【2007年9月17日〜9月23日】


■パキスタン、アルカイダの追跡から退く[070923 Los Angel's Times]

パキスタンの混乱とタリバン戦闘員による攻撃のため、パキスタンの大統領はアルカイダの捜索から退き始めていると、アメリカの諜報関係者は語る。これによりテロリスト組織は再結成され、新たな攻撃が計画されるのではないかと危ぶまれている。アルカイダに圧力をかけ、彼らの攻撃能力を妨害するためにパキスタンを使うという、これまでのアメリカの対テロ戦略の支柱が脅かされることになる。

これまで独裁政治を行なってきたムシャラフ大統領は、来月実施される選挙で大きく運命が変わる可能性があり、その権力の座を譲らざるを得なくなるかもしれない。彼には、アメリカのために攻撃的な対テロ作戦を続けるだけの力がなくなってきたようだと、諜報関係者が語る。

同時にパキスタン軍は、部族地帯の武装勢力たちから、屈辱的な攻撃を受けている(中略)。アメリカの諜報関係者たちは、このような状況下でアルカイダは再び力を得て、外国人戦闘員の訓練を続け、新たな攻撃計画を立てる可能性があるという。

「我々は非常に心配している」と、アメリカの対テロ幹部関係者が語った。「いずれにしても、攻撃的な活動予定は望めない」と、アルカイダの力が強くなってきているFATAに言及した。ムシャラフが権力の座から退いたり政敵と権力を分かち合うことになれば、「政府の変化のために、対テロ協力が縮小される」。

パキスタンにいるアメリカの諜報関係者は、すでに活動の縮小が始まっていると語る。「すでにその兆候がある」と、パキスタン軍の活動の変化に言及した。「ここ数日間のうちに、パキスタン軍はあそこから撤退する可能性がある」。「アルカイダの責任者が安心していられる隠れ家が確保され、工作員たちが活動し、外国人たちが流入して訓練を受け、欧米に派遣されていく」ようになると付け加えた。

(中略)アメリカの諜報アナリスト関係者たちは、ムシャラフは今後も権力の座に居座る可能性もあるが、民主主義的改革を受け入れざるを得ず、政敵と権力を分け合わなければその権力は弱まると見ている。そうなればムシャラフの独裁権はなくなり、アメリカのために続けて来た対テロ作戦を続けることは、政治的に難しくなる。

ワシントンがパキスタンに民主主義を押しつければ、ビンラディンの捜索活動や、欧米を標的とするテロリストの訓練所を閉鎖することに支障が生じるという、矛盾に直面する。パキスタンにおける調査によると、政治家たちよりもビンラディンのほうが圧倒的な人気があり、ムシャラフがこれまで通りアメリカの言いなりになることは、非常に難しくなっている。

「内政から言えば、パキスタンが部族地帯でアルカイダに対して攻撃することは、自殺行為だ」と、ランド研究所におけるテロとパキスタンの専門家セス・ジョーンズが語った。「彼が窮地に立っているまさにその時期に、政権に対する憎しみが増してしまう」。

ブッシュ政権はこのような政治的混乱により、イスラーム国家の中でも、核を保有する重要な協力者を失うことになってしまう。ムシャラフはこれまでブッシュから、対テロ努力のための資金として、過去6年間に56億ドルの援助を受けて来た。

ワシントンから新たに圧力を懸けられて、ムシャラフは今年の夏に軍を再び部族地帯に派遣した。(中略)しかし国境警察隊たちは、一連の自爆や誘拐事件に巻き込まれている。パキスタン軍兵士数十人と、武装勢力と外国人戦闘員数百人が死亡した。

このような流血沙汰のために、ムシャラフはアメリカのためにパキスタン兵を犠牲にしている見られ、政治的にますます窮地に追いやられた。作戦が成功しても、ムシャラフに対する見返りはない。「アメリカとパキスタンの合同作戦の目的は、アメリカや欧米を攻撃している人間を一掃することだ」と、対テロ関係者が語る。つまりムシャラフは、「パキスタンでは英雄視されるべき人間を、殺害したり逮捕したりしている」と見られる。

