【2007年10月1日〜10月7日】
●パキスタンの部族地帯2ヵ所で大きな戦闘があり、兵士16人を含む58人が死亡した。
●治安部隊が、北ワジリスタンにある武装勢力の拠点を攻撃したと、軍報道官のワヒード・アルシャッドが語った。戦闘で武装勢力20人と兵士6人が死亡し、さらに兵士6人が負傷した。
●住民によると、女性3人を含む一般市民4人も死亡したというが、軍はこれを確認していない。
●武装勢力に対する作戦は、金曜日に過激派たちが軍の車列2台を襲撃して兵士2人を殺害、30人を負傷させたことに対する報復だったという。
●さらに別の戦いで、過激派たちが同地域のハス・ヘイ地域で軍の車列を襲撃し、兵士10人と武装勢力18人が死亡したと、ワルシャッドが後に述べた(後略)。
At least 58 killed in Pakistan tribal clashes●武装勢力が土曜日に北ワジリスタンで軍の車列2台を襲撃し、パキスタン陸軍兵士3人が死亡し、18人が負傷した。また、これとは別に、武装勢力が治安部隊関係者48人を拉致した。
●いっぽう軍関係者が、北ワジリスタンで武装勢力10〜15人を殺害したと主張した。
●部族民武装勢力は、北ワジリスタンのスピンワム地区のタール・ミールアリ間の道路に設置された検問所から、タールとトチ・スカウト出身の国境警察隊員28人を拉致したと主張した。さらにフルマズ地区のダッタヘール〜ミランシャー間の道路で軍の車列を襲撃して、パキスタン陸軍兵士20人を拉致したという。
●北ワジリスタン武装勢力の報道官だというアフマッドゥッラー・アフマディがメディアに、部下たちが金曜日の夜、スピンワム地区のタール〜ミールアリ道路に設置されたいくつかの検問所から、国境警察隊員28人を殺害したと述べた。
●しかし軍報道官のワヒード・アルシャッドが電話で、北ワジリスタンで兵士が拉致されたという情報は受けていないと述べた。軍の車列に対する襲撃は認め、兵士3人が死亡して18人が負傷したと語った。
●ミランシャーから部族民関係者が語ったところによると、軽・重火器で武装した数十人の戦闘員たちが、フルマズ地区のバダリ・アッダでダッタヘール〜ミランシャー道路を走行していた軍の車列に発砲した。武装勢力に近い情報源によると、負傷者を含めて兵士20人が拉致され、フルマズとハッタリ・ヘリーに連れて行かれた。捕虜たちは小さなグループに分けられ、親武装勢力系の部族民に引き渡された。
●後に軍の戦闘ヘリコプターがミランシャーの軍基地から飛び立ち、フルマズとハッタリ・ヘリーにある武装勢力の隠れ家を攻撃するのが目撃された。
●ミランシャーの軍基地から大砲やロケット弾も発射され、ワヒード・アルシャッドによると、武装勢力10〜15人が死亡したという。
●同地域でさらに別の軍の車列が襲撃され、兵士1人が死亡、9人が負傷した。
●いっぼう政府関係者が語ったところによると、アフガニスタンのガルデズで米軍による空爆によって死亡したパキスタン人10人の遺体が国際赤新月社に引き渡され、土曜日に国境地帯の地元の宗教指導者が引き取った。男たちは、アフガニスタンのガルデ・セライ地区のコースト〜ガルデズ間の道路で殺害された。
Three troops killed in N Waziristan●土曜日にカブール空港に通じる道路で、米軍車列に対する車を用いた自爆攻撃が発生し、米兵1人とアフガン人一般市民4人が死亡した。爆発でいくつもの車列が横転した。アフガン人4人が死亡し、数人が負傷した。
●アフガン国軍と警察を訓練している、米軍を狙ったものだったという。米軍報道官のデビッド・ジョンソンが、米兵1人が死亡し、1人が負傷したと発表した。
●「巨大な爆発だった。私の店の窓が、こなごなになった」と、仕立て屋のムハンマド・イサークが語った。「外に出ると、外国人の車が炎上していた。負傷したアフガン人2人が見えたので、助けに駆け出した」。
●(中略)今週になってカブールでは、3回も自爆攻撃が起きている(後略)。
Suicide bomber hits US convoy in Kabul●NATO軍の英兵が、アフガニスタンで発生した道路脇の爆発で死亡した。また米軍主導同盟軍と武装勢力の戦いで、子供を含む一般市民が殺害されたと、関係者が金曜日に発表した。
