【2006年9月18日〜9月24日】
●先月パキスタンが締結した和平協定の背後に、タリバンのリーダーのオマール師が浮上してきた。
●(中略)ワジリスタンで政府と部族民との間で締結された和平協定の背後に、オマール師自身が絡んでいたことが明らかになった。(中略)オマール師は、和平協定はタリバンの益になると考えたという。南ワジリスタンの部族民長老によると、オマール師が彼の最も信頼できる部下で皆から恐れられているダドゥッラー師をワジリスタンに送り、地元戦闘員たちに、和平協定にサインするように説得したという。(中略)
●「オマール師自身によって、派遣された。地元戦闘員たちは、政府と協定を結ぶことに納得していなかった」と、長老で元国会議員だったラティーフ・アフリディが語った。「これは和平協定ではなく、パキスタン国内をタリバンが支配することを認めることだ」。
●(中略)ワジリスタンはアフガニスタンのパクティカと接し、3つのイスラーム原理主義組織が活動している。まずはアルカイダ要員、そしてアフガン人タリバン、そして地元のタリバンだ。
●パキスタン軍の撤退と軍の作戦で逮捕された168人の釈放と引き換えに、地元タリバンは外国人戦闘員に協力しないことや、原理主義政府を設置しないことを約束した。(後略)
Omar role in truce reinforces fears that Pakistan 'caved in' to Taliban●日曜日にイスラーム過激派がパキスタンの北西部にある軍事基地を攻撃し、兵士2人に重傷を負わせたという。
●土曜日の夜、南ワジリスタンの基地にロケット弾が撃ち込まれ、兵舎に命中した。犯行声明は出ていないが、戦闘員の仕業だという。
Militants attack Pakistani military base●NATO主導軍とアフガン軍が、土曜日に発生したアフガニスタン南部の戦いで、タリバン戦闘員40人を殺害したと、アフガン国防省が発表した。
●ヘルマンド州のギリシュク地区の戦闘で、敵の基地は「完全に」破壊されたという。
●これに先立ちNATO軍はヘルマンド州で、ここ数日間の戦いで戦闘員23人を殺害したと発表している。
●アフガニスタン南部からタリバンを一掃しようとしているNATO軍とアフガン軍は、タリバンの激しい抵抗に遭遇しているという。
●「その結果国際平和維持軍の空爆と地上軍の協力で、40人の敵が殺害された」と、アフガン国防省が声明を発表した。
●NATO軍によると、これとは別にサンギン地区で戦闘員8人が、ヘリコプターによる砲撃で殺害された。またファラ州の3日間に及ぶ戦いは、終わりつつあるという。(後略)
'Forty killed' in Afghan clashes●サウジ政府は、アルカイダのリーダーのビンラディンが数週間前に死亡したというフランスの新聞の報告を否定し、「証拠はない」と述べた。
●「サウジアラビア王国には、ビンラディンが死亡したという報告を支持する証拠はないも持っていない」と、大使館が発表した。「報告されている情報は憶測にもとづいたもので、確認されてない」という。
No evidence bin Laden is dead, says Saudi Arabia●土曜日に元国防省のジョージ・フェルナンデスが、インドは、2年前のムシャラフ暗殺未遂事件に関して事前に情報を入手したために、事件の2日前にイスラマバードに警告したと述べた。
●「2003年のムシャラフに対する攻撃について、知っていた。黙っていることもできたが、人道的行為として、彼らを警告した。その2日後にパキスタンの大統領は狙われたが、命びろいした」と、「カシミールにおけるテロリズム」のバネルディスカッションで語った。(後略)
'India knew of suicide attack on Musharraf'●土曜日に、フランスの地方紙がフランスの情報機関の報告を引用して、サウジはアルカイダのリーダーが先月パキスタンで腸チフスで死亡したことを確信していると、報道した。
●『L'Est Republicain』が、シラク大統領をはじめフランスの内相と国防省に、9月21日付けの報告として提出した書類のコピーを掲載した。
