【2007年3月19日〜3月25日】
●今月アフガニスタン東部で襲撃されたあと、一般市民8人を殺害した疑いを持たれている新しいエリート海兵隊部隊は米軍の取り調べを受けており、予定より数ヵ月早く帰国を命じられた。
●中央軍司令部の米軍特殊部隊を指揮するフランシス・カーナリー三世少将は、異例の措置として、120人からなる海兵隊特殊部隊をアフガニスタンから帰国することを命じた。事件はアフガニスタンの人々との関係に大きな支障を来たし、現地で行動することが難しくなったという。
●(中略)当初米軍は一般市民16人が死亡したと発表したが、その後8人に訂正した。しかし地元の病院会計者によると、14人が死亡したという。軍によると35人が負傷し、そのなかには同盟軍関係者もいるという(後略)。
Marine Unit Is Told To Leave Afghanistan●(前略)政府関係者と平和ジルガのメンバーが、停戦を調停した。(中略)南ワジリスタン出身のイスラーム神学者協会のリーダー格であるモーラナ・メラージュッディン・クレイシーがワナに派遣され、部族民戦闘員と外国人戦闘員からそれぞれ、抗争を解決するための「Wak」(権限)をジルガに与えられたという。
●南ワジリスタンと北ワジリスタンの平和ジルガとは別に、アフガンタリバンも、停戦に関与した。なかでも、モーラビ・ジャラウッディン・ハッカーニ司令官の長男のシラージュッディン・ハッカーニが、重要な役割を演じた。部族の情報源によると、彼の言葉はみんなを感銘させ、戦闘員たち全員が停戦に合意したという。戦闘員たちはウズベク人であろうが敵対する部族民であろうが全員仲間であり、問題解決のための権限を、アフガンタリバンにすべて与えたという。
●モーラナ・メラージュッディン・クレイシーも、アフガンタリバンが両陣営と接触し、ワナ地域の問題解決のために尽力していることを認めた。
●しかしウズベク人戦闘員を追い出したいモーラビ・ナジール司令官の元にいる地元の部族民を満足させることは、難しいと見られる。部族民たちは、ウズベク人たちがワナから出て行くことを望んでいるという。
●(中略)彼によると、南ワジリスタンだけでなく北ワジリスタンの人間も、ウズベク人戦闘員の横暴やこの地域に長期的に滞在していることに、嫌気がさしているという。
●ジルガによると、死者の数は報道されている数よりも少ないという。あるジルガのメンバーによると、ウズベク人戦闘員に協力している部族民の話として、外国人に協力している部族3人、ウズベク人が4人、そしてそれに敵対する部族民は5人死亡しただけだという。真実とすれば、死者の数は12人だけになる。政府側は、150人が死亡したと発表している。
●(中略)いずれにしても、死者の数を特定する情報は何もなく、唯一政府筋から、数字が出てくるだけである。
●両陣営の捕虜の数もまちまちだが、ジルガによるとメディアが報道している数より少ないという。停戦のあとには、捕虜の交換が行なわれる予定である。
●ジルガのメンバーとワナの部族民によると、仲介者たちは、アザム・ワルサックとカローシャでヌール・イスラームやウズベク人戦闘員に協力している部族民と会う前に、モーラビ・ナジールとその仲間たちに個別に会ったという。
●ウズベキスタンイスラーム運動の指導者カリ・タヒール・ユルダシェフの部下のウスマン・ジャンも、カルーシャ村のジルガに出席したという。タヒールの居場所はわからないが、彼は自分の代わりとして、ウスマン・ジャンを派遣した。
Jirga-brokered truce holds in Sourth Waziristan●タリバン司令官のダドゥッラー師が、イタリア人ジャーナリストの解放と引き換えに弟と幹部戦闘員が釈放されたあと、今後も誘拐を続けると誓った。
●ダドゥッラーはパキスタンの著名なジャーナリストのラヒムッラー・ユースフザイに、「とてもうれしいから少し休息をとり、その間は弟に司令官を務めさせる」と、電話で語ったという。「許可を得ない欧米ジャーナリストは、今後逮捕される」とも述べた(後略)。
