【2007年12月24日〜12月30日】


■NATO軍兵士1人、爆弾攻撃で死亡[071230 AP]

アフガニスタン南部で日曜日に道路際で爆発があり、NATO軍兵士1人が死亡、4人が負傷した。さらにタリバンの攻撃があり、アフガン人警備官8人が死亡した。

NATO軍兵士たちは南部をパトロールしていたところ、車が爆発したという(中略)。死傷した兵士の国籍は公表されていない。

いっぽう中部のワルダック州で、タリバンがロケット推進手榴弾を発射して、警備官4人と警察官2人を殺害したと、ワルダック警察長官のザファールウッディンが述べた。警備官たちは、ハイウェイ建設のための備品を警備していた(後略)。

hoon1 NATO soldier killed in bomb attack
JASON STRAZIUSO、KABUL

■群衆の中の顔[071230 Sunday Telegraph]

「ブットに永遠あれ」とブットは叫び、車の周囲の支持者たちに手を振った。これが最後の言葉となり、このあと銃撃音が3回響き、崩れた。

「それ以上何も語らなかった」と、彼女の後ろに座っていた政治アドバイザーのサフダル・アバッシが語った。アバッシによると「突然発砲の音が聞こえた。彼女を見ると、銃撃音が聞こえて体を車の中に引っ込めたように見えた。彼女が撃たれたことに気がつかなかった」。

白いランド・クルーザーのサンルーフから体をかがめるのを見た直後、車は巨大な爆音で振動した。倒れたリーダーからは、何の言葉もなかった。最初、怪我を負っていないように見えた。その後血に気がついた。首の左側の深い傷から、流れ出ているように見えた。

彼の話は、ブット女史が死亡する直前、彼女から数フィートしか離れていない場所で拳銃を持って狙いを定めているサングラスの男の写真が公開されたことによって証明される。彼の仲間の自爆犯が、行列に群がった群衆の中で、サングラスの男よりもう少し後ろに見える。

アバッシの妻がブットの頭を膝に乗せて、自分のスカーフで傷口を押さえて血を止めようとした。しかし傷は深く、血は流れ続けた。

パキスタン政府は、ブット女史が頭を引っ込めようとしたときにサンルーフに頭を強打し、頭蓋骨損傷のために死亡したと述べた。しかし、アバッシは疑いの余地はないという。撃たれたのだ。

パキスタンのテレビ局が放映した、アマチュア写真家が撮影した暗殺者の劇的なイメージは、政府の話を覆す。少し後ろに立つ白い服装の男が、その後自爆したと思われる。

10月に命を狙われてから、ブット女史が街頭に立って演説したのはこれが初めてで、意気揚々としていた。演壇から降りると、彼女の友人でアドバイザーであるアバッシに「一緒に行きませんか」と声をかけた。

2人は待っている2台のランドクルーザーに近づき、1台にブットがリードして乗り込んだ。どの車に乗るかは、最後の最後まで決めない。彼女が車のドアを開くまで、警備責任者までもが、どの車に乗るかは知らない。木曜日に彼女は、先頭の車を選んだ。

(中略)「我々は彼女が車に入ったと思ったが、彼女は倒れたのだ」。「一言も発しなかった。数秒の間、我々は発砲音に気を取られ、なぜ彼女が何も言わないのか、気がつかなかった」。誰かが何かを言う前に今度は自爆攻撃があり、車にボール・ベアリングが突き刺さった(後略)。

smellA face in the crowd: Benazir Bhutto's assassin
Massoud Ansari、Ghari Khuda Bakhsh, and Julian Kossoff

■タリバン、アフガニスタン南部の司令官を解任[071230 AP]

アフガニスタン南部のタリバン幹部司令官が、武装組織の規則を守っていないとして解任されたと、土曜日にタリバン報道官が述べた。

マンスール・ダドゥッラーが「規則を無視」し、「タリバンの決まりや規制に反する」活動を実施していると、タリバン報道官のザビウッラー・ムジャーヒッドが述べた。詳細は語らなかった。

「この理由のために、マンスール・ダドゥッラー師はもはやタリバンではなく、タリバン司令官でもない」と、ムジャーヒッドがタリバン責任者のオマール師の声明として発表した。

ダドゥッラーは兄のダドゥッラー師が殺害されたあと、アフガニスタン南部の司令官になった。ムジャーヒッドが、タリバン支持者たちは今後マンスール・ダドゥッラーに協力しないようにと述べた。

ohTaliban dismisses key southern Afghanistan commander for 'disobeying orders
NOOR KHAN、KANDAHAR

■自爆犯は髭を剃った若者[071230 Daily Times]

ベナジール・ブット暗殺者に対する捜査で、彼女のそばで自爆した犯人は、これまでの例のように髭を生やした男ではなく、髭を剃った若者だった。

捜査に詳しい情報源によると、自爆犯の顔を修復することに成功したという。犯人は22〜25歳の髭を剃った若者で、普通の髪型をしていた。これまで自爆犯は長髪で、髭を生やしているのが常だった。

(中略)情報源によると、爆弾には4〜5キロの爆発物に数百のボールベアリングが巻かれていたという(中略)。また犯人は30口径のピストルを用いて3発撃ったが、3発とも標的をはずした。警察はピストル2丁を回収した。1つは自爆犯が用い、もう1つは別の人間はが用いたという。

hoonSuicide bomber was a clean-shaven youth
ISLAMABAD

■マフスードがベナジールに、「私はあなたの敵ではない」と語る[071230 News]

「私はあなたの敵ではない。あなたに恨みはないし、あなたに対抗しない。10月18日に、あなたを暗殺しようともしなかった」と、バイトゥッラー・マフスードが、ベナジール・ブットに2度メッセージを送ったと、PPP報道官のファルハットゥッラー・ババールが土曜日に主張した。

「PPPの指導者はこのメッセージを信じた」とババールは述べ、10月18日にブットがカラチで狙われたあと、2人の信頼のおける使者を通じて、マフスードからメッセージをもらったという。

ババールは、金曜日にメディアに公表されたバイトゥッラー・マフスードと別の宗教指導者との間の会話はばかげており、国家の目を真実からそらそうとするものだと述べた。「バイトゥッラー・マフスードが木曜日の悲劇に関わっていたとは、思っていない。10月18日の前後に、ベナジールがムシャラフに書いた手紙に指摘されていた人間のほうが怪しい」。「もし政府が手紙の内容を真剣に受け止め、カラチの事件に関して外国の捜査班を受け入れることにしていれば、今回の悲劇は避けることができたはずだ」。人々の関心をバイトゥッラー・マフスードに向けるのではなく、国際的な専門家を受け入れたほうが問題解決につながるはずだ」。

(中略)これに先立ちPPP会長で国会議員のサフダール・アバッシが、同じく国会議員のサレー・シャーにバイトゥッラー・マフスードと接触し、なぜベナジール・ブットを殺害したいのか尋ねるように頼んだ。部族地帯のどこかでマフスードと会った結果、マフスードはサレー・シャーに、ベナジールの敵が、自分が彼女を殺害したがっているという誤った情報を吹聴していると述べた。「そのような計画はなく、ベナジール・ブットを敵と思っていない」と、マフスードが述べた。

