戦いで、タリバン15人も負傷した。

戦闘は、ヘルマンド州のガルムサール地区で発生した。先週同盟軍がタリバンから奪回した地区である。(後略)

hoonAfghan suicide blasts kill eight

■パキスタンの戦闘員、話し合いのあと停戦の期限を延長[060723 Reuters]

土曜日に親タリバン戦闘員が、パキスタン軍と停戦の期限を1ヵ月延長し、長老たちに部族地帯の安全を話し合うための期間を与えたと、関係者が述べた。

先月戦闘員たちは1ヵ月の停戦を表明し、長老たちに北ワジリスタンの問題を解決するための時間を与えていた。停戦の延長は、長老と政府関係者が戦闘員たちとジルガで数回話し合った結果、決まった。

「話し合いは有意義で、北ワジリスタンに平和を取り戻すために、停戦がさらに1ヵ月延長された」と、政府と戦闘員との間の仲介者である長老のモーラナ・ネック・ザマーンが述べた。(後略)

hoonPakistani militants extend ceasefire after talks
MIRANSHAH

■部族民32人釈放、検問所2カ所撤去[060721 News]

部族民に対する好意の印として政府は木曜日に、北ワジリスタンで行なわれた取り締まりで逮捕された部族民32人を釈放し、検問所2ヵ所を撤去した。

45人からなるジルガのメンバーが北ワジリスタンに到着した木曜日の午後に、これらの措置がとられた。(中略)

ミランシャーに到着したジルガのメンバーたちは、部族の長老や重鎮、宗教指導者たちと会った。ここで北ワジリスタン行政官のファクル・アラームが、拘束されている62人のうちの32人の釈放と、検問所2ヵ所の撤去をを発表した。さらに数ヵ所、予測では4ヵ所の検問所が撤去されるそうだという。

(中略)木曜日にバジョール部族地帯の戦闘員たちが、2度目の話し合いのために国境近くのデマドーラを訪れたジルガに、協力を約束した。有名な長老であるマリック・アブドゥル・アジーズ、別名カマール・マリックが、バジョール行政区の部族代表者150人からなる長老からなるジルガ率いた。

戦闘員の代表として、モーラナ・ファキール・ムハンマドの部下であるモーラビ・リアカットが、モスクで開催された話し合いに参加した。モーラビ・リアカットは、覆面をした数十人のボディーガードとともに現れたという。ジルガのメンバーはモーラビ・リアカットに、バジョールの中心であるカールで開催された政府関係者との話し合いについて、報告した。

マリック・アブドゥル・アジーズによると、戦闘員たちは、数百年間保持してきた伝統と慣習にしたがって、問題を解決するために協力することを約束したという。

モーラビ・リアカットの話として、宗教指導者たちが平和的解決のためにジルガを率い、話し合いを開催することを歓迎するという。パシュトーンであることやバジョールの人間として、自分たちは住民たちを苦しめることはしないと語った。「地元の慣習や伝統を重んじ、対話を通して問題を解決する準備がある」と述べたという。

戦闘員のリーダーは、外国人戦闘員を匿ったとして逮捕された部族民やその親戚すべてを釈放すること、家宅捜索で押収された日常品などの財産の返還を求めた。(中略)とくに、長期にわたって拘束されているバジョールのTanzim Nifaz Shariat-i-Mohammadi(TNSM) のリーダー、モーラナ・イスマイルとモーラナ・イナヤットゥール・レーマンの釈放を、強く求めた。

そのうちの1人のモーラナ・イスマイルは、TNSM会長のモーラナ・スーフィ・ムハンマドとともに逮捕されたが、後に釈放された。しかし部族地帯で状況が緊迫してきた際に、再び逮捕されて現在に至る。

hoon32 tribesmen freed, two checkpoints dismantled
Mohammad Yasin、MIRANSHAH

■ニューヨークのアルカイダ関係事件でパキスタン人に30年の刑[060720 Reuters]

アメリカのガソリンスタンドを爆破するアルカイダの計画に協力していたことで逮捕されたパキスタン人に、30年の刑が木曜日に求刑された。

ウゼール・パラチャは、FBIによる3日間の取り調べで嘘の供述を強制されたと主張したが、アメリカの地区裁判官のスィドニー・スタインは、彼はアルカイダに協力していることを「十分自覚していた」と述べた。

