【2006年11月6日〜11月12日】


■なんでモーラナ・リアカットは殺害されたか[061112 News]

モーラナ・リアカットが殺害されたのは、彼が和平協定にサインすることを拒んでいたために、軍のリーダーシップの信頼性に傷がつく恐れがあったからだと思われる。

彼の親戚や仲間など、さらに諜報機関の情報源によると、モーラナ・リアカットは「和平協定」に満足せず、彼の仲間のモーラビ・ファキール・ムハンマドと、意見の相違があったようだ。ファキール・ムハンマドは軍と関係を築こうとするとともに、リアカットを孤立させて、彼をソフト・ターゲットにしようとしていた。

モーラビ・ファキール・ムハンマドは、リアカットが死亡したあとも、和平協定に調停するつもりだと公言している。「(協定の締結に関して)モーラナ・リアカットとモーラビ・ファキール・ムハンマドとの間に、意見の相違があった。モーラナ・リアカットは軍を信用せず、軍と近づけば、ムジャヒディンを危険にさらしてしまう」と言っていたと、彼に近い人間が述べた。

諜報機関の情報源によると、モーラナ・リアカットは、モーラビ・ファキール・ムハンマドが外国人たちを追い払うことに関して、政府と取り引きをしていると疑っていたという。

和平協定に反対する者たち、特にアラブ人やウズベク、タジークなどは、親タリバン派司令官のハーフィズ・グル・バハドゥルとモーラナ・スモディーク・ヌールが、自分たちを裏切りって政府側に乗り換えたことを非難している。

バジョールのマーモンド地区の、影響力のある家系に属するが、部族的にはそれほどの有力ではないモーラナ・リアカットと、モーラビ・ファキール・ムハンマドとの間の亀裂は、リアカットがテヘリーク・ニファーズ・シャリアテ・ムハンマディ(TNSM)を脱退し、カジ・ムセイン・アフマッドが率いるイスラーム協会に入会した際に生じた。ファキール・ムハンマドもTNSMを解散させてタリバンと改称し、オマール師と、アルカイダのリーダーであるビンラディンに忠誠を誓った。

情報源によると、リアカットは、ヘクマチアルが率いるヒズビ・イスラーミアフガニスタンと近かったという。

バジョールで和平協定が締結される予定だった日の3日前、政府はモーラビ・ファキール・ムハンマドの弟を含むTNSMのメンバー9人を釈放した。彼らは15ヵ月前に、マーモンド地区で実施された家宅捜索で逮捕されていた。これらの逮捕は、2005年5月4日に、マルダンで逮捕されたアルカイダ工作員のアブ・ファラージ・アル・リビが、南ワジリスタンを離れたあと、バジョールでモーラビ・ファキール・ムハンマドなどの家に滞在したと自白した結果である。

ファキール・ムハンマドと違って、リアカットは逮捕者の釈放というような権力の誇示に抵抗し、これに反対するように警告していた。しかし彼の抗議にもかかわらず、釈放された者たちを歓迎するために、約5000人が集まってしまった。

ファキール・ムハンマドは、バジョールのマドラッサの攻撃以後、米軍偵察機が国境地帯を頻繁にパトロールしているために、身を隠している。

モーラナ・リアカットは、モーラナ・スーフィ・ムハンマドが導いた、2001年にアフガニスタンにいる米軍と戦うための「ラシュカル(軍)」に参加し、ヘクマチアルのいたクナールを拠点としていた。イスラーム協会の地域リーダーであるシラージュル・ハクは、リアカットの死後、マーモンドのチンガイ村を頻繁に訪れ、破壊されたマドラッサの再建のための礎を設置した。

モーラナ・リーカットの甥のモーラナ・アブドゥル・ハミードが、現在建設中のジアウル・ウルーム・マドラッサの校長となり、叔父の遺志を引き継ぐという。

マドラッサの攻撃で死亡したと言われていたリアカットの息子3人は全員生存しており、当記者はそのうちの2人、アブドゥル・ハリーム(12歳)とアブドゥル・バシール(7歳)に会っている。

