【2007年9月3日〜9月9日】
●パキスタンの北西部で、親タリバン系武装勢力が軍の車列を襲撃して銃撃戦となり、武装勢力10人が死亡、兵士7人が負傷したと軍報道官が発表した。
●北ワジリスタンのシャーワルを移動していた軍に対して、武装勢力の一団が発砲してきた(中略)。
●昨日、覆面をした武装勢力がバジョールの軍の検問所を襲撃し、兵士2人を拉致したばかりである(中略)。30人以上の男たちが土曜日の夜、治安部隊の検問所を襲撃した。建物を爆破したあと、国境警備隊であるバジョール・レビに所属する2人の準軍隊兵士を連れ去った(後略)。
Pakistan kills 10 militants near border●日曜日にアフガニスタン南部で、国際軍兵士1任が死亡した。週末に実施されたタリバンに対する作戦で、3人目の犠牲者となった。
●ヘルマンド州で爆発があり、兵士1人が死亡し4人が負傷したと、米軍主導同盟軍が発表した。兵士の国籍は発表されていない。英国防省は、土曜日に英兵2人がヘルマンドで死亡したと発表している(後略)。
Third international soldier killed in Afghanistan weekend●土曜日にアフガニスタン南部で英兵2人が死亡し、多数が負傷したと英国防省が発表した。
●負傷者のうち2人は重傷である。兵士たちはヘルマンド州のガルムサールをパトロールをしていたところ、襲撃された。「残念ながら戦いで2人が死亡した。激しい戦闘となり、タリバン多数も死亡した」。
2 British soldiers killed Afghanistan●アメリカの諜報組織関係者たちは、ビンラディンはパキスタンのチトラルに隠れている考えている。
●ブルックリン・インスティティュートのダニエル・ベンジャミンが、「彼らは客人を歓待する習慣がある。ビンラディンから多額の金をもらっている可能性もある」。ビンラディンは警護され、対空ミサイルで武装しているという。
Bin Laden still believed in Pakistan●アフガニスタンでタリバンが実施している自爆犯の半分以上が、アフガン人ではないというレポートを、国連が発表した。
●自爆犯の80%がパキスタンで募集され、訓練され、匿われていたという。
●(中略)国連は、自爆犯の半分以上がパキスタンやアラブ地域、さらに中央アジアから入ってくるという。パキスタンにある難民キャンプには、アフガン人が多数いる。
●アフガニスタンで行なわれる自爆者は他の国のものと異なり、貧しく、ほとんど教育を受けず、パキスタンの部族地帯のマドラッサで育っているという。これまで女性自爆者はいない。また攻撃前に声明を発表したり、家族たちの名誉のために自爆するような行為もない。家族は、息子が自爆で死亡したことを知らないことが多い。
●最近カルザイ大統領は、ある州知事を殺害しようとした10代の自爆犯に恩赦を与えた。この青年によると、父親によってパキスタンのマドラッサに行かされたが、自爆攻撃をするために戻って来たことは知らないという。自爆者の多くは麻薬中毒者や、孤児である(後略)。
Afghan bombers 'foreigners' - UN●ミンゴラで金曜日の朝、隣り合ったCDとビデオのマーケットが同時に爆発し、ビデオショップ40軒が、爆破された。負傷者はいない。
●ミーン・バザールにあるCDとビデオのマーケットの24軒が、全壊した。近くの家も、被害を受けた(後略)。
40 video shops blown up in Mingora●アルカイダ責任者のビンラディンが新たなビデオに登場して、アメリカ人はイラクの戦争を終結させるために、改宗するべきだと述べた。
●アメリカ政府関係者によると、ビデオに登場したのはビンラディンに間違いないという。3年ぶりのビデオ出演である。ビデオは、9.11の6周年に合わせて、発表された。