●「非常に信頼のある情報源によると、サウジの諜報部はビンラディンが死亡していることを確信している」と書かれている。「サウジが収集した情報によると、アルカイダのリーダーは2006年8月に、腸チフスにより内臓半分が麻痺して、死亡したという」。
●「極秘」のスタンブが押されたフランス諜報機関の頭文字の付いた報告によると、サウジはこの情報を9月4日に入手し、一般に公表するために詳しい情報が入るのを待っているという。(後略)
French paper says bin Laden died in Pakistan●アフガニスタン内で同盟軍を攻撃した疑いで逮捕された10人の部族民の運命を、親タリバン派戦闘員と政府との間で取り交された協定を監視している、10人からなる委員会が決めるという。
●「委員会は、逮捕された部族民たちが攻撃に参加していたかどうかを決定する」と、モーラナ・ムハンマド・アラームが述べた。10人は、治安部隊がラワラ・マンディ村を封鎖したあと、ジルガに引き渡されたという。
●アフガニスタン内で国際軍を攻撃したあと、部族民戦闘員がパキスタンに入ったという情報をアメリカから得たために、治安部隊が地域を封鎖した。(中略)「男たちは同盟軍を攻撃していないと言っている」と、イスラーム神学者協会のリーダーでもあるモーラナ・アラームが語った。(後略)
Tribal body to decide arrested Taliban's fate●英国空軍はアフガニスタンにいる地上軍に「並外れた」協力をしていると、英国陸軍長官が、批判的なEメールがリークされたあとに述べた。
●英国空軍を「まったく役立たず」と批判した、戦闘に従事している中佐のEメールがリークされたあとに、サー・リチャード・ダナット将軍が反応した。
●ヘルマンドにいるパラシュート隊のジェームズ・ローデン中佐は、さらに援護が必要だと述べた。
●陸軍長官のダナット将軍は、このコメントを「無責任」で「残念」だと表現した。「ハリヤー戦闘機と援護ヘリコプターは、戦闘軍のために重要な役割を果たし、十分協力している」という。「一面的にしか見ていない無責任なコメントは、非常に残念だ」と付け加えた。
●国防省が本物と確認したこのリークされたEメールでローデン中佐は、タリバンとの激しい戦闘で発生した犠牲者のために、「多くの涙」が流されたと語った。また空軍が空からの援護を十分行なっていないと、その一例を挙げた。「ハリヤーのパイロットは標的を定めることができない。敵の位置から200メートルもはずれて、我々の基地のすぐそばにロケットを2発も発射したために、敵のロケット推進手榴弾だと思ってしまった」。
●(中略)『BBC』の特派員ポール・ウッドによると、ローデンのコメントは関係者の個人的な発言であり、国防省が公表としているものとは口調や強調していることが異なるという。(後略)
Army chief backs RAF Afghan role●アフガニスタン南部でバスが爆発したあと、戦闘員に銃撃され、乗車していた19人の建設作業労働者が死亡した。カンダハルで起きた襲撃で、このほか3人が負傷したと内相が発表した。
●いっぽう警察が、ウルズガン州でタリバン20人を殺害した。警察官1人も死亡したという。
●タリバン報道官が、この戦いで警察官14人を殺害したと述べ、仲間に犠牲者が出たことを否定した。(後略)
Afghan workers killed in ambush●北ワジリスタンでアフガン人が、アフガニスタンにいる米軍のためにスパイ行為をしたとして、戦闘員に射殺された。
●「ワジリール・ハーンは、アメリカのスパイだったために殺された」という手紙が、遺体の近くに残されていた。遺体は、ミランシャーの検問所の近くで発見された。パシュトゥ語で書かれた手紙によると、スパイはコーストの住民だという。
US spy shot dead●アフガニスタンにいる米軍2万1000人は、来年2月まではそのまま駐留する予定だと、米軍将軍が木曜日に述べた。
●カール・エイケンベリー中将がペンタゴンのレポーターたちに、アフガニスタンのタリバンはそれほど強力ではないが、その数と影響力はアフガニスタン南部で増えていると述べた。NATO軍が2月に指揮を引き継ぐまで、「アフガニスタンにいる軍はそのまま駐留すると思う」と述べた。
