【2006年12月18日〜12月24日】
●(前略)9月以来、コースト州では国境警察隊員が少なくとも12人殺害されたと、アフガン国境警察のカリ・ハイルが述べた。
●(中略)ハイルによると、10月に国境の検問所を襲撃したタリバンは、アフガン警察官の遺体をパキスタンに持ち帰り、切り刻んで村中を引きずり回したという。その直後にパキスタンの警察官から電話がかかってきて、タリバン戦闘員の遺体と引き換えに、アフガン人の遺体の残骸を渡してもいいと言われたという。この遺体の引き渡しに立ち会った3人のパキスタン人のなかには、パキスタン警察官の制服を着た男が1人いたという。
●「パキスタンの警察は、国境で起きていることを知っている」。「パキスタン人たちは彼らに武器を与え、タリバンに攻撃を指示している。彼らを訓練し、食料も支給している。パキスタンの中には、訓練所が数百もある」。
●アメリカは、パキスタンがアフガンの戦闘員たちを匿っていると、繰り返し警告している。
●2005年に米軍の特殊部隊に配られた地図には、パキスタンとの国境にある検問所が「抵抗勢力の攻撃に協力している」と、警告されていた。地図には、北ワジリスタンからコーストに侵入する、戦闘員の越境ルートが記されていた。
●今年の1月19日の米軍のJoint Intelligence Task Forceの報告書によると、アルカイダは「タリバンやヘクマチアルなどの仲間に、対同盟軍と戦うための戦闘員を提供して資金を与え続けている」という。同じ月に発表された別の報告は、アメリカ国防省諜報局(DIA)は、コーストを含む6つの州を「アルカイダの拠点」としている。「これらの地域でアルカイダのメンバーは、アフガニスタンとパキスタンの国境を簡単に行き来できる」と付け加えられている。
●この報告によると、アフガニスタンにいるアルカイダの司令官はハリッド・ハビーブで、「アルカイダはタリバンと密接に連絡を取り合い、パキスタンの過激派から技術的援助や訓練を受けている」という。
●武装したアフガン人、アラブ人、パキスタン人がアフガニスタンにいる米軍を攻撃する可能性があり、さらにパキスタンのISIは「アメリカと同盟軍に対して、諜報的に大きな脅威である」という。パキスタンの諜報機関は米軍のために働くアフガン人通訳を雇い、アメリカの諜報作戦の情報を入手しているという。また米軍は、イランやロシア、インドのスパイにも狙われていると警告した。イランのスパイはアフガニスタンの米大使館にいるアフガン人警備員から情報を入手し、アフガン人の訪問客から話を聞いたり、アメリカ人スタッフを尾行。イラン人は「大きな脅威」であると説明している。
●今年の別のDIAの報告によると、パキスタンのタリバン幹部リーダーが、自爆を指示しているという。タリバンの士気を高めるために自爆が実行され、抵抗運動に資金を与えることに意味があるということを、資金提供者に見せつけているという。
●また他の諜報報告と同様に「アフガニスタンに対する警告書」は、自爆が増加したことに関して、オマール師が他の幹部司令官と仲違いした可能性があると述べる。オマール師の一派は、「一般人が巻き添えになっていることを憂慮している」ようだと報告された。
●11月27日に発生した、米軍基地から南西12マイルに位置するリザの戦闘で、ハイルの部下たちは、タリバンのロケット手榴弾で27ヵ所が攻撃されているのを確かめたという。検問所に詰めていた25人のアフガン警察官は、ロケット弾4発を持っていた。(中略)この戦闘で、戦闘員5人が死亡した。戦闘員たちは3人の遺体を持ち帰った。アフガン警察側には、負傷者はいなかった。残りの2人の遺体は、パキスタンに通じる道のそばに埋葬された。
●これは3度目の攻撃である。戦闘員たちは、タリバン司令官のハッカーニ師がいる、北ワジリスタンに通じるザワール谷からいつも侵入してくる。(中略)彼の部下たちは、リザキャンプを奪回しようとしており、攻撃をしかけてくるたびに戦力が大きくなってくると、ハイルは語る。
●リザの検問所にいる司令官、アブドゥル・ガファールは、11月27日に攻撃されたとき、コーストにいたハイルに無線で助けを求めた。ハイルはすぐに近くの米軍基地に電話した。米軍は戦闘機を送ることを約束したが、結局それはやってこなかった。
●NATO軍によると、戦闘機は現場上空を飛んだが、敵を攻撃しなかったという。
●ハイルは5人の長老を事務所に招き、国境の検問所への攻撃を止めさせることを説得してもらおうとした。しかし、彼らは同情的ではなかった。「彼らは私の家を攻撃した」。「彼らは、我々の仲間の長老たち数百人を殺害している。我々も殺されるかもしれない。私の家とあなたの検問所のどちらを、私は守ったらいいのだろうか」と逆に質問されてしまった。
●「あなたがたの部族は勇敢だ。あなた方の部族民も勇敢だ」。「しかし私が言いたいのは、敵はあなた方の家の戸口から私を撃ってくるということだけだ。敵は、あなたのモスクから私を狙ってくる。男たちがあなたがたの家の戸口から撃つのを、やめさせてくれないか。それだけでいいから」と、ハイルは頼んだという。
●この話し合いのあと、ハイルはなぜ長老たちが彼の敵の味方になっているかがわかったという。タリバンのほうが強い。パシュトゥーンの文化では、強いものが尊敬され、支持される。「我々は、権力を持たない政府はいらない。我々を守ってくれる能力がない政府はいらない」と、グル・アフマッド・ハーンが警察司令官に言った。「政府は弱い。外国人の力のおかげで、存続しているだけだ。ただ、それだけのことだ」。
On the trail of the Taliban's support●フランスとアメリカの諜報機関によると、クリスマス休暇の間に狙われるのは、英仏海峡トンネルだという。
●フランスの諜報機関DGSEによると、今年になって、この計画が注目され始めたという。12月19日付けのレポートによると、情報は、アメリカのCIAによって提供された。イギリスとフランスの諜報機関は英仏海峡トンネルの警備を強化したが、いまだに攻撃される危険性が高いという。(中略)
●フランスの情報源によると、計画はパキスタンで練られ、パキスタンから指揮されているという。計画をしているのは欧米人で、パキスタン出身のイギリス人の可能性がある。
●(中略)あるテロ専門家によると、「このような施設に対する攻撃が成功したら、9.11と同じような被害が出る」という。「アルカイダと彼らに影響力を与える者たちは、致命的な影響を与える施設に大きな攻撃をしようとしている」。
●DGSEの報告には、「シリアとイラクで計画され、指揮されているヨーロッパに対する」アルカイダの攻撃計画もあるという。
Channel tunnel is terror target●アフガニスタン南部におけるNATO軍攻撃の責任者だったタリバン司令官が、王室空軍RAF機が彼の衛星電話を傍受したあと、米軍の空爆で殺害されたと、昨日報告された。
●タリバンの会計担当のムラー・アフタル・ムハンマド・オスマーニは、テロとの戦争で死亡したタリバンのうち、最高の地位にいたという。
●しかしタリバン報道官は、彼はまだ生存していると発表した。
●(中略)軍の情報源によると、彼と彼の部下がザーレ地区の村を車で出発したところ、空爆されたという。RAFのR1偵察機が、彼を追跡していたといわれる。空軍機は、米軍特殊部隊とともに行動していた。デルタ・フォースのメンバーとRask Force Orangeとして知られる諜報専門家が、地上で彼を追跡した。
●衛星電話により、RAF機がオスマーニの居場所を特定することができた。四輪駆動車で村から出ようとしたとき、米軍機がスマート爆弾を彼の車に投下した。