しかし国家安全委員会会長のジャヴィッド・イクバル・チーマは土曜日の夜本紙に、自分たちはバイトゥッラー・マフスードの「声の特徴」をつかんでおり、テープの声は彼の声であることは確かだと述べた。「声の特徴」とは何かと尋ねると、ある人物を長期間追跡した場合、その人間の声の録音を入手しており、もし2つの声が一致すれば、同一人物の声であることが証明されるという(後略)。

smellMehsud had told Benazir: I am not your enemy
Muhammad Ahmad Noorani、ISLAMABAD

■アルカイダ組織、パキスタンに拡大[071230 New York Times]

ベナジール・ブットを殺害したとしてパキスタン政府が非難しているアルカイダ組織は、外国人戦闘員ではなく、国内を混乱させようとしているパキスタン人武装勢力から構成されていると、アナリストや治安関係者が語る。

これまでパキスタン人武装勢力は、アフガニスタンにいる米軍やNATO軍と戦い、パキスタン軍との衝突を避けてきた。しかし今年になって方向転換し、パキスタン治安部隊と直接対戦し、ブットのような政治的な人間をも標的にし始めた。

ワシントンのアメリカ人高官によると、先月からいくつもの攻撃計画の報告が入るようになっていたという。ブットやムシャラフ大統領、ナワーズ・シャリフなどの有力なパキスタン人のリーダー暗殺計画などである。

「アルカイダはパキスタンやパキスタン政府、パキスタン人などに目を向け始めた」と、国防省長官のロバート・ゲイツが12月21日に述べている。

(中略)土曜日にシャリーフがブットの墓を弔問し、ムシャラフと彼がブッシュ政権から得ている協力を非難した。

政府はこの怒りを緩和しようとして、アルカイダと関係のある武装勢力、特にバイトゥッラー・マフスードが暗殺の首謀使者だと名指しした。しかし土曜日にマフスードはその報道官を通じて、自分は何も関係していないと述べ、政府の陰謀だと述べた。

「バイトゥッラー・マフスードも彼の仲間も、ベナジール暗殺に関わっていない。部族の価値観や慣習から、女性を攻撃しない」と、報道官のモーラビ・オマルが南ワジリスタンから電話で述べた。「政治的に有利になる者だけが、ベナジール殺害から恩恵を受ける」。

パキスタンの『Daily Times』は土曜日に、このように否定することは政府の常套手段で、過激派が実際に誰であるかを曖昧にし、攻撃はパキスタン人の手によって行なわれたのではなく外国人の仕業だとすることはよくあると報じた。パキスタンのアルカイダは外国人や部族地帯の人間だけでなく、ウルドゥ話者のパンジャブ人やスンニ派の過激派組織の人間からなると、『Daily Times』編集長のナジャム・セシが描く。「アルカイダは今やパキスタン人で構成され、アラブ人や外国人だけではない」。

アメリカ人関係者によると、最近入手していた攻撃に関する情報は、イスラマバードの米大使館を通してパキスタン政府に通告していたという。しかし、ラワルピンディでブットを攻撃するという特定の情報は、入手していなかった。

あるアメリカ人諜報関係者は、これらの情報を研究すると、「政府に何らかの影響があるはず」と述べ、武装勢力たちは「政治的な混乱を起こそう」としていることは確かだという。ブットには最も敵が多かったとしても、「誰を攻撃するか、ムシャラフか、ブットか、シャリーフか、それは重要ではない。武装勢力は多数の標的を狙っている。都市部であろうが郊外であろうが、カラチであろうがペシャワルであろうが、場所は重要ではない」。

これらの脅威と対抗するために、アメリカの司法関係者はブットの警備を強化するよう、パキスタン政府に圧力を懸けていた。国際関係委員会を率いる国会議員のジョザフ・ビデンは、先週2人の仲間がブットの依頼を受け、彼女の警備を強化するようにムシャラフに要求した手紙を公開した。

(中略)ブットが死んだ後にビデンは、「ブット女史を守ることに失敗した今、政府や警備組織はいくつもの質問に答えなければならないだろう」と述べた。しかしパキスタンの国防省関係者は土曜日に、「自殺しようとしている人間に対して、十分警備する方法はない」と述べている。

(中略)部族地帯には現在、多数の外国人がいる。ビンラディンやザワヒリのような少数のハードコアなアラブ人、そして多数のウズベク人、タタール人、タジーク人。彼らは自身の使命を持っている。特にアラブ人たちは、金と戦術、爆発物、そしてイデオロギーを持って来た。パキスタン人やアフガニスタン人にとって新しい戦術である、自爆や斬首なども入って来た。

これらの地元の部族民や外国人ネットワークが、それぞれ作戦を協力して行ない、使命を同じくしてきた。「国家はこれらのテロリストや過激派から、これまでにない最大の脅威を受けている」と、国家安全管理組織会長で内務省報道官のジャヴィッド・イクバル・チーマが述べた。「我々の政府を組織的に攻撃し、国家を混乱させようとしている」。

マフスードは「アルカイダやタリバンテロリストと同じ人間」で、「最近のテロ行為の首謀者だ」という。しかし北西辺境州の治安関係者は、何か攻撃があれば、確かな証拠もなしにそれをマフスードのせいにしていると述べる。

事実マフスードは部族地帯で武装勢力を訓練し、自爆犯を派遣する5つの組織を統括する司令官である。自爆犯を送り出している別の男がいる。スンニ派の過激派組織シパ・エ・サハバとジャイシェ・ムハンマドと関連がある、パンジャブ南部出身のカリ・ザファールだ。

ザファールはカラチで逮捕されそうになったところを逃走し、現在南ワジリスタンにいる。ここで抵抗勢力たちに簡易爆弾や自爆ジャケットの作り方を訓練していると、ある治安関係者が述べた。

しかし今年話題になっているのは、マフスードである。政府や軍隊を標的にする自爆犯を、すでに数百人準備していると主張している。

2年前にマフスード(32歳)は、諜報組織や政府高官も知らない、ただのパシュトゥン族の青年にすぎなかった。彼は1990年にアフガニスタンで戦ったベテランで、タリバンとともに訓練を受け、戦った。

パイトゥッラーは、片足の司令官で2001年にタリバンとともに戦っていたところを逮捕され、グアンタナモに送られたアブドゥッラー・マフスードの追随者となった。アブドゥッラーは後に釈放され,南ワジリスタンから米軍を攻撃していた。アブドゥッラーもバイトゥッラーも、南ワジリスタンのマフスード族である。マフスードはパシュトゥン族の有名な部族で、英軍に屈することがないことで有名だった。

アブドゥッラーは7月にバローチスタンのゾーブで、パキスタンの治安部隊に殺害されている。しかしその前に、バイトゥッラー・マフスードは彼を乗り越え、タリバン責任者となった。

バイトゥッラー・マフスードは、これまでパキスタン内部で様々な攻撃をしてきた。(中略)しかし、7月にワジリスタンのマフスード族の領域を通過しようとしたパキスタン軍兵士300人を拘束したあと、活動を止めている。兵士3人を斬首し、自分たちの居住区から撤退して武装勢力に対して作戦を行なわないように要求した。政府は2ヵ月間交渉した結果、やっと11月3日に兵士の解放が実現した。取り引きとして政府は、ムシャラフが非常事態宣言を発令した同日に、逮捕していたマフスード族25人を釈放した。

それ以来政府は、バイトゥッラーの報復を恐れてマフスード族の取り締まりに弱腰だ。現在彼は、テヘリーキ・タリバンを率る。パキスタン政府に対して聖戦を掲げている、イスラム過激派たちの同盟組織である。

