【2007年2月5日〜2月11日】


■アメリカ、パキスタン領内を砲撃[070211 AP]

アフガニスタン東部の米軍は防衛権を主張して、米軍の前哨基地を攻撃するタリバン戦闘員たちを攻撃するためにパキスタン領内を砲撃したと、日曜日に米軍司令官が発表した。

(中略)ジョン・ニコルソン大佐が『AP』に、ワジリスタンの和平協定で、越境攻撃がなくなるどころか、攻撃がさらに増えたと述べた。和平協定が結ばれると、国境地帯にいたパキスタン軍はタリバンの越境を黙認するようになったという。「敵に対する圧力がなくなった」とニコルソンが述べた。

パキスタン軍報道官が日曜日に、アフガニスタンで活動する同盟軍はパキスタン領内を攻撃することはできないと述べたが、最近同盟軍がパキスタン領内を砲撃したことを認めた。パキスタンは、ニコルソンのコメントに関して、「説明」を要求するという。

ニコルソンが属する分隊は、今月帰国する予定だったが、6月まで滞在が伸びたという。(中略)

ニコルソンによると、国境沿い、特にパクティア州とコースト州で、激しい戦いが行なわれているという。タリバンが夜間に越境し、米軍の小さな前哨基地の周囲に張り巡らされたワイヤーをワイヤーカッターで切断して、「手榴弾を掩蔽壕に投げつけようとする」と述べた。「まるで、第一次大戦のような戦いだ」。敵は、米軍の優れた火力に負けない、激しい戦闘を仕掛けてくるという。「何度も何度も戻ってくる」。

タリバンが、パキスタン側からアフガニスタン側の米軍の基地を攻撃してくると、アメリカ人は即座にレーザーを用いて敵の位置を特定し、砲撃するという。「敵が我々の兵士を攻撃することは、許さない。防衛権もある」と、ジャララバード軍用飛行場にある本部から、ビデオテレビ会議で発言した。「パキスタン側から攻撃されたとしても、我々には防衛権がある。その権利を使用している」と述べ、「国境を越えて、攻撃している」と付け加えた(中略)。

ニコルソンが管轄しているのは、ヌーリスタン州からパクティア州である。彼によると、彼の軍は、パキスタンから攻撃の許可を得ずに攻撃しているという。しかし砲撃の前には、国境地帯にいるパキスタン軍に、標的となる地域から離れるように警告しているという。

「パキスタン軍と連絡をとるように、最善の努力をしている」。またニコルソンは、標的を定めるために用いるコンピュータには、パキスタン軍の国境検問所の位置が記されているという。「もし砲撃計画が実施されて、それがパキスタンの国境検問所に何らかの影響を与えることがわかれば、攻撃しない」という。

アメリカはパキスタンの国境検問所に無線を与えており、アフガニスタンの米軍と連絡を取り合うことができるという。砲撃を行なう前に、米軍が彼らと直接連絡を取ることができなければ、まずは威嚇射撃で警告し、砲撃が続くことを告げるという。

パキスタン軍報道官のショーカット・スルタン中将は『AP』に電話で、「パキスタンは、同盟軍が国際的に認められている国境を侵害することを許さない。これは我々と同盟軍との間で交わされている合意である」と述べた。

「パキスタン領内が標的となった場合、我々はその情報を入手し、対処する。このような取り決めである。この取り決めに従い、パキスタン領内を侵害することを許さない」。

garrU.S. launches artillery into Pakistan
ROBERT BURNS、BAGRAM AIR BASE

■外国人戦闘員が南部にいると、アフガン政府[070211 AP]

最近タリバンが町を占拠したアフガニスタン南部の州には、約700人の外国人戦闘員が活動していると、州知事が日曜日に述べた。

外国人戦闘員−−チェチェン、ウズベク、パキスタン人−−が、ムサカーラを含む、ヘルマンドの3つの地域で活動しているとういう。

政府は長老たちと話し合い、戦闘員たちに撤退するよう、説得しているという。「我々はこの問題を平和的に解決するために、最善の努力をしている」と、ワーファ知事が述べた。「無実の人間が戦いに巻き込まれることを望んでない。長老との話し合いが失敗すれば、政府はタリバンに対して作戦を開始する」。