●タリバンはすぐにオスマーニ死亡を否定し、爆弾により地区司令官ムラー・アブドゥル・ザヒールと彼の3人の部下が死亡したと発表した。
Taliban leader‘killed’after RAF tracks phone●警察は、海外にあるアルカイダの訓練所で1年以上訓練を受けたという、イギリス人ムスリムの一団を追跡している。イギリス人9人は全員20代で、ロンドンなどの欧米の町に新しいテロ組織を作るために、アフガン国境の近くに作られたアルカイダの秘密キャンプで訓練を受けたという。9人の素性はわからないが、このほかにノルウェー人2人、オーストリア人1人が、2005年10月にワジリスタンに密入国した。この夏にヒースローからアメリカへ向かう旅客機を爆破しようとしたアルカイダのベテラン司令官に、指導されていたらしい。
●この「イギリス人兄弟」の捜索に関する情報は、昨日パキスタンの法廷に登場した、ヒースロー計画の首謀者によって明らかにされた。
●バーミングム出身のラシッド・ラウフは、8月にパキスタンの諜報機関によって逮捕されて以来、初めて一般の前に姿を現した。「容疑はすべてでっちあげだ。不正だ。私に対する証拠は何もない」と、ラワルピンディの裁判所でラウフが『The Times』に語った。
●(中略)政府関係者が語ったところによると、ラウフをイギリスに引き渡すための外交上の手続きが、進行中だという。
●(中略)パキスタンの諜報機関の情報源によると、「イギリス人兄弟」たちはNATO軍と戦うために、アフガニスタンにいるタリバンとアルカイダ戦闘員に合流したといわれる。「兄弟」は宗教的教義を与えられ、自爆するための爆弾ベストや即席爆弾の作り方を学んだ。
●男たちは、カリフォルニア出身のアダム・ガダンによってアルカイダのキャンプにエスコートされ、訓練士に引き渡されたと報告されている。
Police hunt for 'English brothers' who spent year in al-Qaeda camp●ビンラディンとオマール師の腹心といわれるタリバン幹部司令官が、今週、パキスタンとの国境付近におけるアメリカの空爆で死亡したと、米軍が土曜日に発表した。タリバンはこれを否定している。
●火曜日に、ムラー・アフタル・ムハンマド・オスマーニが、ヘルマンドを車で移動中に米軍の空爆を受けて死亡したと、米軍が発表した。彼と一緒にいた部下2人も死亡したという。
●アフガン政府関係者からはこれを確認する声明はなく、物的証拠も提供されていない。米軍報道官によると、オスマーニの身元を確認するために、「多数の情報源」が用いられたという。
●オスマーニは、オマール師の配下にいる3人の幹部高官の1人で、同盟軍が殺害あるいは逮捕したと主張しているタリバンの中では、最も重要人物である。
●米軍報道官のトム・コリンズは、オスマーニの死を、タリバンにとっては「大きな損害」と述べた。「彼らの攻撃能力に、直接的な打撃を与えるだろう」。「しかしタリバンはすぐに適応する。代わりの人間が彼の地位につき、我々はまたその者の後を追う」。
●オスマーニは非常に観念的で、バーミアンの大仏破壊を指示したといわれる。
●タリバン報道官のカリ・ユーセフ・アーマディは、オスマーニが殺害されたことを否定し、空爆で死亡したのはタリバン司令官のアブドゥル・ザヒールの他、3人の戦闘員だと述べた。「オスマーニはまだ生きており、アフガニスタンにいる」と、アーマディが『AP』に電話で語った。
●コリンズ報道官によると、関係者はオスマーニの死亡を確認するために、声明を発表するまで4日待ったという。「車は完全に破壊された。識別できるものは何もなかった。しかし我々はさまざまな情報手段で監視し、非常に綿密に観察し、アフガン政府の諜報機関とともに行動している。これらの情報源を通して、彼が死亡したと確信している」。
●オスマーニはアフガニスタン南部を総括する軍事司令官で、道路脇の爆弾、自爆攻撃や誘拐などを含む「テロリストの作戦を実行するために、中心的な役割を果たしていた」。
●イスラームの過激行為に詳しいアーマッド・ラシッドは、彼の死はタリバンにとって「大きな打撃となる」と語った。「5年の間で、タリバン幹部司令官が死亡したのは初めてだ。この攻撃は、非常に重要な意味を持つ」という。来春にタリバンは新たな攻撃を予定しているが、オスマーニはヘルマンドで殺害されたとき、その準備をしていたと考えられる。
●オスマーニはアフガニスタンとパキスタンの国境の「両側」を利用、米軍は彼を「しばらく」監視していたと、コリンズが語った。「ちょうどいい時期が来て、一般市民を巻き込むことなしに攻撃できると思ったとき、我々は攻撃した」という。
●タリバン政権時代オスマーニは、カンダハルの警察司令官だった。最近は南部と南西部の司令官であるダドゥッラー氏と、影響力のあるボリシー・メーカーのオバイドゥッラー氏とともに、オマール師の下にいる3人の幹部リーダーの1人と見られていた。
●6月に、オスマーニだと主張する黒いターバンで顔を隠した男が、パキスタンのテレビのインタビューに答え、ビンラディンとオマール師は元気でいると述べていた。またオマール師から、指令を受けていると語っていた。
U.S. strike kills Afghan Taliban leader●ジャーナリストを守る会 (CPJ) によると、『ニューヨーク・タイムズ』の記者のカルロッタ・ガールがクエッタで取材をしている最中に、殴打された。彼女と同行したカメラマンも、しばらく拘束された。CPJはこの件に関して、捜査を依頼した。ガール女史によると、ホテルの部屋で乱暴な取り扱いを受け、カメラマンのアフタール・スームロが拘束された。事件は12月9日に起きたという。
●パキスタンからアフガニスタンに越境してくる、タリバンなどの過激派について最近報告していたガールによると、警察がパキスタン人のスームロを、彼が宿泊していたホテル内に拘束し、コンピューターとカメラを押収したという。その後4人の男が、別のホテルに泊まっていたジャーナリストの部屋に押し入り、彼女を殴打して所持品を持ち去った。ガールは、腕とこめかみ、頬に痣ができ、左目が腫れあがり、膝をくじいたという。
NYT reporter beaten up in Quetta: CPJ●金曜日、武装した男たちが北ワジリスタンのミラリ〜ミランシャーの道路で政府の車に向かって発砲し、地元の部族民警察1人が死亡、5人が負傷した。
●9月5日に和平協定が締結して以来、政府関係者が攻撃されるのは、初めてのことである。
●関係者によると、副行政官のナイーム・ハーンの車がミラリからミランシャーへ向かう途中、エシャの検問所の近くで車に乗った何者かに銃撃されたという。その結果、部族民警察のアカール・ヌールがその場で死亡、仲間の2人が負傷した。ナイーム・ハーンは、車には乗っていなかった。
Miramshah official killed in attack●狂信主義のもっとも恐ろしい面は、自爆や疑似宗教的暴力行為だ。しかし最も許せないのが、教育、特に女性の教育に対する敵意である。(中略)先月だけでも、国連人道問題調整事務所総合地域情報ネットワーク(IRIN) が、ダラ・アダムヘールに建設中の2カ所の女子高校が狂信家により爆破されたと報告している(中略)。
●ダラはカイバル行政区内にあるが、コハートやペシャワルからもそう遠くない。ワナやミランシャーほど、離れてもいない。換言すれば、この脅威はアフガニスタンと隣接する北西辺境州に限ったことではないということだ。(中略)爆撃の前に過激派たちは、ビラを配り、女性の教育施設の門に注意書きを貼り、学生、両親、教師、スクールバスの運転手などに警告していた。さらに北西辺境州各地で、地元のタリバンと思われる者たちがインターネットで発信している警告書を見ると、娘を学校やNGOに通わせている者たちは暴力を振るわれ、殺された者さえいるようだ。地元の聖職者たちさえ、女性の教育に対してファトアを発した。マンセーラでは、地震被害者のために働くNGOに対して武器を取るよう、人々に促している。