アルカイダはムシャラフを2度も暗殺しようとしたが、彼は2度とも難を逃れた。関係者は、パキスタンがアルカイダ捜索から完全に退くとは思えないと語る。「パキスタンにとっても、国家の安全の問題だ」。アメリカはパキスタンにCIAのチームを派遣し、無人偵察機などを与えて、アルカイダ捜索のための諜報協力を提供している。

パキスタンの中央政府は、これまで国境地帯をコントロールすることができなかった。ビンラディンを始めアルカイダ関係者はアフガニスタンを追い出され、この部族地帯に入り込んだ。ムシャラフがここで和平協定を結ぶまでは、テロリスト組織は孤立し、資金も底をついていた。

しかし和平協定締結後、戦闘員や資金がこの地域に流入し始めたと、アメリカの諜報関係者は語る。またヨーロッパを標的にした計画とこの地域と関係が、次々と出てきた。

ドイツ政府は、今月暴かれた爆弾計画容疑者のうちの少なくとも5人がワジリスタンを訪れ、化学爆発物や起爆装置製造技術の訓練を受けたと見ている。アメリカの諜報組織が、ドイツのステュットガルトとパキスタンとの間の怪しい通信を傍受したため、ドイツの組織が浮上した。

「部族地帯から武装勢力を一掃し、この地域をコントロールしないかぎり、アルカイダを敗北させ、弱体化できない」と、ランド研究所の専門家のジョーンズは語る。「問題が改善する前に、一度状況が悪化することは避けられない」。

garrPakistan backs off Al Qaeda pursuit
Greg Miller、WASHINGTON

■イタリア人「アフガニスタンで拉致」[070923 BBC]

イタリア政府が、アフガニスタン西部に駐屯している兵士2人が拉致された可能性があると発表した。

「アフガン人2人と一緒に誘拐されたようだ」と、国防省が発表した。現在捜索が行なわれているという。

ヘラート州の警察の検問所を通過したあと、兵士たちの行方がわからなくなった。兵士に同行していたアフガン人運転手と通訳がヘラートに戻っているために、警察の取り調べを受けていると報告されている。

4人は土曜日にヘラート州のシンダンド地区の検問所を通過し、その後行方不明になったと、アフガニスタン西部の警察長官アリ・ハーン・ハッサンザダが述べた。

イタリア国防省は、軍関係者が「地元文民政府関係者と、連絡を取り合っている」という。イタリア人たちは諜報関係者たったという情報もあるが、今のところ確認されていない。

カブールのイタリア大使館によると、2人の男たちは土曜日の夜に基地に「定期連絡」を入れたのを最後に、連絡が途絶えた(中略)。これまアフガニスタン西部は比較的安定していたが、シンダンド地区は抵抗勢力の活動が活発な州と隣接しているために、次第に危険になっているという。

hoonItalians 'seized in Afghanistan'

■パキスタンの自爆で兵士負傷[060922 AFP]

パキスタンの準軍隊の車列の近くで自爆犯が車を激突させて、兵士が負傷した。

車列がタンクからジャンドーラに向かっていたところ、犯人が車を爆発させて犯人の車は大破した。「飛び散った犯人の遺体を調べている」と、関係者が述べた。

隣のバジョールでは土曜日、親タリバン系武装勢力の襲撃があり、兵士1人と女性2人が死亡した。

バショールのキャンプに迫撃砲が撃ち込まれ、準軍隊兵士が死亡した。また一般家屋にも命中し、女性2人が死亡した。このほかに兵士2人と部族民6人が負傷した(後略)。

hoonSuicide attack in Pakistan injures soldier
BAJAUR

■南ワジリスタンで兵士25人解放される[070922 News]

金曜日に南ワジリスタンの武装勢力が、拘束していた兵士300人のうち25人をジルガに引き渡した。

話し合いの結果、武装勢力がジルガに、残りの兵士たちは政府が要求を受け入れた後に引き渡すと述べた。「苦労した末、25人の兵士たちの解放が実現した」と、マフスード族のジルガの代表、モーラナ・エサムウッディンがセルワカイからの電話で語った。兵士たちは、完全武装した一団によって、いくつかのグループに分かれて車で連れて来られた。