●(中略)ビンラディンは机に向かって座り、白いローブとターバンを身につけ、ガウンを羽織っていた。2004年にビデオに登場時よりも髭は短く、色も黒かった。画面の下には、「シェイクからアメリカ人へのメッセージ」という英語のテロップが読めた(中略)。サルコジフランス大統領についても言及しており、5月以降に録画されたテープであることがわかる(後略)。
Bin Laden says US should convert●パキスタンの北西部のイスラーム過激派が、売春をしていたとして女性2人を斬首した。
●2人の女性の遺体が、バヌーの郊外で発見された。女性たちは「汚れた行為」をしていたと書かれたメモが、遺体のそばから発見された。
●警察によると、覆面をして武装した男たちが、オート三輪に乗った女性たちを襲い、男たちの車に連れ込んだ。(中略)「この地域の汚れた行為を排除するために、このような行為を開始する」と書いてあった。
Pakistan 'prostitutes' beheaded●木曜日に北ワジリスタンのミールアリで、コブラ戦闘ヘリコプターが車輛を攻撃して、外国人と思われる4人が死亡した。
●治安関係者によると、車に乗っていた4人は全員外国人だったという。遺体の損傷が激しいために、身元は確認できない。
●現場にいた部族民2人も、殺害された。住民によると、2人は地元の部族民で、無実だという。軍報道局によると、車に乗っていたのは外国人で、追跡された結果、ミサイル攻撃を受けたという。
●(中略)部族民たちは、米軍機か米軍の無人偵察機がミサイル攻撃を実施したのではないかと疑っている。その根拠として、車輛も遺体も完全に燃え、灰になってしまったことを挙げた。これまで北ワジリスタン、南ワジリスタン、バジョールで行なわれた米軍による攻撃では、車輛や建物がいつも全壊している。
●水曜日に過激派がグラム・ハーン村の国境のゲートを爆破した。近くの政府関係者が住んでいた建物は、無事だった。
●また昨日、武装勢力たちがミランシャーにある軍の建物にロケット弾6発を撃ち込んだが、被害はなかった。
●いっぽう木曜日、スワビの政府関係の建物に爆弾が仕掛けられていたが、地元の人間が発見して取り除かれた。またバジョールのプシュト・バザールで爆発があり、3軒の店舗が被害を受けた。
●(中略)タンクのイスラーム神学者協会サイウル・ハクの幹部で、21人の平和委員会メンバーでもあるモーラナ・シェイク・バシールが、カリ・ワム地区で武装した男たちに拉致された。
Gunship kills six in N Waziristan●アルカイダと関係があるとしてパキスタンで1年以上拘束され、拷問を受けたという英国国籍の男性が、金曜日にロンドンに帰国したところを逮捕された。
●ラングジエブ・アフマッドは、2006年8月にパキスタンの北西辺境州で逮捕されたが、起訴されていなかったという。
●アフマッドは拘束されている間、アメリカの法関係者やイギリスの治安関係者の取り調べを何回も受けたが、今週になって最高裁判所の命令で釈放された。
●アフマッドはアルカイダとの関係を否定している。人権団体によると、アフマッドはロンドンのヒースロー空港に降り立った所を、逮捕された(後略)。
Britain arrests terror suspect deported from Pakistan●起訴されることなしに1年以上拘束されていた英国国籍の男が、釈放された。
●レングゼイブ・アフマッドによると、拘束中にパキスタンの治安関係者の拷問を受けたという。
●イスラマバードの英国外交関係者は、彼がパキスタンの国籍を持っているかどうか確信がなかったために、介入できなかったという。マンチェスターにいる兄弟は、アフマッドが英国のパスポートを持っていると主張した(中略)。
●アフマッドはすでに英国に向けて飛び立ったという。
Pakistan 'releases UK national'●(前略)最高裁判所長官のイフティハール・ムハンマト・チョードリーが、諜報機関によって拘束された「行方不明者」を釈放するよう命じた。この後、パキスタンにおけるアルカイダ責任者のムスタファが釈放された。
