【2007年10月29日〜11月04日】


■武装勢力、パキスタン兵解放[071104 BBC]

親タリバン系武装勢力が、8月に拉致したパキスタン軍兵士200人以上を解放したと、軍関係者が述べた。兵士たちは、南ワジリスタンの部族民長老に引き渡された。パキスタン政府はこれと引き換えに、武装勢力28人を釈放したという。

兵士たちは、8月に僻地の基地に軍事物資を運んでいる最中、一発の銃の発射もなく拉致された。

「兵士たちは南ワジリスタンの基地に帰った」と、軍報道官のワヒード・アルシャンドが述べた。

兵士の解放を仲介した関係者によると、政府は過激派30人近くの解放に合意したという。何人かは、自爆を計画していたという。

軍報道官は、逮捕された部族民数人が解放されたことだけを確認した(後略)。

ohMilitants free Pakistani troops

■非常事態で選挙延期か[071104 BBC]

パキスタンの首相によると、予定されていた選挙は非常事態の発令で延期される可能性があるという。

アジズ首相が記者会見で、政府は民主主義路線を踏襲するが、1月に予定されている選挙は延期される可能性があると述べ、非常事態がいつまで続くかは言明しなかった。

(中略)アジズによると、今のところ400〜500人が逮捕され、非常事態体制は「必要なだけ」続くという。

(中略)逮捕された者のなかに、ナワーズ・シャリーフ元首相が率いるムスリム連合責任者のジャヴィッド・ハシミが含まれている。ブット女史は、非常事態が発令されたあと急遽帰国した。当初カラチの自宅は軍に包囲されていると報道されていたが、そのようなことはないと述べた。「我々は憲法の回復を要求し、独立した選挙委員会の監視のもとで、選挙を実施することを要求する」と声明を発表した。

(中略)非常事態宣言を受けて、国家の裁判所長官の交替があり、最高裁判所は軍隊に包囲された。裁判所長官のイフティハール・チョードリーと8人の裁判官は憲法に反するとして非常事態宣言を認めることを拒否したために、チョードリーは更迭された(後略)。

hoonEmergency may delay Pakistan poll

■拉致兵士、今日解放か[071104 Dawn]

南ワジリスタンで8月30日以来拘束されている軍関係者が、土曜日に解放される可能性が大きい。情報源によると、政府は武装勢力25人を釈放するという。

元国会議員のモーラビ・ミラージュッディンがバイトゥッラー・マフスードの部下たちと話し合いを行ない、捕虜全員が日曜日に解放されることが期待されていると述べた。情報源によると、モーラビ・ネック・ザマンとモーラナ・アサムッディンが土曜日に武装勢力と最終的な話し合いを行なったという。

政府関係者は日曜日の朝にサーム地区でマフスード族のジルガに参加する予定である。情報源によると政府は武装勢力25人をジルガに引き渡し、バイトゥッラーは捕虜全員を解放する。

自爆事件を計画したとして逮捕されていた容疑者7人が、金曜日にデーラ・イスマイル・ハーン刑務所から、また別の容疑種18人がイスラマバードからどこかに移送された。

ペシャワルのある関係者が語ったところるよると、政府と武装勢力の間で交わされたサラゴーラ和平協定が再び有効になり、バイトゥッラーは治安の回復のために協力することを約束したという。「日曜日に兵士が解放され、武装勢力の仲間たちも釈放される」。またバイトゥッラーは、外国人はイードまでに全員退去させると約束した。

hoonKidnapped soldiers may be freed today
By Alamgir Bhittani、TANK

■空港にロケット弾、兵士2人死亡[071104 Dawn]

土曜日にサイド・サャリフ空港がロケット弾で攻撃されたあと、治安部隊がバンダ地区の武装勢力を爆撃した。

情報源によると、空港の近くに陣取った武装勢力が準軍隊の基地にロケット弾を撃ち込み、治安部隊警察官1人が死亡、負傷した別の兵士が後に病院で死亡した。

いっぼう停戦に向けて、話し合いが続けられている。スワート記者クラブでジルガが開催され、停戦のための話し合いが行なわれた。ラハート・フセイン議員がジャーナリストに、ジルガがファズルッラーと話し合った述べた。

ファズルッラーはシャリア法施行と治安部隊の撤退、そして自分に対す訴訟を取り下げることを要求した。

武装勢力が土曜日に警察署2ヵ所を占拠、治安関係者120人を捕虜にした。放棄された政府の建物に武装勢力の旗が揚げられたと、武装勢力報道官のシラージュッディンが述べた。数時間後さらに別の警察署が占拠された。

hoonTwo soldiers die as rockets hit airport
SWAT

■スワートの武装勢力、3地域支配を主張[071104 News]

土曜日に武装勢力が、治安部隊が守備地を放棄したり投降したために、スワートの3つの地域を占拠したと主張した。武装勢力と戦うことを拒否した国境警察や地元の警察官120人が、金曜日に投降したという。

いっぽう治安部隊は、武装勢力の隠れ家に対する攻撃を再開した。

情報源によると、ロケット弾がデラギ村のモスクに命中し、アフガン国籍の祈祷リーダーが死亡した。

武装勢力報道官のシラージュッディンが、戦闘員たちがマッタ、カバル、ハワザヘーラの3つの地域を占拠したと主張した(中略)。住民によると、武装勢力たちがこの地域に検問所を設置して、通行する車や人間を監視しているという。

マッタ警察署では警察官たちが武器を搭載した車や爆発物などを置き去りにしたために、武装勢力たちに奪われたという。

シラージュッディンは、投降した120人の国境警察隊兵士や警察官は、土曜日に解放されたと述べた。兵士たちは地元の病院や警察署、裁判所などに配置されていた。「兵士たちはジルガを通して接触し、投降するために無事に帰宅させてほしいと願い出たという。「我々は彼らに協力し、安全に帰宅できることを保証した。朝、それぞれの家に返った」と主張した。しかし兵士たちが残した武器は、取りあげたという。

hoonSwat militants claim control over three subdivisions
Musa Khankhel & Mushtaq Yusufzai、MINGORA/PESHAWAR

■ムシャラフ大統領、非常事態を宣言[071103 AP]

最高裁判所がムシャラフが最近選挙で勝利したことが合法かどうかを決議する前、またイスラーム過激派との武力衝突が激しくなっている最中、土曜日にムシャラフ大統領が非常事態宣言を発令した。

最高裁判所裁判官8人が、現憲法を無効にする非常事態を却下した。政府は、主要都市のラジオ・テレビ局の放送や電話局を妨害している。

「陸軍長官が非常事態宣言を施行し、暫定的な憲法を発令した」と、パキスタン国営テレビが発表した。ムシャラフは土曜日遅くに、一般民衆の前で声明を発表するという。

数十人の警察官が、最高裁判所の建物に通じる道を封鎖した。

欧米関係者たちが今週、民主主義を妨害するとして、非常事態宣言を出さないように警告していた。

「非難されるべき行動だ」と、ナワーズ・シャリーフ元首相が率いるPML-N報道官が述べた。「国家全体が、この超憲法的政策に対抗するだろう」。

「Geoテレビ」が、8人の裁判官たちが非常事態宣言を却下し、首相や軍関係者に従わないよう呼びかけたと報道した。軍が裁判所の建物に突入したとも報告されている。

イスラマバードのケーブルテレビの関係者シャハザッド・イクバルが、政府がイスラマバードとラワルピンディの民放テレビを妨害していると述べた。国営テレビは、まだ放送を続けている。「政府の仕業だ」。カラチのケーブル・テレビも、映らなくなった。

ohPakistan's Musharraf declares emergency
MATTHEW PENNINGTON、ISLAMABAD

■ムシャラフ、非常事態政策を施行[071103 BBC]

ムシャラフ大統領が非常事態宣言を発令し、警察が最高裁判所を包囲したとテレビが報道した。裁判官たちが、イスラマバードの建物内にいるといわれる。

軍が国営テレビやラジオ局内に配置され、民放は放送を妨害されている。

ムシャラフは、陸軍長官の地位に留まりながら再選されたことが合法かどうか、最高裁判所の決議を待っている最中である(中略)。政府内では、最高裁判所がムシャラフに対立することを心配する声が高まっていたという。