政府はこの組織の活動を違法としているが、取り締まってはいない。代わりに政府は、スワートの武装勢力の取り締まりに従事している。スワートは国境地帯にある部族地帯から離れており、武装勢力の影響力が飛び火していることが伺われる。

部族地帯で仕事をしたことがあるパキスタン人関係者は、マフスードのような人間は、外国人から切り離すことさえできれば、部族の圧力で取り締まることができると語る。「問題は外国人だ」。「外国人さえ排除すれば、問題はない」。

しかし外国人の排除、特に厳重に警備されている少人数のアラブ人リーダーたちの排除に、パキスタンは成功していないし、その能力もない。「作戦を実施しなければ無理だ」と、関係者が述べた。

smellQaeda network expands base in Pakistan
Carlotta Gall、ISLAMABAD

■アメリカ、ブットに危険を警告[071229 Los Angels Times]

ベナジール・ブットが暗殺される数週間前、ブッシュ政権は彼女が直面している武装勢力からの脅威に関して直接警告し、いっぽうムシャラフは彼女の警備を強化するよう圧力をかけられていたが、これを拒否したと、アメリカの司法関係者や政府関係者、またブットの支持者が金曜日に述べた。

(中略)アメリカは彼女に対する脅威を警告していたが、カルザイ大統領やイラクの責任者に提供しているような、民間の警備請負会社を提供するまでには至らなかった。

パキスタンの関係者は、警備を厳重にしていなかったという批判を退けた。しかし、暗殺当時警察によるエスコートはなく、ボランティアによる警備員たちが体を張って車の周囲を守っていたにすぎない。

ブットに与えられた諜報情報は、イスラマバードの米大使館を通じて提供された。アメリカは彼女に対する脅威の他に、危険性を回避させる警備方法に関しても、情報を提供していた。(中略)さらにムシャラフ政府には、彼女の警備を強化する必要があると、再三圧力をかけていたという。

ボストン大学の Center for International Relations 責任者のハッカーニは、ブットは自分の経費を使ってでも、警備のために民間の国際警備会社を使用したがっていたという。しかしアメリカは、ムシャラフに警備強化を促しただけだったという(後略)。

hoonU.S. gave Bhutto intelligence on dangers she faced
Paul Richter、WASHINGTON

■ブットの党、政府を非難。アルカイダ、殺害を否定[071229 Reuters]

ベナジール・ブットの政党は土曜日、選挙を目前に控えた政府が失敗をとりつくろうためにブットの死因を変更したと、政府を非難した。また各地で引き続き暴動が起き、死者の数は40人にのぼった。

アルカイダと関係がある武装勢力が、ブット元首相暗殺を首謀したという報道を否定した。パキスタン政府は金曜日に、アルカイダが関与していた証拠を持っていると述べた。

いっぽうブットの側近は、確かな証拠などなく、ムシャラフ政権が彼女を守れなかったことの口実にしているという。

埋葬のために遺体を整えたブットの側近が、頭をサンルーフにぶつけたのが死因だとする政府の理論を「ばかげている」と述べた。ブットの報道官のシェリー・レーマンが、ブットは頭を撃たれたと述べた。

(中略)カラチでは、覆面をして銃を持った男たちが、ブットの政党の旗で作った服を着た男を、射殺した(中略)。また治安軍が、ハイデラバード近くの油田施設に押し入ろうとしたPPPの活動家400人のうち、2人を射殺した。

(中略)バイトゥッラー・マフスードの報道官が、バイトゥッラーがブット暗殺の首謀者だと発表したことに関して、そのような事実はないと主張した。

「強く否定する。部族民は自身の習慣を持つ。女性は攻撃しない」と、モーラビ・オマルが述べた(後略)。

hoonBhutto party accuses gov't, al Qaeda denies murder
Zeeshan Haider、ISLAMABAD

■パキスタン、ブットの死をアルカイダと関連づける[071229 New York Times]

ベナジール・ブットが金曜日に埋葬され、政府は彼女の暗殺をめぐる状況に関して、これまで発表されていたこととは別の見解を示し、アルカイダと関係のある武装勢力が攻撃を計画していたという情報を得たと述べた。

ブット支持者たちは彼女の死を政府のせいにしているが、内務大臣は、ブット女史は銃撃や爆弾の破片によって死亡したのではなく、自爆犯の攻撃で車から投げ出され、車のサンルーフのレバーに頭を強打したことによる頭蓋骨損傷で死亡したという驚くべき声明を発表した。

ワシントンのあるアメリカ政府関係者は、事件の捜索をFBIを含むパキスタン外の司法関係者に依頼するようにムシャラフに圧力をかけるかどうか、ブッシュ政権内で意見が分かれていると述べた。

ブット女史の遺体は金曜日に、パキスタン南部にある生まれ故郷の墓地に埋葬され、数千人の弔問者が訪れた。国内では暴動が各地で発生して、治安関係者4人を含む23人の死亡が報告されている。

(中略)政府によると、2人の腕利き捜査官が事件を担当しているという(中略)。政府はアルカイダと関係のある武装勢力責任者のバイトゥッラー・マフスードを、今回の事件の首謀者とした。「今朝、攻撃を実行した部下を讃えている様子が傍受された」と、内務省報道官のジャヴィッド・イクバル・チーマが述べた。「アルカイダとそのネットワークが、政府を不安定にさせようとしていることを示す確固たる証拠をつかんだ」と付け加えた。「政府を組織的に攻撃してきており、今や政治的アイコンだ」。ブット女史は、アルカイダを始めとするテロリストの標的リストに載っていたという。

これまでもバイトゥッラー・マフスードは、政府に対する自爆攻撃を実施してきたと見られている。南ワジリスタンの部族地帯にいるマフスードは、訓練所を運営し、アフガニスタンとパキスタンの国境両側を攻撃する自爆犯を育て、派遣してきたといわれる。アラブ人や中央アジア出身の武装勢力たちとも、関係がある。

チーマによると、ブット暗殺はムシャラフを始め、ここ数年来続いて来た暗殺事件とつながりがある。さらにブット女史が銃撃で死亡したという間違った情報を修正するために事件の詳細を語り、ラワルピンディの集会場から去る際に車のサンルーフから群衆に向かって手を振るブットのビデオを上映した。しかし銃撃音が3発聞こえたあと、カメラの焦点は合わなくなる。

ブット女史は爆発と同時に頭を車の中に入れようとし、爆発の威力のために頭を強打したという。「サンルーフのレバーの1つで頭の右側を打ち、骨折した。それが死因となった」とチーマ准将が述べた。爆発の破片が車の左側を直撃したが、彼女の傷は頭の右側にあった。車のレバーには、血痕が残っていたという。「ブットは銃撃を受けていなかった。爆弾の破片も受けていない」。自爆犯が銃撃したのか、2人目の人間がいるかどうかは、明らかではないという。

病院に運ばれたときには、すでに意識不明だった。ブット女史の夫が検死解剖を許さなかったが、医師がX線写真を撮ったという(中略)。

政府は何でマフスード氏を取り締まらないのかとの質問に、チーマ准将は「そんなに簡単なことではない」と答えた。マフスードは常に移動しており、仲間と接触するや否や、すぐに行方をくらますという。治安部隊が諜報情報を元に追跡することは、非常に難しい。

(中略)金曜日には、別の政治家がスワートで自爆攻撃を受け、死亡した。さらに木曜日には、ナワーズ・シャリーフのために選挙運動を行なっていたところ、4人が何者かに狙撃されて死亡した。