●この2件の爆弾事件がなかったとしても、IRINの報告は軽んじてはならない。この地域では数千人の女性たちが、2002年の選挙に投票することができなかった。(中略)北西辺境州で活動する狂信家たちのキャンベーンは、他の地域に広がる恐れもある。過激派たちには行動力があり、組織され、武装し、アフガニスタンにおけるタリバンの勝利が、彼らをさらに勇気づけている。連邦政府は国連の報告を真剣に受け止め、北西辺境州に限らず国家全体の社会的危機になってしまう前に、対処するべきである。
Fighting fanatics●北ワジリスタンの協定を、再び見直す時期だろうか? 政府は9月5日に締結した協定を、再び見直そうとしている気配がある。
●州知事のアリ・ムハンマド・ジャン・オラクザイが土曜日に、45人からなる大ジルガを開催予定である。このジルガでは、北ワジリスタンの状況を検討するだけでなく、見直すことになっている。パキスタンが戦闘員の越境を取り締まっていないという国際的な批判を受け、合衆国国家情報省長官のネグロポンティは、部族地帯の状況を考えなければならないと述べている。
●(中略)オラクザイが大ジルガで状況を話し合うという最近の動きは、ある種の切迫感が伺え、テロとの戦争の支持者たちからくる圧力に、逆に何とか対処しようとしている様子が感じられる。ジルガは北ワジリスタンのミランシャーを訪れ、戦闘員や、政府との仲介役を果たす15人の平和委員会の状況を検討することになっている。
●この協定を擁護する政府関係者たちは、これが最高の解決策ではなくても、この困難な状況を乗り切るために、効果的だったと主張する。戦闘員と政府は敵対することがなくなり、部族地帯はそれなりに平和になった。
●しかし二重行政が敷かれ、越境攻撃も続き、外国人戦闘員がいまだに存在する。
●(中略)政府は戦闘員と協定を結んだが、長老たちをこれに取り組むことはなかった。また和平委員会は戦闘員と政府の間を取り持つだけで、それ以上の仕事をさせていない。
●さらにミランシャーでジルガを開催する前に、やるべきこともある。この協定の鍵を握っている戦闘員のリーダー、ハーフィズ・グル・バハダールは、タリバン司令官のジャラウッディン・ハッカーニ師からの全面的な支持がない。そのために、この協定内容は、外国人戦闘員が多数いる、隣りのミラーリ地区に影響力を及ぼすことができない。
●バハダール氏は、自分の限られた影響力やタリバンの幹部リーダーからの支持を受けることができないために、ミランシャーとミラーリにいる外国人戦闘員の間で、あまり多くのことができないでいる。したがって外国人戦闘員、特に中央アジアの戦闘員が、誘拐や強盗、ダーゲット殺人などを行なうことから、地元では不安が広がっているのが現状である。
●いっぽう政府も、南北ワジリスタンにいる外国人戦闘員の問題に関して、戦闘員司令官の間に亀裂が生じているにもかかわらず、これを利用できずにいる。(中略)
●政府には、軍事作戦を再開するつもりはないようだ。政治的解決策に関しても、部族ジルガに頼ることぐらいしか、方策がない。(中略)
●北ワジリスタン協定を再検討し、再び話し合いを行なうようなことになれば、問題はさらに複雑になり、危険だ。それよりも政府は協定を土台に話し合いを進め、時間の猶予はなく今こそ行動しなければならないということを、長老にも戦闘員にもわからしめなければならない。そうしなければ、後悔することになる。
Time to revisit Waziristan deal?●イギリスの航空機爆破事件に関係があるとして逮捕されている英国人が、パキスタンの裁判所に出廷した。裁判官はラシッド・ラウフの事件を簡単に審問したあと、弁護団の要求に従って1月まで裁判を延期した。
●ラウフ氏は、偽造と爆発物所持で告訴されている。彼は無実を主張した。テロに対する起訴状は、証拠不十分のために、取り下げられた。(後略)
UK 'terror plot' suspect in court●3ヵ月前にパキスタン政府は、北ワジリスタンの親タリバン派リーダーたちと取り引きした。軍事作戦を中止して軍を撤退させ、囚人を解放することと引き換えに、戦闘員たちはアフガニスタンに越境しないこと、自分たちの元にいる外国人テロリストたちに武器を捨てさせることを約束させた。しかし、過激派たちは協定を守らず、ちょうどこの時期からアフガニスタンにいる米軍に対する攻撃は、減るどころか増加した。それにもかかわらず、パキスタンの大統領に寛大なブッシュ大統領は、ムシャラフの約束を受け入れた。「部族との協定は、タリバン化を拒否するためのもので、タリバンもアルカイダもいなくなると大統領が私の目を見て言えば、私はそれを信じる」と、ホワイトハウスでムシャラフに会ったときに、ブッシュが語った。
●しかし今、政府の幹部高官は、ムシャラフの約束はこれまで同様に、空約束だったと認める。さまざまなレポートによると、ワジリスタンは完全にタリバン化し、原理主義者たちは隣接する国境地域にその影響力を拡大しつつある。越境攻撃や米兵の死者の数は、確実に増えた。アルカイダは、北ワジリスタンの訓練所で活動している。外国人戦闘員たちが、自爆や即席爆弾製造方法を志願者に教えている。『Newsweek』の記事によると、イギリスやアメリカを攻撃するために、欧米人さえもが訓練されているという。
●(中略)パキスタンの国境地帯は、9.11以前のアフガニスタン東部のようになってきた。ブッシュ大統領とアメリカ合衆国国家情報長官のネグロポンティ氏は、この状況を黙認することで再び歴史を繰り返すつもりなのか、自答するべきである。アメリカは2001年以来パキスタンに、数十億ドルの軍事・経済援助を提供している。そのお返しとして、ムシャラフに独自の和平協定を放棄するよう、要求する権利がある。春になる前に、パキスタンにいるタリバンとアルカイダに対して、行動する必要がある。
●ムシャラフ自身の政治問題として、彼はパキスタンの原理主義者から距離を置き、1999年のクーデター以来抑圧してきた世俗民主主義政党を復活させる必要がある。また部族地帯に対する植民地的政策を、廃止するべきだ。この地域では世俗政治政党の活動が禁じられ、聖職者の権限が増大し、代議員政治が許されている。ムシャラフの空約束や言い訳を容認することで、ブッシュ政権はアフガニスタンにおける使命とアメリカの安全を、とんでもない危険にさらしている。
Al-Qaeda's Sanctuary●タリバンが、これまで以上にアフガニスタンの国境地帯に影響力を発しているこの時期、山で囲まれたこの州の中心は、イスラーム過激派の活動する地となっている。
●クエッタは、タリバン戦闘員が戦いの合間に休息したり隠れる場所となり、資金や武器を集めたり、メンバーを増やしたり、さらにリーダーたちが集まる場所となっていると、援助活動家や地元政府関係者、外交関係者などが語る。
●「全員ここにいる」と、クエッタを拠点とする上院議員、ムハンマド・ハーン・アチャクザイが、クエッタを行き来するタリバン幹部司令官について語った。
●(中略)住民たちは、タリバンの車列が武器を満載して行き来し、高い土塀で囲まれたマドラッサの中から自動兵器が発射される音が聞こえてくる、と語る。タリバンのリクルート・ビデオが、クエッタのバザールに連なる露店で販売されている。
●(中略)タリバンと関係のあるマドラッサは、警察や軍の施設のすぐそばにある。チャマンからクエッタに向かう幹線道路には、たった1つのチェックポストしかない。つい最近も、警察官2人が差し掛け小屋に腰掛けてお茶を飲み、行き交う車を見上げることさえなかった。