イスラマバードでは、地上電話と衛星電話が不通になっている。あるテレビの報告によると、非常事態宣言のために、憲法の施行が停止になる可能性があるという。国会選挙は1月に予定されているが、実施されるかどうかは明らかではない。

ベナジール・ブット元首相は個人的な理由で、現在ドバイにいる。

ohMusharraf imposes emergency rule

■ムシャラフ、非常事態体制を発令しないように警告される[071103 New York Times]

金曜日にアメリカの幹部司令官のウィリアム・ファロンが、パキスタン軍に対するアメリカの援助が暗礁に乗る可能性があるために、非常事態体制を発令してはならないと、パキスタンのムシャラフ大統領に述べた。

ファロン司令長官がムシャラフ大統領を始めとする幹部将軍と会談し、テロとの戦いに関連するさまざまな事項を話し合った。

以前からパキスタン訪問は予定されていたが、国内が緊張している最中の訪問となった。最高裁判所が、ムシャラフ将軍が大統領として支配を続ける権限があるかを決定する日が迫っているが、ムシャラフに近い関係者たちが、非常事態体制を発令する可能性があることを世界にほのめかしている。最高裁判所の決議は、来週に出る予定だ。外交関係者によると、非常事態体制を許可する臨時憲法の草案が、すでに準備されているという。

ここ数日間、欧米の各政府は、ムシャラフに非常体制の計画を施行しないよう促しているが、ファロンの警告はさらに強い圧力をかけるものであると、欧米外交関係者が述べた。

アメリカとイギリスのお膳立てで、ベナジール・ブットがパキスタンに戻った。ブッシュ政権は、ブットにより民主主義がパキスタンに戻ることを期待している(中略)。

ブットは木曜日に娘たちに会うために、ドバイに発ったが、出発前、いかなる超憲法的支配があってはならないと警告し、来週には政治活動のために帰国すると述べた。

パキスタン政府は金曜日に、スワートにおける武装勢力との衝突や度重なる自爆攻撃のために、非常事態体制は正当化できると述べた。

(中略)ムシャラフが非常事態体制を施行するのは治安のためとしているが、アナリストによると、最高裁判所の決議を有効性を保留するためのものだという。(中略)非常事態体制は戒厳令のひとつ手前であるが、これが敷かれると、裁判所の権限が制限される(中略)。

2001年9月11日以来、アメリカはパキスタンに1000億ドルの援助を行ない、そのほとんどが軍事援助である。そのうちの半分はテロとの戦いのために使用されることになっている。しかしワシントンは、パキスタン軍がイスラーム抵抗運動の拡大を阻止できないことにいらだっている。

ファロンのメッセージのひとつは、非常事態が施行された場合、今後もパキスタンに軍事援助をし続けるよう議会を説得することが難しくなるということだった(後略)。

hoonMusharraf Warned Not to Impose Emergency Rule
JANE PERLEZ、ISLAMABAD

■ハムザ・ビンラディン、アルカイダ幹部として活動[071103 News]

ビンラディンの息子のハムザ・ビンラディンがアフガニスタンのアルカイダ幹部として活動していると、情報源が述べた。

抵抗勢力情報源によると、ハムザ・ビンラディンは1991年生まれで、オサマを継ぐ可能性があるという。

ベナジール・ブット元首相は、10月18日の爆弾攻撃は、ハムザの仕業の可能性があると述べた。

hoonHamza Bin Laden working as senior Al Qaeda member
LONDON

■アフガニスタン南部でオランダ兵死亡[071103 AFP]

オランダ軍によると、アフガニスタン南部でタリバンと戦っていたNATO軍のオランダ兵が、爆発で死亡した。

これに先立ちISAF軍は、簡易爆弾の爆発でNATO軍兵士1人が死亡して2人が負傷したと発表している。この他に、ISAF軍のオランダ兵2人が負傷した。

ウルズガン州では金曜日に、米軍主導軍の兵士1人が死亡したが、国籍は明らかになっていない。さらに金曜日にオーストラリア兵が、簡易爆弾を取り除こうとしていたところ爆発し、重傷を負った(後略)

hoonDutch NATO soldier killed in southern Afghanistan
THE HAGUE

■パキスタンの武装勢力、警察署を占拠[071103 AP]

土曜日に武装勢力が、パキスタンの北西部で2ヵ所の警察署を占拠した。スワートで関係者たちから放棄された政府関係の建物に抵抗勢力の旗が掲げられたと、抵抗勢力報道官のシラージュッディンが述べた。

その数時間後、抵抗勢力はさらに北に6マイル入った場所にある別の警察署を占拠したと、タリバン司令官のミアン・ラスール・シャーが述べた。建物にいた関係者60人を追い払い、武器が盗まれないようにドアの鍵を締めたという。

政府関係者は、この件についてコメントしていない。

アメリカの中央アジア司令部のウィリアム・ファロンが、金曜日にムシャラフを始めとする政府幹部と会談し、北西部の治安に関して話し合った。しかし、パキスタン軍報道官は、スワートの抵抗勢力を取り締まるために米軍を提供することをファロンが申し出たと新聞が報告したことに関して、怒りを露にして否定した(後略)。

hoonPakistan militants seize police stations
RIAZ KHAN、SWAT

■抵抗勢力、パキスタンの警察官と兵士120人を拉致[071103 AFP]

イスラーム過激派が、パキスタン北西部で警察官と準軍隊兵士120人を夜間に拉致したが、土曜日に武器をとりあげてから解放したと、抵抗勢力の報道官が述べた。

抵抗勢力が金曜日にスワートのマッタ町の検問所を襲撃して、男たちを拉致したという。「警察官と準軍隊兵士120人を包囲した結果、投降した」と、抵抗勢力の報道官、シラージュッディンが述べた。「家に帰り、今後はムスリムの兄弟と戦わないことを約束したために、土曜日に解放した」。「我々ムジャヒディンが、警察署をコントロールしている」。

ファズルッラー支持者たちが治安関係者を拉致したのは、すでに今週になって2度目である。これに先立ちハワザヘーラ町でも準軍隊兵士48人が拉致され、金曜日にメディアの前に登場させたあと、解放した。

州政府関係者は最初の出来事に関しては否定したが、今回の120人の拉致に関しては、コメントを拒否した(後略)。

hoonMilitants seize 120 police, soldiers in Pakistan
MATTA

■アフガン軍、「武装勢力幹部」殺害[071102 BBC]

米軍によると、タリバンに協力している抵抗勢力幹部が殺害された。パキスタンからアフガニスタンに入ろうとしていたモーラビ・アブドゥル・マナンが他の抵抗勢力たちと一緒に殺害されたと、クリス・ベルシャー中佐が述べた。

タリバンもマナンの死亡を確認した。アブドゥル・マナンはコースト、パクティア、パクティカ州の幹部司令官だった。

アメリカによと、彼の死は抵抗勢力にとっては大きな打撃となるという。マナンの一味はパキスタンから武器や戦闘員たちをアフガニスタンに運んでいた(後略)。

hoonAfghan forces 'kill top militant'

■パキスタンのミサイル、武装勢力10人殺害[071102 AFP]

金曜日に、パキスタンの部族地帯にある親タリバン系武装勢力のキャンプにミサイル攻撃が実施され、10人が死亡した。

(中略)北ワジリスタンでミサイル攻撃があった時間と同じ頃、ムシャラフ大統領はアメリカの中央アジア司令部司令官のウィリム・ファロンとイスラマバードで会談中だった。

住民によると、ミサイル攻撃の直前にダンデイ・ダルパヘール村上空に無人偵察機が飛んでいたという。ミサイル攻撃で、タリバン司令官の故ダドゥッラー師が所有していた家屋が破壊された。

誰がミサイル攻撃を実施したかは、明らかではない。パキスタン陸軍はこの件には関与していないと述べ、唯一無人偵察機を所有するアフガニスタンの米軍主導軍は、そのような事実は聞いていないと述べた。

