【2007年12月3日〜12月9日】
●ムサ・カーラの激しい戦闘でタリバンの幹部責任者2人が拘束されたと、アフガン国防省が発表した。アフガン軍とNATO軍が、タリバンの拠点となっているこの町を奪回しようとしている。
●タリバン戦闘員2人と子供2人、英軍兵士1人がこの戦闘で死亡した。日曜日に別のNATO軍兵士1人も、同地域で死亡している。タリバンはまだこの地域を支配しているが、撤退を余儀なくされているという。
●アフガン国防省は、拘束されたタリバン責任者をムッラー・マティーン・アフンドとムッラー・ラヒーム・アフンドと発表した。「現場からの報告によると、敵の大半が武器を捨てて、一般市民の服装で現場から離れている」と、ムハンマド・ザヒール・アジミニが述べた（後略）。
Soldiers 'seize Taleban leaders'
●アフガン軍、英軍、米軍が、アフガニスタン南部でタリバンが占拠していた町を包囲し、激しい戦闘が起きている。
●アフガン国防省の声明によると、ムサ・カーラのタリバン戦闘員たちは武器を放棄しなければ、「攻撃の波」にさらされるという。ムサ・カーラの住民によると、タリバン戦闘員たちは包囲され、町の中心部に追いやられているという。ハッジ・ムハンマド・ラウフが、「激しい戦闘」が続いていると語った（中略）。
●「現在、ムサ・カーラから2キロの地点にいる」と、アフガン国防省報道官のムハンマド・ザヒール・アジミが述べた。「アフガン国軍がNATO軍と米軍特殊部隊と一緒に、作戦を実施している」。「現在現場から入手した情報によると、敵は武器を放棄して一般市民の服装で現場から離れている」。
●これとは別にアフガン軍とNATO軍がカンダハルのパンジャワイ地区で、タリバン戦闘員30人を殺害した。NATO軍の空爆で、多数の戦闘員を殺害したという。
●NATOのISAF軍が、アフガニスタン南部で車が地雷を踏み、兵士1人が死亡し、1人が負傷したと述べた。死亡した兵士の国籍は明らかにされていない。
●ムサ・カーラの攻撃は、「一両日続く」はずだと、英軍報道官のリチャード・イートンが述べた。アフガン軍が町に入り、タリバンから守ることになるという（後略）。
Coalition troops surround Taliban town
●イスラーム原理主義の武装勢力と軍が戦っている地域で、日曜日に自爆犯が車を警察の検問所に激突させ、8人が死亡した。
●子供2人を含む一般市民5人と警察官3人が、ニムゴール検問所を攻撃されて死亡したと、軍報道官のアルシャッド・ワヒード少将が述べた。（中略）検問所は、ファズルッラーの本部があるイマーム・デーリの近くにある。
●（中略）土曜日にナセール・ジャンジュア少将が、武装勢力が占拠したすべての町を2万兵からなる軍隊が奪回したと述べた。武装勢力290人が死亡し、140人を逮捕したという。また400〜500人の原理主義者たちを、ピオチャール側の谷に追い込んだ。
●ミンゴラから22マイル離れたサムゴーラ町で、銃の乱射で死亡した男の遺体が発見された。「現場から発見された証拠から、住民によって殺害された地元武装勢力であると思われる」と、スワート谷の作戦司令官のイクパール・アムジャッドが述べた。
Suicide car bomber kills 8 in Pakistan
●土曜日にカールの治安関係者を何者かが2度攻撃し、バジョール・スカウトの兵士1人が殺害され、2人が負傷した。地元の医師も巻き添えに遭い、負傷した。
●（中略）報告によると、バジョール・スカウトの兵士の一団がマーケットに買い物に出かけたところを、襲撃された。兵士1人が即死し、他の2人が負傷した。（中略）これに先立ち、何者かがバジョール・スカウトやバジョール・レビが駐屯するスィディカバードの検問所を襲撃した。犯人たちはロケット砲やミサイル、手榴弾や自動兵器を用い、四方八方から攻撃した。
Bajaur Scouts soldier killed