「個人的に言って、選挙を行なうような雰囲気ではない」と、ムシャラフを支持するパキスタンムスリム連盟会長のムシャーヒッド・フセイン・サイードが述べた。選挙は3月まで延期され、人々が再び団結するまで待った方がいいという。「今現在、何もかもが不確かだ」。

hoonPakistan Asserts Link to Al Qaeda in Bhutto Death
CARLOTTA GALL、ISLAMABAD

■スワートの攻撃で、元大臣を含む8人が死亡[071229 News]

金曜日にミンゴラのマングラワル村で、元北西辺境州教育大臣でスワート知事のマイグル・アスファンディヤール・アミールゼーブを含む8人が、爆発で死亡した。

アスファンディヤール・アミールゼーブは、元国会議員のミアングル・アミールゼーブの息子で、北西辺境州とバローチスタン州元知事のミアングル・オーランガゼーブの甥であり、元スワート王の孫に当たる。

アミールゼーブは、パキスタンムスリム連盟から立候補して、選挙運動を行なっていた。マンガルワル村のシングレイ・キレイでジープが簡易爆弾を踏み、爆発した(後略)。

hoonEight including former minister killed in Swat blast
Mushtaq Yusufzai/Musa Khankhel、MINGORA

■アルカイダ、ブット殺害を主張[071228 Asia Times]

「ムジャヒディンを敗北させることを誓った、アメリカの貴重な駒を排除した」。これが、ベナジール・ブットが殺害された直後に発表された、アフガニスタンにいるアルカイダの作戦司令官で報道官でもあるムスタファ・アブ・アル・ヤジドの言葉だ。

(中略)「アルカイダと戦い、ムジャヒディンに戦いを挑む異教徒に味方する人間に対する初勝利」と、ムスタファが電話で『Asian Times』に述べた。

彼によると、暗殺団はアルカイダの下で活動する、反シーア派地下組織のラシャカレ・ジャングヴィのパンジャブ人からなるという。

(中略)12月6日に、パキスタンの諜報組織が過激派リーダーと地元の宗教者との間の携帯電話の会話を盗聴し、そこでモーラナ・アサドゥッラー・ハリディという男の名前が出た。同日ハリディが、カラチの家宅捜索で逮捕された。この逮捕のあと、非常に重要な非パキスタン人過激派リーダーが逮捕され、ムシャラフとブットを含む、パキスタンにおける「重要なアメリカ人の駒」を排除する作戦が明るみにでたという。

この作戦にはパキスタン国内の数百の組織が関わり、標的を追跡したあと司令部と交信し、その後刺客を派遣する。ブット暗殺は、アルカイダの大きな計画のほんの一部にすぎないのだ(後略)。

smellAl-Qaeda claims Bhutto killing
Syed Saleem Shahzad、KARACHI

■ブット、選挙運動中暗殺される[071228 New York Times]

木曜日にパキスタンの野党指導者のベナジール・ブットが、イスラマバードの近くで暗殺された。目撃者によると、選挙運動中のブット女史が狙撃犯により近距離から撃たれ、その後自爆犯の攻撃を受け、爆発の破片に直撃された。

次期首相の有力候補だったブット女史の死は、、現地時間午後6時16分に、ラワルピンディの病院で確認された。この攻撃で、少なくとも20人が死亡したと報告されている。数時間後、遺体が木の棺に入れられ、病院から運び出された。

暗殺をとりまく状況は、明らかではない。ブットの属する党の幹部関係者によると、支持者に向かって演説をしたあと、車のサンルーフから群衆に手を振ったところ、近くの建物から頭を狙撃されたという。目撃者によると、全部で2〜3発の銃撃音が聞こえ、少なくとも首と胸を撃たれその後、自爆攻撃を受けた。

別の目撃者によると、演説中に男に狙撃され首と胸を撃たれ、その後この男が自爆した。ブットが運ばれた病院の医師アッバス・ハヤットによると、約35分間救命措置を実施したが、爆弾の破片と頭の傷のために心臓停止状態だったという。銃弾を受けていたかどうかは、確かめられなかったという。

(中略)今回の暗殺により、パキスタンの諜報組織が再び注目されると思われる。ブット女史は、ISIが自分たちを妨害しようとしていると非難していた。

10月にパキスタンに帰国する直前、ブットはムシャラフ大統領に手紙を書き、もし自分が暗殺されたら、過激派に協力している「3人の人間」を疑ってほしいと書いていた。

彼女の側近によると、その1人はパキスタンのもう一つの諜報組織、Intelligence Bureau長官のイジャーズ・シャーである。彼はムシャラフと非常に近い関係にある。

2人目はNational Accountability Bureauの人間で、ブット女史を汚職で起訴している。3人目はパンジャブ州の元高官で、彼女の夫アシーフ・アリ・ザルダリが汚職事件で拘束されていた際に、彼を虐待したという。

ブット女史は手紙に明記された3人の名前を公表しておらず、また実際何人の名前が記載されていたのかも、明らかではない。また政府がカラチの暗殺未遂事件を徹底的に調査していないと不満を表し、選挙活動の際、厳重な警備を行なわないとも訴えていた。

ブット女史が手紙を書いたあとに実施されたインタビューで、手紙で名指しされた人物はブット女史の政敵だと、ムシャラフの側近が述べた。彼らは武装勢力と関係はなく、政府は彼女を守るために、最大のことをしているという。武装勢力は、宗教過激派を取り締まることを誓っているブットを殺害すると、再三述べている。この側近は、カラチの攻撃も、彼らの仕業だと主張している。木曜日に電話インタビューを行なった際にこの側近は、今回の事件も武装勢力の仕業だと述べた。しかしパキスタンのアナリストたちは、パキスタン人、特にブットの支持者たちは、武装勢力が犯行を行なったとは認めないだろうと述べる。少なくとも、政府がブットを守ろうとしなかっと、非難するはずだ。

(中略)ムシャラフの側近は、ブットを守っていないと主張する支持者たちの不満を却下した。犯行が部族地帯で計画された可能性があるか尋ねると、「可能性がある」と述べた(後略)。

smellBhutto Assassinated in Attack on Rally
SALMAN MASOOD and GRAHAM BOWLEY、RAWALPIND

■外交官、アフガニスタンから退去[071227 BBC]

タリバンと接触していたと非難されている2人の外交官が、アフガニスタンから出国した(中略)。2人はヘルマンド州を訪れた際に、国家の安全を脅かしたといわれる。ヘルマンド州知事は外交官たちに、タリバンと会ってはならないと警告していたという。

『BBC』のアラステール・ライトヘッドが、政府はパターソン氏とセンプル氏がヘルマンドにいて、長老たちに会っていることは知っていたことが明らかになったという。したがって政府の決議に関して、何らかの混乱があるようだ。

しかし今になっても、外務省や内務省から、2人に退去が命じられた理由が発表されていない。しかしヘルマンド州知事のアサドゥッラー・ワファが語ったところによると、「我々と戦い、自爆犯を訓練している」タリバンと会ってはならないと外交官に警告したという。「マイケルに、『なぜここに来るのか?』と聞くと『タリバンに会い、現在進行中の計画の一部として、タリバンと話し合いに来た』と述べた」という。「政府からの許可書を持ってくるよう3〜4回求め、『なぜタリバンに会う。何について話し合うのか』と聞くと、ただ笑うだけで、何も言わなかった。その後中央政府に聞くと、彼らに許可は与えていないと言っていた」。