「上空で大きな音がして空襲だと思ったが、戦闘機は飛んでいなかった。巨大な爆発音だった」と、宗教学校の学生のヌール・ムハンマドが述べた。

地元の情報源によると、金曜日の爆発で武装勢力10人が死亡し、11人が負傷した。死者の中には、外国人2人がいるという。家屋はバイトゥッラー・マフスードを支持する武装勢力の訓練所として、使用されていた。

(中略)スワートでは金曜日、覆面をした男たちが投降したという準軍隊兵士48人を見せびらかした。兵士たちは丘の上で包囲されたために、投降したという。その後男たちは解放され、それぞれに500ルピーずつが配給された。パキスタン軍と政府報道官は、兵士が捕虜となったことを否定している。

「食料も弾薬も使い果たしてしまった。投降するしか選択肢がなかった」と、捕虜となった男の1人が語った(後略)。

hoonPakistan missile attack kills 10, militants parade troops
Hasbunallah Khan、MIRANSHAH

■パキスタン軍投降[071102 AP]

金曜日にイスラーム武装勢力が、政府軍48人が投降したと述べた。

(中略)覆面をしてAK-47ライフルで武装した武装勢力が、死者の数は誇張されていると述べ、自分たちが成功していることを主張した。武装勢力がチャルバガの町にジャーナリストたちをエスコートし、戦闘で投降したという48人の男たちを見せびらかした。男たちは国境警察隊員だという。

検問所に制服を置いてきたという平服の24歳のバラカット・ウッラーが、「我々はムジャヒディンに投降した」と述べた。「武器は持っていない。選択肢はなかった」。

政府は木曜日に投降があったことを否定したが、金曜日に軍と政府報道官にコメントを求めても、反応していない。

(中略)政府関係者は、スワートで死亡した180人のほとんどが、武装勢力だったと述べている。

ファズルッラーの報道官のシラージュッディンは、48人の捕虜は釈放されると述べた。この他にスワートでは、治安部隊兵士100人以上が投降したという。「自身の国民と戦うより、労働者になったほうがましだ」と、24歳のリアーズ・ハーンが述べた。

このような投降があったことは、ムシャラフにとっては大きな屈辱となる。南ワジリスタンの武装勢力は、いまだに先月拉致した兵士230人を監禁している。

ファズルッラーの部下のムハンマド・ハニーフが、外国人2人を監禁していると述べ、彼らをどうするかはまだ決めていないという。外国人の国籍や仕事は、明かさなかった。

hoonMilitants: Pakistan troops surrendered
RIAZ KHAN、SWAT

■政府、スワートで武装勢力70人を殺害したと主張[071102 News]

水曜日にスワートのハワザヘーラ町で、武装勢力と政府の間で激しい戦闘が再開したが、死傷者に関してはさまざまな説がある。

北西辺境州内務省のバッドシャー・グル・ワジールは、武装勢力60〜70人が死亡したというが、タリバン報道官は、仲間1人と女性2人を含む一般市民7人が死亡したと述べている。

別の情報源によると、タリバン41人と治安軍11人の56人が死亡したというが、これらの情報は確認できていない。また国境警察隊のキャンプがタリバンに襲撃されたという情報もあるが、内務省はこれを否定している。

武装勢力報道官のシラージュッディンは、準軍隊兵士70人と外国人2人を捕虜にしたという(中略)。攻撃にはヘリコプター3機が使用され、上空を旋回しながら無実な一般市民を空爆しているという。ハワザヘーラの住民によると、ヘリコプターが早朝4時に攻撃を開始したために、住民は避難を始めた。

現在、ハワザヘーラのバザールは無人になっている。住民によると、地元タリバンは町にはいないが、水曜日にタリバンが3人でバザールをパトロールしていたという。マッタからやってきて、地元の人間が食事を出していた。

木曜日の出来事に関しては、さまざまな報告がある(後略)。

hoonGovt claims killing 70 militants in Swat
Yousaf Ali, Mushtaq Yusufzai & Musa Khankhel、PESHAWAR/MINGORA

■タリバン50人、アフガニスタンで殺害[071101 AFP]

木曜日に西部で起きた激しい戦いで、アフガン軍がタリバン50人以上を殺害した。

地元の軍とNATO軍が実施した作戦は、ファラ州でタリバンに占拠された地域を奪回するものだったと、州警察報道官のムハンマド・グル・サルジャンが述べた。「戦闘はまだグリスタン地域で続いている。昨日以来、タリバンを20人殺害した。今のところ兵士5人と警察官7人が死亡した」。

水曜日にアフガン警察は、タリバン40人を殺害したと発表した。

(中略)サルジャンによると、イスラーム抵抗勢力は水曜日にファラ州の別の地域も攻撃し、治安部隊と6時間にわたって交戦したという。「タリバンが昨晩バクワ地区を攻撃した。タリバン30人が死亡し、警察官2人が負傷した」という。戦いはすでに終わったというが、死傷者の数はまだ確認されていない。

(中略)またヘルマンド州のナダリ地域では、抵抗勢力が警察検問所を襲撃し、警察官5人を殺害、2人を負傷させた。

(中略)いっぽう米軍主導同盟軍がナンガハル州にあった民家を襲撃し、子供2人と75歳の老人を含む一般市民3人を殺害した。同盟軍は子供2人が死亡したことを認めたが、3人目の男は家族とともに部屋に立てこもっていたタリバンだったと主張した(後略)。

hoonFifty Taliban killed in western Afghanistan: police
HERAT

■武装勢力、パキスタンで拡大[071101 AP]

イスラーム過激主義者たちがパキスタン北部における支配を拡大しつつあり、米政府に後押しされたムシャラフに圧力をかけている。

以前はアフガニスタン沿いの限られた地域に活動を限定されていた原理主義の宗教指導者とその支持者たちが、パキスタン北西部の広い地域を支配しつつある。部族地帯から、パキスタン北部の町とスワートに進出してきた。

今週、地元の武装勢力と政府軍の間で激しい戦闘があった。政府によると、武装勢力を中心に180人が死亡したという(中略)。

「これらの金はアルカイダから入ってくる。アルカイダが主導しなければ、我々は戦うことはできなかった」と、アフガニスタンのナンガハル州の過激派、アブドゥル・サマッドが語る。過激派たちは戦闘の最中も、ジャーナリストたちと会見する。

(中略)パキスタン北部つまりパシュトゥーン居住区を、パキスタンとアメリカはコントロールできなくなっていると、パキスタンの元CIA支部責任者のミルト・ベアデンが語った。「ワシントンはわかっていないようだ」。「スワートを失うということは、とてもショッキングなことだ」。

(中略)スワート内に小さな国家を築いている親タリバン系宗教指導者のモーラナ・ファズルッラーは、FMラジオ局を使用して原理主義を説いている。彼を支持する民兵たちは肩まで髪を伸ばし、シャルワーズ・カミーズの上に迷彩ベストを着る。女子校やビデオ・CDショップを爆破し、1300年前の仏像の顔にドリルで穴をあけた。

スワートの弁護士、シェール・ムハンマドは、アフガン人やアラブ人を含む武装勢力たちは、「あたりを自由に歩き回り、村の床屋を取り調べている」。「夜中にうろうろしている。地元の人間ではない」と語る。

武装勢力のまとめ役のサマッドは、最近北ワジリスタンを訪れて数十人の武装勢力たちを集め、ファズルッラーのいるスワートに送り込んだ。「スワートやワジリスタン、バジョールだけでない。我々は各地で強力になりつつある」。最近の自爆攻撃も、アルカイダの影響を受けていることを証明する。

(中略)今月パキスタン政府は、スワートに2500人の兵士を送り、ファズルッラー支持者たちを取り締まることにした(中略)。しかし政府の行動は、あまりにも遅すぎたようだ。「3年間、何もしなかった。2年前だったら、警察官でさえファズルッラーを捕らえることができたはずだ。今は師団が必要だ」と、ムハンマドが述べた。