いっぼうスパイと疑われている故ジャン・ムハンマドの家族は、リアカットに近い戦闘員たちから命を狙われているために、現在住んでいるイナーム・ハーロ村を立ち去ることを決意した。ジャン・ムハンマドとモーラナ・リアカットの家は、1キロも離れていない。ジャン・ムハンマドの祖先は数十年前、部族民間の対立のために、ブナールからバジョールに逃げて来た。

ミサイル攻撃の直後、ジャン・ムハンマドが衛星電話と懐中電灯などを持って現場にいたところ、リアカットの仲間の「ムジャヒディン」に捕まった。ジャン・ムハンマドはスパイ行為をしていたと疑われ、拷問され、取り調べを受けたあと、殺害された。

情報源によると、ジャン・ムハンマドは、彼に協力していたダマドーラの人間3人の名前を挙げたという。これらのスパイたちはすでに特定されているが、彼らの及ぼす影響力のために、様子を伺っているところだという。

smellWhy was Maulana Liaquat killed?
Behroz Khan、PESHAWAR

■自国で育ったテロリズムにより紛争長期化と、ブレア[061111 New York Times]

ブレア首相が金曜日、自国で培われたイスラーム・テロリズムからくる脅威は「30年間」続くと発言し、諜報機関は現在200のテロ組織の1600人を監視しているというMI5が発した強い警告を、さらに強調した。

デイム・エリザ・マニンガム・ブラーMI5長官の木曜日の警告は、これまでよりも数倍深刻なもので、30件のテロ計画が現在捜査中であり、「明日の脅威には、化学・生物学兵器、放射物質や核テクノロジーでさえ用いられる可能性がある」という。

またパキスタンにいるアルカイダ工作員たちが、これらの一部の計画を実行させるために協力していると述べ、アルカイダ工作員たちが遠くから計画を支援しているというイギリスの主張を、繰り返した。

「我々の国民を殺害し、経済に打撃を与えようとする多数の計画を認識している」と、MI5長官が語った。「多数というのは何件だろうか? 5件?10件? いや、30件近くだ。これらの計画はパキスタンにいるアルカイダやその関係者とつながっている。アルカイダは、英国国内のイギリスの歩兵たち多数を導き、訓練を与えている」。

イギリスの対テロ当局によると、十分な証拠を入手して計画全体を暴くために、早急な逮捕は好ましくないという。

(中略)デイム・エリザの警告の中でもっとも脅威だったのが、イギリス人ムスリムの間に広がるテロリズムの支持は、これまで以上に急増しており、若者たちが原理主義化しているという。「多数の人間たちが、友人、家族、国内外の組織化された訓練所、テレビから流れる画像、チャット・ルームやウェブを通じて原理主義化、あるいは洗脳されている」。

2005年7月以来、地下鉄やバスに対する5つの「計画」がイギリスで暴かれたという。

歴史的に見て、MI5の長官が公に発言することはなかった。「影から出て来ることはなかった」と、Royal United Services Instituteの国内の治安専門家のニール・エリスが語った。実際デーム・エリザは木曜日の記者会見で、「私は、公の前で発言することはほとんどしない。脚光を浴びずに仕事をすることを、好む」と語っている。

しかし、そうは言っていられなくなったようだ。彼女の発言はMI5のウェブサイトに掲載され、イスラームのリーダーたちの中には、イギリス政府は、マイノリティーであるイギリス人ムスリムの160万人を悪者にしていると、非難する者も出た。

(中略)デイムは、テロリストの脅威は「深刻で、拡大しており、今後30年間は続くと思われる」と述べた。「これは持続的なキャンベーンであり、単発的な出来事ではない。彼らは、我々が抵抗に疲れは果てるまで、続けようとしている」。

また金曜日の記者会見でブレア首相は、「30年続くというのは、本当だと思う」と語った。「長い、深刻な戦いだ」。「しかし我々結束し、信じていることに自信を持ち、若者たちにとって恐ろしい、暴力的で、しかも全く無駄なことに誘い込もうとする人々と、戦わなければならない」(後略)

hoonBlair Says Homegrown Terrorism Is Generation-Long Struggle
ALAN COWELL、LONDO N

■パキスタン、最近の攻撃により、和平の可能性が遠のく[061111 Washington Post]