Taliban plan more kidnappings after Italian deal●部族民とアルカイダ系の外国人戦闘員たちが、4日に及んだ流血沙汰で160人が死亡したのち、停戦に応じた。
●ウズベク人とチェチェン人戦闘員が、迫撃砲やロケット弾を用いてタリバンシンパの地元部族民と戦った南ワジリスタンで、イスラーム宗教指導者によって南ワジリスタンで停戦が結ばれた。
●「南ワジリスタンでは昨晩以来、戦いはない。しかしライバル同士は、それぞれ丘の上に陣取っている」と政府関係者が述べた。「地元のムッラーの尽力で、停戦になった」という。戦いでウズベク人とチェチェン人130人と部族民25〜30人が死亡し、さらに62人の戦闘員が逮捕された。
●ただ地元の政府関係者によると、地域に平和を回復するための話し合いは、金曜日の祈りのあとに再開するという。ナジールは、外国人たちが武器を引き渡さない限り、戦闘員を引き上げないと主張している。「ナジールは、ウズベク人たちが武器を捨てて、武器を長老たちに引き渡すことを要求している」。
Fragile ceasefire after 160 dead in Pakistani clashes●イタリア人ジャーナリストのマストロジャコモは、2週間タリバンに拘束されたあと、英雄として母国に戻った(中略)。しかし彼の解放と引き替えに、アフガン刑務所からタリバンが釈放された事実が、世界的に非難されている。彼と同行した2人のアフガン人が取り引きの内に含まれていなかったことも、同様である。
●「なぜアフガン政府と国際社会は外国人ジャーナリストのために尽力し、アフガン人ジャーナリストに対しては何もしないのだろう」と、カブールのジャーナリスト保護委員会のアガ・ボマヤが述べた。「アフガン人たちに対しても、もっと努力してほしい」。
●マストロジャコモの運転手兼ガイドのサイード・アガは、『Daily Telegraph』のトム・コグランによると「優しい、頭の切れる、みんなに好かれる25歳の青年」だった。話し合いの相手に圧力をかけるために、タリバンにより首を切られた。彼の家族は、アフガン政府もイタリア政府も、自分たちに接触してこないと、不満を表している(中略)。
●いっぽうマストロジャコモの通訳のアジュマル・ナクシュバンディは、いまだに行方不明で、家族は心配を隠せない。「家族はみんな怯え、悲嘆している」と、兄弟のムニール・ナクシュバンディが語る。「政府は我々に対しては何もしてくれない。なぜだろう」。
●カブールのイタリア大使館とマストロジャコモが所属する新聞社は協力を申し出たが、イタリア人が解放されたあと、誘拐犯たちから何の連絡もないという。「政府はダニエルを解放させようと努力していた。しかし、解放されたあとは、兄のために何もしていない」(後略)。
Fear and anger over Taleban kidnap deal●アフガニスタン南部で起きたアフガン軍との戦いで、タリバン戦闘員69人が死亡したと、国防省報道官が金曜日に述べた。
●州警察関係者が木曜日、NATO主導軍がタリバンゲリラ38人をヘルマンド州のギルシュクで殺害したと述べた。しかし国防省のザヒール・アジミによると、NATO軍はこの戦いに関与しておらず、死亡したゲリラの数は69人にのぼったという。
●警察官7人も負傷し、アフガン兵士19人が負傷した(後略)。
Afghanistan says 69 Taliban killed in attacks●ワジリスタンにおける、アルカイダとパキスタン人タリバンの内部抗争はやっと和解にこぎつけ、タリバンのアフガン抵抗運動がいよいよ開始されそうだ。
●情報源によると、戦いが始まったとき、南ワジリスタンのタリバン司令官のバイトゥッラー・マフスードはヘルマンド州にいた。タリバンのダドゥッラー師に命じられて、すぐに帰ったという。
●現場に到着すると、戦いは終わった。新たな協定が結ばれ、全員がアフガニスタンで戦い、パキスタンで戦うことはない。
●南ワジリスタンの戦いは、どうして起こったのか。外国人戦闘員とパキスタン人タリバンの間の、利害関係の抗争か? それとも一見タリバンの問題を装ってはいるものの、アフガニスタンにいる米軍主導軍にとってやっかいな問題となるものか?
