【2007年12月17日〜12月23日】


■タリバン、アフガニスタンで捕虜7人を殺害[071223 AFP]

アフガニスタンのタリバンが、欧米の治安会社に雇われたトラック運転手2人を含む7人の男を射殺したと、抵抗勢力報道官が日曜日に述べた。

7人−−警察官3人、兵士2人、運転手−−が、ガズニ州で日曜日の夜に殺害された。タリバン報道官のザビフッラー・ムジャーヒッドが、男たちは「我々の収容所」から逃げようとしたために射殺したと述べた。

州警察長官のハーン・ムハンマド・ムジャーヒッドが語ったところによると、遺体は発見されたが、まだ他の遺体を探しているという。「殺害されたことを知った」という。

7人は12月17〜18日に、カブールとカンダハルの道路の間で拉致された(後略)。

hoonTaliban kill seven hostages in Afghanistan: police
GHAZNI

■パキスタンの爆弾攻撃で9人死亡[071223 BBC]

パキスタンの北西部の谷で軍の車列が自爆攻撃を受け、少なくとも9人が死亡したと治安軍が述べた。

スワートのミンゴラで、一般市民5人と兵士4人が死亡し、20人以上が負傷した(中略)。

軍の声明によると、車に乗った自爆犯が車列の近くで自爆した(後略)。

hoonNine die in Pakistan bomb attack

■パキスタン、モスク自爆事件容疑者を逮捕[071222 Reuters]

パキスタン北西部で48人を殺害した自爆事件と関連して、当局が男1人を逮捕した。アフガニスタンとの国境付近のイスラーム抵抗勢力が、関与している疑いがあるという。

警察がチャルサッダで容疑者を逮捕したと、治安関係者が述べた(中略)。「2人目の男を探している。協力者である可能性がある」という。

地元住民とテレビの報道によると、アフガン人3人を含む4人が金曜日の夜遅くに、自爆現場がある地域で逮捕されたという。男たちが、自爆事件との関連で逮捕されたかどうかはわからない。

(中略)州警察長官のシャリーフ・ヴィルクと諜報組織関係者によると、攻撃は、隣接するモーマンド行政区の武装グループと関連をもっている可能性があるという。(中略)「攻撃はモーマンド行政区で計画された可能性がある」。

米国防省副長官のロバート・ゲイツが金曜日に、アルカイダはアフガニスタンと接するパキスタンの辺境で再結成され、パキスタン政府や軍を標的にし始めたと述べた。

ヴィルクは、爆発から事件を解決するような証拠は挙っていないと述べた。「現場からは、頭部が発見されていない」。(中略)「4本の足が発見され、DNA鑑定に回された。しかし家族がわからない限り、証拠になり得ない」(後略)。

hoonPakistan arrests suspect in mosque suicide bombing
PESHAWAR

■パキスタンの自爆で少なくとも50人死亡[071221 AFP]

金曜日にパキスタンの北西部で、元内相とムシャラフ大統領の支持者を狙った自爆攻撃が発生し、少なくとも50人が死亡した。

犯人が、アフタブ・シェルパオの自宅の敷地内にある混雑したモスクの中で自爆した。シェルパオはイスラーム武装勢力に強く反対し、先月までは文民の対テロ責任者だった。

ムスリムの祝日であるイード・アル・アダの初日を祝うためにごったがえしたモスクが狙われたが、シェルパオ元内相は無事だった(中略)。「少なくとも50人が死亡し、数十人が負傷した」と、地区警察長官のフェローズ・シャーが述べた。「犠牲死の数は増える可能性がある」。

州保健大臣のサイード・カマル・シャーが、100人以上が負傷したと述べた。負傷者は、事件現場となったチャールサッダと、近くのペシャワルの病院に運ばれている。

金曜日の強力な爆発で、礼拝に訪れた人々の手足がもぎ取られ、モスク内は血と肉片が飛び散っていた。「犯人はイードの礼拝をしていた人間の中にまぎれていた」と、州警察長官のムハンマド・シャリーフ・ヴィルクが述べた。「元内相の後ろの列に立っていた」(後略)。

garrAt least 50 dead in Pakistan suicide attack: police
Tariq Mahmood、CHARSADDA

■アルカイダ、パキスタンの取り引き妨害[071219 Asia Times]