ある関係者によると、政府や警察、諜報組織の共感者たちが、ファズルッラーがこの地域に影響力を拡大するのを見守っていたという。7月にパキスタンの国家安全委員会がメモを配信し、過激派たちが国境地帯で影響力を発揮していると警告した。イスラマバードのラール・マスジッドの背景にいる過激派宗教指導者との間の「関係」が、注目された。過激派とは、ファズルッラーの他にバイトゥッラー・マフスードもいる。

「ラール・マスジッドの問題を追跡して、明らかになってきたことがある。政府内、軍隊内に彼らを強く支持する者が多数いる」と、パキスタンの国防アナリスト、ハッサン・アスカリ・リズビが語る。リズビによると、パキスタンの軍部は、いまだに宗教過激派を支持している(後略)。

garrMilitants gaining ground in Pakistan
KATHY GANNON、SWAT

■アメリカとパキスタン、すり切れた関係[071101 Washington Post]

5年前、アフガニスタンとの国境付近に配置されたパキスタン軍には、暗闇の中でもアルカイダやタリバンと戦えるように、アメリカ製の暗視ゴーグルを配給された。ブッシュ政権から配られたこの洗練されたゴーグルには、明らかなメッセージが込められていた。攻撃を激化させよ。

しかし3ヵ月ごとに隊は2週間、ゴーグルを返さなければならなかった。米軍が、ゴーグルが盗まれたり他に流さないことを確かめたいためだ。武装勢力たちはこのパターンを察知して、この2週間の間は堂々と動き回った。「我々がゴーグルを持っていない時期を正確に把握し、大いに利用した」と、パキスタン政府関係者が述べた。

ゴーグルは、ワシントンがパキスタンに与えた巨額の軍事援助のほんの一部である。しかしパキスタン政府関係者が語る不満により、テロリズムと戦うアメリカとパキスタンの間で広がりつつある亀裂が、明らかになる。

ブッシュ政権は2001年以来、100億ドルの援助を行なってきた。そのほとんどが軍事ハードウェアと現金である。しかし両方の軍関係者の間に、不満が高まっている。これらの援助金や物資は、戦場ではほとんど役に立たず、信頼にもつながっていないと、両国の政府関係者や専門家が語る。

アメリカの不満は、パキスタン政府には敵と戦う意思が十分ないことだ。パキスタンの政情が不安定になるにつれて、さらにこれは大きな問題になってくる。アメリカから支給された備品は「効果的」に使用されていないと、ランド研究所のセス・ジョーンズが語る。「軍は効力を発揮せず、政府内には、これまで過去において部族地帯のタリバンに協力した人間がいる」ために、タリバンとの現在の戦いもあいまいだという。

欧米の専門家は、パキスタンは大きな兵器システムをアメリカから援助されることに頼り、対抵抗勢力と戦う隊が不足していると見る。またテロリズムの根源となる社会問題の排除に、十分資金を費やしていない。たとえば2002年以来、アメリカは16億ドルを治安協力としてパキスタンに援助しているが、その金額の半分以上は、F-16戦闘機などを購入する資金となっている(中略)。

パキスタン側の言い分としては、アメリカが備品の監視を厳しくしていることや、スペア・パーツのような他の備品を提供しないために、タリバンやアルカイダを捜索する自分たちの能力を妨害していると語る。ゴーグルに対する不満のほかに、米製の戦闘ヘリコプターのパーツが不足しているために、数週間飛行できないと不平を述べる。

パキスタン政府関係者は、国境地帯からテロリストをなかなか追い払うことができないことを認めながらも、アメリカの援助が浪費されているという意見には否定的だ。パキスタンにはまだまだ備品が必要だ。暗視ゴーグルは常備される必要があり、抵抗勢力と戦うためのヘリコプターやその他の道具が必要だという(後略)。

hoonU.S. and Pakistan: A Frayed Alliance
Joby Warrick

■自爆犯、パキスタンのバスを攻撃[071101 BBC]

自爆犯がパンジャーブ州中央部でパキスタン空軍関係者を載せたバスを攻撃し、少なくとも8人が死亡した。サンゴーラの近くで、空軍関係者を乗せたバスにバイクが激突し、40人が負傷した。

いっぽう北西部では、親タリバン系武装勢力と治安部隊の戦闘が再開し、多数の死傷者が出た。

(中略)木曜日のサンゴーラの自爆事件に関してワヒード・アルシャッド軍報道官が、「自爆攻撃だった。空軍関係者を乗せたバスが狙われた」と語った。サンゴーラには、パキスタン最大の空軍基地がある(中略)。火曜日にはラワルピンディの陸軍本部の近くで、自爆攻撃があったばかりである。

(中略)スワートでは木曜日に再び戦闘が始まり、武装勢力70人が死亡した。「まだ戦闘が続いている」と、アルシャッド少将が述べた(後略)。

hoonSuicide bomb hits Pakistani bus

■アフガンのタリバン司令官、イランとの関係を否定[071031 AFP]

オンラインに掲載されたビデオによると、アフガニスタンのタリバン司令官ムッラー・マンスール・ダドゥッラーが、タリバンとイランの間に関係があることを否定した。

ビデオはアルカイダのメディア部門、アス・サハードに掲載され、マンスールは15分間にわたりインタビューに答えたと、テロリストを監視しているアメリカの組織SITEが発表した。

タリバンと他のムジャヒディンとの間の関係を尋ねられると、アフガニスタンのアルカイダやイラクのイスラーム戦闘員と「互換性」があるとマンスールは述べ、「最大の力を持って敵を攻撃するために、グループ間で軍事戦略や対策を共有している」と答えた。

しかし、イランと協力しているかの質問に関しては、「アメリカが、世界の前で敗北を認めないためのいいわけだ」として、「イランがタリバンを援助しているという証拠を探そうとしている。しかし、我々はアッラーの助けを借りているだけだ。ムスリム一般から、直接の協力を得ている」と答えた(後略)。

hoonAfghan Taliban commander denies Iran links
WASHINGTON

■タリバン数十人、アフガニスタンで死亡[071031 AFP]

アフガン軍とNATO軍がアフガニスタン南部で3日にわたりタリバン50人を殺害し、一般市民の家を占拠していた200人を包囲したと、警察が水曜日に語った。

戦闘が行なわれているカンダハルのアルガンダブ地域の3つの村から、一般市民がバイクやトラクターに乗り、家畜に家財道具を積んで避難したと、州警察長官のサイード・アカ・サキーブが述べた。

「タリバン50人が殺害され、50人が負傷した。負傷した者を含めた12人が逮捕された」。戦闘員の遺体を回収したわけではないと述べた。

(中略)サキーブによると、タリバン200人がアフガン軍と国際軍に包囲されたという。「一般市民の家に隠れている。我々は市民に被害がないように、注意深く行動している。市民数十民が安全な場所に避難した」。

タリバン報道官のユースフ・アフマディが、抵抗勢力がアルガンダブ地域を占拠したと発表しているが、アフガン軍とNATO軍はこれを否定している。

(中略)これとは別に、アフガニスタン西部でアフガン軍とNATO軍は2日前からタリバンと戦い、月曜日の夜にタリバン軍によって占拠されたグリスタン地域を奪回しようとしている。

ファラ州のグリスタン地域の戦闘で、タリバン40人が死亡し20人が負傷したと、州警察報道官のムハンマド・グル・サルジャンが述べた。

タリバン報道官のアフマディが、抵抗勢力が近くの谷にいるアフガン軍と国際軍を包囲し、地区を完全支配していると述べた。

しかしISAFは、抵抗勢力は地域の中心だけを占拠していると述べ「中心が占拠されただけで、全体が占拠されたことにはならない」という。

(中略)さらに米軍主導軍が、ガズニ州とクナール州で、武装勢力数人を殺害したと発表した。

hoonScores of Taliban killed in Afghan battles: police
KANDAHAR

■停戦協定無効、武装勢力20人死亡[071031 AFP]