ワファによると、外交官たちと一緒に行動していたアフガン人は、約2万ドル所持していたが、なぜそのような金額を持っているか、説明することができなかったという。

アフガン人多数がこの件と関連して諜報組織に拘束され、取り調べを受けている。

hoonDiplomats expelled by Afghanistan

■国外追放になったEUと国連外交官、アフガニスタンから出国[071227 AFP]

アフガニスタンで2番目の地位にあるEU幹部高官と国連の政治アドバイザーが、国家を脅威にさらしているとしてアフガニスタン政府から国外退去を命じられたために、アフガニスタンを出国した。

英国人とアイルランド国籍の2人の男たちはタリバン抵抗勢力と接触していたとされ、好ましからぬ人物と断言された(中略)。

「我々の重要なスタッフが帰国できるよう、アフガニスタン政府と話し合い、交渉を続けている」と、国連報道官のアリーム・スィディークが、2人が国連機で飛び立ったあとに述べた(中略)。

カルザイ大統領本部は、男たちは「アフガニスタンの国家の安全に脅威を与えている」としか述べていない。しかし関係者によると、2人はタリバンと話し合い、現金や武器を与えていた可能性があると述べた。「自分たちの権限を越えて、過ちを犯した」という。

タリバンは、男たちと関係があることを否定している。特ににEU責任者のアイルランド人マイケル・センプルは「スパイで、タリバンの危険な敵だ。彼がタリバンと関係があるという疑いは過ちだ」と、パキスタンを拠点にしているアフガン・イスラミック・プレスが抵抗勢力から受け取ったという声明を発表した(後略)。

hoonExpelled EU, UN diplomats leave Afghanistan
Bronwen Roberts、KABUL

■ベナジール・ブット、攻撃され死亡[071227 BBC]

元首相のベナジール・ブットが、自爆テロで殺害された。

ブット女史が、ラワルピンディで選挙運動を終えて帰路についたときに、狙撃者に首を撃たれ、その後爆発が起きた。この攻撃で少なくとも20人が死亡し、多数が負傷した。

ムシャラフ大統領は人々に平静を保つように呼びかけたが、各地で暴動が起き、少なくとも11人の死亡が報告されている。治安部隊が配置され、国内は厳戒態勢となった。

犯行声明は出されていないが、アナリストたちは、イスラム過激派の犯行ではないかと見ている。(中略)最近になってブット女史が自爆犯に狙われたのは2回目である。

ブット女史のライバルだったナワーズ・シャリーフ元首相は、自分の政党であるムスリム連盟は選挙をボイコットすると表明した。現状では公正な選挙は望めないとして、ムシャラフに辞任を促した。国連安全会議は近況会議を開き、基地に暗殺を「満場一致で非難する」との声明を発表した。

ブットの棺はラワルピンディの病院から、彼女の故郷であるスィンド州のスックルに運ばれた。埋葬のために夫のアシーフ・アリ・ザルダリが、ドバイからパキスタンに到着した。

攻撃は、ブット女史が演説を行なっていた公園の入り口のそばで起きた。警察の報告によると、ブットは首と胸を撃たれ、その後狙撃犯が自爆したという。現地時間の18時16分に息をひきとった。

暗殺のニュースが広まると、各地で抗議運動が起こり、スィンド州では11人が死亡したと報告されている(中略)。

ムシャラフ氏は3日間、国家は喪に服すことを表明した。

シャリーフ氏は、政府が「警備を怠っている」と述べた。木曜日には、シャリーフが参加を予定していたラワルピンディで選挙集会で、少なくとも4人が死亡している(後略)。

ohgarrBenazir Bhutto killed in attack

■アフガンの国外追放に関して緊急会談[071226 BBC]

アフガニスタンでは、2人の外国人高官の国外追放を防ぐために、外交的話し合いが行なわれている。カブールを拠点としている2人の男性に、国家の安全に危害を加えている疑いが懸けられている。

1人は英国人国連幹部職員のメルヴィン・パターソンで、もう1人はアフガニスタンのEU責任者のアイルランド人、マイケル・センプルである。2人はヘルマンド州で、タリバンと話し合ったと疑われている。

アフガン政府は、2人に木曜日までに国外退去することを命じ、国連はすでにフライトを手配したという。

カルザイ大統領報道官のハマユン・ハミッドザダが、男たちのアフガン人同僚が逮捕され、取り調べを受けていると述べた。

カブールの『BBC』職員のアラステール・ラインヘッドによると、2人はアフガン文化や部族主義、言語の専門家で、数年間アフガニスタンに住み、各地を旅しているという。大統領本部が、2人を好ましからざる人物と断言したらしい。

カルザイ大統領が水曜日にパキスタンを訪問していることから、問題の2人は国外追放になり、国連の言う誤解に関しての話し合いは、彼らを再びアフガニスタンに呼び戻すことに焦点が移ったと思われる(後略)。

hoonUrgent talks on Afghan expulsions

■国連とEU、外交に関するアフガニスタンの「誤解」を解こうと必死[071226 AFP]

国連とEUが、ヨーロッパ人外交官2人がタリバン武装勢力と接触していたと主張する、カブールの「誤解」を解こうとしている。

アフガニスタンのEU関係者としては2番目に重要な地位にいるマイケル・センプルと国連の政治アドバイザーが、木曜日に国外退去するように命じられたが、すぐにでも戻ってくることができるように尽力していると、国連報道官が述べた。

アフガン政府は火曜日に、アイルランド国籍のセンプルとイギリス人国連関係者の2人を「アフガニスタンの国家安全に危害を与えている」として、好ましからぬ人物と表明した。彼らと一緒に活動していたアフガン人たちも逮捕されたとアフガン関係者が述べたが、その数人に関しては明らかではない。

国連報道官のアリーム・スィディークが、2人がヘルマンドのムサ・カーラを訪れたあと、誤解が生じたと述べた。彼らは、軍事作戦が実施された地域を「安定」させるために、アフガン政府に協力しているという。「アフガニスタン政府に協力するかどうかまだ決めかねている人間」を含む地元の人間多数と話したと、スィディークが述べた。「ヘルマンド州に我々が行ったことで、国家の安全に危害を与えたと言われた」。「これは、我々とアフガニスタン政府との間の誤解だと思う」。報道官は、タリバンと話し合ったことを否定した。

「我々はタリバンとは話さない。それだけだ。ヘルマンド州に行ったのは、そのような目的のためではない」(中略)。

ブリッセルのEU報道官のクリスティーナ・ガラーチが火曜日、「我々は外交官レベルで、アフガン政府と話し合っている。すぐに解決するだろう」。

外交官はアフガンの言葉を流暢に話し、数年ここで働いて来た(中略)。いっぽう『Daily Telegraph』紙は、今年になってイギリスの秘密組織M16が、抵抗勢力と極秘に話し合いを行なっていたと報道した(後略)。

smellUN, EU try to fix Afghan 'misunderstanding' on diplomats
Bronwen Roberts、KABUL

■イギリス、タリバンと極秘会談[071226 Daily Telegraph]

ゴードン・ブラウンが、イギリスはテロリストとは話し合わないと約束しているにもかかわらず、M16工作員がタリバン責任者と話し合いを実施したことを『Daily Telegraph』が突き止めた。