パキスタン生まれの英国人容疑者ラシッド・ラウフが警察から逃走した事件は、イスラマバード政府と武装勢力の間で交わされた、1月8日の選挙を無事に実施するための取り引きだったことを示しているが、政府にとってアルカイダはいまだに脅威である。

(中略)航空機爆破事件に関わっていたとして、2006年にパキスタンで逮捕されたラウフは、その後12月に起訴状を取り下げられたが、彼の母方の叔父ムハンマド・サイード殺害の罪で、英国から引き渡しを要求されている。2002年4月に、バーミンガムが殺害した容疑がかけられている。

(中略)イスラマバードはワシントンの協力を得て、来月選挙を予定されているが(中略)、パキスタン人タリバンの最高責任者のバイトゥッラー・マフスードは、イスラーム法施行、パキスタンに対して「防衛的」ジハードを行なうこと、アフガニスタンにいる占領軍に対する戦いに協力することを誓っていて、さらに選挙のボイコットを呼びかけている。政府はこれを怖れ、拘束している過激派数十人を釈放し、部族地帯にいる武装勢力に対する軍事作戦も短縮するという、タリバンの要求を飲んだ。

その結果、バイトゥッラーは選挙のボイコットを取り下げた。警備関係に通じている情報源によると、ラウフの逃走はこの取り引きの一部だという(中略)。

バイトゥッラーは、10月にベナジール・ブット殺害を表明した。しかし政府と取り引きしたあと、この主張を取り下げた。しかし、アルカイダは独自にブットの車列を攻撃し、136人を殺害した。

国境地帯にイスラーム首長国を設立することを後押ししているのは、アルカイダである。彼らはパキスタン人タリバンが政府と取り引きするのを、黙って見ているのではない(中略)。

バイトゥッラーが選挙のボイコットを取り下げたあとも、軍関係者に3件もの自爆事件があったことは偶然ではない(中略)。軍は今後数週間、厳戒態勢を取り続けなければならないだろう。これは、彼らに取っては痛手だ。まずアフガニスタンとの国境沿いにいるNATO軍は、冬期は活動を縮小する。そのために、武装勢力たちは簡単にアフガニスタンに入ることができるようになる。次にパイトゥッラーとの取り引きにより、軍は撤退する。イスラマバードは、選挙が非常に不評な部族地帯で、軍事作戦をしたくはない。

しかしアルカイダの見地から言えば、武力作戦を続けることは「テロとの戦い」の場を存続させる必要があり、イラクのように、地元の武装勢力がアルカイダから離れないようにするだろう。

パキスタンは何度もアルカイダを孤立させようとしてきた。しかしいつも失敗した。イラクと違って、アルカイダはパキスタンとアフガニスタンに根付いている。数百人のパキスタン人ジハード者たちが、アフガニスタンでアルカイダに訓練されてきた(中略)。

アルカイダはネオ・タリバンを今後も育て、バイトゥッラーが表明しているイスラーム首長国の設立は、タリバン司令官との和平協定を進めようとしているワシントンの意図に反するものになる。

したがって武装勢力の釈放、そしてラウフの釈放はアルカイダにとってはどうでもいいことで、パキスタンの部族地帯やアフガニスタンでの激しい戦いは今後も続く。

hoonAl-Qaeda plays dealbreaker in Pakistan
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■ラシッド・ラウフ、アフガニスタンに潜入か[071219 News]

諜報組織によると、ラシッド・ラウフはアフガニスタンに潜入し、タリバンの元仲間に守られている可能性がある。

いっぽう情報源によると、英政府はラウフの逃走を深刻に受け止めているにもかかわらちず、パキスタン政府は英政府にラウフの逃走に関して、何も情報を与えていない(中略)。

またある情報源によると、ラシッド・ラウフは彼に関するデリケートな問題のために、既に死亡している可能性もある。彼の逃走に協力した者たちが、彼が警察に逮捕されることを許さないと見られている。

さらに諜報組織の間では、ラウフはクエッタを通ってアフガニスタンに潜入した可能性があると噂されている。アフガニスタンに入る前に彼を捉えなければ、再逮捕は難しくなる。

(中略)内務大臣のハミッド・ナワーズは、ラウフの逃走を不運と述べ、警備の重要なミスだったと語った。現在いくつか確かな情報があり、彼の逃走に協力した人間も逮捕された。ラウフの逃走路は遮断されたという。逮捕された5人のうち、2人は警察官で1人はラウフの叔父である。また、アルカイダが背後にいるかどうかはわからないと述べた(後略)。

hoonRashid Rauf may have sneaked into Afghanistan
Shakeel Anjum、ISLAMABAD

■パキスタン、テロ容疑者100人を極秘に釈放[071218 New York Times]