●(中略)NATO軍はこの7月に、アフガニスタン南部の一部を米軍から引き継いだ。このあと今年中に、東部も引き継ぐ予定である。(後略)
U.S. likely to maintain Afghan force●ムシャラフ大統領が、アメリカに、アルカイダとの戦いに協力しなければ「石器時代に戻るまで」パキスタンを爆撃すると脅迫されたと語った。
●ムシャラフ将軍によると、この警告はリチャード・アーミテージ元国務省長官がパキスタンの諜報局長官に送ったという。「非常に意地悪い発言だったと思う」と、ムシャラフが『CBS』テレビに語った。
●パキスタンはアメリカに協力することに同意したが、それは国家のためだったという。「国家の益になるかどうか考えて、行動しなければならない。そうしただけだ」と語った。
●『CBS』の1時間番組は、日曜日に放映される予定である。
●ムシャラフは、9.11後にアメリカは、パキスタンに 「滑稽な」要求をしたと述べた。「諜報局長官が私に、アーミテージ氏が『爆撃するぞ。石器時代に戻る覚悟をしろ』と言われたと報告した」。
●また米国特使は、パキスタンは民衆が持つ反米感情を抑制するよう、要求したという。「人々の個人的感情を、抑制することはできない」とムシャラフは述べた。
●さらにアーミテージは、アフガニスタンとの戦争を実施するために、パキスタンの国境地帯の前哨基地の使用を許可するよう要求したという。(後略)
US 'threatened to bomb' Pakistan●英軍はアフガニスタンで、一般に報道されている以上の負傷者を出していると、軍関係者が軍のニュースレターで暗示した。
●『Fusiliers』のニュースレターの中で、アフガニスタン司令官のジョン・スウィフト中佐が、作戦は軍事的にではなく政治的に実施されていると述べた。犠牲者の数は多く、減る気配がないという。
●この発言に先立ち英国防省のデ・ブラウンが、作戦は予想以上に難航していると述べている。
●スウィフト中佐は、多数の負傷者が戦場で手当を受けているために、実際に負傷した数には入れられていないという。(中略)また作戦は軍事的にではなく、政治的に動いていると述べた。
●彼は、ヘルマンド州北部の孤立した前哨基地に英隊を派遣することを要求したアフガニスタン政府について、言及している。現在英軍はここでタリバンに襲撃されている。これは当初の計画に入っていなかった。
●(中略)スウィフト中佐のコメントは、国際的な『Royal Fusiliers』のニュースレターに発表され、ウェブサイトにも掲載されたが、すぐに削除された。(後略)
Concern over UK troop casualties●水曜日に治安部隊が部族の長老の協力を得て、タリバンを匿ったとして部族民10人をアフガニスタンに近い国境の村で逮捕した。
●容疑者たちは、北ワジリスタンのアルワラ・マンディで逮捕されたという。「逮捕者たちの中に、同盟軍に対する攻撃に参加した者がいるかどうかはわからない。しかし、タリバンを匿っていたと思われる」と関係者が述べた。
●タリバンがアルワラ・マンディに近いアフガニスタンで同盟軍を攻撃した翌日、長老と治安部隊が村に派遣された。(後略)
10 held for helping Taliban●NATO軍はアフガニスタン南部でタリバン戦闘員1000人以上を殺害したが、軍の努力は麻薬の密輸商売によって阻まれていると、NATO最高司令官が述べた。
●ジェームズ・ジョーンズ将軍は、麻薬の密輸を取り締まってアフガン警察や裁判官の汚職問題を改善しないかぎり、国際軍は「必要以上の期間」アフガニスタンに留まることになると警告した。
●(中略)アフガニスタン南部のタリバンに大きな打撃を与えたにもかかわらず、戦闘員たちは再結成し、西部などの他の地域で活動を開始することが予想されるという。「彼らにどの程度戦闘能力が残っているか、これから見極めなければならない」という。「他の場所で活動を開始するだろう」とレポーターたちに語った。