(中略)11月に行われた裁判では、アルカイダに物質的協力を提供した罪を含む、5件の罪状で有罪になった。(中略)

検察当局は、パラチャは父親のサイフラー・パチチャとともに、アルカイダのメンバーであるマジッド・ハーンやアマール・アル・バローチと、パキスタンで数回話し合ったという。パラチャはパキスタンにいたハーンに、旅券と2000万ドルを与えることに同意したという。ハーンはメリーランドのガソリンスタンドを爆破しようとしてたといわれる。

裁判では計画に関する証拠の提示はほとんどなく、FBIの質問により、パチラャは計画の詳細を知らなかったことがわかったと、裁判官は指摘した。「あなたは知性のある、非常に教養の深い男だ」と、裁判官が述べた。「あなたは大きな過ちをここで犯した。アメリカの社会にとって、パキスタンの社会にとって、大きな損失だ」。

他の容疑者は、どこか別の場所で拘束されているが、告訴されていない。弁護士は、パラチャは彼らに利用されていると訴えた。(後略)

hoonPakistani given 30 years in New York al Qaeda case
Christine Kearney、NEW YORK

■同盟軍の攻撃で、一般市民10人死亡とアフガニスタン政府[060720 AFP]

カルザイが要請した調査から、先週アフガニスタン南部で実施されたタリバンに対する同盟軍の攻撃で、一般市民10人が死亡したことが判明したと、大統領報道官が述べた。

7月10日にウルズガン州で実施された爆撃で、さらに女性と子供が2人を含む27人が負傷し、タリバン50人も殺害されたと、大統領報道官のカリーム・ラヒーミが述べた。

爆撃があった翌日に地域の住民や法関係たちが、一般市民60人が死亡したと述べていた。

ラヒーミによると、タリバン8人が地元住民の家に集まっているという諜報情報をもとに、ティリン・コットの近くを爆撃した。「家が襲撃された。その家は破壊され、他に3軒が破壊された。市民10人が死亡し、27人が負傷した」という。

タリバンは民家から同盟軍に応戦して、負傷者が発生した。タリバンは負傷者たちを連れ去り、隣りのパキスタンの病院でも手当を受けたという。

爆撃のあった翌日、負傷した親戚をカンダハルの病院に運んだフェダ・ムハンマドという村人が語ったところによると、人々が寝静まったころ、ヘリコプターが発砲し始めたという。

「突然ヘリコプターが村の上空を飛んでいるのが聞こえてきて、我々の家や村に発砲し始めた」。「人々は怖くなって、あちこちに逃げ始めた。ヘリコプターは、炎上した家から走り出した人々を撃ち始めた」。「約10軒が完全に破壊された。10軒以上が大きな損害を受けた。おそらく一般市民50〜60人が死亡したと思う。40人ほどが負傷した」。

同盟軍は、「過激派」40人以上を殺害したと発表している。(後略)

hoon10 civilians killed in coalition raid: Afghan government
KABUL

■戦闘員、囚人の釈放と検問所の撤去を要求[060720 News]

水曜日に北ワジリスタンの部族民イスラーム過激派が、ジガルの結成と一行のミランシャー訪問を慎重に受け入れたが、話し合いが成功する可能性を高めるために、自分たちが要求している仲間の釈放と軍の検問所の撤去を実行するよう、要求した。

戦闘員報道官であるアブドゥッラー・ファルハードが北ワジリスタンから電話をかけてきて、政府がいまだ拘束している仲間65〜70人の釈放と、道路に設置された20ヵ所の軍検問所の撤去を、繰り返し要求した。

水曜日に45人からなるジルガが、ペシャワル州知事のアリ・ムハンマド・ジャン・オラキザイと最初の話し合いを持った。ジルガ結成は数日前に発表されたが、構成員となるメンバーは、このとき初めて明らかにされた。

ジルガのメンバーは北ワジリスタンのミランシャーを訪問予定で、戦闘員と行政官の代表者を交えて、会合を持つ。

慣例に従ってオラクザイ知事はジルガに、政府に代わって“wak”(権限)を与え、メンバーに慎重に行動するよう、要求した。ジルガに期日は設けられていないが、知事はできる限り早く問題を解決するよう、要求した。

