【2007年5月7日〜5月13日】


■パキスタン軍とアフガン軍衝突、5人死亡[070513 AP]

日曜日にパキスタンの治安部隊とアフガン軍兵士が国境地帯で衝突して銃撃戦となり、少なくともアフガン兵士5人が死亡したとパキスタン軍関係者が述べた。

アフガン国軍がパキスタンのクラム行政区にあるパキスタンの検問所に、アフガン側から発砲してきたと、パキスタン軍報道官のワシード・アルシャッドが述べた。

hoonPakistani, Afghan troops clash; 5 killed
ISLAMABAD

■タリバン司令官、殺害される[070513 BBC]

アフガニスタンのタリバン司令官ダドゥッラー師が、南部における戦闘で死亡した。カンダハルで報道陣に対して遺体が公表され、タリバン情報源は最初これを否定していたが、後に彼の死を認めた。

NATOによると、ダドゥッラー師は、ヘルマンド州におけるアフガン軍と欧米軍との戦いで死亡したという。ダドゥッラー師はすぐに「別の人間に取って代わられるだろうが、抵抗運動にとっては、大きな打撃となるはずだ」と、NATO主導軍が述べた。

国際平和維持軍とアフガン軍は、3月以来ヘルマンドで大掛かりな作戦を続けてきた。しかしタリバン司令官はこの戦いとは別に、国際平和維持軍に支援された米軍主導の同盟軍によって、殺害されたという(後略)。

hoonAfghan Taleban commander killed

■タリバン幹部司令官、戦闘で死亡[070513 AP]

タリバンの有名な軍事司令官が、アフガニスタン南部の軍事作戦で死亡した。

(中略)ペシャワルのラヒムッラー・ユースフザイは、ダドゥッラー師の死は、タリバンにとって大きな打撃となるだろうと述べた。「この6年間で、タリバンにとっては最大の打撃となるはずだ。彼ほど大胆で、重要な人物を他に見つけることはできないだろう」。

しかしユースフザイも、ドバイを根拠地とする治安とテロリズム研究所のムスタファ・アラーニも、彼の死は長期的な効力は持たないと述べた。アラーニはイラクの抵抗運動を例にあげ、アルカイダのザルカウィが6月に殺害されたにもかかわらず、抵抗運動は弱体化していないことを挙げた。

(中略)ユースフザイは、タリバン戦闘員多数が、最近のダドゥッラー師に不満を示していたという。残虐な斬首や向こう見ずの誘拐を行ない、ビデオで自慢話をしたために、抵抗運動の評判を落としていたという。「頭でっかちになりすぎたと感じていた」と、ユースフザイは語った。

ダドゥッラーが殺害された様子に関しては、さまざまな説がある。ヘルマンド州のナド・アリ地区の長老によると、地上軍とヘリコプターがカケバン村にあるダドゥッラー師の家を包囲し、このタリバンリーダーと7人の戦闘員を殺害したという。いっぼうヘルマンド州政府は、ダドゥッラーはヘルマンド南部を車で移動中に、殺害されたと述べた。どちらも、土曜日の早朝3時頃に殺害されたと述べている。

諜報関係者によると、ダドゥッラーは、ヘルマンド州のサンギンとナハリ・サラージ地区のそばで殺害されたという。この地域は、英軍とアフガン軍、米軍特殊部隊が数週間にわたって、激しい戦いを繰り広げていた(後略)。

hoonTop Taliban commander killed in fighting
NOOR KHAN、KANDAHAR

■タリバン司令官、殺害される[070513 AP]

タリバンの最も重要な軍事司令官、ダドゥッラー師が、アフガニスタン南部におけるアフガン軍とNATO軍との戦いで死亡したと、日曜日に関係者が述べた。

タリバン責任者のオマール師の腹心だったダドゥッラー師が、土曜日にヘルマンド州で殺害されたと、アフガニスタンの諜報機関報道官のサイード・アンサリが述べた。NATO軍は、ダドゥッラー師の死を確認していない。「現在捜査中だ」と、ジョン・トマス中佐が述べた。「しかし我々の問題ではなく、アフガンの問題だ」。