●金曜日の早朝、同盟軍がパクティア州のタリバンの拠点を襲撃し、戦闘員数人を殺害した。その後兵士たちは建物の中で、女性と子供を含む一般市民4人の遺体を発見した。「武装勢力が立てこもっていた建物の中を捜索した結果、男性と女性、子供1人が死亡しているのを発見した。この他に子供2人が負傷した」。一般市民がどうして死亡したかは、わからない。
●これに先立ちヘルマンド州では、王立グルカライフル隊の英兵1人が死亡した。この他2人が、木曜日の夜間に発生した爆発で負傷した。
●これとは別に、金曜日にクンドゥーズ州を車列で移動していたNATO軍に対する自爆攻撃があり、ドイツ兵2人が負傷した。
●また木曜日には、アフガニスタン東部の道路脇の爆発で、ISAFの文民活動家が死亡した。アフガン人か外国人かは、わからない。
●金曜日にはアフガニスタン東部と南部で、自爆犯がアフガン軍と外国軍を攻撃しようとしたがうまくいかず、代わりに子供2人が死亡、4人が死亡した。
British soldier, civilians killed in Afghanistan●アフガニスタン東部のタリバンの拠点に対して、アメリカの偵察隊は対テロ作戦に新しい兵器を導入した。トレイシーという名前の、物腰の穏やかな文化人類学者だ。
●トレイシーという名前の女性は、ペンタゴンの実験的なプログラムとして初めて行なわれるHuman Terrain Teamのメンバーである。アフガニスタンとイラクに、文化人類学者や他の社会科学者たちをアメリカの隊に参加させる計画である。彼女のチームの目的は、部族的な人間関係における微妙な問題を理解することである。例えばタリバンが重要な部族民たちに嫌がらせをしていたのは、土地問題がその根底にあったことに気づくなど、大きな効果をあげている。
●文化人類学者と行動している第82空挺師団のマーティン・シュワイツァー大佐は、2月に科学者たちが来てから、隊の作戦の数は60%も減ったという。兵士たちは、安全の確保や健康、教育のために従事できるようになった。
●「人間的な見地から、社会科学者の見地から見ることができるようになった」。「敵に焦点を当てるのではない。人々に焦点を当てることができるようになった」。
●9月に国防省のロバート・ゲイツ氏が、この計画を拡大するために4000万ドルをさらに導入することを承認した。イラクとアフガニスタンにいる26の米軍旅団に、それぞれ文化人類学者と社会科学者のチームを割り当てる。
●しかし、学者たちの間では批判が挙っている。過去にのベトナムやラテンアメリカの例を挙げ、社会科学が対抵抗勢力のキャンペーンに悪用されていると主張し、このようなプログラムを「雇われ人類学者」だと非難。政治的目的のために社会科学を利用しているとする。その目的が何であれ、学者が軍に協力することで、結果的にすべての人類学者が米軍のために諜報情報を収集していると見られる恐れがある。
●ジョージ・メイソン大学の文化人類学者、ヒュー・グスターソン他10人の文化人類学者が、このようなチームに参加しないよう−−特にイラクにおいて−−、文化人類学者に呼びかけている。
● 誓約には、「擁護者は、これまで以上に安全な世界を作るための仕事と主張するが、多大な犠牲者を出す残虐な戦略戦争に貢献しているにほかならない」と、書かれている。
●文化人類学者たちは、6000人の隊と一緒にアフガニスタン東部にやってきた。兵士の数は、これまでの2倍の数になった。
●イラクの総指揮官デビッド・ペトラウス将軍が去年、アメリカの新しい対抵抗勢力マニュアルの草稿を手がけて以来、この戦略は軍の新しい方針になった。イラクにおける最近の米軍の作戦をみると、この新たなプロジェクトが、いかに目に見えない形で影響力を発しているかがわかる。
●アメリカ人関係者はインタビューで、この文化人類学者プログラムを手放しでほめ讃えた。科学者たちのアドバイスは「すばらしく」、アフガン人の目から物事を見るようになり、戦闘を減らすことができるようになった。目的は地元政府の能力を向上させ、部族民たちに警察官になるよう勧誘することで貧困をなくし、タリバンや犯罪者たちから村人を守ることだ。