●タリバンとアルカイダの間では、NATO軍と米軍主導軍に対する戦略に関して、大きな見解の違いが生じている。アメリカの協力者であるパキスタンを含むすべての抵抗者を相手に戦うべきか、それとも将来の戦略にむけて、政治問題を考慮するべきか?
●南北ワジリスタンのアルカイダ系ウズベク人戦闘員は、NATO軍とその協力者であるパキスタン政府などを含めて、グローバル戦争を望んでいる。この戦略は、タリバン指導者たちの戦略と対立している。
●両者は水曜日に南ワジリスタンでついに衝突し、パキスタン人タリバン数千人がウズベク人戦闘員とその協力者たち、約2万人と対立した。少なくとも110人が死亡した。そのほとんどがウズベク人である。
●この戦いで、タヒール・ユルダシェフは孤立した。タヒールは、まずパキスタン軍と戦うことが第一と考え、パキスタン人タリバンが軍と和解することに、強く反対している。
●ユルダシェフは一般に広く普及しているCDディスクのスピーチで、「シャリア法の設置とシャリア首長国の長を任命することが、パキスタンのムジャヒディンにとって最も重要なこと」と述べている。
●タリバンは、彼らを支持するアフガニスタン人やパキスタン人にとって、解決策と成りうるか、それともやっかい者なのであろうか。ダドゥッラー師が去年パキスタン人タリバンとパキスタン軍との間に和平協定を結んだ時、この点が大きな論点となった。ダドッゥラー師は、パキスタン人タリバンがアフガニスタンでNATO軍と戦うことのほうが、ワジリスタンにいてパキスタン軍と戦うことよりも、アフガニスタンの自由にとって重要だと主張する。
●北ワジリスタンの反軍司令官であるアブドゥル・カリークとサディーク・ヌールはこの主張に納得して、アフガニスタンだけでジハードを戦うことを約束した。パキスタン軍と戦うことは、アフガニスタンの抵抗運動にとって、何の意味もない。
●北ワジリスタンのミールアリに住んでいるアルカイダ勢力は、ウズベク人を含めてこの見解に同意しており、南ワジリスタンに住んでいるユルダシェフの見解と異にする。ユルダシェフはパキスタンにイスラーム首長国を作ることにこだわり、「十字軍の協力者」に対してジハードを戦うことを要求している。
●南ワジリスタンから入ってくる最近の情報によると、シン・ワルサック、アザム・ワルサック、カルーシャに住んでいたウズベク人たちは、地元のタリバンに包囲されているという。ウズベク人たちは勇敢な戦士であはあるが、じきに投降して、戦いはアフガニスタンで行なうことになるだろう。このように力を合わせることこそ、NATO軍と戦うタリバンにとって大きな恩恵となる。
Waziristan jihadis wage war on each other●タリバン司令官たちが木曜日、パキスタン人部族民と外国人アルカイダ戦闘員との間の戦いを終わらせるために話し合いを行なっている。戦いで少なくとも120人が死亡した。
●軍のヘリコプターが南ワジリスタン上空を飛んでいるが、仲介には入っていない(中略)。
●諜報関係者によると、ジルガには、政府が指名手配にしているバイトゥッラー・マフスードが参加しているという。またジャラウッディン・ハッカーニの息子のシラージュッディン・ハッカーニもいるようだ。ダドゥッラー師も関わっているという地元メディアの報道は、まだ確認されていない。
●地元の治安関係者によると、「タリバン幹部司令官たちがワナに集まり、ウズベク人と政府が支持する地元タリバンの間を調停している」という。「いまだに緊張した状態だ」(後略)。
Taliban commanders negotiating Pakistan ceasefire●(前略)ウズベク人たちが再び注目されているために、政府は釈明を求められるだろう。今回の衝突は、ウズベク人たちが地元の住民たちに法と秩序に従うよう求められた、というのが一般的な見方だ。いっぽうで、ウズベク人がアルカイダに属するのアラブ人を殺害したために、アルカイダ系で親政府系ではない部族民戦闘員が、これに復讐しているともいわれる(中略)。