(中略)カンダハル州知事のアサドゥッラー・ハリッドによると、ダドゥッラー師は、米軍主導軍同盟軍、NATO軍、アフガン軍による作戦で殺害されたという。「ダドゥッラーはタリバンの背骨だった。彼は残虐で恐ろしい司令官で、アフガン一般民を斬首した」。

ハリッドは、ダドゥッラー師の遺体を記者団に見せた。『AP』の記者によると、ベッドに横たわった遺体はアフガンの民族衣装を着て、片足がなく、後頭部と腹部に2発、合計3ヵ所銃弾を受けていた。記者によると、テレビなどに出演していたダドゥッラーの容姿と一致していたという。

しかしタリバン報道官のカリ・ユースフは、タリバン司令官が死亡したことを否定した。「ダドゥッラー師は生きている」と衛星電話で述べたが、詳細は語らなかった。

別の諜報機関関係者によると、ダドゥッラー師は、ヘルマンド州のサンギン地区とナーリ・サラージ地区のそばで殺害されたという(後略)。

ohTaliban commander killed
NOOR KHAN、KANDAHAR

■タリバン幹部司令官、死亡[070513 New York Times]

日曜日にアフガン政府関係者が記者団に、タリバン抵抗運動の幹部司令官であるダトゥッラー師の遺体を見せて、アフガンと同盟軍の合同作戦で殺害されたと述べた。

ダドゥッラー師は、片足と黒い髭から確認された。頭と腹を撃たれた。

ダドゥッラー師はタリバンのリーダーの中でも最も重要な人物とされ、多数の人間を暗殺、斬首し、自爆事件などにも関係していたといわれる。おそらく最も重要な作戦司令官といわれ、闘員たちを組織し、武器や資金の調達を行なっていた。

ohTop Taliban Commander Is Killed in Clash
KANDAHAR

■アメリカ、アフガニスタンにスーパー・マドラッサ建設予定[070513 Sunday Telegraph]

アフガニスタンの米軍が、パキスタン側にある原理主義の宗教学校に子供たちを通わせないよう両親を説得するために、宗教学校(マドラッサ)を建設している。

パキスタンと国境を接するパクティア州では、「スーバー・マドラッサ」が2校、建設されつつある。米政府はこの地域のモスクの建設にも資金を提供しており、宗教リーダーたちの信頼を獲得しようとしている。同盟軍は一般市民を戦いに巻き込んで死亡させていると非難され、圧力を受けているが、米軍司令官たちはこの計画により、自分たちがアフガン人の味方であることを印象づけようと、期待している。

「彼らの文化や宗教に敬意を払っていると、言いたいのだ」と、パクティアのシャラナ地区の米軍司令官、エドアルド・フェルナンデズが語る。「宗教指導者たちに、敬意を払うのは当然だ」。

各マドラッサには、男子生徒1000人を寄宿させる。米軍によると、「最高の教育センター」となるこの学校は、アフガン教育省の管轄下になるはずだが、原理主義指導者たちの影響下に陥る危険性は否定できないという。パキスタンのマドラッサは、アフガニスタンの抵抗運動に参加したり、テロリストになるために欧米で訓練を受けた若いムスリスたちとの関係があることが、しばしば指摘されている。

「アフガニスタンではマドラッサと呼ばれているが、この言葉を欧米で用いれば、良くは解釈されない」と、シャラナにいるジェーソン・スモールフィールド中佐が語る。「宗教学校だが、宗教教育をするわけではない。知事は、カリキュラムをある意味で規制しようとしている。これらの学校で、原理主義を教え込まないように取り締まる」。