●アフガン人や欧米の文民関係者も、文化人類学者と米軍のこの新しいプロジェクトを高く評価するが、長期的に成功するかどうかはわからないと注意を促す。国家が不安定になる経済的政治的問題の多くは、アフガン人やアメリカの民間専門家によってのみ解決できる。「思うに、現在軍は大きく変化しており、軍事的作戦では成功しないことに気づいた」と、アフガニスタン南部の国連責任者トム・グレッグが語る。しかし、代わりの非戦闘的な戦略「を行なうだけの技術がない」。
●僻地に小さな隊を配置するシュワイツァーの偵察隊は、数十年間くすぶっていた争い事を解決するために、ジルガを開催した。オーストラリア人文化人類学者で、この新たな戦略を考え出したデビッド・キックーレンがこのプログラムを「武装した社会活動」と呼んでいることに対して、関係者は軽く受け流した。「それなら他に誰がするというのか」。73機甲部隊のデビッド・ウッドが尋ねた。「進化しなければならない。じゃなければ、その人は無用だ」。
●軍が「カイバル作戦」と呼ぶ作戦においても、文化人類学者のチームは重要な役割を果たした。500人のアフガン兵と500人の米兵が、パクティア州からタリバン200〜250人を掃討する作戦だ。
●チームが入った最初の地域で、トレイシーは村に未亡人が多いことに気づいた。収入がないことで、息子たちが家族のために働かなければならない。ということは、高収入が得られる抵抗運動に入るしかないということに、彼女は気づいたのだ。トレイシーのアドバイスを受けて、米軍関係詞者たちは未亡人のための訓練プロジェクトを考えた。
●別の地域で文化人類学者は、地元の部族民長老が斬首されたのは脅迫のためだけではないと解釈した。タリバンの目的は、アフガニスタンの最も強力な氏族であるザドラン族を分裂させ、弱体化させることだと彼女は語る。この氏族は、タリバンがこの地域で活動することを阻止できる力がある。「なんと呼ぼうと構わない。うまくいくんだ」と、ウッズ大佐は語る。「問題を明らかにすることができる」。
●チーム作りは、2003年の暮れに始まった。イラクの米軍関係者が、地元の人間に対する情報がほとんどないと訴えたからだ。海軍に協力している、エールで教育を受けた文化人類学者モントゴメリー・マックフェイトに、ペンタゴンが連絡を取った。彼は軍事作戦や戦略を向上させるために、社会科学を用いることを提案していた。
●マックフェイト女史は、地元の人間に関する詳細な情報を提供するデータベースを、2005年に開発した。翌年、退役特殊部隊大佐であるスティーブ・フォンダカロがこの計画に参加し、アメリカの戦闘単位に社会科学者を導入することを推奨した。
●このプログラムの社会科学のアドバイザーで、新たな対抵抗運動マニュアルを作ったマックフェイト女史は、学者が軍隊に協力していることに対する批判を退けた。「文化人類学を軍事化しているという批判をしばしば受ける」と語る。「しかし我々が実際にしていることは、軍隊の文化人類学だ」。
●サン・ジョゼ州立大学の文化人類学者のロベルト・ゴンザレスは、このブログラムの参加者たちをナイーブで非道徳的だと呼ぶ。軍とCIAは、対抵抗運動やプロパガンダキャンベーンに文化人類学をたびたび悪用している。そして今度は、自分たちが地元の知識を得るために文化人類学者たちを利用し始めた。「軍や諜報組織の短絡的な関心のために協力する者たちは、最終的に学問全体に危害を与えることになる」と、Anthropology Todayの6月号に書いた。
●マックフェイト女史は、自分のプログラムと軍が誤解されていると述べ、他の文化人類学者たちもこのチームに参加しているという。自分たちの目的は紛争を少なくすることで、紛争を起こすことではない。また、文化人類学者たちは軍のために諜報情報を収集しているのではないと、強く否定した。
●トレイシーは、アフガニスタン東部では、抵抗勢力を殺害するための重火器を用いた軍事作戦をできるだけ削減したいと語る。住民の心が自分たちから離れ、さらに抵抗運動が盛んになってしまうからだ。「イラクで犯した過ちを繰り返さないためにも、軍の理解のために戻って説得してもいい」。
●司令官たちにアドバイスを与えるだけでなく、5人からなるチームのメンバーは地元のリーダーや氏族、社会問題や経済問題、政治的論争に関するデータベースを制作する。