●過激派たちの釈放後、ラール・マスジッドの事件が起きた。8月25日に、国内や海外の報道機関に、次のようなメールが発信された。「7月10日、偉大なる戦士が死亡した。パキスタンの最も勇敢な男だったかもしれない。圧政や圧力に基づいた体制に屈することを拒否した。彼は死んだかもしれないが、彼が流した神聖な血は、そのまま受け継がれる。300年捕われの身だった我々の国家に対して彼は抵抗し、『殉教を掲げて戻った』というスローガンの元で、支配者たちに抵抗した」。このメッセージは、アブドゥル・ラシッド・ガジの写真とともに、メディアに送信された。
●(中略)その後ラワルピンディのISI本部から、銃口をつきつけた男たちが、車を強奪した。当局は関係者に、制服を着た警備員を必ず連れて出歩くように命じた。同じ時期、過激派たちはラワルピンディの極秘収容所を襲撃していた。今週になって2件の自爆攻撃があり、ラワルピンディのカシム・マーケットでは、日中堂々と、4人の陸軍関係者が拉致された。
●関係者たちが、過激派たちと背後で話し合いを始めた。ダニエル・パールの喉を掻き切ったファズル・カリームがカラチで、極秘に釈放された。さらに、先週ワジリスタンでは国境警察隊関係者18人が無条件で解放されたといわれているが、1000人以上の過激派たちがそれと引き換えに釈放されたことがわかった。
●しかしワジリスタンでは、まだ治安関係者410人が監禁されている(中略)。
●部族地帯の情報源によると、アルカイダ、パキスタン人タリバン、ウズベク人武装勢力、アフガン人タリバンは、それぞれの違いを乗り越えて1つにまとまった。パキスタンからすべての欧米協力者を追い払い、陸軍長官が「テロとの戦争」から身を引くまで体制側を攻撃する。パキスタンの刑務所や極秘収容所にいる仲間たちの釈放も、求めている(後略)。
Jihadis strike back at Pakistan●火曜日の自爆事件の捜査から、犯行はのワジリスタンのバイトゥッラー・マフスードのグループによって実行された痕跡があることがわかった。
●爆発があったバスは、ISIのものだったという。バスの中から小さなロシア製のMUV-2という装置が発見された。この捜査は、自爆犯がピンを引っ張ると爆発を誘導する。
●またカシム・マーケットの爆発は、7月にイスラマバードで使用された爆弾とは異なり、バイトゥッラー・マフスードが準軍隊に対して用いているものと似ていたという。ペシャワル、チャルサダ、デーラ・イスマイル・ハーン、コハートで使用されているものと同一だった。
●連邦捜査局FIAのタリーク・ベルベズは、「バイトゥッラー・マフスードが攻撃を実施したと思う」と述べた(後略)。
Investigators say Mehsuds behind Rawalpindi attacks●水曜日に英兵2人と、抵抗勢力75人がアフガニスタンで殺害された。
●数日前、タリバン戦闘員と国際軍との間で激しい戦闘があり、1週間で抵抗勢力300人以上が死亡したという。
●英兵は、ヘルマンド州で車が爆発して死亡した。別の兵士とアフガン人通訳が負傷した(中略)。
●(中略)ガズニでは2晩にわたって戦闘があった。米軍は、武装勢力数人が死亡したと述べたが、ガズニ州警察長官のアリシャー・アフマドザイは、2地域で、タリバン戦闘員30人が死亡したと発表した。
●タリバン報道官は戦闘があったことを認めたが、死亡したのは全員一般市民だったと主張した。
●(中略)カンダハルのシャー・ワリ・コットでも戦闘があり、抵抗勢力戦闘員24人が死亡。ヘルマンドのサンギンでは、武装勢力が検問所を襲撃したために戦闘となり、戦闘機が救援に飛来して24人を殺害した(後略)。
Two British soldiers, scores of rebels said killed in Afghanistan●武装勢力が水曜日、拉致した100人以上の兵士のなかから、6人を解放した。兵士たちは南ワジリスタンのラダで解放され、ジルガに引き渡された。