●クエッタの警察は、去年タリバン数百人を逮捕したという。戦闘員たちと関係のあるマドラッサを摘発したとも報告される。「我々は常に取り締まりをしている」と、クエッタの警察副長官、サルマン・サイード・ムハンマドが語った。
●しかし欧米の援助活動家が語るには、これらの摘発は「逮捕しては釈放」するブログラムで、逮捕者のほとんどが数日後には、再び街頭をうろうろしているという。
●アフガニスタンに引き渡された戦闘員たちは、再び自分たちの意思で、目立たない国境の小道をバイクで越えるか、あるいは毎日のようにチャマンに入ってくる約6000人の人間と一緒に、国境を越えてくる。
●難民と混じることで、負傷した戦闘員たちはクエッタの病院で手当を受けることができる。クエッタでは赤十字の国際委員会が、一般市民の怪我の手当をしているが、戦闘員がこれに混じったとしてもわからないという。
●「国際法に従うと、怪我をした戦闘員が武器を捨てた場合、それは人道的な手当てとなる」と、クエッタの赤十字本部責任者のポール・フルーフが語る。
●地元の人間は、タリバン幹部を見かけたとは怖くて言えないが、有名な者を含め、司令官たちがたびたび町にやってくると言われる。「ダドゥッラーがうろうろしていることは、誰でも知っている」と、アチャクザイが語る。
●パキスタンの治安機関は、タリバンよりも、外国人ジャーナリストを含めた欧米人のほうを厳しく監視している。今週、クエッタのホテルに滞在していた『New York Times』のレポーターのキャルロッタ・ガールのもとに、パキスタン人治安機関工作員が押し入った。尋問され、顔を殴打されたとガールは語る。彼女のノートとラップトップが押収されたが、後に返還された。イスラマバードの米大使館は、この件について捜査中だという。
●クエッタ出身の若い戦闘員の家族にとって、タリバンのために武器を取るようになった経緯を話題にすることは、タブーである。クエッタ北西部にあるチャルコールという小さな村から、今年だけでも自爆犯6人が出た。親戚はこれに関して、口を閉ざしている。
●外国の人道援助家の間にも恐怖が広がり、クエッタの外に出るときには、必ず武器を持ったエスコートをつけなければならない。タリバンから脅迫を受け、 今年、国連難民高等弁務官本部が一時閉鎖された。
●「援助活動家としてではなく、一般市民として、ここに住む人間として、恐怖を感じる」と、難民のために働くドゥニヤ・ハーンが語る。「この町に住むすべての人間が、不安を感じている」
Pakistani city serves as a refuge for the Taliban●英兵が、アフガニスタンの軍事作戦と関連する情報をイランに漏らしてとして、起訴された。ダニエル・ジェームズ下士官が昨日ロンドンのウェストミンスター下級判事裁判所に出廷して、「敵に優位な」情報を漏洩した罪で起訴された。
●事件は国家秘密に関わるために、起訴状が読み上げられたあと、報道陣は退場を命じられた。個人データも明らかにされず、「敵」が誰であるかを示す情報も、何も提供されなかった。
●しかし『The Times』は、この兵士がアフガニスタンにおけるイギリスの活動についての機密情報を、イランに漏洩したことをつかんだ。
●ジェームズ下士官は流暢なパシュトウ語を話し、アフガニスタンのNATO軍の英軍司令官であるデビッド・リチャーズ中将の通訳を勤めていた。
●ジェームズ下士官は火曜日にイギリスで逮捕され、事件の重要性のために、数時間後に起訴された。アフガニスタンに関する情報を漏洩した情報源の特定のために、徹底的な調査が行なわれているといわれる。
●アフガニスタンには6000人の兵士が派遣され、主にヘルマンド州に駐屯している。非常に迅速な対処だったために、兵士が起訴される前に、起訴状の発行さえなかった。
●裁判所で読み上げられた起訴状によると、今年の11月2日に、国家の安全を犯す目的のために、ダニエル・ジェームズは「敵に直接、あるいは間接的に役立つ情報を、別の人間に与えた」という。
●(中略)ジェームズ下士官に関しては、謎に包まれている。事件は裁判所のリストにも記載されておらず、警察は公聴会の前に被告の名前も明らかにしなかった。(後略)
British soldier 'gave Army secrets to Iran'●戦列は、外国隊とタリバンの抵抗勢力が対戦する、チェスボードのようになってきている。どちらも戦略を更新し、兵力を増強し、今まさに行動しようとしている。
●タリバンの攻撃は、厳しい冬のあとの春の攻撃に集中している。いっぽうNATO軍は、カンダハルを拠点として、「つぼみのうちに悪を摘み採」ろうとしている。情報源によると、カンダハルからアフガニスタン南西部にあるタリバンのすべての基地を、包囲しようとしているのだ。
●この計画の中心は、空爆である。しかし、タリバンは山中から降りて来て、注意深く選んだ村の中で、一般市民に紛れ込んでいる。ヘルマンド州の険しいバグラーン谷にも、本部を築いた。
●今のところタリバンは、歩兵をNATO軍攻撃に当て、幹部リーダーはパキスタンとアフガニスタンの間の部族地帯に隠れている。しかし一度動き出せば、カブールのカルザイ政権一掃の準備のために、バグラーンへと移動し始める。
●しかし、NATO軍報道官のマーク・レイティは、この計画を否定する。「タリバンは、カンダハルを包囲、あるいは奪回するために、カンダハルのバンジャワイ地区を確保しようとしていた。ヘルマンド州では、北部はサンギン、ムサ・カーラ、そして南部はガルムサールを確保し、ヘルマンドの州都、ラシュカル・ガーを孤立させようとした。だが、これは失敗した」と述べる。
●しかし、タリバンとNATO軍は各地で対戦しているにもかかわらず、タリバンは本気で集団行動をしていない。タリバン司令官たちは、すべてパキスタンとの国境付近、あるいはパキスタン国内に留まっている。
●アフガニスタンのタリバン軍事作戦のリーダーであるモーラナ・ジャラウッディン・ハッカーニは、北ワジリスタンにいる。ダドゥッラー師もパキスタンにおり、南ワジリスタンとバローチスタン州、さらにアフガニスタン南西部を行ったり来たりしている。
●ハッカーニとダドゥッラーは、タリバン指導者であるオマール師の指示に従い、アフガニスタン南西部と南東部の部族民たちに、タリバン支配のための道を整えるように説得を続けている。タリバンは、土地、権力、資金などすべてを、部族民たちと分かち合うと約束している。
●これはまだ進行中で、タリバンに近い人間によると、部族民たちとの話し合いが解決すれば、タリバンはすべての隊を動かし、オマール師自身がバグラーンに赴いて指揮し、カンダハルへ、そして最終的にカブールへと向かう。
●もとアフガン首相のムジャヒディン、グルブッディン・ヘクマチアルがクナール谷で活動しているが、彼はタリバンとヘクマチアルのヒズビ・イスラミ・アフガニスタンとの間のパイプを築こうとしている。
●ヘクマチアルは国会から山中に至るまで、配下の者たちを送り込んでいる。アフガニスタン南西部、パクティア、パクティカ、コースト、クナール、ナンガハール、ロガール、ガズニの政府内は、前HIAメンバーで占められ、彼らはいまだに、ヘルマチアルとの関係を保っている。
●当然ヘクマチアルは、ジャララバード、コースト、クナール、パクティアの周囲にも、自分のゲリラを配置している。しかし、ナンガハール州知事のグル・アガ・シェルザイのような人間や、カルザイの元関係者たちが、ヘクマチアルが攻撃をしかけてこないように抑制している。(これまでヘクマチアルは、カルザイからアフガンの問題解決に協力するよう、何度も頼み込まれている。)