●最近の作戦として、兵士たちが自爆攻撃を監視するなかで、トレイシーと軍の医療班たちは無料診療所を開いた。医療を提供することで村人たちは、アフガニスタン政府が自分たちの生活の向上のために努力していることがわかるはずだという。
●さらに文民問題を担当している兵士たちは、どこに学校を建設するかでもめているザドラン族間の紛争を解決しようとした。双方の部族民が通う学校を建設することにより、薪の切り出しを巡って約70年間続いた森林に包まれた山に関する部族間の問題を解決することが期待されている。
●アフガン人や欧米関係者たちはこの新たなプログラムを評価しながらも、弱いアフガン政府がこれを有利に利用できるかどうかわからないと語る。「空白を埋めることは大きな挑戦だ」と、国連関係者のグレッグが語る。「政府がこれらを利用するだけの能力があるかどうかは、大きな疑問だ」。さらに広範囲に広がっている米軍とNATO軍が、作戦のペースを維持できるかも大きな疑問だ。
●アメリカ関係者は、楽観的だ。アフガニスタンとイラク両方に従軍した関係者は、アフガニスタンのほうに希望があると語る。イラク人たちは自分たちの国家を安定させる道具を持っている。例えば強い経済力だ。意思が欠けているだけだ。しかしアフガン人たちには意思があるが、道具がない。
●アメリカ人たちは6年前から約束をしているし、アフガン人たちも、アメリカ人とタリバンのどちらが勝つかを見守っている。今年の夏は、長い戦いの1章にすぎなかった。
●アフガンと米軍司令官によってお膳立てされた「スーパー・ジルガ」で、アフガン議会のメンバーのナデール・ハーン・カタワザイが、数十人の部族民の前で挑戦的に発言した。「カイバル作戦は数日続いただけだ。タリバンは、再びやってくる」
Army Enlists Anthropology in War Zones●木曜日の夜明け前、パキスタン軍兵士約300人を拉致した武装勢力が、アフガニスタン国境付近のゲリラの拠点に対する作戦の報復として、拘束している兵士のうち3人を殺害した。
●銃で撃たれた兵士の遺体が、ジャンドーラのガソリンスタンドのそばで発見された。武装勢力の報道官が前日、自分たちに対する作戦を中止しなければ、拉致した兵士を毎日3人ずつ殺害していくと脅迫していた。(中略)部族民リーダーたちの仲介で、これまで兵士32人が解放されたが、残りは依然として武装勢力に拘束されている。
●前日に軍報道官のワヒード・アルシッド少将が、北ワジリスタンにある国境の町スピン・ワムの検問所が武装勢力により襲撃され、その後戦闘員10人が殺害されたと発表した。
●木曜日にも武装勢力たちは同じ検問所にロケット弾を撃ち込み、兵士3人を負傷させた。治安部隊が応戦したが、武装勢力側の死傷者の数は不明である。
●先週以来軍は、南北ワジリスタンで戦闘員数人を殺害した(中略)。
●水曜日に南ワジリスタンの武装勢力報道官のズリフカール・マフスードが電話で、自分たちに対する作戦を中止しなければ、毎日兵士3人を殺害していくと述べた。
●(中略)ジャンドーラの治安関係者によると、拉致された兵士の遺体を発見したという。「水曜日に武装勢力が、毎日兵士3人を殺害すると脅迫した。今日、それが実行された」。
Militants kill 3 Pakistani soldiers●水曜日にアメリカの監視団体が発表したオーディオクリップで、アフガニスタンのアルカイダ責任者が各国のムスリムたちに、アフガニスタンの「独立」のために戦いに来てほしいと促すとともに、ビンラディンは生存して元気であると発言した。
●テロ組織を監視しているSITE Intelligence Groupによると、「世界各地のムスリムはアフガン人ムスリムのことを考え、彼らを援助するべきだ」と、ムスタファ・アブ・アル・ヤジッドがオーディオ・メッセージで述べた。ヤジッドのスピーチは、「信仰の真実」という題が付けられ、タドゥッラー師の死にもかかわらず、戦場で勝利していると主張した。またビンラディンがすべての活動を指揮しており、元気でいると述べた。
Al-Qaeda's Afghanistan chief says bin Laden alive●水曜日にタリバン数百人がアフガニスタンの僻地の村を占拠した。警察官2人が死亡、残りは全員追い払われた。
●これとは別に戦闘員たちが諜報組織の職員2人を銃殺し、また自爆犯がNATO軍を攻撃したが、兵士1人の頭に瘤ができただけだった。