●6人の兵士の解放は、話し合いで解決しようとしているジルガに対する「好意の意思表示」だという(後略)。
Militants free 6 Pakistani troops●武装勢力が火曜日、4日前にモーマンド行政区で拉致した準軍隊兵士10人と、2ヵ月前にバジョール行政区で拉致した準軍隊兵士4人を解放した。
●10人の国境警察隊兵士はジルガの尽力で、モーマンド行政区で解放された。「無条件で解放された」と、FATA行政官のアルパッブ・ムハンマド・アリーフ・ハーンが述べた。
●政府が仲間を解放したあと、バジョール行政区で地元タリバンが、さらに民兵4人を解放することに合意した。
Militants free 14 abducted troops●火曜日にパキスタン陸軍本部のそばで2件の自爆攻撃があり、25人が死亡した。犯人たちは軍の町であるラワルピンディで、数分間隔で自爆した。
●(中略)国防省関係者を乗せたバスに自爆犯が乗り込み、自爆した。バスは全壊した。(中略)警察関係者によると、バスにはISI関係者たちが乗っていたという。
●2件目の事件は、約3キロ離れたロイヤル・アルティラリー・バザールで起きた。陸軍本部に向かう関係者たちが現場を通過するため、その時間に合わせて爆発があったという。少なくとも8人が死亡したが、軍関係者がいるかどうかは明らかではない。犯人はバイクに乗っていた。
●警察はその後、ラワルピンディの陸軍関係者の食堂の外に、起爆装置がついた8キロ相当の爆発物を発見した。
●陸軍報道官のワヒード・アルシャッドが、今回の爆発で25人が死亡し、68人が負傷したと述べた。
●(中略)火曜日の、非常に高度でほとんど同時に起きた爆発事件には「アルカイダの刻印」が押されていると、諜報関係者が語った。「犯人たちは、標的について詳しい情報を入手していた」。
●(中略)軍は、南ワジリスタンで拉致された兵士150人の解放をまだ模索している。また別の部族地帯で拉致された兵士4人が、火曜日に解放された(後略)。
Suicide bombers kill 25 in Pakistan army stronghold●治安部隊が、韓国人拉致に関与していたタリバン司令官の他15人を殺害したと、アフガニスタン政府が火曜日に発表した。抵抗勢力たちは月曜日にガズニ州で実施された作戦で、殺害された。
●殺害された者の中には、誘拐犯グループの中心人物だったムッラー・マティーンがいたという。「敵の戦闘員16人を殺害した。中には韓国人拉致事件の背後にいたタリバン司令官ムッラー・マティーンとムッラー・アブドゥッラー・ジャンがいる」と、ガズニ州警察長官のアリシャー・アフマドザイが述べた。「ムッラー・マティーンが死亡したことは確認された。彼が韓国人誘拐の首謀者だったことは、明らかだ」。
●作戦は、韓国人たちが拉致されたカルバー地区で実施された。カブール内務省も、ムッラー・マティーンが死亡したことと、拉致事件に関与していたことを認めた。「彼は韓国人誘拐の首謀者だった。今は死んでいる」。
●作戦に協力している米軍は、抵抗勢力「数人」を数時間にわたったガズニの戦いで殺害したとしか発表していない(後略)。
Taliban involved in SKorean kidnappings killed: government●ラワルピンディにある陸軍本部のそばで2回爆発があり、24人が死亡した。
●最初の爆発で、国防省職員を乗せたバスが被害にあった。その直後、マーケットでもバイクが爆発した。少なくとも66人が負傷した。7月に軍がラール・マスジッドに突入して以来、過激派による陸軍に対する攻撃が増している。
●ラワルピンディのカシム・マーケットのそばを国防省関係者を乗せたバスが通過した際に爆発があり、乗員15人が死亡した。目撃者によると、バスは全壊して、爆発音は遠くまで聞こえたという(中略)。
●その後約3キロほど離れたRAバザールで、バイクが爆発した。「バイクに爆弾が仕掛けられていたということしかわかっていない。大きな爆発で、少なくとも5人が死亡した」という。