タリバン政権崩壊後5年、アフガニスタンの子供たちにとって、教育とは宗教教育か、教育を受けないかのどちらかの選択肢しかない(後略)。

hoonUS to build Afghan super-madrassas
Gethin Chamberlain、Paktika

■警察官4人と抵抗勢力12人、アフガニスタンで死亡[070511 AFP]

アフガニスタン南部の新たな戦闘で、警察官4人とタリバン戦闘員12人が死亡したと、金曜日に関係者が述べた。

木曜日夜遅く、ヘルマンド州の村が空爆されて戦闘員10人が死亡したと知事が述べた。火曜日にタリバンを標的とした空爆で一般市民21人が死亡したサンギン地区で、再び空爆が行なわれた。

これとは別に木曜日の夜遅く、戦闘員が警察の検問所を襲撃し、警察官4人と戦闘員2人が死亡したと、州警察長官のアリ・シャー・アフマディが述べた。「警察官4人が殉教し、2人が負傷した。タリバンの2遺体が、現場に残されている」という。翌日金曜日の捜索で、容疑者4人が逮捕された。タリバン報道官のユースフ・アフマディによると、自分たちのグループの犯行だという。

また金曜日にパクティア州では、NATO軍車列のそばで爆発があり、兵士2人が負傷した。4台の車輛のうち1台は大破したと、ドナルド・コルリ少佐が述べた。木曜日の夜、戦闘員たちが同じ地域で警察の車列を襲撃して銃撃戦となり、戦闘員1人が死亡、1人が負傷している(後略)。

hoonFour policemen, dozen rebels killed in Afghanistan
KANDAHAR

■2人目のフランス人捕虜、アフガニスタンで解放される[070511 AFP]

タリバンが金曜日に、5週間以上前に誘拐したフランス人援助活動家を釈放し、残りの3人のアフガン人同僚の運命は、後に決定すると述べた。

エリック・ダムフレヴィーユがカンダハルの長老たちに引き渡され、その後赤十字に保護されたと、タリバン報道官のユースフ・アフマディが述べた。カブールにいるアフガニスタンの赤十字責任者のフランツ・ローヒェンスタインが、Terre d'Enfanceの活動家がカンダハル空港のフランス政府関係者の元に引き渡されたと、発表した。カブールに向かう予定と見られている。

アフマディによると、フランスの新大統領のニコラス・サルコジが、フランスがアフガニスタンから撤退することを示唆したために、解放したと述べた。「サルコジが、『アフガニスタンから仏軍を撤退することを考慮すると、スピーチで発表した』」とアフマディが述べた。「イスラーム首長国は、彼が約束を守ることを期待している」。「残りの3人のアフガン人に関しては、イスラーム首長国のリーダーが後に決める」という。タリバンは、イスラーム首長国と名乗っている(後略)。

hoonSecond French hostage released in Afghanistan
Bronwen Roberts、KABUL

■アメリカ、アフガン一般市民を殺害したことを認める[070511 BBC]

今週ヘルマンド州でタリバンと戦った米軍主導軍が、一般市民を殺害したことを認めた。地元政府関係者によると、少なくとも一般市民21人がサンギン地区の空爆で死亡したという。いっぽう地元の長老が、米軍地上軍を襲撃して空爆されるに至ったことに責任として、タリバン司令官の殺害を命令した。サンギン周囲の戦闘は、いまだに続いている。

「一般市民が犠牲になっという報告が確認された。しかしその数に関しては、まだわからない」と、米軍主導軍が発表した。同盟軍が、村人20人の治療にあたったという。

今月になって、米軍が一般市民を巻き添えにしたとして非難されたのは、3度目である。

(中略)米軍によると、火曜日の夜にサンギン地区をパトロールしていた米軍特殊部隊とアフガン軍が、迫撃砲やロケット弾、小火器で攻撃されたために、戦闘機が呼ばれたという。戦闘機が「3つの敵の司令塔と陣地」を破壊したと、水曜日に報道官が発表した。「戦闘員多数を殺害した」という。

