【2007年5月28日〜6月3日】
●アフガニスタン東部で襲撃があり、NATO軍兵士と通訳が死亡し、外国軍兵士7人が負傷した。
●土曜日に、ISAFの車輛が銃やロケット弾で攻撃されたという。事件が起きた場所は明らかにされていないが、ヌーリスタン州だという（中略）ここ数週間で、外国軍兵士の死亡が急増している（後略）。
NATO soldier, Afghan interpreter killed
●土曜日にパキスタンの国境地帯の道路脇で爆発があり、5人が死亡した。
●爆発は、バジョールのカールのサラザイ村の近くで起きた。「地元ジャーナリストと政府関係者を含む5人が車で移動していたところ、道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発して、全員が死亡した」という（後略）。
Bomb kills five people in Pakistani tribal region
●故ダドゥッラー師の弟のテープを聞くために、金曜日に1万人以上のタリバンがアフガニスタン国境近くのパキスタン南西部に集まった。
●「オマール師に永遠を、ビンラディンに永遠を」というスローガンが、バローチスタン州のキリ・ナライ村で行なわれた集会に響き渡った。
●激しい口調の録音テープは、タリバンの新たな軍事司令官になったダドゥッラー師の弟のマンスール・ダドゥッラー師のものだという。「我々は殉教者の流した血を忘れることなく、異教徒を追い出すというダドゥッラーの使命を続けていく」と述べた（後略）。
Thousands gather in Pakistan to hear Taliban speeches
●金曜日にアフガニスタンの爆発でNATO軍兵士1人が死亡し、これとは別にタリバンの攻撃で女性2人と警察官が死亡した。
●アフガニスタン政府が、抵抗勢力約26人が死亡したと述べ、そのうちの6人は、警察官かその親戚を自宅から拉致しようとしたところを殺害されたと述べた。
●また道路脇に仕掛けられた爆弾がISAFの車に命中して、NATO軍兵士1人が死亡した。現場は、カブールから100キロ離れたメータラーム郊外である。
●（中略）カンダハルでは木曜日に、ISAFとアフガン軍による作戦で、タリバン約20人が死亡した。
●（中略）パクティア州では、男たちが警察官かその家族を拉致するために自宅に突入してきた。現場に警察が急行して、敵が6人殺害されたという。
●クナール州では一般市民の家にロケット弾が命中して、女性2人が死亡、6人が負傷したと。ロケット弾は、アフガン軍と米軍の基地を狙ったものだったという。
●（中略）別の事件として、ヌーリスタン州で抵抗勢力が警察の検問所を襲撃したために銃撃戦となり、警察官と戦闘員1人ずつが死亡した（後略）。
NATO soldier among 30 said killed in Afghanistan
●木曜日にアフガニスタン南部でタリバンの襲撃があり、警察官16人が殺害された。
●一方アフガン政府関係者によると、ヘルマンド州における夜間の攻撃で、タリバン数十人が死亡したという。カブールに向かっていた3台からなる警察の車列が、ハイウェイで襲撃された。タリバン側にも死傷者がいるという（後略）。
Taliban attack kills 16 Afghan policemen
●ヘリコプターが墜落する前に、米軍兵士40人ほどがアフガニスタン南部に投下されていたと、関係者が木曜日に述べた。米兵5人と英兵、カナダ兵がそれぞれ1人ずつ死亡した。
●水曜日のチヌークヘリコプターの墜落は、ヘルマンド州で新たに実施されてたNATO軍とアフガン軍の合同作戦の初日に起きた。
●現場に急行したNATO軍が敵の戦闘員に襲撃され、空爆が要請された。「敵の戦闘員多数が殺害された」と米軍が述べた。
●NATOのISAF報道官によると、墜落する直前に30〜40人の兵士たちをすでに投下していたという（後略）。
Crashed chopper had dropped off troops
●NATOが、水曜日に墜落したヘリコプターは、タリバンに撃墜されたようだと述べた。アメリカ人乗員5人と、イギリスとカナダの軍関係者が死亡した。