モーラナによると、兵士の一部はパキスタン陸軍に所属し、残りは国境警察隊員だという。しかし解放された者の中には、幹部クラスの関係者はいなかった。

兵士たちは後にワナに連れて行かれ、軍関係者に引き渡された。残りの兵士たちの中には、大佐や少佐、大将などがいると思われる。

(中略)モーラナ・エサムウッディンによると、武装勢力たちは、政府が2005年2月9日に締結したサラゴーラの和平協定を再び遵守すれば、残りの兵士たちを解放するという(後略)。

hoonMilitants free 25 soldiers in S Waziristan

By Mushtaq Yusufzai & Irfan Barki、PESHAWAR/TANK

■ワナの戦闘で、司令官死亡[070921 News]

部族民武装勢力間の戦いで、武装勢力幹部司令官を含む3人が死亡し、4人が負傷した。

武装勢力司令官のラフィウッディン・ホジャール・ヘール・ワジールと2人のボディーガードが、ワナでナジール師の支持者に襲撃されて死亡した。

ナジール師に近い情報源によると、ラフィウッディン司令官とその部下たちは、ウズベク人たちを支持していたために、ワナから追い払われていた。

ナジール師たちは、ラフィウッディがまだウズベク人に協力して、シャーワルやミール・アリで活動していると疑っていた。ウズベク人たちをワジール族居住地に、再び連れ戻そうとしていたという。

また武装勢力が木曜日に北ワジリスタンのミール・アリの検問所を攻撃し、治安関係者15人が負傷した。

hoonCommander killed in Wana militants infighting
By Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■スワートの爆発で警察官1人死亡、4人負傷[070921 News]

木曜日にスワートのガリ・バガー地区にあるパイソム・ホテルの近くで爆発があり、警察官1人が死亡、治安関係者4人が負傷した。

パトロール対が現場に到着したときに、遠隔爆弾が爆発したという(後略)。

hoonBlast kills cop, injures four in Swat
MINGORA

■仏兵と抵抗勢力40人、アフガニスタンで死亡[070921 AFP]

カブールでで自爆犯が仏兵を殺害し、その他の地域でタリバン40人が死亡した。

アフガン政府関係者によると、イスラーム過激派に対する作戦を実施していたNATO軍の空爆で、一般市民6人が死亡したという。

厳重に警備されているカブール市内で起きた自爆攻撃に対して、タリバンが犯行声明を出した。

仏軍はアフガニスタンに約千兵を派遣している。「そのうちの1人が死亡した」と、師団責任者のジャン・フィリッベ・モアールが述べた(中略)。

狙われたフランスの装甲車の片側が破壊されたが、犯人の乗った車は大破した(中略)。目撃者によると、兵士5人が運ばれて行ったという。生死はわからない(中略)。

米軍主導軍が金曜日にアフガニスタン南部で抵抗勢力の隠れ家を攻撃して、戦闘員40人を殺害、武器庫を破壊した。この武器庫は、これまで発見されたものの中で最大規模のものだったという(中略)。

いっぼうNATO軍が、水曜日にヘルマンド州で実施した対タリバン作戦で、一般市民を殺害したことを認めた。死者の数については触れなかったが、州知事によると、女性と子供を中心に6人が殺害されたいう。タリバン戦闘員と戦った際に、空爆された。

hoonFrench soldier, 40 rebels killed in Afghanistan on Peace Day
Waheedullah Massoud、KABUL

■ムシャラフ、諜報組織に新長官を指名[070921 AFP]

ムシャラフが、来月軍長官の座を退く場合に備えて、諜報組織に新たな長官を指名した。

ムシャラフはISI長官に、ナディーム・タージを任命した。これまで長官だったアシュファク・キヤニは、陸軍長官になる可能性がある(中略)。

タージは、ムシャラフ自身によって少将から中将に昇進されていた。次期陸軍長官は、キヤニか元ラワルピンディ警察司令官のタリーク・マジードが引き継ぐと憶測されている。ムシャラフは自分に忠実な部下を、後継者にしようとしている。

hoonMusharraf appoints new Pakistani spy chief
ISLAMABAD

■ビンラディン、パキスタンに対して聖戦を行なうよう呼びかける[070920 BBC]