●抵抗勢力宗教指導者のモーラナ・ファズルッラーが金曜日に再びFMラジオで発言し、自分が逮捕されたという噂を否定した。
●治安部隊に追われ、自分の村マンデレイから逃走した32歳のモーラナは、戦闘で負傷したことを認めた。怪我がどのようなもので、どうして負傷したかは、語らなかった。
●モーラナ・ファズルッラーは、政府によって腹心のモーラナ・シャー・ダウランが仲間4人とともに殺害されたという主張も、否定した。シャー・ダウランも怪我をしたが、生きているという。モーラナ・ファズルッラーは仲間とともに、ペオチャールに逃げたと報告されている。
●FMラジオを用いた声明でモーラナは、スワートには外国人戦闘員はいないと述べた。「スワートで外国人が逮捕されたら、自分が責任をとる」と述べ、自分を中傷する政府のプロパガンダだと述べた。また今後もスワートにシャリア法を施行するためにキャンベーンを続けることを、誓った。
●いっぽうペオチャール、シャーワルなどのマッタ地域からミンゴラに避難してきた人々によると、軍の戦闘ヘリコプターがシャーワルのマドラッサとモスクを空爆し、外国人を含むタリバン28人が数日前に殺害されたと述べた。シャーワル村出身の男によると、タリバン戦闘員たちが急ごしらえのモスクとマドラッサに滞在していたことろ、パキスタン軍に攻撃されて28人が死亡したという。ヘリコプターや砲撃による攻撃のために、村人たちは避難を強いられた。攻撃で政府の車輛2台と、タリバン戦闘員が奪った車3台が破壊された。タリバンが車をナウェイ・カーラからシャーワルに運んだという。
●村人によると、タリバン戦闘員が金曜日に、シャーワル村の教師のアブドゥル・ワッハードを殺害した（後略）。
Fazlullah admits he was injured
●アフガン軍と国際軍がタリバンが占拠する町を攻撃し、抵抗勢力12人と子供2人が死亡したと、アフガン国防省が発表した。
●英軍とアフガン軍がタリバンの拠点となっているムサ・カーラを攻撃し、激しい銃撃戦となった。土曜日の早朝に英兵1人が死亡したと、英国防省が発表した。金曜日の夜に米軍がムラ・カーラに入り、その後日中に銃撃戦となった。英軍が去年この町を撤退して以来、タリバンが占拠している。
●戦闘でタリバン12人が死亡し、また治安部隊が一般市民と一緒に車列で移動していたタリバンを攻撃し、子供2人が死亡した。
●タリバンが装甲車数台を破壊したと発表したが、同盟軍はこれを否定している。しかし英国防省は、兵士1人が死亡したことを「非常に残念に思う」と発表した。
●土曜日に地雷で囲まれた拠点を防衛していたタリバンが空爆され、また地上からも攻撃された。英軍とアフガン地上軍が町の南部、西部、東部に陣取り、いっぽうで米兵がヘリコプターで投下され、夜を徹して徒歩で戦った。
●現在カブールにいる英国防省のデス・ブラウンによると、町は象徴的に重要だという。タリバンは、英軍が長老たちと和平協定を結んで撤退したあと、この町を占拠した。それ以後、アフガニスタンの麻薬密輸の中心となっている。
●今回の作戦では、新アフガン軍が重要な役目を果たしている。ブラウン氏によると、アフガン軍が町を奪回するために主導的な立場を占めており、今後も町に留まる。アフガン政府は、ムサ・カーラの人々に、これまで以上に何かが向上したことを示す必要があることを認識していると述べた。
●長老たちが住民に町が攻撃されることを事前に知らせ、空から警告のビラが配られると、地元の住民数百人が避難した。
●ムサ・カーラの住民によると、タリバンを家に入れないようにしているという。「もしタリバンを家の中に入れたら、NATOに家を爆撃される」。
●「タリバンの意気は高い。我々は死ぬまで戦う」と、タリバン司令官のムッラー・アフマッドゥッラーが『AP』に述べた。タリバン戦闘員は、ムサ・カーラよりもさらに地域を広く攻撃するように命令されているというが、NATO軍はそれに対処する作戦を考えてあるという。
●タリバン戦闘員たちは、最終攻撃が実施されることがわかれば、撤退すると見られている。しかし外国人戦闘員たちは、殉教を選ぶ可能性がある。