●近くでNATO主導軍が戦いを続けており、タリバン数十人が死亡または負傷したという。
●（中略）墜落の原因はまだ捜査中であるが、チヌークを撃墜させたというタリバンの主張は正しいようだという。「ヘリコプターが墜落した地域は敵のいる地域だった」。「敵に攻撃された可能性がある」とNATO軍報道官が述べた（後略）。
Taleban 'downed Nato helicopter'
●アフガニスタン南部で昨日遅く行なわれた夜間作戦でヘリコプターが墜落し、搭乗者7人全員が死亡した。関係者によると、タリバンの攻撃が激しい地域で、用意周到に行なわれた攻撃だったという。
●デュアル・ルーターCH-47チヌークヘリコプターが、ヘルマンド州のカジャキ地区の近くで墜落した。NATO関係者によると、墜落の原因はわからないというが、タリバンが犯行声明を出した。
●米軍関係者によると、米兵5人が、アフガニスタン南部で撃墜されて死亡したという。
●NATOは、ヘリコプターがどこの国籍のものだったかは明らかにしなかったが、アメリカ人治安部隊報道官のジョン・トマスが、NATOに属す乗員全員が死亡したと述べた。トマスによると、現場に急行した治安部隊もカジャキで攻撃されたという。「現場に急行した隊が、敵に攻撃された」。「攻撃が続いたために、危険を排除するために空爆が要請された」。小火器で負傷した一般市民が、救助されたという（後略）。
NATO Copter Crashes in Afghanistan, Killing All 7 Aboard
●水曜日にタリバンがチヌークヘリコプターを撃墜させたと思われ、アメリカ人5人と兵士2人が死亡した。タリバンが犯行声明を出している。
●NATOのISAFによると、他の隊が現場に急行し、攻撃者を追い払うために空爆が実施された。
●当初ヘリコプターは、ロケット推進手榴弾で撃墜されたといわれていた。
●タリバン報道官のカリ・ユースフ・アフマディが電話で、戦闘員がヘルマンド州でヘリコプターを撃墜させたと語っていた。アフマディは証拠を提示しなかったが、NATO軍の発表に先立ち、ヘリコプターはカジャキ地区で撃墜されたと述べていた。
●NATOは、CH-47チヌークが墜落したときに、搭乗員5人と軍関係者2人を乗せていたという。軍は現場に向かっていたところを敵の戦闘員に襲撃され、「敵を排除するために空爆を要請してきた」という。部隊は、米軍主導同盟軍なのかNATO軍、アフガン軍なのかはわからない。銃撃戦で一般市民1人が負傷した。
●CH-47チヌークは2ローター付きの大型輸送機で、約40人と乗務員数名を乗せることができる。夜間飛行していたところを考えると、夜間急襲攻撃のために、部隊を運んでいたと思われる。
●カジャキは、カンダハルに電力を供給するために、米資本の水力発電所の修理が行なわれている地域である（後略）。
5 GIs among 7 killed in Afghan crash
●アフガニスタンの収容所から脱走したアルカイダ戦闘員が、水曜日にビデオに登場して、サウジ王家がアメリカに協力していることを非難した。
●アブ・ヤヒア・アル・リビは、2005年にカブールのバグラム収容所から脱走した（後略）。
Al-Qaida escapee in online video
●アルジャジーラ・テレビによると、アフガニスタンの新たなアルカイダの責任者はビンラディンの元会計係で、組織の創設メンバーであると、彼のことを個人的に知る、原理主義組織についての専門家が述べた。
●「ムスタファ・アブ・ヤジダ、別名サイドが、アフガニスタンのアルカイダ責任者になった」と、木曜日にカタールのテレビ局が報道し、ビデオからとった、白いターバンを巻いて厚いガラスの眼鏡をかけた髭を生やした男の写真を映した。
●ある専門家によると、アブ・ヤジダは、4月にアメリカに逮捕されたイラク人のアブ・アル・ハイディ・アル・イラキの代わりだという。「ムスタファ・アブ・ヤジダはビンラディンの腹心で、エジプト人ジハード者だ」と述べた。
●45分のビデオでヤジドは、アフガニスタン、エジプト、イラク、パレスチナについて語った。途中にクルアーンの一節を挿入したり、4月2日の『ニューヨーク・タイムズ』の記事を引用したりした。「アフガニスタンでは、ムジャヒディンたちに金が必要だ。殉教志願者約100人がいるが、彼らを装備する資金がない」と、「世界中のムスリム」に資金の調達を訴えた。