水曜日にスワート谷のイスラーム武装勢力の陣地をパキスタンの戦闘ヘリコプターが攻撃し、武装勢力20人が死亡した。

(中略)水曜日に武装勢力が数ヵ所で襲撃を行ない、マッタ村上空を旋回していた軍のヘリコプターに発砲したために、戦闘機が武装勢力の陣地数ヵ所を攻撃したという。

武装勢力がマッタ地域に設置したいくつかの違法検問所を、戦闘機と治安部隊が攻撃したと、北西辺境内務省関係者のバッドシャー・グル・ワジールが述べた。

これとは別に、武装勢力の拠点を治安部隊がヘリコプターと大砲を用いて攻撃し、武装勢力2人が死亡、6人が負傷した。

武装勢力報道官によると、戦闘員1人が死亡し、1人が負傷したという(後略)。

hoon20 rebels killed in Pakistan after truce collapse
PESHAWAR

■戦闘機、パキスタン北西部を再び攻撃[071031 AFP]

スワートでは水曜日に停戦協定が破棄され、パキスタン軍の戦闘ヘリコプターがイスラーム武装勢力の陣地を攻撃した。

過激派宗教指導者の支持者たちが月曜日に停戦協定を結んだが、火曜日の夜に再び攻撃を開始し、水曜日にはマッタ上空を飛んでいた軍のヘリコプターを攻撃した。その結果、戦闘機が抵抗勢力の陣地3ヵ所を攻撃した。

武装勢力たちが警察の検問所を放火し、サイド・シャリーフの警察署の近くで、遠隔操作爆弾が爆発した。また保健省と警察の車が、強奪された。死傷者の報告は今のところない(後略)。

hoonGunships resume attacks in northwest Pakistan
PESHAWAR

■パキスタン、戦闘機や大砲を用いて戦闘再開[071031 Reuters]

パキスタン北西部のイスラーム過激派が、水曜日に自分たちの陣地の上空を飛んでいた戦闘ヘリコプターに発砲した。

これとは別に、親タリバン系武装勢力がスワートの警察署にロケット弾を撃ち込んだ。さらに北部の部族地帯では、戦闘に巻き込まれた一般市民4人が死亡した。

スワートにシャリア法を施行しようとしているモーラナ・ファズルッラーに率いられた武装勢力が、マッタ村の住民に、今後戦闘が激しくなる恐れがあるために避難するよう忠告した。

「武装勢力が停戦協定を侵害したために、軍が報復した」と、準軍隊幹部が述べた。戦闘ヘリコプターが使用され、隊も大砲を用いて攻撃した。死傷者の報告はない。

これとは別に火曜日の夜遅く北ワジリスタンで、治安部隊と武装勢力との間で戦闘があり、一般市民4人が死亡した。「ミランシャーのホテルに迫撃砲が命中して、4人が死亡した」と、住民が述べた(後略)。

hoonPakistan fighting resumes with gunships and artillery
Junaid Khan、MINGORA

■ダラ・アダム・ヘール、地元タリバンの拠点に[071031 Daily Times]

武器製造で有名なダラ・アダム・ヘールがタリバンの拠点となり、ペシャワルやコハートのタリバン化が進んでいる。「ダラは沸騰状態にあるのに、政府は状況の深刻さを理解していない」と、関係者が述べた。この地域は、地元犯罪者の取り締まりを煽動している武装勢力の手に陥りつつある。「爆発」すれば、ペシャワルやコハートに、大きな影響があるはずだ。「タリバンがダラのバザールとその周辺地域を支配していると言っても、言い過ぎではない」と、ある長老が述べた。

地元のタリバンは、政府よりも法や秩序を提供する「能力」があることを誇示し、人々の心を勝ち取ろうとしている。タリバンは音楽や、髭を剃ったり女性が学校に行くことを禁じている。

最近政府が建設中だった女学校が、武装勢力の脅迫で中断された。学校建設には、すでに8000万ルピーが費やされている。タリバンは、地元の部族民の問題にも介入してくる。「ボスティヘール族の居地主地区に7キロに渡る道路建設が計画されていたが、部族民たちは政府の計画に反対していた。しかしタリバンが介入してきて、交通手段を向上させる必要があるとして、政府に建設の許可を出してしまった」。

地元の行政官によると、政府はタリバンによる支持を利用して、建設を開始した。「ワジリスタンにいるタリバン司令官に協力していると主張し、直接、間接的なルートを取って接触している」。

アナリストによると、武装勢力に武器を供給できるために、ダラはタリバンにとって戦略的に重要である。軍は、ワジリスタンの武装勢力に運ばれる予定だった、武器が詰まったコンテナ2台を押収した。「タリバンがペシャワルに押し寄せていると言っても、誇張ではない」と、ある警察官が述べた。

タリバンは、ペシャワルの軍駐屯地から20キロの地点にあるマタニをすでに占拠している。警察に、「タリバンがこの地域の人々の暮らしの安全を守るため、治安に関して心配することはない」と言っている。

hoonDara Adam Khel becoming base for local TalibanBy Iqbal Khattak
PESHAWAR

■治安部隊員4人、バヌーの爆発で死亡[071031 Daily Times]

火曜日にバヌー〜ミランシャー間にあるノルックの近くで遠隔操作爆弾が爆発し、治安関係者3人が死亡した。事件のあと道路は封鎖され、ヘリコプターが現場上空を旋回している。

これとは別に、ロケット弾5発がバヌーからミランシャーに向かっていた治安部隊の車列に撃ち込まれた。カジョリエ地区で起きたこの攻撃での負傷者はいないと、ワヒード・アルジャッド軍報道官が述べた。

いっぽうハングのカヒ地区郊外にある、女子校が爆破された(後略)。

hoonFour security officials killed in Bannu blast
LAHORE

■武装勢力、ジルガに兵士の遺体の引き取りを許可[071031 News]

火曜日にモーラナ・ファズルッラーが率いるタリバンが、死亡した兵士たちの遺体を引き取ることをジルガのメンバーに許可した。タリバンもファズルッラーも、スワートで停戦協定が結ばれたことを否定した。

政府も道路封鎖を解除して、ジルガや法関係者が遺体を引き取り、人々が安全な場所に避難できにようにした。死亡したのは、準軍隊の国境警察隊兵士、国境警察官と地元警察官である。今のところ国境警察隊兵士8人の遺体が、コット村とマングラワル村から引き取られた。

武装勢力は、政府のためにスパイ行為をしていた13人を拉致したと主張している。ファズルッラーの住む町である、マーム・デライのどこかの収容所に監禁されている。マーム・デライは「イマーム・デライ」と改名されている。拉致されたの者のうち、5人は治安関係者だという。

ファズルッラーの報道官であるシラージュッディンが地元のジルガに、兵士たちの遺体の引き取りを許可したと述べた(中略)。地元タリバンはカンジュ、バラ・バンディ(最近イマーム・バンディと改名)、コザ・バンディ(最近シャリアット・バンディと改名)、サンゴータ、シャカルダーラ、ピール・カレイ、チャルバガ、サムバットを占拠した(中略)。「我々の要求は1つだ。スワートから治安部隊を撤退させ、この地域にシャリア法を施行すること」。

(中略)ある関係者によると、外国人が治安部隊関係者などの斬首を指示したという。「外国人たちが、地元タリバンやモーラナ・ファズルッラーの追随者たちを煽動している」。

(中略)タリバンは、治安部隊員20人の遺体をジルガに引き渡したと主張している(後略)。

hoonMilitants allow Jirga to collect soldiers’bodies Musa Khankhel & Mushtaq Yusufzai、MINGORA/PESHAWAR

■タリバン数十人、警察官4人、戦いで死亡[071030 AFP]

アフガニスタンの西部地域をタリバンが占拠したために、火曜日に激しい戦闘が勃発し、一般市民6人と警察官4人、武装勢力30人が死亡した。

またこれとは別に、米軍主導軍兵士1人と、アフガン諜報責任者と武装勢力20人が死亡した。

月曜日に地元タリバンが、隣りのヘルマンド州から合流してきた400人の抵抗勢力とともに、ファラ州のグリスタン地域を襲撃したと、州警察長官のアブドゥル・レーマン・サルジャンが述べた。火曜日の夜まで激しい戦闘が続き、警察官4人と警察に協力していた地元の人間6人が死亡した。タリバン30人も殺害された。