ムサカーラからは、戦いを恐れて、1500人が逃げ出したという。

NATOのISAF報道官、アンジェラ・ビリングズ中佐によると、アフガン政府がムサカーラで話し合いを進めているが、NATO軍は、いつでも軍事作戦を実施する準備ができているという。(中略)ビリングズによると、ヘルマンド州で外国人戦闘員が活動しているが、700人はいないはずだと述べた。

ヘルマンド州のタリバン司令官、ムッラー・カシームが、ムサカーラとカジャキ、サンギンは、タリバンが支配していると述べた。「数千人のタリバンがいる」という。「もしNATOや政府が作戦を実施するのであれば、我々も準備ができている」。

ムサカーラの住民のワリ・ムハンマドによると、NATO軍が3〜4日前に、町から90分ほどの地点までに移動してきたという。2日前には、NATO軍がタリバン戦闘員と銃撃戦を行なったという。

ビリングズは、ムサカーラの近くに軍がいることに関して、情報はないと語った。(後略)

hoonAfghan gov.: Foreign fighters in south
NOOR KHAN、KANDAHAR

■タリバン、いまでにアフガニスタンで結束[070211 Daily Times]

タリバンの元外務大臣が土曜日に、タリバンはいまだに結束した軍であり、カルザイは流血を防ぐために、多くの人々を巻き込んで話し合いをしなければならないと述べた。

ワキ・アフマッド・ムタワキルがカブールで、「タリバンはタリバン政権崩壊以前も以後も、アフガニスタンで唯一結束している軍である。過去を振り返れば、彼らが活動範囲を広げ、活発になっていることがわかるし、今後もまだ続くだろう」と『ロイター』に語った。

穏健派タリバンを主流に取り込もうとするカルザイの和解計画も、タリバン幹部を迎え入れようとした自分の計画も、失敗に終わったという。

カルザイ大統領は、さまざまなゲリラの軍隊と話し合う姿勢を打ち出したが、大統領の平和への呼びかけにより、彼は今後支持されるだろうと述べる。しかし、まだ信頼を確立する必要があると、警告した。

ムタワキルは、タリバン指導者や元アフガニスタン首相のヘクマチアルを話し合いに含めなければならないと述べる。「例外を設けてはならない。全員で話し合う必要がある。問題を起こす者と話し合うことで、成果が生まれる」と、オマール師やヘクマチアルに言及した。「選挙で選ばれたカルザイは、リーダーシップを発揮しなければならず、この状態からアフガニスタンを救い出さなければならない」。

さらに「アフガン政府は誠意を表す必要があり、そのためには囚人を解放するべきだ」と、アフガンやアメリカ政府に拘束されているタリバン容疑者に言及した。

ムタワキルはアメリカ主導軍に投降し、2003年に釈放された。政府から与えられた仕事に就くことを辞退し、2005年には総選挙に出馬したが、落選した。

現在ムタワキルは家族とともに借家に住み、カブール政府に守られながら、本を読む生活を送っている。(後略)

hoon'Taliban remain only united force in Afghanistan'
KABUL

■アフガンの平和までの厳しい道のり[070209 BBC]

アフガニスタンが平和になるまで、国際軍はまだまだ困難を乗り越えなければならない。

(中略)先週タリバンがムサカーラを占拠して、これまで英軍が守ってきた政府関係の建物に、自分たちの旗を立てた。

以前締結されたムサカーラ和平協定では、タリバン戦闘員と英軍が、地区の中心部から5キロの地点まで撤退し、地元の長老たちが町や援助団体のために安全を確保する、というものだった。

約4ヵ月間、平和が続いた。しかしこの協定で、アフガニスタンにおけるイギリスとアメリカの見解の相違が露呈した。

タリバンのプロパガンダによると、英軍は町から追い払われ、撤退したという。NATOによると、機動力を挙げて攻撃できるように、隊を「移動」させたという。アメリカ人たちは、協定はタリバンと取り交わされ、後に問題を起こすだろうと予測した。

したがって、ムサカーラにタリバンの旗が翻っている今、誰が正しかったのか。

正解はまだわからない。NATO軍は、長老たちにタリバンの撤退を説得させているが、軍事作戦が必要となってくる可能性が高い。

《補助警察》

ヘルマンドの新知事、ハッジ・アサドゥッラー・ワーファは、州のために、もっと大きな計画があるという。ムサカーラの協定を支持してはいないが、それは十分ではないという理由のためだ。