2ヵ月前、ムシャラフ大統領は北ワジリスタンのイスラーム過激派との和平協定を自慢げに発表し、アフガニスタンで攻撃を続けるイスラーム過激派を取り締まるためのモデルとなることを期待していると述べた。

今日、このモデルは台無しになった。パキスタンの北西部の和平は、2つの大きな事件で消え去った。10月30日に政府のミサイルがバジョールのマドラッサを攻撃して、82人を殺害。そして水曜日にはマラカンドにある軍の訓練基地で自爆があり、兵士42人が死亡した。

ミサイル攻撃は、マドラッサがイスラーム戦闘員の訓練所として用いられているという、諜報情報に基づいて実施された。そして今、反米感情が大きくなるにつれて、新たな暴力沙汰が続く可能性があると予測されている。

地元の人間たちは、ミサイル攻撃はアメリカが実施したものだと信じている。(中略)パキスタン軍と諜報機関関係者が、アメリカの諜報機関から明らかな証拠を提示されてしまったために、現場を爆撃せざるを得なかったと語る。これを拒否したら、アメリカとの関係が台無しになってしまう。

「彼らは証拠を提供してきた。攻撃せざるを得なかった」と、ある諜報関係者幹部が語った。別の関係者は、攻撃は軍と諜報機関がアメリカに協力していることを示すための、「テスト」だったと語る。「他の選択肢も考えられた。しかしアメリカ人たちは、他の選択肢を許さなかった。我々は悪魔と深い海との間に、挟まれてしまった」。

一般人たちも、水曜日の自爆事件に憤慨している。しかしパキスタン人たちの多くが、アメリカの圧力を受けてまずい行動を取ってしまった軍のことを考えれば、このようなことは予測できたと語る。

hoonIn Pakistan, Recent Attacks Shred Hopes for Regional Peace Model
Pamela Constable and Kamran Khan

■爆弾でパキスタン人長老他8人死亡[061110 AP]

道路脇に仕掛けられた爆弾が、親政府派の長老を乗せた車を直撃し、長老をはじめ8人が殺害された。

事件は南ワジリスタンのシャカイ町で発生した。死亡した者のなかに、長老のマリック・ハジャンがいたという。

ある関係者によると、ハジャンは最近、シャカイから外国人戦闘員を追い出すキャンペーンを実施していたという。攻撃したのは、アルカイダと関係のあるウズベク人戦闘員とその協力者ではないかと見られている。(後略)

hoonBomb kills Pakistani elder, 8 others
ISHTIAQ MAHSUD、DERA ISMAIL KHAN

■部族地帯で和平協定を結ぶ政策、続行する[061110 News]

部族地帯の地元タリバンとの間に和平協定を結ぶという政府の政策は、ダルガイの軍事基地に対する攻撃にもかかわらず、今後も変わることはないと、軍報道官のショーカット・スルタン中将が述べた。

「政治的解決に関して、これまでと変更はない」と、スルタン報道官は『News』に述べた。部族地帯の和平協定は、平和を愛する地元民との間で締結するのであり、タリバンとではないと強調した。「これらの協定の目的は、戦闘員たちを孤立させるためだ」。(後略)

hoonPolicy of striking peace deals in tribal areas to continue
Ansar Abbasi、ISLAMABAD

■ダルガイ自爆攻撃[061110 News]

木曜日に治安部隊は、自爆犯が兵士42人を殺害した事件と関連して実施していたダルガイのハタコ・シャー村の捜索を、何の結果を得られないまま終了した。

自爆犯の遺体の一部が、DNA検査のためにイスラマバードに送られた。目撃者の証言によると、自爆犯の仲間1人が、爆発のあと現場から逃げ去ったという。

地元の人々が、この男を追跡していた。目撃者によると、髭を生やしたこの男は、手に手榴弾を持っていたという。追跡者たちに自分を追ってはならないと脅かしながら、サトウキビ畑に逃げ込んだ。

「追手が近づくと、腰のまわりに装着したベルトと手榴弾を見せて、全員をぶっ飛ばすと脅迫した」と、村人の1人が語った。「我々は復讐した。帰れ。私を追うな」と言ったという。