●タリバンは、ヘルマンド警察長官が、英軍のためにスパイをしたといわれる12歳の少年を絞首刑にしたと報告したことに関して、コメントを拒否した。
●米軍主導同盟軍が、ムサ・カーラの抵抗勢力の拠点に精密誘導爆弾を落下させ、司令官を含む戦闘員数人を殺害した（後略）。
Toll rises in Taleban town battle●木曜日に陸軍の戦闘ヘリコプターがスワートで武装勢力の陣地を攻撃し、ファズルッラー師の腹心のモーラナ・シャー・ダウワンを含む、武装勢力8人を殺害した。また数十人の容疑者を逮捕した。
●さらに治安部隊がミンゴラ近くにある武装勢力の拠点、マーム・デライに突入して、モーラナ・ファズルッラーと彼の報道官シラージュッディンの家を爆破した。またマラカンド行政区とロワー・ディールをつなぐチャックダラ橋の近くで、ロケット弾2発が爆発した。負傷者はいない模様である。
●関係者が、モーラナ・シャー・タウランが水曜日の午後ハワザヘールで、他の武装勢力幹部4人とともに殺害されたと述べた。治安部隊が、ダウランと仲間が隠れていた家を襲撃したという。一行は、治安部隊が町に入ったことを聞いて逃げようとしたが、その前に殺害されたという。（中略）武装勢力にとっては、ハーン・ヒターブに継いで、大きな痛手となった。
●いっぽう治安部隊はファズルッラーの故郷であるマーム・デライに、ついに突入した。マーム・デライ武装勢力の拠点であり、ファズルッラーがイマーム・テライと改名していた。スワート川に沿って、建設途中のマドラッサがある（後略）。
Militants on the run in Swat
●親タリバン系宗教指導者モーラナ・ファズルッラーの拠点だったスワートの2つの町を、パキスタン軍が制圧した。ファズルッラー師が武装勢力たちを支持するメッセージを放送していたラジオ局があったイマーム・デーリも、制圧したという。マッタとハワザヘーラも奪回した。武装勢力たちが拘束していた仮説周遊所から、数十人の人々が解放された。
●パキスタン軍によると、2週間前に始まった作戦で、武装勢力250人が死亡したという。（中略）武装勢力たちは、ディールと接するスワート西部のブチャールに移動した（後略）。
Pakistan army retakes Swat towns
●アフガニスタンのカブールで車による自爆攻撃があり、少なくとも13人が死亡したと国防省が発表した。
●犯人がカブール南西部のラッシュー・アワーに、アフガン兵を乗せたバスを攻撃した。国防省によると、兵士6人の一般市民7人が死亡、数十人が負傷した。前日にもカブール空港のそばでNATO軍の車列を狙った同じような攻撃があり、アフガン人22人が負傷した。
●重傷者が多いため、犠牲者の数は増える可能性がある（後略）。
Thirteen killed by Kabul car bomb
●スワートで武装勢力と戦っている軍が、スワートの大半を制御した。いっぽうファズルッラー師の戦闘員たちが、ディールと隣接するペオチャールの丘の上に拠点を築いた。
●軍関係者が、火曜日にスワート各地の検問所で、武装勢力18人を逮捕した。しかし今のところ、ファズルッラー師の重要な側近たちは逮捕されていない。
●治安部隊はスワートの大半を制御し、ハワザヘーラとマッタに検問所を設置した。
●（中略）いっぽう治安軍はペオチャールとガート・シャーワル、さらにアッパー・ディールと隣接する丘の上にいる武装勢力の隠れ家を標的にしている。
●情報源によると、武装勢力たちもこれらの地域を拠点としながら、戦力を強化しているという（後略）。
Troops strengthening positions in Swat
●ブルカを被った女性が、火曜日にパキスタンの北西部の軍の検問所で自爆した。パキスタンで女性の自爆攻撃が起こったのは、初めてのことである。