彼は自分の計画を「ブロトコル」と読んでいる。長老はこれに調印して、責任を取らなければならない。

基本的な考えは同じだが、彼らからさらに多くのことを要求し、ムサカーラの協定とは違って、NATO軍がいつでも地区に入ることを許す。

各地区に配置されている準警察を訓練して地元の治安部隊に育て、長老たちに、地区の警察長官を選ばせる。しかし問題は、今後どうなるかということだ。

《空爆》

新しいアメリカ人の将軍、ダン・マクニールは、軍を重視して、和平協定を締結したり再建計画に力点を置いていないことが心配されている。

しかしISAFのデビッド・リチャーズ司令官は、彼が指揮していた9ヵ月の間、すでに膨大な数の空爆を行なった。開発や、政府の支配が及ぶための状況を作ることが目的であったとしても、彼の戦略の中心は、軍事力だった。

平和のためには、話し合いを行なうほうが理にかなっているように思える。しかし問題は、兵士たちは、自分たちがいったい誰と話し合っているのか、本当にわかっているのだろうかという点だ。アフガニスタンの部族の性格を良く知っていれば、人々にはそれぞれの思惑があり、それを見定めるめることは非常に難しいことがわかるはずだ。

hoonTough steps on road to Afghan peace
AnalysisAlastair Leithead、Kabul

■タリバン、占拠の町に関して話し合いを拒否か[070209 AFP]

1週間前にアフガニスタン南部の町を占拠したタリバン戦闘員たちが、話し合いを拒否して守備位置を強化していると、長老たちが述べた。

(中略)ISAFが攻撃を実施する可能性があると、抵抗勢力たちに警告して撤退を説得している長老たちが、タリバンたちが「突然」話し合いを拒否してきたと述べた。

「指導者たちに、抵抗するように言われた」と、長老に語ったという。「当初タリバンは、長老を通して政府と話し合うことを受け入れていた。しかし突然、これ以上話し合いはしたくないと言ってきた」という。

この長老によると、約300人のタリバンが町を占拠しており、ISAFの攻撃に備えて土豪を掘ったり地雷を仕掛け始めたという。

政府関係者は、長老の話を確認していない。「現時点では、以前と変わりはない」と、ヘルマンド州警察長官のナビ・ジャン・ムラーヘールが述べた。「政府には独自の計画があり、それを実行中だ」。

(中略)住民によると、市民は政府の攻撃を恐れ、避難を続けているという。ISAFによると、200人ほどが避難したというが、ヘルマンドの難民を管理している関係者は、その数を1500人としている。(後略)

hoonTaliban said to refuse talks on captured Afghan town
KANDAHAR

■パキスタン、NATO軍の発砲を調査[070208 AP]

タリバン戦闘員の捜索のためにNATO軍とアフガニスタン軍がパキスタンに越境して、地元の住民を殺害したという住民の主張を、パキスタン政府が捜査しているという。

水曜日の早朝、アフガン軍がクマール・ディン村に越境して発砲し始め、住民1人を殺害したと住民が言っていると、バローチスタン州政府報道官のアブドゥル・ラジーク・ブグティが述べた。

アフガン国境警備隊がパキスタン人の部族民2人を負傷させ、村人11人をアフガニスタンに連れて行なったと、村人が報告した。パキスタン政府はこの件に関して、調査を命じたという。

NATO報道官によると、ISAF軍はそのような作戦を実施していないという。アフガニスタンの特殊部隊兵は、ISAFの指令のもとでは動かず、また特殊部隊の報道官が声明を発表することもない。

クマール・ディンが属するゾーブ地区の町長、モーラビ・ムハンマド・シャリーフが木曜日に、アフガン軍とともにNATO軍もカマール・ディンに侵入したと、村人や治安関係者の報告を引用して述べた。

(中略)ウルドゥー語紙の『ジャング』が村人の話として、3台のピックアップと3台の装甲車に乗ったNATO軍とアフガン軍が水曜日にクマール・ディンに侵入して、重火器や小火気を用いていくつかの家に向かって発砲し、村人1人が殺害されたと報道した。(後略)

hoonPakistan probes claims of NATO shooting
ABDUL SATTAR、QUETTA

■パキスタンのタリバン指導者、攻撃に対する関与を否定[070208 AFP]