●世界が信じていることとは違い、パキスタンがワジリスタンの軍閥との間で交わした取り引きにより、アルカイダはかなり孤立した。ビンラディンはこの取り引きを、タリバンによるアルカイダに対する裏切りと見る。オマール師がこの取り引きを承認し、その結果パキスタンから武器の援助を受けたという事実に、ビンラディンは非常に憤慨している。取り引きがMMAの中の政党の仲介で行なわれたことも、アルカイダは快く思っていない。
●このシナリオが受け入れられたのなら、パキスタンの政策は成功したことになる。部族地帯の部族民とアルカイダとの間に、大きな亀裂が生じた。まアルカイダからタリバンを切り離すためにも、この政策は成功した。その政策の目的は、アルカイダに守られた外国人たちを、地元やタリバン戦闘員たちと切り離すことだ。政策の一歩として、ワジリスタンの軍閥に、アルカイダから負った借金の返済のために、2005年に金が提供された。
●パキスタンが外国人を一掃しようとしていることは、欧米にとっては歓迎されることだ。しかし、タリバンとの取り引きによって(武器の供給を含む)外国人の一掃が行なわれているという事実は、アフガニスタンのNATO軍やISAF軍を居心地悪くする。しかし、パキスタン人パシュトゥーンやタリバンをアルカイダと切り離すことは、長期的には良い政策といえよう(後略)。
Is the anti-Al Qaeda policy working?●親パキスタン政府系部族民たちが、外国人アルカイダ戦闘員と迫撃砲やロケット弾攻撃を交わして114人が死亡した、と内相が述べた。
●軍も山中に隠れているウズベク人戦闘員を攻撃したと、アフガン関係者や治安関係者、住民が述べたが、軍報道官は関与を否定している。
●パキスタン政府関係者は、今回の戦闘は、地元民たちがムシャラフ政府を支持し、外国人をこの地域から一掃しようとしていることの証だと述べた(中略)
●シェルパオ内相は、ウズベク戦闘員84人と地元部族民30人−−そのうち一般市民9人が戦闘で死亡し、さらにウズベク人83人が部族警察に逮捕されたという。
●戦闘は月曜日に、元タリバン司令官で今はムシャラフ政権を支持しているムッラー・ナジールが、タヒール・ユルダシェフの部下たちに武器を捨てるよう要求したために始まった(中略)。
●犠牲者の数は、ナジールが、戦闘の現場となっているカルーシャの町からウズベク人たちに撤退を要求した期限である火曜日の夜以来、急増した。
●住民や治安関係者は、抵抗勢力がワナの軍駐屯地に発砲したために、軍が攻撃を行なったと語る。軍の砲撃で、戦闘員たちが町の郊外に設置した2つの壕が破壊され、煙が上がるのが目撃された。
●いっぽう部族民と結託した地元タリバン戦闘員が、アザム・ワルサックでウズベク人戦闘員たちが運営している個人刑務所を襲撃して、占拠した。地元戦闘員が、鎖で繋がれた地元部族民3人とアフガン人を解放したという。刑務所に備蓄されていた爆発物が爆発し、負傷者が出た模様である。
●タリバン系イスラーム政党に属する宗教者が率いるジルガがワナに向かい、停戦を話し合う予定だという(後略)。
Pakistan militant battles rage, 114 killed●パキスタン政府が水曜日、地元戦闘員と外国人戦闘員間の衝突で100人が死亡し、これはアルカイダ戦闘員たちを一掃するという部族民たちの努力の証だと発表した。
●しかし同時に、政府がこの地域を取り締まることができないのが証明されたことにもなり、今後も対立するグループが衝突する可能性がある。
●政府や諜報関係者によると、ウズベク人とチェチェン人そして地元の支持者を中心に、約105人が3日間の戦闘で死亡したという。パキスタンの部族地帯で外国人戦闘員を巻き込んだ、最大の戦いとなった。南ワジリスタンの電話線が切断されたために、死者の数は明らかではない(中略)。