●（中略）事件は、ペシャワルにある諜報組織の建物とキリスト教の修道院付き小学校がある地域で起きたと、州警察長官のムハンマド・シャリーフが述べた。軍や警察が現場を封鎖した。青いブルカや片足、肉片が散乱していた。「女性が自爆を行なったのは、パキスタンでは初めてだ。本人だけが死亡した」と、シャリーフが述べた。
●警察幹部のカディール・ハーンが語ったところによると、女性が軍の検問所に徒歩でやってきたという。「制止されると、自爆した。兵士たちは全員無事だった」。
●（中略）これとは別に月曜日、親タリバン系戦闘員がパキスタンの治安関係者6人を拉致し、検問所を爆破した。男たちがバジョール行政区のカールから12キロ離れた検問所を襲撃したと、地元の準軍隊司令官のマムール・ハーンが述べた。「地元タリバンの仕業だと思われる」。
●20日前にもバジョールでは武装勢力が準軍隊兵士8人を拉致している（後略）。
First female suicide bomber killed in Pakistan blast: police
●月曜日に治安部隊が司令官を含む武装勢力30人を逮捕し、女子校から膨大な量の武器を押収した。軍当局によると、武装勢力は現在逃走中で、スワートのペオチャールからディールに向かっているという。パキスタン陸軍の戦闘ヘリコプターが、トゥータノ・バンダイ、ベオチャールを攻撃して、武装勢力のガソリンスタンドや武器貯蔵庫を攻撃した。
●さらにシャカンダラ近くで、治安部隊と武装勢力との間で銃撃戦があったという報告がある。治安部隊は、これまで武装勢力が押さえていたスワート北部に入りつつある。
●（中略）治安部隊はアッパー・ディールにも入り、ファズルッラー師の追随者の取り締まりを実施している。スワートにいる軍報道官のアムジャッド・イクバルが、スワート各地から、武装勢力30人が逮捕されたと述べた。
●関係者によると、逮捕者の中にはハザワヘーラの武装勢力の責任者だったリアカット司令官がいるという。いっぽう当局は月曜日に、ミンゴラからチャックダーラ間に発令された外出禁止令を、朝の7時から夕方6時までの間だけ解除した。
30 militants arrested in Swat
●月曜日にアフガニスタンの米軍主導軍がムサカーラのタリバンの拠点を攻撃して、抵抗勢力数人を殺害した。この地域は10ヵ月の間、敵の支配下にあった。
●日曜日に実施された空爆は、3月にイタリア人ジャーナリストのダニエレ・マストロジコモとその通訳と運転手を拉致したタリバンの幹部司令官を狙ったもっだったという。この司令官は、国際軍の基地の攻撃にも関与していた。
●作戦で同盟軍は、5人の男たちが乗っていた車を攻撃した。諜報情報によると、そのうちの1人が司令官だったという。「精密誘導爆弾による爆撃で、車と車に乗っていた男たちを殺害した」という声明が発表された（後略）。
Strike kills rebels in Taliban stronghold: coalition
●ファズルッラー師が率いる抵抗勢力と戦う治安部隊が、日曜日にマッタ郊外のバリアム・プルに到達した。マッタは武装勢力の拠点のひとつである。
●日曜日に軍はペオチャール、ガート・シャワール、シエグラムを砲撃して、武装勢力の拠点を攻撃した。死傷者が出た模様だが、詳細はわからない。法務関係機関がマッタの周辺を支配して、バリアム・ブルに検問所を設置した。
●（中略）武装勢力の幹部リーダー3人を含む26人を日曜日に拘束したと、国境警官が主張した。軍はアユーブ橋のそばで銃撃戦を行ない、戦闘員22人を逮捕した。さらにミンゴラ近くのファザ・ガットで2人、ランダキでも2人が逮捕された。そのうちの3人は、ファズルッラーの側近だという。
●（中略）いっぽう作戦が実施されている地域の住民が、自分たちの居住区にはタリバンがいないにもかかわらず、攻撃されていると訴えた。
●軍報道官のワヒード・アルシャッド少将が日曜日、この10〜12日間に武装勢力230人が殺害され、50人が逮捕されたと述べた（後略）。
Ground forces set to wrest control of Matta town