指名手配になっているタリバンの指導者が、最近のパキスタンで発生する攻撃には関わっていないと主張した。

(中略)水曜日にバイトウッラー・マフスードが南ワジリスタンのジルガで、自分は攻撃には関わっていないと述べたと、国会議員でジルガのリーダーであるモーラナ・サレー・シャーが述べた。

「政府が和平協定を破ったために、ザマドーラの攻撃に報復すると述べたが、ペシャワール、デーラ・イスマイル・ハーン、タンク、イスラマバードの攻撃には関わっていない」と、国会議員がマフスードの言葉を伝えた。

(中略)カラチの関係者によると、2月1日にマフスードと近い関係にある男を含む、11人のイスラーム過激派を逮捕したという。また1月28日には、デーラ・イスマイル・ハーンの北部で6人が逮捕され、パキスタン各地に爆発物を仕掛ける計画がワジリスタンで進んでいるという情報を、提供したという。

しかし抵抗勢力の司令官は部族の長老たちに、2005年の和平協定に反することが行なわれているというのなら、政府は自分に言ってくるはずだと述べた。「我々が関与しているという証拠があるなら、政府はジルガを通じてそれを提示するべきだ」と、マフスードか述べた。また、イスラマバードとベシャワルの自爆事件の犯行声明を出した、モーラビ・オマルという男は知らないという。

ジルガは北西辺境州知事と会い、部族地帯に平和を取り戻すためにマフスードと会ったことを伝えるという。

関係者によると、バイトゥッラー・マフスードは片足のアブドゥッラ・マフスードと親しいという。

hoonPakistani Taliban leader denies links to attack
DERA ISMAIL KHAN

■新しい過激派、自爆攻撃を予告[070207 News]

新たな過激派組織が、イスラマバードやデーラ・イスマイル・ハーン、タンク、ミールアリなどで最近実施された自爆攻撃に対して犯行声明を出し、FATAで行なわれるパキスタン軍の攻撃に対して、それぞれ報復していくと警告した。

オマールと名乗る男が『News』に電話をかけてきて、新しい部族民戦闘員グループのリーダーだと主張した。「部族地帯の出身者であり、我々の領土で実施される軍事攻撃に対して報復するために、この組織を結成した。今後パキスタン軍が部族地帯で作戦を実施すれば、必ず報復していく」という。南北ワジリスタンやバジョールの空爆に報復するために、自爆攻撃が行なわれていると述べた。

しかしペシャワル警察長官のマリック・ムハンマド・サダートをはじめ、16人が死亡した自爆攻撃に関しては、自分たちの犯行ではないという。

ワジリスタン訛りのパシュトウ語を話すこの男は、自分のグループは、すでにワジリスタンや他の地域で活動している他の戦闘員グループとは関係がない、と主張した。「命を殉教に捧げる準備のある『フィダイーン』を準備した」という(後略)。

hoonNew militant group threatens suicide bombings
PESHAWAR

■カシミール過激派、締め付けを実感[070206 BBC]

インドの支配からの自由を要求しているカシミール同盟は、最近パキスタンを訪問した際に、武力による抗争に終止符を打たなければならないと告げ、大きな波紋を及ぼした。

戦うことを主張する過激派の怒りを買ったミルワジーズ・ウマル・ファルークは、後に自分の主張を修正した。

彼は、過激派たちは武力抗争を完全に中止するのではなく、和平交渉を支持する時期になったという。ただし、武力は問題解決にはならないと明言した。

ムシャラフ大統領も、これに同意しているようだ。事実パキスタンでは、カシミールにおける武力抗争はすでに終わった、と見る者も多い。

《勝利の可能性なし》

この20年間、ナショナリストとイスラーム過激派たちはインド領カシミールで戦い、分断された土地の独立や統一、またはパキスタンへの帰属を主張していた。少なくとも4万5000人が死亡し、どちらの目標も達成されていない。

カシミール人や外交関係者によると、最近パキスタンは、ジハード戦闘員たちに対する支持を止めたという。

去年からパキスタンは、過激派たちが管理ラインLoCを越えることを防ぐために、積極的に動いているという。これまでジハード者たちに協力してきた諜報機関工作員たちがLoCに配属され、戦闘員たちのポーターやガイドたちを監視し、さらに資金援助も止めてしまった。