アルカイダ責任者のビンラディンがパキスタンに、ムシャラフ大統領を失墜させるよう、呼びかけた。

新たなビデオでビンラディンは、原理主義系のモスク、ラール・マスジッドか強行突入されたことに対して報復することを約束した。

軍の作戦で100人が殺害されたことで、ムシャラフは異教徒となったと主張した。

ビンラディンの新たなオーディオメッセージはインターネットで発表され、古い画像が使用されていた(後略)。

hoonBin Laden urges Pakistan holy war

■国境警察隊員7人、タールで拉致[070920 News]

火曜日の夜遅く、ミール・アリの近くのタールの検問所が武装勢力に襲撃され、国境警察隊員7人が拉致された。また水曜日に、拘束されていた国境警察兵士1人が殺害され、3人がバヌーに逃げ帰った。

(中略)ブランド・ヘールの村から兵士たちを連れ去ったのは誰かは、明らかではない。当局は兵士の解放のために、部族民長老の協力を仰いでいる。兵士たちによると、多数の武装勢力により検問所が包囲されたという。

バヌーの情報源によると、先月拉致された治安部隊兵士7人のうちの1人が殺害され、別の3人が逃げ出してバヌーの国境警察部隊に帰った。

南ワジリスタンでは、拉致された兵士300人の解放をめぐって話し合いが続いている。(中略)武装勢力は、マフスード族の居住地域にある2つの検問所から陸軍が撤退したあと、拉致した兵士100人を解放することに同意していた。(中略)しかし武装勢力はジルガに10人をまず解放し、その後適切な時がきたら残りを解放すると述べた(後略)。

hoonSeven more FC men kidnapped in Tall
HANGU/PESHAWAR

■NATO、新たな対タリバン作戦を開始[070919 AFP]

水曜日に兵士約2500人が、ヘルマンド州で新たな作戦を開始した。また新たなタリバン攻撃で、25人が死亡したと報告されている。

この地域では自爆攻撃があり、警察官8人が負傷した。また別の自爆犯が、カブールに通じる道路で車を爆発させた。犯人だけが死亡したという。

ヘルマンド州のアッバー・ゲルシュク谷で、戦闘機に援護された隊が水曜日早朝に新たな作戦を開始した。この地域ではここ数週間、英軍が中心となりながら、タリバンと激しい戦いを行なっている。「タリバンを特定の地域から追い払い、政府の管轄下に置くことが目的だ」と、NATO軍報道官のチャールス・アンソニーが述べた(中略)。

政府は、ヘルマンドの大半を支配できないでいる。アフガニスタンの阿片の半分がこの地域で生産されており、麻薬の密輸が抵抗勢力の活動の一部になっている。

水曜日にウルズガン州では空爆が実施され、抵抗勢力15人が死亡した。また親政府系長老が、NATO軍が作戦を実施しているゲルシュクで射殺された。タリバンの犯行と思われている。

さらにザーブルでは、タリバンが道路建設を警備していたアフガン人警備員3人を殺害した。

また火曜日にはヘラートで、抵抗勢力が警察を襲撃し、その後の戦いでタリバン戦闘員2人が殺害された。

火曜日にはワルダックで実施された「掃討作戦」で、アフガン兵が戦闘員3人を殺害した(後略)。

hoonNATO launches new anti-Taliban operation
KABUL

■武装勢力、パキスタン兵7人をさらに拉致[070919 AFP]

親タリバン系武装勢力が水曜日にパキスタン北西部で、検問所から兵士7人を拉致した。

イスラーム武装勢力が火曜日の夜遅くに北西辺境州のタールの検問所を包囲し、国境警察隊兵士7人を拉致したと、警察官のミルザ・ハーンが述べた。「兵士たちによると、武装勢力多数がに基地が包囲されたという」。抵抗勢力たちは、現場に助けが到着する前に逃走した。

hoonMilitants kidnap seven more Pakistani soldiers
PESHAWAR

■拉致されたパキスタン人記者、解放される[070919 BBC]

治安組織が「非公式」に2日間拘束していたパキスタン記者が、解放された。

ババール・フセインが土曜日に、私服の男たちに家から連れ去られた。フセイン氏は、地元の英字紙『Dawn』のテレビ局に所属している。

(中略)フセインの逮捕は、最近彼が書いた記事のためと考えられている。記事は、9月13日に起きたタルベラ・ガジのパキスタン特殊部隊に対する自爆攻撃に関するものである。