パキスタン軍と諜報組織は、極秘収容所の存在を伏せるために、密かにテロと関係したと思われる100人近い容疑者を釈放したと、人権団体が発表した。釈放された者たちは、2001年以来行方不明になっている500人近いパキスタン人の一部である。

釈放の理由は曖昧だが、裁判所で裁判を開くように圧力がかかっているために、政府は容疑者の何人かを釈放し、極秘収容所に確かな証拠もなく拘束していたことが明るみに出る前に、対策をとったと思われる。

弁護士や人権団体関係者とのインタビューや『ニュヨーク・タイムズ』が入手した裁判所の記録などから、ここ数ヵ月の間に断片的な情報が一連の証拠として積み重なっていく様子がわかる。

一例として、アメリカ人ジャーリナストだったダニエル・パール殺害と関連した、やせ細り病気になった容疑者は、ゴミだめに放置され、20日後に死亡した。

彼の家族によると、一時期グアンタナモ収容所に送られたという。彼は他の拘束者のように南アフリカで逮捕され、その後ある時点でパキスタンに移され、衰弱した状態で今年釈放された。他の2例としては、容疑者は正式な引き渡しの手続きを取ることなくアメリカに引き渡されたと、パキスタン人弁護士と人権団体が述べた。パキスタンとワシントンの米政府関係者は、この件に関してコメントすることを拒否した。「公になりつつあるので、釈放されている」と、行方不明者多数を担当している最高裁判所の弁護士ショーカット・アジズ・スィディーキが述べた。

人権団体組織や弁護士は、政府はバローチやスィンドの国民主義者を中心に、4000人近くを逮捕しているという。彼らは民族的、または地域の独立のために活動しており、アメリカのテロとの戦争とは関係がない。行方不明者の続出は、ムシャラフ政府の闇の部分であり、改善される気配もない。

「これまでも1〜2件の行方不明者はいたが、ムシャラフ時代になると、諜報組織が組織的に動いている」と、パキスタンの人権団体の副責任者のイクバル・ハイダルが語った。

行方不明者の問題は、ムシャラフと当時の最高裁判所長官だったイフティハール・チョードリーとの間の、最大の争点だった(中略)。

ムシャラフはテロリストたちに甘すぎると裁判所を批判したが、裁判所の記録を見ると、チョードリーはテロリストの釈放に関心があるのではなく、彼らを裁判にかけることに関心があった。自分たちの愛する者がどこにいるのかわからずに苦しんでいる家族のために、裁判を行なうことを強調した。「告訴された者のうち、最高裁判所の命令で釈放された者はいない」と、スィディーキが語った。

釈放された逮捕者たちは、拘束について誰にも語ってはならないと警告されているが、家族や弁護士を通じて断片的に彼らの経験が明らかになってくる。何人かは裁判に出廷して経験を語っていることから、「行方不明者」は国内の軍あるいは諜報組織の収容所に入れられ、起訴状もないまま数年間拘束されていたことがわかる。

しかし政府は、これらの人間を不法に逮捕し、拷問したことを否定している。内務省報道官でテロを扱う国家危機管理組織の責任者であるイクバル・チーマは、行方不明と言われる多数の人間は刑務所や警察の収容所で発見され、犯罪で起訴されているという。他の者たちは山岳地帯やアフガニスタンに行って死亡したという。作り話も多い。「行方不明者に関しては、さまざまな謀略がうずまいている」。

人権団体責任者のI.A.レーマンは、政府は極秘の収容所を作ったと語る。「イスラマバードには、人々を拘束する隠れ家がある」と、警察やそこから釈放された人間の話を例に述べた。「警察はこれを認めている。借家だ。財産を奪われ、拷問されている」。

英語を話す外国人の前で取り調べを受けた例もある。おそらくアメリカ人らしい。米大使館報道官は、このような疑惑に関するコメントを拒否し、ワシントンに問い合わせるようにと述べた。CIA報道官のマーク・マンスフィールドも、レーマンが抱いている疑惑にコメントすることを拒否した。

ラホールの家宅捜索で逮捕された、ラホールで10年暮らしたヨルダン人マルワン・イブラヒムは、アフガニスタンの収容所に送られ、その後ヨルダン、イスラエルに連れて行かれて、最終的にガザで釈放された。