「まだLoCを越えることができるが、あまり多くのことはできなくなった」と、ジェイシェ・ムハンマドのメンバーが語った。

戦闘員グループは、パキスタンのISIの援助を受けていると信じられている。「政府側の政策が、100%変わった。彼らは1%も我々に協力せず、妨害している」。

《政策の変化》

ムザファバードの情報源によると、ISIはそれ以上のことをしているようだ。過激派たちを結婚させたり、商売のチャンスを与えている。

軍幹部関係者によると、これまで元戦闘員たちを一般生活に戻すための援助として、3つのキャンプを設立したという。そのうちの1つは、カシミールの地震の際に住居を失った戦闘員のためのキャンブで、北西辺境州にある。

インドとも密かな合意があるようで、インド側出身の住民たちが、家に帰ることを黙認し始めた。「密かにLoCまでやってきて、投降する」と、インド軍に属するカシミール人のSSディロン准将が『ロイター』に述べた。「これは明らかに新しい傾向で、非常にいい傾向だ」。

戦闘員の情報源によると、ここ3〜4ヵ月の間に、ジハード者250人が帰って来たという。

政策の変化は、3年前にインドがLoCに沿って塀を設置した時期と一致する。インド領カシミールでの武力抗争は、激減した。2001年以来、戦闘行為は3分の1に減った。

《恩恵》

カシミールのジハードを切り捨てる政策は、テロリズム支持から離れる9.11以後の政策の変化である。カシミールの過激派が、2003年に彼を暗殺しようとしたことも、大きな転機だった。

しかし軍は、インドと対立しても恩恵がないということに気づいたようだ。「大統領と軍の幹部は、軍事政権を続けたいならば、パキスタンの経済が向上しなければならないと気づいた。パキスタンの経済は、インドとの関係が良くならなければ、向上しない」と、軍事アナリストのハッサン・アスカリ・リスヴィが語る(中略)

《心配》

欧米関係者によると、過激派グループはパキスタンとインドの両方に支持される地元のネットワークを持ち、武力行為を行なうことができるという。「最も危険なジハード者たちは、カシミール人ではなくパキスタン人だ。カシミールを譲歩すれば、ハードコアなパキスタン人過激派が増える」という。

カシミール問題を譲歩すれば、ムシャラフはインドから何らかの見返りを得なければならない。現在は緊張緩和を呼びかけ、カシミールにいるインド軍の撤退を求めている。

しかし、過激派の問題を解決するためには、どちら側もが受け入れることができるカシミール問題の解決策が必要だ、と欧米外交関係者は語る。

「信頼を獲得しただけでは不足だ。ジハードを止めることはできるだろう。しかしキャンプを撤去して、リーダーたちを逮捕し、新たな段階に到達したことを公言し、そして実際に新たな段階に突入しなければならない」。

hoonKashmir militants feel the squeeze
Barbara Plett、Islamabad

■パキスタンの航空攻撃の容疑者、取り調べを受ける[070206 AFP]

パキスタンの捜査官たちが、イスラマバード国際空港を攻撃しようとして、持っていた手榴弾が爆発して死亡したイスラーム過激派に関して、2人の容疑者を取り調べているという。

この2週間のうちにパキスタンでは5回の攻撃があり、アフガニスタンとの国境付近でパキスタン軍と戦っているタリバン戦闘員たちが、ムシャラフ大統領に嫌がらせを始めた恐れが出てきた。

犯人を空港の駐車場に乗せた車には、2人の男が同乗していた(中略)。「現在この2人の取り調べを行なっている。1人は運転手で、もう1人は同じ車に乗っていたと語っている」と、ある治安関係者が述べた。

シェルパオ内相は、車に3人の男が乗っていたことを認めたが、詳しいことは語らなかった。しかし「遺体を調べたところ、自爆ベルトをしていなかったため」に、自爆攻撃とは見ていないと語った。「状況から、自爆攻撃ではなかったようだ。ヒット・エンド・ラン攻撃をしようとしていた可能性がある」という。

「警察が車を調べようとしたところ、覆面をつけて発砲し始めた。駐車場に向かって走り始め、手榴弾を投げつけてたが、爆発しなかった。胸に弾丸3発を受け、手榴弾1つを所持していた」と、内務省の危機管理責任者のジャヴィッド・チーマ准将が述べた。