●抵抗勢力が大砲やロケット弾を用いてガズニ州のアイリスタン地区を攻撃したと、内務省が発表した。抵抗勢力は、政府の建物に放火した。警察は激しい攻撃のために、「戦略的」に引き上げた。「補強部隊を派遣した。すぐに地区は奪回されるだろう」と内務省報道官のゼマライ・バシャーリが述べた。これまでもタリバンは各地の村を占拠しているが、すぐに追い払われている。
●またコーストでは、バイクに乗った武装勢力がアフガニスタンの諜報組織の職員2人を射殺した。
●ウルズガン州のティリン・コットでは、ISAFの車のそばで男が車を爆破させたが、兵士1人の頭に瘤ができただけだったと、同盟軍報道官が述べた(後略)。
Taliban seize Afghan district, two police killed●水曜日にアフガニスタンとの国境地帯で道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発し、乗り合いバスに乗っていた14人が死亡した。また近くで武力衝突があり、兵士2人と武装勢力10人が死亡したと関係者が述べた。現場は両方とも北ワジリスタンである。
●爆発はミールアリの近くで、パキスタン軍の車列が頻繁に使用する道路で起きた。「戦闘員たちが道路に仕掛けた爆発物が、バスに命中した。14人が即死し、5人が病院に運ばれた」。
●(中略)この数時間前、親タリバン系戦闘員たちがミールアリ近くの治安部隊の検問所を襲撃し、兵士2人を殺害、4人を負傷させた。「その後の衝突で、戦闘員10人が殺害された」と、ワヒード・アルシャッド軍報道官が述べた(後略)。
Pakistan tribal zone violence kills 26●イスラマバードの過激派モスク、ラールマスジッドが、水曜日に再開された。軍による強行突入から3ヵ月近く経ったこの日、現在拘束されている祈祷リーダーが、イスラーム法の施行を主張した。
●(中略)過激派が再び占拠しようとしたら取り締まるというムシャラフのコメントが、水曜日に放送された。「あそこでは良い行いがなければならない。祈りがなければならない」と、ムシャラフが『Geoテレビ』で語った。「占拠は許されない」。
●警察がバリケードを撤去すると、約3000人がお昼の祈祷に参加した。(中略)モーラナ・アブドゥル・アジズの甥がスピーチを行なった後、アジズの録音メッセージが流れた。(中略)メッセージでアジズは、命を失った仲間の名誉のためにも、シャリア法施行のために努力していこうと呼びかけた。「彼らの犠牲のために、全国でシャリア法施行のためのろうそくが灯された。我々は平和的にやっていく。ずっと平和的にやっていく。しかし我々の運動は続く」(中略)。
●アジズの妻とともに再開を見守った学生たちは、今後はモスク内の尊厳を回復させることが重要だと述べた。他の者たちは、関係者やムシャラフは、強制突入に関して裁判を受けるべきだと主張した。
●最高裁判所は火曜日に、女性のためのマドラッサを再建することを政府に命じた(後略)。
Islamabad's radical Red Mosque reopens●イスラマバードの保守的なラールマスジッドが、最高裁判所の命令に従って火曜日に再開した。パキスタンの軍隊による強制突入から、3ヵ月ぶりのことである。
●モスク責任者は逮捕され、彼の妻が、モスクが政治的活動に使用されることはないと約束した。最高裁判所は、ウッメ・ハッサンが約束をしたあと、再開を命じた。また政府には、軍事作戦で死亡した者の遺族を補償することを命じた。死者の中には、モスクの責任者のモーラナ・アブドゥル・アジズの弟のアブドゥル・ラシッド・ガジが含まれている。
●モスクは7月27日に一時的に再開されたが、抗議者たちに占拠され、近くで自爆攻撃があったために再び閉鎖されていた。
●(中略)「今後警察の介入や嫌がらせがないことを期待している。我々も平和的にやっていく」と、テヘリーク・トゥレバオ・タリバット(男女学生運動)の責任者、アシーフ・ディラワール・マフムードが語った。「最高裁判所が再開を命じてくれたことを、感謝している」。
●(中略)モスクの再開とともに、アフガニスタンとの国境地帯で、再び武力衝突があった。パキスタンの治安部隊によると、ミランシャー近くの検問所が武装勢力に攻撃され、兵士2人が死亡し、4人が負傷した。その後の戦闘で、武装勢力10人が死亡したという。