秘密諜報組織関係者が今年の夏に何回かにわたって、抵抗勢力幹部と「ジルガ」を行なった。

諜報組織関係者によると、「SIS関係者が、武装した民兵という立場のタリバンと、直接和平に関して話し合った。イギリスはタリバンに、『助言』も提供する」という。

野党責任者は、ブラウン氏は「説明をするべきだ」と述べた。

政府は話し合いが実施されたことを認めようとしていたようだが、ゴードン・ブラウンは12月12日の「首相に対する質問」に答える直前に考えを変え、これを否定した。

アメリカ人たちは、同盟国がテロリストと話し合いを行なっていることが明るみに出たことを、非常に不満に思っていると思われる。

カブール政府が、2人の外交官が政府の関知しないところでタリバン抵抗勢力と会ったとして、2人に国外追放を命じたことで、このデリケートな問題が明るみにでた。

この2人、EU幹部高官と国連スタッフは「好ましからぬ人物」とされ、「国家の安全を脅か」しているという。2人ともアフガン専門家で、1980年代からアフガニスタンで活動している。ともに40代であるが、名前は公表できない。1人はEUの政治アドバイザーで、もう1人はカブールの国連に対する政治アドバイザーとして雇われている。

1人はこの疑惑を「陳腐でばかげている」と述べ、アフガン政府が自分たちの国外追放をすぐに取り下げるはずだと述べた。

M16とタリバンの話し合いは、ヘルマンドのラシュカ・ガー郊外と、アッパー・ゲレシュク谷の村で、約6回開催された。話し合いが行なわれた建物は英軍歩兵隊に包囲され、厳戒態勢となった。カルザイ政府が話し合いを先導しているという立場を取るために、極秘会談はアフガン政府関係者の立ち会いのもとで実施された。

「これらの話し合いは、約12人のタリバン、あるいはつい最近武器を捨てたタリバンと実施された」と、諜報組織の情報源が述べた。「タリバン内に、重要な発言力のある人間たちがいるという印象があった」。

議会のトーリー党責任者デビッド・カメレオンが、タリバンと話し合いを行なったかどうか首相に質問したが、首相はこれを否定した。国防長官のリアム・フォックスは、「これが嘘であれば、首相は英国民に説明するべきことがあるはずだ」と述べた。

英国は、タリバンたちが民主主義を尊重すれば、タリバンを支持する部族民戦闘員たちと話し合おうとしているアフガン政府の努力を支持すると述べて来た。政府の情報源は、タリバンとの話し合いを実施しているのは、袂を分かつようにタリバンを説得しているカルザイ大統領だけだと主張した。

smellBritain in secret talks with the Taliban
Thomas Harding and Tom Coghlan

■ヨーロッパの外交官2人、カブールから国外退去を命じられる[071225 AP]

アフガニスタンの危険地帯を訪れたヨーロッパ人外交官2人が、アフガニスタンから国外退去を命じられたと、関係者が火曜日に述べた。

国連報道官のアリーム・スィディークが、国連職員が月曜日に、EU職員と一緒にヘルマンドを訪れたと述べた。スィディークによると、アフガン政府は国家の安全に「危害」を与えていると主張して、国連職員に国外退去を命じたという。

別の関係者が語ったところによると、アフガン政府は国連職員とEU職員に、アフガニスタンから退去するように命じたという。

スィディークが、2人はヘルマンドで国家の安全を確保するために、「すべての人間と話し合っている」と述べたが、タリバン抵抗勢力と話し合ったことは否定した。「我々はタリバンとは話し合わない。それだけだ」。

カルザイ報道官のフマユン・ハミッドザダが、2人のは「自分たちの仕事以外の活動に関与していた」と述べた。

「我々は、国連職員がアフガニスタンから退去する根拠がないと信じている。アフガニスタン政府に、この点を明らかにしている」とスィディークが述べた。「2人がヘルマンドでしていたことが誤解されたようだ」。「ヘルマンド州政府と中央政府の間に、誤解がある。これを解決しようとしている」。

カルザイの報道官はこれに先立ち、外国人2人−−国連とEU職員と思われる−−が逮捕されたと述べた。しかし2人には外交官特権があるために実際には逮捕されずに、国外退去となった。

スィディークは、逮捕されたのは北アイルランド出身の英国人で、もう1人はアイルランド人だと述べた。「2人の存在は、国家の安全に危害を与えている」と言われたという。EU関係者はコメントしていない。

スィディークは、国連職員は「ヘルマンド州の統治のために、アフガニスタン政府に協力している」という。国連はこの件を楽観的に見ており、職員が国外退去するまでもなく、問題は解決するだろうと述べた。しかし別の関係者は、2人は48時間以内に国外に退去すると述べた。

ヘルマンド州では今年、タリバン武装勢力とNATO軍・アフガン軍が、激しく戦っている(中略)。アフガニスタン政府、特にカルザイは、タリバンリーダーたちと話し合うことに非常に関心を持ち、抵抗運動を止めて政府に参加するように呼びかけている。去年の2月以来タリバンが占拠していたヘルマンドのムサ・カーラは、今月、英軍・アフガン軍・米軍に奪回された。

アフガン政府関係者は、少なくとも1人の重要な武装勢力責任者がタリバンを支持するのを止めてアフガン政府に協力し、ムサ・カーラの奪回のために尽力したという。

smell2 European diplomats told to leave Kabul
JASON STRAZIUSO and FISNIK ABRASHI、KABUL

■アメリカのパキスタン部族地帯への援助、危機[071225 New York Times]

パキスタンの部族地帯でアメリカが計画している、武装勢力を封じ込めるための援助計画が開始されるまであと数週間となったが、資金の行方を誰が監視するか、ちゃんと受け取るべき者の手に落ちるかが問題になっていると、アメリカとパキスタンの関係者が述べた。

5年間に及ぶ7億5000万ドルの援助計画により、アメリカは、これまで英国の植民地主義者やパキスタン政府から見放されていた部族地帯にいる40万人の若者たちを、味方につけようとしている。今日タリバンやアルカイダ、外国の武装勢力たちがこの地域を拠点としており、ここからパキスタンやアフガニスタンでテロ攻撃が実施されている。

援助計画に批判的な者たちは、この地域には汚職がはびこり、パキスタン政府でさえ自由に行動できないという。しかしこの地域を孤立させ、開発から置き去りにすることは、それ以上に危険だ。今月、ブッシュ政権関係者はアフガニスタンの戦争計画を根本から考え直すことを認めた。

一般民に対する援助計画により、仕事を提供し、教育や道路を建設する。この地域では女性はほとんど教育を受けていない。アメリカは年間10億ドルを提供してきたが、新たな援助金はこれに上乗せされる。資金のほとんどがパキスタンの現場に落ちていないことを、アメリカの関係者は認める。新たな援助金が与えられ部族地帯は非常に危険であり、ここ9ヵ月の間、アメリカ人関係者はこの地域を誰も訪れていない。

「今や開発計画が始まろうとしているが、誰が責任者になるのだろうか」と、アメリカの援助金の行方を監視している上院議員の1人である民主党員、ジョン・F・ティアニーが語る。満足のいく答えはない(中略)。「あまり自信がない」。「イラクの状況と同じにならないか、心配だ」。

汚職や地元の人間の敵意によって身動きがとれないために、アメリカ人関係者はイラクの場合と同様に、開発援助の監視を一般の請負会社に任せるしか方法がないという。ということは、その半額が、この請負会社の中で消えてしうことを意味する。分民警察官などを訓練するというような他の提案は、まだ具体化していない。