タリバン報道官のユースフ・アフマディが、抵抗勢力の戦闘員たちがグリスタンを占拠したと発表した。「地区を支配している」。しかし警察長官はこれを否定して、すでにタリバンは撤退し、アフガン軍とNATO軍が「完全な支配権」を得るために警察に協力しているという。

これとは別に、NATO軍と米軍主導同盟軍がアフガン軍とともに、カンダハルのアルガンダブ地区で「掃討」作戦を実施し、武装勢力20人を殺害した。しかしアフマディ報道官と別のタリバン報道官は、タリバンがアルガンダブ地域を占拠し、警察官30人が投降したと述べた。警察は、抵抗勢力は周辺地域に入って来ただけだと述べた。

さらに火曜日にカンダハルでは、米軍主導軍兵士1人が死亡し、別の外国軍兵士1人とアフガン軍兵士も負傷した。死亡した兵士の国籍は明らかにされていない。またウルズガン州のバルチでは、タリバン数人を殺害して3人を逮捕したと、米軍主導同盟軍が発表した。さらにラグマン州では、諜報組織責任者と同僚の3人が、自爆攻撃で死亡した(後略)。

hoonDozens of Taliban, four police killed in fighting: police
HERAT

■パキスタンの自爆攻撃で7人死亡[071030 Reuters]

ラワルピンディにあるムシャラフ大統領の自宅から1キロも離れない場所で自爆攻撃があり、少なくとも犯人を含む7人が死亡した。

ムシャラフの部下で陸軍参謀長官タリーク・マジッド将軍の自宅前から数メートル離れた警察の検問所の隣りで、犯人が自爆した。ロイターのカメラマンが、木の枝から頭部がぶら下がっているのを目撃した。自爆犯のベストは、犯人の頭部を吹き飛ばすと言われる。

カリーク・アジム・ハーン副情報相が、ムシャラフは爆発時に離れた所にいて、無事だったという。

ラワルピンディの警察長官サウド・アジズが、警察官3人と通行人3人が死亡し、11人が負傷したという。「警察官が犯人を取り押さえようとしたが、詰め所のそばで自爆した」。「歩いていた」という。

目撃者によると、「家にいたところ、爆発音が聞こえた。外に出ると、遺体が散乱していた」。「見るに絶えかね、家の中に戻った」(後略)。

garrPakistan suicide attack kills seven
Augustine Anthony、RAWALPINDI

■外国人戦闘員、タリバンに協力[071030 New York Times]

検問所にいたアフガンの警察官が、赤いピックアップトラックに乗っていた乗員がどうもおかしいと感じた。ブルカを被ったその人間は、女性にしては背が高すぎた。質問にも答えない。

結局ブルカを取ると、女性ではなく、赤い髭を生やし、色白で青い目をしたシベリア出身の27歳のブラディモコフ・バタロフを発見した。トラックの中には、1000ポンドの爆発物があった。

アフガンとアメリカの関係者は、このシベリア人は自爆志願者だったという。2001年以来タリバンとともに戦う、外国人戦闘員数百人の中の1人である。

外国人戦闘員は、抵抗勢力に協力しているだけでない。彼らは地元の人間よりも残虐で無鉄砲で、過激だ。彼らはアフガニスタンの過激主義の学生だったタリバンを、外国人武装勢力やアフガニスタンの不満分子、麻薬密売人などからなる、ゆるやかな組織に取り込もうとしている。

外国人戦闘員はパキスタン、ウズベキスタン、チェチェン、アラブの国々、さらにトルコや中国西部からも入ってくると、アフガンやアメリカの関係者が語る。彼らの数が増えたことで、パキスタンの部族地帯の問題も深刻になった。この地域が彼らの拠点となり、訓練所となっている。

(中略)アフガニスタン南部と東部の地元関係者や村の長老たちは、外国人戦闘員がタリバンとともに戦っている姿を頻繁に見るようになったと語る。アフガニスタンでは外国人は中級司令官で、地元戦闘員を訓練したり資金の調達を行なう。パキスタンの部族地帯では自爆訓練や簡易爆弾作りに従事し、資金稼ぎやリクルートのための高画質ビデオを制作してネットに発信する。

アフガニスタンの外国人戦闘員の数を特定することは難しい。ある時点でタリバンは、1万人の戦闘員を抱えていた。そのうちの2000〜3000人が実際に稼働している人間だ。残りはパートタイム戦闘員で、政府の腐敗や米軍が一般市民を巻き添えにしていることに憤慨した、若いアフガン人だ。フルタイム戦闘員の10%が外国人だといわれる。100〜300人である。

欧米外交関係者によると、カルザイ大統領がタリバンとの話し合いを申し出ているのは、地元の穏健派タリバンやアフガン人を外国人過激派のもとから、政府側に引っ張り込もうとしているのだという。

しかしNATO軍や米軍によって殺害されたタリバンの中堅・幹部高官に代わって、外国人戦闘員がタリバンの中核を占める可能性があるという。同時に欧米関係者は、外国人に頼るようになったことは、タリバンの中堅司令官がいなくなってきたことを示すと語る。「絶望的になっている」と、シャンボワ将軍が語った。

ランド・コーポレーションのアナリストであるサス・ジョーンズは、外国人の参加で、状況がこれまで以上に危険になっていると語る。外国人によって導入された戦術のために、死傷者が増えた。「抵抗運動に重要な役割を果たしている」。「アフガンやNATO軍に対する殺害能力が、ますます大きくなった」。

欧米関係者によると、外国人はパキスタンの部族地帯にいる若いタリバンリーダーたちに、資金を流している。シラージュッディン・ハッカーニやアンワル・ウルルハク・ムジャーヒッドのような人間だ。クエッタを拠点とする伝統的なタリバン責任者たちの影響力は、少なくなってきた。「資金が若い世代に流れている」と、アフガニスタンの国連の副特使のクリストファー・アレクザンダーが述べた。「タリバン司令官は、だんだん若くなってきた」。

ウルズガンやカンダハル、ヘルマンドには、タリバンの2つのグループがあると村人が語った。「地元のタリバン」は、いくつかの開発計画を許可している。しかし「外国人タリバン」−−その多くがパキスタン−−は、アフガン政府や外国の援助団体に協力する者は殺害すると、脅迫している。

外国人タリバンの脅迫で、アフガニスタン南部の学校の40%が閉校した。地元タリバンは学校に反対はしているが、外国人タリバンは残虐さや現金を用いて地元の人間を言いなりにさせるという。「彼らのために、状況がとても複雑になってしまった」と、教育大臣のアトマルが語る。「金を持ち込むために、彼らのほうが有利になる」。

アフガニスタン南部ではパキスタンの武装勢力が活動している。東部にはアラブ人やウズベク人戦闘員がいる。

しかしブルカを被って逮捕されたバタロフ氏は、自分は去年、宗教について学ぶためにパキスタンに旅してきた神学生だと語った。3年前、シベリアに住んでいる時にイスラームに関心を持ったと、カブールの収容所で行なったインタビューで答えた。

「最初はテレビやラジオ、新聞でイスラームのことを聞いた」と、ロシア語で語った。「イスラームはすばらしいことを知った。イスラームはイエスを含め、すべての預言者に敬意を払っている」。

しかし、彼の旅の詳細について聞くと怒りだした。「殺人も自殺も、どんな宗教においても許されない」。「どうしてそのような事を聞くのか」。バトロフ氏によると彼はシベリアで生まれたというが、故郷の町の名前を明らかにしなかった。出会ったパキスタン人の名前や、ビックアップトラックを運転したアフガン人2人の名前も覚えていないという。

去年の秋にムスリムの国を訪れてイスラームを学び、「道徳や慣習、文学」について学ぶことにした。ロシアからイランに飛び、飛行場でロシア語を話す「ガイド」に出会った。イランで10日過ごしたあとパキスタンに入り、北ワジリスタンを訪れた。ミールアリの小さなモスクで、1年勉強したという。