水曜日の捜索の後、木曜日になって、イスラマバードから警察犬が呼ばれたが、何の手がかりも得られなかった。(後略)

hoonDargai suicide attack
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■アフガニスタン、パキスタンを攻撃[061109 Asia Times]

最近あったいくつかの事件を見ると、13年前にアフガニスタンの共産主義政権が崩壊して以来初めて、アフガン諜報機関は外国の援助を受けて、パキスタン国内で活動していることが判明した。

同時にパキスタン陸軍基地に対する攻撃が、続いている。ちょうど上層部がラワルピンディの陸軍本部に集まり、パキスタンの「テロとの戦争」の関わりに関して、重要な決議をしようとしている時期のことである。

先週はクエッタで、警察長官本部が車による爆弾攻撃を受け、警察官1人のほかに男2人が死亡した。さらにペシャワルでも爆発があり、9人が死亡、30人以上が負傷した。

火曜日には北西辺境州知事のアリ・ムハンマド・ジャン・オラクザイが、ワナで会議に出席中にロケット弾で攻撃された。幸い、死傷者はいなかった。

クエッタの攻撃は、ウズベク系アフガン人の犯行とされている。その後アフガン人70人が逮捕されたが、数人がアフガン諜報機関との関係を認めたという。

さらにこれらの容疑者を調べたところ、アフガン治安機関の能力をはるかに越えた、洗練されて組織化された作戦が存在することが判明した。

「現在アフガニスタンの治安機関には、KGBはいない。だから、アフガン治安機関が世界でもっともすぐれた治安機関が用いるような手法を用いていることがわかり、非常に驚いた」と、ある治安関係者が述べ、イギリス、アメリカ、インドの諜報組織の用いる手法に言及した。

クエッタで逮捕された容疑者たちの供述から、カラチとクエッタのアフガン領事館を通して活動する組織が、浮上した。アフガン外務省はこれらの領事館に、北部同盟の活動家をノンキャリアとして送り込んでいる、

情報源によると、逮捕された容疑者たちが、カラチとイスラマバードに自爆隊員を送り込む計画を語ったという。これらは、クエッタとカラチの領事館を通して、実行されるという。

自爆犯たちは、親タリバン派と見られる宗教リーダーを攻撃することになっている。そのうちの1人は、クエッタの国会議員であるモーラナ・ヌール・ムハンマドだという。

このような攻撃が実行されれば、パキスタンの親タリバン派を怒らせることになる。同時に、シーア派に疑いがかかり、宗教抗争に発展する。状況は、さらに不安定になるだろう。

《陸軍、攻撃の的》

水曜日に自爆犯がダルガイの運動場で、兵士35人を殺害、20人を負傷させた。この事件は、アフガン諜報機関とは関係がないと見られるだろう。しかし、もしこれがアフガン諜報機関の犯行とすれば、クエッタの攻撃と全く同じであることがわかる。

クエッタの事件の犯人は、警察長官本部を攻撃した。なぜなら、アフガン政府が言うところの、パキスタンに促されたアフガニスタンの抵抗勢力は、アフガン警察やアフガン国軍を攻撃するからだ。つまり、報復である。

水曜日の攻撃は、アルカイダの仕業である可能性もある。いちばん可能性が高い。彼らはバジョールのマドラッサ攻撃に対して、報復する機会を探っていたはずだ。

さらに戦闘員たちは、イスラマバードと部族地帯の間で交わされた和平協定を、破棄したがっている。バジョールは、まさにこのような協定を締結する直前だった。

《風向きが変わる》

情報源によると、ヘクマチアルが率いるヒズビ・イスラーミ・アフガニスタンHIAが、再びアフガニスタン南西部に出現し、地元アフガン政府と取り引きを交わしている。

HIAの司令官たちは、村や町の多数を支配下に置いている。ここでは地元のアフガン行政機関の旗と並べて、HIAの旗がはためいている。行政機関には、すでにHIAメンバーが多数送り込まれている。ヘクマチアルは、カブールのアフガン政権との協定に、調印を済ませている。

もちろんヘクマチアルは、外国軍に対する態度は変えていない。しかし彼は、アフガン国軍や警察官を殺害することに関しては、反対してきた。アフガニスタン南西部のHIAとアフガン行政との間取り引きは、地元レベルのものであり、NATO軍とHIAとの間の協定ではない。しかしこれは非常に重要な展開であり、カブールの見地からは、肯定的なものだ。