パキスタン人コンピュータ技師のマジッド・ハーンは、4年前にカラチで行方不明になった。その後4月15日に、グアンタナモの軍事法廷に出廷した。彼のアメリカ人弁護士によると、CIAの極秘収容所で拷問を受けたという。CIA報道官のマンスフィールドは、コメントを拒否した。「CIAはテロリストの取り調べをそれほど行なっていないが、注意深く、合法的に、そして非常に効果のあるものだ」。「2002年以来取り調べを行なった重要なテロリストは、100に満たない」。「そのうち3分の1が、取り調べのために特別な方法を取る必要がなかった」。

このような事実が明らかになればなるほど、ムシャラフはパキスタンの極秘収容所の存在を隠す。非常事態宣言が出て1週間もたたないうちに、ムシャラフは陸軍法を改訂して、一般市民を軍事法廷に懸けることを可能にした。法廷は一般市民には閉ざされ、控訴する権利がない。この憲法改正は、2003年にま遡って効力がある(中略)。

チョードリーによる裁判所の介入で、極秘収容所の存在が暴露された(中略)。「これは政府にとっては屈辱だった。発見されて釈放された人間が、経験を話したからだ」と、レーマンが語る。

裁判所に出廷した拘束者は4〜5人で全員釈放を命じられたが、彼らの話からさまざまな情報が明らかになったと、行方不明者の追跡運動を行なっているアミーナ・マスード・ジャンジュアが語る。彼女の夫も行方不明になった。

彼女の場合、2005年7月に行方不明になった夫の情報を、別の拘束者の記録で知った。その後この男、ツムラン・ムニールが裁判に出廷して、彼がラワルピンディのチャクララにある軍事基地に拘束されていたことを知る。ムニールは、彼女の夫が別の独房にいるのを目撃した。

別の拘束者ハーフィズ・ムハンマド・タヒールは裁判所に出廷し、拘束や彼に関する訴状に関して虚偽の証言をするよう警察に命じられたと、裁判官に述べた。ジャンジュアによると、告訴状なく3年間拘束されたという。最高裁判所長官は彼の釈放を命じ、即日釈放された。

拘束者が裁判所に出廷するケースはめずらしい。今年釈放された100人のほとんどが、警察や諜報組織によって極秘に釈放されている。「法的に問題になることを恐れ、極秘に釈放する」と、ジャンジュアが語った。

このような拘束者の1人のサウード・メーモンはゴミだめに放置されたという。メーモンはアメリカ人ジャーナリストのダニエル・パールが殺害された現場の土地を所有していた。『ウォール・ストリート・ジャーナル』は最近、メーモンはパールを殺害した3人の男を現場に車で送ったと、パキスタン人取り調べ官の話として報道している。

メーモンは2003年3月に南アフリカで逮捕され、グアンタナモ収容所に連れて行かれた。その後パキスタンに移され、諜報組織に拘束された。彼の弟のマフムードは、家族はメーモンがパキスタンにいることを、やはり釈放された別の男から今年になって初めて知らされたという。4月に自宅のそばで、放置されていた。彼は最後まで告訴されず、政府も彼を逮捕した事実を否定している。

CIA報道官のマンスフィールドは、メーモンの件に関してコメントすることを拒否した。「CIAは原則として、拘束している、あるいはしていない人間についてコメントしない」。

smellPakistan quietly frees 100 men suspected of terrorism links
Carlotta Gall、ISLAMABAD

■タリバン責任者、外国人の敵をあざわらう[071218 BBC]

タリバン責任者のムッラー・ムハンマド・オマール師が、アフガニスタン南部の戦略的に重要な町を奪回した外国軍をあざわらう声明を発表した。

抵抗勢力のリーダーは、このような「取るに足らない勝利」を祝うことは、「彼らの弱さを証明するものだ」という。部下たちは、冬の間も「侵略軍を休ませない」という。

先週、英軍、米軍、アフガン軍が、タリバンの拠点となっていたヘルマンド州のムサ・カーラを奪回した(中略)。

ムスリムの祭りイード・アル・アダを記念して、タリバンのリーダーは、パキスタンの通信社、『アフガン・イスラーム・プレス』を通じて声明を発表した。彼によると、外国軍は「6年前にアフガニスタンを占領したときと同じように、小さな地域を一部占拠したことを祝っている」という。彼によると、地域本部といくつかの店が占拠されたにすぎない。これまで外国の権力はアフガニスタンを制服したことはなく、タリバンは日に日に強くなっている。タリバンは厳しいアフガニスタンの冬の間も戦うと述べ、組織内に亀裂があることを否定した(後略)。

hoonTaleban chief taunts foreign foes

■過激派、パキスタンで堂々と活動[071218 Los Angeles Times]