●その後、爆発で24人が死亡したと、軍が発表した(後略)。
Blasts hit Pakistan garrison town●親MMAの部族民上院議員が月曜日に語ったところによると、南ワジリスタンで兵士300人を監禁している武装勢力司令官が、ジルガの尽力を認めて、毎日兵士5人を斬首するという脅迫を取り下げた。
●南ワジリスタン出身でMMAの上院議員モーラナ・サレ・シャーが、武装勢力は毎日兵士5人を斬首して、遺体をジャンドーラの国境警察隊基地に送りつけると脅迫していたという(中略)。バイトゥッラー・マフスードは、政府が部族民を逮捕したことに激怒し、政府が彼らを解放してこれ以上逮捕することを止めなければ、兵士5人を毎日斬首すると脅迫した。
●モーラナによると、ジルガの説得でこの脅迫は取り下げられ、その代わりに逮捕された無実な部族民を直ちに解放するよう、政府に要求するメッセージを託した。
●友好の印として政府は、拘束したマフスード族80人を月曜日に解放した。彼らは、治安関係者が捕虜となった直後に逮捕された。
●これは、武装勢力が政府に提出した4つの要求のうちの1つで、今度はタンクとデーラ・イスマイル・ハーンなどの町から逮捕された、仲間15人の解放を求めている。
●モーラナはバイトゥッラー・マフスードと非常に近い関係にあると思われているが、彼が語ったところによると、バイトゥッラーは、政府が和平協定を遵守していないと非難しているという。(中略)「政府がマフスード族の居住区から完全撤退すると約束したために、我々は政府を信用して国境警察関係者19人を無条件で解放した。しかし彼らはこの地域にさらに隊を派遣して、我々に対する作戦を計画している」(後略)。
Militants withdraw threat to behead abducted soldiers●イギリスは北京に、アフガニスタンにいる英軍に、タリバンが中国製の武器を使用していると訴えた。
●アフガニスタンの抵抗勢力が英軍や米軍を攻撃した現場から、中国製の武器が回収されたことが何回かある。北京政府は、この件に関して現在捜査中だという。英国が中国に、なぜ中国製の武器がタリバンに流れたかを問いただしたのは、初めてのことである。
●(中略)タリバンは最近、場所については語らなかったが、どこかからか、これまで以上に洗練された武器を取得していると自慢している。アフガン政府関係者は、タリバンが中国製の洗練された武器を使用していることを個人的に認めた。
●これらの武器は、中国製の対空ミサイル、対空銃、地雷、ロケット推進手榴弾や簡易爆弾製造のための部品だという。
●アフガン政府幹部が語ったところによると、「タリバンは中国製のHN-5対空ミサイルを使用している。このことは確認されており、タリバンがどこからこれを入手しているか心配している。中国の工場で最近作られたものもある」。
●対テロリズムと関係する別のアフガン政府関係者も、「中国製武器の製造番号や他の情報はすべて取り除かれており、どこから入ってくるか特定することができない。しかし、中国やアメリカと情報を交換している」と語った。
●これまでアフガン政府は中国を友好国と捕らえ、インドのように干渉してくることはない、と捉えてきた。しかし対テロリズム関係者は、「中国は、この地域にアメリカがいることを心配している」と語る。
●(中略)部族地帯におけるパキスタン軍と武装勢力との関係は、ワシントンがパキスタンに圧力をかけたために、急激に減少した。したがってタリバンは、パキスタン陸軍に対して武器を使用するために、新しい洗練された武器を入手している可能性もある。
●しかし、パキスタンを拠点とする武装勢力に武器を供給することは、中国にとって好ましいことではない。これまで中国人技師たちが、パキスタン国内で過激派たちの標的となっている。これは中国新疆省のイスラーム原理主義のウイグル人のリーダーたちが、部族地帯に潜入していることに対する報復である。
●これらのことから、パキスタンを中継点として武器が流れてくるのではなく、イランが中継点だと疑われている。