次にジルガは、戦闘員たちに“wak”を求める。ジルガの決議事項は、部族の伝統と習慣に従って、政府と過激派の両方に対して権限を持つことになる。当局はジルガの構成員の名前を公表していない。

ファルハード報道官は、政府が自分たちが停戦するための条件の1つであった、関係部族民や長老たちの特権の復活と、行政官や軍関係に雇用されている部族民たちの給料の昇格があったことを認めた。身分証明書などを発行しないなどの、部族民に対する懲戒措置は取り下げられたという。また、拘束されていた部族民が釈放されたことも認めた。しかし、まだ70人ほどが拘束されており、ジルガの成功のためにも、彼らの釈放を要求した。

さらに北ワジリスタンの幹線・支線道路に設置されたすべての検問所の撤去を要求した。以前からある検問所は残してもよいが、検問は以前のように部族民警察が行ない、兵士たちは撤退すべきだという。

政府関係者に、7月25日に期限が切れる予定の停戦を延長するための戦闘員の条件について問うと、当局は彼らの要求のいくつかを考慮したいと述べた。政府はすでに部族民の一部を釈放し、残りについても、考慮中だという。近々7〜8ヵ所の検問所が撤去される予定だともいう。しかしすべての要求は、一度に受け入れるわけにはいかないと述べた。

戦闘員報道官も融和的な発言をして、脅迫したり期限を設けたりはしなかった。戦闘員たちは近々自分たちの要求が受け入れられることを期待していると、述べた。

戦闘員のメンバー8人からなるシューラ(話し合い)が7月24日に予定されており、25日の停戦の期限の延長を話し合う予定だという。メンバーの名前は公表しなかったが、“ameer”(責任者)の下で、北ワジリスタンで活動するすべての戦闘員たちは結束しているという。

いっぽうで戦闘員たちは仲間の釈放を祝福して、ミランシャーの近くのグラム・ハーン道路にアーチや旗を立てた。釈放を勝ち取ったことを祝い、ダルガ・マンディのマドラッサまで行進するという。祝砲も予定されている。

hoonMilitants demand prisoners release, checkpoints removal
Rahimullah Yusufzai

■アフガンのカナダ軍基地、ロケット弾で攻撃され、タリバンさらなる戦いを予告[060719 Canadian Press]

水曜日に、カナダ軍が駐屯するカンダハル空軍基地がロケット弾で攻撃され、アフガニスタンにいる外国とに対する攻撃を激化すると、タリバンが警告した。

カナダ軍基地は4日前にも攻撃され、このときカナダ兵2人が負傷した。6月の終わりからは、6回目の攻撃である。

水曜日の攻撃で、同盟軍兵士1人が負傷した。

タリバンは、アフガニスタンにいる外国軍や政府軍に対して「新しい前線」を築く予定で、近々「激しい」行動を取ると警告した。

書面によるこの声明には、「外国の占領軍」に協力しなければ、アフガン警察の軍を許すと書かれていた。これを受け入れなければ、さらに犠牲者は増えるという。

「近々、ムジャヒディンの作戦が増えるだろう。作戦は強力で激しく、各地に新たな前線が開かれる」という。声明は「アフガニスタンイスラーム首長国連邦」というメディア委員会の名前で発表された。タリバン時代のアフガニスタンに対する名称である。(後略)

hoonCanadian base in Afghanistan hit by rocket as Taliban threatens more
violenceTerry Pedwell

■機動部隊兵士2人、アフガニスタンで殺害される[060719 Stars and Stripes]

アフガニスタンでは3月からこの日曜日まで、機動部隊兵士がタリバン戦闘員たちと戦い、これまで1人の犠牲者も出していなかったが、この2日間で2人が死亡した。

日曜日には、ザーブル州のデー・チョパンの前哨基地で警備にあたっていた兵士1人が死亡した。

月曜日には、ウルズガン州のタリン・コットの河原を捜査中の隊が襲撃され、兵士1人がロケット推進手榴弾で殺害された。このほかに6人が負傷し、2人が重傷でを負った。(後略)

hoonTwo Task Force Warrior soldiers killed in Afghanistan
Leo Shane III、LAGMAN

■2つ目の「タリバン占拠」の町、再びアフガニスタン政府の管轄下に[060719 AFP]