髭を生やした犯人の血だらけの遺体が、後に記者に公開された。足は爆発で吹き飛ばされていた。車数台が、爆発と銃撃戦で被害を受けた(中略)。

「今回の攻撃は、最もデリケートな地域を攻撃することができるという、政府に対するメッセージだ」と、諜報機関幹部が述べた。「もし彼がパニックに陥っていなければ、さらに大きな被害が出たに違いない」(後略)。

garrSuspects questioned over Pakistan airport attack
ISLAMABAD

■パキスタンの空港で、自爆犯死亡[070206 AP]

火曜日の夜、パキスタンの首都の空港を狙った自爆攻撃を防いだと、関係者が発表した。国際空港ターミナルから200ヤード離れた所で銃の撃ち合いがあり、犯人1人が死亡、警察官3人が負傷した。

(中略)目撃者によると、攻撃があった当時、空港ターミナルの正面には数百人の人々でごった返していたという(中略)。

シェルパオ内相によると、犯人は黄色いタクシーで空港に到着したところ、空港の警備員に制止されたために車から降り、ピストルを発砲して手榴弾を投げつけた。銃撃の応酬の後に犯人は2つ目の手榴弾を落とし、爆発により死亡した。犯人は体に爆発物を巻き付けていたが、不発だったという。

治安関係詞者によると、タクシーの運転手が取調官に、イスラマバード郊外のタクシー乗り場で犯人を乗せたと語ったという。

犯人は30代のパシュトゥーンのようで、濃い髭を生やしていた。胸に弾丸を受け、足や腰に大きな傷を負っていたが、上半身は無傷だったという。

(中略)警察官1人と航空警備員2人が負傷し、その内の1人は重傷だという(後略)。

garrSuicide bomber dies at Pakistan airport
SADAQAT JAN、RAWALPINDI

■タリバン占拠のアフガンの町で、平和的な解決法を模索[070206 AFP]

アフガン南部ではタリバン戦闘員が町に篭城して5日目を迎えたが、政府関係者が、一般市民の犠牲を出すような軍事作戦を行なわずに問題を解決したいと述べた。

日曜日にNATOの飛行機がムサカーラにビラをまき、町を撤退しなければ攻撃するとタリバンたちに警告した。NATO軍の空爆を恐れ、すでに数千人の一般市民が避難している。

「政府は一般市民の犠牲者を出さないように、平和的な解決策を模索している」と、内務省報道官のザマライ・バシャーリが述べた。(中略)「長老たちは、問題を平和的に解決したがっている。我々は彼らを尊重して、待っているところだ。もし失敗すれば、政府は軍事力を用いて町を制圧する」と、アフガン南部の軍事警察司令官のラフマットゥッラー・ラウフィ将軍が述べた。

別の軍関係者によると、政府は「できるだけ多くの市民が町を去るまで待ち、軍事作戦による一般民の犠牲者を最小限にしようとしている」と述べた。長老たちは町に補助的な警察官を置いていたが、政府直属の関係者はいない。政府関係者によると、今後このような和平協定は結ばないという。「もしタリバンが去らなければ、今度は警察や軍が町に入る」という。

hoonPeaceful solution sought for Taliban-occupied Afghan town
KANDAHAR

■「アメリカのスパイ」部族地帯で殺害される[070206 BBC]

親タリバン派戦闘員が、アフガニスタンと接するパキスタンの部族地帯でスパイ行為をしていたという2人の男を殺害したと、関係者が述べた。

月曜日に村人が、北ワジリスタンのミランシャーの東部で遺体を発見した。遺体は手を後ろで縛られ、銃で撃たれていた。

犯行声明は出ていないが、殺害されたのはアフガン難民と見られている。「遺体は蜂の巣のように銃で撃たれ、髭を生やした1人の男の喉が、掻き切られていた」と、地元の住民のムハンマド・アヌーブが『ロイター』に語った。遺体の近くには、「アメリカのスパイは同じ運命をたどる」というメモが、残されていた。

先週も、別のアフガン難民の首なし死体が、ミランシャーの近くに捨てられていた(後略)。

hoon'US spies' killed in tribal area

■パキスタンの長老、爆発で死亡[070205 BBC]