地元の人間によると、村が空爆され、死者の中には子供や女性がいたという。タリバンが自分たちを「人間の盾」にしたのではないと、村人の1人が『ロイター』に述べている。

しかし村の長老が、地元タリバン司令官のハッジ・ワリ・ムハンマドが部下に、住民の家を利用して戦うように指示したとして、この司令官の殺害を命じた。長老は、米軍を襲撃したために、自分たちの村が空爆されたとムハンマドを非難した。しかし村人によると、この長老はタリバンに報復されて殺害されたという(後略)。

hoonUS admits Afghan civilians killed

■空爆でアフガン市民21人が死亡と州知事[070509 Reuters]

水曜日に欧米軍による空爆で、女性や子供を含めた一般市民21人が殺害されたと、州知事が述べた。この事件でアフガン政府側の説によれば、ここ2週間の間に欧米軍は一般市民90人近くを殺害したことになる。

火曜日の夜、欧米軍がタリバン戦闘員を捜索しているヘルマンド州のサンギンの村で家屋が空爆されたと、ヘルマンド州知事のアサッドゥッラー・ワフダが述べた。「昨晩NATO軍がサンギンで作戦を行なって空爆し、その結果、女性や子供、男性を含めて、一般市民21人が死亡した」と述べた。NATO軍によると、火曜日にこの地域では作戦は行われていないが、米軍主導の同盟軍部隊がサンギンの近くでタリバンの捜索を実施しており、ワフダはその戦闘のことに言及しているのではないかと述べた。この戦闘で同盟軍兵士1人が、同じ日に死亡している。

米軍報道官によると、一番市民が戦闘で死亡したという情報はなく、戦闘員の死亡しか報告されていないという。ワフダは、タリバンに死亡者がいたという情報はないという。

(中略)アフガニスタン東部の米軍司令官ジョン・ニコルソンが火曜日に、1ヵ月前に米軍が一般市民19人を殺害したことに対して、謝罪した。また先月下旬に、アフガニスタン西部で一般市民50人が殺害されたという国連とアフガン政府の報告に関しては、調査が行なわれている(後略)。

garrAir raid kills 21 civilians in Afghanistan: governor
Ismail Sameem、KANDAHAR

■パキスタン、タリバンの分裂で恩恵を被る[070509 Asia Times]

タリバンは、カブールを支配するために「ガズワトゥル・バトゥル」を開始しようとしている。この作戦の名前は、1400年前に預言者ムハンマドがアラビア半島で指揮した、バドルの戦いに由来する。バドルの戦いは、イスラーム初期の重要な戦いで、メッカのクライシュ族の間の反対勢力との戦いだった(中略)。

パキスタンの南北ワジリスタンでは3万人の若者たちが訓練され、タリバンにとっては、占領軍やカブールにいるタリバンの敵に対する、大きな転機となると考えられている(中略)。

《決起》

2006年の春の戦いで、タリバンはアフガニスタン南東部と西部の軍閥や長老たちから、大きく支持された。(中略)NATOは激しく対抗し、女性や子供たちを含む数百人の非戦闘員を殺害した。部族民たちはNATO軍に対する人々の怒りを制御することができず、多くの部族民たちがNATO軍に対する報復に加わった。

この現象のおかげでタリバンは、非タリバンである軍閥たちの力を借りて、ザーブル、ウルズガン、ヘルマンド、カンダハルの一部から、ヘラート、ファラー、ゴール、バグダイスまでに、作戦を拡大していった。同様に彼らはクナール、パクティア、パクティカ、コースト、ガルデズ、ナンガルハールなどにも、足がかりを築いた。ここから、今年の作戦が実施されるはずである。

ハッカーニは、タリバンの指導者のオマール師からタリバン運動の副責任者に任命された(中略)。ハッカーニはまずさまざまな部族民たち、いくつもの宗教グループや元ムジャヒディンたちを統制して、訓練された戦闘員に育てた。