●アフガン政府は9.11以後、イランの諜報組織がアフガニスタン南部で活動していると疑っている。イランは、アメリカが万が一イランの核施設を攻撃した場合、アメリカを攻撃できる傀儡組織を作ろうとしている。
●イランは、アフガニスタンがタリバン支配下にあった時期にマザリシャリーフで外交官9人が虐殺された際、アフガニスタン西部に侵攻すると脅迫した。しかし時代は変わった。今やアメリカは、共通の敵である。
●(中略)あるアメリカ人関係者によると、中国はイランに武器を売り、イランがそれをアフガニスタンとイラクに送っているという。中国は経済の急成長や国連に議席を持ったことで、世界の重要なプレイヤーになった(後略)。
Taleban 'getting Chinese weapons'●南ワジリスタンで兵士300人近くを拉致したタリバン武装勢力が、日曜日に兵士の解放と引き換えに、仲間15人の解放に加えて隊の撤退を要求した。また土曜日の夕方にモーマンド行政区でも、国境警察隊員10人を拉致したことを認めた。
●さらに日曜日にワナで発生した爆発で、4人が死亡して13人が負傷した。陸軍と部族民武装勢力の間の亀裂が深くなるとともに、無条件で兵士たちを解放することに失敗した場合、部族民武装勢力に対して慎重に作戦を実施しなければならないと警告した。
●ワナの部族民の情報源によると、3つのすべてのマフスード族出身の長老とイスラーム神学者協会のモーラナ・メラジュッディンが率いる21人の平和委員会からなる100人のジルガが、ラダで兵士の解放を武装勢力と話し合ったが、合意に達しないままワナに戻ってきた。
●ジルガは土曜日にラダで、バイトゥッラー・マフスード、カリ・フセイン、アスマトゥッラー・シャヒーン・ビタニと会い、兵士の解放を含むさまざまな問題を話し合った(中略)。
●モーラナ・メラジュディンによると、仲間10人の解放を求めていた武装勢力は、解放する者の数を15人に増やした。これらの人間たちは、さまざまな場所で政府に拘束されている。兵士たちの解放と地域の安定を望むなら、15人を解放しなければならないと述べた。
●また武装勢力は、2005年2月9日に政府とマフスード族の間で交わした和平協定を遵守するよう求めた。協定では、マフスード族の居住区から治安部隊を撤退させ、検問所をすべて取り払うことを約束していたという。さらに陸軍の撤退も盛り込まれている。このサラ・ロガの和平協定を遵守することで、武装勢力がこの地域をコントロールしようとしている。
●マフスード族の居住区で軍が活動する場合は、行政府を通して通達する必要があり、そうすることで隊の安全が確保されるという。
●さらに武装勢力は、政府がここ数日間に逮捕したマフスード族のすべての解放を求めた(中略)。
●ジルガのメンバーがワナで軍や政府関係者に話し合いの結果を報告していた最中にラスタム・バザールで爆発があり、4人が死亡、数人が負傷した。目撃者によると4人は即死で、ワジール族民兵隊司令官のミータ・ハーンを含む13人が重傷を負った。
●ミータ・ハーンに近い情報源によると、親政府系司令官だったハーンが狙われたという(中略)。ハーンはモーラビ・ナジール司令官の部下で、ワナからウズベク族を一掃するときに活躍した。
●(中略)バイトゥッラー・マフスードの報道官だというズルフィカール・マフスードによると、モーマンド行政区で、一味が10人の治安関係者を拉致したという。南ワジリスタンのティアルザ、サーム、モマン・カリから、合計300人の陸軍と国境警察隊員を拉致しているという。土曜日には仲間が、ジャンドーラの隊に自爆攻撃を実施したと主張し、ムシャラフが部族地帯の人々に対する政策を変えない限り、今後も攻撃が続くと警告した。
●武装勢力は、ムシャラフの支持者を攻撃し続けると警告し、ラダとマキーンでは軍から奪った武器を持ち、軍の車輛を乗りまわしているという(後略)。
Militants link soldiers’release to pullout