2日間目隠しされ、取り調べを受けたという(後略)。

hoonAbducted Pakistani reporter freed
Syed Shoaib Hasan、Islamabad

■兵士100人、今日解放か[070919 News]

武装勢力との話し合いを重ねた結果、パキスタン軍は南ワジリスタンの3つの検問所の内の2つから撤退し、拉致された治安部隊兵士300人の解放が期待されている。

3つの検問所すべてが、マフスード族の居住地区にある。ジルガの情報源によると、2つの検問所からの撤退が完了したら、バイトゥッラー・マフスード司令官が率いる部族民武装勢力は約束通り拉致した兵士たちを解放するという。最初の100人が、火曜日の夜か水曜日に解放される予定である。

軍報道官のワヒード・アルシャッドが、ジルガが指摘した2つの検問所に軍は配置されていないと述べた。しかしそのうちの1ヵ所には、必要に応じて軍が時折派遣されることがあるという。

ワナの情報源によると、マフスード族のジルガが火曜日に、行政官のフセイン・ザダ・ハーンの立ち会いのもとで軍関係者と話し合った(後略)。

hoonRelease of 100 soldiers likely today
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■韓国人誘拐のタリバン、死亡[070918 AP]

タリバン責任者が会合を開いているところを米軍が爆撃し、2ヵ月前に韓国人を拉致したタリバン幹部司令官を殺害した。いっぽうNATO軍が、爆発で兵士1人が死亡したと発表した。

米軍がガズニ州のギロ地区の建物を空爆して、カラ・バー地区のタリバン司令官ムッラー・アブドゥル・ジャンを含む12人を殺害したと、ガズニ州警察長官のアリ・シャー・アフマドザイ将軍が述べた。米軍主導軍によると、ギロで実施された銃撃戦と空爆で武装勢力「数人」が殺害され、4人が逮捕されたと発表されたが、ジャンが殺害されたことには触れなかった。

韓国人拉致事件に関与していたタリバンのうち、殺害されたのはジャンで5人目である。彼は中でも最も位が高く、バスに乗った韓国人たちが拉致される様子を見守っていたといわれる。

(中略)アフガニスタン南部では、爆発によりNATO軍兵士1人が死亡、1人が負傷した。詳細は発表されていない(中略)。また月曜日にヘルマンド州のガルムサール地区ではタリバン6人が銃撃戦で死亡し、カジャキ地区では空爆で9人が死亡した。

hoonAfghans: Taliban behind kidnappings dies
AMIR SHAH、KABUL

■パキスタン兵15人の遺体、引き取られる[070918 AFP]

パキスタン政府が火曜日、アフガニスタンと隣接する部族地帯における親タリバン系武装勢力との衝突で死亡した、15人の兵士の遺体を引き取ったと発表した。

兵士たちは、月曜日に北ワジリスタンの軍検問所で発生した激しい戦闘で死亡した。「兵士15人の遺体をシャーワルで引き取ったが、1人はまだ行方不明である。負傷した2人は救出された」と、治安関係者が述べた。

遺体をミランシャーに運ぶことに協力した長老によると、兵士の遺体は森の中に放置され、「損傷が激しい」という。武装勢力たちは当初遺体の引き渡しを拒否していたが、ジルガの説得でそのまま放置して引き取らせたという。

hoonBodies of 15 Pakistani soldiers recovered
MIRANSHAH

■北ワジリスタンで36人死亡、うち兵士18人[070918 News]

北ワジリスタンのシャーワル地区のパシュタ・ジアラットで新たな衝突があり、武装勢力18人と同じ数の兵士が死亡した。

部族民情報源によると、武装勢力が日曜日の夜にシャーワルのパシュテ・ジアラットの検問所を攻撃して、武装勢力18人が死亡した。

ワヒード・アルシャッド軍報道官によると、月曜日の朝、武装勢力はロケット弾や銃を用いて、南北ワジリスタンの間にあるパシュテ・ジアラット基地を攻撃した。

検問所の司令官は、武装勢力14人が死亡したと述べたが、その後再び銃撃戦が始まり、連絡が途絶えた。

月曜日の午後、ミランシャーのジャミア・マスジッドの祈祷責任者が、シャーワルで殺害された18人の武装勢力のための祈祷を呼びかけた。

(中略)いっぽう南ワジリスタンでは、軍の撤退が開始された。南ワジリスタンのMMA系の国会議員モーラナ・サレー・シャーが、月曜日にティアザ地区のシーンサールから陸軍が撤退したと述べた。しかし、国境警察隊員はまだ留まるという。