●タリバン軍は3000〜4000人おり、これに賃金が支払われる「週末戦闘員」が加わるという。(中略)NATO軍はタリバンの攻撃の規模の大きさに不意打ちをくらったというが、最も驚いたことは戦術の変化だという。「彼らが面と向かって対戦したことだ。そのために大きな被害を受けた」という。(後略)
More than 1,000 Taliban killed in offensive: NATO commander●ハリッド・シェイク・ムハンマドが3ヵ月以内に、グアンタナモ刑務所で開催される公聴会に出席する予定だと、軍関係者が水曜日に述べた。ムハンマドと13人の「重要」拘留者は、CIAの秘密収容所からグアンタナモに移送されいてる。
●14人はグアンタナモにあるプレハブの建物内の小さな一室で行なわれる公聴会に出席し、彼らが戦闘員であるかどうかを決めることになるという。ムハンマドが出席すれば、3年前に逮捕されて以来、はじめて公衆の前に出ることになる。(後略)
Sept. 11 figure faces Guantanamo hearing●水曜日に親タリバン派戦闘員が南ワジリスタンで、車に乗っていた政府関係者とその友人2人を襲撃し、射殺した。
●犯人たちは、2人の友人と一緒に地方裁判所から出てきた地元行政官のグル・ザダの車を襲撃した。「グル・ザダと友人2人が殺害された。別の2人も負傷した」と、ある諜報関係者が述べた。(後略)
Suspected pro-Taliban militants kill three in Pakistan●ブッシュ大統領が水曜日、ビンラディンがパキスタンにいるという確実な諜報情報があれば、彼を追ってパキスタン国内にも入ると述べた。
●ムシャラフ大統領はすぐに反応し、そのような状況では、自分たちで問題を解決すると述べた。ムシャラフは、外国軍の越境に関して非常に慎重になっている。
●(中略)『CNN』のインタビューで、ビンラディンとザワヒリを殺害あるいは逮捕するために、パキスタンに入るように命じるかどうか問われると、「もちろん」と答えた。「彼らを法の下で裁くために、取るべき行動を取る」という。
●国連で行なわれた記者会見の際にムシャラフにブッシュの発言について問うと、「それは許さない。自分たちでやりたい」と答えた。(後略)
Bush says would go after bin Laden in Pakistan●火曜日に米軍ヘリコプター6機がパキスタン上空を侵害し、北ワジリスタンのラワラ・マンディ地区に入ったと、政府関係者と目撃者が述べた。
●目撃者によると、戦闘員たちがアフガニスタンのピバリ地区にいる同盟軍を攻撃したあと、米軍のヘリコプター戦闘機がミランシャーから55キロ西部のラワラ・マンディ地区に越境した。
●ヘリコプターはこの地域上空を6回以上も侵害したが、行動はしなかったという。パキスタン治安軍も、ヘリコプターに対して行動しなかった。
●情報源によると、米軍ヘリコプターの上空侵害で緊張が高まり、軍の関係者がミランシャーからヘリコプターで飛来し、状況を視察した。
US helicopters intrude into N. Waziristan●アフガニスタン南部にいるNATO主導軍が、ヘルマンド州で発生した新たな戦いで戦闘員10人を殺害したと述べた。
●国際平和維持軍Isafの声明によると、ガルムサール地区で発生した戦いで、同軍の負傷者はいないという。
●(中略)Isafとアフガン軍が訓練をしていたところ、重機関銃を持った戦闘員たちを目撃したという。「Isaf軍が機関銃と近接支援機で戦闘員と戦った」。「戦闘員の車3台を破壊し、戦闘員10人を殺害した」という。(後略)
'Militants' die in Afghan clash●パキスタンの北西部でイスラーム原理主義戦闘員が道路脇で爆弾を爆発させたと、政府関係者が述べた。爆発で、保健所の女性職員2人と運転手、通行人の4人が負傷した。
●政府関係者によると、ハール町の近くを車が通ったときに、遠隔操作で爆発があった。女性たちはバジョールに向かっていた。
●「テロ行為だった」と、ハールの地元行政官のタリーク・ハッサンが述べた。爆発は、地元宗教団体がNGOに、保健所や学校に女性を雇ってはならないと脅迫したばかりだった。(後略)