イスラーム過激派に対する戦争は、アルカイダのような組織にばかりを注目するが、対テロ組織関係者によると、パキスタンで堂々と活動している過激派組織が世界中を脅かしていると述べる。

1980年代後半に結成されたラシュカレ・トイバと呼ばれていた組織は、パキスタン政府の支持を受けてインドのカシミール地域で活動を続けてきた。

ラシュカレがカシミール地域で戦うために使用していたキャンプは、最近では他の過激派組織が訓練を行なうために使用され、世界中から集ってきた武装グループや過激派たちがここでゲリラ戦法を学んでいると、現・元米対テロ関係者が述べた。

さらに反米感情が高まるとともに、その数は増え、組織はアルカイダや他の過激派組織と協力しあい、欧米に対する武力行為に関わっている可能性がある。対テロ関係者によると、最近カナダ、イギリス、オーストラリア、アメリカで、組織が資金を集めたりメンバーを募集している証拠をつかんでいるという。マサチューセッツとカリフォルニアのローディで、この件に関して捜索が行なわれている。

ラシュカレ・トイバは2001年にアメリカによりテロ組織に指名され、その後パキスタンによって活動を中止させられた。組織は解散したが、創始者たちが別の組織を作り、ジャマット・ウッダーワと名付けた。この組織は、パキスタンで堂々と活動している。

(中略)ジャマット・ウッダーワの代表によると、組織は慈善活動をしており、2005年の地震の復興活動をしているという(中略)。ジャマット・ウッダーワの報道官のアブドゥッラー・モンタジールは、組織は武力行為は行なわず、軍事訓練所も運営していないという。「ジャマット・ウッダーワほど支部を持つ組織はパキスタンにない」。「パキスタンの社会に深く根ざした組織を、政府は取り締まることなどできない」。

米政府関係者によると、パキスタンはたびたび訓練所を閉鎖しているが、すぐに別の訓練所が生まれる。組織の責任者も時には逮捕されるが、すぐに釈放される。

アメリカの心配は、ムシャラフは自身の危機に対処するのに忙しく、組織をコントロールする能力を持たないことだ。「組織はゆっくり成長し、形を変えていった。元々はパキスタン軍が作った組織だったが、今では深く根を生やし、独立した、いっそう危険も組織になった。グローバルな活動をしているテロ組織と密接なつながりを持つようになった」と、米国防省のために南アジア政策を監視しているダニエル・マルキーが語る。

ラシュカレ・トイバは、1989年頃、アフガニスタンにいるソ連軍との戦いに協力するために、ハーフィズ・ムハンマド・サイードという大学教授によって創設された。ソ連が撤退すると、ラシュカレはカシミールのムスリムのために戦うようになった(後略)。

hoonExtremist group operates openly in Pakistan
Josh Meyer、LAHORE

■パキスタンの戦闘で子供2人死亡[071218 AFP]

パキスタンの治安部隊が親タリバン系武装勢力と交戦して、子供2人が死亡した。

戦闘は月曜日の夜、北ワジリスタンのバンダ村で起きた。武装勢力が軍の検問所にロケット弾11発を撃ち込み、軍が大砲で報復したという(後略)。

hoonTwo children killed in Pakistan gunbattle: officials
MIRANSHAH

■アフガン警備員15人、殺害される[071218 AP]

アフガニスタン西部で、アメリカの警備会社に雇われた、燃料タンクを警備していたアフガン人警備員15人を、タリバン戦闘員が殺害した。戦闘でタリバン6人も死亡した。

また月曜日にアフガニスタン南部では、米軍主導軍による作戦と空爆により、武装勢力数人が死亡した。

火曜日の早朝、6〜7台からなる車が、燃料タンクの車列を警備していたところをタリバンに攻撃されたと、ファラー州知事のムハイディン・バルーチが述べた。警備員15人が死亡し、5人が負傷した。タンクローリー1台が放火された。

バルーチによると、警備員たちはテキサスを本拠地とするアメリカの警備会社USPIに雇われていた(中略)。タンクローリーはヘラートからラシュカル・ガーにある軍の前哨基地に向かっていた。