またマキーンでは、ジルガが数日前に武装勢力との衝突で死亡した国境警察隊員の遺体を引き取り、軍に引き渡した。モーラナ・サレー・シャーは、軍はマキーンのコット・ムハンマド・ナワーズとバルワンドのガトサールからも撤退することを約束しているという。武装勢力は、撤退が始まれば、拉致した兵士たちを解放することを約束している。

hoon18 troops among 36 killed in N Waziristan
PESHAWAR、Mushtaq Yusufzai

■アルカイダ、3つ目のビデオで欧米に対するイスラームテロを呼びかける[070917 AFP]

アルカイダが月曜日にイスラーム主義者たちに向けて、アメリカに対する攻撃を促すビデオをインターネットで発表した。

「ニューヨークとワシントンに対する攻撃の理由と動機」と名付けられたビデオには、ワールド・トレード・センターが炎上するイメージが掲載された。「欧米諸国にイスラームテロを実施し、天災のように、生活の一部にしていく」(中略)。

新たなビデオには、ビンラディンやザワヒリの過去の録音や、アフガニスタンの新たな司令官だといわれるムスタファ・アブ・アル・ヤジドの短いビデオ・クリップも掲載された(中略)。

この3番目のビデオは、アルカイダのメディア部門『アス・サハブ』で発表されたが、『アル・タンゼム』の名前で発行されており、組織が新たなメディア部門を作ったのではないかと思われている。

hoonQaeda urges Islamic terror in West in third 9/11 video
DUBAI

■タリバン、話し合いのためには欧米軍の撤退がまず必要[070917 AFP]

タリバンが月曜日、政府との話し合いのためには、まず欧米軍の撤退が必要だと述べた。

原理主義運動の報道官ユースフ・アフマッドが1週間前、タリバンはカルザイとの話し合いを積極的に考えていると述べた。しかしアフマディはこの主張を引き下げ、外国軍の撤退という新たな条件を出して来た(後略)。

hoonTaliban says any talks must see Western troops leave
KANDAHAR

■パキスタン兵18人、武装勢力との衝突で死亡[070917 AFP]

アフガニスタンとの国境地帯で激しい戦闘があり、パキスタン軍兵士18人と武装勢力16人が死亡した。

日曜日の夜に始まった戦闘で、北ワジリスタンの検問所に配置されていた治安部隊が、親タリバン系武装勢力16人を殺害した。

軍報道官によると、治安部隊が「抵抗勢力」と衝突したと述べたが、連絡が途絶えているために詳細はわからない。「12〜16人が検問所にいたが、悪天候のために連絡が途絶えている」という。「被害の状況を調べている。最後に連絡があったのは月曜日の午後で、武装勢力の死傷者の数が報告された」。

しかしミランシャーの地元行政府は、武装勢力が兵士16人を殺害し、遺体を政府側に引き渡すことを拒否していると述べた。「ジルガを派遣して、兵士たちの遺体を回収に勤めている」。

日曜日の夜、武装勢力が軍をロケット弾で襲撃して、兵士2人を殺害5人を負傷させたと、諜報関係者が述べた。「治安部隊が砲撃して、戦闘員16人を殺害した」。「その後月曜日に、兵士16人が武装勢力が殺害されたようだ」。

これとは別に、ミール・アリでは覆面をした男たちが部族民を射殺し、スパイを殺害したと叫んだ(後略)。

hoonUp to 18 Pakistani soldiers killed in clashes with militants
MIRANSHAH

■抵抗勢力、「パキスタン兵18人殺害」[070917 BBC]