Pakistan road bomb injures four●タリバンが火曜日、先月誘拐したトルコ人が働いていたトルコの建築会社が、アフガニスタンから撤退する期限を無視したために殺害したと発表した。
●タリバン報道官のカリ・ムハンマド・ユースフによると、ムスタファというトルコ人がヘルマンドで射殺されたという。
●治安会社で働いていたこのトルコ人は、8月28日にヘルマンドで襲撃されて誘拐された。襲撃の際、アンカラの建築会社Kolin Insaatのトルコ人技師が殺害されたという。
●カブールのトルコ大使館は、タリバンの声明を現在調査中だという。
Taliban say killed kidnapped Turk in Afghanistan●無料オンライン百科事典のウィキペディアによると、ワジリスタンイスラーム首長国はワジリスタンの抵抗勢力組織で、イスラマバードと地元部族民との間の戦闘を終結させるための話し合いによって、2006年9月5日に事実上国家として政府側から承認されたという。
●「ワジリスタンイスラーム首長国はタリバンと近い関係にあるが、実態は異なる」という。「ワジリスタンはアルカイダ戦闘員の温床といわれるが、和平協定の結果、彼らは平和的に立ち去ることになった」。ウェブサイトには、ワジリスタンの地図と新たな「事実上国家」の旗も掲載された。
●外務省報道官のタスニーム・アスラムは、このレポートを「事実無根のプロパガンダ」と否定し、政府はこのウェブサイトの内容に関して「直接抗議する」と述べた。
●「これまで政府は、地元のタリバンと取り引きをしていないと繰り返してきた。2006年9月5日の合意は、連邦政府と地元部族民リーダーたちとの間で交わされた。タリバンとの合意ではない」という。
●ウェブサイトによると、「ワジリスタンイスラーム首長国」は南ワジリスタンと北ワジリスタンをコントロールする。「現実的にワジリスタンイスラーム首長国は、この2つの行政レベルの政府と置き換わった。しかし前政府が正式に存在しなくなることは、和平協定には含まれていたわけではなかった」。愛国者たちが2006年2月に、新たな国家設立を宣言した。パキスタン政府は2006年9月5日の和平協定締結の際に、これを結果的に承認した。しかしワジリスタンイスラーム首長国を独立した国家として承認しているわけではなく、協定の条件を満たすための保証として認めている。(後略)
Pakistan recognises Islamic Emirate of Waziristan?●アフガニスタンで昨日一連の自爆攻撃があり、カナダ兵4人を含む19人が殺害された。ゲリラたちの武力行為は、イラクと類似してきた。爆発はNATO軍が展開してきたタリバンの拠点に対する戦闘で、戦闘員500人以上を殺害して勝利を宣言した直後に発生した。昨日の爆発はまさにこの地域で発生しており、カナダ軍が地元の子供たちに贈り物をしている最中に、自転車に乗った自爆犯に攻撃された。(中略)
●しかしさらに大きな被害が、通常は比較的安定している、イランと国境を接するヘラートで発生した。バイクに乗った犯人がモスクの外で、警察官4人を含む11人を殺害した。
●3件目の自爆はカブール郊外のブリ・チャルキにあるバザールで発生し、警察官4人が死亡した。
●これらの攻撃が組織立ったものかどうかは、まだわからない。タリバン報道官は、カンダハルの事件についてのみ犯行声明を出し、今後も南部にいるカナダ、イギリス、オランダ軍を攻撃すると述べた。
●しかし、これらの攻撃のタイミングは、NATOに対する挑戦である。日曜日にNATO軍司令のデビッド・リチャーズ中将が、カンダハル北部で展開していた『メドゥーサ作戦』で、勝利宣言を出したばかりだった。NATO軍はこの作戦でタリバン500人以上を殺害したと主張しているが、軍関係者によると実際の死者の数は1000人以上にものぼるという。2001年以来、最大の流血沙汰である。
●リチャーズによると、パンジャワイ地区とゼーリ地区には「安全な環境」が確立され、今後戦いで破壊された民家を再建して、居場所を失った数千人の市民の帰還を整えると述べた。「タリバンたちは去らざるを得なかった」という。しかし昨日の攻撃で再建計画は、安全でも簡単でもないことが明らかになった。「このような敵意がある場所で、どうやって再建をするのだろう」と、カンダハルの欧米関係者は語る。