●ロンドンのイスラーム研究所の責任者であるヤサール・アル・シリによると、ヤジドは1955年12月に、ナイル・デルタのアル・シャリキヤ地区で生まれたという。「ビンラディンの腹心で、ビンラディンがスーダンに亡命していた時期には、彼のためにビジネスをしていた」。「ヤジドは誠実さとマネージメント能力が買われているが、これまでアルカイダの中枢部で軍事作戦を行なったことはない。1989年に組織が発足したときからのメンバー」だという（後略）。
Qaeda leader in Afghanistan money man behind Bin Laden
●個人的にテロ容疑者を拘束する収容所を運営していたとしてアフガニスタンで服役している米国人は、新しいパスポートを入手した。彼の愛犬も、海外に出るための予防注射を受けた。しかし、大統領の恩赦により2ヵ月前に釈放されたにもかかわらず、ジャック・キース・イデマは、いまだにアフガンの独房にいる。
●その理由は、彼の経歴同様にはっきりせずに複雑だ。ビザの問題と、被害者の家族のうちの1人による告訴のためだ。さらに、イデマによると、アメリカに自分が雇われていたことを証明する書類も関係するという。アメリカは、これを否定している。
●イデマの弁護士によると、あと数日後に彼はアフガニスタンを去ることになるはずだという。しかし元グリーン・ベレーだったイデマは、急いでいる様子ではない。
●（中略）イデマによると、3月に大統領の恩赦を受けたにもかかわらずに彼がまだ刑務所にいるのは、アフガン諜報組織に逮捕される恐れがあることや、国外に出ることで、自分が米軍と関係があったことを証明する書類やテープ、ファイルを回収する機会がなくなるからだという。
●「すでに、私の車が外で待っている。いつだって、運転して出ていける」とイデマは語る。「でも、そうしたらどうなるか。ビザがないから諜報組織に逮捕されてしまう。拷問され、殺される。どんなに運がよくても、拷問はされるだろう」。
●アメリカの連邦裁判所によると、アメリカは、国務省とFBIがイデマを拘束して拷問したという彼による告訴に、対処しなければならないという。これを証明する録音と書類を持っていると、イデマは述べている。
●カブールの米国大使館によると、カルザイの恩赦を受けた今、告訴は効力を持たない。アメリカによると、すでにパスポートを発行し、一緒に連れて帰ると主張している愛犬のベネットに予防注射も施したという。
●イデマの弁護士によると、イデマは50万円分の備品−−コンピュータやカメラ−−と、アフガン政府からの特別のパスポートを要求している。「補償がないのならば、あと10年刑務所にいても構わないということだ」と、弁護士は語る。
●別の問題は、イデマが拘束していた被害者が要求した慰謝料にある。被害者のサディカとよばれる裁判官は、慰謝料として1万3000ドルを要求していたが、金曜日に、彼を許すという手紙を書いたという。「私はアフガニスタンのムスリムだから、すべてを許す。私は彼の敵ではない。彼は私の敵ではない」。
●（中略）アフガニスタンの裁判官によると「我々から見れば、彼は全く自由だ。しかし、彼から見ると、中にいた方が安全なのだ」（中略）。「恩赦を受けた後、いつだって追い出すことはできた。でも、そうはいかない」。
American remains in Afghan jail
●パキスタンの北西部の高等裁判所の駐車場で車が爆発したと、警察が発表した。
●ペシャワルの爆発で6人が負傷、そのうち1人は重傷だという。
●「高等裁判所のゲートの外で起きた爆発で、6人が負傷した。車爆弾だった。現在捜査中だ」と、警察官幹部が述べた、負傷者の大半は通行人だったという（後略）。
Six injured in Pakistan explosion
●月曜日にパキスタンの北西部で、警察官が抵抗勢力4人を銃撃戦で殺害した後に、今度はタリバンが軍司令官を射殺し、自爆犯が兵士2人を殺害した。
●（中略）司令官と兵士たちは、別々にタンクに車で向かっていたところを襲撃された。