いっぽう、アフガニスタン南西部のタリバンの本拠地に集結した戦闘員たちは、ダドゥッラー師の指揮のもとで結束した。このためにダドゥッラー師は大きな成功を収め、羽を広げていった。南北ワジリスタンにも影響力を拡大し、パキスタンの体制側とも関係を確立した。

ハッカーニやヘクマチアルなどの幹部司令官たちは、この動きを心配しながら見守っていたか、ダドゥッラーが大きな成功を収めたために、口出しはできなかった。

彼らは、ダドゥッラーの戦いは外国軍に対する抵抗運動に留まらず、パキスタンの政治的、戦略的目的に都合良く動いていると感じている。ダドゥッラーとイスラマバードの間で交わされた取り引きにより、タリバンは人材や武器、補給物資を、アフガニスタン南西部に自由に送り出すことができる(3月1日参照)。

ハッカーニとヘクマチアルは、いつかダドゥッラーが、自分たちのようなカリスマ的人間を政治的戦略的な問題から切り離すのではないかと、恐れている。

《内部闘争》

ガズワトゥル・バドゥルでは、数千人の自爆志願者が、一斉攻撃を実施することになっていた。これはハッカーニが考えた作戦で、新たな隊をあちこちに配置された。いっぼうダドゥッラーは、アフガニスタン南西部の戦いを維持するための資金や人材を集めるために、ここ数ヵ月の間に南北ワジリスタンで活動した。その結果ハッカーニの自爆志願者たちは、ヘルマンド州を中心とした南西部で戦うための一般兵士として吸収されていった。

バイトゥッラー・マフスード、ハーフィーズ・グル・バハドゥル、モーラビ・サディーク・ヌールは、ダドゥッラーと近い関係にある、南北ワジリスタンのパキスタン人タリバン司令官だ。彼らは、ダドゥッラーに全面的に協力した。

ワジリスタンにおけるダドゥッラーとパキスタン人タリバンの協力は、ハッカーニや彼の息子シラージュッディンやナシールッディンにとっては、許しがたいことだった。彼らは数十年間北ワジリスタンに住み、自分たちの指揮のもとで、南北ワジリスタンから数千人の自爆犯たちを送り出すことを夢見ていた。

ハッカーニの息子のナシールッディンは、アラブ人の妻の子供で、彼がアルカイダ戦闘員と近い、唯一のタリバン司令官である。最近のワジリスタンにおけるアルカイダ系戦闘員と地元タリバン司令官の戦い以来、外国人戦闘員たちは、皆、彼の保護下にある。

ハッカーニは、タリバン議会で不満を表明した。自分がタリバンの攻撃の最高司令官であるのに、ダドゥッラーが自分の指令に介入していると指摘した。議会は、ハッカーニの異議申し立てに、正式には答えなかった。

ハッカーニは、初めからタリバン運動には加わっていたわけではない。タリバンが1990年代に強力になったとき、銃を1発も撃たずに彼らに投降した。そして対ソ連時代に最高司令官であったにもかかわらず、中級リーダーとして、タリバンに加わった。彼が重要な司令官として任命され、タリバン運動の副責任者になったのは、去年のことだ。

オマール師や議会の態度にハッカーニは失望し、ダドゥッラーとの間に亀裂が生じた。ダドゥッラーのせいで、訓練された兵士たちは、シラージュウッディンが指揮するパクティアやパクティカ、コーストにではなく、ヘルマンドに流れたからだ。

その結果、モーラビ・カラムがアフガニスタン南部の3州の司令官だった去年と比べて、NATO軍やアフガン軍に対する攻撃が、去年より減った。カラムは去年の9月、NATO軍の空襲で殺害された。

いっぽうハッカーニは、ナンガハールの司令官に任命された。ナンガハールでは、タリバンは局地的な影響力しか持っていない。彼の役割はこの比較的平和な地域に、抵抗運動の種を撒くことだ。