●専門家たちは、タリバンやアルカイダと関係している戦闘員たちは、最近のあらゆる衝突に関わり、地元の部族民たちの対立を生んでいると見ている。この流血沙汰は、南ワジリスタンの不安定にますます拍車がかかる可能性がある。
●タリバンに詳しいジャーナリストのラヒムッラー・ユーサフザイは、政府が密かに地元戦闘員たちに協力しているのではないかと見ている。軍はこれを否定し、戦闘には関わっていないと主張している。
●ユーサフザイは、南ワジリスタンから外国人戦闘員が砲撃されており、地元の部族民たちはこのような兵器は持たないはずだと述べる。「政府は、危険な賭けをしている。その結果、地元民が苦しむことになる。外国人戦闘員を支持する部族民たちは絶望的になり、何でもするだろう。自爆さえ起こりうる。行き場所がなくなる」。(中略)またアラブ人たちはワジリスタンの地元の問題には関わらないようにしているが、ウズベク人戦闘員たちは部族の掟や犯罪行為に無関心であるために、評判が悪いという。
●元パキスタン人将軍のタラート・マスードは、今週の衝突は、政府がこの地域をコントロールしていないことを証明しているが、内部抗争により、戦闘員たちがアフガニスタンのNATO軍や米軍などと戦う能力を削減するだろうと述べた。
Scores of militants killed in Pakistan●ジャーナリストのグループが、月曜日に解放されたイタリア人とともに誘拐されたアフガン人通訳の解放を要求している。
●3週間前、ダニエル・マストロジャコモと一緒に、アジュマル・ナクシュバンディが誘拐された。マストロジャコモはタリバン指導者5人と引き換えに解放されたことが、イタリアでは大きな話題となっている。出版関係者は、このような取り引きが行なわれたことで、今後ジャーナリストたちが標的になる恐れがあると不安を表している。
●「この事件は、マストロジャコモのアフガン人ガイドが解放されるまで、解決したとは言えない」と国境なき記者団が語り、アフガンとイタリア政府関係者に、彼の解放に努めるよう求めた。
●(中略)イタリア副外相のウーゴ・イティニが水曜日に、ジャーナリストと引き換えにタリバンの囚人5人が釈放されたことを正式に認めた(中略)。
●イタリアでは、イタリアのNGO団体を通じてマストロジャコモが解放されたことに安堵したが、同時に大きな論議を引き起こした。
●(中略)マストロジャコモはヘルマンド州のタリバン幹部高官をインタビューしようとしていたところを、誘拐された。「もし人間の命を救うために何かしなければならないとすれば、このようなことは当然のことだった」と語っている。
●マストロジャコモとナクシュバンディ、運転手のサイード・アガは鎖でつながれ、15回移動させられた。後にアガ氏は斬首され、その後取り引きが行なわれて月曜日にマストロジャコモが解放された。
Fears for kidnapped Afghan fixer●パキスタンの北西部で地元部続民と外国人戦闘員の戦いが勃発し、50人近くが死亡した。
●月曜日以来、ワナの近くでは激しい戦闘が続いている。死亡したのは、アルカイダ系ウズベキスタン出身の戦闘員がほとんどである。子供2人が、戦いに巻き込まれて死亡したという。
●タリバンによると、停戦のために幹部司令官が派遣された。
●(中略)報告によると、タリバンと地元部族民たちが、ウズベク人にこの地域から去るか武器を捨てるように要求し、これが拒否されたために戦闘になったという。
●報告によると、タリバン幹部司令官のバイトゥッラー・マフスードとカリファ・シラージュッディン・ハッカーニが、停戦の交渉のために現場に向かったという。
●日曜日に、あるアラブ人戦闘員が殺害されたことを巡って、ウズベク人戦闘員と地元の戦闘員の間で衝突した(後略)。
Rival militants clash in Pakistan●パキスタン北西部で地元戦闘員と外国人戦闘員が衝突し、少なくとも46人が死亡した。
●(中略)地元の諜報関係者によると、今回の衝突は、南ワジリスタンの親政府対反政府戦闘員の戦いというような単純なものではないという。