●ヘクマチアルは、武装した国民の反乱やタリバンが勝利した際には、オマール師に従うつもりでいるが、外国人がアフガニスタンから無事に撤退するために動き、それと引き換えに、政局で重要な地位に就こうとしている。
●一度反乱が起きれば、ヘクマチアルはオマール師と競争してカブールに向かい、カブールを執ろうとする。
●部族リーダーとタリバンの問題が解決すれば、オマール師はヘルマンド州のバクラーンに動く。ここは南西部における最後のパシュトウ語話者の地域で、その後はゴールのような、ベルシア語話者の地域になる。
●タリバンにとってバグラーンは重要な拠点で、タジーク人司令官と親タリバンのパシュトゥーン人司令官の亀裂が解消する地点である。
●タリバン政権崩壊後、バグラーンの山中に、オマール師を含むタリバン幹部司令官たちが避難した。地元の話によると、タリバンの指導者たちは50ccのバイクに乗って、ここまで逃げて来たという。
●バグラーンのカブールに支援された政治家たちを、タリバンは組織的に殺害してきた。4人目の政府幹部が殺害されたあと、NATO軍はこの地域に多数の軍と派遣し、空爆も行なった。激しい戦闘のあと、ここ6ヵ月間は比較的平穏だ。
●タリバンによると、この戦いで英兵数百人を殺害し、自分たちの被害はごくわずかだったと主張する。しかしNATO軍のレイティ報道官は、「ばかげている」と語り、ISAFは死者の数をすべて把握していると述べた。「そのようなことが起これば、イギリス国内で事実を隠すことはできないし、大きな反響があるはずだ」という。
●対ソ連戦争のとき、ソ連は早々バグラーンから撤退し、ここに足がかりを作ることはできなかった。ムジャヒディンがここを拠点として、孤立した。険しい地形のために、絶好の基地である。峠を越える、エスケープ・ルートも多数ある。
●私の意図を知ると「バグラーンに行くなんて、気が違ったんじゃないか? タリバンがうろうろしているぞ」と驚かれた。彼のホテルは、バグラーンから30分ほども離れていない。その数日後、彼が正しかったことがわかった。
●10月の最後の週に、長老と前ムジャヒディン司令官からなる合同シューラを開催するために、タリバンは若いマティウッラー・アガを地区の責任者に任命した。我々はバグラーンの長老、フーダイ・ラヒームの客だった。彼はソ連と戦い、両手と片足を失った。彼はハッジ・ラーラとしても、知られている。ラーラは金持ちの男で、広大の土地を所有し、そこからは金が育ってくる。ケシ畑だ。ラーラは1980年代にはアメリカにいた。彼のホストであった国務省関係者が、彼に英語の単語を教えてくれた。
●ほかの元司令官たちも、この小さなタリバンの「縄張り」に住んでいるが、タリバンが権力を握った今、何の権限もない。タリバン運動の唯一の問題が、これである。以前の抵抗運動の重要人物たちの協力を得ているにもかかわらず、彼らを受け入れない。その代わりに、経験が少ない若者たちと仲良くなるのだ。
●アガもこのような男で、司令官の経験もなく、20代になったばかりだ。2年前、ベシャワルに行く途中カンダハルで逮捕された。そしてたった2時間半の取り調べで、タリバンの隠れ家についての秘密を暴露した。情報に基づいてアフガン軍は作戦を実行して、タリバン数十人を逮捕した。それにもかかわらず、マドラッサで教育を受けていたために、この若い男は、タリバン支配の地区で責任のある仕事を与えられた。
●この地域の部族組織は、共同体の献金で自給自足の生活をしている。献金で、水路が維持される。いっぼうタリバンは学校に放火し、病院はない。警察や司法はタリバンが施行するイスラーム法に基づく。旅人や車から巻き上げる通行税により、給料が支払われる。
●草の根のタリバン支配が、拡大している。「以前アメリカ人たちはゴール州から攻撃してきた。しかし今我々はゴールに拠点を作った。だから地上から攻められることはない。空爆される危険はまだあるが」と、タリバンシューラのメンバーで司令官のモーラビ・ハミッドゥッラーが語る。
●我々はシューラのメンバーと、アガに会う予定だった。谷の小さな村を通ると、迫撃砲やマシンガン、ロケット推進手榴弾を持った数十人の男たちが、屋根の上にいるのに気づいた。男たちはハミッドゥッラーの部下で、写真を撮られるためにボーズを取っていた。
●バグラーンのタリバン支配について語ってもらったあと、ハミッドゥッラーは衛星電話でアガと話していた。「客人が待っている。英語を話すぞ」と言っているのが聞こえた。私が使った唯一の英語は、シューラの写真を撮っているいる間、説明するために用いた英語の単語だ。
●数時間がたったが、アガから何の連絡もなかった。ハミッドゥッラーは再び電話をかけ、その後男たちを集め、何か熱心に論議し始めた。(後に、ハミッドゥッラーが、自分の客人は英語を話すと自慢したとき、アガは勘違いして、差し迫った危険があると思った。タリバンは衛星電話を用いるとき、暗号を使う。)
●午後遅く、武装したタリバン警察が車に乗って到着した。我々のホストはすぐに彼らと話し、30分後、我々のもとにやってきた。彼らは、アガの命令で我々を逮捕しに来てしまったことを、ハミッドゥッラーに何度も謝っていた。ハミッドゥッラーは、我々はアガにインタビューするためにやってきた客人であることを明らかにしていた。
●その後我々はアガに会うために、バグラーン本部に出かけた。彼は小柄な男だったが、戦闘で鍛え上げられたベテラン戦闘員を取り仕切っていた。アガはピール・アリ族の家系で、この地域は彼を尊敬し、普通アフガン社会では預言者の子孫だけが用いる「アガ」という称号で呼んでいる。
●アガはイスラームの教えに従い、写真を撮られることをいやがったが、最終的にターバンで顔を隠した写真を撮ることを許した。他の司令官たちは、自ら写真を撮られたがっていたが、全員顔を隠していた。しかし、これはアガとは別の理由からだ。もし怪我をした場合、アフガニスタンかパキスタンの病院に行って治療を受けなければなさない。そのときに、身元が割れてはまずいのだ。
●会見の最中、アガは突然立ち上がっていくつか電話をかけ、彼の電話を私の同僚のカマール・ユースフザイに渡した。我々がどこから来たか、どこの出版社なのか、そしてパキスタンのタリバン本部が発行する書類を見せるように要求した。それができるまで、タリバンは我々はジャーナリストなのか、アフガニスタン政府が送ったスパイなのか、確信を持てないという。スパイであれば、簡単な「裁判」のあと、首が切り落とされる。
●我々のホストであるララと、我々を逮捕すると主張するアガの間で論議が始まった。結局45時間も、こう着状態が続いた。ララはアガの行動に怒り、彼の友人のハミッドゥッラーに、オマール師が自分の客人を引き渡すように命令したとしても許さない、武器を持ってそれに対抗するとタリバンに伝えろ、と言った。翌日、我々はある場所に連れて行かれ、そこからバグラーンから出るための車を与えられると言われた。しかしタリバンはこれに反対し、怪しい車がきたら発砲するよう、指示された。
●最終的に我々の問題は、金曜日の「裁判」に引き継がれることに全員が同意し、地元のモスクに連れて行かれた。年配の男がカジ(裁判官)だった。
●ララはまず最初に、「バグラーンのどんな隅にいる人間も、私を止めることはできない。長老が私の客人を裁判所に連れてくるように言ったという理由だけのために、今私はここにいる」と明言した。
●アガは自分の主張を表明した。「我々はハッジ・ララと彼の友人に敬意を表明している。しかし、彼らがアフガン政府のスパイだという情報が入って来た。だから調べる必要がある。もし長老たちが我々の職務に介入するなら、行政などいらないじゃないか。我々を一掃して、自分たちで権力を握ろうというのか」?