ソ連との戦いの際、ハッカーニはヘクマチアルに近かった。今この2人は、タリバンのリーダーシップから、距離を置かれている。彼らは、アフガニスタン東部で協力しあっている。最近のヘッカーニの攻撃では、ヘクマチアルに忠実な軍閥たちが、彼に協力した。

したがってヘクマチアルとヘッカーニは、東部から、タリバンの新たな中心人物、ダドゥッラーが、南西部で成功を収めているのを見守っている。彼はパキスタンの体制側の協力を得て、活動している。このためにパキスタンは、ヘルマンドとワシントンとの間を取り持ち、カブールと「穏健派」タリバンの対話を可能にして、権力を分かち合うことを望んでいる。

したがって、アフガニスタンの東部と南西部に亀裂が生じ、それとともに、一丸となってカブールに入ろうとしているタリバンのガズワトゥル・バドルの行進にも、障害が生じるだろう。だからといって作戦が失敗するというわけではないが、もし成功したとしても、アフガニスタンの長期的安定にはつながらない。

hoonPakistan gains from Taliban split
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■パキスタンで音楽の取り締まり[070508 AP]

パキスタンの辺境州におけるタリバン化の動きのなかで、イスラーム原理主義車たちが、乗り合いバスで音楽テープをかけることや、ジハードを促進するCD以外の販売を禁じた。

北ワジリスタンのミランシャーで火曜日、武装した戦闘員たちがカセットやCDを売る店を訪れ、宗教者の説教や聖戦や聖戦を戦う人々を賞賛する、音楽の伴奏を伴わないジハード音楽しか売ってはならないと述べた。「彼らがやってきて、『カセットやCDを売ってはならない』と強要した」と、店主のオマル・ジャンが述べた。「店を閉めなければ処罰すると言われた」。

住民によると、月曜日には武装親戦闘員30人ほどがミランシャーで公共の乗り合い車を止めて、運転手から音楽テープを取り上げたという。先週はチャルサッダのミュージック・ショップで、2件の爆発があった。

hoonMusic crackdown in Pakistani region
MATTHEW PENNINGTON、ISLAMABAD

■タリバンとの対話、法案に盛り込む[070508 AP]

火曜日にアフガニスタンの立法者たちが、タリバン戦闘員との対話を開始するよう政府に要求し、国際軍には自分たちが攻撃されない限り、武器の使用や攻撃を禁止する法案を通過された。

法案は上院を通過したが、法律として施行されるためには、下院で承認され、カルザイ大統領のサインが必要となる。

法案によると、アフガン人タリバン戦闘員との話し合いを行なうべきたとするが、パキスタンのタリバン戦闘員やアルカイダ工作員は除外している。戦闘員たちに、政府を攻撃しないよう説得することが目的だという。

さらに法案は、国際軍は、最初に攻撃された場合か、アフガン軍や政府または警察の許可を得ない限り、攻撃してはならないとしている(後略)。

hoonAfghan bill calls for talks with Taliban
RAHIM FAIEZ、KABUL

■テロリスト、自爆攻撃を計画[070508 Daily Times]

諜報機関が内務省の危機管理局に、ワジリスタンのジハード組織が、治安部隊が自分たちのメンバーを殺害したことの報復として自爆を計画していると、警告した。

危機管理局は関係者に、戦闘員たちが警察訓練所や警察を標的に自爆攻撃をする可能性があると警告した。テロリストは、すでにワジリスタンからパンジャーブに侵入したという(後略)。

hoonTerrorists plan suicide attacks
ISLAMABAD

■米兵を撃ったアフガン人は病気だった[070507 AP]

月曜日にアフガン国防省が、昨日米軍兵士2人を射殺したアフガン兵士は、精神病だったと述べた。

国防省報道官のザヒール・アジミが月曜日に語ったところによると、アフガン兵士はこれまで精神病のために、2度入院したことがあるという。男は軍隊に1年半所属していたが、犯行を行なう少し前から異常な行動をとっていたという(後略)。

hoonAfghan who shot soldiers was ill
AMIR SHAH、KABUL

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2007.