パキスタンの北西部で、道路脇に仕掛けられた爆弾によって地元の長老2人が死亡した。

バジョールのカール町で発生したこの爆発事件で、別の1人も負傷した。

治安関係者によると、爆発物はリモートコントロールで操作されたという。犯行声明は出ていない。

(中略)爆発が起きた時、長老たちはチャルマンガー地域を車で走っていた。「2人は即死した。3人目は負傷して、病院に運ばれた」と、地元の人間が『ロイター』に述べた。

地元の治安関係者によると、死亡した男たちは、政府に協力して戦闘員たちをコントロールしようとしていたという(後略)。

hoonPakistani elders killed in blast

■「ムシャラフの政策に呼応して」自爆攻撃[070205 News]

戦闘員だと主張する男が、土曜日に実発生した、北西辺境州のタンク地区のパキスタン軍車列自爆攻撃に対して犯行声明を出し、親米路線を敷くムシャラフの政策に対抗するために今後も自爆が実施されるだろう、と述べた。

タンクの自爆攻撃は成功したが、ラキ・マルワート村の攻撃は失敗したと、アシュファク・アフマッドと名乗る男が述べた。「ラキ・マルワートの攻撃は、攻撃の準備をしていたところ自爆者が死亡したために失敗に終わった」という。

(中略)パンジャーブ訛りのウルドゥー語を話すこの男は、自爆犯たちの身元や、一味が属する組織の名前を明らかにしなかった。

(中略)土曜日の自爆攻撃では、自爆犯が乗っていたパジェロを、タンクから8キロ離れたバラヘール村で軍の車列に激突させた。この攻撃で兵士2人が死亡して、6人が負傷した。また同日、タンクのそばのラキ・マルワートのバザールに爆弾を設置しようとしていた男が、殺害された。日曜日に警察は、ラキ・マルワートのバザールから別の爆弾を回収したと発表している。

アブドゥッラーと名乗る男が1月に、デーラ・イスマイル・ハーンの自爆事件に対して犯行声明を出している。彼の電話は、ミランシャーの近くのダータヘールの電話局まで追跡された。(後略)

hoonSuicide hits‘response to Musharraf's policies’
Rahimullah Yusufzai、PESHAWAR

■タリバン、アメリカと国連を狙う[070205 Daily Times]

諜報機関が内務省に、1月25日にタリバン戦闘員15人がバヌーと南ワジリスタンからラワルビンディに到着し、イスラマバードのアメリカや国連機関を攻撃しようとしていることを警告していたことがわかった。

報告によると、男たちはラワルピンディのラジャ・バザールにあるマルカズ・ジャミア・マスジットで祈ったのちにイスラマバードに向かい、ジャミア・ファリーディアとラール・マスジットに泊まったという。男たちのなかには、ハッジ・マティーン、ジャワドゥッラー、アブドゥル・ジリール、アブドゥル・ワセーがいる。タリバン戦闘員たちはラシュカレ・ジャングヴィやジャミア・ファリーディアの学生と協力して、計画を立てているという(後略)。

hoonTaliban plan to target US, UN
ISLAMABAD

■ワジリスタンで近々大きな作戦[070205 Daily Times]

政府が南北ワジリスタンに準軍隊兵士数千人を配置する命令を出し、「重要な」テロリストに対する作戦を実施しようとしていることがわかった。

内務省の情報源によると、国境警察とワジリスタンの準軍隊からそれぞれ2000人が、「大きな作戦」を実施するために派遣されるという。

「治安部隊が、ワジリスタンに隠れているアルカイダやバイトゥッラー・マフスードを含むタリバン戦闘員を取り締まるための、大きな作戦を開始する予定だ」という。作戦の実施は、土曜日の夜に決まったという。

会合は内務省で行なわれ、アリ・ムハンマド・ジャン・オラキザイ北西辺境州知事、States and Frontier Regions(SAFRON) 、Crisis Management Cell(CMC)のジャヴィッド・イクバル・チーマ中将などが出席した。

情報源によると、この2地域の道路の封鎖が命じられ、戦闘員の出入りを防ぐという。

また作戦はパキスタンの治安部隊だけで実施され、アフガニスタンにいる米軍主導同盟軍の援助を受けない。

「諜報情報から、バイトゥッラー・マフスードなどの重要な戦闘員がこの地域にいることがわかっている」という。(後略)

hoonMajor offensive in Waziristan soon
Naveed Siddiqui、ISLAMABA

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2007.