アフガン軍と同盟軍が、24時間以上前にタリバンに占拠されたアフガニスタン南部の2つの町を、再び支配下に置いた。

ヘルマンド州のガルマサールとナワイ・イ・バラクザイの政府本部に、再びアフガニスタンの旗が翻った。

(中略)軍が地区を奪回するために突入したが、ほとんど抵抗を受けなかったと、同盟軍報道官のトマス・コリンズが述べた。「昨夜ナワイに入って、彼らを追い払った。今朝ガルムサールに入り、ほとんど抵抗受けずに、彼らを追い払った」。「大きな事件にしては、ほとんど戦闘がなかった」。(後略)

hoonSecond 'Taliban-held' district back in Afghan government control
KABUL

■米軍、ヘルマンドの町をタリバンから奪回すと主張[060719 Guardian]

米軍関係者は昨日、タリバンがヘルマンド州の2町を占拠したあとで、アフガニスタン南部を奪回するための「大きな作戦」を実施する準備を開始した。

アフガン政府関係者によると、何十人ものタリバンがパキスタンからグラムサールに入り、日曜日に少人数の警察官たちを敗退させたという。日曜日に多数のタリバン戦闘員がグルムサールからさらにナワ・イ・バラクザイに入り、ここでも警察は逃走した。

「International Organisation for Migration」関係者によると、最近ヘルマンドで実施されているタリバンと同盟軍の戦いのために、アフガン人約4000人が逃げ出したという。

「タリバン過激派がガルムサールとナワ・イ・バラクザイを占拠した。同盟軍は、彼らの動きを見ている」と、米軍報道官のトム・コリンズ大佐が述べた。「近々大きな作戦が実施される」。

昨晩、アフガン軍と同盟軍兵士数百人が、タリバン戦闘員たちが逃走したあと、ナワイ・イ・バルカザイを奪回したという報告があった。タリバンは警察の建物や保健所、学校などに放火したあと、立ち去ったという。

軍は、さらに砂漠に囲まれた、数千人が住民がいるガルムサールに向かう予定だという。

内務省のアブドゥル・マリーク・スィディーキは、パキスタンの過激派組織であるラシュカレ・トイバと、親タリバンを掲げる政治政党のイスラーム進学者協会が、ガルムサールの占拠に協力したと非難した。

パキスタンのラホールでは、イスラーム進学者協会報道官のリアーズ・デュラニが、ヘルマンドの戦闘に組織のメンバーが関わっているというアフガンの主張を退けた。「カルザイ政府に抵抗するアフガニスタンの戦闘員に、協力していない。カルザイが、秩序をもたらすことに失敗しているという事実があるだけだ」と述べた。(後略)

hoonUS military vows to reclaim Helmand towns from Taliban
Richard Norton-Taylo、Kabul

■アフガニスタン、道徳省を復活予定[060718 AP]

アフガニスタン政府は火曜日に、道徳省を復活させることを発表したが、タリバンが施行していた悪名高い部門と似ることはないと、約束した。

アフガニスタンの宗教者や部族のリーダーたちがカルザイ政府に、道徳省を復活させることを要求していた。(中略)

ニューヨークの人権団体は、「女性や弱者の人権侵害が非常に懸念される」と憂慮した。

カルザイ大統領の報道官のカリム・ラヒーミは、心配の必要はないという。「人々はタリバン政権下の道徳省を恐れていた。しかし新たに設置される省は、タリバンのものとは違う」。「アフガン社会を改善するために、道徳や宗教活動を実践する」。

ラヒーミによると、カルザイは宗教者や部族のリーダーたち同部門の再組織化の計画を話し合い、聖地巡礼と宗教問題省で、今後これを検討していくという。

人権団体によると、新たな部門はアルコールや麻薬、犯罪や汚職を中心に扱うというが、非常に保守的なアフガニスタンでは、犯罪法がすでにこのような問題を取り扱っているという。

「アフガンの女性や女児は、いつも危険に直面している。政府は彼らの生活を規定することよりも、彼らの毎日の生活を向上させるべきだ」と、人権団体で研究するザマ・コルセン・ネフが語った。「この保守的部門を復帰させることは、国家の大きな問題となっている実質的な安全や人権問題から、目をそらす結果になる」。(後略)

hoonAfghanistan to re-form virtues ministry
AMIR SHAH、KABUL

■「タリバンに占拠」された2町のうちの1つ、奪回[060718 AFP]