同時にバローチ抵抗運動の幹部司令官たちが、現在カブールにいる。これも1992年にアフガニスタンで共産史主義政権が崩壊して以来、初めてのことである。パキスタン政府はバローチの抵抗勢力と、数年来戦って来た。パキスタンは抵抗勢力がアフガニスタンから援助されることを、もっとも恐れている。(後略)

hoonAfghanistan strikes back at Pakistan
By Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■自爆犯、パキスタン陸軍基地で41人を殺害[061109 Washington Post]

パキスタン北西辺境州で水曜日の朝、朝の運動をしていた陸軍志願者たちのそばで男が自爆し、少なくとも兵士41人が死亡、数十人が負傷した。

政府関係者はすぐに、アルカイダや地元の過激派の犯行の可能性があると発表した。バジョール部族地域のマドラッサがミサイルに攻撃され、82人が死亡した事件に対する報復と思われる。

「先週のバジョールに対する、パキスタン軍の攻撃と関連があるようだ」と、アフタブ・ハーン・シェルパオ内相が語った。「パキスタンにおける、新たなテロリズムの幕開けだ。テロリストたちは、我々の治安部隊を直接攻撃し始めた」。

軍関係者によると、ショールをまとった男が運動場に入り、自爆したという。2人目の自爆犯が、訓練所からバイクに乗って逃走したともいわれる。

数時間後、ベシャワルの『Geo』テレビに何者かが電話をかけ、自分は2番目の自爆犯だと主張して、攻撃を学校したのは、国境の両側で活動しているタリバン運動に属する地元タリバンだという。

「殉教した男は、この攻撃はパジョールを攻撃したパキスタン軍に対する復讐だと主張していた」と、電話をかけてきた男が、アフガン・パシュトー語で語った。「今回の攻撃により、パキスタン陸軍を攻撃しないという我々の約束を無効にする。復讐をするために、275人が自爆を申し出た」。

ダルガイは、活動を禁じられている宗教組織『イスラーム法施行運動』の拠点である。この組織は以前から部族地帯で政府軍と戦いっているが、部族地帯にタリバン法を施行しようとして、2002年に活動を禁じられた。

水曜日の攻撃後、パキスタン軍や治安機関は厳戒態勢をとり、制服で公の場に出ないよう、注意が出された。木曜日には南ワジリスタンを訪問していた北西辺境州知事が、地元の長老と会談している最中にロケット弾で攻撃されている。

(中略)パキスタンやアメリカの関係者によると、パジョールのマドラッサは、以前から戦闘員の訓練所と見られていたという。アルカイダ幹部が、ここを訪れていたという報告もある。(後略)

hoonSuicide Bombing Kills 41 Troops at Pakistani Army Base
Pamela Constable and Kamran Khan、PESHAWAR

■アフガニスタン南部でタリバン34人死亡[061109 AFP]

NATO主導軍とアフガン軍が戦闘員たちと衝突して、タリバン34人と警察官3人が死亡した。

カンダハルとザーブル、コーストにおける戦いで、さらに警察官8人とタリバン8人、一般市民3人が負傷した。

水曜日の夜遅く、カンダハルのザーリ地区パシュモール地域で衝突があり、タリバン22人が殺害された。犠牲者のほとんどが、NATO軍の空爆で死亡した。

木曜日の早朝パシュモールで、戦闘員が警察車輛を襲撃したために戦闘が再開して銃撃戦となり、タリバン6人が殺害された。この戦いで戦闘員4人と一般市民3人が負傷した。

隣のザーブルではタリバン戦闘員が水曜日の夜遅く、シャージョイ地区をパトロールしていた警察隊を襲撃し、警察官2人を殺害、5人を負傷させた。

コースト州でも水曜日の夜遅く、抵抗勢力がハイウェイ警察パトロールを襲撃し、警察官1人を殺害、3人を負傷させた。この衝突で抵抗勢力6人が警察に殺害れ、4人が負傷したという。タリバンたちは襲撃後、パキスタン側に逃走した。

hoon34 Taliban killed in clashes in southern Afghanistan
KANDAHAR

■「パキスタン人タリバン」犯行声明を出す[06119 News]