新たなプログラムはゆっくり始まる予定である。最初の資金として3億5000万が支払われる。請け負い会社として挙っているのが、DynCorp InternationalとCreative Associates International, Incである。両方ともイラクで活動している。部族地帯でどのていど彼らの威力を発揮できるかは、未知数だ。

米軍が駐屯するイラクやアフガニスタンと違い、部族地帯はパキスタン軍が支配している。パキスタン軍はここ数年官この地域で、数百人の犠牲者を出した(中略)。

この地域は非常に危険で、米軍関係者や、この計画を監督する一般民も入ることができない。パキスタン政府は、外国のNGOを入れることも拒否した。一般のアメリカの請負会社を使用することも拒否した。金は、自分たちを通して支払われることを望んでいる。

「我々は、NGOは部族民たちを改宗させようとしている、と考えている時代に生きている」と、FATA政府関係者のジャヴィッド・イクバルが語る。「部族民たちと取り引きするためには、彼らを理解しなければならない。女性たちに、避妊しているかなどと聞いてはならない。そのような質問が、NGOの質問票に入っている。そんなことを聞いたらまず殴られる。そして消えろ、と言われるのだ」。

国際開発を担当している元米政府関係者で、現在パキスタン問題を扱っているリック・バートンによると、見積もりは概算だという。仕事の難しさによるが、開発会社が総額の25〜50%を受け取る。仕事は非常に難しくなるはずだ。

320万人が住むこの地域には、産業がない。仕事も希望もない。18〜25歳の若者は、タリバンから日当300ルピーを受け取っている。約5ドルだ。非常に魅力的である(中略)。

部族地帯における欧米人に対する敵意は非常に強くなっているため、オーストリア人の難民活動家は、ペシャワル郊外の難民キャンプを歩くことを12月の初旬から禁じられているという。これまで彼女は6年間にわたり、難民キャンプを訪れて来た。

「ブルカを被ってみんなと同じサンダルを履くから、と申し出た。しかし、外国人のように歩くからすぐにわかってしまうといわれた」と、援助活動家のメヘティッド・ペトリッチが述べた(後略)。

hoonU.S. Aid Plan for Tribal Areas in Pakistan Is Threatened
JANE PERLEZ、Peshawar

■スワートで武装勢力に対する作戦、再開[071225 News]

スワートで3日に及ぶ停戦のあと、治安部隊が再び月曜日に武装勢力の拠点を攻撃し始め、マイダン、バーレイン、カラムを含む観光地を支配した。

いっぽう武装勢力10人が逮捕された。ミンゴラで10人が犠牲になった自爆攻撃に対して、モーラナ・ファズルッラーが率いる武装勢力が犯行声明を出した。

ミンゴラのある軍関係者によると、戦闘ヘリコプターがマッタのバマヘーラ地区にいる、ファズルッラーの率いる武装勢力の拠点を攻撃した。また大砲や迫撃砲を用い、ミンゴラの軍事基地から武装勢力を攻撃した。武装勢力側の犠牲者数は、明らかにされていない(後略)。

hoonOperation against militants resumed in Swat
Mushtaq Yusufzai & Musa Khankhel、PESHAWAR/MINGORA

■武装勢力、大将2人を拉致と主張[071225 News]

テヘリーケ・タリバン・パキスタンが、大将2人を含む陸軍兵士4人を拉致したと主張した。

テヘリーケ報道官のモーラビ・オマルが『BBC』のウルドゥー語放送に、部下が兵士4人を数日前に拉致して監禁していると述べた。4人は数日前に、マッタニ地域から行方不明になっている。治安関係者たちは、デーラ・イスマイル・ハーンからペシャワルに向かっていた(中略)。

武装勢力報道官は、兵士の解放のための条件を陸軍に要求したと述べた。政府にスワートやワジリスタンにおける軍事作戦を中止し、ラール・マスジッドの責任者モーラロ・アブドゥル・アジズを含む武装勢力全員の釈放を要求している(後略)。

hoonMilitants claim kidnapping two Army captains
Mushtaq Yusufzai、PESHAWAR

■パキスタンに送られる数十億、無駄か[071224 New York Times]

パキスタン軍がアルカイダやタリバンと戦うために、アメリカは、50億ドル以上の援助金を提供しているが、そのほとんどが本来の目的で使用されていないと、資金の行方を監視しているアメリカの関係者が述べた。

イスラマバードとワシントンにおけるインタビューで、ブッシュ政権関係者と軍関係者は、アメリカの資金の大半がパキスタンで使用されるべき現場に落ちていないと述べた。資金のほとんどがインドに対抗するための兵器システムのために投入され、アルカイダやタリバンの取り締まりには使用されていないという。アメリカは燃料、兵器などを必要としているというパキスタンの主張に答えて、数千万ドルを支払っている。

「誇張や嘘が多いと思う」と、米軍幹部関係者が述べた。「このような形で金を与えるべきではなかったと、今度はアメリカに言っている」。(中略)パキスタン政府関係者は、このような事実はないと、否定している。

50億ドルは、Coalition Support Fundsとして、パキスタンに支払われた。これとは別にパキスタンは、年間3億ドルを米軍からの援助金として受け取っている。

ムシャラフに対抗する政治家たちは、ムシャラフは政府を支えるために資金を使用していると主張している。イスラマバードにいるあるヨーロッパの外交関係者は、アメリカは援助金に関して、もっと注意深くなる必要があったと述べた。「アメリカ人は利用されたのではないか」。

ワシントンの政治家たちは木曜日に、軍事援助として使用される30億ドルに規制をかけるべきだと述べ、ムシャラフが民主主義を実施するまで、そのうちの5000万ドルは後払いにすることにした。しかしこの方策は、金額全体から考慮すると、それほど効果がない。

最初の一歩としては小さいものだが、援助に新たな条件をつければ、アメリカとパキスタンとの関係に影響も出る。パキスタン軍は、アメリカが支払う40億ドルの4分の1の金額に頼っている。

インタビューで、アメリカ人とパキスタン人関係者は、金の使用法に関して、またパキスタンがアメリカの期待に答えているかどうかを証明する方法に関して、お互い合意に達していないと述べた。

先週ペンタゴンは、パキスタン軍が対抵抗勢力軍を育てるための極秘計画を完成させた。この計画はイスラマバードの米大使館が遂行することになるが、米軍による、FATAで活動するパキスタン軍の訓練や機材の援助に焦点が当てられている。この地域は、アルカイダ責任者や地元の武装勢力の拠点となっている。

パキスタン関係者は、アメリカがパキスタンに最新のヘリコプターや偵察機、無線、暗視機器を提供しないと怒りを表明する。「我々には必要なものがたくさんある」と、パキスタン軍報道官のワヒード・アルシャッドが語る。「いろいろなものが遅れているために、過激派との戦いに大きな支障をきたした」。

米軍関係者は、米軍はイラクやアフガニスタンで行動しなければならないために、パキスタンに与えることができる最新のヘリコプターはないと述べる。また高度な偵察機や夜間ゴーグルなどの機器は、安全のために輸出に規制がかけられている。

両政府が合意に達していることが1つだけある。これらの援助物資があっても、パキスタン軍が対抵抗勢力との戦う能力の助けにはなっていないということだ。

今後さらに数十億ドルの援助金が支払われる予定だ。アメリカ人関係者は、軍や国境警察隊を訓練するためには、3〜5年かかると述べる。

(中略)援助計画の失敗により、ブッシュ政権は大きな打撃を受ける。アメリカの諜報関係詞者は、ブッシュはビンラディンを捕らえることなく、2009年1月に退くと見ている。「彼の居場所に関して、何の情報もない」と、別の米軍関係者が嘆いた。