●彼によると、アルカイダと関係のあるモーラビ・ナジールという親タリバン系戦闘員リーダーが率いる、地元部族民の仲間だったあるアラブ人の殺害をめぐって、月曜日に戦いが勃発した。アラブ人の遺体は、ワナ郊外で発見された。
●地元部族民たちは、アラブ人の殺害をウズベク人の仕業と非難し、カローシャの2グループ間で戦闘となった。戦闘でウズベク人13人と地元部族民7人が死亡したという(後略)。
46 die in militant clash in Pakistan●パキスタンの北西部で、ウズベク系アルカイダ戦闘員と親タリバン系部族民が衝突し、子供4人を含む51人が死亡した。
●南ワジリスタンのカルーシャで、激しいロケット弾と迫撃砲による攻撃が2日目を迎えたと、治安関係者が述べた。
●元タリバン司令官のムッラー・ナジールが、ムシャラフの政策に従って外国人たちを地域から一掃しようとして、ウズベク人戦闘員タヒール・ユルダシェフの部下たちに、非武装化を求めた。
●(中略)攻撃を免れるために、バスに乗って学校から避難していた子供たちに迫撃砲が命中し、4人が死亡し、27人が負傷したという。
●ユルダシェフの部下38人が死亡し、22人が逮捕されたという。またナジールの部下を含む地元の部族民9人も死亡し、64人が負傷したと関係者が述べた。(中略)
●住民や部族民たちが外国人戦闘員に、深夜までに武器を捨てなければ殺害されると警告した。またモスクのラウドスピーカーが住民に、戦闘に備えるよう呼びかけた。
●地元政府は48時間後に問題を解決しなければ、軍が介入すると警告した。ワヒード・アルシャド軍報道官によると、軍は介入する意図はないと述べた。
●2週間前にも戦闘が勃発して19人が死亡したが、停戦が結ばれていた(後略)。
More than 50 killed in Pakistan militant clashes●月曜日に、アルカイダ系のウズベク人戦闘員とパキスタン人部族民との衝突があり、少なくとも10人が負傷した。
●3月6日に外国人戦闘員と部族民が衝突して戦闘員12人を含む17人が死亡した後、南ワジリスタンでは緊張が続いている。
●今回の衝突はワナから7キロの場所にあるシン・ワルサックで発生し、両陣営ともライフルやロケット推進手榴弾、迫撃砲を用いた。「状況は非常に緊張している」と、ワナの住民が述べた。「負傷した10人の部族民がワナに連れて来られた」という(後略)。
Uzbeks, tribesmen clash in Waziristan●イタリア人ジャーナリストのマストロジャコモが月曜日、タリバン司令官が設定した最終期限の数時間前に、仲間5人の釈放と引き換えに解放されたという。
●イタリアやアフガン政府関係者は詳しいことを発表していないが、タリバン幹部司令官のダドゥッラー師がオーディオ・メッセージを発表し、自分の弟を含む政府に拘束されていたタリバン5人と引き換えに解放した、と述べた。
●(中略)イタリア外務省はウェブサイトで、「彼の解放のために示されたすべての条件に応じた」と発表した。カブールの『Pajhwok Afghan News』はダドゥッラーから録音されたメッセージを受け取ったとして、イタリア人と引き換えに、囚人5人が釈放されたと述べている。
●そのうちの2人は、2005年に逮捕されたタリバンの「文化部」責任者のウスタッド・ヤサールと、元報道官のラティフッラー・ハキーミだという。さらにダドゥッラーの弟のマンスール・アフマッドと、ハマッドゥッラーとアブドゥル・ガファールという司令官である。
●『Pahjwok』によると、マストロジャコモの通訳はまだ解放されておらず、タリバンは別の取り引きを要求しているという。イタリアの外務省は当初通訳も解放されたと発表していたが、後にこれを取り下げた。
●(中略)マストロジャコモは、手と足を縛られ、処刑されることを恐れていたと述べた。(中略)犯人たちは15ヵ所場所を移動して彼を拘束していたという(後略)。