●これらの暴力沙汰は、タリバンの戦略の変化も明らかにする。ある政府幹部が語ったところによると、NATO軍の諜報部は、パンジャワイ地区のような小さな地域で戦闘を行なうことを中止するよう、タリバンリーダーのオマール師が司令官たちに指示しているのを傍受したという。
●欧米の空爆で大きな打撃を受けたタリバンは、欧米軍に圧力をかけるために自爆攻撃を実施し始めたようだ。過去3週間のうちに、米軍2人と英軍1人を含む7人の欧米軍兵士が自爆攻撃で死亡している。「タリバンの拠点に圧力をかけたために、彼らは戦術を変えた」と、NATO報道官のルーク・ニティング中佐は語る。
●またタリバンは他の地域でも、その抵抗運動を開始した。昨日NATO軍は、西部のファラ州で作戦を開始した。先週ここでは、警察官と抵抗勢力数十人が死亡している。
●自爆攻撃により、再びパキスタンも注目されてくるだろう。カブールにいる欧米関係者たちは、タリバンのリーダーはクエッタにおり、そこでアフガニスタンに対する攻撃を指示していると見ている。
Afghanistan hit by wave of suicide bombings●南ワジリスタンのレッダ村で、月曜日に親タリバン派戦闘員が、2人を殺害した罪で告訴されていた部族民を処刑したと、目撃者や政府関係者が述べた。射殺されたサンギーン・ハーンは、去年ライバルとその子供を殺害したあと、家に放火した罪で有罪となった。
●この地域の殺人や犯罪は、ジルガで裁かれる。
Taliban execute Tribesman●イスラーム原理主義戦闘員たちが部族地帯北部にある軍基地を攻撃して、パキスタン人兵士2人を負傷させたと、月曜日に諜報機関関係者か述べた。
●戦闘員たちは日曜日に、南ワジリスタンのシャカイ谷の検問所にロケット弾3発を撃ち込み、ライフルで攻撃した。激しい戦闘で兵士2人が重傷を負ったという。
2 soldiers hurt in Shakai attack●アフガニスタン各地で自爆犯たちの攻撃があり、少なくとも17人が殺害された。
●最初の爆発ではカンダハルのNATO軍が標的となり、カナダ兵4人が死亡、一般市民約25人−−そのうち多数が子供−−が負傷した。
●その後カブールでは、警察官が近づいたところで車に乗った男が自爆し、3人を殺害した。
●アフガニスタン西部のヘラートでは、バイクに乗った3人目の自爆犯が、警察官が近づいたところで自爆し、10人を殺害、18人を負傷させた。(後略)
Afghan suicide attackers kill 17●日曜日に米軍とアフガン軍が、アフガニスタン国内でももっとも不安定な地域の一つ、ガズニに入った。ここでは抵抗勢力にほとんど遭遇しなかったが、地元の人間の怒りや欲求不満に遭遇した。
●約1万兵を巻き込んで実施されている新たな作戦は、NATO軍がカンダハルの近くのパンジャワイ地区を無事制圧したことを宣言した直後に開始された。
●「アフガン軍と国際平和維持軍は無事パンジャワイ地区を制圧し、抵抗勢力たちは退いた」と、アフガニスタンのNATO軍司令官、デビッド・リチャーズ中将が述べた。
●(中略)残党たちは、西部のヘルマンドに逃げたと思われる。5月以降、タリバンはパンジャワイ地区を拠点にしながら、ここからカンダハルを含めた南部を攻撃した。同時に抵抗勢力たちは、ガズニ州にも流れ込んだ。(中略)
●アンダールの住民によると、タリバンは「あらゆる場所にいる」というが、9月12日にガズニにおける戦いでタリバン36人を殺害してからは、米軍とアフガン軍は今のところ抵抗運動に遭遇していない。
●銃を一発も発射することなしにアンダールに入り、日曜日に長老や住民たちと会い、自分たちが安全と安定をもたらすためにやってきたことを表明した。
●住民は誰もが治安を心配し、政府や警察が住民を食い物にしていると非難した。「治安と安定がほしい」と、州知事のハッジ・シェール・アラームの開会のスピーチを中断させてドーラット・ハーンが語った。警察が住民を虐待していると訴え、彼らがタリバンの味方で、タリバンに属してさえいると述べた。