●裁判官は我々がパキスタン人で、ムスリムであることは明らかだが、誰かが我々がスパイだという情報を与えたのであれば、調べる必要があると述べた。その間我々はバグラーンから出ないで、1晩、客人として留まらなければならないと述べた。
●アガはすぐ反論し、調べるために、十分時間が必要だと述べた。そこでカジは、調査が終わるまで我々は客人として留まり、所持品をタリバンに渡さなければならないと述べた。
●カメラ、携帯電話、本、日記などが持って行かれた。洗面道具も調べられた。カマール・ユースフザイは苛立ち、タリバンは「野蛮だ」と非難した。彼が怒ったために、タリバンたちはうれしそうだった。
●タリバンが自分たちに従うことを望んでいた長老を恨み、我々はその間で板挟みになっているのではないかと、心配した。
●幸運にもララは自分の携帯電話を使用させてくれて、パキスタンにいる私の仲間やタリバンと連絡がとれ、最終的に我々がジャーナリストであることが認められた。
●決していい体験ではなかった。しかしいかに部族システムが機能しているか、僻地の生活がどのようなものなのかということが、体験できた。(後略)
Taliban line up the heavy artillery●法機関が、マラカンド行政区のダルガイにある軍訓練所で発生した自爆事件と関係があると思われる、過激派の人間を逮捕した。
●「火曜日に、ダルガイ事件で重要な役割を果たしていたダルマールの住民を逮捕した」と、情報源が語った。男の名前はドクター・ワジールだというが、どのような役割を果たしていたかは、まだ明らかになっていない。(後略)
Dargai attack suspect taken into custody●あるドキュメントによると、フランスの特殊部隊が3年前、ビンラディンの姿を3回目撃したが、上司の米軍関係者が攻撃を許さなかったという。
●しかし仏軍は、このような事実はなく、レボートは「間違った情報だ」と語った。
●来年放映予定のドキュメントによると、軍はアフガニスタンでアルカイダのリーダーを殺せたはずなのに、彼を殺害せよという命令はなかったという。「2003年と2004年に、ビンラディンが我々の視界にいた。狙撃兵が『ビンラディンを発見した』と語った」と、あるフランス兵が語った。
●『ビンラディン・捜査の失敗』と題されたこのドキュメンタリーは、エマニュエル・ラザヴィとエリック・ドゥ・ラヴァレーヌの2人のジャーナリストによるものである。ケーブルテレビが、3月に放映することを予定している。(ロイター)
‘French troops saw Osama twice’●NATO主導軍とアフガン軍が、アフガニスタン南部における新たな対戦闘員作戦で、タリバン抵抗勢力50人ほどを殺害した。
●Falcon's Summit作戦が先週の金曜日から開始され、国際平和維持部隊(ISAF)軍数百人がカンダハルのザーレ地区とパンジャワイ地区で活動している。「我々は、タリバンの大きな村1つと小さな村2つを一掃した。タリバン約50人を殺害した」と、NATO報道官のリチャード・ヌギーが水曜日にカブールで発表した。(後略)
NATO forces kill 50 militants in Afghan operation●カンダハルでは一連の自爆事件が続いているが、関係者によると、カブールではタリバンの自爆訓練網を摘発し、戦闘員数百人を追い払ったという。
●今年になって115件の自爆事件が発生し、カブールでは40人近い人間が犠牲になった。しかし、幸いにもこの2ヵ月間は自爆攻撃がない。
●関係者によると、カブールの北部60マイルほどのところに、300〜500人のタリバン戦闘員が集まり、冬期もカブールで流血沙汰が続くことが警戒されていた。しかし先月実施されたタガーブ谷の作戦で、3つの訓練所が取り除かれてタリバン戦闘員たちは逃走したと、米軍特殊部隊のリン・アシュレイ中佐が述べた。
●(中略)戦闘員たちは、その険しい地形のおかげで、首都の近くに集まることができた。これまでも小規模な作戦が実施されていたが、本格的なものではなかった。
●カビサ州知事のアブドゥル・サタール・ムラードによると、戦闘員約20人−−そのうちの何人かはパキスタンから来ていると思われるが−−が1週間続いた作戦で殺害され、残りの者たちはこの地域から去って行った。
●(中略)カンダハルでは今月になって、自爆攻撃が11件起きている。アシュレイによると、次にカブールが狙われる可能性があると語る。しかしタガーブ谷に隠れることができなくなったために、「いつものように春になって集結しようとしても、難しいはずだ」と、述べた。
●250人の米軍特殊部隊員が、アフガン軍と警察官800人とともに、作戦を実施した。(中略)それ以来アメリカは、高地に小さな軍事基地を設営し、300万ドルを費やして悪路を改善しようとしている。携帯電話の無線棟のような整備も、整えられつつあるという。
●ムラード知事は、作戦が実施されたあと、警察の検問所は攻撃されなくなったと述べた。「タリバンにとって、タガーブは拠点だった。しかし今は、NATO軍と同盟軍が定期的にパトロールしている。タリバンはもう戻って来ないだろう」。
●(中略)いっぽうカブールは、比較的に平穏である。「状況は改善されたが、敵は機会を狙って何かしてくるにちがいないので、恐れている」と、マネー・チェンジャーのファルーズ・アフマッドが語った。
●しかしアシュレイは、そんなことはないと語る。「人々が、アフガニスタン政府がそこに留まることに気づけば、彼らはタリバンを受け入れないだろう」。
Special Forces stop Afghan suicide cell●NATO主導の戦闘機が、アフガニスタン南部のタリバン指令ポストに誘導爆弾を投下して抵抗勢力多数を殺害したと、同盟軍が発表した。
●カンダハルのパンジャワイ地区にあるタリバンの拠点に対する国際平和維持軍(ISAF)の空爆は、今週開始された新たな対抵抗勢力作戦の一環である。
●「夜間、ISAFがパンジャワイ地区の抵抗勢力の指令・後方支援ポストを空爆した」と、火曜日にISAFが声明を発表した。犠牲者数は発表されなかったが、「タリバン多数が殺害された」という。(後略)
NATO jets kill several Taliban in Afghanistan●アフガニスタンによると、アルカイダリーダーとの間の連絡係だったといわれるパキスタン人諜報機関工作員を逮捕したという。
●大統領の報道官、カリーム・ラヒーミによると、この工作員はクナールで逮捕され、彼の罪を証明するような書類を所持していたという。昨日、アフガン軍将軍が、パキスタンのためにスパイ行為をしていたとして逮捕されている。
●カリーミによると、逮捕された男の名前はサイード・アクバルで、パキスタンのISIのために働いていたという。「証拠や所持していた書類から、アフガニスタンに被害を与えるような活動をしていたことが証明された」。サイード・アクバルはチトラル出身だという。