パキスタンの治安関係者によると、ウズベキスタンの武装勢力が率いるテロリスト組織ジハード・ユニオンが、ミールアリで訓練所を開催している。彼によると、最近ミールアリで武装勢力200人が殺害され、そのうち50人が外国人戦闘員だったという。ウズベク人、タジーク人、アラブ人などである。ドイツの爆弾未遂事件で逮捕された容疑者の何人かも、部族地帯を訪れている。2005年のロンドンのテロ攻撃や、2006年の航空機爆破未遂事件の関係者も同様だ。

バタロフ氏によると、部族地帯で過ごした10ヵ月の間に、外国人戦闘員に出会ったことはないという。しかし米軍関係者によると、彼は北ワジリスタンのテロ訓練所に参加したと述べたという。過激派たちに訓練所に行くように強要され、AK-47の使い方を習った。「特定の先生はいなかった」。「単なる地元の人間で、クルアーンを熟知していた」。

アフガン人関係者によって紹介された2人目の外国人囚人は、ムハンマド・クゼウバエフだと名乗った。23歳のカザフスタンのテミルタウの出身である。アフガニスタン北部のバダクシャン州で9月に逮捕され、爆弾製造を行なっていたという。

インタビューでクゼウバエフ氏は流暢なロシア語で、観光客としてアフガニスタンを訪れたと述べた。「国境の近くにいた。探検をしに行こうと思った」。バダクシャンで2人のアフガン人に拉致され、アルカイダに参加するように強制されたという。殺されると思って、従った。その夜自爆ベストを見せられ、訓練のためにパキスタンに連れて行くことを約束された。「爆発物やベスト、手榴弾などを見せられた」。「翌日、何らかの武器を持って来た」。そして2日後、アフガニスタンの警察に家を包囲されて逮捕されたという。「おまえがベストを作っている」と言われた。「でも爆発物や兵器は、私のものではない」。

hoonForeign Fighters of Violent Bent Bolster Taliban
DAVID ROHDE、GARDEZ

■有力部族民リーダー、タリバンと離反か[071030 Daily Telegraph]

有力なアフガン部族民リーダーがタリバンと離反し、数千人の武装した部族民とともにアフガニスタン南部て英軍とともに戦うという。

アフガニスタン政府は、これまでタリバンとともに戦って来たムッラー・アブドゥル・サラームと彼が属するアルザイ族との間で、今週中にも取り引きを交わそうとしている。

昨日外交関係者が、ムッラー・サラームは数日間のうちに味方を変えるだろうと述べた。彼は以前ヘラート州知事で、タリバン警察司令官だった。軍関係者は、英軍はヘルマンド北部のこの成り行きを、「興味を持って見守っている」と語った。

アルザイ族は、ムサ・カーラ周辺に多い。カブール政府と欧米の協力者たちが、アフガニスタン南部のタリバンを離反させ、味方につけることに成功したのは初めてのことである。

ヘルマンドのNATO軍は、ムラ・カーラとカジャキ周辺のタリバン内に緊張が高まるのを見た。「先週以来この地域内のタリバンのいくつかのキャンプで、互いに銃を撃ち合っている」と、ある軍関係者が述べた。

ヘルマンドの長老や欧米外交関係者によると、ムッラー・サラームはアフガン政府と極秘に交渉しようとしていた。しかし先週末、話し合いの詳細がリークされたために、タリバン内に亀裂が生じた。

その後、他のタリバンリーダーたちが、ムッラー・サラームを暗殺しようとしている。「ムッラー・アブドゥル・サラームは有力者で、数千人の支持者を持つ」と、ヘルマンドのアリザイ族のシューラ(議会)責任者ハッジ・サリーム・ハーンが述べた。「3日前、彼が政府に協力しようとしていることがタリバンに漏れると、彼を暗殺しようとしたが失敗した」。「話し合いはすべて極秘だ。今日政府に再び会う予定になっている」。

別のヘルマンドの部族民リーダーで元州警察責任者だったのハッジ・アブドゥル・レーマン・サビールは、「彼は非常に影響力が大きい人間で、ソ連とのジハード時代やタリバン時代の有力者だった」と述べた。

欧米外交関係者によると、カルザイ大統領はNATO軍にムッラー・サラームに協力するように呼びかけているが、今のことろNATO軍は介入していない。

ヘルマンドの英軍報道官のリチャード・イートンは、「対抵抗運動の解決策は、常に政治的である」と述べ、「軍は条件を提示することはできるが、政治的な話し合いがなければならない。アフガニスタンでは部族的な力関係が、常に関係してくる」。

(中略)ヘルマンドでは、イトザクザイ族が、タリバン支持者だ。2001年以来、州の権力や麻薬商売から除外されていると感じているからだ。いっぽうアリザイ族の一部が、麻薬や権力を牛耳っている。地元麻薬密輸の首謀者だった元州知事のシェール・ムハンマド・アフンドザダは、アルザイ族である。

しかしアリザイ族には3つの枝族があり、そのうちの1つのピルザイ・アリザイがムッラー・サラームの一族で、ムラ・カーラ周辺を支配している。この町は麻薬栽培が盛んで、2月に英軍と地元政府との間で交わされた和平協定が崩壊したあと、タリバンの拠点となっている。

hoonKey tribal leader on verge of deserting Taliban
Tom Coghlan、Kabul

■パキスタン、タリバンと新たな和平協定を[071030 Asia Times]

パキスタン・タリバン・アルカイダを「飼いならす」ワシントンの3つの計画は、成功しつつある。

最初の駒は、最近帰国したベナジール・ブットである。次がモーラナ・ファズルール・レーマン。彼はタリバンとの関係を握る最大の鍵であり、アメリカが主催する「小ジルガ」の開催を仲介し、タリバンやヘクマチアルと平和に関して話し合うことになっている。3番目の駒はムシャラフ大統領である。彼はアメリカの資金を使用して、部族地帯にいる武装勢力たちを孤立化させる。

(中略)小ジルガは来月開催される予定である。シェルパオ内相に招かれ、アフガニスタン政府代表のファルーク・ワルダックが一行を率いてイスラマバードを訪問する。タリバンがワシントンが主催する話し合いに参加するのは、初めてのことだ。

しかし、イラクやアフガニスタンのグローバルジハード組織を欧米が取り締まろうとすればするほど、彼らは欧米に敵対心を燃やす。

レーマンは、時の人として躍り出た(中略)。6ヵ月前に国務省のリチャード・ボウチャーがレーマンと会っている(中略)。以前パキスタンの情報相だったシェイク・ラシッド・アフマッドが「彼は今後の展開の鍵を握る人間になるだろう」とコメントした。

最近レーマンはブレダル師を含むタリバン幹部司令官たちとクエッタで話し合い、停戦への合意を勝ち取った。レーマンは、タリバンが小ジルガを通じて対話を行なえば、アメリカは撤退計画を実施し始めると語る。互いに平和に歩み寄り、互いの努力を尊重し合う。ジルガに参加することで、タリバンの抵抗運動は正当であることが受けいられると約束する。

最初のジルガでいくつかの政治的問題が解決されれば、大ジルガが開催され、アフガン国民はイスラーム政府の確立と外国軍の撤退を要求する。タリバンはこの計画に合意した。今年大ジルガが開催されたが、タリバンは参加しなかった。

9月の最後の週に、駐パキスタンのアメリカ大使パッターソンがレーマンを訪れ、その後レーマンは、アメリカがすべてが整ったところでアフガニスタンから撤退する計画を立てていることを発表した。

アルカイダはこの展開を注意深く見守り、対抗策を考えている。まずは抵抗運動に関して柔軟なタリバンリーダーシッブを育てることだ。例えばシラージュッディン・ハッカーニは、タリバン運動のカリフ(長)として浮上した。彼はジャラウッディン・ハッカーニの息子である。興味深いことに、シラージュッディンはアフガン・タリバンに支持されているのではなく、アルカイダとアフガニスタンにいるタリバンが勝利するまで決して妥協しない、パキスタン人ジハード組織やアラブ人戦闘員たちに支持されている。シラージュッディンが、レーマンの和平計画に対するアルカイダの答えである。ダドッゥラー師の死後、アフガニスタン南西部で取り引きを行なうことができる者はいない。