これとは別にファラー州では、警察官と武装勢力との間で戦闘が発生して武装勢力2人が死亡したと、州警察長官のハイル・ブズ・シェルザイが述べた(後略)。

hoon15 Afghan guards killed in attack
AMIR SHAH、KABU L

■武装勢力、軍事作の中止を求める[071217 News]

7つのすべての部族地帯と北西辺境州のいくつかの地域の武装勢力が、10日以内にスワート、北ワジリスタンにおける軍事作戦を中止しなければ、強く抵抗すると警告した。

警告に先立ち、テヘリーク・タリバン・イ・パキスタンと有名な司令官、パイトゥッラー・マフスードが、結束して抵抗運動を行なうことになった。

ミランシャーのある武装勢力司令官が語ったところによると、北ワジリスタンの司令官のハーフィズ・グル・バハドゥールとバジョールの司令官モーラナ・ファキール・ムハンマドが、それぞれこの抵抗運動組織の第2、第3司令官に任命されたという。南ワジリスタン、北ワジリスタン、オラクザイ、クラーム、カイバル、モーマンド、ハジョールとともに、スワート、ブネール、ディール、バヌー、ラッキ・マルワット、タンク、ペシャワル、デーラ・イスマイル・ハーン、コハートの幹部司令官たちが、会合に出席した(中略)。会合のあと、隣のアフガニスタンにいるNATO軍との戦いを強化することを表明した。

さらに政府の軍事作戦のせいで自分たちを守るために戦わざるを得ず、そのために政府と戦うことにしたという。政府に戦いを中止するまで10日間の猶予を与えた。さらにラール・マスジッドのイマームだったモーラナ・アブドゥル・アジズ・ガジの釈放を求め、応じなければ政府に対して合同作戦を行なうと述べた。今となっては、政府とは和平協定に応じないという(後略)。

hoonMilitants seek end to Army operations
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■自爆犯、パキスタン軍志願者10人を殺害[071217Reuters]

自爆犯がパキスタン北西部のコハートで、パキスタン人軍隊志願者10人を殺害した。

事件現場は、イスラーム武装勢力たちが攻撃を繰り返している地域の、学校の近くである。

土曜日、ムシャラフ大統領が非常事態宣言を解除した数時間後に事件が起きた。

月曜日の攻撃で兵士9人が即死し、1人がその後病院で死亡した。この他に兵士3人が負傷した。「犯人は徒歩でやってきて、フットボール場から帰って来た兵士たちのそばで自爆した」と、軍報道官のワヒード・アルシャッド少将が述べた。

犯人の東部と足が発見された。髭をきれいに剃り、19〜20歳のようだ」と、警察関係者が述べた(後略)。

hoonSuicide bomber kills 10 Pakistani military recruits
Mohammad Hashim、KOHAT

■イギリス人の叔父、逃走を手助け[071217 AFP]

パキスタンで拘束されていた航空機爆破計画の容疑者は、法廷に出廷したあと、警察が彼の叔父に彼を刑務所まで車で送ることを許可したことで逃走したと、治安関係者が月曜日に述べた。

イギリス国籍を持つパキスタン生まれのラシッド・ラウフは、大西洋上で航空機を爆破することを計画していたとして逮捕されたが、イスラマバードで法廷に出廷したあと、土曜日に行方をくらませた。

(中略)ある治安関係者によると、ラウフの叔父のムハンマド・ラフィークが、警察の車の代わりにもっと居心地の良い車でラウフを刑務所まで送る許しを、2人の警察官から得ていたという。ラワルピンディから刑務所までの間でラウスはファースト・フード店に立寄りたいと述べ、そこで彼の叔父が全員に食事をふるまった。

その後ラウフは祈りのためにモスクを訪れたいと述べ、これも許可された。祈りの最中に、ラウフと叔父は姿を消したという。「ラウフの逃走を手伝った叔父が逮捕され、現在取り調べを受けている」という。

(中略)刑務所責任者によると、警察のエスコートが祈りの際に、手錠もはずしてやったという。「祈りをするための許可を求めてきたために、彼をエスコートしていた警察官2人がこれを許可した」。「祈るために、手錠も外されたようだ。警察の怠慢にほかならない」。警察官2人は、現在取り調べを受けている(後略)。

smellBriton's uncle helped in Pakistan escape: security official
ISLAMABAD

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2007.