Italian journalist freed in Afghanistan●タリバンが誘拐したイタリア人ジャーナリストが、解放された。
●イタリア首相のロマノ・プロディが、ダニエル・マストロジャコモは元気で、アフガニスタンの病院にいると発表した。(中略)彼はヘルマンド州で、アフガン人2人とともに誘拐された。その後アフガン人のうちの1人の運転手が、タリバンによりって斬首されたことがわかった。一緒にいた通訳も、マストロジャコモとともに解放された。
●イタリアの首相は、彼の解放は「簡単」ではなかったと述べ、詳しいことは後に述べるという(中略)。
●ダドッゥラー師が『ロイター』に語ったところによると、マストロジャコモは、アフガン政府が彼の兄弟を含む5人のタリバン幹部の釈放と引き換えに解放されたという。事実は確認されていない。
Taleban free Italian journalist●自爆犯が米大使館の車列に車で激突し、10代のアフガン人が死亡、大使館の警備員5人が負傷した。
●装甲車1台が道路から吹き飛ばされ、他の2台も大破して、自爆犯の車は炎上した。
●道路脇にいた15歳のアフガン人が死亡した。米大使館警備関係者5人が負傷し、そのうち1人が重傷だという(中略)。
●タリバン報道官のカリ・ユーセフ・アフマディが電話で語ったところによると、コースト出身のタリバン戦闘員が攻撃を行なったという。
●車列の後ろを走っていた『AP』の記者によると、事件はバグラムの米軍基地に通じる、大使館から約2マイルのところで起きた。(中略)米大使館は月曜日に休館となり、カブールにいるアメリカ人たちに注意を促した。米大使館は、アフガン警察やNATO軍兵士、ジャーナリストたちが事故車の近くに近づくことを阻止した(中略)
●またカンダハルでは道路脇で爆発があり、パンジャワイ地区の警察長官が死亡した。また同じパンジャワイで、芥子撲滅運動を行なっていた警察のチームを狙った自爆攻撃があったが、負傷者はいなかった(後略)。
U.S. Embassy vehicle hit by suicide car bomb in Afghanistan, 1 killed, 5 wounded●月曜日にイスラーム過激派が、部族地帯と隣接するパキスタン北西部のバザールで、警察官を射殺した。
●2人の武装した男が、タンクのマーケットで警察官サミウッラーを射殺して逃走した。1月以来この地域で続いている、親タリバン勢力による警察官への攻撃の一環と思われる(中略)。
Militants kill policeman in northwest Pakistan●イタリア人ジャーナリストのダニエル・マストロジャコモの解放に関して、タリバンとアフガン政府の取り引きが最後の段階で失敗に終わった。
●取り引きは大きく期待されていたために、マストロジャコモがアフガン人通訳と一緒に解放されたという情報も出回った。しかし後にタリバンが、仲間3人が釈放されるまでイタリア人ジャーナリストは解放しないと主張し始めた。
●タリバン司令官のダドゥッラー師が、アフガン政府の誠意に疑問があると話していた。スポークスマンのシャーブッディン・アタルを通じて、アフガン政府はヘルマンド州で攻撃を行なう前に、タリバンの基地や衛星電話番号を探ろうとしていると述べていた。以前タリバンとアフガン政府関係者がガズニで捕虜の交換をしていたときに、外国軍が爆撃したという。
●タリバン報道官のアタルが、以前タリバン文化委員を率いていたウスタッド・ヤシールとラティフッラー・ハキーミの2人の報道官と、パキスタンの北西辺境州のスワビ地区出身の戦闘員、マンスール・アフマッドの釈放を要求しているという。
●ヤシールとハキーミはすでにカブール刑務所から、ヘルマンド州都のラシュカルガーに移送されたといわれる。ヘルマンドの病院を運営しているイタリアのNGOに引き渡されたという報道もある。
Deal for Italian journalist's release hits snags