アフガン軍と同盟軍が、タリバンが占拠したアフガニスタン南部の2地区を奪回するために激しい戦闘を実施し、そのうちの1つを夕方までに取り戻したと、関係者が述べた。

イスラーム抵抗勢力が月曜日の夜遅くに、ヘルマンド州の無法地帯だったガルムセールと隣接するナワイ・イ・バラクザイを占拠した。

パキスタンと隣接するガルムセールでは、地区本部に掲げられたアフガニスタンの国旗を焼き、タリバンを支持するパキスタンの宗教政党のイスラーム神学者協会の旗に置き換えた。

「夕方5時半頃に、ナワイ地区を奪回した」と、国防省報道官のムハンマド・ザヒール・アジミが述べた。

これに先立ち警察は、月曜日の夜遅くに数時間の戦闘の結果、町を奪回したと述べたが、アジミはそのようなことはないと語った。

「この地域を完全に奪回するために、作戦は進行中」だという。「ガルムセールを奪回するために、大きな作戦が実施された。数時間後には、取り戻せるはずだ。負傷者の数は、後に発表する」。「作戦は同盟軍の空からの援護を伴い、アフガン軍と警察の協力で実施された」。

ガルムセールは、2週間以上の戦闘のすえにタリバンに占拠されたと、大統領の報道官のカリム・ラヒミが述べた。「約42人の警察が16日間勇敢に戦ったが、撤退せざるをえなかった」という。「撤退したあと、タリバンを乗せた8台の車が国境を超えてやってきて、地区を占拠した」。

地区はパキスタンに接する砂漠地帯で、地区の中心は何もない砂漠を200キロ超えた先にある。

いっぽうタリバンは、アフガニスタン南部を近々すべて支配すると述べ、新たな攻撃や自爆を強化すると語った。「今日、明日にも開始する作戦で、南部や中南部の地区のほとんどを占拠する」と、タリバン報道官のムハンマド・ハニフが『AFP』に述べた。

新たな攻撃は、「多数」の自爆や道路際の爆発、政府や同盟軍に対するヒット・エンド・ラン攻撃だと、ハニフが談話で語った。

(後略) hoonOne of two 'Taliban-held' Afghan districts freed
Nasrat Shoib、KANDAHAR

■パキスタン、取り締まりでタリバン数十人を逮捕[060718 Reuters]

パキスタンがバローチスタン州で、タリバン戦闘員数十人を逮捕した。バローチ政府は、過去2日の間にアフガン人150人を逮捕した。警察によると、ほとんどがタリバン戦闘員だったという。なかには、正式な書類を持っていなかったために、逮捕された者たちもいた。

「全員がタリバンとベテラン戦士だった。宗教学校の学生ではない。ここに不法滞在していたアフガン人だ」と、州警察副長官のサルマン・サイードが述べた。(中略)今後も取り締まりが行なわれるという。

月曜日にクエッタで逮捕された者たちの中には、ヘルマンド州の前タリバン司令官のムッラー・ハムドゥッラーが含まれている。(後略)

hoonPakistan arrests scores of Taliban in crackdown
QUETTA

■南ワジリスタンのタリバン、税の徴収をやめるよう、行政官に要求[060718 Daily Times]

タリバン司令官が南ワジリスタン行政に、輸入税の徴収を廃止するよう警告した。

「タリバン司令官たちがジャンドーラの行政本部を訪れ、部族民から輸入税を徴収しないように要求した」と、行政関係者が語った。

タリバンは税の徴収を「非イスラーム的」と考え、ただちに廃止しなければ「厳格な対策」を取ると税徴収官を脅かした。行政府は南ワジリスタンに輸出入する物品に対して、約20カ所に設置された検問所で毎日数千ルピーの税金を徴収している。税金は行政に必要な「行政開発基金」に入る。

関係者によると、行政関係者は「ジハード司令官」幹部をワナに招いて、問題を話し合ったという。「ジハード司令官たちは南ワジリスタン行政官のムニール・アザムに会い、輸出入税に関して話し合っている」という。

hoonS Waziristan Taliban tell admin not to collect tax
PESHAWAR

■タリバン、アフガンの2つの町を占拠[060718 AP]