「パキスタン人タリバン」の代表と主張する男が、マラカンド行政区のダルガイで発生して自爆事件に対して、犯行声明を出した。バジョールのマドラッサがミサイルで攻撃されて死亡した80人のための復讐として、さらに攻撃を続けると脅迫した。

パシュトー語を話す男が『News』に、自爆犯がダルガイのそばの陸軍の運動場で自爆したと、電話で語った。電話をかけてきた男は名乗らなかったが、自分たちのリーダーと司令官は、アブ・カリーム・ムハンマド・アンサリだと述べた。

司令官の本当の名前を教えてほしいと促したところ、今の段階では言えないと返答した。司令官の名前は偽名であり、実行犯グループは南北ワジリスタンで活動している「パキスタン人タリバン」の関連組織であることは間違いない。

男は、そばにいる誰か別の人間から指図を受けているようだったが、自爆犯は犯行を実行する前に、自爆ビデオを録画したと主張した。「そのうちメディアに送られるだろう」と述べ、自爆犯は北西辺境州出身の若いパシュトゥーンだと語った。

(中略)バジョールの攻撃に後に、275人が自爆を志願してきたと主張した。「パキスタン人タリバン」は、パキスタン陸軍とは戦わないと約束したが、これを破棄すると主張した。「軍は、戦闘員を殺害するためにバジョールのマドラッサを攻撃したと言っている。これはいわれのない攻撃で、無実な学生や子供たちが殺害されただけだ。アメリカ人たちがこの事件に関与していることは、明らかだ。アメリカに協力する者たちとは、戦う」と強調した。(後略)

'Pakistani Taliban' claim responsibility
Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR

■ダルガイで陸軍兵士42人、自爆攻撃で死亡[051109 News]

水曜日の朝、陸軍訓練所で自爆攻撃があり、少なくとも陸軍兵士42人が死亡、40人が負傷した。

(中略)目撃者によると、事件のあと自爆犯の仲間の男が逃走するのが目撃されたという。地元の人々によって、ハタッコ・ケリーまで追跡されたが、その後サトウキビ畑に逃げ込んだという。1時間後、陸軍関係者が畑を包囲した。

6時間畑に留まっていたが、手がかりはなかったという。(後略)

hoon42 Army soldiers killed in Dargai suicide attack
By Yousaf Ali & Mushtaq Yusufzai、DARGA

■自爆犯、パキスタン軍42人を殺害[061108 BBC]

自爆犯がパキスタンの北西部の軍訓練所で、兵士42人を殺害した。アフガニスタンとの国境付近で、軍が親タリバン派戦闘員やアルカイダ戦闘員と戦い始めて以来、最悪の惨事となった。

犯行声明は出ていない。

事件は北西辺境州のダルガイ町で発生した。先週、軍が80人の戦闘員を殺害した現場の近くである。

今回の事件で、軍と親タリバン戦闘員との間で交わした取り引きに、悪影響が生じる可能性がある。

《予測》

チャダールを身につけた男が車から降りて来て、訓練所に歩いてきたと、アフタブ・シェルパオ内相が述べた。「バジョールの事件のあと、このような事件は予測できた」。

目撃者の話によると、爆発後、兵士たちが飛び散った遺体を拾い集めていたという。(中略)死亡した兵士の大半がまだ入隊したばかりの者で、朝の体操を行なっていたという。

攻撃で、約20人が負傷した。重傷者もいる。

ダルガイは、活動を禁じられている親タリバン組織、タヘリーケ・ニファズ・シャリア・ムハンマド(TNSM)の根拠地である。先週攻撃されたマドラッサの責任者は、TNSMのメンバーだった。彼は、今回のミサイル攻撃で殺害されている。

garrBomber kills 42 Pakistani troops

■知事出席のワナのジルガにロケット弾[061108 News]

火曜日、アリ・ムハンマド・ジャン・オラクザイ北西辺境州知事が出席していた、ワナのスカウト・キャンプで開催されていた長老たちのジルガに、何者かがロケット弾2発を撃ち込んだ。負傷者はいない。