【アルカイダの活動、活発に】

この春に米諜報関係者は、アルカイダの責任者はパキスタンの部族地帯に隠れている可能性があり、司令塔は非常に活発になってきたと述べた。アルカイダに支持され、親タリバン系武装勢力たちが部族地帯で、その活動を活発にしてきた(中略)。

Coalition Support Fundsは、これを防ぐために使用されるべきものだった。この計画の一環としてパキスタン軍は、備品、消耗品などの資金、また米軍がパキスタンの空軍基地を使用する費用などを、請求できる。

(中略)パキスタン人関係者は、Coalition Support Fundsは政府の国庫に入り、部族地帯に派遣された10万兵に対してすでに使用されたという。しかし米軍関係者は、資金を必要としている者の手に資金は届いていないと述べる。ヘリコプター維持費や、国境警察の装備を見れば、明らかだ。

国境地帯を訪れた米政府関係者は、国境警察隊が「サンダルで雪の上に立っていた」のを見たという。何人かは第一次世界大戦時代のヘルメットを被り、ほとんど機能していないカラシニコフを持ち、弾薬は10回分ほどしかなかった。「国境地帯で作戦を実施している、行くべき所に行っていない」と、米軍幹部関係者が述べた。

上院議員のメンバーも、Coalition Support Funds計画に不満を表す。「部族地帯の状況は、改善されていないどころか、悪くなっている。それも数十億ドルの援助金のせいだ」と、2006年にパキスタンを訪れた上院議員のジャック・リードが述べた。「金を与えて彼らに何かやってくれと言っても、我々に必要な結果が出ない」。

《協力に対する不明》

Coalition Support Fundsが失敗しているひとつの例として、ヘリコプターの維持が挙げられる。ムシャラフは、アメリカ製のスペア・バーツがないために、アメリカから与えられたベトナム時代のコブラ戦闘ヘリコプター20機が使用できないという。「10日前、20機のコブラ戦闘機のうち1機しか使えるものがなかった」。

米軍関係者は、このような話を退ける。アメリカは過去6ヵ月の間に、800万ドル相当のコブラ戦闘機の部品を提供し、来年には400〜600万ドル分を提供される。さらにワシントンは、2007年度の8ヵ月分として、ヘリコプターによる作戦と維持費として、5500万ドル分を支払った。その後アメリカは、軍はパキスタン政府から2007年度分のすべてのヘリコプターによると作戦と維持費として、政府から2500万ドルしか受け取っていないことを突き止めた。

米関係者は、パキスタンはヘリコプター維持費を水増しして請求していると見ている。同時に、パキスタン製のヘリコプターの維持は行なわれていない。「次の3月か4月になったら、パキスタンのヘリコプター隊の大半が機能しなくなっているはずだ」。

パキスタン政府がCoalition Support Fundsをどのように使用しているかは、ずっと極秘だった。パキスタンに対する支払いの金額は伏せられていたために、アフガニスタンのある米軍関係者でさえ、2006年にイスラマバードで行なわれた会議に出席するまで、ブッシュ政権が毎年10億ドルも支払っていることを知らなかったという。

「どぎもを抜かれた」と、この関係者が語った。「国境のこっち側では数十億ドルが支払われているにもかかわらず、何にも行なわれていない。アフガニスタン側では、軍を訓練するための資金を必死で探している」。

2007年の中頃に、毎年10億ドルの援助があることが明るみに出た。2005年と2006年に軍が部族地帯で和平協定を交わした時期も、この金額が流入していた。パキスタンはパキスタン軍が戦いを中止しても、請求書を送り続けた。それでもなお、米政府関係者は、援助金の見直したり、規制をかけることをしなかった(中略)。

《膨らんだ請求書》

今日米政府関係者は、請求書の一部は30%も水増しされていると語る。「彼らの請求書は、水増しされていることが多い」と、ある米軍関係者が語る(中略)。パキスタンに再整備したコプラ・ヘリコプターを送ることでさえ、当初よりも費用がかかり、遅延している。パキスタンは約束されたヘリコプター20機のうち、12機しか受け取っていない。その品質にも不満を表しているとペンタゴン関係者が述べた。

ある元パキスタン軍関係者は、協力を申し出ているにもかかわらず、アメリカは最新の攻撃ヘリコプターや偵察機を提供していないと不平を表明した。(中略)米軍関係者は、パキスタンに対する米軍援助を考え直す必要があると述べる。伝統的な軍事協力計画に基づき、規制をかけるべきだとも要求した。

しかし上院議員たちがパキスタンに対する軍事援助を却下することを、恐れている。「イエスかノーかでは解決できない」と、ある米軍関係者が述べた「パキスタンとアメリカ両方のために規制し、やりくりしなければならない」。

smellU.S. Officials See Waste in Billions Sent to Pakistan
By DAVID ROHDE, CARLOTTA GALL, ERIC SCHMITT and DAVID E. SANGER、ISLAMABAD

■クラームの武力抗争で8人死亡[071224 News]

日曜日にクラーム行政区で治安部隊に対する攻撃があり、8人が死亡、数人が負傷した。

サッダ・バザール近くにある国境警察隊に対する攻撃の報復で、治安部隊が5人を殺害した。いっぽうクラームの別の地域で宗教抗争があり、3人が死亡した。

日曜日の朝、国境警察の基地が攻撃された。これに先立ちパラチナールでは、土曜日と日曜日の間に家や店舗が放火された。その報復攻撃で、攻撃者5人が殺害され、6人が負傷した。

同じような攻撃があったことが、パチラナールのジャミア・マスジッドの治安部隊の宿泊所でも報告されている。礼拝所が破壊され、近くの店や店舗が強奪され、その後放火された。

戦闘ヘリコプターが現場地域を旋回し、抵抗勢力の隠れ家を爆撃した。死傷者の報告はない。

これとは別に、同地域では新たな宗教抗争が発生して、部族民3人が死亡、多数が負傷した。クラーム行政区では11月中旬にも宗教抗争が発生している(後略)。

hoonEight killed in Kurram violence
Ali Afzal & Javed Afridi、PARACHINAR/PESHAWAR

■ミンゴラの攻撃で13人死亡[071224 News]

日曜日に治安関係者4人を含む13人が、ミンゴラのカンラ・ババ道路を走行していた軍の車列を狙った自爆攻撃で死亡した。

一般市民の間に犠牲が出たのは、攻撃の直後に治安部隊が発砲したためと思われる。治安関係者12人、女性4人を含む25人以上が重傷を負った。

(中略)事件のあと、スワートには戒厳令が出された(中略)。

軍の発表によると、車に乗った自爆犯がミンゴラのメヘブーブ・ガソリン・スタンドのそばで自爆した(中略)。

いっぽう別の車列がコット地域で、遠隔操作爆弾で攻撃された。犠牲者の報告はない(中略)。

チャルバガーに対する作戦で、治安部隊が地元のタリバン司令官、ラシッド・アフマッドの家を爆破した。またグリバガーでは、タリバン司令官、モーラナ・ムシュタクのマドラッサが爆破された(後略)。

hoon13 die in Mingora suicide attack
MINGORA

Sniffed Out By Trail Dog 0-1, 2003 - 2007.