親タリバン系武装勢力が北ワジリスタンで兵士18人を殺害したと、地元関係者が述べた。

兵士たちは、木曜日にラズマック地区で始まった激しい戦闘の間に拉致され、射殺された。

(中略)これに対して軍は、兵士16人が行方不明になっていると述べた。兵士たちは、軍がラズマック地区の武装勢力の拠点を襲撃した際に拉致されたと見られている。

木曜日に、陸軍戦闘機と地上軍が、武装勢力たちの隠れ家を襲撃した。武装勢力は重火器を用いて応戦し、戦闘は数時間続いた。地元の人間によると、武装勢力たちは軍に対して、大きな打撃を与えたという。武装勢力側は兵士150人を殺害し、多数を拉致したと主張している。軍のほうはこれを否定し、武装勢力70人を殺害したと述べている。

hoonRebels 'kill 18 Pakistan troops'
Dilawar Khan Wazir、Dera Ismail Khan

■タルベラ爆弾事件の背後にアルカイダか?[070917 News]

(前略)タルベラのSSG食堂の自爆事件を含んだ最近の3つの自爆事件に関して、「使用された起爆装置は共通しており、犯人はファズール・レーマン・ハリルが率いるハラカトゥル・ムジャヒディンのメンバーと思われる」と捜査の関係者が述べた。

関係者や諜報組織は、チュニジア出身のジハード者、アブ・アリ・チュニスが、4つの過激派組織、ハラカトウゥル・ムジャヒディン、ジャイシェ・ムハンマド、ラシュカレ・ジャングヴィ、シパヘ・サハバをアルカイダの傘下に入れることに成功したと見ている。

情報源によると、陸軍に対する最近の3件の自爆事件は、3つの傾向があるという。「まずは陸軍関係者に対する攻撃を、第一使命としている。熟練した、巧妙な、原理主義テロリストの仕業である」。次に自爆犯は、自爆犯が法関係機関や政府関係者を狙う。そして車爆弾か遠隔操作で爆弾を使用する。

アブ・アリ・チュニスは現在北ワジリスタンにおり、武装勢力とともに行動している。「この男は、ジハードを通して革命を起こし、イスラームにおいて自爆は合法でジハードの一部だと、人々に吹聴している」という(中略)。アブ・アリ・チュニスが作戦の指揮を出しているかどうかは、今のところ不明である(後略)。

hoonAl-Qaeda behind Tarbela bombing?
Shakeel Anjum、ISLAMABAD

■南ワジリスタンに停戦協定[070917 News]

日曜日に南ワジリスタンで、ジルガの仲介によって部族民武装勢力と政府との間で和平協定が結ばれた。

3つの地域から軍を撤退させるなど、武装勢力の要求の一部に政府が合意すれば、拉致された兵士たちの解放が始まると見られている。

南ワジリスタン出身のMMA系の国会議員モーラナ・メラジュッディンが率いるジルガがワナとラダの間を往復して、拉致された300人近くの兵士たちの解放に関して話し合い、政府と武装勢力との間に停戦協定を結ぶことに成功した。両者とも、大きな犠牲者を出している。停戦が実現すれば、今後この地域の治安の回復に努めるという。

武装勢力と話し合った結果、ジルガのメンバーがラダとマキーン地区に拉致された兵士たちのために食料を運んだ。

ジルガのメンバーによると、政府は武装勢力の要求に答えて、カイスーラにあるガートサール、バルワンドにあるシーンサール、マキーンにあるムハンマド・ナワーズ・コットからの撤退に合意した。政府が要求に答えれば、武装勢力たちは兵士を解放し始める。「軍が撤退すれば、あとはそう大きな問題ではない」。

ワヒード・アルシャッド少将は、和平協定が結ばれたことを認めたが、軍撤退については聞いていないと述べた(後略)。

hoonJirga brokers ceasefire in South Waziristan
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■武装勢力4人、衝突で死亡[070917 News]

日曜日に北ワジリスタンで発生した武装勢力と治安部隊の衝突で、部族民戦闘員4人が死亡し、治安関係者3人が負傷した。

土曜日の夜、武装勢力がミランシャーの検問所を襲撃し、治安関係者3人が負傷した。土曜日の夜、武装勢力が軽・重火器を用いて、各地の検問所を襲撃した。

治安部隊は、ミランシャーの陸軍キャンプから砲撃した。ミランシャーの住民によると、治安部隊と武装勢力が一晩中重火器を用いて攻撃を続けたために、眠れなかったという(中略)。夜中の12時頃に攻撃が始まり、朝の8時まで続いた。

hoonFour militants killed in clashes
MIRANSHAH

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2007.