●別の男は、「4ヵ月前、ここには秩序と司法が存在していた。なぜだかわからないが、今はそれがなくなってしまった」。
●話し合いが開始されるやいなや、石工のムハンマド・ジャンが語った。「タリバンがたくさんいる。多くの問題を起こしている。もし彼らがここに来て戦えば、我々に大きな影響が出る」。
●白い髭を生やした男が知事をにらみつけながら、「知事は何もしてくれない」と叫んだ。別の男は、警察長官は悪い男で、彼の部下は住民を手荒く扱い、自分たちの家に押し入ると、怒り狂いながら語った。
●「学校には教師もテントもない。子供たちは太陽の下に座り、教師たちには給料も払われない」と、店主のサイヤード・ムハンマドが語った。「この地域には汚職がはびこっている。国会議員は我々に多くのことを約束したが、その約束の2%も実現していない」。
●「ある地域では、知事とコネがあるために、多くの援助を受けている。道路が建設され、補修される。でも、ここには何もない」とムハンマドが語ると、大きな拍手が湧いた。この地域は数ヵ月前、ひどい洪水に襲われた。しかし入ってきた援助金は、どこにも届いていない。
●知事は、「もし誰かが危害を加えたら、言いにきてほしい」と返答した。
●アフガン人約200人が怒鳴り合う間、米軍兵士たちは静かに聞いていた。
●治安は、この地域の住民が望んでいるもののほんの一部でしかないと、アフガニスタンと米軍とNATO軍の作戦司令官、ベン・フリークレイ中将が語った。統治力や開発が必要であり、これは軍隊ではなく、政府や援助活動家たちがやるべきことだ。
●「戦わなければならないなら、戦う」と、彼が話し合いの後に言った。「10年間戦闘員たちと戦うことだってできる。でも、そうしたくはない」。「最も重要なことは、環境を変えることだ。有能な地区リーダーや地区警察が存在する地域では楽観視できるし、うまくいく」。「アンダールはこれまで無視されてきた」。
●しかし、米軍やアフガン国軍が到着したことで、状況は変わった。新たな警察が訓練されて配置されるまでは、ここに留まることになる。今のところ、警察官は70人しかいない。警察署がたびたび襲撃されるし、タリバンに脅かされるために、多くの者が逃げ出してしまった。
●住民たちは見捨てられてきたために、タリバンの味方にならざるを得ない者も多い。「政府に怒りを持つ者もいる。我々は人々と協力してやっていかなければならない」と、地区責任者のハッジ・アブドゥル・ラヒームが語った。(後略)
Troops in Afghan District Find Anger at Lax Government●自爆犯がアフガニスタン南部で、NATO軍兵士を少なくとも4人殺害したと、NATO軍が述べた。
●アフガン政府関係者によるとこのカンダハルでの攻撃で、さらにNATO軍兵士10人と一般市民25人が負傷したという。これに先立ちNATOは、タリバンとの激しい戦いがあったパンジャワイで爆発があり、一般市民の犠牲者が発生したとも発表している。
●目撃者と地元警察によると、カナダ兵たちが子供たちに贈り物をしていたときに、爆発があったという。
●NATO軍は現在のところ、死者や負傷者の国籍を明らかにしていない。軍によると、爆発は午前9時半頃に発生した。
●日曜日にNATOは、パンジャワイ地区からタリバン戦闘員を一掃したと発表していた。(後略)
Afghan bomber kills Nato troops●警察とタリバン戦闘員が2時間に及ぶ戦いをアフガニスタン南部で展開し、地元司令官を含む戦闘員13人が殺害された。
●日曜日午後遅く、警察がヘルマンド州のギリシュク地区アワセイ村の住民に避難を呼びかけたあと、戦闘が開始した。
●「アワセイ村で作戦を実施した。2時間に及ぶ戦いで、タリバン13人を殺害した。遺体が現場にまだ残っている」と、グラム・ナビ・ムラーヘイルが述べた。「死者のなかには、地元タリバン司令官のムラー・ムハンマド・アフンドが含まれている」という。この他にタリバン戦闘員4人が負傷した。
●タリバン報道官だというユースフ・アーマンディが電話で、タリバン2人が殺害されたが、他の死亡者は警察官だと述べた。(後略)
Thirteen Taliban dead in Afghanistan battle