●道路の両脇に隠れていた銃を持った男たちが、準軍隊の地元司令官ワリ・ミール・ワジールを銃撃した。数時間後に準軍隊兵士3人が乗ったパジェロに爆発物を搭載した車が激突して、兵士2人が死亡した。「自爆攻撃だった」と、準軍隊司令官のムクバル・マフスードが述べた。
●（中略）これに先立ち、治安関係者が語ったところによると、銃を持った男たちが準軍隊の車3台を銃撃して、兵士1人が死亡した。まだ銃撃戦が続いていると、マフスードが述べた。タンクの周囲を、戦闘員200人が包囲しているという。
●（中略）準軍隊司令官殺害は、バヌーで警察と戦闘員との間で3時間に及んだ銃撃戦のあとに起きた。この戦いで戦闘員4人が死亡したと、地元の警察官マザール・ウルハク・カタヘールが語った。「警察が戦闘員を逮捕しようとしたところ、バヌーで銃撃戦となった」。戦闘員は、地元タリバンだったという（後略）。
Seven killed in Pakistan militant violence
●ジョウザン州のシベルガン地区のデモ隊に警察が発砲して、7人が死亡した。
●デモ隊はウズベク人戦士のドスタム将軍の支持者で、州知事の辞任を要求していた。
●いっぽう米軍主導軍によると、南部でタリバン36人を殺害したという。地元の人間によると、死亡したのは一般市民だった。
●ドスタム将軍と州知事のジョマ・ハーン・ハムダルドは以前親しかったが、最近になって両者は対立していたという。死亡した7人のほかに、少なくとも30人が警察の発砲で負傷した。10人が重傷である。
●シベルガンの店は閉まり、アフガン警察とアフガン軍が厳戒態勢にある。
●ハムダルド州知事によると、ドスタム将軍が抗議デモを計画したという。しかしジョウザン地区のドスタム将軍報道官は、デモは「無能」の州知事に対する市民の意志によるものだった、と述べた（中略）。
●米軍主導軍のよると、これとは別に、ヘルマンドで自分たちの車が襲撃されたあとでタリバンと戦闘になり、戦闘員36人が死亡したという。
●米軍によると、道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発したあと、ロケット弾や銃撃を受けたという。10時間に及んだ戦いで、戦闘員36人を殺害した。
●しかし地元の人間は、一般市民20人が空爆で死亡したと述べた。女性や子供たちも含まれているという。破壊された建物にはタリバンはおらず、米軍が襲撃されたのは、離れた場所だったと述べた。
●米軍はこれを否定して、一般市民の犠牲者の報告はないと語った。
●パクティアでは、タリバンが警察官の車列を襲撃して、警察官6人を殺害した。政府報道官によると、車列が取りかかったところを、タリバンが爆弾数個を爆発させたという。
●さらにクンドゥーズ州とクナール州ではタリバンによる自爆攻撃があり、一般市民多数が死亡した（後略）。
Afghan demonstrators 'shot dead'
●月曜日にヘルマンド州で英兵が死亡したと、ロンドンの国防省が発表した。「兵士は、敵との対戦で死亡した」という声明が発表された。2001年以来、アフガニスタンで死亡した英兵は57人になる。
British soldier killed in Afghanistan
●タリバンの春の攻撃は思ったほどの規模ではなかったが、米軍主導同盟軍の対して「カミーン」とパシュトゥーンで命名された新たな作戦を開始すると、オマール師が日曜日に発表した。
●タリバン報道官のカリ・ムハンマド・ユーセフが、タリバンの「カミーン」作戦の一部として多数の攻撃が実施されるだろう、と語った。自爆攻撃やリモートコントロール爆弾を用いた攻撃が増えるという（中略）。
●「カミーン」作戦は、パクティア州でアフガン警察官6人を殺害した。（中略）またクナールのマノギ地区では、アフガン兵3人が殺害された。またカンダハルのマルドジャ地区では、アフガン警察官2人が殺害されている。
Taliban launch operation‘Kameen’
●チトラルのジャーナリスト協会は、政府がアフガン難民をチトラルに移すよう決めたことを取りあげ、この問題を考えるためのセミナーを開催することにした。
Journalists worry about refugees shifting to Chitral、PESHAWAR