タリバン戦闘員がアフガニスタン南部の2つの町を占拠し、警察や政府関係者が町から逃げ出したと、関係者が月曜日に述べた。

タリバンはアフガニスタン南部で自由に活動し、警察の存在は実質的に無いと言っていい。しかし抵抗勢力たちが町全体を占拠したことがあるのは、これまで1回だけである。

ウルズガン州のチョーラを占拠したときには、すぐに追い出された。

(中略)月曜日に多数の戦闘員たちがヘルマンド州のナワイ・イ・バラクザイの町に突入し、短時間の衝突のあと、警察を追い出した。

日曜日にタリバン数十人が、警察を追い出してから、近くにあるガルムセール町の敷地に立てこもった。治安部隊と政府関係者は逃げたと、政府関係者が述べた。この関係者によると、現在タリバンはガルムセールとその周辺を「自由に歩き回っている」という。

同盟軍報道官のスコット・ランディによると、「ヘルマンド州の2つの地区をタリバンが占拠した、という報告を受けている。状況を把握するために、さまざまな方面とコンタクトを取っている」という。「タリバンは大いなる脅威だ。しかし同盟軍は、いつでも、どこでも、彼らには負けない」。

英軍報道官のドリュー・ギブソンは、2地区における敵の「活動」について確認したが、詳細は語らなかった。英軍はヘルマンドに3000兵を派遣している。

月曜日にヘルマンド州のティリン・コットで激しい戦闘があり、タリバンが同盟軍兵士1人を殺害、11人を負傷させたと、米軍が発表した。死亡した兵士の国籍はわからない。

hoonTaliban takes control of 2 Afghan towns
PAUL GARWOOD、KABUL

■英軍、タリバンの拠点襲撃に参加[060717 Guardian]

土曜日に英軍パラシュート部隊の300人が、抵抗勢力の拠点に降下した。ヘルマンドの米軍主導軍は、英軍がアフガニスタンの戦闘に従事し、単に文民秩序再建に協力しているだけではないことを明らかにした。

英軍を現場に運ぶチヌークヘリコプターを従えながら、アパッチ戦闘機が攻撃を実施した。カナダの地上部隊兵士600人がヘルマンド州のサンギン谷の南部を包囲し、米軍は北部を封鎖した。

カナダのメディアは、戦闘員たちを不意打ちする予定だった早朝の攻撃の前に、すでにほとんどの戦闘員たちが逃げていたと報告している。「到着するとともに、砲兵隊の短時間の戦闘でタリバン10人を殺害した」と、カナダ軍報道官のスコット・ランディ少佐が述べた。「戦闘は、予想していた以上に小規模だった」。

軍の諜報情報によると、400人ほどのタリバンに遭遇することを予測していたようだが、ほとんどがすでにいなかった。ランディ少佐は、「ハエを叩いているようだ」と表現したといわれる。

この戦いでヘリコプターがロケット推進手榴弾で攻撃され、英兵3人が軽症を負った。軍はミサイルと大砲で応戦し、タリバン戦闘員2人が死亡、女性1人が軽症を負った。別の英軍700兵が、この週末の攻撃の補給部隊として参加した。

(中略)土曜日には、サンギンから北に15マイルほど入ったミールムンダゼで別の戦闘があり、タリバン戦闘員が少なくとも27人が殺害されたと、州警察長官のナビ・マラケールが述べた。別のタリバン18人が負傷し、10人が逮捕された。

サンギン周辺では1ヵ月の間に英兵6人が殺害されている。(後略)

hoonBritish troops join raid on Taliban stronghold
Jonathan Steele

■アフガニスタンで同盟軍兵士死亡、11人負傷[060717 AFP]

アフガニスタン南部の激しい戦闘で、同盟軍兵士1人が死亡、11人が負傷した。また自爆犯が地元の法務局関係者をはじめ、2人を殺害したと米軍主導隊が発表した。

ウルズガン州の戦闘と自爆攻撃は、ヘルマンド州で起きた。

月曜日ウルズガン州の州都ティリン・コット近くで、「過激派」がトラックに迫撃砲などの武器を搭載しようとしていたトラックを、同盟軍が攻撃して破壊。その後に戦闘が発生したという。