●カブールの『BBC』特派員パイェンダ・サルガンドによると、アフガン当局はアクバル氏が、ISIとアルカイダリーダーとの関係を取り仕切っていたと見ているという。関係者によると、彼はアフガニスタンにおいて「不法活動」をしていたことを認めたという。その行為のひとつとして、去年ビンラディンをヌーリスタンからチトラルにエスコートしたことが挙げられている。
●逮捕の報道に関して、パキスタンから反応はない。
Afghanistan 'holds Pakistani spy'●アフガン諜報機関が、パキスタンのためにスパイをしていた将軍を逮捕したと、月曜日に関係者が発表した。(中略)ハエール・ムハンマド将軍が、パキスタンのISIのために情報を売っていた容疑で逮捕されたと、アフガン諜報機関が発表した。
●(中略)「ハエール・ムハンマドはISIのために働き、ベシャワルのISI本部を3回訪れたと自白した」という。
●アフガン国防省で働くこの将軍は、国防省内部の体勢や、幹部高官のリストとその電話番号を提供していたという。またカブールの欧米軍基地や本部に関する情報を提供するよう、要求されていた。
Afghan Gen arrested for spying●アフガン政府は、タリバンの抵抗運動の中心である最大の麻薬産出州の知事を更迭したと、月曜日に発表した。
●ヘルマンドのムハンマド・ダウード知事が、週末に更迭された。アフガニスタンの麻薬生産は49パーセントも増加し、6700トンに及ぶ。これはヘロイン670トンを製造するだけの量である。ヘルマンドでは、アフガニスタンのケシ栽培の42%を占めている。
●内務省報道官のゼメリ・バシャリーによると、新知事のアサドゥッラー・ワファは、ヘルマンドの安全確保のために大きく貢献するはずだという。しかしケシ栽培の急増は、今回の人事異動とは関係ないと述べた。
●カブールの欧米関係者によると、1年間州知事を勤めたダウードは「完全に潔白な男」で、アメリカが彼を更迭したがっているというメディア報道は間違っていると主張した。ワファは以前、パクティアとクナール知事だった。
●(中略)いっぼうNATO軍は先月、緊急事態が発生した場合、アフガニスタンのどこであろうと軍を援助のために派遣することに合意していた。しかしフランス、ドイツ、イタリア、スベインは、タリバンと戦う前線にいるイギリス、カナダ、オランダ、アメリカ軍のもとに、定期的に隊を派遣することを拒否した。
●(中略)月曜日にカンダハルでは、自爆犯が米軍主導の車列に車を激突させ、兵士2人が負傷したという。車輛2台も破損した。
●また日曜日には、カンダハルのスベルワン・ガール地区にいる戦闘員と対戦し、空軍が呼ばれた。空爆により戦闘員4人が死亡し、兵士3人が負傷したという。(後略)
Afghanistan government fires governor●タリバンの「イデオロギーの頭脳」といわれる宗教指導者がパキスタンの大統領に、彼が宗教リーダーを排除しようとすれば、国家はさらに原理主義化すると非難した。
●イスラーム政党を率いるモーラナ・ファズール・レーマンが、ムシャラフがパキスタン人たちに「偽善者」や「過激派」に投票しないよう呼びかけたことに対して、『Daily Telegraph』に答えた。「宗教政党に対する悪意のあるブロパガンダを用いて、彼は宗教政党とリベラルの間の亀裂を広げようとしている」と述べた。
●ムシャラフ大統領は、来年予定されている選挙に世俗政党を増やすことを要求している欧米に答え、国民に穏健派に対する支持を呼びかけた。
●しかし、ファズール・レーマンは大統領に、米軍やNATO軍が抵抗勢力と戦っている国境地域に平和をもたらすためには、パキスタンの保守政権が重要なカギを握っていることを強調した。
●ムシャラフは、北ワジリスタンの新タリバンは戦闘員たちと和平協定を交わし、軍を撤退させた。「我々は部族地帯で協定を結ぶために、協力してきた。それなのに、これはいったい何だ。ムシャラフは、我々を危険だと言っている」とレーマンが述べた。
●(中略)レーマンは、タリバンがアフガニスタンで活動するために、イスラーム神学者協会のマドラッサは使用されていないと主張したが、タリバンに「人道的援助」を提供していることは認めた。「我々は、イスラーム政府の導入のために戦う者すべてに協力する」と、どのような協力なのか言及することを避けながら述べた。
●彼が属するMMAは、北西辺境州とバローチスタンを支配する。彼はジャラウッディン・ハッカーニのような重要なタリバン司令官と関係がある、著名な宗教学者の息子である。インタビューでレーマンは、ムシャラフはテロとの戦争において、仲間を裏切ったと非難する。「制服を着て、将軍は民主主義の大義のために戦っている。しかし、世界は彼を重視していない。彼は、欧米世界をだまし続けてきた」。
●レーマンのアフガニスタンに対する政策は、ムシャラフ自身の政策とそれほど変わらない。2人ともカルザイに、タリバンと話し合うように要求している。「外国人がアフガニスタンを去り、アフガン政府がタリバンと話し合って、初めて平和が訪れる。彼らはアフガニスタンの息子たちだ」。
You need us, Taliban's mentor tells Pakistan●アフガニスタンにいるタリバン司令官たちの間ではここ1年間、秘密が流布されている。パキスタンにいるアルカイダが、12人の欧米人チームに特殊任務の訓練を与えている。噂に過ぎないが、なかには「English brothers(外国人兄弟)」を見たと主張する者もいる。グアンタナモに収監された経験がある、アルカイダやタリバンと近い関係にある目撃者が、『Newsweek』に語ってくれた。彼によると、2005年11月に、北ワジリスタンのミール・アリに、12人の人間がいるのを見たという。この口の固い男は、これしか語らなかった。ただ、これらの兄弟とともに、有名な「アメリカ人アルカイダ」のアダム・ヤヒデ・ガダーンがいたというのだ。おそらく通訳を勤めているのだろう。
●別のアフガン人は、もっと詳しいことを教えてくれた。タリバンの元諜報機関責任者のオマール・ファルークである。彼は現在ガズニ州担当の、アルカイダとの仲介役を勤めるタリバン責任者だ。彼によると、外国人リクルートの訓練を手伝うために、ワジリスタンで5週間過ごしたことがあるという。彼の弟子のなかには、「外国人の兄弟」がいた。12人の中には、ノルウェー人ムスリムが2人、オーストラリア人1人、イギリス人9人がいた。ファルークによると彼らの使命は、母国で活動するアルカイダ地下組織のまとめ役で、1年に及ぶ訓練は、今まさに終わろうとしている。
●アメリカやイギリス当局は、いずれこの日が来ることを予測していた。関係者は外国人兄弟の件を確認することはできないというが、イギリス外務省の報道官によると、ジハード志願者たちがイギリスからパキスタンに訓練を受けるために渡っていることは、確かだという。
●(中略)パクティア州にある土でできた家で、ファルークが『Newsweek』の記者に語った話の裏づけを取ることはできなかったが、この家を警備していた顔を布で隠した男は、明るい色の目をしたヨーロッパ人のように見えた。あとでファルークは、この警備員は兄弟の1人であることを認めた。彼が座った床のそばに開かれて置かれたノートブックには、イギリスの電話番号コード44で始まる、いくつかの電話番号が書かれていた。