後にスカウト・キャンプに、さらにロケット弾5発が撃ち込まれた。そのうち2発が基地内に着弾し、国境警察隊兵士2人が重傷を負った。情報源によると、ワナ南部のサラン方面から発射されたロケット弾が、南ワジリスタンスカウト司令官の家のすぐそばに着弾したという。

ロケット弾が発射されたあと、ロケット弾が発射された方向に、軍が大砲や迫撃砲を撃ち込んだ。

州知事は、ワナで残っていた他の予定をキャンセルして、ベシャワルに戻った。

(中略)ジルガの出席者によると、ロケット弾攻撃に慣れてしまっている長老たちは、最初のロケット弾が飛んでくると、すぐに帰り始めた。知事は動じることなく、心配はいらないから戻るように、促したという。

部族民たちは、軍が攻撃の用意をし始めるのを興味津々に見ていた。軍は重火器を用いて攻撃をし始め、劇的な展開になった。(後略)

hoonRockets fired at Wana Jirga attended by governor
Rahimullah Yusufzai & Sailab Mahsud、PESHAWAR/TANK

■新たなアフガニスタンの暴力沙汰で、同盟軍兵士を含む5人死亡[061107 AFP]

月曜日にカンダハルで、戦闘員が発射したロケット推進手榴弾が装甲車に命中して、米軍主導同盟軍兵士1人が、死亡した。

「車1台が破壊され、兵士1人が死亡した。しかし激しい戦闘はなかった」と、国際平和維持軍報道官のアンドレ・サローム大尉が述べた。サロームは死亡した兵士の国籍を明らかにしなかったが、この地域に派遣されているのは主に米軍である。

同じ日に隣のヘルマンド州のゲレシュク地区では、簡易爆弾が爆発してアフガン兵士1人が死亡した。

コーストでは、タリバンがハイウェイを走行していた車を襲撃したために銃撃戦となり、タリバン2人と警察官1人が死亡した。

hoonNew Afghan violence leaves five dead, including coalition soldier
KANDAHAR

■道路脇の爆弾で米兵3人死亡[061107 AP]

道路脇に仕掛けられた爆弾で、米兵3人が死亡したと米軍が月曜日に発表した。ワイガル谷で米軍車輛の近くで爆発があり、負傷した3人の兵士が10月31日に死亡したという。

hoonRoadside bomb kills 3 U.S. soldiers in Afghanistan
KABUL

■米軍無人偵察機、バジョールのマドラッサを攻撃・調査報告[061107 News]

バジョール部族地帯のマーモンド地区、チンガイ村のマドラッサが夜明け前にミサイル攻撃を受けた事件に関して、月曜日にベシャワルの最高裁判所法廷弁護士会の調査チームが現場を訪れ、犠牲者の家族と会うことに成功した。

6人からなる使節団がチンガイ村を訪れ、空爆の犠牲者たちの家族に会った。

さらに使節団は3人の息子とともに死亡した、ジアオル・ウルームの校長のモーラナ・リアカットの弟とも会った。「さまざまな観点から分析し、犠牲者の家族多数や目撃者の証言から、米軍がマドラッサを攻撃して80人の無実な学生を殺害したという結論に達した」と、使節団の代表者のグラム・ナビが語った。

調査委員会によると、米軍の無人偵察機がマドラッサを攻撃し、事件が起きたことも知らなかったパキスタン軍が責任をとっていると、非難した。

「残虐な行為だった。我々の軍は一般市民を守るどころか、80人の一般市民を殺害したと主張している。恥ずかしいことだ」とグラム・ナビが非難した。(後略)

hoonUS drone attacked Bajaur Madrassa: fact-finding team
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■軍、アフガニスタンで「アルカイダテロリスト」を逮捕[061106 AFP]

アフガニスタン東部で軍が、アルカイダのリーダーとつながりがある、「有名なアルカイダテロリスト」のほかに、サウジ人とパキスタン人を含む5人の過激派を逮捕した。

アフガン軍と同盟軍が早朝、コーストで逮捕したという男たちの素性は明らかにされていない。(後略)

hoonTroops capture 'Al-Qaeda terrorist' in Afghanistan
KABUL

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2006.