死亡した戦闘員の数はわからない。死亡した同盟軍兵士の国籍は、現在のところ明らかにされていない。(後略)

hoonCoalition soldier killed, 11 others wounded in Afghanistan
KABUL

■アルカイダ4人、アフガニスタンで殺害される[060717 AFP]

アフガニスタンで米軍主導同盟軍が、アフガニスタン東部のテロ・ネットワークの幹部メンバーを標的とした作戦を実施し、アルカイダ戦闘員4人を殺害、3人を逮捕した。

州知事によると、コースト州で月曜日早朝に実施された作戦で死亡した4人は、アフガン人宗教指導者とアラブ人3人だったという。

同盟軍によると、標的となった男がこの作戦で死亡、または逮捕されたかどうかは、明らかではないという。

また同盟軍は、バック地区のペレン・ケール村の作戦で、貯蔵されていた武器を破壊したと述べた。

「この地域をパトーロルしていた同盟軍が、この家から攻撃されたために、応戦した。ムッラーとアラブ人3人を殺害した」と州知事のサラジュディン・バタンが述べた。「ムッラーの3人の兄弟が逮捕された」。

州知事によると、国籍を隠すために、アラブ人たちはすぐに埋葬されたという。彼らがアラブ人であることがどうしてわかったのかは、語らなかった。

ムッラーのモーラビ・ザイユル・アビディネは、この地域ではよく知られた男だったという。「ムッラーの甥が数日前に死亡した。人々が弔問のために、彼の家を訪れていた。彼とともに殺害された3人は、彼の家に泊まった客だったかもしれない」と、ある住民が述べた。(後略)

hoonFour 'Al-Qaeda fighters' killed in Afghanistan
KABUL

■ヘルマンドで「自爆」[060717 BBC]

ヘルマンド州の州都の法務局関係の建物が、自爆犯に攻撃された。この地域の法務局責任者を含む、3人が死亡した。タリバンが、8人の負傷者を出したこの事件に対して、犯行声明を出した。

米軍主導同盟軍がこれ先先立ち、コースト州でアルカイダ4人を殺害したと述べた。地元の人間によると、死亡したのは一般市民だったという。

ヘルマンド州の州都ラシュカル・ガーで、自爆犯が地元法務局責任者のアブドゥル・サマード・ハーンの事務所に入り込んで自爆したと、ヘルマンド州報道官が述べたといわれる。

報道官によると、犯人のほかに、サマード氏の部下と別の政府関係者が死亡したという。

コースト州では月曜日の朝に、米軍主導同盟軍が、アルカイダ戦闘員3人を逮捕し、4人を殺害したという。地元の人間が『BBC』に語ったところによると、死亡した4人の男は、湾岸地域で働いていた一般市民だったという。家宅捜索で大量の武器が押収されたと、同盟軍が発表した。

(中略)コーストのペラン・ケール村で作戦は、「アフガン軍と同盟軍にとって大きな脅威だったアルカイダの作戦リーダーを、逮捕あるいは殺害」することだったという。現場で発見された大量の武器が、破壊された。

「現在のところ、作戦リーダーが逮捕されたか、あるいは死亡したかどうかは、わからない」という。

これとは別に日曜日の夜、ヘルマンド州のタリバン司令官の隠れ家をアフガン軍と同盟軍が攻撃したと、同盟軍が述べた。

「彼が家の中にいることが確認され、家が破壊された。彼の死が確認されるまで、身元は明かせない」という。(後略)

hoon'Suicide bomb' in Helmand capital

■タリバンとの関係のために、アフガン人92人逮捕[060717 Daily Times]

日曜日に法機関が、タリバンと関係があるとして、アフガン人92人を逮捕した。

「パシュトゥナバードで60人、サテライトタウンから22人が逮捕された」と、関係者が述べた。残りのアフガン人10人は、ベルウェリーとサダル警察管轄区から逮捕された。

「逮捕されたアフガン人たちは、タリバンと関係があるようだ。しかし取り調べが終わるまでは、何とも言えない」。

またタフタンからイランに密入国しようとしたパキスタン32人が、準軍隊に引き渡された。

hoon92 Afghans detained for Taliban links
QUETTA

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2006.