●ファルークによると、全員20代のこの兄弟たちに、2005年に彼らがワジリスタンに到着した直後に会った。そのうちの1人のムサという男が彼に、7.7攻撃は、これから続く一連の攻撃の一端にすぎないと語ったという。何人かは、飛行機でパキスタンにやってきた。しかしほとんどが、密輸専門家のネットワークを通して、トルコ、イラン、アフガニスタンを通過し、陸路で辿り着いた。アルカイダは同じ地下ルートを使って、イラクの爆弾製造家や戦闘員の訓練師を、アフガニスタンやパキスタンに送り込んでいる。
●ファルークによると、これらを手配しているのは、イラクにいるアルカイダ幹部のアブドゥル・ハディ・アル・イラーキだという。旅は1ヵ月かかる。しかし兄弟たちは旅の痕跡を残さず、一度もパスポートの提示をしないで入国した。母国に帰れば、彼らがパキスタンに滞在した記録は残らない。
●(中略)アフガニスタン内では、タリバン野戦司令官たちのもとに、アルカイダの現金支給係が訪れる。ガズニ州のゲリラによると、アラブのマネー・チームは、パキスタンの方角からタリバン戦闘員に伴われてバイクに乗ってやってくるという。アルカイダは各地元司令官たちに、どのような武器や技術的援助が必要か聞いてまわる。その後、これらがすべて支給される。これまでも信憑性の高い情報を与えてくれたタリバン高官のザビブッラーによると、アルカイダは100人以上の専門家を抱え、アフガニスタンにいるタリバンを援助しているという。そのほとんどがアラブ人だ。
●アルカイダたちは、外国人兄弟を守っている。彼らは、パキスタンの部族地帯特有の、土塀に囲まれた敷地で訓練を受ける。アメリカやパキスタンの偵察機に気づかれないように、彼らを隠しておかなければならない。(中略)これらの男たちは自爆者ではない。彼らを無駄に使ってはならない。
●アルカイダがシンボルにすぎなくなったという見方に反対する、対テロ専門家たちがいる。外国人兄弟とパキスタンのパイブラインは、この組織がまだ機能しているという証拠でもある。ファルークは自分が聞いた会話から、アルカイダは今後も長期的に攻撃計画を練っていると語る。次の10年間には、1000人以上の工作員を育てる。今のところまだその10%しか集まっていないらしい。
●(中略)外国人兄弟は、10月にワジリスタンでの滞在を終えた。しかし帰国する前、やることがまだある。アラブ人たちは、彼らをいくつかの小さなグループに分け、タリバンとともにアフガニスタンのコーストとパクティアに送り出す。現実のジハードを、その目で見るためだ。外国人の兄弟を、危険にさらすようなことがあってはならない。そしてその後、彼らはパキスタンに入って来たのと同じ方法で、イギリスに帰る。ということは、いつでも帰ることができるということだ。もうすでに帰っているかもしれない。
The Regathering Storm●元タリバン政府の元宗教警察大臣が、NATO軍によるアフガニスタン南部の襲撃で殺害されたと、警察関係者が述べた。タリバンの情報源は、襲撃があったことは認めたが、道徳法を促進していた原理主義大臣のアブドゥル・ワリは死亡していないと述べた。ワリは、3日前にNATO軍がパンジャワイ地区で3日前作戦を実施した際に殺害された、戦闘員30人のなかに含まれていたと、カンダハル地州知事のアサードゥッラー・ハリッドが発表した。
●アブドゥル・ワリが作戦で殺害されたという信憑性のある情報があると、ハリッドがカンダハルでの記者会見で述べた。ワリの遺体は、確認されていないという。当局は13人の遺体を回収したが、その中にはワリはいなかったと、付け加えた。
●NATO軍は、ワリが殺害されたという情報は受けていないと述べた。(後略)
'Ex-Taliban minister killed in Afghan raid' KANDAHAR●ジハード組織に属する戦闘員たちが、11月に起きたバジョールのマドラッサ空爆に復讐するために、パキスタン軍やアフガニスタンにいる外国軍に対して自爆攻撃することを計画しているらしい。
●諜報機関が内務省に提出したレポートによると、テヘリーク・ニファーゼ・シャリアテ・ムハンマド(TNSM)のモーラビ・イナヤトゥール・レーマンとモーラナ・ファキール・ムハンマドが、パキスタンのVIPやアフガニスタンの米軍、NATO軍を標的にするよう、支持者たちに呼びかけたという。
●情報源によると、イギリスやアメリカの外交官たちも、戦闘員たちに狙われる可能性があるという。ハラカトゥル・ムジャヒディンとラシャカレ・ジャングヴィ、フーダムル・イスラームのリーダーたちは、TNSMに協力することを約束し、合同作戦を実施するという。
●情報源によるとこれらの組織は、爆発物や訓練を終えた自爆者たちを提供したという。自爆者たちの訓練は、すべてラシュカレ・ジャングヴィが管轄している。自爆者たちは、2.5〜3.3キロの爆弾を体に巻き付け、物乞いを装って標的に近づく計画である。
●自爆者たちは、ベシャワル、ノーシェラ、リサブール、ディール、デーラ・イスラマル・ハーン、アボタバード、ラワルピンディ、イスラマバード、ラホール、ムルタン、ハイデラバード、カラチにある、軍関係の建物を標的にする可能性がある。
Jihadis preparing to avenge Bajaur Plan to attack army installations, foreign troops in Aghanistan●月曜日にアフガニスタン南部のNATO軍車列が爆破されて車が破壊されたが、犠牲者に関する情報は入ってきていない。爆発は、カンダハルで発生した。
●これとは別にアフガニスタン南部では、NATO軍のためにスパイ行為をしていた男2人を殺害したと、タリバンが発表した。NATO軍のためにスパイをしていたことを示す証拠を持つ男2人が、月曜日に拘束されたという。2人は簡単な裁判にかけられたあとで喉を掻き切られたと、タリバン戦闘員が電話で語った。(後略)
Blast hits NATO convoy in Afghanistan●アフガニスタンでタリバン9人とアフガン兵1人が死亡し、戦闘員14人が逮捕された。
●月曜日に、200人近い戦闘員がパキスタンから国境を越えて入って来て、アフガニスタン東部のコーストにある国境のチェックボストを襲撃した。
●戦闘員5人とアフガン軍兵士1人が1時間にわたる銃撃戦の結果死亡したと、州警察関係者のグル・ダードが述べた。アフガン人4人も逮捕された。
●「パキスタン人戦闘員が、彼らと一緒に我軍と戦った」と、遺体から発見された書類に言及した。「激しい戦闘だった」という。
●タリバン報道官のムハンマド・ハニーフが、自分たちが攻撃を実施したと述べた。
●これとは別に、日曜日の夜遅くカンダハルでタリバン4人が殺害され、米軍主導軍兵士3人が負傷したと、米軍が発表した。カンダハルの近くで実施され、戦闘機も出動したこの作戦で、「地雷や爆発物を含む敵の武器を押収した」という。
●さらに月曜日にクナールでは、アフガン国軍がアルカイダと関係する戦闘員を含む「テロリスト容疑者」10人を拘束した。(後略)
Ten dead in fresh Afghanistan gunbattles