レーマンは、ワジリスタンでも話し合いを行なおうとしている。サダル・アブドゥル・レーマンとモーラナ・マフムードのような人間を頼りにしている。「我々の仲間はイスラームのためにモーラナ・ファズール・レーマンを支持してきたが、彼は我々の魂を政治のために利用した。タリバンはこのような話し合いに応じようとしているかもしれないが、もし話し合いがアメリカのためのものであるなら、あるいは我々に投降を要求するものなのであれば、アフガニスタンにいるNATO軍との戦いは続く」と、バヌーのパキスタン人タリバン責任者で報道官のエッサ・ハーンが述べた(中略)。

「我々は米軍と戦いたい。彼らがワジリスタンに入って来て攻撃してくるこさえを望んでいる。そうすれば我々も攻撃する。我々は、ワシントンのために戦わされている、パキスタン人の兄弟とは戦いたくない。もし米軍がパキスタン領内に入って来て我々と戦いさえすれば、この偽善は終わりになる。我々はすべての力で、米軍と戦う」。

レーマンは贈り物も持っている。2008年6月に、アメリカはFATAに1億8000万ドルの開発資金を提供することになっている。バッターソン米大使がこの地域の国会議員と会い(その大半がレーマンのイスラーム神学者協会のメンバー)、協力したらこの金額を分配することを約束した。

先週ブッシュ政権は議会に、部族地帯の開発のためにさらに6000万ドルを提供するよう要求している。また部族地帯に再建計画を行ない、この地域で生産された物資には関税がかけられず、アメリカのマーケットに輸出されることが約束された。

《ブット、自分の番を待つ》

ブットは、武装勢力が投降しない限り、彼らとの和解はないと述べた。「武装勢力とは、2つの可能性がある。まず停戦だ(中略)。イスラーム神学者協会が北西辺境州を支配している。この政策を考え直す必要がある。武装勢力が投降しない限り、話し合いの可能性はない。武装した民兵と話し合うつもりはない」(中略)。

《アルカイダの大きな計画》

再びアルカイダが注目される(中略)。欧米諜報組織は、アルカイダの新たな作戦責任者をアブ・オバイダ・アル・マスーリと名指しし、ヨーロッパの攻撃を企んでいるという。

さらに北ワジリスタンのミールアリに、強力な訓練所があることを暴いた。この情報によると、訓練所はアブ・ハリス・アル・ジャジーラが運営している。この他にナジーブ・アル・ファラ、オマル・ジャラリ、ビラール・アブ・ダグロール、フセイン・アル・バビ、アフマッド・タウフィクなどがいる。ファラとジャジリはフランス国籍で、他はチュニジア人である。

諜報情報によると、アルカイダはイギリス、ドイツ、フランスを攻撃する計画でいる。

hoonPakistan in new Taliban peace process
Syed Saleem Shahzad、KARACH

■スワートにあやうい平穏[071030 News]

武装勢力と治安部隊の間で激しい戦闘が3日続いたあと、スワートには一応平穏が戻った。停戦に関してはさまざまな情報が飛び、数十人が死亡したと言われるが、すべてが明らかではない。

武装勢力は、治安関係者5人を含む12人を拉致したと主張している。コット村とマンガルワル村に、治安部隊兵士16人の遺体が放置されていると報告されているが、緊張が高まっているために遺体を引き取ることができない。

いっぽうアッパー・スワートの町の住民は、ミンゴラ〜カラム間の道路が遮断されているために、3日間孤立している。

モーラナ・ファズルッラーの部下モーラナ・シャー・ダウランがFMラジオを通して、政府幹部から接触があり、治安部隊を攻撃しなければ発砲しないと約束したために、停戦に合意したと発表した。

停戦は、お互いに日曜日に死亡した仲間を引き取り、負傷者を病院に運ぶためだという。ダウランによると、政府は平和的解決のための方策を考えているという。「我々から発砲したのではない。政府がいつも我々の家を攻撃してくる」と、ダウランがラジオで述べた。

いっぽうファズルッラーの報道官のシラージュッディンが電話で語ったところによると、ダウアランの停戦についての報告は誤りだと述べた。停戦は存在していないと主張した(中略)。

シラージュッディンは、コット村上空の戦闘ヘリコプターに情報を流していたスパイを捕まえたという。我々の位置について英語で指示していた。現在他の11人のスパイとともに監禁している、と主張した。

しかし、一部のメディアが報道しているように、治安関係者300人を拉致したという事実はないという。また日曜日に4人が斬首された件は、軍の作戦のために家を失った一般市民が憤慨して行なったことだと述べた。

北西辺境州内務省のバッドシャー・グル・ワジールは、シャー・ダウランが主張した停戦は間違いだと述べた。「スワートの行政官が今朝の状況について報告した。武装勢力の発表に関して問うと、政府側からそのような提案は行なっていないと述べている」(中略)政府から武装勢力に停戦を申し出たという事実はないと語った。治安部隊関係者16人と武装勢力35人、一般市民15人が、金曜日に開始した戦闘で死亡したという(中略)。

ワヒード・アルシャッド軍報道官は、警察と国境警察隊の報告によると、武装勢力60人が死亡したという。治安部隊側の死亡者はいない(後略)。

hoonUneasy calm prevails in Swat
Musa Khankhel & Mushtaq Yusufzai、MINGORA/PESHAWAR

■パキスタンで停戦。100人死亡[071029 AP]

武装勢力と政府との間の衝突で100人が死亡したあと、月曜日に停戦が結ばれ、一般市民は安全な場所に避難した。

北西辺境州内務省のバッドシャー・グル・ワジールによると、スワートで武装勢力60人以上が死亡したという。金曜日以来、治安部隊20人と一般市民が死亡した。兵士8人と警察官4人が行方不明になっている。木曜日には軍のトラックに対して自爆攻撃があり、20人が死亡した。

ファズルッラーの報道官のシラージュッディンが、ファズルッラー支持者たちがチャルバガ村の近くで兵士30人を殺害したと主張している。軍が拘束している仲間を解放しなければ、遺体を引き渡さないという。

スワートの行政官アルシャッド・マジッドが、長老や宗教指導者たちがファズルッラーの部下たちと話し合いを行なっていると述べた。「話し合いの結果、武装勢力が停戦を発表した。話し合いはうまくいっている」。「もうすぐ平和が戻る」。

地元警察官のアリ・ラーマンは、月曜日に戦闘現場からは約60人が避難した、と述べた(中略)。武装勢力は停戦期間中に、死亡した仲間たちを埋葬している。しかしチャルパガでは、モスクや車に取り付けられたラウドスピーカーで、まだ聖戦を呼びかけている。停戦協定は守られているが、シラージュは、「治安部隊が攻撃すれば、我々も攻撃する」と述べた(後略)。

hoonCease-fire after 100 die in Pakistan
INAM UR-REHMAN、SWAT

■アフガニスタンでタリバン30人以上死亡[071029 AFP]

アフガニスタン南部で数時間にわたる戦いがあり、アフガン軍とNATO軍がタリバン戦闘員30人以上を殺害したと、国防省が月曜日に発表した。

タリバンが隠れ家に集まっているという情報にもとづき、日曜日にウルズガン州で戦闘が発生した。「深夜まで続いた戦いで、タリバン30人が死亡した。アフガン警察官2人と兵士1人も負傷した」と、州警察責任者のジュマ・グル・ヒマットが述べた。「NATO軍が空爆を要請し、タリバンの拠点が破壊された。タリバンの遺体は、瓦礫の下に埋まっている」。

国防省報道官のザヒール・アジミが、州都のティリン・コットで、タリバン30人以上が死亡し、25人が負傷、13人が逮捕されたと述べた。国防省の声明によると、死亡した武装勢力の遺体は戦場に放置されているという。「テロリスト」50人が殺害または負傷したという(後略)。

hoonMore than 30 Taliban killed in Afghanistan
KANDAHAR

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