Pakistan's Red Mosque open again●治安関係者5人と武装勢力2人と少女が、それぞれ火曜日にハングと北ワジリスタンで死亡した。いっぽう武装勢力が国境警察隊の基地を襲撃し、兵士21人を拉致した。
●火曜日の夜、ハングで何者かがコトキ警察検問所を襲撃し、治安関係者3人が殺害され、2人が負傷した。
●北ワジリスタンでは火曜日と月曜日の夜、武装勢力が数ヵ所で軍を攻撃し、兵士2人と8歳の少女が殺害され、兵士と一般市民数人が負傷した。軍は重火器を用いて報復した。
●さらにダータヘールのガルラメイ検問所が襲撃され、その後の銃撃戦で武装勢力2人が殺害された。
●また北ワジリスタンジルガのメンバーであるマリック・マムールの家に隊の流れ弾が当たり、8歳の少女が死亡した。現場はスベルガイ村である。
●バヌーでは火曜日、国境警察隊員2人の遺体が関係者に引き取られた。また武装勢力に基地を襲撃されたあと行方不明になっていた9人の兵士が、無事戻って来た。残りの兵士たちは、武装勢力に拉致されたと思われる(後略)。
Violence in N Waziristan, NWFP●月曜日の夕方バヌーで検問所が武装勢力に襲撃され、国境警察隊員24人が行方不明になった。
●関係者によると、約500人の武装勢力がバカヘールの近くのロッチャ検問所を攻撃し、その後検問所に配置されていた兵士たちと連絡が取れなくなった。北ワジリスタンと接するこの検問所には、約40人の準軍隊兵士がいた。
●情報源によると、夕方武装勢力が検問所を襲撃した。激しい銃撃戦の後、武装勢力たちが検問所を占拠し、その後兵士24人を連れて逃走した。地元の人間が、抵抗勢力たちの数は100〜150人だったと語った。戦闘員たちは、検問所から武器や通信機器を奪って逃げた。この記事を書いている間も、国境地帯の別の2つの検問所が攻撃されているという情報が入っているが、死傷者や被害の状況はわからない。
24 FC personnel go missing●火曜日に、女性と2人の子供がバスに乗った直後に男がバスに乗り込み、自爆した。バスの天井は吹っ飛び、子供数人を含む12人が死亡した。一般市民や警察官が乗るバスが標的となった。カブールでは、4日前にも自爆攻撃があったばかりである。
●(中略)少なくとも12人が爆発で死亡したと、カブールの陸軍病院のアフマッド・ザア・アフタリが述べた。
Suicide bomber targets Kabul bus●タリバンが、アメリカの紙幣をポケットに入れていた十代の少年を絞首刑にし、1ドル札5枚を口に詰め込んで見せしめにした。またこれとは別に、タリバンが警察官8人を殺害した。
●日曜日にヘルマンド州で、15歳の少年が絞首刑になった。「タリバンは村人に、ドルを所持する者は同じ運命に遭うと脅迫した」と、サンギン地区の警察長官が述べた。アフガニスタンの都市部では、アフガン紙幣のアフガニと一緒にドルが使用されることがよくある。
●また土曜日にもサンギンでは、タリバンが国際援助計画から農業支援と種子を受け取った男を射殺した。タリバンは、男はスパイだと非難した。
●いっぽうガズニでは日曜日、タリバンが車列を襲撃して警察官8人を殺害した(後略)。
Afghan teenager with US dollars hanged●女性のブルカを被った自爆犯が、パキスタン北西部の検問所でパキスタン政府側を攻撃して、警察官4人を含む15人を殺害した。事件はバヌーの郊外で起きた。
●「警察が検問所でリキシャを停めて中を調べようとしたところ、ブルカを被った男が降りてきて自爆した」と、警察官のアサール・イスラームが述べた。
●4人の女性を含む15人の遺体が、病院に運び込まれた。31人負傷し、重傷の者もいる。警察官4人も死亡した。
●警察の情報源によると、事件に先立ち、ブルカを被った男性の自爆犯が攻撃を実施するという諜報情報を入手していたという。検問所の取り調べが強化された結果、犯人を乗せていた車が検知されたが、爆弾を取り除く前に自爆犯が自爆した(後略)。
Suicide bomber in burqa kills 15 in Pakistan